JPH0969341A - マグネトロンの出力構造 - Google Patents
マグネトロンの出力構造Info
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Abstract
出力電力の変動の小さい、安定なマグネトロンを提供す
る。 【解決手段】 出力セラミックス4と出力アンテナ2と
の嵌合隙間に出力アンテナ2の金属よりも低融点の金属
材3を埋め、金属材3は出力セラミックス4には固着さ
せず、出力アンテナ2に固着させ、セラミックス4と出
力アンテナ2を摺動状態に嵌合する。
Description
されるマグネトロンの出力構造に関する。
トロンの出力構造部の一例を断面図で示す。1はアノー
ドで、陽極シェル1aの内周からその中心部に配設され
たカソード(図示せず)に向かって延びた複数個の陽極
片(ベーン)により各々を共振器とした小空洞が形成さ
れ、通常は相隣る各小空洞がπラジアンの位相差となる
πモードで動作するよう形成されており、このπモード
動作を安定させるためストラップリング1cによりひと
つ置きの陽極片が同電位となるよう連結されている。2
は出力アンテナで、ニッケルや銅等の金属から形成され
ており、その一端はひとつの小空洞1d内にループを形
成して挿入され、その先端がひとつの陽極片1bにロウ
付けされている。一方、他端は陽極シェル1aの側壁を
経て出力セラミックス4に嵌合している。4はアルミナ
等からなる出力セラミックスで、アノード1内部に連通
するフランジ8の中空部を被蓋するようにロウ材ワッシ
ャ9を介しフランジ8端面にロウ付け固着され、アノー
ド1内を真空に保つための真空壁となっている。5は導
波管で、出力アンテナ2から出力セラミックス4を通し
放射されたマイクロ波を外部に出力する。8はフランジ
で、アノード1と出力セラミックス4との間にロウ付け
にて接合された筒状体で、出力セラミックス4と同様に
真空壁となっている。本例の動作としては、アノード1
で発振したマイクロ波が出力アンテナ2から出力セラミ
ックス4を通して導波管5に伝送され、導波管5より外
部に出力されるといった形になる。
のマグネトロンでは、出力セラミックスと出力アンテナ
が嵌合のみで固定されているだけなので、外部から振動
が加わると出力アンテナが振動し、発振周波数や出力電
力が振動の影響により変動するという問題があった。出
力アンテナが外部の振動により振動しないように、出力
セラミックスにメタライズを施して、出力アンテナをロ
ウ付けすると、出力アンテナの両端がロウ付けで完全に
固定されるようになるために、マグネトロンの動作時や
排気工程などで、温度が上昇したときに、金属製の出力
アンテナとセラミックスとの熱膨張係数の差により、出
力アンテナが変形したり、途中で折れてしまう不具合が
発生する。また、振動を抑えるために、出力セラミック
スと出力アンテナの寸法公差を厳しくして、はめあいを
厳しくすると、部品単価が大幅に上昇してしまう上、出
力アンテナ2と出力セラミックス4とのはめあいが厳し
くなるため、組立が難しくなる。さらに、出力セラミッ
クスの内径に出力アンテナがぴったりと、はめあってい
るために排気工程などで、温度が上昇した際に熱膨張係
数の差により、出力セラミックスが割れてしまうという
不具合が発生する。さらに、出力アンテナにスリ割りを
入れたり、曲げたりすることにより、バネ性を持たせ
て、バネの力で出力アンテナを出力セラミックスに押し
つけて固定する方法も考えられるが、出力アンテナのロ
ウ付け時や排気工程等で高温になると、クリープ現象に
より金属はバネ性がなくなってしまうためにこの方法で
も確実に固定することは不可能である。本発明は、上記
問題点を解決し、動作時に振動や衝撃に対して、発振周
波数や出力電力の変動の小さい、安定なマグネトロンを
提供することを目的とする。
め、本発明は陽極シェルに固着され、アノード内部に連
通する中空となった筒状体を介して出力セラミックスと
アノードが気密接合され、該アノード内の陽極片に一端
が接合し、前記筒状体の中空部内を貫いて他端が前記出
力セラミックスに嵌合した金属製の出力アンテナとを有
するマグネトロンの出力構造において、前記出力セラミ
ックスと前記出力アンテナとの嵌合隙間に埋められた前
記出力アンテナの金属よりも低融点の金属材を有し、前
記金属材は前記出力セラミックスには固着せず、前記出
力アンテナに固着し、前記セラミックスと前記出力アン
テナが摺動状態に嵌合していることを特徴とする。ま
た、前記出力アンテナと前記出力セラミックスとの嵌合
隙間は、0.03mm〜0.2mmであってよい。さら
に、前記金属材の量は出力アンテナと出力セラミックス
との嵌合隙間で形成される空間の全容積の50%〜10
0%であってよい。本発明は、出力アンテナと出力セラ
ミックスの間に、ロウ付け時の高温下において適当な嵌
合隙間が形成されるよう、常温において例えば0.03
mm〜0.2mmなる嵌合隙間を設けた後、該嵌合隙間
に前記出力アンテナより低融点の金属材を流し込んで固
めることにより、出力アンテナを固定するように構成し
たものである。
テナは熱が加えられた場合、出力セラミックスに固着し
ていないため、熱膨張による反作用としての外力が加え
られることがない。また、出力アンテナと出力セラミッ
クスとの嵌合隙間には金属材が埋め込まれているので、
外部から振動が加えられても出力アンテナが振れる空間
がなくなる。
て図1及び図2を用いて説明する。図1は本発明に係る
マグネトロンの出力構造を示す図であり、図3と同一の
符号のものは同一または相当するものを示す。本図にお
いて、3は出力アンテナと出力セラミックスとの嵌合隙
間に流れ込んで固まったロウ材を示している。このよう
に構成することにより、出力アンテナ2が確実に固定さ
れるため、外部より振動や衝撃を加えても出力電力や発
振周波数が変化しないようになる。なお、本発明の動作
は従来例と同様である。図2は、図1に示した出力構造
における、出力アンテナと出力セラミックスの部分の拡
大図で、符号6、7は組立時のロウ材の取り付け位置を
示している。図2においても同様に図1と同一の符号の
ものは同一または相当するものを示す。
み立てるには、まず、陽極片1bに出力アンテナ2をカ
シメ等により固定して、その部分にロウ材を置く(図示
せず)。次に、出力アンテナ2に図2に示す6または7
の位置に、ロウ材を組み付け、さらに、出力セラミック
ス4、フランジ8等の部品を組み立て、各接合箇所にロ
ウ材を置き、水素炉等に入れて高温にして全てのロウ材
を溶かして接合する。
嵌合隙間に埋め込むロウ材の溶融前の配置箇所で、図2
に示す符号6の箇所を選択するか、または7を選択する
かは、ロウ付け時の出力アンテナの方向によって選択す
る。即ち、重力によってロウ材が流れて出力アンテナ2
と出力セラミックス4との嵌合隙間に入っていく方向に
なるように選択するとよい。なお、出力アンテナを直径
1.7mmのニッケル丸棒、出力セラミックスをアルミ
ナ、ロウ材を銀を主成分とするロウ材とし、水素炉でお
よそ850℃、15分加熱してロウ付けした場合、嵌合
隙間は0.03mm〜0.2mmにすると良好な結果を
得ることができた。0.03mm〜0.2mmは出力ア
ンテナの径とこれの嵌合する出力セラミックスの穴の径
の差である。また、0.03mm〜0.2mmである理
由は、0.03mmより狭い場合にはロウ材が嵌合隙間
に入ってゆかず、0.2mmを越える場合は嵌合隙間の
部分以外の部分にもロウ材を垂れ流してしまう虞がある
からである。また、ロウ材の量は、実験等で適度に選択
するべきであるが、本発明の完成過程で実験的に求めら
れた好適な量は、出力アンテナと出力セラミックスとの
嵌合隙間で形成される空間の全容積の50%〜100%
である。
の破壊を阻止するためには出力セラミックス4と出力ア
ンテナ2とのはめあいに適度な余裕を持たせればよい。
しかし、これでは出力アンテナを確実に固定することが
できない。そこで、本発明では、図2に示すように、嵌
合隙間を0.03mm〜0.2mmとして、符号6また
は7の位置にロウ材を置き、組み立てておく。すると、
ロウ付け時にこれらのロウ材が上記嵌合隙間に流れ込ん
で出力アンテナが固定されるようになる。しかも本例で
は、ロウ材と出力セラミックス4とのわずかな熱膨張係
数の差を利用して、必ず適当な隙間を構成することがで
きるので、温度が上昇したときに出力セラミックスが割
れてしまうという不具合も発生しない。即ち、ロウ付け
時に高温の状態で、出力セラミックス4と出力アンテナ
2(例えば、ニッケルとする)の間にロウ材が流れ込ん
で嵌合隙間をぴったりと埋めるようになるが、ロウ材や
ニッケルの熱膨張係数は、15〜20×10-6/℃と、
セラミックスの7〜8×10-6/℃に比べて大きいた
め、温度が下がって収縮する際に、ロウ材や出力アンテ
ナの方が出力セラミックスに比べて大きく収縮し、必
ず、出力アンテナ2と出力セラミックス4との間にごく
わずかな隙間が発生する。さらに、出力セラミックス4
にはメタライズ加工を施さないので、出力アンテナ2は
出力セラミックス4に完全に接着されることはないた
め、温度上昇によって出力アンテナ2が膨張しても出力
アンテナ2は外力を受けずに伸びることができる。従っ
て、出力アンテナ2と出力セラミックス4をロウ付け固
着した場合のように、出力アンテナ2が変形したり、折
れてしまうようなことはない。
述しているが、同様の出力形状を有する電子管であれ
ば、クロスフィールド・アンプリファイア(CFA)や
TWTについても応用できることは容易に推測される。
また、上記の説明では出力アンテナと出力セラミックス
の嵌合隙間にロウ材を埋めたが、ロウ材に代わる他の金
属材であってもよい。但し、該金属材は製造の都合上、
出力アンテナの金属よりも低融点の金属となる。下表は
振動試験による発振周波数及び出力電力の変化率を従来
例に示した従来技術によるマグネトロンと本発明に係る
マグネトロンで比較した結果を示すものである。なお、
両者共に嵌合隙間0.1mmで出力アンテナ径が1.7
mmであり、振動試験においては20〜200Hzの振
動数で最高3Gまでの正弦波をかけた。下表に示すとお
り、本発明に係るマグネトロンでは従来のものに比較
し、振動試験による発振周波数の変化率が8分の1に、
振動試験による出力電力の変化率が10分の1になっ
た。
が埋め込まれているため、出力アンテナが出力セラミッ
クスに確実に固定されるようになり、外部より振動が加
わっても、それに伴って出力アンテナが振動することが
なくなる。さらに、出力アンテナは出力セラミックスに
完全には固着されることはないため、温度上昇によって
出力アンテナが膨張しても出力アンテナは外力を受けず
に伸びることができる。従って、出力アンテナが変形し
たり、折れてしまうようなことはない。総じて、発振周
波数や出力電力の変化のない、安定なマグネトロンを提
供することができる。
断面図である。
ンテナ部分の拡大図である。
示す断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 陽極シェルに固着され、アノード内部に
連通する中空となった筒状体を介して出力セラミックス
とアノードが気密接合され、該アノード内の陽極片に一
端が接合し、前記筒状体の中空部内を貫いて他端が前記
出力セラミックスに嵌合した金属製の出力アンテナとを
有するマグネトロンの出力構造において、前記出力セラ
ミックスと前記出力アンテナとの嵌合隙間に埋められた
前記出力アンテナの金属よりも低融点の金属材を有し、
前記金属材は前記出力セラミックスには固着せず、前記
出力アンテナに固着し、前記セラミックスと前記出力ア
ンテナが摺動状態に嵌合していることを特徴とするマグ
ネトロンの出力構造。 - 【請求項2】 前記出力アンテナと前記出力セラミック
スとの嵌合隙間は、0.03mm〜0.2mmであるこ
とを特徴とする請求項1に記載のマグネトロンの出力構
造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24556295A JP3410878B2 (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | マグネトロンの出力構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24556295A JP3410878B2 (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | マグネトロンの出力構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0969341A true JPH0969341A (ja) | 1997-03-11 |
| JP3410878B2 JP3410878B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=17135560
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24556295A Expired - Lifetime JP3410878B2 (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | マグネトロンの出力構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3410878B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003086111A (ja) * | 2001-09-11 | 2003-03-20 | New Japan Radio Co Ltd | マグネトロンの出力構造およびその製造方法 |
| JP2003518322A (ja) * | 1999-12-21 | 2003-06-03 | マルコニ アップライド テクノロジーズ リミテッド | マグネトロン装置 |
-
1995
- 1995-08-30 JP JP24556295A patent/JP3410878B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003518322A (ja) * | 1999-12-21 | 2003-06-03 | マルコニ アップライド テクノロジーズ リミテッド | マグネトロン装置 |
| JP2003086111A (ja) * | 2001-09-11 | 2003-03-20 | New Japan Radio Co Ltd | マグネトロンの出力構造およびその製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3410878B2 (ja) | 2003-05-26 |
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