JPH0970688A - 被覆アーク溶接棒 - Google Patents
被覆アーク溶接棒Info
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- JPH0970688A JPH0970688A JP22988195A JP22988195A JPH0970688A JP H0970688 A JPH0970688 A JP H0970688A JP 22988195 A JP22988195 A JP 22988195A JP 22988195 A JP22988195 A JP 22988195A JP H0970688 A JPH0970688 A JP H0970688A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】Co基超合金に係り、特にガスタービンのノズ
ルの精密鋳造時に生じた欠陥及び稼働中に生じたクラッ
クの補修溶接に好適でかつ、溶接金属の耐熱疲労特性に
優れたCo基被覆アーク溶接棒を提供する。 【構成】芯線の成分が重量%で、C:0.03〜0.1
5,Si:0.05〜1.00,Mn:0.05〜1.5,
P<0.05,S<0.05,Ni:15〜22,Cr:
25〜30,Fe:0.5〜3.0,Ta:15〜20,
残Co。またフラックス成分が重量%で、金属炭酸塩:
25〜30%,金属酸化物:50〜65,弗化物:4〜
15と残りが電解Mn,電解Cr,C,Fe−Si,N
i等の金属粉末からなる被覆アーク溶接棒。
ルの精密鋳造時に生じた欠陥及び稼働中に生じたクラッ
クの補修溶接に好適でかつ、溶接金属の耐熱疲労特性に
優れたCo基被覆アーク溶接棒を提供する。 【構成】芯線の成分が重量%で、C:0.03〜0.1
5,Si:0.05〜1.00,Mn:0.05〜1.5,
P<0.05,S<0.05,Ni:15〜22,Cr:
25〜30,Fe:0.5〜3.0,Ta:15〜20,
残Co。またフラックス成分が重量%で、金属炭酸塩:
25〜30%,金属酸化物:50〜65,弗化物:4〜
15と残りが電解Mn,電解Cr,C,Fe−Si,N
i等の金属粉末からなる被覆アーク溶接棒。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタービンのノズルの
補修溶接に係り、特に、稼働中に生じたクラックの補修
に好適な被覆アーク溶接棒に関する。
補修溶接に係り、特に、稼働中に生じたクラックの補修
に好適な被覆アーク溶接棒に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンのノズルの材料は高温引張
強度が大きいことはもちろん、クリープ強度,耐熱疲労
性,耐食性及び耐酸化性の優れた材料が要求される。こ
れらの要求される特性でバランスがとれているノズル用
材料として現在以下の組成を有するCo基超合金(F合
金と略す)が多く用いられている〔重量%でC:0.2
0〜0.30,Si:0.75〜1.0,Mn:50.40
〜1.0,Cr:24.5〜30.5,Ni:9.5〜1
1.5,W:6.5〜8.0,Fe:2以下,B:0.0
05〜0.015 を含み残部にはCoよりなる合
金〕。しかし、ノズルは、プラントの起動・停止の繰返
しによる熱応力と運転中の定常応力が重畳する履歴を受
けるためクラックが発生する場合がある。クラックが発
生したノズルはクラックの許容値を越えた場合、タング
ステンイナートガスアーク溶接法(TIG)あるいは被
覆アーク溶接法等による補修溶接で再生される。この補
修溶接材料として従来、以下の組成を有する鍛錬用のC
o超合金(L合金と略す)が使用されていた〔重量%で
C:0.05〜0.15,Cr:19〜21,Ni:9〜
11,W:14〜16,Fe≦3,Mn:1〜2,P≦
0.04,S≦0.04及び残部がCoよりなる合金〕。
しかし、従来の溶接材料L合金を用いた場合、溶接金属
の高応力,短時間のクリープ特性はノズル材のF合金と
同等であるが、L合金で補修溶接されたノズルは前述と
同様プラントの起動・停止の繰返しにより熱応力と運転
中の定常応力が重畳する履歴を受けるのでクラックが溶
接金属に発生し易い欠点があった。このため、耐クッラ
ク性に優れた溶接材料(以下溶接材料と表記するのは特
にことわらない限り溶接金属の記述である)の開発が望
まれている。Co基超合金では高温強度あるいはクリー
プ強度を向上させるため固溶強化あるいは析出強化を狙
ってW,Ta,Nb,Mo等の高融点金属を添加する。
従来の溶接材料であるL合金はWを添加して強化を図っ
ているが、前述したように耐熱疲労性に問題があった従
って、本発明者らは、Taを添加し固溶強化を図ると共
に金属間化合物を析出させて高温特性及び耐熱疲労性の
向上を狙った溶接材料の開発を進めており、溶接材料を
想定し重量%でC:0.03〜0.15,Ni:15〜2
2,Cr:25〜30の範囲の組成を基本としTa量を
重量%で3〜20に変化させた真空溶解材でクリープ特
性を検討したところ、例えば816℃,σ=17.6kg
f/mm2での破断時間の目標を≧40hとするとTa量
が4〜15重量%の範囲に抑えれば目標が達成出来るこ
とがわかった。特に好ましいTa量としては重量%で5
〜10であった。そこでこの合金系の材料を被覆アーク
溶接棒とすべく芯線中のTa量を重量%で7%とした被
覆アーク溶接棒を作製し溶接したところ、芯線中のTa
がフラックスと反応しスラグとして除去されるために溶
接金属中のTaが減少し目標のクリープ強度が得られな
いと言う新たな問題があることが判明した。
強度が大きいことはもちろん、クリープ強度,耐熱疲労
性,耐食性及び耐酸化性の優れた材料が要求される。こ
れらの要求される特性でバランスがとれているノズル用
材料として現在以下の組成を有するCo基超合金(F合
金と略す)が多く用いられている〔重量%でC:0.2
0〜0.30,Si:0.75〜1.0,Mn:50.40
〜1.0,Cr:24.5〜30.5,Ni:9.5〜1
1.5,W:6.5〜8.0,Fe:2以下,B:0.0
05〜0.015 を含み残部にはCoよりなる合
金〕。しかし、ノズルは、プラントの起動・停止の繰返
しによる熱応力と運転中の定常応力が重畳する履歴を受
けるためクラックが発生する場合がある。クラックが発
生したノズルはクラックの許容値を越えた場合、タング
ステンイナートガスアーク溶接法(TIG)あるいは被
覆アーク溶接法等による補修溶接で再生される。この補
修溶接材料として従来、以下の組成を有する鍛錬用のC
o超合金(L合金と略す)が使用されていた〔重量%で
C:0.05〜0.15,Cr:19〜21,Ni:9〜
11,W:14〜16,Fe≦3,Mn:1〜2,P≦
0.04,S≦0.04及び残部がCoよりなる合金〕。
しかし、従来の溶接材料L合金を用いた場合、溶接金属
の高応力,短時間のクリープ特性はノズル材のF合金と
同等であるが、L合金で補修溶接されたノズルは前述と
同様プラントの起動・停止の繰返しにより熱応力と運転
中の定常応力が重畳する履歴を受けるのでクラックが溶
接金属に発生し易い欠点があった。このため、耐クッラ
ク性に優れた溶接材料(以下溶接材料と表記するのは特
にことわらない限り溶接金属の記述である)の開発が望
まれている。Co基超合金では高温強度あるいはクリー
プ強度を向上させるため固溶強化あるいは析出強化を狙
ってW,Ta,Nb,Mo等の高融点金属を添加する。
従来の溶接材料であるL合金はWを添加して強化を図っ
ているが、前述したように耐熱疲労性に問題があった従
って、本発明者らは、Taを添加し固溶強化を図ると共
に金属間化合物を析出させて高温特性及び耐熱疲労性の
向上を狙った溶接材料の開発を進めており、溶接材料を
想定し重量%でC:0.03〜0.15,Ni:15〜2
2,Cr:25〜30の範囲の組成を基本としTa量を
重量%で3〜20に変化させた真空溶解材でクリープ特
性を検討したところ、例えば816℃,σ=17.6kg
f/mm2での破断時間の目標を≧40hとするとTa量
が4〜15重量%の範囲に抑えれば目標が達成出来るこ
とがわかった。特に好ましいTa量としては重量%で5
〜10であった。そこでこの合金系の材料を被覆アーク
溶接棒とすべく芯線中のTa量を重量%で7%とした被
覆アーク溶接棒を作製し溶接したところ、芯線中のTa
がフラックスと反応しスラグとして除去されるために溶
接金属中のTaが減少し目標のクリープ強度が得られな
いと言う新たな問題があることが判明した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高温強度及び
耐熱疲労性に優れたCo基合金の被覆アーク溶接棒を提
供しようとするもので、芯線中のTaがフラックスと反
応しやすくスラグとして除去されやすい課題を克服し溶
接金属中に好ましいTa量を確保することを目的とす
る。
耐熱疲労性に優れたCo基合金の被覆アーク溶接棒を提
供しようとするもので、芯線中のTaがフラックスと反
応しやすくスラグとして除去されやすい課題を克服し溶
接金属中に好ましいTa量を確保することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
課題の解決のため先ず溶接金属のTa量の減少の原因の
究明と目標とするTa量を有する溶接金属が被覆アーク
溶接法によって得られるかどうかを探るため芯線中のT
a量及びフラックスの組成及びフラックスの塗装量を変
化させた実験を行った。その結果、芯線中のTaはフラ
ックス中の酸素,チタンあるいはシリコン等と反応しス
ラグとして除去されるため溶接金属中に目標のTa量が
入らないことが分かった。即ち、溶接金属中に芯線中の
Ta量と同等のTa量を含有させるにはフラックス構成
元素を変えない限り無理であることが分かった。しか
し、アーク特性,作業性,スラグの剥離性等を考えると
現状のフラックスが優れているため、さらに現状のフラ
ックスで溶接金属に目標のTa量を含有させることが出
来ないか検討したところ溶接金属のTa量の歩留まりを
向上させることの出来る手段を突き止めた。即ち、フラ
ックスは従来の組成範囲内とし塗布するフラックスの重
量を溶接棒の全重量に対し35〜40の範囲とし芯線中
のTa量を増加させることが必要である。つまり、本発
明は芯線中に添加する元素が重量%で、C:0.03〜
0.15%,Si:0.05〜1.0,Mn:0.05〜
1.5,P<0.05,S<0.05,Ni:15〜2
2,Cr:25〜30,Ta:15〜20,Fe:0.
5〜3.0,残Coに対し、であること並びにそのフッ
ラクスの組成が重量%で、金属炭酸塩:25〜30%,
金属酸化物:50〜65,弗化物:4〜15残成分調整
用金属粉末でなければならないことが分かった。
課題の解決のため先ず溶接金属のTa量の減少の原因の
究明と目標とするTa量を有する溶接金属が被覆アーク
溶接法によって得られるかどうかを探るため芯線中のT
a量及びフラックスの組成及びフラックスの塗装量を変
化させた実験を行った。その結果、芯線中のTaはフラ
ックス中の酸素,チタンあるいはシリコン等と反応しス
ラグとして除去されるため溶接金属中に目標のTa量が
入らないことが分かった。即ち、溶接金属中に芯線中の
Ta量と同等のTa量を含有させるにはフラックス構成
元素を変えない限り無理であることが分かった。しか
し、アーク特性,作業性,スラグの剥離性等を考えると
現状のフラックスが優れているため、さらに現状のフラ
ックスで溶接金属に目標のTa量を含有させることが出
来ないか検討したところ溶接金属のTa量の歩留まりを
向上させることの出来る手段を突き止めた。即ち、フラ
ックスは従来の組成範囲内とし塗布するフラックスの重
量を溶接棒の全重量に対し35〜40の範囲とし芯線中
のTa量を増加させることが必要である。つまり、本発
明は芯線中に添加する元素が重量%で、C:0.03〜
0.15%,Si:0.05〜1.0,Mn:0.05〜
1.5,P<0.05,S<0.05,Ni:15〜2
2,Cr:25〜30,Ta:15〜20,Fe:0.
5〜3.0,残Coに対し、であること並びにそのフッ
ラクスの組成が重量%で、金属炭酸塩:25〜30%,
金属酸化物:50〜65,弗化物:4〜15残成分調整
用金属粉末でなければならないことが分かった。
【0005】なお、芯線中のTa量が重量%で15を越
える場合、芯線化が困難であるため上記に述べた溶接金
属のTa量の歩留まりを向上させる方法の他にフラック
ス中に合金元素の調整と同様にTaの粉末を添加するこ
とも可能であることは容易に判断される。
える場合、芯線化が困難であるため上記に述べた溶接金
属のTa量の歩留まりを向上させる方法の他にフラック
ス中に合金元素の調整と同様にTaの粉末を添加するこ
とも可能であることは容易に判断される。
【0006】
【作用】本発明のCo基被覆アーク溶接棒を構成する芯
線及びフラックスに含まれる各元素の役割を次に示す。
先ず、芯線の成分から説明する。
線及びフラックスに含まれる各元素の役割を次に示す。
先ず、芯線の成分から説明する。
【0007】C;0.03〜0.15重量% CはCr,Ti等と溶接金属中に炭化物を形成し、補修
溶接したノズルに必要な強度を得るために必須のもので
ある。しかし、0.03より少なくては所望の強度が得
られず、逆に0.15% を越えるとCo,Ta等のリッ
チな炭化物が結晶粒界にフィルム状に析出しむしろ高温
強度及び耐熱疲労性を損なう問題及び芯線の作製上の問
題がある。
溶接したノズルに必要な強度を得るために必須のもので
ある。しかし、0.03より少なくては所望の強度が得
られず、逆に0.15% を越えるとCo,Ta等のリッ
チな炭化物が結晶粒界にフィルム状に析出しむしろ高温
強度及び耐熱疲労性を損なう問題及び芯線の作製上の問
題がある。
【0008】Si;0.05〜1.00重量% Siは脱酸材及び強度を得るために添加されるが、0.
05% よりすくなくてはその役割は無さず、一方1%
を越えると溶接金属中に非金属介在物が生じやすくな
り、補修溶接したノズルの強度及び高温延性を低下させ
る。
05% よりすくなくてはその役割は無さず、一方1%
を越えると溶接金属中に非金属介在物が生じやすくな
り、補修溶接したノズルの強度及び高温延性を低下させ
る。
【0009】Mn;0.05〜1.5重量% MnはSiと同様脱酸材及び強度を得るために添加され
るが、0.05% より少なくてはその役割は無さず、一
方1.5% を越えると強度及び高温延性を低下させる。
るが、0.05% より少なくてはその役割は無さず、一
方1.5% を越えると強度及び高温延性を低下させる。
【0010】Ni;15〜22重量% Niはオーステナイト安定化元素の一つでありまた高温
強度及び耐熱疲労性を向上させる金属組織上の(Ni,
Co)3Taの金属間化合物の生成に必要で少なくとも1
5%を含有させる必要がある。22%より多くしても添
加量の割にはその効果は期待されない。
強度及び耐熱疲労性を向上させる金属組織上の(Ni,
Co)3Taの金属間化合物の生成に必要で少なくとも1
5%を含有させる必要がある。22%より多くしても添
加量の割にはその効果は期待されない。
【0011】Cr;25〜30重量% Crは補修溶接したノズルに必要な耐酸化性及び耐食性
を得るために必要な元素であるが、過剰に添加すると有
害なσ相の析出や炭化物の粗大化を引起こし高温強度を
低下させる。
を得るために必要な元素であるが、過剰に添加すると有
害なσ相の析出や炭化物の粗大化を引起こし高温強度を
低下させる。
【0012】Fe;0.5〜3重量% FeはCo基合金の溶製に際しCr等の合金元素を添加
する場合、フェロ合金を用いるため含有される。その量
は、3%を越えるとクリープ破断強度を低めるので3%
以下でなければならない。
する場合、フェロ合金を用いるため含有される。その量
は、3%を越えるとクリープ破断強度を低めるので3%
以下でなければならない。
【0013】Ta;15〜20重量% Taは、(Co,Ni)3Ta等金属間化合物を生成し高
温強度及び耐熱疲労性の向上に寄与する重要な元素であ
るが、芯線中のTa量が15重量%より少ない被覆アー
ク溶接棒であっては溶接金属中のTa量の目標値を確保
出来ない問題がある。多くしても添加量の割にはその効
果は期待されなく芯線中のTa量は15〜20重量%と
した。
温強度及び耐熱疲労性の向上に寄与する重要な元素であ
るが、芯線中のTa量が15重量%より少ない被覆アー
ク溶接棒であっては溶接金属中のTa量の目標値を確保
出来ない問題がある。多くしても添加量の割にはその効
果は期待されなく芯線中のTa量は15〜20重量%と
した。
【0014】一方、フラックスの機能は(1)アークの
安定剤(2)ガス発生剤(3)スラグ生成剤(4)脱酸
剤(5)合金添加剤等でありこれらの割合のバランスが
重要となる。金属炭酸塩は主にガス発生剤及びスラグ生
成剤、金属酸化物は主にアークの安定剤及びスラグ生成
剤、金属弗化物は主としてスラグ生成剤である。スラグ
生成剤が少なすぎると溶融スラグの粘性が高すぎ溶融金
属の被覆が悪くなることやガス発生剤が不足すると溶接
金属中に介在物が多くなったり、ビード形状を悪化させ
る等の問題が生じる。スラグ生成剤があまり多すぎては
溶融スラグの粘性が不足し溶接作業性が悪化すること等
の問題が生じるため添加量を限定した。さらにこれらの
フラックスを溶接棒の全重量に対して35〜40%塗布
することを限定した理由及びその組成を限定した理由は
以下の通りである。塗布率が35%未満では保護筒の形
成が不十分でありスパッタが増加したりスラグの生成量
が不足し精錬作用及びビード外観も悪くなる。一方、4
0%を越えるとスラグ量が多くなりすぎスラグの巻き込
み等溶接欠陥が発生するばかりでなく特に溶融中のTa
がフラックスと反応しやすくスラグとして除去スラグさ
れ易くなる問題がある。
安定剤(2)ガス発生剤(3)スラグ生成剤(4)脱酸
剤(5)合金添加剤等でありこれらの割合のバランスが
重要となる。金属炭酸塩は主にガス発生剤及びスラグ生
成剤、金属酸化物は主にアークの安定剤及びスラグ生成
剤、金属弗化物は主としてスラグ生成剤である。スラグ
生成剤が少なすぎると溶融スラグの粘性が高すぎ溶融金
属の被覆が悪くなることやガス発生剤が不足すると溶接
金属中に介在物が多くなったり、ビード形状を悪化させ
る等の問題が生じる。スラグ生成剤があまり多すぎては
溶融スラグの粘性が不足し溶接作業性が悪化すること等
の問題が生じるため添加量を限定した。さらにこれらの
フラックスを溶接棒の全重量に対して35〜40%塗布
することを限定した理由及びその組成を限定した理由は
以下の通りである。塗布率が35%未満では保護筒の形
成が不十分でありスパッタが増加したりスラグの生成量
が不足し精錬作用及びビード外観も悪くなる。一方、4
0%を越えるとスラグ量が多くなりすぎスラグの巻き込
み等溶接欠陥が発生するばかりでなく特に溶融中のTa
がフラックスと反応しやすくスラグとして除去スラグさ
れ易くなる問題がある。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。表1に被覆アーク溶接棒の芯線の化学成分及びフ
ラックスの配合割合を示す。
する。表1に被覆アーク溶接棒の芯線の化学成分及びフ
ラックスの配合割合を示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1中のNo.7は従来の溶接材料のL合金
である。図1に被覆アーク溶接棒の製作工程を示す。
である。図1に被覆アーク溶接棒の製作工程を示す。
【0018】芯線中のTa量が10%未満の合金につい
ては真空溶解した5kgfのインゴットを鍛造,スエージ
ング等を経て最終の直径2.6mm ,長さ250mmとした
後フラックス(ライム・チタニア系)を所定の厚さに塗
装し表1に示す被覆アーク溶接棒とした。なお、Ta量
が15重量%を越える芯線は鍛造中割れが発生しやすい
問題があったため、真空溶解したインゴットを直接放電
加工することによって直径2.6mm ,長さ250mmの芯
線とした。この放電加工による芯線の製作方法は実用上
量産する場合コスト高となり問題があることから射出成
形法を用いて芯線とすること望ましい。
ては真空溶解した5kgfのインゴットを鍛造,スエージ
ング等を経て最終の直径2.6mm ,長さ250mmとした
後フラックス(ライム・チタニア系)を所定の厚さに塗
装し表1に示す被覆アーク溶接棒とした。なお、Ta量
が15重量%を越える芯線は鍛造中割れが発生しやすい
問題があったため、真空溶解したインゴットを直接放電
加工することによって直径2.6mm ,長さ250mmの芯
線とした。この放電加工による芯線の製作方法は実用上
量産する場合コスト高となり問題があることから射出成
形法を用いて芯線とすること望ましい。
【0019】図2はTa入被覆アーク溶接棒を用いて肉
盛溶接した場合の溶接金属,スラグ及びスパッタ中のT
a量の重量分配率を示す。芯線中のTa量が3〜5重量
%と少ない場合、溶接金属中のTaの重量分配比が20
%とスラグ中のTaの重量分配比の70%と比べ非常に
小さい。芯線中のTaが溶接後大部分スラグ化してしま
うことが分かる。このTaの重量分配比は芯線中のTa
量を増すとやや大きくなる傾向がある。この場合のフラ
ックスの被覆率は50%と一定とした溶接棒であったが
被覆率を35%及び40%としたNo.3及びNo.4にお
ける被覆棒での溶接金属のTaの重量分配比は前者の被
覆率50%とした溶接棒のTaの重量分配比と比べ10
%近く大きくなることが分かった。フラックスの被覆率
を35%から40%の範囲とすることにより溶接金属中
のTa量の歩留まりは向上する。図3に芯線中のTa量
と溶接金属中のTa量の関係を示す。図中には芯線中の
Ta量がほぼ7%のTIG溶接法による溶接金属のTa
量も示す。被覆アーク溶接法の場合、TIG溶接法と比
べ溶接金属中のTa量は非常に少なくTaの歩留まりが
悪いことがわかる。しかしながら、図2でも説明したよ
うに芯線中のTa量を増しかつフラックスの被覆率を4
0%程度とすることによりTa量の歩留まりは高くな
る。
盛溶接した場合の溶接金属,スラグ及びスパッタ中のT
a量の重量分配率を示す。芯線中のTa量が3〜5重量
%と少ない場合、溶接金属中のTaの重量分配比が20
%とスラグ中のTaの重量分配比の70%と比べ非常に
小さい。芯線中のTaが溶接後大部分スラグ化してしま
うことが分かる。このTaの重量分配比は芯線中のTa
量を増すとやや大きくなる傾向がある。この場合のフラ
ックスの被覆率は50%と一定とした溶接棒であったが
被覆率を35%及び40%としたNo.3及びNo.4にお
ける被覆棒での溶接金属のTaの重量分配比は前者の被
覆率50%とした溶接棒のTaの重量分配比と比べ10
%近く大きくなることが分かった。フラックスの被覆率
を35%から40%の範囲とすることにより溶接金属中
のTa量の歩留まりは向上する。図3に芯線中のTa量
と溶接金属中のTa量の関係を示す。図中には芯線中の
Ta量がほぼ7%のTIG溶接法による溶接金属のTa
量も示す。被覆アーク溶接法の場合、TIG溶接法と比
べ溶接金属中のTa量は非常に少なくTaの歩留まりが
悪いことがわかる。しかしながら、図2でも説明したよ
うに芯線中のTa量を増しかつフラックスの被覆率を4
0%程度とすることによりTa量の歩留まりは高くな
る。
【0020】次に、表1に示す代表的な被覆アーク溶接
棒による溶接金属の高温強度,クリープ,熱疲労特性及
び耐酸化性を求め従来のL合金製の被覆アーク溶接棒に
よる溶接金属の高温強度等と比較し検討することとし
た。先ず実験方法について述べる。
棒による溶接金属の高温強度,クリープ,熱疲労特性及
び耐酸化性を求め従来のL合金製の被覆アーク溶接棒に
よる溶接金属の高温強度等と比較し検討することとし
た。先ず実験方法について述べる。
【0021】図4に高温強度,クリープ強度及び耐酸化
性の評価に用いた肉盛溶接継手及び試験片採取要領を示
す。母材成分の希釈を防ぐため開先面のバタリング溶接
後各評価試験片を採取した。図5に耐熱疲労特性の評価
に用いた試験片の採取要領を示す。丸棒の素材に肉盛溶
接し、デスク状の試験片を採取した。なお、いずれの溶
接試験片についても溶接後、溶体化・時効の熱処理を施
し実験に供した。溶体化温度は1150℃、時効温度は
982℃とし、いずれも所定の温度に4h保持後ガス冷
却とした。次に試験条件を示す。
性の評価に用いた肉盛溶接継手及び試験片採取要領を示
す。母材成分の希釈を防ぐため開先面のバタリング溶接
後各評価試験片を採取した。図5に耐熱疲労特性の評価
に用いた試験片の採取要領を示す。丸棒の素材に肉盛溶
接し、デスク状の試験片を採取した。なお、いずれの溶
接試験片についても溶接後、溶体化・時効の熱処理を施
し実験に供した。溶体化温度は1150℃、時効温度は
982℃とし、いずれも所定の温度に4h保持後ガス冷
却とした。次に試験条件を示す。
【0022】高温引張試験は816℃で実施した。クリ
ープ破断試験は試験温度が816℃,σ=17.6kgf
/mm2の条件で実施した。耐熱疲労性評価試験は熱衝撃
試験法で実施した。直径61mm,厚さ10mmの試験片
(図5)に200から850℃間の熱サイクルを与える
ことによって試験片外縁部に高い熱応力を付加しき裂が
発生するまでの繰返し回数で耐熱疲労性を評価した。耐
酸化性はバーナリグ高温腐食試験装置を用いて評価し
た。灯油に0.3% の食塩混合水の噴霧した(35リッ
トル/min )燃焼雰囲気の燃焼筒内に直径9mm,長さ5
0mmの試験片を30時間保持し試験片重量の減量で評価
した。燃焼雰囲気の温度を850〜900℃に保持し
た。
ープ破断試験は試験温度が816℃,σ=17.6kgf
/mm2の条件で実施した。耐熱疲労性評価試験は熱衝撃
試験法で実施した。直径61mm,厚さ10mmの試験片
(図5)に200から850℃間の熱サイクルを与える
ことによって試験片外縁部に高い熱応力を付加しき裂が
発生するまでの繰返し回数で耐熱疲労性を評価した。耐
酸化性はバーナリグ高温腐食試験装置を用いて評価し
た。灯油に0.3% の食塩混合水の噴霧した(35リッ
トル/min )燃焼雰囲気の燃焼筒内に直径9mm,長さ5
0mmの試験片を30時間保持し試験片重量の減量で評価
した。燃焼雰囲気の温度を850〜900℃に保持し
た。
【0023】表2に各種高温特性評価試験結果を示す。
【0024】
【表2】
【0025】表中には本発明の被覆アーク溶接棒の適用
の対象部品であるガスタービンのノズルに要求される目
標値を示す。従来の被覆アーク溶接棒L合金(No.7)
による溶接金属は高温引張及びクリープ特性については
目標を満足するものの熱疲労試験及びバーナリグ試験結
果は目標値に達しないことが分かる。これに対し、重量
%でCr:29%,Ni:20%を基本組成とした本発
明の被覆アーク溶接棒では溶接金属中のTa量が概ね5
%を確保出来ることにより高温強度,クリープ特性,熱
疲労性及び耐酸化性のいずれの目標も満足する。特に、
図6に示す熱疲労試験結果でも明らかなように本発明の
被覆アーク溶接棒による溶接金属の熱疲労特性はノズル
材のF合金よりも優れていることがわかる。
の対象部品であるガスタービンのノズルに要求される目
標値を示す。従来の被覆アーク溶接棒L合金(No.7)
による溶接金属は高温引張及びクリープ特性については
目標を満足するものの熱疲労試験及びバーナリグ試験結
果は目標値に達しないことが分かる。これに対し、重量
%でCr:29%,Ni:20%を基本組成とした本発
明の被覆アーク溶接棒では溶接金属中のTa量が概ね5
%を確保出来ることにより高温強度,クリープ特性,熱
疲労性及び耐酸化性のいずれの目標も満足する。特に、
図6に示す熱疲労試験結果でも明らかなように本発明の
被覆アーク溶接棒による溶接金属の熱疲労特性はノズル
材のF合金よりも優れていることがわかる。
【0026】
【発明の効果】本発明のCo基合金製の被覆アーク溶接
棒をノズルの補修溶接に用いることによって従来のL合
金製の被覆アーク溶接棒よりもノズルの寿命延命が可能
となる。
棒をノズルの補修溶接に用いることによって従来のL合
金製の被覆アーク溶接棒よりもノズルの寿命延命が可能
となる。
【図1】被覆アーク溶接棒の作製工程を示すブロック
図。
図。
【図2】肉盛溶接した時に生成されるスラグ,スパッタ
及び溶接金属中のTa重量の分配比を示す説明図。
及び溶接金属中のTa重量の分配比を示す説明図。
【図3】被覆アーク溶接における芯線中のTa量と溶接
金属中のTa量の関係を示す説明図。
金属中のTa量の関係を示す説明図。
【図4】溶接継手及び引張,クリープ及び耐酸化性評価
試験片の採取要領を示す説明図。
試験片の採取要領を示す説明図。
【図5】耐熱疲労性評価試験片の採取要領を示す説明
図。
図。
【図6】熱疲労試験結果を示す説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B23K 9/14 B23K 9/14 A (72)発明者 和知 弘 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 中崎 隆光 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 小林 計 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 黒川 武雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 横場 範夫 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 飯塚 信之 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 熊田 和彦 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内
Claims (2)
- 【請求項1】芯線とその周囲にケイ酸ソーダあるいはケ
イ酸カリ等の結合剤でフラックスが溶接棒の全重量に対
して35〜40%塗布された被覆アーク溶接棒であっ
て、芯線の成分が重量%で、 C:0.03〜0.15,Si:0.05〜1.0,Mn:
0.05〜1.5,P<0.05,S<0.05,Ni:1
5〜22,Cr:25〜30,Fe:0.5 〜3.0,
Ta:15〜20,残Co またフラックス成分が重量%で、 金属炭酸塩:25〜30,金属酸化物:50〜65,弗
化物:4〜15と残りが電解Mn,電解Cr,C,Fe
−Si,Ni等の金属粉末からなることを特徴とするC
o基被覆アーク溶接棒。 - 【請求項2】請求項1の前記芯線が射出成形法で製造さ
れたCo基被覆アーク溶接棒。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22988195A JPH0970688A (ja) | 1995-09-07 | 1995-09-07 | 被覆アーク溶接棒 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22988195A JPH0970688A (ja) | 1995-09-07 | 1995-09-07 | 被覆アーク溶接棒 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0970688A true JPH0970688A (ja) | 1997-03-18 |
Family
ID=16899179
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22988195A Pending JPH0970688A (ja) | 1995-09-07 | 1995-09-07 | 被覆アーク溶接棒 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0970688A (ja) |
-
1995
- 1995-09-07 JP JP22988195A patent/JPH0970688A/ja active Pending
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