JPH0975688A - 人工透析装置用洗浄剤 - Google Patents

人工透析装置用洗浄剤

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JPH0975688A
JPH0975688A JP7231248A JP23124895A JPH0975688A JP H0975688 A JPH0975688 A JP H0975688A JP 7231248 A JP7231248 A JP 7231248A JP 23124895 A JP23124895 A JP 23124895A JP H0975688 A JPH0975688 A JP H0975688A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工透析装置用洗浄剤を、蛋白質やミネラル
成分に対して短時間で効率の良い洗浄作用があり、かつ
殺菌作用も確実にあり、また金属材料(ステンレス鋼、
アルミニウム、銅など)を腐食しない性質を具備させる
ことである。 【解決手段】 HLB値が7以上の水溶性界面活性剤
と、殺菌剤を含有し、グルコン酸、ヒドロキシ酢酸、無
水クエン酸などの有機酸およびその塩をpH値が2〜5
となるように配合した人工透析装置用洗浄剤とする。ま
たは、HLB値が7以上の水溶性界面活性剤と、殺菌剤
およびその親水性有機溶剤とを含有し、有機酸およびそ
の塩をpH値が2〜5となるように配合した人工透析装
置用洗浄剤とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人工透析装置用
洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】人工透析装置は、腎障害を救済するため
の処置に使用され、装置内のフィルター(半透膜)を介
して血液と透析液を接触させ、両液間の溶質の濃度差に
より、血液中より尿毒症原因物質を除去すると同時に、
電解質や酸塩基平衡を是正するものである。
【0003】このような人工透析装置における血液また
は透析液が接触する配管その他の部分には、蛋白質、脂
肪、カルシウム、マグネシウムなどが沈着し、これらが
装置の正常な動作を妨げるので、使用する毎に沈着物質
を除去する洗浄処理が必要であると共に、二次感染を防
止するために殺菌処理も必要である。
【0004】一般に、人工透析装置に用いられている洗
浄剤としては、実験器具用の洗浄剤と同様の成分からな
り、キレート剤を含む各種界面活性剤が用いられてい
た。
【0005】また、人工透析装置用の洗浄剤に混合して
用いられる殺菌剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、亜
塩素酸ナトリウム、二酸化塩素などの塩素系酸化物質、
またはホルマリン、グルタルアルデヒドなどのアルデヒ
ド類、または亜硫酸塩、次亜硫酸塩、酢酸、塩酸、硫
酸、有機酸などの酸性物質、フェノール類またはアルコ
ール類が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の人工透析装置用の洗浄剤は、人工透析装置の要部を構
成する金属材料(ステンレス鋼、アルミニウムなど)に
触れた際、これを腐食する可能性があるという問題点が
ある。
【0007】すなわち、人工透析装置用の洗浄剤には、
特に蛋白質やミネラル成分(カルシウム、マグネシウ
ム、ナトリウム等)を速やかにかつ確実に洗浄するよう
な強い洗浄力が必要であるが、金属を腐食しない物性も
求められるという相反する性質が求められている。
【0008】また、洗浄剤は、これを取扱う者の皮膚に
触れる可能性が高いが、このような場合に脱脂作用や刺
激が少ない性質も必要である。
【0009】また、洗浄作用と共に求められる殺菌特性
については、各種ウイルス、MRSA(メチシリン耐性
黄色ブドウ球菌)などの所定の病原に対して感染防御が
確実であることが要求される。
【0010】なお、安全性等の面から、下記の性質が具
備されるよう考慮する必要もある。
【0011】 処理時の化学反応によってガスを発生
したり、ハロゲン酸化物などの有毒・有害物質を発生し
ないこと、 他の洗浄剤または殺菌剤と併用した場合に有害物質
を発生させないこと、 人工透析装置を損傷せず、洗浄液に水質汚染の危険
性がないこと、 そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決し
て、人工透析装置用洗浄剤が、蛋白質やミネラル成分に
対して短時間で効率の良い洗浄作用があり、かつ殺菌作
用も確実にあり、また金属材料(ステンレス鋼、アルミ
ニウム、銅など)を腐食しない性質を具備することであ
る。
【0012】また、このような物性と共に皮膚に対する
脱脂や刺激作用が少なく、取扱性が良好な人工透析装置
用洗浄剤を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、HLB値が7以上の水溶性界
面活性剤と、殺菌剤を含有し、有機酸およびその塩をp
H値が2〜5となるように配合した人工透析装置用洗浄
剤としたのである。
【0014】または、HLB値が7以上の水溶性界面活
性剤と、殺菌剤およびその親水性有機溶剤とを含有し、
有機酸およびその塩をpH値が2〜5となるように配合
した人工透析装置用洗浄剤としたのである。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明に用いる水溶性界面活性
剤は、その種類を限定することなく使用できるが、特に
非イオン界面活性剤または両性界面活性剤であれば、洗
浄処理後に残留量が少なく、pH依存性が少なく、イオ
ン性物質や殺菌剤との相溶性に優れている点で好まし
い。
【0016】そして、HLB値が7未満の非水溶性の界
面活性剤は、この発明に使用することが好ましくない。
なぜなら、油性汚垢成分と相乗して却って汚垢増成につ
ながり洗浄力に寄与しないからである。
【0017】この発明に使用可能な水溶性界面活性剤の
具体例を以下に種類別に列挙する。陰イオン界面活性剤
としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキ
ル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホン
酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸
塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アル
キルエーテル脂肪酸塩、アシルグルタミン酸塩などが挙
げられる。
【0018】また、非イオン界面活性剤としては、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェノールエーテル、脂肪酸アルカノールアミ
ド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレング
リセリールモノアルキレート、アルキルアミンオキサイ
ド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
型エーテル、エチレングリコールアルキレートなどが挙
げられる。
【0019】また、両性界面活性剤としては、イミダゾ
リニウムベタイン、アルキルアミノ酢酸ベタイン、アミ
ドプロピルベタイン、アルキルベタイン、ポリアルキル
アミノエチルグリシンなどが挙げられる。
【0020】このような水溶性界面活性剤の配合量は、
洗浄剤組成中、大略3〜30重量%を目安とすればよ
く、通常、他の薬品との安定性、商品設計に応じた希釈
濃度、価格バランスなどの条件に応じて配合されるの
で、特にその配合量を厳密に限定したものではない。
【0021】この発明に用いる有機酸は、有機化合物の
うち酸性を示すものであり、具体的には官能基としてカ
ルボン酸、スルホン酸、フェノールなどを有する有機化
合物である。そのような有機酸化合物の具体例しては、
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸、ヒド
ロキシ酢酸、酢酸、マレイン酸、コハク酸、エチレンジ
アミン四酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、アミノ酢酸、
アジピン酸、フマール酸などである。このうち、特にオ
キシカルボン酸に属する有機酸は、安全性が高く、臭気
もなく、他の配合成分に対して相溶性が良いなどの点で
好ましいものである。
【0022】このような有機酸は、洗浄剤のpHを酸性
側に維持するように配合された際、界面活性剤の洗浄特
性を、蛋白質やカルシウム、マグネシウムなどを含む沈
着物の分解・解膠作用に適するように維持する作用があ
る。
【0023】また、このような有機酸は、アルカリ剤と
反応させてその塩類と共存させているので、pHの緩衝
作用があり、洗浄特性を極めて有効に発揮させることが
できる。
【0024】上記アルカリ剤としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、アンモニア
水、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、アルキルアミン(炭素数2〜8)などが挙げられ
る。このうち、ナトリウム、カリウム、アンモニウムの
塩類は、安全性、特に人体に対する安全性、洗浄処理後
の残留量が少ない、保存性が良い点で優れている。
【0025】前記有機酸とアルカリ剤を併用することに
より、pH2〜5に調整される。すなわち、この発明の
洗浄剤の有効水素イオン濃度域(AHICA)は、pH
2〜5であり、上記所定範囲内のpH値であれば、血液
や尿中のカルシウム、マグネシウムなどの不要な化合物
を除去する洗浄特性が向上し、またアミノ酸ポリマーを
分解し易くなり、また殺菌剤の安定性も向上する。
【0026】この発明に用いる殺菌剤は、例えばクロル
ヘキシジングルコン酸塩、イソプロピルメチルフェノー
ル、塩酸ジフェンヒドラミン、トリクロヒドロキシジフ
ェニルエーテル(スイス国、チバガイギー(CIBA GEIG
Y) 社製:登録商標 イルガサン DP−300)、ト
リクロロカルバニリド(略称:TCC)、ヘキサクロロ
フェン、パラクロルメタキシレノール、ベンゾチアゾー
ル、α−ブロモシアナムアルデヒド、ハロゲン化フェノ
ール誘導体(ドイツ国、ドクトルエフ・ラシッヒ社製:
ラルーベン)などが挙げられる。
【0027】また殺菌剤として、以下のような界面活性
剤を用いることもできる。すなわち、塩化ベンザルコニ
ウム、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオ
クチルジメチアンモニウムクロライド、テトラデシルジ
メチルベンジルアンモニウムクロライド、ジデシルジメ
チルピリジニウムクロライド、アミノエチルグリシン、
セチルトリメチルアンモニウムブロマイドなどのカチオ
ン性または両性イオンの化合物群が挙げられる。
【0028】この発明に用いる親水性有機溶剤は、前記
したような殺菌剤が、単独で水に溶け難い場合に水溶化
剤として作用すると共に、人工透析装置に沈着した汚垢
物質の分解・解膠作用を促進し、水可溶性洗浄液全体の
安定化剤としても作用する。
【0029】このような親水性有機溶剤としては、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、N−メチル−2−ピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、フェノ
キシエタノール、メチルエチルケトン、ベンジルアルコ
ール、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジ
アセトンアルコール、酢酸エステル、メトキシメチルブ
タノールなどが挙げられ、このうち特に低級アルコー
ル、グリコールエーテル、ピロリドン系の化合物が安全
性、無臭性、環境保全性などの点で好ましい。
【0030】このような有機溶剤の配合量は、5〜30
重量%を標準レシピーとし、このレシピーを目安にして
適宜増減変更して用いることができる。
【0031】なお、この発明では、上記した必須成分以
外に以下のような添加剤を、この発明の効果を阻害しな
い程度に配合してもよい。
【0032】添加剤として、金属イオン封鎖剤(キレー
ト剤)は、EDTA−2Na、EDTA−2K、ピロリ
ン酸カリウム、酸性リン酸ソーダ、ニトリロトリ酢酸
(NTA)、ロッシェル塩、硝酸タリウム、クエン酸マ
グネシウムなどが挙げられ、天然酵素として、プロテア
ーゼ、リパーゼ、アミラーゼなどが挙げられる。
【0033】また、酸化型または還元型の漂白剤として
は、過硫酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化水
素、過炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナ
トリウムなどが挙げられ、湿潤剤として、ソルビトー
ル、グリセリン、エチレングリコール(#200〜#1
000)、プロピレングリコール、ヘキシレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、尿素、ピロリドンカルボン酸塩、乳酸ソーダなど
が挙げられる。
【0034】また、増粘剤として、カルボキシメチルセ
ルロース(CMC)カルボキシポリマー、エチルセルロ
ース、メチルセルロース、キサンタンガム、グアガム、
アラビアガム、デキストリン、ジアルデヒドスターチ、
ラムザンガム、食用色素として、フラボノ、カロチン、
紫根、クロロフィルなどである。
【0035】
【実施例】
〔実施例1〜4、比較例1〜4〕表1に示した原料を同
表に示した配合割合で一括して均質に混合し、人工透析
装置用洗浄剤を製造した。
【0036】なお、表中の殺菌剤イルガサンとは、トリ
クロヒドロキシジフェニルエーテル(スイス国、チバガ
イギー(CIBA GEIGY) 社製:登録商標 イルガサン D
P−300)を示し、界面活性剤Aはポリオキシ(EO
=10)エチレンラウリルエーテルを示し、界面活性剤
Bはポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコー
ル(旭電化社製:プルロニックL−64)を示してい
る。
【0037】
【表1】
【0038】得られた人工透析装置用洗浄剤は、水で5
0倍に希釈し、すなわち前記配合の原液の2%水溶液を
人工透析装置に付設されている洗浄液タンク内に収容
し、20℃または35℃の液温条件で通常の洗浄処理を
行なった。
【0039】また、比較参考例として、周知の殺菌剤で
ある次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)の500倍希
釈水溶液、酢酸の1/2N水溶液、市販の理化学用試験
管洗浄剤を同じ条件で洗浄処理に供した。
【0040】洗浄力の良否の評価は、(イ)蛋白質、
(ロ)カルシウムに分けて、以下の要領で行ない、これ
らの結果を表2にまとめて示した。
【0041】(イ)蛋白質に対する洗浄力評価 洗浄処理後の配管(イワキ社製、内径1.7mm、長さ
65mm)を、5/2NのNaOH10ミリリットルと
共に100℃で3時間加熱し、残存蛋白質を加水分解に
よって溶解し、これを30%酢酸10ミリリットルで中
和した後、ノルロイシンを用いたニンヒドリン(NIN
HYDRIN)呈色を行なって570nmで比色し、洗
浄後に残存する蛋白質量(g/cm3 )を調べた。
【0042】(ロ)カルシウムに対する洗浄力評価 キレート滴定法によってカルシウムが検出されたものを
+印、検出されなかったものを−印で示した。
【0043】
【表2】
【0044】表2の結果からも明らかなように、pHが
所定範囲外の比較例1、2および親水性有機溶剤または
殺菌剤を含まない比較例3、4は、カルシウム化合物に
対する洗浄力が劣っていたが、全ての条件を満足する実
施例は、蛋白質およびカルシウム化合物に対する洗浄力
に優れたものであった。
【0045】次に、実施例1〜4と比較例1〜4の洗浄
剤に、ステンレス鋼(SUS304)試験片(50mm
×50mm×10mm)、アルミニウム試験片(50m
m×50mm×10mm)、または銅試験片(50mm
×50mm×20mm)をそれぞれ40±2℃で10日
間浸漬し、試験前後の試験片の重量変化(減量mg)を
調べ、結果を表3中に示した。
【0046】
【表3】
【0047】表3の結果からも明らかなように、比較例
1〜4は、いずれもアルミニウムおよび銅を損傷する度
合いが高かった。また、酢酸および次亜塩素酸ナトリウ
ムは、特に銅に対して損傷する度合いが高かった。これ
に対して、全ての条件を満足する実施例1〜4は、いず
れの金属に対しても比較例に比べて損傷する度合いが極
めて低いことがわかる。
【0048】次に、実施例1〜4と比較例1〜4の洗浄
剤の殺菌力を調べるため、下記の菌株の最小発育阻止濃
度(MIC)を調べ、結果を(−印:死滅)、(+印:
残留)と評価して表4中に示した。なお、最小発育阻止
濃度は、任意濃度に供試品を添加した手抜培地に、接種
用菌液を塗抹培養後、発育が阻止される最低濃度とし
た。
【0049】(a)スタフィロコッカス・アウレウス
(黄色ぶどう球菌 Staphylococcus aureus 209 P
JC−1) (b)エシェリヒア・コリ(大腸菌 Echerichia coli
NIHJ JC−2) (c)プロテウス・バルガリス(変形菌 Proteus vulg
aris OX−19) (d)シウドモナス・エルギノサ(緑膿菌 Pseudomona
s aeruginosa IO3451) (e)サルモネラ・パラティヒ(サルモネラ菌 Salmon
ella paratyphi AP−5304) なお、表4中、Tego−51は、ドイツ国、ゴールド
シュミット社製:Tego−51(ドデシル(アミノエ
チル)グリシン塩酸塩60重量%とテトラデジル(アミ
ノエチル)グリシン塩酸塩40重量%の混合液)を示し
ている。
【0050】
【表4】
【0051】表4の結果からも明らかなように、上記の
菌株に対する比較例1〜4の最小発育阻止濃度は、いず
れかの菌株に対して100倍に止まるが、実施例1〜4
は、いずれの菌株に対しても100倍希釈濃度において
も良好な殺菌性を示した。
【0052】〔実施例5〜7、比較例5、6〕表5に示
した原料を同表に示した配合割合で一括して均質に混合
し、人工透析装置用洗浄剤を製造した。
【0053】なお、表中の殺菌剤イルガサンとは、トリ
クロヒドロキシジフェニルエーテル(スイス国、チバガ
イギー社製:登録商標 イルガサン DP−300)を
示し、界面活性剤Cはポリオキシエチレン(EO=1
0)オレイルエーテルを示し、界面活性剤Dはポリオキ
シエチレン(EO=5)ヤシ脂肪酸モノエタノールアミ
ドを示している。
【0054】
【表5】
【0055】得られた実施例5〜7、比較例5、6およ
び比較参考例のHCl(3N)について、カルシウムに
対する洗浄力評価を行なった。
【0056】すなわち、その評価は、ポリプロピレン製
試験管に、硬度100°PHと石けん液で金属石けんを
生成させ、40℃で7日間熟成してポリプロピレン面に
被着汚垢を形成し、前記得られた洗浄剤を10倍の希釈
水溶液とし、これに10分、または30分浸漬し、その
後よく水洗して残留カルシウムをキレート滴定した。こ
のキレート滴定法の結果は、濃度ppmで表6中に示し
た。
【0057】
【表6】
【0058】表6の結果からも明らかなように、界面活
性剤を含有しない比較例5、または有機酸およびアルカ
リ剤を含有せず、pH値が所定範囲外の比較例6は、残
留カルシウム量が多く、被着汚垢の洗浄力に劣ってい
た。これに対して、全ての条件を満足する実施例5〜7
は、残留カルシウムがほとんどなく、優れた洗浄効果を
示した。
【0059】また、得られた実施例5〜7、比較例5、
6および比較参考例のHCl(3N)について、血液に
対する洗浄力評価を行なった。
【0060】すなわち、清浄なスライドグラスに血液
0.15ミリリットルを滴下して、48時間放置して乾
燥させた。また、ビーカーに洗浄液の10倍希釈水溶液
を製造し、これに前記のスライドグラスを浸漬し静置し
て、完全に(100%)洗浄(溶解)されるまでの時間
を測定した。これらの結果は、図1のグラフに示した。
【0061】図1の結果から実施例5〜7は、比較例
5、6に比べて浸漬時間が約半分という短時間で、血液
を洗浄できることがわかる。
【0062】また、得られた実施例5〜7、比較例5、
6および比較参考例のHCl(3N)について、金属に
対する腐食性評価を行なった。
【0063】すなわち、ステンレス鋼(SUS304)
試験片(50mm×50mm×10mm)、アルミニウ
ム試験片(50mm×50mm×10mm)、または銅
試験片(50mm×50mm×20mm)をそれぞれ2
5℃で7日間浸漬し、試験前後の試験片の重量変化(減
量%)を調べ、結果を図2のグラフに示した。
【0064】図2の結果からは、実施例5〜7は、界面
活性剤を含有しない比較例5、または有機酸およびアル
カリ剤を含有せず、pH値が所定範囲外の比較例6に比
べて、金属腐食性が低く、ステンレス、アルミニウム、
銅のいずれに対しても低減量%であった。
【0065】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、所定
のHLB値の水溶性界面活性剤と、有機酸およびその塩
と、殺菌剤とを含有し、または必要に応じて親水性有機
溶剤とを含有し、所定pH値に調整した人工透析装置用
洗浄剤としたので、蛋白質やミネラル成分に対して短時
間で効率の良い洗浄作用があり、かつ殺菌作用も確実に
あり、また金属材料(ステンレス鋼、アルミニウム、銅
など)を腐食しない性質を具備した人工透析装置用洗浄
剤となる利点がある。
【0066】また、所定pH値に調整されているから、
上記利点と共に皮膚に対する脱脂や刺激作用が少なく、
取扱性が良好な人工透析装置用洗浄剤となる利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例と比較例の血液に対する洗浄性を示し、
洗浄率とスライドグラスの浸漬時間の関係を示す図表
【図2】実施例と比較例の金属に対する腐食性を示し、
減量%と試験片の浸漬日数の関係を示す図表

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HLB値が7以上の水溶性界面活性剤
    と、殺菌剤を含有し、有機酸およびその塩をpH値が2
    〜5となるように配合してなる人工透析装置用洗浄剤。
  2. 【請求項2】 HLB値が7以上の水溶性界面活性剤
    と、殺菌剤およびその親水性有機溶剤とを含有し、有機
    酸およびその塩をpH値が2〜5となるように配合して
    なる人工透析装置用洗浄剤。
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