JPH0979017A - エンジンのデコンプ装置 - Google Patents

エンジンのデコンプ装置

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JPH0979017A
JPH0979017A JP23572995A JP23572995A JPH0979017A JP H0979017 A JPH0979017 A JP H0979017A JP 23572995 A JP23572995 A JP 23572995A JP 23572995 A JP23572995 A JP 23572995A JP H0979017 A JPH0979017 A JP H0979017A
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camshaft
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cam
flyweight
engine
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Shoichi Oi
正一 大井
Sunao Ishikawa
直 石川
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構造で、デコンプ状態とするバルブ選定
の自由度が高く、耐久性に優れスムーズにデコンプ状態
を実現するエンジンのデコンプ装置を提供する。 【解決手段】エンジン起動の低回転時は、カムスプロケ
ット26を一端に有するカムシャフト5の回転は遅く遠
心力は弱く、ストッパ32に規制されてフライウェイト
27は閉じた状態で、フライウェイト27と一体で、カ
ムシャフト5の他端側からカムシャフト5軸芯から偏心
して回動自在に挿通したデコンプ支軸28のデコンプカ
ム29は、カムシャフト5内のボール30を排気用カム
24のカムベース24bから突出させ、圧縮工程中に排
気バルブ7を開き圧縮圧力を低減する。エンジンが設定
回転数以上では遠心力が大きく、フライウェイト27は
ストッパ32に規制されて拡開され、ボール30をカム
ベース24bより内側に格納する。デコンプ支軸28は
カバー31でスラスト方向の動きが規制されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、起動に際し、低回
転時の圧縮工程中に、吸気又は排気バルブを開いて圧縮
圧力を低減するエンジンのデコンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンの起動時に吸気バル
ブ又は排気バルブを幾分開き燃焼室を半圧縮状態(デコ
ンプ状態)にしてエンジン起動時の負荷を減少させるデ
コンプ装置が知られている。
【0003】このデコンプ装置には、エンジンのカムシ
ャフトの回転による遠心力を利用するものが多い。例え
ば、実開平2−24016号公報において、吸・排気バ
ルブを開閉させるカムシャフトの直径方向にデコンプニ
ードルを差し込み、このデコンプニードルを突出させる
ことによりデコンプ状態とするデコンプ装置において、
カムシャフトの軸方向に、そのカムシャフトの軸芯より
偏心し、かつ、上記デコンプニードルを突出させるデコ
ンプカムを備えたデコンプ支軸を回転自在に挿入すると
ともに、カムシャフトの回転速度に応じてデコンプ支軸
の軸芯を中心として回動動作するフライウェイトを、カ
ムシャフト軸端においてデコンプ支軸に一体に設けたも
のが示されている。
【0004】この技術によれば、簡単な構造でありなが
ら、デコンプ状態とする吸気又は排気バルブのカム位置
のデコンプ支軸にデコンプカムを形成して、デコンプニ
ードルを突出させることができるため、デコンプ状態と
する吸気又は排気バルブの選定も自由に行うことができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記先行技術
では、タペットまたはロッカアームをデコンプニードル
を介してデコンプカムにより押し上げるようになってい
るため、カムシャフト直径に近い長さのデコンプニード
ルを使用しなければならず、バルブスプリングの荷重が
高い場合に、デコンプニードルは強度的に不利となると
いった問題がある。
【0006】また、デコンプカムの回転によるデコンプ
ニードルの駆動は、デコンプニードルがカム山から突出
する縦方向の力のみではなく、剪断力もデコンプニード
ルに働くため、その作動(デコンプニードルの突没)の
スムーズさに欠けるといった問題がある。
【0007】一方、エンジンのカムシャフトに潤滑油通
路が形成されている場合、この潤滑油通路の栓が、カム
シャフトに設けられる部材が兼用していれば、部品点数
の低減を図ることができる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、簡単な構造で、デコンプ状態とする吸気又は排気バ
ルブの選定も自由に行うことができ、耐久性に優れ、ス
ムーズにデコンプ状態が実現でき、また、エンジンのカ
ムシャフトに潤滑油通路が形成されている場合も、部品
点数の低減を図ることのできるエンジンのデコンプ装置
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の本発明によるエンジンのデコンプ装置
は、起動に際し、低回転時の圧縮工程中に、吸気バルブ
又は排気バルブのどちらか一方のバルブを開いて圧縮圧
力を低減するエンジンのデコンプ装置において、回転力
伝達部材を一端に有するエンジンのカムシャフトの回転
遠心力で拡開するフライウェイトと、このフライウェイ
トと一体に形成し、上記カムシャフトの他端側から上記
カムシャフト軸芯から偏心して上記カムシャフト内に回
動自在に挿通したデコンプ支軸と、上記フライウェイト
が閉じたときに上記カムシャフト内に設けた球状部材を
上記カムシャフトの上記バルブに対応するカムのカムベ
ースから突出する上記デコンプ支軸に形成したデコンプ
カムと、上記デコンプ支軸のスラスト方向の動きを規制
するカバーと、上記フライウェイトの回動角度を規制す
るストッパとを備えたものである。
【0010】また、請求項2記載の本発明によるエンジ
ンのデコンプ装置は、請求項1記載のエンジンのデコン
プ装置において、上記ストッパを、上記カムシャフト内
に形成した潤滑油通路の上記カムシャフト他端側の開口
部に設けたものである。
【0011】上記構成において、エンジン起動のときの
低回転時は、回転力伝達部材を一端に有するエンジンの
カムシャフトの回転は遅く、このカムシャフトの回転に
よる遠心力は弱いため、回動角度をストッパに規制され
てフライウェイトは閉じた状態となっており、このフラ
イウェイトと一体に形成し、上記カムシャフトの他端側
から上記カムシャフト軸芯から偏心して上記カムシャフ
ト内に回動自在に挿通したデコンプ支軸のデコンプカム
は、上記カムシャフト内に設けた球状部材を上記カムシ
ャフトの上記バルブに対応するカムのカムベースから突
出させて、圧縮工程中に、吸気バルブ又は排気バルブの
どちらか一方のバルブを開いて圧縮圧力を低減する。そ
して、エンジンが設定回転数以上となると、上記カムシ
ャフトの回転による遠心力が大きくなり、上記フライウ
ェイトは、回動角度を上記ストッパに規制されて拡開さ
れる。このフライウェイトの拡開により、上記デコンプ
支軸が回転して、上記球状部材を上記カムシャフトの上
記バルブに対応するカムのカムベースより内側に格納で
きるように上記デコンプカムが回動される。このため、
上記吸気バルブ又は上記排気バルブは、圧縮工程中に開
かれることがなくなる。また、回動する上記デコンプ支
軸は、カバーによってスラスト方向の動きが規制されて
おり、上記デコンプカムの位置がずれることはない。
【0012】また、上記ストッパを、上記カムシャフト
内に形成した潤滑油通路の上記カムシャフト他端側の開
口部に設けることにより、上記ストッパは上記フライウ
ェイトの回動角度を規制するとともに、上記カムシャフ
ト内の上記潤滑油通路の栓となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図4は本発明の実施の形態
1を示し、図1はエンジンのデコンプ装置の動作説明
図、図2はエンジンのカムシャフト部分の断面説明図、
図3は図2の右側からみたエンジンのカムシャフト部分
の断面説明図、図4はカムシャフトの断面説明図であ
る。
【0014】図2および図3において、符号1はエンジ
ン本体を示し、符号2はこのエンジン本体1のシリンダ
ヘッド、符号3は燃焼室である。
【0015】上記シリンダヘッド2の上部には側壁4a
と蓋体4bとで囲繞されたロッカルーム4が設けられて
いる。このロッカルーム4内には、軸受部材4cに支承
されたカムシャフト5及びロッカシャフト6が互いに平
行に配設されており、上記ロッカシャフト6には、一対
の排気バルブ7に作用する排気用ロッカアーム8と、一
対の吸気バルブ9に作用する一対の吸気用ロッカアーム
10とが揺動自在に軸装されている。
【0016】上記排気用ロッカアーム8の一側にはアジ
ャスタボルト8aがそれぞれ螺合されており、これらア
ジャスタボルト8aが、上記一対の排気バルブ7のステ
ムエンド7aに当接されている。
【0017】上記一対の排気バルブ7の各バルブステム
7bは、それぞれ上記シリンダヘッド2にステムガイド
11aを介して摺動可能に支承されていて、上記各バル
ブステム7bの他端に形成された各バルブヘッド7cが
上記燃焼室3と排気通路12との間のそれぞれの排気ポ
ート13に位置されている。そして、上記各バルブヘッ
ド7cの各バルブフェイス7dが、上記排気ポート13
に嵌合されたシートリング14のバルブシート(図示せ
ず)に密接するようになっている。
【0018】また、上記各バルブステム7bのステムエ
ンド7a側には、スプリングリテーナ15aが固定され
ている一方、上記ロッカルーム4の下面にこのスプリン
グリテーナ15aに対向する他のスプリングリテーナ1
5bが形成されている。これらのスプリングリテーナ1
5a,15b間にはバルブスプリング16が介装されて
いて、上記各排気バルブ7はこのバルブスプリング16
の付勢力により常時ロッカルーム4方向へ付勢されてい
る。
【0019】上記一対の吸気バルブ9についても同様に
構成され、上記吸気用ロッカアーム10の一側にはアジ
ャスタボルト8bがそれぞれ螺合されており、これらア
ジャスタボルト8bが、上記一対の吸気バルブ9のステ
ムエンド9aに当接されている。
【0020】上記一対の吸気バルブ9の各バルブステム
9bは、それぞれ上記シリンダヘッド2にステムガイド
11bを介して摺動可能に支承されていて、上記各バル
ブステム9bの他端に形成された各バルブヘッド9cが
上記燃焼室3と吸気通路17との間のそれぞれの吸気ポ
ート18に位置されている。そして、上記各バルブヘッ
ド9cの各バルブフェイス9dが、上記吸気ポート18
に嵌合されたシートリング19のバルブシート(図示せ
ず)に密接するようになっている。
【0021】また、上記各バルブステム9bのステムエ
ンド9a側には、スプリングリテーナ20aが固定され
ている一方、上記ロッカルーム4の下面にこのスプリン
グリテーナ20aに対向する他のスプリングリテーナ2
0bが形成されている。これらのスプリングリテーナ2
0a,20b間にはバルブスプリング21が介装されて
いて、上記各吸気バルブ9はこのバルブスプリング21
の付勢力により常時ロッカルーム4方向へ付勢されてい
る。
【0022】さらに、上記ロッカアーム8,10のアジ
ャスタボルト8a,8bが螺合されている側と反対側の
一側には,それぞれスリッパ部22,23が形成されて
おり、これらスリッパ部22,23が上記カムシャフト
5に形成された排気用カム24、および、一対の吸気用
カム25のそれぞれのカム面24a,25a,25aに
摺接し、上記カムシャフト5の回転により、上記各ロッ
カアーム8,10が揺動されるようになっている。
【0023】一方、上記カムシャフト5の一端(図2の
左側)には、エンジン回転による回転力を、このカムシ
ャフト5に伝達する回転力伝達部材としてのカムスプロ
ケット26が設けられている。
【0024】上記カムシャフト5は、図1及び図4に示
すように、このカムシャフト5の回転遠心力で拡開する
フライウェイト27が上記カムシャフト5の他端側(図
2の右側)に設けられており、上記フライウェイト27
と一体に形成されたデコンプ支軸28が、上記カムシャ
フト5の他端側から上記カムシャフト5の軸芯から偏心
して、上記カムシャフト5内に回動自在に挿通されてい
る。
【0025】また、上記排気用カム24の上記排気用ロ
ッカアーム8のスリッパ部22が摺接する位置で、圧縮
工程中に、突出した際に上記排気用ロッカアーム8を押
上げて、上記各排気バルブ7を開かせるボール30が上
記カムシャフト5内から突没自在に設けられている。
【0026】上記デコンプ支軸28の上記ボール30の
位置には、上記フライウェイト27が上記カムシャフト
5の遠心力で拡開した際に、上記ボール30を上記カム
シャフト5のカムベース24bよりも内側に格納する一
方、上記フライウェイト27が閉じている際には、上記
ボール30を突出させるデコンプカム29が形成されて
いる。
【0027】また、上記カムシャフト5の他端側は、上
記フライウェイト27を囲むようにカバー31が設けら
れており、このカバー31が、上記カムシャフト5の他
端側のスラスト方向の位置決めと、上記デコンプ支軸2
8の抜け止めとを兼用している。尚、上記フライウェイ
ト27と上記カムシャフト5の他端面、および、上記フ
ライウェイト27と上記カバー31との間には所定のク
リアランスが設けられており、上記フライウェイト27
の回動動作がスムーズに行われるようになっている。
【0028】さらに、上記カムシャフト5の他端側に
は、上記フライウェイト27が拡開する角度及び閉じる
角度を規制する1つの位置決めピン32が設けられてお
り、この位置決めピン32が、上記カムシャフト5内に
形成された潤滑油通路34の栓も兼用している。
【0029】また、上記デコンプ支軸28には、上記フ
ライウェイト27を常時閉じる方向に付勢するリターン
スプリング33が設けられており、上記フライウェイト
27が重力等で動作することが防止されている。
【0030】上記フライウェイト27,位置決めピン3
2,リターンスプリング33の各部品は、上記カバー3
1によって上記カムシャフト5の他端側に形成されるデ
コンプウェイト室35内に収納される。
【0031】尚、図3中、符号36は点火プラグを示
す。
【0032】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、エンジン停止時から起動後の設定回転数までは、
カムシャフト5の回転数も遅く、このカムシャフト5の
回転により生じる遠心力も弱いため、図1(a)および
図4に示すように、フライウェイト27はリターンスプ
リング33の付勢力により、上記フライウェイト27の
一端が位置決めピン32に当接され、閉じた状態とな
る。
【0033】そして、上記フライウェイト27と一体に
形成されているデコンプ支軸28は、このデコンプ支軸
28のデコンプカム29がボール30をカムベース24
bから突出させて圧縮工程中に排気用ロッカアーム8を
バルブスプリング16の付勢力に抗して押上げ、各排気
バルブ7を開かせる。
【0034】このため、圧縮工程中においてデコンプ状
態が実現され、圧縮圧力が低減されて、エンジン起動が
容易に行われる。
【0035】次いで、エンジン始動後、設定回転数以上
となると、上記カムシャフト5の回転数も速くなり、こ
のカムシャフト5の回転により生じる遠心力が大きくな
るため、図1(b),図2及び図3に示すように、上記
フライウェイト27は上記リターンスプリング33の付
勢力に抗して、上記フライウェイト27の他端が上記位
置決めピン32に当接されるまで拡開する。
【0036】そして、上記フライウェイト27と一体に
形成されているデコンプ支軸28は、このデコンプ支軸
28の上記デコンプカム29が上記ボール30を上記カ
ムベース24bの内側に格納できる位置となり、圧縮工
程中は上記排気用ロッカアーム8を押上げ、各排気バル
ブ7を開かせることはない。すなわち、デコンプ状態と
はならない。尚、上記カムシャフト5の回転による遠心
力は、上記ボール30にも働き、このボール30は、上
記カムベース24bから突出しようとするが、上記バル
ブスプリング16の付勢力に抗して上記各排気バルブ7
を開かせることはできない。
【0037】このように、本発明の実施の形態1によれ
ば、フライウェイトをカムシャフトの他端側(カムスプ
ロケットが取り付けられている側とは反対側)に設ける
ようにしているため、カムシャフトに取り付ける回転力
伝達部材(カムスプロケットやカムギア)の選定の幅が
広がり、設計が容易になるとともに、小型の回転力伝達
部材を選定することにより、エンジンの小型化を図るこ
とができる。
【0038】また、デコンプ支軸を、カムシャフトの軸
芯から偏心して、カムシャフト内に回動自在に挿通する
ようにしているので、デコンプ支軸とフライウェイトと
を一体化でき、単純な構成とすることができる。
【0039】さらに、位置決めピンは、フライウェイト
の回動角度の規制を行うと共に、カムシャフト内に形成
した潤滑油通路の栓の役割も兼用しているので、部品点
数が少なくなる。
【0040】また、カバーも、デコンプウェイト室のカ
バーとなるとともに、カムシャフトの他端側のスラスト
方向の位置決めと、デコンプ支軸の抜け止めとを兼用し
ているので、部品点数が少なくなる。
【0041】さらに、デコンプ装置に関する部品をカム
シャフトに組み込んだ後、このカムシャフトをエンジン
に取り付けることができるので、エンジンの組み立て作
業性が向上する。
【0042】また、デコンプカムは、ボールを介して排
気バルブのロッカアームに作用するようになっているた
め、耐久性に優れ、スムーズにデコンプ状態が実現でき
る。
【0043】次に、図5は本発明の実施の形態2による
カムシャフトの断面説明図を示す。尚、本発明の実施の
形態2は、図2および図3のエンジンにおいて、一対の
吸気バルブ9にデコンプ状態を実現できるようにしたも
ので、エンジンの構成等は同一である。また、カムシャ
フトの構成においても、上記発明の実施の形態1と同様
のものには同一の符号を記し、詳しい説明は省略する。
【0044】図5において、符号41はカムシャフトを
示し、このカムシャフト41の一端(図5の右側)に
は、エンジン回転による回転力を伝達するカムスプロケ
ット26が設けられている。
【0045】上記カムシャフト41は、回転遠心力で拡
開するフライウェイト27が上記カムシャフト41の他
端側(図5の左側)に設けられており、上記フライウェ
イト27と一体に形成されたデコンプ支軸42が、上記
カムシャフト41の他端側から上記カムシャフト41の
軸芯から偏心して、上記カムシャフト41内に回動自在
に挿通されている。
【0046】また、吸気用カム25,25の吸気用ロッ
カアーム10,10のスリッパ部23,23が摺接する
位置で、圧縮工程中に、突出した際に上記吸気用ロッカ
アーム10,10を押上げて、上記各吸気バルブ9,9
を開かせる一対のボール30,30が上記カムシャフト
41内から突没自在に設けられている。
【0047】上記デコンプ支軸42の上記各ボール3
0,30の位置には、上記フライウェイト27が上記カ
ムシャフト41の遠心力で拡開した際に、上記ボール3
0,30を上記カムシャフト41のカムベース25b,
25bよりも内側に格納する一方、上記フライウェイト
27が閉じている際には、上記各ボール30,30を突
出させるデコンプカム43,43が形成されている。
【0048】すなわち、上記一対の吸気用ロッカアーム
10,10は、上記一対の吸気用カム25,25で作動
されるため、これに対応した位置に、上記一対のボール
30,30、上記一対のデコンプカム43,43を形成
するのである。
【0049】そして、まず、エンジン停止時から起動後
の設定回転数までは、カムシャフト41の回転数も遅
く、このカムシャフト41の回転により生じる遠心力も
弱いため、フライウェイト27はリターンスプリング3
3の付勢力により、上記フライウェイト27の一端が位
置決めピン32に当接され、閉じた状態となる。
【0050】このとき、上記フライウェイト27と一体
に形成されているデコンプ支軸42は、このデコンプ支
軸42のデコンプカム43,43がボール30,30を
カムベース25b,25bから突出させて圧縮工程中に
吸気用ロッカアーム10,10をバルブスプリング21
の付勢力に抗して押上げ、各吸気バルブ9,9を開かせ
る。このため、圧縮工程中にデコンプ状態が実現され、
圧縮圧力が低減されて、エンジン起動が容易に行われ
る。
【0051】次いで、エンジン始動後、設定回転数以上
となると、上記カムシャフト41の回転数も速くなり、
このカムシャフト41の回転により生じる遠心力が大き
くなるため、上記フライウェイト27は上記リターンス
プリング33の付勢力に抗して、上記フライウェイト2
7の他端が上記位置決めピン32に当接されるまで拡開
する。
【0052】そして、上記フライウェイト27と一体に
形成されているデコンプ支軸42は、このデコンプ支軸
42の上記デコンプカム43,43が上記ボール30,
30を上記カムベース25b,25bの内側に格納でき
る位置となり、圧縮工程中は上記吸気用ロッカアーム1
0,10を押上げ、各吸気バルブ9,9を開かせること
はない。すなわち、デコンプ状態とはならない。
【0053】本発明の実施の形態2に示すように、本発
明では、デコンプカムが形成されたデコンプ支軸をカム
シャフト内に挿入するようにしているので、デコンプ状
態とする吸気又は排気バルブの選定も自由である。尚、
本発明の実施の形態2について、上記発明の実施の形態
1で生じる効果も同様に得られることはいうまでもな
い。
【0054】次に、図6は本発明の実施の形態3による
カムシャフトの断面説明図を示す。尚、本発明の実施の
形態3は、上記発明の実施の形態2をカムシャフト内に
潤滑油通路がないものに適応させたもので、他の構成、
作用効果は上記発明の実施の形態2と同様である。
【0055】すなわち、図6において、符号45はカム
シャフトを示し、このカムシャフト45には、潤滑油通
路が形成されておらず、従って、位置決めピン46はフ
ライウェイト27の回動角度の規制を行うために設けら
れている。
【0056】この発明の実施の形態3に示すように、カ
ムシャフト内に潤滑油通路がないものであっても本発明
は適応できる。
【0057】次に、図7は本発明の実施の形態4による
カムシャフトの断面説明図を示す。尚、本発明の実施の
形態4は、上記発明の実施の形態1のカムシャフトに潤
滑油通路が形成されていないものであって、さらに、カ
バーの長さを短縮したものである。他の構成、作用効果
は上記発明の実施の形態1と同様である。
【0058】すなわち、図7において、符号50はカム
シャフトを示し、このカムシャフト50には、潤滑油通
路が形成されておらず、従って、位置決めピン46はフ
ライウェイト27の回動角度の規制を行うために設けら
れている。
【0059】また、カバー51は、カムシャフト50の
他端側(図7の左側)の位置決めと、デコンプ支軸28
の抜け止めとができる長さで短縮して形成されている。
【0060】この発明の実施の形態4に示すように、カ
バーの長さを短縮して作業性の向上を図ることも可能で
ある。
【0061】尚、上記各発明の実施の形態においては、
OHCエンジンに対し本発明を適用した例を説明した
が、OHVエンジンまたはSVエンジンでも本発明を適
用させることができる。
【0062】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
簡単な構造で、デコンプ状態とする吸気又は排気バルブ
の選定も自由に行うことができ、耐久性に優れ、スムー
ズにデコンプ状態が実現でき、また、エンジンのカムシ
ャフトに潤滑油通路が形成されている場合も、部品点数
の低減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるエンジンのデコン
プ装置の動作説明図
【図2】本発明の実施の形態1によるエンジンのカムシ
ャフト部分の断面説明図
【図3】図2の右側からみたエンジンのカムシャフト部
分の断面説明図
【図4】本発明の実施の形態1によるカムシャフトの断
面説明図
【図5】本発明の実施の形態2によるカムシャフトの断
面説明図
【図6】本発明の実施の形態3によるカムシャフトの断
面説明図
【図7】本発明の実施の形態4によるカムシャフトの断
面説明図
【符号の説明】
1 エンジン本体 5 カムシャフト 7 排気バルブ 9 吸気バルブ 24 排気用カム 24b カムベース 25 吸気用カム 25b カムベース 26 カムスプロケット(回転力伝達部材) 27 フライウェイト 28 デコンプ支軸 29 デコンプカム 30 ボール(球状部材) 31 カバー 32 位置決めピン 33 リターンスプリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起動に際し、低回転時の圧縮工程中に、
    吸気バルブ又は排気バルブのどちらか一方のバルブを開
    いて圧縮圧力を低減するエンジンのデコンプ装置におい
    て、 回転力伝達部材を一端に有するエンジンのカムシャフト
    の回転遠心力で拡開するフライウェイトと、このフライ
    ウェイトと一体に形成し、上記カムシャフトの他端側か
    ら上記カムシャフト軸芯から偏心して上記カムシャフト
    内に回動自在に挿通したデコンプ支軸と、上記フライウ
    ェイトが閉じたときに上記カムシャフト内に設けた球状
    部材を上記カムシャフトの上記バルブに対応するカムの
    カムベースから突出する上記デコンプ支軸に形成したデ
    コンプカムと、上記デコンプ支軸のスラスト方向の動き
    を規制するカバーと、上記フライウェイトの回動角度を
    規制するストッパとを備えたことを特徴とするエンジン
    のデコンプ装置。
  2. 【請求項2】 上記ストッパを、上記カムシャフト内に
    形成した潤滑油通路の上記カムシャフト他端側の開口部
    に設けたことを特徴とする請求項1記載のエンジンのデ
    コンプ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008303839A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Honda Motor Co Ltd 内燃機関のデコンプ装置
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