JPH0979966A - 重合トナーおよびトナーの流動性測定方法 - Google Patents
重合トナーおよびトナーの流動性測定方法Info
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- JPH0979966A JPH0979966A JP7235377A JP23537795A JPH0979966A JP H0979966 A JPH0979966 A JP H0979966A JP 7235377 A JP7235377 A JP 7235377A JP 23537795 A JP23537795 A JP 23537795A JP H0979966 A JPH0979966 A JP H0979966A
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- fluidity
- force
- powder
- particles
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 トナーの流動性を効果的に測定する方法を開
発し、そのような方法を用いて良好な印字を得るために
最適な流動性を持つ重合トナーを提供する。 【解決手段】 ペシュルせん断装置(Peschl s
hear cell)を用いてトナーの流動性を測定す
る方法およびそれにより測定された、外添剤を添加した
後のトナーの流動性が、ジェニケ(Jenike)の流
動性指数において少なくとも6である重合トナー。
発し、そのような方法を用いて良好な印字を得るために
最適な流動性を持つ重合トナーを提供する。 【解決手段】 ペシュルせん断装置(Peschl s
hear cell)を用いてトナーの流動性を測定す
る方法およびそれにより測定された、外添剤を添加した
後のトナーの流動性が、ジェニケ(Jenike)の流
動性指数において少なくとも6である重合トナー。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合トナーおよび
トナーの流動性測定方法に関する。さらに詳しく述べる
ならば、本発明は、電子写真トナー、例えば、電子写真
複写機、電子写真プリンタ等において像を可視化するた
めの、最適な流動性を持つ重合トナーおよびそのような
トナーの流動性測定方法に関する。
トナーの流動性測定方法に関する。さらに詳しく述べる
ならば、本発明は、電子写真トナー、例えば、電子写真
複写機、電子写真プリンタ等において像を可視化するた
めの、最適な流動性を持つ重合トナーおよびそのような
トナーの流動性測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トナーの流動性を向上させる技術
が、カブリ(印字背景部の汚れ)の除去や転写効率の向
上のために用いられてきた。磁性トナーにおいて、残留
磁化、保持力および磁化を特定範囲に規制することによ
り、流動性を向上させることが提案されている(特公昭
59−007379)。また、キャリア(2成分現像剤
に用いる鉄粉等)の流動性を向上させるため、弗化ビニ
リデン−テトラフルオロエチレンで被覆し、キャリア表
面の滑性を向上させることが提案されている(特開昭5
8−208754)。さらに、熱可塑性樹脂を包含する
トナー表面にXeランプ光やフラッシュ光を照射させる
ことにより粒子表面の平滑性およびシリカの分散状態を
制御する提案もある(特開昭60−003645)。こ
れらの提案は、表面状態がトナーの流動性を決定する重
要な要因であることを示唆している。一方、トナー樹脂
の化学構造という観点から低軟化点化合物を高分子で覆
った重合トナー(特開昭62−182757)や、分子
量分布を規定することにより流動性を向上させる技術
(特開平1−303447)が提案されている。
が、カブリ(印字背景部の汚れ)の除去や転写効率の向
上のために用いられてきた。磁性トナーにおいて、残留
磁化、保持力および磁化を特定範囲に規制することによ
り、流動性を向上させることが提案されている(特公昭
59−007379)。また、キャリア(2成分現像剤
に用いる鉄粉等)の流動性を向上させるため、弗化ビニ
リデン−テトラフルオロエチレンで被覆し、キャリア表
面の滑性を向上させることが提案されている(特開昭5
8−208754)。さらに、熱可塑性樹脂を包含する
トナー表面にXeランプ光やフラッシュ光を照射させる
ことにより粒子表面の平滑性およびシリカの分散状態を
制御する提案もある(特開昭60−003645)。こ
れらの提案は、表面状態がトナーの流動性を決定する重
要な要因であることを示唆している。一方、トナー樹脂
の化学構造という観点から低軟化点化合物を高分子で覆
った重合トナー(特開昭62−182757)や、分子
量分布を規定することにより流動性を向上させる技術
(特開平1−303447)が提案されている。
【0003】しかして、これらの提案からみて、トナー
の流動性を設計するためには、表面構造(化学的および
物理的構造)と流動性との関係を明らかにする必要があ
る。トナーの流動性は、トナーの2個の粒子間に起る力
等に起因するとして、経験的にとらえられてきた(橋
本、高分子 40(1991)235)。電子写真の分
野では、現場に即した評価法が数多く提案されている。
例えば、トナーは現像器中で撹拌輸送されるため、その
輸送量を測定したり、トナーを入れたボックスからの流
出量を測定するなどの方法がとられてきた。これらの方
法は、トナーをそのプロセスに適合させるための有効な
評価法の1つであると考えられるが、粉体の流動に重要
な粉体の凝集力、付着力等の要因を十分に把握した定量
法とはいえない。なぜならば、これらの評価法は、粉体
の凝集力の影響とその評価条件(撹拌速度、粉体を流出
させる際の壁面とのなす角度等)の両方から影響を受け
ているからである。同時に粉体の圧縮度(嵩密度)等の
変化により流動性を評価する方法も行なわれてきた(田
中、精密光学会誌 12(1981)27)。これらの
方法も、嵩密度が大きく変化する、重力が支配的な、粒
径が100ミクロン以上の粉体には有効であると考えら
れる。
の流動性を設計するためには、表面構造(化学的および
物理的構造)と流動性との関係を明らかにする必要があ
る。トナーの流動性は、トナーの2個の粒子間に起る力
等に起因するとして、経験的にとらえられてきた(橋
本、高分子 40(1991)235)。電子写真の分
野では、現場に即した評価法が数多く提案されている。
例えば、トナーは現像器中で撹拌輸送されるため、その
輸送量を測定したり、トナーを入れたボックスからの流
出量を測定するなどの方法がとられてきた。これらの方
法は、トナーをそのプロセスに適合させるための有効な
評価法の1つであると考えられるが、粉体の流動に重要
な粉体の凝集力、付着力等の要因を十分に把握した定量
法とはいえない。なぜならば、これらの評価法は、粉体
の凝集力の影響とその評価条件(撹拌速度、粉体を流出
させる際の壁面とのなす角度等)の両方から影響を受け
ているからである。同時に粉体の圧縮度(嵩密度)等の
変化により流動性を評価する方法も行なわれてきた(田
中、精密光学会誌 12(1981)27)。これらの
方法も、嵩密度が大きく変化する、重力が支配的な、粒
径が100ミクロン以上の粉体には有効であると考えら
れる。
【0004】すなわち、上記からわかるように、従来に
おいて、トナーの流動性の評価方法が数多く検討され、
実際のプロセスとの対応が図られ、それに基きトナー設
計が行われてきたけれども、流動性の決定要因を解明
し、流動性を制御することのできる方法は存在なかった
のである。
おいて、トナーの流動性の評価方法が数多く検討され、
実際のプロセスとの対応が図られ、それに基きトナー設
計が行われてきたけれども、流動性の決定要因を解明
し、流動性を制御することのできる方法は存在なかった
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、ト
ナーの流動性を効果的に測定する方法を開発し、そのよ
うな方法を用いて良好な印字を得るために最適な流動性
を持つ重合トナーを提供しようとするものである。
ナーの流動性を効果的に測定する方法を開発し、そのよ
うな方法を用いて良好な印字を得るために最適な流動性
を持つ重合トナーを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、ペシュルせん断装置(Peschl sh
ear cell)を用いてトナーの流動性を測定する
方法を提供する。本発明は、また、上記本発明の測定法
により測定された、外添剤を添加した後のトナーの流動
性が、ジェニケ(Jenike)の流動性指数において
少なくとも6であることを特徴とする重合トナーを提供
する。
決するため、ペシュルせん断装置(Peschl sh
ear cell)を用いてトナーの流動性を測定する
方法を提供する。本発明は、また、上記本発明の測定法
により測定された、外添剤を添加した後のトナーの流動
性が、ジェニケ(Jenike)の流動性指数において
少なくとも6であることを特徴とする重合トナーを提供
する。
【0007】かかる本発明によれば、トナーの流動性を
的確に評価することができ、これによりカブリのない良
好な画質を得るための最適な流動性を持つ重合トナーを
提供することができる。
的確に評価することができ、これによりカブリのない良
好な画質を得るための最適な流動性を持つ重合トナーを
提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様を添付
図面に従って説明する。図1に、本発明に従ってトナー
の流動性を測定するのに有用なペシュルせん断装置を示
す。下部セル1にトナー2をつめ、この時の充填重量を
測定しておく。下部セルは可動回転させることができ
る。このセルの上に上部セル3をセットする。上部セル
3には変位計4が直結されており、トナー層の厚さを検
出することができる。上部セル3に所定量のおもり5を
のせることにより、トナー2に作用する垂直応力を決定
する。さらに、上部セル3を固定し、下部セル1を回転
させ、上部セル3に連結している検出部6に作用するせ
ん断応力をひずみゲージ7により読み取る(N.S.W
ood,Advanced Powder Techn
ol.4(1993)33)。
図面に従って説明する。図1に、本発明に従ってトナー
の流動性を測定するのに有用なペシュルせん断装置を示
す。下部セル1にトナー2をつめ、この時の充填重量を
測定しておく。下部セルは可動回転させることができ
る。このセルの上に上部セル3をセットする。上部セル
3には変位計4が直結されており、トナー層の厚さを検
出することができる。上部セル3に所定量のおもり5を
のせることにより、トナー2に作用する垂直応力を決定
する。さらに、上部セル3を固定し、下部セル1を回転
させ、上部セル3に連結している検出部6に作用するせ
ん断応力をひずみゲージ7により読み取る(N.S.W
ood,Advanced Powder Techn
ol.4(1993)33)。
【0009】表1に上記装置による流動性の測定に用い
た種々の樹脂粉体の特性を示し、また表2に用いた実験
条件を示す。ここで、圧密垂直応力とは実験に用いた最
大の垂直応力である。また、せん断圧密応力とはせん断
試験中に作用させた垂直応力である。ここでは、表2に
示すように、圧密垂直応力を3.0kPa (一定)として
実験を行なった。
た種々の樹脂粉体の特性を示し、また表2に用いた実験
条件を示す。ここで、圧密垂直応力とは実験に用いた最
大の垂直応力である。また、せん断圧密応力とはせん断
試験中に作用させた垂直応力である。ここでは、表2に
示すように、圧密垂直応力を3.0kPa (一定)として
実験を行なった。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】図2に測定結果の一例を示す。これは、表
1のポリスチレン1に対する結果である。変位に対して
せん断応力が弾性的に変化し、やがて最大値をとり、弾
性変形からずれてくることがわかる。せん断応力は1.
0kPa (最大値)であった(標準偏差0.01)。応力
測定に関して充分な精度並びに再現性が得られることを
確認した。
1のポリスチレン1に対する結果である。変位に対して
せん断応力が弾性的に変化し、やがて最大値をとり、弾
性変形からずれてくることがわかる。せん断応力は1.
0kPa (最大値)であった(標準偏差0.01)。応力
測定に関して充分な精度並びに再現性が得られることを
確認した。
【0013】図3に解析方法を示す。すなわち、せん断
試験によりクーロン直線を得る。クーロン直線と引っ張
り応力σt 、単軸圧縮応力fc および最大主応力σ1 と
の関係はそれらの幾何学的な関係から求めることができ
る。しかるに、ジェニケ(Jenike)は流動性を表
す特性値として流動性指数(σ1 /fc )をとり、表3
のように分類した(R.Nedderman,Stat
ics and Kinematics of Gra
nular Materials(Cambridge
University Press))。ここで、こ
の指数を流動性の指標として採用した。その結果、ポリ
スチレン1に対し、それぞれ、−0.25kPa ,0.8
0kPa および4.0kPa の引っ張り強度σt 、単軸圧縮
応力fcおよび最大主応力σ1 を求めることができた。
また、粉体層の密度と粒子密度より、空隙率も0.78
と求めることができた。
試験によりクーロン直線を得る。クーロン直線と引っ張
り応力σt 、単軸圧縮応力fc および最大主応力σ1 と
の関係はそれらの幾何学的な関係から求めることができ
る。しかるに、ジェニケ(Jenike)は流動性を表
す特性値として流動性指数(σ1 /fc )をとり、表3
のように分類した(R.Nedderman,Stat
ics and Kinematics of Gra
nular Materials(Cambridge
University Press))。ここで、こ
の指数を流動性の指標として採用した。その結果、ポリ
スチレン1に対し、それぞれ、−0.25kPa ,0.8
0kPa および4.0kPa の引っ張り強度σt 、単軸圧縮
応力fcおよび最大主応力σ1 を求めることができた。
また、粉体層の密度と粒子密度より、空隙率も0.78
と求めることができた。
【0014】
【表3】
【0015】すなわち、クーロン直線は下記(1)式で
表される。 τ=μσ+c (1) ここで、τはせん断応力、μは摩擦係数、σは垂直応
力、そしてcは凝集力である(R.Nedderma
n,Statics and Kinematicso
f Granular Materials(Camb
ridge University Press))。
表される。 τ=μσ+c (1) ここで、τはせん断応力、μは摩擦係数、σは垂直応
力、そしてcは凝集力である(R.Nedderma
n,Statics and Kinematicso
f Granular Materials(Camb
ridge University Press))。
【0016】引っ張り強度σt は、粉体層(粉体粒子の
集合体)の付着力を表す。粉体粒子が均一球で等方的に
応力が作用すると仮定すると、2粒子間に作用する力H
とσ t との関係は、ランプ(Rumpf)により下記
(2)式により与えられる(Rumpf,Chem.I
ng.Tech.30(1958)144および椿、粉
体工学会誌 21(1984)30)。
集合体)の付着力を表す。粉体粒子が均一球で等方的に
応力が作用すると仮定すると、2粒子間に作用する力H
とσ t との関係は、ランプ(Rumpf)により下記
(2)式により与えられる(Rumpf,Chem.I
ng.Tech.30(1958)144および椿、粉
体工学会誌 21(1984)30)。
【0017】 σt =(1−ε/π)k(H/d2 ) (2) ここで、εは空隙率、kは1個の粉体粒子が接触する接
触数、そしてdは粉体の粒子径である。一方、スミス
(Smith)の結果よりkε=πを仮定すると下記
(3)式が成り立つ(椿、粉体工学会誌 21(198
4)30)。
触数、そしてdは粉体の粒子径である。一方、スミス
(Smith)の結果よりkε=πを仮定すると下記
(3)式が成り立つ(椿、粉体工学会誌 21(198
4)30)。
【0018】 σt =(1−ε/ε)(H/d2 ) (3) ここで、流動性がよいということは粉体層の付着力が小
さいと考えられるので、実際にこの関係が成り立つかど
うかにつき両者の関係を調べた。図4にその関係を示
す。付着強度と流動性は1次近似で90%以上の相関が
あり、このことより粉体層の流動性は引っ張り応力
σt 、すなわち、2粒子間の付着力を考えることが重要
である。2粒子間の付着力としてはファンデルワールス
力、静電力、重力または液体架橋力が考えられるが、ト
ナーにおいて含水率は0.01%以下であるので、液体
架橋力は無視できる。そこで、残りの3つの力の大きさ
を比較することが重要である。この大きさを比較する上
で、静電力を計算するのに必要な1個の粒子当りの持つ
電荷を、空気がイオン化する前に持つ最大の表面電荷密
度2.64×10-5C/m2 (A.Barr,Elec
trostatics(1987)(IPO Publ
ishing Limited)16)と比誘電率2.
31(家田、絶縁材料の化学(培風館、1983)12
9)を用いることにより計算した。従って、実際に2粒
子間に働く静電力よりかなり大きな値になっていること
が予想できる。重力については1個の粒子に作用する力
を計算した。最初にせん断試験結果より求めた引っ張り
強度から(3)式を用いて求めた2粒子間の付着力、静
電力およびこれら3つの力を比較した。
さいと考えられるので、実際にこの関係が成り立つかど
うかにつき両者の関係を調べた。図4にその関係を示
す。付着強度と流動性は1次近似で90%以上の相関が
あり、このことより粉体層の流動性は引っ張り応力
σt 、すなわち、2粒子間の付着力を考えることが重要
である。2粒子間の付着力としてはファンデルワールス
力、静電力、重力または液体架橋力が考えられるが、ト
ナーにおいて含水率は0.01%以下であるので、液体
架橋力は無視できる。そこで、残りの3つの力の大きさ
を比較することが重要である。この大きさを比較する上
で、静電力を計算するのに必要な1個の粒子当りの持つ
電荷を、空気がイオン化する前に持つ最大の表面電荷密
度2.64×10-5C/m2 (A.Barr,Elec
trostatics(1987)(IPO Publ
ishing Limited)16)と比誘電率2.
31(家田、絶縁材料の化学(培風館、1983)12
9)を用いることにより計算した。従って、実際に2粒
子間に働く静電力よりかなり大きな値になっていること
が予想できる。重力については1個の粒子に作用する力
を計算した。最初にせん断試験結果より求めた引っ張り
強度から(3)式を用いて求めた2粒子間の付着力、静
電力およびこれら3つの力を比較した。
【0019】静電力は下記(4)式により求めることが
できる。 Fe=(1/4πε0 εr )(q2 /(d/2)2 ) (4) ここでε0 およびεr はそれぞれ真空の誘電率および粉
体粒子の比誘電率であり、qは1個の粒子の持つ電荷で
ある。ハマカー(Hamaker)はファンデルワール
ス力を下記(5)および(6)式を等大球に用いること
により求めた。粒子間距離が粒径よりはるかに小さいX
≪1の時、(6)式によりファンデルワールス力を求め
ることができる(H.Hamaker,Phisica
IV 10(1937)1058)。
できる。 Fe=(1/4πε0 εr )(q2 /(d/2)2 ) (4) ここでε0 およびεr はそれぞれ真空の誘電率および粉
体粒子の比誘電率であり、qは1個の粒子の持つ電荷で
ある。ハマカー(Hamaker)はファンデルワール
ス力を下記(5)および(6)式を等大球に用いること
により求めた。粒子間距離が粒径よりはるかに小さいX
≪1の時、(6)式によりファンデルワールス力を求め
ることができる(H.Hamaker,Phisica
IV 10(1937)1058)。
【0020】 X=(L/d) (5) F=(A/d)(1/24)(1/X2) (6) ここで、Fはファンデルワールス力、Lは2粒子間の距
離、そしてAはハマカーファンデルワールス(Hama
ker−van der Waals)定数である。
離、そしてAはハマカーファンデルワールス(Hama
ker−van der Waals)定数である。
【0021】図5に2粒子間の付着力、静電力および1
個の粒子に働く重力を示す。これらの3つの力を比較し
た。重力は、静電力の1/10000以下であり、この
場合無視できる。静電力は、2粒子間の付着力に比べ、
12〜20%程度の大きさである。しかし、空気がイオ
ン化する時の表面電荷密度を用いて静電力を計算してい
るため、実際はこれよりだいぶ小さい値をとっているこ
とがわかる。これらの結果より、2粒子間に作用する力
の最大の要因はファンデルワールス力であることがわか
った。
個の粒子に働く重力を示す。これらの3つの力を比較し
た。重力は、静電力の1/10000以下であり、この
場合無視できる。静電力は、2粒子間の付着力に比べ、
12〜20%程度の大きさである。しかし、空気がイオ
ン化する時の表面電荷密度を用いて静電力を計算してい
るため、実際はこれよりだいぶ小さい値をとっているこ
とがわかる。これらの結果より、2粒子間に作用する力
の最大の要因はファンデルワールス力であることがわか
った。
【0022】そこで、次に、ファンデルワールス力と付
着力が実際どのような関係にあるか検討した。静電力の
影響が12%以下でその影響が最も低いと考えられる試
料ポリスチレン1において、ファンデルワールス力と付
着力が一致すると仮定し、式(6)から粒子間距離を求
めた。この時、ポリスチレンのハマカーファンデルワー
ルス定数として平均値6.0×10-20 J(D.Sho
w,Introduction to Colloid
and Surface Chemistry,Th
ird Edition(Butterworths)
190)を用いて粒子間距離7Åを求めた。既往の研究
では、粒径4μmの球状の鉄粒子のファンデルワールス
力計算において4Åという値が仮定され、計算に用いら
れている(岩田、資源処理技術 35(1988)12
5)。よって、7Åという値は粒子間距離として充分妥
当な値と考えられる。
着力が実際どのような関係にあるか検討した。静電力の
影響が12%以下でその影響が最も低いと考えられる試
料ポリスチレン1において、ファンデルワールス力と付
着力が一致すると仮定し、式(6)から粒子間距離を求
めた。この時、ポリスチレンのハマカーファンデルワー
ルス定数として平均値6.0×10-20 J(D.Sho
w,Introduction to Colloid
and Surface Chemistry,Th
ird Edition(Butterworths)
190)を用いて粒子間距離7Åを求めた。既往の研究
では、粒径4μmの球状の鉄粒子のファンデルワールス
力計算において4Åという値が仮定され、計算に用いら
れている(岩田、資源処理技術 35(1988)12
5)。よって、7Åという値は粒子間距離として充分妥
当な値と考えられる。
【0023】次に、この値を用い、ファンデルワールス
力と付着力との比較を行なった。図6にその結果を示
す。直線は、(6)式に基き、計算により求めたファン
デルワールス力、○はせん断試験より求めた付着力を表
す。両者は、粒径に対してともに増大し、付着力がファ
ンデルワールス力に対して10%以内の偏差で良好に一
致した。これらの結果より、付着力はファンデルワール
ス力により大きく影響を受け、静電力にはほとんど影響
されないことがわかった。この結果より、トナーの流動
性を粒径と物質を選択することにより、制御できるとい
う重要な結果を得た。
力と付着力との比較を行なった。図6にその結果を示
す。直線は、(6)式に基き、計算により求めたファン
デルワールス力、○はせん断試験より求めた付着力を表
す。両者は、粒径に対してともに増大し、付着力がファ
ンデルワールス力に対して10%以内の偏差で良好に一
致した。これらの結果より、付着力はファンデルワール
ス力により大きく影響を受け、静電力にはほとんど影響
されないことがわかった。この結果より、トナーの流動
性を粒径と物質を選択することにより、制御できるとい
う重要な結果を得た。
【0024】すなわち、上記により、これまで、場合、
場合により実験的に流動性の制御を行なっていた流動性
の決定要因が明らかになり、物質の特性に基きその制御
が可能であることが明らかになったのである。さらに、
この方法が、トナー樹脂の代表的な成分の1つであるポ
リメチルメタクリレート(PMMA)についても成り立
つかどうか実験を行なった。図7は、2粒子間の付着力
とファンデルワールス力をPMMAに対して比較した結
果である。ここで、2粒子間距離はポリスチレンと同じ
く7Åであると仮定し、PMMA1の値よりハマカーフ
ァンデルワールス定数を求め、PMMA2〜4に対して
その値を検討した。付着力はファンデルワールス力に対
して±10%以内の偏差でよく一致した。この偏差等に
ついては計算に用いた2粒子間の距離およびハマカーフ
ァンデルワールス定数とそれぞれの実際の値の違いによ
り生ずると考えられるが、これらの結果より、粒径と物
質の選択によりその流動性が決定すると結論できる。
場合により実験的に流動性の制御を行なっていた流動性
の決定要因が明らかになり、物質の特性に基きその制御
が可能であることが明らかになったのである。さらに、
この方法が、トナー樹脂の代表的な成分の1つであるポ
リメチルメタクリレート(PMMA)についても成り立
つかどうか実験を行なった。図7は、2粒子間の付着力
とファンデルワールス力をPMMAに対して比較した結
果である。ここで、2粒子間距離はポリスチレンと同じ
く7Åであると仮定し、PMMA1の値よりハマカーフ
ァンデルワールス定数を求め、PMMA2〜4に対して
その値を検討した。付着力はファンデルワールス力に対
して±10%以内の偏差でよく一致した。この偏差等に
ついては計算に用いた2粒子間の距離およびハマカーフ
ァンデルワールス定数とそれぞれの実際の値の違いによ
り生ずると考えられるが、これらの結果より、粒径と物
質の選択によりその流動性が決定すると結論できる。
【0025】トナーに適する樹脂としてのハマカーファ
ンデルワールス定数は1×10-20Jから1×10-19
Jという値をとりうる(H.Hamaker,Phis
ica IV 10(1937)1058)。図8に
(1/r2 )(トナー半径の2乗分の1)と粉体の凝集
力cとの関係を示す。凝集力cは(1/r2 )と一次近
似で強い相関があり(相関係数0.9)、このことより
粒径を制御することは粉体の凝集力を制御することであ
ることがわかる。ここで、粒径20μm以下ではトナー
樹脂の凝集力が0.17〜1.3Nである必要がある。
これ以上の値をとると流動性が低下し、カブリが生じ
た。
ンデルワールス定数は1×10-20Jから1×10-19
Jという値をとりうる(H.Hamaker,Phis
ica IV 10(1937)1058)。図8に
(1/r2 )(トナー半径の2乗分の1)と粉体の凝集
力cとの関係を示す。凝集力cは(1/r2 )と一次近
似で強い相関があり(相関係数0.9)、このことより
粒径を制御することは粉体の凝集力を制御することであ
ることがわかる。ここで、粒径20μm以下ではトナー
樹脂の凝集力が0.17〜1.3Nである必要がある。
これ以上の値をとると流動性が低下し、カブリが生じ
た。
【0026】さらに、ハマカーファンデルワールス定数
を1×10-20 Jから1×10-19J(H.Hamak
er,Phisica IV 10(1937)105
8)、2粒子間距離を7Åと仮定し、粒径20μm以下
のトナーに最適な引っ張り強度の範囲を求めた。空隙率
は0.5〜0.8(空隙率はこの範囲で変動する)であ
るから、引っ張り強度の範囲は(2)式および(6)式
より0.01〜8.5kPa となる。この範囲以外では流
動性が低下し、カブリが生じた。
を1×10-20 Jから1×10-19J(H.Hamak
er,Phisica IV 10(1937)105
8)、2粒子間距離を7Åと仮定し、粒径20μm以下
のトナーに最適な引っ張り強度の範囲を求めた。空隙率
は0.5〜0.8(空隙率はこの範囲で変動する)であ
るから、引っ張り強度の範囲は(2)式および(6)式
より0.01〜8.5kPa となる。この範囲以外では流
動性が低下し、カブリが生じた。
【0027】次に、トナーに用いられる外添剤の最適値
を流動性の観点から調べるために、外添剤添加後の種々
のトナーの流動性指数を調べ、少なくとも6以上である
必要があることを見出した(図9)。粒径の異なる樹脂
に外添剤を添加し、基準の流動性指数が6以上であるた
めには、外添剤(シリカ微粉末を用いた場合)の量の最
適値を求めた。その結果、最適値は、粒径10μm程度
では0〜1.0wt%であり、8μm以下では0.2〜
0.5wt%であることを見出した(図10)。
を流動性の観点から調べるために、外添剤添加後の種々
のトナーの流動性指数を調べ、少なくとも6以上である
必要があることを見出した(図9)。粒径の異なる樹脂
に外添剤を添加し、基準の流動性指数が6以上であるた
めには、外添剤(シリカ微粉末を用いた場合)の量の最
適値を求めた。その結果、最適値は、粒径10μm程度
では0〜1.0wt%であり、8μm以下では0.2〜
0.5wt%であることを見出した(図10)。
【0028】これらの結果に基づき、ポリスチレンおよ
びポリメタクリル酸系誘導体成分のトナーをメタノール
溶液中で懸濁または乳化重合により合成し、表面をジメ
チルジクロロシランまたはヘキサメチルジシラザンで処
理した外添剤(シリカ微粉末、1次粒子径6nm)を、粒
径10μm程度の樹脂粉には0〜1.0wt%量で、そし
て粒径8μm以下の樹脂粉には0.2〜0.5wt%加え
た。これにより、ジェニケの流動性指数は6以上にな
り、カブリの無い印字を得ることができた。
びポリメタクリル酸系誘導体成分のトナーをメタノール
溶液中で懸濁または乳化重合により合成し、表面をジメ
チルジクロロシランまたはヘキサメチルジシラザンで処
理した外添剤(シリカ微粉末、1次粒子径6nm)を、粒
径10μm程度の樹脂粉には0〜1.0wt%量で、そし
て粒径8μm以下の樹脂粉には0.2〜0.5wt%加え
た。これにより、ジェニケの流動性指数は6以上にな
り、カブリの無い印字を得ることができた。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
これまで確立されていなかったトナーの流動性の設計法
を確立し、これをもとに流動性に基く最適な樹脂の力学
的特性値並びに外添剤の最適値を求め、最適な流動性を
持つトナーを設計し、カブリのない良好な印字を得るこ
とができる。
これまで確立されていなかったトナーの流動性の設計法
を確立し、これをもとに流動性に基く最適な樹脂の力学
的特性値並びに外添剤の最適値を求め、最適な流動性を
持つトナーを設計し、カブリのない良好な印字を得るこ
とができる。
【図1】ペシュルせん断試験装置を示す模式図。
【図2】ポリスチレンにおけるせん断試験結果を示すグ
ラフ。
ラフ。
【図3】せん断試験結果の解析方法を説明するためのグ
ラフ。
ラフ。
【図4】引っ張り応力と流動性指数の関係を示すグラ
フ。
フ。
【図5】重力、静電力および付着力を比較するための
図。
図。
【図6】トナー粉の2粒子間に働く力と平均粒径の関係
を示すグラフ。
を示すグラフ。
【図7】2粒子間に働くファンデルワールス力と付着力
の関係を示すグラフ。
の関係を示すグラフ。
【図8】粉体の凝集力の粒径依存性を示すグラフ。
【図9】トナーの流動性指数と印字カブリの関係を示す
グラフ。
グラフ。
【図10】外添剤として用いたシリカ濃度と印字濃度と
の関係を示すグラフ。
の関係を示すグラフ。
1…下部セル 2…トナー 3…上部セル 4…変位計 5…おもり 6…検出部 7…ひずみゲージ
Claims (4)
- 【請求項1】 ペシュルせん断装置(Peschl s
hear cell)を用いてトナーの流動性を測定す
る方法。 - 【請求項2】 請求項1の測定法により測定された、外
添剤を添加した後のトナーの流動性が、ジェニケ(Je
nike)の流動性指数において少なくとも6であるこ
とを特徴とする重合トナー。 - 【請求項3】 樹脂粒径が20ミクロン以下であり、外
添剤を添加する前の樹脂粉体の凝集力が0.17〜1.
3kPa である、請求項2記載の重合トナー。 - 【請求項4】 外添剤を添加する前の樹脂粉体の引っ張
り強度が0.01〜8.5kPa である、請求項2記載の
重合トナー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7235377A JPH0979966A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 重合トナーおよびトナーの流動性測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7235377A JPH0979966A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 重合トナーおよびトナーの流動性測定方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0979966A true JPH0979966A (ja) | 1997-03-28 |
Family
ID=16985187
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7235377A Pending JPH0979966A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 重合トナーおよびトナーの流動性測定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0979966A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003075276A (ja) * | 2001-09-07 | 2003-03-12 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 流体挙動計測装置 |
| JP2003075320A (ja) * | 2001-09-05 | 2003-03-12 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 流体挙動計測装置 |
| US7076191B2 (en) | 2002-05-17 | 2006-07-11 | Ricoh Company, Ltd. | Toner, toner conveying apparatus and method, and image forming apparatus |
| JP2007240946A (ja) * | 2006-03-09 | 2007-09-20 | Ricoh Co Ltd | 静電荷現像用トナーの評価方法、評価装置、静電荷現像用トナー、その製造方法、これを用いた現像方法、トナーカートリッジおよびプロセスカートリッジ |
| JP2010066544A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-03-25 | Kyocera Mita Corp | 2成分現像剤用トナー、および画像形成装置 |
-
1995
- 1995-09-13 JP JP7235377A patent/JPH0979966A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003075320A (ja) * | 2001-09-05 | 2003-03-12 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 流体挙動計測装置 |
| JP2003075276A (ja) * | 2001-09-07 | 2003-03-12 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 流体挙動計測装置 |
| US7076191B2 (en) | 2002-05-17 | 2006-07-11 | Ricoh Company, Ltd. | Toner, toner conveying apparatus and method, and image forming apparatus |
| US7509079B2 (en) | 2002-05-17 | 2009-03-24 | Ricoh Company, Ltd. | Toner, toner conveying apparatus and method, and image forming apparatus |
| JP2007240946A (ja) * | 2006-03-09 | 2007-09-20 | Ricoh Co Ltd | 静電荷現像用トナーの評価方法、評価装置、静電荷現像用トナー、その製造方法、これを用いた現像方法、トナーカートリッジおよびプロセスカートリッジ |
| JP2010066544A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-03-25 | Kyocera Mita Corp | 2成分現像剤用トナー、および画像形成装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030128 |