JPH0987182A - 中性腹膜透析液 - Google Patents

中性腹膜透析液

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JPH0987182A
JPH0987182A JP7248913A JP24891395A JPH0987182A JP H0987182 A JPH0987182 A JP H0987182A JP 7248913 A JP7248913 A JP 7248913A JP 24891395 A JP24891395 A JP 24891395A JP H0987182 A JPH0987182 A JP H0987182A
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meq
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ion
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peritoneal
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JP7248913A
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Tadashi Yamamoto
忠司 山本
Junichiro Watanabe
純一郎 渡辺
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経時安定性に優れ、かつ生体への安全性に優れ
ている腹膜透析液を提供する。 【解決手段】還元糖等を含む酸性溶液と重炭酸イオンを
含む塩基性溶液を熱滅菌後もしくは使用直前に混合す
る。混合後の重炭酸イオンは5〜20mEq/l、pH
は6.8〜7.4である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は腹膜透析液に関す
る。更に詳しくは、安定性に優れ、腹膜への障害性が低
い腹膜透析液に関する。
【0002】
【従来の技術】腎不全の対症療法の1つである腹膜透析
療法は、人工腎臓によって行われる透析療法に比して装
置や器具が大がかりとならず、時間的な拘束も少ないこ
とから在宅医療の一つとしても注目されている。しか
し、この療法は腹膜炎の危険性を常に伴っており、その
ことが腹膜透析療法の継続を妨げる最大の原因と考えら
れてきた。カテーテルや無菌接続法の改良等により腹膜
炎の発症率は年々減少しており、そのため長期腹膜透析
継続例が増加しつつあるが、腹膜炎の既往歴がないにも
関わらず腹膜の透析膜としての機能が次第に低下し、除
水量の低下あるいは老廃物の除去効果が低下することに
よって腹膜透析の継続が困難になる例もでてきた。この
原因については未だ確定されていないが、一般的にはチ
ューブと腹膜が直接接触することや透析液の注入・排出
による腹膜への機械的ストレス、さらには透析液のpH
や浸透圧が生理的範囲から逸脱しているような性状など
に由来する刺激によって、腹膜中皮細胞の損傷・剥離、
腹膜の線維化(肥厚)など一連の組織反応を伴って引き
起こされることが考えられている。
【0003】従来使用されている腹膜透析液はグルコー
スの分解や着色を防止するためにpHが5.0〜5.5の
範囲になるように処方されているが、最近の研究による
とpHが5.0〜5.5の腹膜透析液は、腹腔マクロファ
ージの免疫防御機構を実質的に低下させ、細菌の進入に
よる腹膜炎の危険性を増大させることが報告されてい
る。また、pHが5.0〜5.5の値を持つ腹膜透析液の
培養腹膜中皮細胞への障害性は著しく高く、pHを6.
5以上にすることによって障害性を軽減できることが報
告されている。しかしながら現在使用されている腹膜透
析液のpHは配合されているグルコースの安定性に大き
な影響を与えており、そのままpHを高くすると製造時
あるいは保管時にグルコースが分解して透析液の着色が
みられ、製品価値が著しく低下してしまうことになる。
【0004】そこでグルコースの分解や着色を抑制しな
がらpHを高くする方法として、グルコースを含む成分
とpHの高い重炭酸を含む成分とを使用直前まで別々に
収納し、使用直前に無菌的に混合する透析液が開発され
ている。このような透析液は別々に収納した2つの成分
を混合した時に期待したpHに調節するためにグルコー
スを含む成分に多少の酸を配合している。配合される酸
としては、塩酸等の無機酸や、酢酸やクエン酸等であ
り、従来の腹膜透析液でアルカリ化剤として使用されて
きた乳酸を配合した例はない。またその配合量は2成分
を混合した時に期待するpHに調節するためだけに必要
な量であり、それ以外の働きを期待するものではない。
これはpHの高い重炭酸のみをアルカリ化剤として配合
することにより、乳酸を配合する必要がないためであ
る。アルカリ化剤として重炭酸を配合する場合、その配
合量は従来の腹膜透析液のアルカリ化剤の配合量である
35〜40mEq/lが基本となる。この濃度を配合す
るとpHが6.8〜7.4の範囲では透析液の炭酸ガス分
圧が80mmHg以上となり、腹腔内に注入した際に腹
痛や不快感等の症状を呈する危険性がある。さらに、従
来の腹膜透析液に配合されているカルシウムやマグネシ
ウムにより炭酸塩の沈殿が生成する危険性も指摘され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、グルコース
を代表する還元糖の分解・着色を抑制した状態で使用時
のpHを中性域に維持でき、かつ炭酸ガス分圧を60m
mHg以下とし生理的レベルにある腹膜透析液を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下の本発明
により解決される。 (1)還元糖や有機酸などを含む酸性溶液と、重炭酸イ
オンを含む塩基性溶液とを混合して用いる腹膜透析液に
おいて、塩基性溶液に混合後に5〜20mEq/lとな
る量の重炭酸イオンを含み、かつ混合後のpHが6.8
〜7.4の範囲であることを特徴とする腹膜透析液であ
る。
【0007】(2)還元糖や有機酸などを含む酸性溶液
と、重炭酸イオンを含む塩基性溶液とを混合して用いる
腹膜透析液において、酸性溶液に混合後にグルコース1
〜10w/v%、好ましくは1〜5w/v%、乳酸イオン5〜
40mEq/l、好ましくは10〜30mEq/l、ナ
トリウムイオン50〜150mEq/l、好ましくは1
00〜140mEq/l、カルシウムイオン0〜5mE
q/l、好ましくは2〜4mEq/l、マグネシウム0
〜5mEq/l、好ましくは0〜3mEq/l、となる
量の各成分を含み、塩基性溶液に混合後に5〜20mE
q/l、好ましくは5〜10mEq/lとなる量の重炭
酸イオンを含むことを特徴とする上記(1)記載の腹膜
透析液である。
【0008】(3)混合前に酸性溶液と塩基性溶液が個
別に水蒸気不透過性及びガス不透過性を有する軟質プラ
スチックバッグに収容され、かつ熱滅菌されていること
を特徴とする上記(1)乃至(2)に記載の腹膜透析液
である。 (4)混合後の炭酸ガス分圧が60mmHg以下である
ことを特徴とする上記(1)乃至(3)に記載の腹膜透
析液である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の腹膜透析液は、グルコー
ス等の還元糖を含む酸性溶液と、重炭酸イオンを含む塩
基性溶液とを、熱滅菌後に混合するか、あるいは使用直
前に混合して用いることにより還元糖の分解や着色を抑
制し、かつpHを6.8〜7.4に維持できる。また、そ
の組成にカルシウムやマグネシウムを配合する場合にお
いても、カルシウムやマグネシウムを酸性溶液に配合し
ておくことにより炭酸塩の沈殿を防ぐことができる。
【0010】本発明の腹膜透析液はpHが6.8〜7.4
であることにより、従来の腹膜透析液のpHが5.0〜
5.5であることに由来する腹膜中皮細胞および腹腔マ
クロファージ機能の傷害を軽減することができる。
【0011】本発明の腹膜透析液において、重炭酸イオ
ンの配合量は混合後のpHを6.8〜7.4に調整するの
に十分な量であり、なおかつカルシウムやマグネシウム
などが配合された場合にも沈殿が生じる虞れがない量が
配合され、具体的には混合後に5〜20mEq/l、よ
り好ましくは5〜10mEq/lの量である。また、前
記の重炭酸イオンの配合量により、混合後の炭酸ガス分
圧が60mmHg以下に保たれ腹腔内に注入した際の腹
痛や不快感等の症状を抑えることができる。
【0012】本発明の腹膜透析液において、有機酸イオ
ンの配合量は混合後のpHを6.8〜7.4に維持するの
に十分な量であり、かつ生体における代謝に悪影響を与
えない量を配合し、具体的には混合後5〜40mEq/
l、より好ましくは10〜30mEq/lの量である。
また、重炭酸イオンと併せて、10〜50mEq/lよ
り好ましくは25〜40mEq/lとなることが好まし
い。また、本発明において有機酸としては特に限定しな
いが、具体的には、乳酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸な
どが挙げられ、好ましくは輸液剤や透析液で従来からア
ルカリ化剤として用いられる乳酸が使用される。
【0013】本発明の腹膜透析液は、上述した組成物の
他に、電解質イオンとしてカリウムイオン等の通常の注
射剤や輸液剤などに使用される電解質イオンや、還元糖
としてグルコースの他にフルクトース、ラクトース、ガ
ラクトースなどが配合できる。
【0014】本発明の腹膜透析液は、熱滅菌後あるいは
使用直前まで酸性溶液と塩基性溶液に分けていることを
特徴とするが、中性〜アルカリ性域で分解や着色を起こ
す還元糖や重炭酸イオンと沈殿を生じるカルシウムイオ
ンやマグネシウムイオン等の成分は酸性溶液に配合させ
ることが好ましい。また、ナトリウムやカリウム等の還
元糖にも重炭酸イオンにも不活性な成分はどちらの溶液
に配合しても特に問題はない。
【0015】上述した組成物を配合する本発明の腹膜透
析液は、実質的には注射剤、輸液剤製造に用いられる化
合物(重炭酸、乳酸など)、あるいはそれらの薬理学的
に許容しうる塩(重炭酸ナトリウム、乳酸ナトリウムな
ど)、具体的には、電解質として炭酸水素ナトリウム
(NaHCO3)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化
カルシウム(CaCl2)、塩化マグネシウム(MgC
2)など、還元糖としては無水グルコース、無水フル
クトースなどを、所定の量を水に溶かし、水蒸気不透過
性およびガス(酸素、二酸化炭素)不透過性の軟質プラ
スチックバッグやガラスビンなどに封入することにより
得られる。
【0016】また、本発明の腹膜透析液においてカルシ
ウムイオンおよびマグネシウムイオンを配合するとき
は、それらの炭酸塩の生成を防止し、さらには還元糖が
安定性を確保するために、軟質プラスチックバッグの他
にガスバリヤー性の高い包装材で真空包装を行うことが
好ましい。また、ガスバリヤー性の高い包材と容器の間
を真空に保つことによってさらに安定に保管できるが、
真空に保つことができない場合は二酸化炭素を発生させ
る脱酸素剤を封入してもよい。脱酸素剤としては具体的
にエージレスG(三菱ガス化学製)が挙げられる。この
場合、ガスバリヤー性の高い包材と軟質バッグの間の間
腔容積はできるだけ少なくすることが好ましい。
【0017】上記軟質プラスチックバッグの材質として
は輸液用プラスチック容器試験に適合するものであれば
よく、具体的にはポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリエステルやエチレン酢酸ビニル共重合
体などが挙げられる。具体的には、テルパック、血液バ
ッグ、CAPDバッグ(各テルモ製(ポリ塩化ビニ
ル))などが挙げられる。
【0018】また、ガスバリアー性の高い包材として
は、高圧蒸気滅菌または熱水滅菌に耐えられるものであ
れば通常使用されているのものでよく、代表的にはポリ
アミド(ナイロン610など)、エチレンビニルアルコ
ール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)などの
材料の組み合わせからなる多層フィルムからなるもの、
あるいはこれらの多層フィルムに酸化金属またはセラミ
ックを蒸着コートしたものなどが例示できる。具体的に
は、PET/EVOH/NY(ナイロン)/CPP(ポ
リプロピレン),(富士産業社製)、PET/アルミナ
蒸着PET/CPP(富士産業社製)、酸化金属蒸着P
ET/PVDC−MA(メチルアクリレート)/PA
(ポリアミド)/CPP(細川洋行社製)、PET/S
iOx蒸着PET/CPP(凸版印刷社製)などが挙げ
られる。
【0019】本発明の腹膜透析液は、熱滅菌して用いる
ことが好ましいが、熱滅菌として高圧蒸気滅菌を行う場
合、温度100〜133℃、1〜120分間の条件下で
行うことが好ましい。具体的には、100〜126℃、
5〜60分間で行われる。
【0020】本発明の腹膜透析液は、熱滅菌後または使
用直前まで酸性溶液と塩基性溶液を上記の軟質プラスチ
ックバッグ等に別々に収容し、熱滅菌後または使用直前
に両液を無菌的に混合する手段が必要であるが、その例
として軟質プラスチックバッグを特公平6−26563
号、特開平4−242647号に開示されているような
剥離可能な隔壁を有する容器や、特開平3−19556
1号のような連通部材を有する容器等の形状に成形して
用いる方法などが挙げられる。また、酸性溶液と塩基性
溶液を収容したバッグに連通されているチューブ同士を
TSCD(登録商標、テルモ社製)などの無菌接合装置
などで接合して混合しても良い。
【0021】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明をさらに詳細に
説明する。 (実施例1)グルコース5.0g/dl、塩化ナトリウ
ム123.8mM、塩化カルシウム1.875mM、塩化
マグネシウム0.3125mM、乳酸ナトリウム28.7
5mM、乳酸2.5mMを含む酸性溶液1600ml
と、炭酸水素ナトリウム50mMを含む塩基性溶液40
0mlを作製した。両方の液を各々をポリ塩化ビニル製
軟質プラスチックバッグ(テルモ社製)に収容した。こ
れをガスバリアー性包材(エバールフィルム(RTグレ
ート)(酸素透過性0.8ml/m2・24hr・atm),富士産業
社製)で真空包装した後に、高圧蒸気滅菌を105℃,
25分間行った。滅菌後両液を混合した。混合直後のp
Hは7.0であり、炭酸ガス分圧は50mmHgであっ
た。
【0022】また、本実施例の混合後の組成は、グルコ
ース4.0w/v%、乳酸イオン25mEq/l、ナトリウ
ムイオン132mEq/l、カルシウムイオン3.0m
Eq/l、マグネシウム0.5mEq/l、塩素イオン
102.5mEq/l、重炭酸イオン10mEq/lで
ある。また、本実施例および以下の各実施例、比較例に
おいて、pHはpHメーターMH−20E(TOA)を
用いて室温で測定し、炭酸ガス分圧はABL50(ラジ
オメーター社)で測定した。
【0023】(実施例2)グルコース20g/dl、塩
化カルシウム6.25mM、塩化マグネシウム1.25m
M、乳酸ナトリウム140mM、乳酸10mMを含む酸
性溶液400mlと、炭酸水素ナトリウム12.5m
M、塩化ナトリウム118.75mMを含む塩基性溶液
1600mlを作製した。両方の液を各々をポリ塩化ビ
ニル製軟質プラスチックバッグ(テルモ社製)に収容し
た。これをガスバリアー性包材(エバールフィルム(R
Tグレート)(酸素透過性0.8ml/m2・24hr・atm),富
士産業社製)で真空包装した後に、高圧蒸気滅菌を10
5℃,25分間行った。滅菌後両液を混合した。混合直
後のpHは7.0であり、炭酸ガス分圧は50mmHg
であった。
【0024】また、本実施例の混合後の組成は、グルコ
ース4.0w/v%、乳酸イオン30mEq/l、ナトリウ
ムイオン133mEq/l、カルシウムイオン2.5m
Eq/l、マグネシウム0.5mEq/l、塩素イオン
98mEq/l、重炭酸イオン10mEq/lである。
【0025】(実施例3)グルコース5.0g/dl、
塩化ナトリウム194mM、塩化カルシウム4.0m
M、塩化マグネシウム0.5mM、乳酸ナトリウム56
mM、乳酸4.0mMを含む酸性溶液1000mlと、
炭酸水素ナトリウム20mMを含む塩基性溶液1000
mlを作製した。両方の液を各々をポリ塩化ビニル製軟
質プラスチックバッグ(テルモ社製)に収容した。これ
をガスバリアー性包材(エバールフィルム(RTグレー
ト)(酸素透過性0.8ml/m2・24hr・atm),富士産業社
製)で真空包装した後に、高圧蒸気滅菌を105℃,2
5分間行った。滅菌後両液を混合した。混合直後のpH
は7.0であり、炭酸ガス分圧は50mmHgであっ
た。
【0026】また、本実施例の混合後の組成は、グルコ
ース2.5w/v%、乳酸イオン30mEq/l、ナトリウ
ムイオン135mEq/l、カルシウムイオン4.0m
Eq/l、マグネシウム0.5mEq/l、塩素イオン
101.5mEq/l、重炭酸イオン10mEq/lで
ある。
【0027】(実施例4)グルコース5.0g/dl、
塩化ナトリウム118.75mM、塩化カルシウム1.5
625mM、塩化マグネシウム0.3125mM、乳酸
ナトリウム22.5mM、乳酸2.5mMを含む酸性溶液
1600mlと、炭酸水素ナトリウム100mMを含む
塩基性溶液400mlを作製した。両方の液を各々をポ
リ塩化ビニル製軟質プラスチックバッグ(テルモ社製)
に収容した。これをガスバリアー性包材(エバールフィ
ルム(RTグレート)(酸素透過性0.8ml/m2・24hr・at
m),富士産業社製)で真空包装した後に、高圧蒸気滅
菌を105℃,25分間行った。滅菌後両液を混合し
た。混合直後のpHは7.4であり、炭酸ガス分圧は4
0mmHgであった。
【0028】また、本実施例の混合後の組成は、グルコ
ース4.0w/v%、乳酸イオン20mEq/l、ナトリウ
ムイオン133mEq/l、カルシウムイオン2.5m
Eq/l、マグネシウム0.5mEq/l、塩素イオン
98mEq/l、重炭酸イオン20mEq/lである。
【0029】(実施例5)グルコース5.0g/dl、
塩化ナトリウム118.75mM、塩化カルシウム1.5
625mM、塩化マグネシウム0.3125mM、乳酸
ナトリウム21.25mM、乳酸3.75mMを含む酸性
溶液1600mlと、炭酸水素ナトリウム100mMを
含む塩基性溶液400mlを作製した。両方の液を各々
をポリ塩化ビニル製軟質プラスチックバッグ(テルモ社
製)に収容した。これをガスバリアー性包材(エバール
フィルム(RTグレート)(酸素透過性0.8ml/m2・24h
r・atm),富士産業社製)で真空包装した後に、高圧蒸
気滅菌を105℃,25分間行った。滅菌後両液を混合
した。混合直後のpHは7.2であり、炭酸ガス分圧は
50mmHgであった。
【0030】また、本実施例の混合後の組成は、グルコ
ース4.0w/v%、乳酸イオン20mEq/l、ナトリウ
ムイオン133mEq/l、カルシウムイオン2.5m
Eq/l、マグネシウム0.5mEq/l、塩素イオン
98mEq/l、重炭酸イオン20mEq/lである。
【0031】(実施例6)グルコース5.0g/dl、
塩化ナトリウム118.75mM、塩化カルシウム1.5
625mM、塩化マグネシウム0.3125mM、乳酸
ナトリウム35.625mM、乳酸1.875mMを含む
酸性溶液1600mlと、炭酸水素ナトリウム50mM
を含む塩基性溶液400mlを作製した。両方の液を各
々をポリ塩化ビニル製軟質プラスチックバッグ(テルモ
社製)に収容した。これをガスバリアー性包材(エバー
ルフィルム(RTグレート)(酸素透過性0.8ml/m2・2
4hr・atm),富士産業社製)で真空包装した後に、高圧
蒸気滅菌を105℃,25分間行った。滅菌後両液を混
合した。混合直後のpHは7.2であり、炭酸ガス分圧
は40mmHgであった。
【0032】また、本実施例の混合後の組成は、グルコ
ース4.0w/v%、乳酸イオン30mEq/l、ナトリウ
ムイオン133.5mEq/l、カルシウムイオン2.5
mEq/l、マグネシウム0.5mEq/l、塩素イオ
ン98mEq/l、重炭酸イオン10mEq/lであ
る。
【0033】(実施例7)グルコース5.0g/dl、
塩化ナトリウム118.75mM、塩化カルシウム1.5
625mM、塩化マグネシウム0.3125mM、乳酸
ナトリウム36.25mM、乳酸1.25mMを含む酸性
溶液800mlと、炭酸水素ナトリウム50mMを含む
塩基性溶液200mlを作製した。両方の液を各々をポ
リ塩化ビニル製軟質プラスチックバッグ(テルモ社製)
に収容した。これをガスバリアー性包材(エバールフィ
ルム(RTグレート)(酸素透過性0.8ml/m2・24hr・at
m),富士産業社製)で真空包装した後に、高圧蒸気滅
菌を105℃,25分間行った。滅菌後両液を混合し
た。混合直後のpHは7.4であり、炭酸ガス分圧は3
0mmHgであった。
【0034】また、本実施例の混合後の組成は、グルコ
ース4.0w/v%、乳酸イオン30mEq/l、ナトリウ
ムイオン134mEq/l、カルシウムイオン2.5m
Eq/l、マグネシウム0.5mEq/l、塩素イオン
98mEq/l、重炭酸イオン10mEq/lである。
【0035】(比較例)グルコース5.0g/dl、塩
化ナトリウム118.75mM、塩化カルシウム1.56
25mM、塩化マグネシウム0.3125mM、酢酸3.
75mMを含む酸性溶液1600mlと、炭酸水素ナト
リウム150mMを含む塩基性溶液400mlを作製し
た。両方の液を各々をポリ塩化ビニル製軟質プラスチッ
クバッグ(テルモ社製)に収容した。これをガスバリア
ー性包材(エバールフィルム(RTグレート)(酸素透
過性0.8ml/m2・24hr・atm),富士産業社製)で真空包
装した後に、高圧蒸気滅菌を105℃,25分間行っ
た。滅菌後両液を混合した。混合直後のpHは7.2で
あり、炭酸ガス分圧は90mmHgであった。
【0036】また、本比較例の混合後の組成は、グルコ
ース4.0w/v%、酢酸イオン3.0mEq/l、ナトリ
ウムイオン125mEq/l、カルシウムイオン2.5
mEq/l、マグネシウム0.5mEq/l、塩素イオ
ン98mEq/l、重炭酸イオン30mEq/lであ
る。
【0037】(試験例)混合後の各実施例の透析液と比
較例1の透析液を、60℃で10日間保存したところ、
比較例では沈殿が生じたが、各実施例では生じなかっ
た。また、各実施例ん透析液を滅菌後に混合することな
く60℃で10日間保存したところ沈殿は生じず、また
グルコースの分解・着色も見られなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明の腹膜透析液は、還元糖等を含む
酸性溶液と重炭酸イオンを含む塩基性溶液を滅菌後もし
くは使用直前に混合して用いることによって、グルコー
スなどの還元糖の分解・着色を抑制しながら使用時のp
Hを6.8〜7.4に保つことができ、腹膜中皮細胞およ
び腹腔マクロファージ機能の傷害を軽減することができ
る。また、混合後の重炭酸イオンの量を5〜20mEq
/lとし、炭酸ガス分圧を60mmHg以下とすること
で、腹腔内に注入した際の腹痛や不快感等の症状を抑え
ることができる。つまり本発明の腹膜透析液は、経時安
定性に優れ、かつ生体への安全性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61L 2/06 A61M 1/28 A61M 1/14 523 A61K 9/08 E 1/28 A61J 1/00 335C // A61K 9/08 3/00 314Z (A61K 31/70 31:19) (A61K 33/14 33:00)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】還元糖や有機酸などを含む酸性溶液と、重
    炭酸イオンを含む塩基性溶液とを混合して用いる腹膜透
    析液において、塩基性溶液に混合後に5〜20mEq/
    lとなる量の重炭酸イオンを含み、かつ混合後のpHが
    6.8〜7.4の範囲であることを特徴とする腹膜透析
    液。
  2. 【請求項2】還元糖や有機酸などを含む酸性溶液と、重
    炭酸イオンを含む塩基性溶液とを混合して用いる腹膜透
    析液において、酸性溶液に混合後にグルコース1〜10
    w/v%、乳酸イオン5〜40mEq/l、ナトリウムイ
    オン50〜150mEq/l、カルシウムイオン0〜5
    mEq/l、マグネシウム0〜5mEq/lとなる量の
    各成分を含み、塩基性溶液に混合後に5〜20mEq/
    lとなる量の重炭酸イオンを含むことを特徴とする請求
    項1記載の腹膜透析液。
  3. 【請求項3】混合前に酸性溶液と塩基性溶液が個別に水
    蒸気不透過性及びガス不透過性を有する軟質プラスチッ
    クバッグに収容され、かつ熱滅菌されていることを特徴
    とする請求項1乃至2に記載の腹膜透析液。
  4. 【請求項4】混合後の炭酸ガス分圧が60mmHg以下
    であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の腹膜透
    析液。
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