JPH0987378A - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

ポリカーボネートの製造方法

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JPH0987378A
JPH0987378A JP24932695A JP24932695A JPH0987378A JP H0987378 A JPH0987378 A JP H0987378A JP 24932695 A JP24932695 A JP 24932695A JP 24932695 A JP24932695 A JP 24932695A JP H0987378 A JPH0987378 A JP H0987378A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 芳香族ポリカーボネートを溶融重合(エステ
ル交換)法により製造するに当たり、ポリマーの末端水
酸基を有効に封止して安定かつ高品質なポリマーを製造
する方法を提供する。 【解決手段】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
テル化合物とを溶融下にエステル交換反応せしめポリカ
ーボネートを製造するに当たり、末端封止剤として、下
記式(I)(II)のケテン化合物 または下記式(III)のケテン2量体、あるいはそれら
の前駆体を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶融エステル交換法
によりポリカーボネートを製造する方法に関するもので
あり、さらに詳しくは、ポリマーのフェノール性水酸基
末端の一部または全部が封鎖(封止)された芳香族ポリ
カーボネートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは、耐衝撃性などの機
械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも優れて
おり、広く用いられている。このようなポリカーボネー
トの製造方法としては、ビスフェノールAなどの芳香族
ジヒドロキシ化合物にホスゲンを直接反応させる方法
(界面重合法)、あるいはビスフェノールAなどの芳香
族ジヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネートなどの
ジアリルカーボネートとを溶融状態でエステル交換反応
させる方法(溶融重合法)などが知られている。
【0003】このような製造法のなかで、芳香族ジヒド
ロキシ化合物とジアリルカーボネートとをエステル交換
反応させる方法(溶融重合法)は、界面重合法に比べ
て、有毒なホスゲンやメチレンクロライド等のハロゲン
化合物を溶媒として使用する問題がなく、安価に製造で
きる利点があり、将来有望であると考えられる。
【0004】この溶融重合法によるポリカーボネートの
製造に際して、生成するポリカーボネートの色相、耐熱
性や耐加水分解性などのポリマーの安定性や品質を向上
させるべく種々の末端封止剤を用いてポリマーのフェノ
ール性水酸末端基を封止することが検討されている。
【0005】かかる末端封止剤に関しては、特開平2−
175723号公報に、芳香族ヒドロキシ化合物と炭酸
ジエステル類を特定の触媒の存在下に溶融重合し、得ら
れるポリカーボネートの水酸基末端を特定の化合物(こ
こでは炭素数10〜40のフェノール類および炭素数1
3〜16の炭酸ジエステル類が例示されている)を用い
て封止することが記載されている。
【0006】しかしながら、上記公報に記載されている
フェノール類を末端封止剤として用いた場合には、末端
封止にかなりの時間を要するため、好ましくない。また
上記公報に記載されているフェノール類を末端封止剤と
してエステル交換反応の後期の段階で用いると、反応系
におけるフェノール類の濃度が上昇し、ポリマーの分子
量の低下が起こるという問題がある。
【0007】また、上記公報に記載の炭酸ジエステル類
を末端封止剤として用いる場合、エステル交換反応の初
期の段階で炭酸ジエステル類を加えると、反応系におけ
る末端水酸基濃度の低下による反応速度の減少が原因と
なって生産性が悪くなる。
【0008】一方、エステル交換反応の後期の段階で炭
酸ジエステル類を加えると、炭酸ジエステルの反応性が
低く、末端封止が速やかに行われないという欠点があ
る。さらに上記公報に開示された炭酸ジエステル類は、
ポリマー原料として用いている炭酸ジエステル類よりも
分子量の大きなものが多く、未反応の炭酸ジエステル
や、副生する分子量の高いフェノール類が残存モノマー
として系内に残りやすく、その結果としてポリマーの品
質に悪影響を及ぼすという問題がある。
【0009】特開平6−157739号公報には、少な
くとも2基の反応器を直列に用いて芳香族ヒドロキシ化
合物と炭酸ジエステル類を溶融重合するに際し、特定の
末端封止剤(ここでは炭素数17〜50の炭酸ジエステ
ル、炭素数13〜16の炭酸ジエステル、炭素数2〜5
0のエポキシ化合物および炭素数10〜40のフェノー
ル類が例示されている)を反応器入口でのポリマーの極
限粘度が0.20dl/g以上である反応器の少なくと
も1に添加することが記載されている。
【0010】しかし、これらの末端封止剤においては、
前述の特開平2−175723号の例と同じように、炭
酸ジエステルの反応性が低く、末端封止が速やかに行わ
れないという欠点がある。したがって、これらの末端封
止剤を用いて水酸基末端の封止を迅速かつ十分に行うた
めには剤を多量に添加することが必要であるが、剤を多
量に添加するとポリマーの分子量の低下が起こり、好ま
しくない。
【0011】以上の理由により、ポリマーの末端封止剤
としては、上記の炭酸ジエステルやフェノール類よりも
反応性の高い化合物の使用が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融重合法
(エステル交換法)によるポリカーボネートの製造方法
において、ポリマーのフェノール性水酸基末端の一部ま
たは全部が封鎖されたポリマーを製造する方法を提供す
ることを目的とする。さらに本発明は、溶融重合法によ
り、着色が無く、しかもポリマー末端水酸基の一部また
は全部が封鎖されたポリカーボネートが製造でき、か
つ、成形加工時や重合または成形装置内でのやけ、着
色、不溶化、相異物の生成、分子量の低下を低いレベル
に抑えたポリカーボネートを製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族ジヒド
ロキシ化合物と炭酸ジエステル化合物とを溶融下にエス
テル交換反応させてポリカーボネートを製造するに当た
り、特定のケテン化合物をポリマーの末端封止剤として
用いることによって前述の課題を解決するものである。
【0014】本発明において、末端封止剤として用いら
れるケテン化合物は、下記の一般式(I)または一般式
(II)で表されるケテン化合物の少なくとも1種であ
る。
【0015】
【化3】
【0016】〔式(I)(II)中、R1、R2は、同一ま
たは相異なり、炭素数1〜40の炭化水素基(例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、n―ブチル基、t―ブ
チル基、ノニル基などのアルキル基、フェニル基、トリ
ル基、クミル基、ナフチル基などのアリル基)を示し、
3は炭素数2〜20の炭化水素基(例えばエチレン
基、プロピレン基、ペンチレン基などのアルキリデン
基)を示す。〕
【0017】また、本発明において、末端封止剤として
ケテン2量体を用いることができる。このケテン2量体
は下記の一般式(III)
【0018】
【化4】
【0019】〔式(III)中、R1、R2は上記式(I)
と同義〕で表される化合物である。
【0020】末端封止剤として用いるケテン化合物とし
ては、ジメチルケテン、ジエチルケテン、ジプロピルケ
テン、ジ−n−ブチルケテン、ジ−t−ブチルケテン、
ジノニルケテン、n−ブチルメチルケテン、t−ブチル
メチルケテン、エチル−t−ブチルケテン、t−ブチル
ノニルケテンなどのジアルキルケテン類、ジフェニルケ
テン、ジトリルケテン、ジクミルケテン、フェニルトリ
ルケテン、フェニルクミルケテンなどのジアリルケテン
類、n−ブチルフェニルケテン、t−ブチルフェニルケ
テン、ノニルフェニルケテンなどのアルキルアリルケテ
ン類、シクロプロピリデンケテン、シクロペンチリデン
ケテン、シクロヘキシリデンケテンなどのシクロアルキ
リデンケテン類などが挙げられる。
【0021】これらのうち、特にジフェニルケテンが好
ましく用いられる。これらのケテン化合物は単独でまた
は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0022】また、末端封止剤として用いるケテン2量
体としては、具体的には上記ケテン類のそれぞれの2量
体を挙げることができる。すなわち、ジメチルケテン2
量体、ジエチルケテン2量体、ジプロピルケテン2量
体、ジ−n−ブチルケテン2量体、ジ−t−ブチルケテ
ン2量体、ジノニルケテン2量体、n−ブチルメチルケ
テン2量体、t−ブチルメチルケテン2量体、エチル−
t−ブチルケテン2量体、t−ブチルノニルケテン2量
体などのジアルキルケテン2量体類、ジフェニルケテン
2量体、ジトリルケテン2量体、ジクミルケテン2量
体、フェニルトリルケテン2量体、フェニルクミルケテ
ン2量体などのジアリルケテン2量体類、n−ブチルフ
ェニルケテン2量体、t−ブチルフェニルケテン2量
体、ノニルフェニルケテン2量体などのアルキルアリル
ケテン2量体類、シクロプロピリデンケテン2量体、シ
クロペンチリデンケテン2量体、シクロヘキシリデンケ
テン2量体などのシクロアルキリデンケテン2量体類な
どが挙げられる。
【0023】これらのうち、特にジフェニルケテン2量
体が好ましく用いられる。これらのケテン2量体は単独
でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。ま
た、上記ケテン類とケテン2量体とを組み合わせて用い
てもよい。
【0024】本発明においては、上記ケテン化合物の前
駆体もまた、末端封止剤として用いることができる。こ
こでケテン化合物の前駆体とは、熱分解によりケテン類
を生成する化合物のことを言う。
【0025】本発明において、末端封止剤として用いら
れるケテン化合物の前駆体は、一般式(IV)で表される
2置換マロン酸無水物
【0026】
【化5】
【0027】または一般式(V)で表される2置換アシ
ラール
【0028】
【化6】
【0029】または一般式(VI)で表されるα−ジアゾ
ケトン
【0030】
【化7】
【0031】〔上記各式中、R1、R2は上記の説明に同
じ〕で表される化合物が挙げられる。
【0032】2置換マロン酸無水物の具体例としては、
ジメチルマロン酸無水物、ジエチルマロン酸無水物、ジ
プロピルマロン酸無水物、ジ−n−ブチルマロン酸無水
物、ジ−t−ブチルマロン酸無水物、ジノニルマロン酸
無水物などのジアルキルマロン酸無水物類、ジフェニル
マロン酸無水物、ジトリルマロン酸無水物、ジクミルマ
ロン酸無水物などのジアリルマロン酸無水物類などが挙
げられる。
【0033】これらのうち、特にジ−n−ブチルマロン
酸無水物、ジフェニルマロン酸無水物が好ましく用いら
れる。これらのマロン酸無水物は単独でまたは2種以上
組み合わせて用いることができる。また、上記ケテン2
量体やケテン類と組み合わせて用いてもよい。
【0034】2置換アシラールの具体例としては、ジメ
チルケテンアシラール、ジエチルケテンアシラール、ジ
プロピルケテンアシラール、ジ−n−ブチルケテンアシ
ラール、ジ−t−ブチルケテンアシラール、ジノニルケ
テンアシラールなどのジアルキルケテンアシラール類、
ジフェニルケテンアシラール、ジトリルケテンアシラー
ル、ジクミルケテンアシラールなどのジアリルケテンア
シラール類などが挙げられる。
【0035】これらのうち、特にジフェニルケテンアシ
ラール、ジ−n−ブチルケテンアシラールが好ましく用
いられる。これらの2置換アシラールは単独でまたは2
種以上組み合わせて用いることができる。また、上記マ
ロン酸無水物、ケテン2量体やケテン類と組み合わせて
用いてもよい。
【0036】α−ジアゾケトンの具体例としては、α−
ジアゾエチルメチルケトン、α−ジアゾブチルプロピル
ケトン、α−ジアゾジブチルケトン、α−ジアゾベンジ
ルフェニルケトン、α−ジアゾベンジルクミルケトンな
どが挙げられ、これらのうち、特にα−ジアゾベンジル
フェニルケトンが好ましく用いられる。これらのα−ジ
アゾケトンは単独でまたは2種以上組み合わせて用いる
ことができる。また、上記マロン酸無水物、2置換アシ
ラール、ケテン2量体やケテン類と組み合わせて用いて
もよい。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明において、上記末端封止剤
を添加する時期に関しては、ポリマーの固有粘度が比較
的高い所望の重合段階に達した段階で、例えば重縮合反
応が実質的に終了した段階で、末端封止剤を添加し反応
させることによりポリマーの末端を封鎖するのが好まし
い。これにより固有粘度が比較的低い段階から所望の重
合度に達するまでは、ポリカーボネートの重合が迅速か
つ十分に進行し、かつ所望の重合度に達した時点で剤を
添加して封止効果を付与することにより、色相、耐熱
性、耐加水分解性等のポリマー品質の改善効果を付与す
ることが出来る。
【0038】本発明において、末端封止剤が供給される
反応器は特に制限はないが、好ましくはポリカーボネー
トの重合が迅速かつ十分に進行し、かつ所望の重合度に
達している反応器に添加する。
【0039】末端封止剤の添加方法に関しては特に制限
はなく、固体や液体のまま添加しても、各種溶剤に溶解
してから添加してもよい。また、末端封止剤は一度に所
定量をまとめて加えても、何度かに分けて加えてもかま
わない。
【0040】本発明における末端封止剤の添加量につい
ては、末端封止剤をポリマーの末端水酸基に対して0.
1〜10倍モル、好ましくは0.3〜5倍モル、さらに
好ましくは0.5〜2倍モル加えることが出来る。ここ
でポリマーの一定量における末端水酸基のモル数は、1
H−NMRにより決定できる。
【0041】本発明における末端封止反応の反応温度
は、ポリマーに末端封止剤を添加後、通常250〜36
0℃、好ましくは260〜340℃の範囲で反応させる
のが適当であり、この範囲よりも低い温度ではポリマー
が溶融せず、この範囲よりも高い温度ではポリマーが分
解、着色し、好ましくない。
【0042】末端封止反応の圧力は、常圧でも良いが、
反応を迅速に進めるため、減圧条件が好ましい。好まし
くは100mmHg以下であり、さらに好ましくは10
mmHg以下であり、より好ましくは1mmHg以下で
ある。反応時間は、通常1〜30分、好ましくは1〜2
0分であり、所望により1〜15分でも可能である。
【0043】本発明において、ポリマーとは、芳香族ジ
ヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの重縮合物である
ポリカーボネートを意味する。
【0044】ここで、芳香族ジヒドロキシ化合物は下記
式(VII)で示される化合物である。
【0045】
【化8】
【0046】式中、Xは
【0047】
【化9】
【0048】または直接結合である。
【0049】R4、R5は、同一または相異なり、水素原
子、ハロゲン原子または炭素数1〜12の炭化水素基で
ある。炭化水素基としては炭素数1〜12の脂肪族炭化
水素基あるいは炭素数6〜12の芳香族炭化水素基が好
ましい。ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ素など
が挙げられる。
【0050】R6、R7は、互いに同一または相異なり、
ハロゲン原子、または炭素数1〜12の1価の炭化水素
基である。炭化水素基としては炭素数1から12の脂肪
族炭化水素基あるいは炭素数6〜12の芳香族炭化水素
基を挙げることができる。ハロゲン原子としては塩素、
臭素、ヨウ素などが挙げられる。
【0051】R8は炭素数3〜8のアルキレン基であ
る。アルキレン基としては、ペンチル基、へキシレン基
などが挙げられる。
【0052】m、nは、同一または相異なり、0または
1〜4の整数を表わす。
【0053】上記芳香族ジヒドロキシ化合物の具体例と
しては、1、1―ビス(4―ヒドロキシ―t―ブチルフ
ェニル)プロパン、2、2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2、2―ビス(4―ヒドロキシブロモ
フェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)
アルカン類、1、1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)
シクロペンタン、1、1―ビス(4―ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)
シクロアルカン類、4、4’―ジヒドロキシジフェニル
エーテル、4、4’―ジヒドロキシ―3、3’―ジメチ
ルフェニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテ
ル類、4、4’―ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4、4’―ジヒドロキシ―3、3’―ジメチルフェニル
スルフィドなどのジヒドロキシアリールスルフィド類、
4、4’―ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4、
4’―ジヒドロキシ―3、3’―ジメチルフェニルスル
ホキシドなどのジヒドロキシアリールスルホキシド類、
4、4’―ジヒドロキシジフェニルスルホン、4、4’
―ジヒドロキシ―3、3’―ジメチルフェニルスルホン
などのジヒドロキシアリールスルホン類などが挙げられ
る。
【0054】これらのうち、特に2、2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)
が好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシル
化合物は単独でまたは2種以上組み合わせて用いること
ができる。
【0055】炭酸ジエステル化合物としては、ジフェニ
ルカーボネート、ジトリルカーボネートなどのジアリー
ルカーボネート類、ジメチルカーボネート、ジエチルカ
ーボネートなどのジアルキルカーボネート類、フェニル
メチルカーボネート、エチルフェニルカーボネートなど
のアルキルアリールカーボネート類などを挙げることが
できる。
【0056】これらのうち、特にジフェニルカーボネー
トが好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシ
ル化合物は単独でまたは2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。これら炭酸ジエステル化合物は芳香族ジヒ
ドロキシ化合物1モルに対して過剰量、好ましくは1.
01〜1.20モル用いることが望ましい。
【0057】本発明では、エステル交換反応を促進させ
るための触媒を用いてもよい。このような触媒の具体例
としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸
化物、アルコラート、フェノラートや、有機または無機
酸のアルカリ(土類)金属塩、元素周期律表上第14族
元素のオキソ酸またはアート錯体のアルカリ(土類)金
属塩、あるいは含窒素塩基性化合物などが挙げられる。
【0058】これらの化合物は芳香族ジヒドロキシル化
合物1モルに対して10-8モルから10-1モル、好まし
くは10-7モルから10-2モル用いることができる。
【0059】これらの触媒は単独でまたは2種以上組み
合わせて用いることができる。これらの触媒を、組み合
わせて用いる場合は、その目的に応じて、たとえば1つ
の触媒化合物を重合開始時に、他の触媒化合物を重合途
中に加えるなどのように、添加時期や方法を個別にして
もかまわない。
【0060】これらの触媒に加えて、助触媒としてアル
ミニウムやゲルマニウム、スズなど元素周期律表上第1
3〜14族元素のアルコキシド、酸化物を組み合わせて
用いることができる。
【0061】これら助触媒は、用いる触媒1モルに対し
て、0.001モルから100倍モル、好ましくは0.
01モルから50倍モル用いることができる。
【0062】また、本発明においては、重合開始前、重
合途中、重合終了後のうち少なくとも一回溶融状態で各
種の安定剤を加えることが好ましい。該安定剤として
は、例えば、イオウ含有酸性化合物および/または該酸
性化合物から形成される誘導体、フェノール系安定剤、
チオエーテル系安定剤、リン系安定剤、ヒンダードアミ
ン系安定剤、エポキシ系安定剤、サリチル酸系紫外線吸
収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などを挙げる
ことができる。これらの安定剤は単独でまたは2種以上
組み合わせて用いることができる。
【0063】芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステ
ルとの溶融重縮合反応は、従来知られている通常の方法
と同様な条件下で行なうことができる。
【0064】具体的には、第1段目の反応を80〜25
0℃、好ましくは100〜230℃、さらに好ましくは
120〜190℃の温度で、0.5〜5時間、好ましく
は1〜4時間、さらに好ましくは1.5〜3時間、減圧
下、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリルカーボネート
とを反応させる。次いで反応系の真空系を高めながら反
応温度を高めて、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリル
カーボネートとの反応を行い、最終的には5mmHg以
下、好ましくは1mmHg以下の減圧下で、240〜3
20℃で、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリルカーボ
ネートとの重縮合反応を行う。
【0065】上記のような重縮合反応は、連続式で行っ
てもよく、バッチ式で行ってもよい。また上記の反応を
行うに際して用いられる重合装置は槽型であっても管型
であっても塔型であってもよい。
【0066】上記のようにして得られる反応生成物であ
るポリカーボネートでは、通常、固有粘度[η]が0.
1〜1.0、より好ましくは0.2〜0.8のものであ
る。
【0067】本発明では、上記のようにして得られるポ
リカーボネートに本発明の目的を損なわない範囲で、通
常の耐熱安定性、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電
防止剤、滑剤、防曇剤、天然油、合成油、ワックス、有
機系充填剤、無機系充填剤などを添加してもよい。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、溶融重合法(エステル
交換法)により、着色が無く、しかもポリマー末端水酸
基の一部または全部が封鎖されたポリカーボネートが製
造できる。また成形加工時や装置内でのやけ、着色、不
溶化、異物の生成、分子量の低下を低いレベルに抑える
ことが出来る。
【0069】
【実施例】以下、実施例および比較例に基づき、本発明
をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
り限定されるものではない。なお、例中の「部」は特に
ことわらない限り重量部を表わす。
【0070】また、本発明において物性測定は以下の方
法によって測定した。 (i) 固有粘度[η]:塩化メチレン中20℃でウベ
ローデ粘度計で測定した。 (ii) 末端水酸基濃度:サンプル0.02gを0.
4mlのクロロホルムに溶解し、20℃で1H−NMR
(日本電子社製EX−270)を用いて末端水酸基を測
定し、下記の式により末端水酸基濃度を測定した。 末端水酸基濃度(%)=(末端水酸基濃度/全末端数)
×100
【0071】[実施例1〜6]ビスフェノールA228
部、ジフェニルカーボネート220部および触媒として
ビスフェノールAナトリウム塩とテトラメチルアンモニ
ウムハイドロキシド(ビスフェノールAに対してそれぞ
れ2μモルおよび100μモル)を撹拌装置、蒸留器お
よび減圧装置を備えた反応槽に仕込み窒素置換した後、
140度で溶解した。30分撹拌後、内温を180℃に
昇温し、100mmHgで30分反応させ、生成するフ
ェノールを溜去した。
【0072】さらに、200℃に昇温しつつ徐々に減圧
し50mmHgで30分間フェノールを溜去しつつ反応
させた。
【0073】しかる後、220℃、30mmHgまで徐
々に昇温、減圧し、同温同圧で30分、さらに240
℃、10mmHg、260℃、1mmHg、270℃
1mmHg以下にまで上記と同じ手順で昇温、減圧を繰
り返し反応を続行した。
【0074】最終的に同温・同圧で1時間重合を行い、
ポリカーボネート樹脂の固有粘度が0.35程度になっ
た段階で、ポリマーを一部採取し、表1〜2に示す種
類、量の末端封止剤を添加した。その後、270℃ 1
mmHg以下で5分間反応を継続し、末端封止反応を行
った。末端封止剤を入れる前に採取したポリマーと、末
端封止反応後に得られたポリカーボネートの末端水酸基
濃度を測定した。
【0075】これらポリカーボネート樹脂の物性を以下
の表1〜2に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】[比較例1〜2]実施例1〜6と同様にポ
リカーボネートの溶融重合を実施するに当たり、末端封
止剤として表3に示す種類、量を使用する以外は全く同
様の操作で実験を繰り返した。
【0079】その結果を表3に示す。
【0080】
【表3】
【0081】表1〜2と表3を対比すると、本発明によ
る場合(実施例1〜6)は、従来公知の末端封止剤を用
いた場合(比較例1〜2)に比べポリマー中の末端水酸
基濃度が大幅に低下し、ポリマーが安定化していること
が理解される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
    テル化合物とを溶融下にエステル交換せしめポリカーボ
    ネートを製造する方法において、末端封止剤として、下
    記一般式(I)または下記一般式(II)で表されるケテ
    ン化合物 【化1】 または一般式(III)で表されるケテン2量体 【化2】 〔各式中、R1、R2は、同一または相異なり、炭素数1
    〜40の炭化水素基である。R3は炭素数2〜20の炭
    化水素基である。〕を用いることを特徴とするポリカー
    ボネートの製造方法。
  2. 【請求項2】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
    テル化合物とを溶融エステル交換せしめポリカーボネー
    トを製造する方法において、末端封止剤として、請求項
    1に記載のケテン化合物の前駆体を用いることを特徴と
    するポリカーボネートの製造方法。
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