JPH0987526A - 成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属酸化物との複合体の製造方法 - Google Patents
成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属酸化物との複合体の製造方法Info
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- JPH0987526A JPH0987526A JP31403095A JP31403095A JPH0987526A JP H0987526 A JPH0987526 A JP H0987526A JP 31403095 A JP31403095 A JP 31403095A JP 31403095 A JP31403095 A JP 31403095A JP H0987526 A JPH0987526 A JP H0987526A
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Abstract
車部品、スポーツ用品、フィルム、繊維等の種々の資材
として有用な、耐熱特性、破壊強度等の力学的特性、及
び接着性に優れる、有機高分子内部に金属酸化物が連続
的な濃度傾斜構造を持って分散する、成分濃度傾斜構造
を有する有機高分子と金属酸化物との複合体の優れた製
造方法を提供することにある。 【解決手段】 金属アルコキシドを有機高分子固体内部
に、濃度傾斜を持つように含浸させた後、該金属アルコ
キシドを重縮合反応させ、金属酸化物として固定化する
ことを特徴とする、成分濃度傾斜構造を有する有機高分
子と金属酸化物との複合体の製造方法。
Description
料、フィルム、繊維等の種々の分野で有用な、耐熱性、
機械的性質、耐薬品性を向上させた、有機高分子固体中
に金属酸化物粒子が連続的な濃度傾斜構造を持って分散
する、所謂、成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金
属酸化物との複合体の製造方法に関するものである。
れまで種々の検討が成されている。その一つの試みとし
て、耐熱性、機械的性質、耐薬品性等に優れた特性を持
つ炭酸カルシウム、シリカ、チタニア、アルミナ等の粉
末状無機材料を有機高分子中に混合することが広く行わ
れている。
合、無機材料が持つ熱不溶融性、薬品不溶解性、高比
重、表面特性等の性質が有機高分子材料と大きく異なる
ことから、分散状態をミクロに制御することは簡単では
なく、もっぱら均質なバルク複合材料を得ることを目的
として複合化されるのが一般である。
リックスの有機高分子との濡れ性に優れ、且つ、より小
さな形状の無機材料を選択して、それらを出来るだけ均
質に分散することが複合化における重要な要因となって
いる。しかし、無機材料は微粒子にするほど、有機高分
子中に均質分散することが困難となり、また製造価格が
高くなる問題がある。
クロ的に均質で、且つ分散構造の制御された高性能の複
合材とするためには、上述したような単に微粒子状の無
機材料を混合分散する方法によって得ることは困難であ
り、新しい技術の開発が必要である。
する課題は、成形材料、電気・電子部品、機械部品、自
動車部品、スポーツ用品、フィルム、繊維等の種々の資
材として有用な、耐熱特性、破壊強度等の力学的特性、
及び接着性に優れる、有機高分子内部に金属酸化物が連
続的な濃度傾斜構造を持って分散する、所謂、成分濃度
傾斜構造を有する有機高分子と金属酸化物との複合体の
優れた製造方法を提供することにある。
を行った結果、固形の有機高分子に金属アルコキシド及
び/又は金属アルコキシドの溶液を濃度勾配を生じるよ
うに含浸させるか、又は、水及び/又は酸性もしくは塩
基性触媒の溶液を濃度勾配を生じるように含浸させ、次
いで金属アルコキシドを重縮合させて金属酸化物を固定
化させる簡便な方法により、金属酸化物が連続的な濃度
傾斜構造を有して分散した、成分濃度傾斜構造を有する
有機高分子と金属酸化物との複合体を製造できることを
見いだし本発明を完成するに至った。
高分子固体内部に、濃度傾斜を持つように含浸させた
後、該金属アルコキシドを重縮合反応させ、金属酸化物
として固定化することを特徴とする、金属酸化物が濃度
勾配を有して分散した、成分濃度傾斜構造を有する有機
高分子と金属酸化物との複合体の製造方法である。
ルコキシドまたは金属アルコキシドを含む溶液に浸漬
し、金属アルコキシドが有機高分子中に均一に含浸する
前に、浸漬操作を終了することにより、有機高分子内部
に金属アルコキシドの濃度傾斜構造を形成させることを
特徴とする成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属
酸化物との複合体の製造方法、
を含む溶液に浸漬し、金属アルコキシドの固体有機高分
子内への含浸操作を行うことによって、有機高分子内部
に金属アルコキシドの濃度傾斜構造を形成させることを
特徴とする成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属
酸化物との複合体の製造方法である。
ルコキシドまたは金属アルコキシドを含む溶液に浸漬
し、固形の有機高分子中に金属アルコキシドを含浸させ
た後、該有機高分子から金属アルコキシドの一部を除去
することにより、有機高分子内部に金属アルコキシドの
濃度傾斜構造を形成させ、次いで、該金属アルコキシド
を重縮合反応させることを特徴とする成分濃度傾斜構造
を有する有機高分子と金属酸化物との複合体の製造方
法、
均一に含浸させ、該有機高分子に水及び/又は酸性触媒
もしくは塩基性触媒を濃度傾斜を持つように含浸させ、
金属アルコキシドの重縮合反応を行うことを特徴とす
る、成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属酸化物
との複合体の製造方法を含むものである。また、本発明
は、これらの固形の有機高分子として、予め膨潤液で膨
潤させた固形の有機高分子を用いる製造方法をも含むも
のである。
アルコキシドを含浸させた固形の有機高分子を、水及び
/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒を含む水溶液中に浸
漬し、水及び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒を該有
機高分子に含浸させて、該有機高分子中の金属アルコキ
シドを重縮合反応させ、金属酸化物として固定化させる
こと、
の有機高分子を、酸性触媒もしくは塩基性触媒を含む水
蒸気雰囲気中に保持することにより、有機高分子内部の
金属アルコキシドを反応させ、金属酸化物として固定化
させることを特徴とする。
高分子を膨潤せしめる有機溶剤と、水及び/又は酸性触
媒もしくは塩基性触媒の溶液とから成る混和溶媒に浸漬
し、該有機高分子を膨潤させると共に、水及び/又は酸
性触媒もしくは塩基性触媒を有機高分子に含浸させ、次
いで、該有機高分子を金属アルコキシドまたは金属アル
コキシドを含む溶液に浸漬し、金属アルコキシドの重縮
合反応を行うことを特徴とする、成分濃度傾斜構造を有
する有機高分子と金属酸化物との複合体の製造方法を含
むものである。
形の有機高分子として、特に、ポリアミド、ポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、
ポリスチレン共重合体、熱可塑性エラストマー、ポリア
セタール、フッ素系樹脂から選ばれる少なくとも1種を
用いることや、得られる有機高分子と金属酸化物との複
合体が、該複合体中に分布する金属酸化物の局所濃度の
最大値と最小値の比が1.5以上であることや、得られ
る有機高分子と金属酸化物との複合体が、該複合体の厚
み方向において金属酸化物の成分傾斜構造を有すること
を特徴とする製造方法である。
せた固形の有機高分子に水及び/又は酸性触媒もしくは
塩基性触媒を濃度傾斜を持つように含浸させ、金属アル
コキシドの重縮合反応を行うことによって、有機高分子
内で分散する金属酸化物の粒子径の大きさが連続的に変
化した形態を有することを特徴とする金属酸化物濃度が
傾斜構造を有する有機高分子と金属酸化物との複合体の
製造方法を含むものである。
る。本発明に用いられる固形の有機高分子としては、一
般に市販されている固形の各種熱可塑性樹脂及び熱硬化
性樹脂がいずれも使用可能である。その中でも、有機溶
媒又は下記にて規定する膨潤液を1重量%以上、好まし
くは5重量%以上を含浸する有機高分子が好ましい。
プロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1等のポリオレ
フィン、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテ
レフタレート等のポリエステル、ナイロン−6、ナイロ
ン−66等のポリアミド、ポリアセタール、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエステル系やポリアミド系等の熱可塑性エラ
ストマー、スチレンとブタジエン、メタアクリル酸等の
スチレン共重合体、
脂、ポリビニリデンフロライドなどのフッ素系樹脂、ポ
リカーボネート、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンオキ
サイド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等が用い
られ、シート、フィルム、繊維、ロット、ペレット、粉
末及び各種の成形品の形態で使用される。
キシドを含む溶液は、金属アルコキシドとして、一般
式、R4-nM(OR)n (MはSi、Rはアルキル基、
CmH2m+1とするとm=1〜6、n は3または4)で示
されるシリコーンアルコキシド系モノマーや、重合度2
〜10程度のそれらの部分加水分解重縮合物またはそれ
らの混合物及び/又はそれと有機溶媒を含む溶液が用い
られる。
Sn、Al、Zrであるものを単独または2種以上を混
合して用いることも可能である。本発明で有機高分子を
膨潤させる為に用いる膨潤液としては、金属アルコキシ
ド又は金属アルコキシドを含む溶液と相溶し、且つ使用
する有機高分子固体を膨潤させうる有機溶媒又はそれら
有機溶媒の混合液が用いられる。
いられる具体的な有機溶媒は、使用する有機高分子や金
属アルコキシドの種類によって適切なものが異なるた
め、一概に規定できないが、例えば、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等のエ
ーテル系、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチル
アセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン(NM
P)等のアミド系、
アセトンや2−ブタノン(MEK)等のケトン系、メタ
ノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール等
のアルコール系、ヘキサンやシクロヘキサン等の炭化水
素系、トルエン、キシレン、m−クレゾール、ベンゼ
ン、ニトロベンゼン等の芳香族系、四塩化炭素、クロロ
ホルム、ジクロロメタンやジクロロエタン等のハロゲン
化炭化水素系、
ーン等のシリコーン系、トリエチルアミン、ジエチルア
ミン、ピリジン等のアミン系、その他、ジメチルスルフ
ォキシド(DMSO)、アセトニトリル、二硫化炭素、
メチルエチルセルソルブ等の有機溶媒や、或いはアセチ
ルアセトン、2,4−ヘプタジオン等のジケトン系、
ケトエステル、乳酸や乳酸メチル等のヒドロキシカルボ
ン酸系、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン
等のケトアルコール、モノエタノールアミンやジエタノ
ールアミン等のアミノアルコール類等の有機溶媒を単
独、もしくは複数混合して用いることが可能である。
液は、水及び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒を含む
溶液と併用することが可能であり、この場合、水及び/
又は酸性触媒もしくは塩基性触媒を含む溶液と混和する
溶媒を用いることが好ましい。特に水を使用する場合
は、具体的には、水と混和する、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、アセトン、2−ブタノン等のケト
ン系溶媒、或いはテトラヒドロフラン、ジメチルホルム
アミド、ピリジン等の親水性有機溶媒が挙げられる。水
を使用しない場合は、膨潤液と同様の有機溶媒が使用で
きる。
応の酸性触媒としては、ギ酸、酢酸等の有機酸、塩酸等
の無機酸が用いられ、また塩基性触媒としては、アンモ
ニア、トリエチルアミン、ジメチルアミン、エチレンジ
アミン、ブチルアミン等の塩基性物質である。
有する複合体は、有機高分子の厚み方向に金属酸化物の
濃度傾斜構造が形成された複合体である。本発明の金属
酸化物が成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属酸
化物との複合体の形態を図1に模式的に示す。
造される、金属酸化物が成分濃度傾斜構造を有する有機
高分子と金属酸化物との複合体の形態を模式的に示す図
である。図1中のa〜hは、各々が本発明の成分濃度傾
斜構造を有する有機高分子と金属酸化物との複合体の一
形態を示している。各々の縦軸は金属酸化物の濃度、横
軸は有機高分子の断面の距離(厚み)を示す。
化物の濃度が傾斜構造を有する有機高分子と金属酸化物
との複合体は、例えば、aのように一方の有機高分子の
表面から他方の表面まで金属酸化物濃度が単調に増加又
は減少するもの、bのように内部の一部分だけに連続的
な傾斜構造を有するもの、cのように表面部分に大きい
金属酸化物濃度層を持って傾斜構造を有するもの、
値を有するもの、eのように内部に金属酸化物濃度の極
大値を複数持つもの等が挙げられる。また、本発明の金
属酸化物が成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属
酸化物との複合体は、金属酸化物と有機高分子との傾斜
複合化が有機高分子の厚み方向で部分的に行われ、少な
くとも一部に金属酸化物と複合化していない領域を含む
形態の複合体をも含むものである。
部に金属酸化物が複合化して存在していないものや、h
のように表面部に金属酸化物が複合化して存在していな
いものが挙げられる。更に、本発明は上述した形態の傾
斜構造のなかに不連続な断層が部分的に形成された形態
の複合体をも含むものである。この場合の例としては、
例えば、iやjのような形態を有するものが挙げられ
る。
が成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属酸化物と
の複合体は、通常、複合体中に含まれる金属酸化物の濃
度の最大値が5〜100重量%、最小値が0〜20重量
%、最大値と最小値の比(最大値/最小値)が1.5以
上のものであり、特に、最大値と最小値の比が5以上の
ものが好ましい。
では、複合化の効果が不十分であり、また、最小値が2
0重量%を越える場合、複合体が脆くなったり、クラッ
クの発生の原因となるため好ましくない。
有する有機高分子と金属酸化物との複合体を得る具体的
な方法としては、次に示すA法、B法、C法等の方法が
挙げられる。
子を有機溶媒で膨潤させた後、金属アルコキシド又は金
属アルコキシドを含む溶液を固形の有機高分子に含浸さ
せることにより、有機高分子内部で濃度傾斜を持つよう
に金属アルコキシドを含浸させた後、金属アルコキシド
を重縮合反応させて、金属酸化物として固定化する方
法、より具体的には、固形の有機高分子に金属アルコキ
シドの濃度傾斜を形成させる具体的な方法として、金属
アルコキシドが有機高分子固体中に均質に含浸する前に
含浸操作を終了させる方法などが挙げられる。
コキシドの量や速度が金属アルコキシドの重合度やアル
コキシ基の長さ、或いは金属アルコキシドを含む溶液組
成、溶液温度などにより異なることを利用して、重合度
やアルコキシ基の長さの異なる複数の金属アルコキシド
を混合液として使用したり、或いは金属アルコキシドを
含む溶液に使用する有機高分子の貧溶媒や良溶媒を添加
して、金属アルコキシドの含浸速度を制御する方法など
が挙げられる。
を添加して使用する場合、溶液中の溶媒組成が変化する
ことにより有機高分子内への含浸速度が変化すると共
に、水の存在により金属アルコキシドの重合反応が進行
し、高分子量化に伴い含浸速度が低下することから、や
がて有機高分子内の金属アルコキシドの含浸は自発的に
停止し、傾斜構造が形成される。傾斜の形態は金属アル
コキシドの含浸速度と重合速度に依存し、含浸速度と重
合速度は共に溶液温度、触媒種、触媒濃度、水量によっ
て制御される。
子を有機溶媒で膨潤させた後、金属アルコキシド又は金
属アルコキシドを含む溶液を固形の有機高分子に(均一
に)含浸させた後、該有機高分子を、水及び/又は酸性
触媒もしくは塩基性触媒を含む水溶液に、水及び/又は
酸性触媒もしくは塩基性触媒が高分子内部で濃度傾斜を
形成するように含浸させ、金属アルコキシドの反応性に
傾斜を持たせて、金属アルコキシドの重縮合反応を行う
方法、
び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒の濃度傾斜を形成
させる具体的な方法として、水及び/又は酸性触媒もし
くは塩基性触媒が有機高分子固体中に均質に含浸する前
に含浸操作を終了させる方法が挙げられる。
子を有機溶媒で膨潤させた後、固形の有機高分子を金属
アルコキシドまたは金属アルコキシドを含む溶液に浸漬
し固形の有機高分子中に金属アルコキシドを含浸させた
後、該有機高分子から金属アルコキシドの一部を除去す
ることにより、有機高分子内部に金属アルコキシドの濃
度傾斜構造を形成させ、次いで、金属アルコキシドを重
縮合反応させる方法。
属アルコキシドまたは金属アルコキシドを含む溶液に浸
漬させた後、特定の時間、常圧もしくは減圧下で、室温
或いは高温で保持したり、或いは有機溶媒で抽出する等
の方法により、主として表面部から有機高分子中に含浸
された金属アルコキシドを除去し、次いで、水及び/又
は酸性触媒もしくは塩基性触媒を含む水溶液に浸漬し、
次いで金属アルコキシドを重縮合反応させる。
を有機溶媒で膨潤させた後、固形の有機高分子を、水及
び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒を含む水溶液に浸
漬させた後、常圧もしくは減圧下で、水と混和し得る有
機溶媒で、水及び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒を
除去又は抽出する等の方法により、主として表面部から
有機高分子中に含浸された水及び/又は酸性触媒もしく
は塩基性触媒を除去し、次に金属アルコキシドまたは金
属アルコキシドを含む溶液に浸漬し、金属アルコキシド
を重縮合反応させる方法でも良い。
子を膨潤せしめる有機溶剤と、水及び/又は酸性触媒も
しくは塩基性触媒の溶液とから成る混和溶媒に浸漬し、
該有機高分子を膨潤させると共に、水及び/又は酸性触
媒もしくは塩基性触媒を有機高分子に含浸させ、次い
で、該有機高分子を金属アルコキシドまたは金属アルコ
キシドを含む溶液に浸漬し、金属アルコキシドを重縮合
反応させる方法。
ルコキシド又は金属アルコキシドを含む溶液と、金属ア
ルコキシド又は金属アルコキシドを含む溶液と相溶し且
つ有機高分子を膨潤させうる有機溶媒とからなる混合溶
媒に浸漬し、該有機高分子を膨潤させると共に、金属ア
ルコキシドを有機高分子に含浸させ、次いで、該有機高
分子を水及び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒を含む
溶液に浸漬し、金属アルコキシドを重縮合反応させる方
法でも良い。
液の透浸と有機高分子中の膨潤液の外部への拡散が同時
に起こる結果、有機高分子内部の金属酸化物の含有率に
傾斜構造が生じるものと考えられる。なお、本発明の有
機高分子を膨潤させる膨潤液は、用いる固形の有機高分
子を1重量%以上、特に5重量%以上膨潤させうるもの
が好ましい。
機高分子を予め膨潤させておく必要はなく、無処理の有
機高分子をそのまま用いても差し支えない。即ち、用い
る有機高分子、及び目的とする成分濃度傾斜構造を有す
る有機高分子と金属酸化物との複合体の所望する形態に
より、予め膨潤させた有機高分子を用いるか否か、必要
に応じて、適宜、選択すれば良い。
たは金属アルコキシドを含む溶液、また場合によって
は、それに更に水及び/又は酸性触媒もしくは塩基性触
媒を含む溶液を含浸液と呼ぶことがある。
態の成分傾斜構造を有する複合体を得ることが可能とな
る。例えば、有機高分子固体の一面のみを含浸液に接触
させて、含浸操作を行い含浸液が他面に充分に透浸する
前に含浸操作を中止することによって、図1のaもしく
はbの如き傾斜複合体を得ることが可能である。
属アルコキシドや水及び/又は触媒を含む含浸液構成成
分を除去する方法によって、図1のd、又はe、又は
g、又はjの如き複合体を得ることが可能となる。
や水及び/又は触媒等が形成する成分傾斜構造は、含浸
液や膨潤液の組成や、浸漬時間や浸漬温度等の浸漬条
件、また、前処理の有機高分子の膨潤度合い等を組み合
わせることにより、制御することが可能である。
後、含浸液中の成分を有機高分子固体除去する方法にお
いて、除去する際の温度は使用する有機高分子の種類に
より異なり一概には規定できないが、通常、常圧又は減
圧下で、常温〜150℃の範囲である。また、この方法
により有効に除去できる金属アルコキドは沸点が250
℃以下のものである。
やテトラエトキシシラン等が挙げられる。また、金属ア
ルコキシドを含浸させた後、金属アルコキシド類を蒸発
除去する方法では、使用する温度条件によっては蒸発と
同時に、若干ではあるが金属アルコキシドの縮合反応が
進行し、金属アルコキシド類の重合度が増加し蒸発によ
って、もはや除去できなくなる。
の全てが蒸発することなく、有機高分子固体内部に金属
酸化物濃度の極大値を持つ形態の傾斜複合体が得られ
る。従って、保持温度や含浸液中に触媒を添加すること
で傾斜形態を制御することが可能となる。
させた有機高分子の内部に、水、及び/又は酸性触媒も
しくは塩基性触媒の濃度傾斜を形成させる方法として
は、該有機高分子を、必要によっては酸性触媒もしくは
塩基性触媒を含む水溶液の水蒸気雰囲気中に保持する方
法や、該水溶液中に浸漬する方法等が挙げられる。
はhの如き形態の複合体を得ることが可能である。ま
た、該有機高分子中に水蒸気や水溶液の成分がスムーズ
に拡散・浸入することを目的として、水溶液に親水性の
有機溶媒を添加することも可能であるが、添加する有機
溶媒の種類や添加量によっては含浸した金属アルコキシ
ド類が反応する前に外部に拡散し、金属酸化物の固定化
量が小さくなったり、複合体の傾斜が緩やかになること
があるので、その使用量は少量であることが好ましい。
形の有機高分子を予め膨潤させた後、該有機高分子を含
浸液に浸漬させることにより、含浸液の高分子への透浸
と共に、該高分子中に含まれている膨潤液中の成分の外
部(含浸液中)への拡散の同時進行により、該高分子中
に含浸液が浸入できる能力が経時的に減少していくこと
を利用して、有機高分子内部に金属酸化物の成分濃度傾
斜構造を形成させる方法では、ポリオレフィン、ポリア
ミド、ポリアセタール、ポリエステル等といった含浸液
を含浸し難い有機高分子に対して、特に有効な方法であ
る。
であるが、膨潤させていない有機高分子自体には殆ど含
浸し得ない組成の含浸液を用いる場合、図1のc、f、
i、又はhの如き傾斜複合体を得ることが可能である。
塩基性触媒を併用して使用する場合、金属アルコキシド
を含む含浸液の含浸操作の際に、有機高分子固体内に含
浸されている水、触媒が外部へ拡散する。そのため、こ
れらの金属アルコキシド類の反応性を司る水や触媒の濃
度が有機高分子の表面付近で低下して、内部に極大値を
持って分布する。その結果、得られる複合体は、有機高
分子の内部に金属酸化物濃度の最大値を有する、図1の
e、g、又はjの如き形態の成分傾斜構造を有する複合
体が得られる。
浸液の含浸操作は、通常有機高分子固体をこれら液中に
浸漬させて行うが、有機高分子固体をこれらの液の蒸気
下に接触させて含浸させる方法を用いることも可能であ
る。
反応による金属酸化物の生成、固定化は、金属アルコキ
シドを含浸させた有機高分子を、水(空気中の水分を含
む)及び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒の存在下に
保持することにより、即ち、通常、常温〜該有機高分子
の融点以下の温度、より具体的には20〜230℃、好
ましくは50〜200℃で保持加熱することにより達成
される。
物の粒子径の大きさが連続的に変化した形態を有するこ
とを特徴とする金属酸化物が成分濃度傾斜構造を有する
有機高分子と金属酸化物との複合体は、有機高分子の厚
み方向及び/又は長手方向で金属酸化物粒子の粒径が連
続的に変化した形態を持つ複合体である。
有機高分子の種類、使用目的等により異なるため一概に
は規定できないが、通常、10μm以下、好ましくは2
μm以下の範囲である。10μmを越えると複合体の力
学強度などの特性が低下するため好ましくない。また、
粒径の最小値は特に規定されない。これは走査型電子顕
微鏡観察では5nm程度の粒径までが確認可能である
が、本発明の複合体中にこれ以下の粒径の粒子、即ち、
検出限界以下の粒子が存在している可能性があり、且
つ、存在するとしても、本発明の目的とする特性は何等
損なわれないからである。
の粒子径が異なることにより、複合体の透明性が変化す
る。通常、0.2μm程度以上の粒径では乳白濁化又は
白濁化した複合体が得られ、0.2μm程度以下の粒径
では透明な複合体が得られる。有機高分子内で金属酸化
物の粒径を変化させることで、透明性が変化した複合体
を得ることが可能である。このような性質はスチレン系
共重合体、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどの透明
樹脂を使用する場合、特に有用である。
構造を有する有機高分子と金属酸化物との複合体を得る
具体的な方法としては、以下に示す方法などが挙げられ
る。
体の形態に応じて、固形の有機高分子を膨潤液で予め膨
潤させた後、固形の有機高分子内に金属アルコキシド及
び水を含浸させる。金属酸化物の粒径は金属アルコキシ
ドの反応場のpH、水の濃度、温度などに依存するため
に、該有機高分子内で水及び/又は酸性触媒もしくは塩
基性触媒を濃度傾斜するように含浸させて、金属アルコ
キシドの重縮合反応を行うことにより、有機高分子内で
分散する金属酸化物の粒子径の大きさが連続的に変化し
た形態の複合体を得ることが可能である。
せた状態で金属アルコキシドの重縮合反応を進行させる
ことによって、有機高分子内で分散する金属酸化物の粒
子径の大きさが変化した形態の複合体を得ることも可能
である。
ドの反応場のpHに強く依存するため、酸性触媒もしく
は塩基性触媒に濃度傾斜を持たせる方法が最も効果的で
ある。また、有機高分子を予め膨潤させておく膨潤液に
酸性触媒もしくは塩基性触媒を使用することにより、有
機高分子内のpHを所望の傾斜形態とすることが可能と
なり、有機高分子内で金属酸化物粒子の大きさが連続的
に変化した形態の複合体が得られる。
操作の更なる前処理として、硫酸、硝酸、リン酸等の酸
性水溶液や水酸化ナトリウム等の塩基性水溶液、もしく
はオゾンやプラズマ等により、固形の有機高分子に予め
表面処理を施すことにより、表面部分に金属酸化物の固
定率を高めることも可能である。
アルコキシシラン、ビニルアルコキシシラン、メルカプ
トアルコキシシラン等の有機シラン化合物を併用するこ
とにより、有機高分子と金属酸化物の親和性を向上させ
ることも可能である。
り具体的に説明するが、もとより本発明は、以下に示す
実施例にのみ限定されるものではない。
(宇部興産株式会社製:UBEナイロン 1022B)
をメタノールと蒸留水(重量比=2:1)からなる膨潤
液に浸漬させ、80℃で3時間攪拌した。約25重量%
の重量増加が見られた。次いで、30℃のテトラメトキ
シラン(以下、TMOSと呼ぶ。:東京化成工業社製
特級試薬)液中に5時間浸漬させた後、液中より試片を
取り出し、表面の溶液を良くふき取り、室温で5時間乾
燥させた。更に、80℃真空中で24時間熱処理を行
い、ナイロン−6とシリカの複合体を得た。
を用いて、複合体の断面のSiの分布を測定した。図2
に結果を示す。図中の縦軸はシリカ(Si)濃度を、横
軸は複合体の深さ方向の距離を表わす。尚、以下の実施
例で得られるシリカの分布を示すEPMA測定結果を示
す図も、図中の縦軸、横軸は同様の意味を表わす。表面
付近に濃いSiの分布が見られ、表面から70〜80ミ
クロンの間でSi濃度が急激に減少する形態の成分傾斜
複合体が得られた。
ン内部に見られ、最大濃度は約13重量%、最小濃度は
ゼロである。800℃で2時間焼成したところ、約2.
6重量%の袋状の灰分が見られた。走査型電子顕微鏡
(SEM)により、複合層のシリカ粒子を観察したとこ
ろ、10〜30nmの極めて小さな微細粒子が均質に分
散しているのが観察された。
のEPM−810型を用いて、出力15kV−50n
A、分解能1ミクロン、100ミクロン/分のスキャン
速度、検出はSiのKα線(7.126オームストロン
グ)で行った。また、SEMは日立製作所社製のFE−
SEM S−800を用いた。
ロン−6を用いて、実施例1と同様な方法でナイロン−
6とシリカとの複合体を作製した。EPMA測定を行っ
たところ、シリカは表面付近にのみ観測され、実施例1
と同じ形態の傾斜複合体が得られた。
が、複合体の外観に変化は全く見られなかった。一方、
ナイロン−6単体を150℃で2時間熱処理したとこ
ろ、黄色く変色した(比較例1)。更に、150℃で熱
処理した複合体のIZOD衝撃特性を測定したところ、
約55kg cmであった。150℃で熱処理したナイ
ロン−6のIZOD強度は12kg cmであり、実施
例は著しく耐熱特性が向上しているのが判る。尚、IZ
OD試験は2mm厚、4mm幅のサンプルを用い、ノッ
チ無で行った。
液の組成をTMOSとメタノール(重量比=20:1)
とした場合について検討を行った。なお、含浸液の組成
以外の条件は実施例1と同じにした。EPMA測定で得
られた複合体断面のSi分布を図3に示す。表面から深
さ約90μmの位置にシリカ濃度の最大値(2つ)を有
する形態のナイロン−6とシリカとの傾斜複合体が得ら
れた。シリカ濃度の最大値/最小値は約26であった。
800℃で2時間焼成したところ、約4.3重量%の灰
分が見られた。
液の組成をTMOSとメタノール(重量比=5:1)と
した場合について検討を行った。なお、含浸液の組成以
外の条件は実施例1と同じにした。EPMA測定で得ら
れた複合体断面のSi分布を図4に示す。複合体の中心
部にシリカ濃度の最大値を有する形態のナイロン−6と
シリカとの傾斜複合体が得られた。シリカ濃度の最大値
/最小値は約2.8であった。800℃で2時間焼成し
たところ、約3.8重量%の灰分が見られた。
液の組成をTMOSとメタノール(重量比=25:2)
とし、含浸温度を50℃として行った。含浸液の組成及
び含浸温度以外の条件は実施例1と同じとした。EPM
A測定より得られた複合体断面のSi分布を図5に示
す。表面に極めて高いシリカ濃度を持ち、表面から30
μmの間で濃度が1/2まで急激に減少し、更にその内
側では緩やかに濃度が減少する形態の傾斜複合体が得ら
れた。シリカ濃度の最大値/最小値は約25であった。
800℃で2時間焼成したところ、約8.0重量%の灰
分が見られた。
メタノールと0.8モル/lのアンモニア水溶液(重量
比=2:1)からなる膨潤液に浸漬させ、80℃で3時
間攪拌した。約24.5重量%の重量増加が見られた。
次いで、TMOSとメタノール(重量比=5:1)から
なる含浸液に浸漬させ、30℃で5時間保持した後、液
中より試片を取り出し、表面の溶液を良く拭き取り、室
温で5時間乾燥させた。更に、80℃真空中で24時間
熱処理を行いナイロン−6とシリカの複合体を得た。
分布を測定した。図6に結果を示す。表面から100μ
m内部に極大値を形成し、中心部が緩やかな傾斜で窪ん
でいる形態の傾斜複合体が得られている。シリカ濃度の
最大値/最小値は約3.5であり、最大値と中心の鞍部
の比(最大値/鞍部)は約1.5である。800℃で2
時間焼成したところ、約11.2重量%の灰分が見られ
た。膨潤操作の際にアンモニア触媒を用いることで複合
体中のシリカ固定量が増大した。
のナイロン−6をメタノールと0.23モル/lの塩酸
水溶液(重量比=2:1)からなる膨潤液に浸漬させ、
80℃で3時間攪拌した。約26重量%の重量増加が見
られた。次いで、TMOSとメタノール(重量比=2
0:1)からなる含浸液に浸漬させ、30℃で5時間保
持した後、液中から試片を取り出し、表面の溶液を良く
拭き取り、0.4モル/lのアンモニア水の飽和水蒸気
雰囲気下で10時間(20℃)保持した。更に室温で1
5時間乾燥後、80℃で24時間真空乾燥を行いナイロ
ン−6とシリカの複合体を得た。
分布を測定した。図7に結果を示す。表面に極めて高い
シリカ濃度を持った形態の傾斜複合体が得られた。80
0℃で2時間焼成したところ、約6.4重量%の灰分が
見られた。
液の組成をTMOSとメタノール(重量比=10:1)
とした場合について検討した。含浸液の組成以外の条件
は実施例7と同じとした。EPMA測定より得られた複
合体断面のSi分布を図8に示す。極めて複雑なシリカ
分布を持つ形態の傾斜複合体が得られた。シリカ濃度の
最大値/最小値は約6である。800℃で2時間焼成し
たところ、約5.1重量%の灰分が見られた。含浸液中
のメタノール量を若干変えるだけでシリカの分布が大幅
に変わるのが判る。
Sの部分重合物(MS−51;三菱化学株式会社製、分
子量約500)を用いた場合について検討を行った。シ
リコーンアルコキシドとしてMS−51を用い、MS−
51に浸漬する温度を50℃とした以外の条件は実施例
1と同じとした。EPMA測定より得られた複合体断面
のSi分布を図9に示す。表面に極めて大きいシリカ濃
度を持ち、表面から60μmの間でシリカ濃度がゼロま
で急激に減少する形態の傾斜複合体が得られた。800
℃で2時間焼成したところ、約1.2重量%の袋状の灰
分が見られた。
をMS−51/メタノール(重量比=4:1)とした場
合について検討を行った。含浸液の組成以外の条件は実
施例9と同じとした。EPMA測定より得られた複合体
断面のSi分布を図10に示す。表面付近にシリカ濃度
の最大値を持ち、内部に向かって緩やかな傾斜で減少す
る形態の傾斜複合体が得られた。シリカ濃度の最大値/
最小値は約2.8である。800℃で2時間焼成したと
ころ、約4.8重量%の灰分が見られた。
会社製)のシートをアセトンと蒸留水(重量比=2:
1)混合溶媒に3時間、30℃で浸漬させた。約21重
量%の重量増加が見られた。次いで、TMOSとアセト
ン(重量比=20:1)の含浸液に5時間、30℃で浸
漬させた後、液中より試片を取り出し、表面の溶液を良
く拭き取り、0.5モル/lのアンモニア水溶液の蒸気
雰囲気中に8時間保持した。
17時間乾燥後、80℃で24時間熱処理を行い、塩化
ビニルとシリカの複合体を得た。EPMA測定より得ら
れた複合体断面のSi分布を図11に示す。表面部から
内部に向かってシリカ濃度が徐々減少する形態で、複合
層が表面から約190ミクロンに渡って形成されてお
り、約190ミクロン内部で断層が生じ、この内部では
複合化されていない形態の傾斜複合体が得られた。複合
層でのシリカ濃度の最大値/最小値は約1.8である。
800℃で約2時間焼成したところ約8.9重量%の灰
分が認められた。
0分間、30℃で浸漬させた。約50重量%の重量増加
が見られた。次いで、TMOSとトルエン(重量比=
1:1)の含浸液に8時間、30℃で浸漬させた後、液
中より試片を取り出し、表面の溶液を良く拭き取り、
0.5モル/lのアンモニア水溶液の蒸気雰囲気中に8
時間保持した。更に、室内(温度23℃、湿度35%)
で3時間乾燥後、80℃で24時間熱処理を行い塩化ビ
ニルとシリカの複合体を得た。
布を図12に示す。表面にシリカ濃度の最大値を持ち、
ある厚みまで濃度が急激に減少し、内部では均一なシリ
カ濃度となった形態の傾斜複合体が形成されている。傾
斜層は表面から約80μmの間にあり、シリカ濃度の最
大値/最小値は約1.9である。800℃で約2時間焼
成したところ約8.9重量%の灰分が認められた。
OSを含浸させた後、アンモニア水溶液の蒸気雰囲気下
で保持しないで、室内(温度23℃、湿度35%)で1
5時間乾燥させた場合について検討を行った。図13に
EPMA測定の結果を示す。複合体の中心部にシリカ濃
度の最大値を持つ形態の傾斜複合体が形成されている。
TMOSを含浸した後、表面部よりTMOSが蒸発し、
このような形態が形成されたものと考えられる。シリカ
濃度の最大値/最小値は約2.3。800℃で約2時間
焼成したところ約10重量%の灰分が認められた。
ト−L;三菱レイヨン株式会社製)フィルムをTMOS
とメタノール(重量比=1:1)に約7日間、30℃で
浸漬させた。約98重量%の重量増加が見られた。次い
で、液中より試片を取り出し、表面の溶液を良く拭き取
り、0.5モル/lのアンモニア水溶液中に約3時間
(25℃)浸漬させた後、室内(温度20℃、湿度35
%)で約17時間乾燥し、更に80℃で24時間熱処理
を行いアクリル樹脂とシリカの複合体を得た。
i分布を図14に示す。表面部から内部に向かってシリ
カ濃度が徐々に減少する形態で、中心の約45μm部分
が複合化されていない形態の傾斜複合体が得られてい
る。複合層の厚みは表面から330μmであり、複合層
でのシリカ濃度の最大値/最小値は約3である。800
℃で2時間焼成したところ、約17重量%の灰分が見ら
れた。
0℃のTMOSとメタノール(重量比=1:1)含浸液
に約1時間浸漬させた。約105%の重量増加が見られ
た。次いで、液中より試片を取り出し、表面の溶液を良
く拭き取って、1.2モル/lのアンモニア水溶液中に
5時間(30℃)浸漬させた後、室内(温度20℃、湿
度35%)で約17時間乾燥し、更に80℃で24時間
熱処理を行いアクリル樹脂とシリカの複合体を得た。
i分布を図15に示す。表面部から内部に向かってシリ
カ濃度が徐々に減少する形態の複合体が得られた。複合
層でのシリカ濃度の最大値/最小値は約2.5である。
実施例14に比べて傾斜が緩くなっているが、全領域が
複合化されている。800℃で2時間焼成したところ、
約19重量%の灰分が見られた。
タノールとMS−51(重量比=1:1)に約2日間、
30℃で浸漬させた。約12重量%の重量増加が見られ
た。次いで、液中より試片を取り出し、表面の溶液を良
く拭き取って、0.5モル/lのアンモニア水に約5時
間浸漬させた後、室内(温度20℃、湿度35%)で約
17時間乾燥し、更に80℃で24時間熱処理を行いア
クリル樹脂とシリカの複合体を得た。
分布を図16に示す。表面にシリカ濃度の最大値があ
り、表面より25μmの間で濃度がゼロまで急激に減少
する形態の傾斜複合体が得られた。表面より25μm以
上内側ではシリカ濃度はほとんどゼロであり、複合化さ
れていない。800℃で2時間焼成したところ、約0.
8重量%の袋状の灰分が見られた。
テトラヒドロフラン(THF)と蒸留水とトリエチルア
ミン(重量比=40:10:1)からなる膨潤液に80
℃で5時間浸漬させた。約15重量%の重量増加が見ら
れた。次いで、30℃のTMOS溶液に約12時間浸漬
させた後、液中より試片を取り出し、表面の溶液を良く
拭き取って、室温で約4時間乾燥し、更に80℃真空中
で24時間熱処理を行いナイロン−66とシリカの複合
を得た。
i分布を図17に示す。表面のシリカ濃度の最大値を持
ち、内部に向かって減少する形態の傾斜複合体が得られ
た。800℃で2時間焼成したところ、約2.1重量%
の灰分が見られた。
ン(三菱ポリプロ PY−240B、三菱化学株式会社
製)のフィルムを105℃のトルエン中に約2時間浸漬
させた。約100重量%の重量増加が見られた。次い
で、TMOS中に30℃で20時間浸漬させた後、液中
より試片を取り出し、表面の溶液を良く拭き取って、
0.6モル/lのアンモニア雰囲気下で17時間保持さ
せた。室温で5時間乾燥させた後、80℃で3時間、1
50℃で2時間熱処理してポリプロピレンとシリカの複
合体を得た。
った。EPMA測定より得られた複合体断面のSi分布
を図18に示す。表面にシリカ濃度の最大値を持った形
態の傾斜複合体が得られた。800℃で2時間焼成した
ところ、約18重量%の灰分が得られた。
30℃と100℃でのヤング率はそれぞれ1.5GPa
と530MPa、tan δのピーク温度は143℃であっ
た。また、ポリプロピレン単体(比較例2)の30℃と
100℃のヤング率はそれぞれ0.8GPaと250M
Paであり、tan δピークは81℃であった。弾性特性
が著しく向上しているのが判る。
パー30、セメダイン株式会社製、アラルダイト)に対
する接着性を調べた。複合体とポリプロピレン樹脂単体
にそれぞれ接着剤を付けて、接着剤を塗布した面を互い
に重ね合わせて接着剤を硬化させた。接着部分を剥離し
たところ剥離はポリプロピレンと接着剤との接着面で生
じており、エポキシ系接着剤に対する接着性が向上して
いるのが判る。
株式会社製のDMA−200を用いて、2℃/分で昇温
し、1Hzで測定した。
ル F−10、三菱瓦斯化学株式会社製)を100℃の
エトラクロロエタン中に3時間浸漬させた。約18重量
%の重量増加が見られた。次いで、30℃のTMOS液
中に17時間浸漬させた後、液中より試片を取り出し、
表面の溶液を良く拭き取って、0.6モル/lのアンモ
ニア雰囲気下で17時間保持させた。室温で5時間乾燥
させた後、80℃で3時間、150℃で2時間熱処理し
てポリアセタールとシリカの複合体を得た。EPMA測
定より得られた複合体断面のSi分布を図19に示す。
表面にシリカ濃度の最大値を持った形態の傾斜複合体が
得られた。800℃で2時間焼成したところ、約11重
量%の灰分が得られた。
(1000VLD 昭和電工株式会社製)のフィルムを
50℃の2−ブタノン溶液に4時間浸漬させた。約9.
5重量%の重量増加が見られた。次いで、30℃のTM
OSとトリエチルアミン(重量比=10:1)の含浸液
中に15時間浸漬させた後、室温で15時間乾燥させ
た。更に、80℃で24時間、150℃で2時間熱処理
してポリビニリデンフロライドとシリカの複合体を得
た。EPMA測定より得られた複合体断面のSi分布を
図20に示す。表面にシリカ濃度の最大値を持った形態
の傾斜複合体が得られた。
ト(PBT;大日本インキ化学工業株式会社製のプラナ
ック BT−128)のシートを80℃のテトラヒドロ
フラン(THF)と蒸留水とトリエチルアミン(重量比
=40:10:1)の混合溶媒に8時間浸漬させた。約
4重量%の重量増加が見られた。次いで、30℃のTM
OSとクロロホルム(重量比=10:1)の含浸液に1
5時間浸漬させた後、液中より試片を取り出し、表面の
溶液を良く拭き取って、室温で24時間乾燥させた。更
に、80℃で10時間、150℃で3時間熱処理を行い
PBTとシリカとの複合体を得た。
断面の表面付近のSi分布を示す。表面にシリカ濃度の
最大値を持ち70μmで濃度がゼロまで急激に減少する
形態の傾斜複合体が得られた。表面より70μm以上内
部ではシリカ濃度は殆どゼロであり、複合化されていな
い。800℃で2時間焼成したところ、約0.6重量%
の袋状の灰分が見られた。
ルム中に60℃で4時間浸漬させた。約28重量%の重
量増加が見られた。次いで、30℃のTMOS液に5時
間浸漬させた後、液中より試片を取り出し、表面の溶液
を良く拭き取って、室温で24時間乾燥させた。更に、
80℃で10時間、150℃で3時間熱処理を行いPB
Tとシリカとの複合体を得た。図22にEPMA測定よ
り得られた複合体断面の表面付近のSi分布を示す。表
面にシリカ濃度の最大値を持ち厚み方向に緩やかに傾斜
する形態の傾斜複合体が得られた。800℃で2時間焼
成したところ、約1重量%の袋状の灰分が見られた。
ト(PET;三井ペット株式会社製のJ−125)を2
50℃で溶融プレス後、水中に急冷して非晶性の高い透
明性PETフィルムを得た。透明PETフィルムをクロ
ロホルム溶液に60℃で4時間浸漬させた。約45重量
%の重量増加が見られた。次いで、30℃のTMOSと
クロロホルム(重量比=10:1)の含浸液に15時間
浸漬させた後、液中より試片を取り出し、表面の溶液を
良く拭き取って、0.15モル/lのアンモニア水溶液
に約5時間浸漬させた。更に、室温で5時間乾燥し、8
0℃で4時間、150℃で3時間熱処理を行いPETと
シリカとの複合体を得た。
断面の表面付近のSi分布を示す。表面にシリカ濃度の
最大値を持ち厚み方向に向かって濃度が減少する形態の
傾斜複合体が得られた。800℃で2時間焼成したとこ
ろ、約5.3重量%の袋状の灰分が見られた。
ロロホルムとトリエチルアミン(重量比=50:2)の
溶液に60℃で5時間浸漬させた。約18重量%の重量
増加が見られた。次いで、30℃のTMOS溶液に15
時間浸漬させた後、液中より試片を取り出し、表面の溶
液を良く拭き取って、0.5モル/lのアンモニア水溶
液の蒸気雰囲気下で約5時間保持させた。更に、室温で
5時間乾燥、80℃で4時間、150℃で3時間熱処理
を行いPETとシリカとの複合体を得た。
断面のSi分布を示す。表面部分に濃いシリカ濃度を持
ち厚み方向に傾斜する形態の傾斜複合体が得られた。複
合化は表面から15μmの間で行われており、それより
内側ではシリカ濃度は殆どゼロとなり、複合化されてい
ない。800℃で2時間焼成したところ、約1重量%の
灰分が見られた。
ロロエタン中に110℃で5時間浸漬させた。約32重
量%の重量増加が見られた。次いで、TMOSとテトラ
クロロエタン(重量比=1:1)の含浸液に30℃で1
0時間浸漬させた後、液中より試片を取り出し、表面の
溶液を良く拭き取って、0.5モル/lのアンモニア水
溶液の蒸気雰囲気下で約5時間保持させた。更に、室温
で5時間乾燥、80℃で4時間、150℃で3時間熱処
理を行いPETとシリカとの複合体を得た。図25にE
PMA測定より得られた複合体断面のSi分布を示す。
800℃で2時間焼成したところ、約3.5重量%の灰
分が見られた。
エラストマー(大日本インキ化学工業株式会社製のグリ
ラックス E−500)のシートをクロロホルムとテト
ラエトキシスズ(重量比=10:1)の含浸液に5日間
浸漬させた。約100重量%の重量増加が見られた。次
いで、液中より試片を取り出し、表面の溶液を良く拭き
取って、室温で24時間乾燥後、100℃で24時間熱
処理を行い熱可塑性エラストマーと酸化スズとの複合体
を得た。
でのスズの分布を示す。表面に酸化スズ濃度の最大値を
持ち厚み方向に向かって傾斜する形態の傾斜複合体が得
られた。傾斜領域は表面から約140μmまでであり、
それより内側では一定の濃度となっている。800℃で
2時間焼成したところ、約2.5重量%の灰分が見られ
た。
エラストマーの球状ペレット0.4gに、TMOSの部
分重合物(MS−56;三菱化学株式会社製、分子量約
1000)とクロロホルムとエチレンジアミン(重量比
=10:100:1)の含浸液2gを含浸させた。次い
で、0.5モル/lのアンモニア水溶液の蒸気雰囲気下
で24時間保持した後、室温で24時間、80℃で24
時間熱処理を行い熱可塑性エラストマーとシリカとの複
合体を得た。
の中心部から表面までのシリカ分布を示す。表面にシリ
カ濃度の最大値を持ち内部に向かって傾斜する形態の傾
斜複合体が得られた。傾斜層は表面から900μmに渡
っており、それより内側では一定のシリカ濃度となって
いる。800℃で約2時間焼成したところ約14.5重
量%の袋状の灰分が認められた。
と蒸留水(重量比=2:1)からなる膨潤液に浸漬さ
せ、80℃で3時間攪拌した。約25重量%の重量増加
が見られた。次いで、30℃のTMOSとメタノール
(重量比=10:1)の含浸液に4日間浸漬させた。更
に、このTMOSを含浸したナイロン−6シートをメタ
ノールと蒸留水とトリエチルアミン(重量比=80:4
0:1)からなる膨潤液に浸漬させ、80℃で3時間攪
拌した後、30℃のTMOS溶液に5時間浸漬させた。
液中より試片を取り出し、表面の溶液を良く拭き取った
後、室温で24時間乾燥させ、80℃真空中で24時間
熱処理を行い、ナイロン−6とシリカの複合体を得た。
分布を測定した。図28に結果を示す。表面付近に極め
て濃いシリカ濃度を持ち、厚み方向に向かって濃度が急
激に低下する形態の傾斜複合体が得られた。800℃で
2時間焼成したところ、約15重量%の袋状の灰分が見
られた。傾斜複合化の処理を2度行うことで、シリカ濃
度が極めて高い成分傾斜複合体が得られた。
℃のTMOSとアセトン(重量比=1:1)の含浸液に
6時間浸漬させて、含浸液を十分に含浸させた。約12
0重量%の重量増加が見られた。次いで、液中より試片
を取り出し、表面の溶液を良く拭き取った後、TMOS
を含浸した塩化ビニルシートを80℃で約15時間保持
して塩化ビニルとシリカとの複合体を得た。EPMAを
用いて、複合体の断面のSiの分布を測定した。図29
に結果を示す。内部に2つのシリカ濃度の最大値を持ち
緩やかに傾斜する形態の傾斜複合体が得られた。800
℃で2時間焼成したところ、約13.6重量%の灰分が
見られた。
OSを含浸した塩化ビニルシートを30℃の蒸留水中に
約3時間浸漬させた後、室温で15時間乾燥させ、80
℃で約15時間熱処理を行い塩化ビニルとシリカとの複
合体を得た。EPMAを用いて、複合体の断面のSiの
分布を測定した。図30に結果を示す。表面部に鋭いピ
ークのシリカ濃度の最大値を持ち、且つ内部には緩やか
な傾斜で中心部にシリカ濃度の極大値を形成する傾斜す
る形態の傾斜複合体が得られている。800℃で2時間
焼成したところ、約20重量%の灰分が見られた。
エンとトリイソプロポキシアルミニウム(重量比=4:
1)の含浸液に15時間、30℃で浸漬した。約22.
5重量%の重量増加が見られた。次いで、液中より試片
を取り出し、表面の溶液を良く拭き取った後、0.5モ
ル/lのアンモニア水の蒸気雰囲気中に約15時間保持
して塩化ビニルとアルミナとの複合体を得た。EPMA
による複合体断面のSiの分布測定結果を図31に示
す。表面部に鋭いピークのシリカ濃度の最大値を持つ形
態の傾斜複合体が得られている。800℃で2時間焼成
したところ、約1.5重量%の灰分が見られた。
ピレン(ダイナール GH−110、大日本インキ化学
工業株式会社製)をトルエルに80℃で約6時間浸漬さ
せた。約24重量%の重量増加が見られた。次いで、3
0℃のTMOS溶液に15時間浸漬させた後、液中より
試片を取り出し、表面の溶液を良く拭き取って、0.6
モル/lのアンモニア水溶液雰囲気中に約5時間保持さ
せた。更に、室温で3時間乾燥、80℃で24時間、1
50℃で5時間熱処理を行い変性ポリプロピレンとシリ
カとの複合体を得た。EPMAによる複合体断面のSi
分布の測定結果を図32に示す。 表面にシリカ濃度の
最大値を有する形態の傾斜複合体が得られた。800℃
で2時間焼成したところ、約6.7重量%の灰分が見ら
れた。
アパクトTI−300、大日本インキ化学工業株式会社
製)をMS−51とメタノール(重量比=1:1)の含
浸液に50℃で90分間浸漬させた。約17重量%の重
量増加が見られた。次いで、液中より試片を取り出し、
表面の溶液を良く拭き取った後、0.6モル/lのアン
モニア水溶液雰囲気中に約5時間保持して、室温で3時
間乾燥、更に80℃で24時間熱処理を行いスチレン系
共重合体とシリカとの複合体を得た。EPMAによる複
合体断面のSi分布の測定結果を図33に示す。表面部
にシリカ濃度の最大値を有する形態の傾斜複合体が得ら
れた。800℃で2時間焼成したところ、約3.5重量
%の灰分が見られた。
留水(重量比=4:1:0.8)からなる均質透明なゾ
ル溶液を調製した。該ゾル溶液を25℃で2日間攪拌し
た後、ナイロン−6とアクリル樹脂のシート上に塗布
し、スピンコート(1000rpm、20秒)を行った
が、ナイロン−6とアクリル樹脂は共にゾル溶液をはじ
き、コートすることができなかった。更に、ディップコ
ート法によりコーテングを試みたが、ゾル液はナイロン
−6及びアクリル樹脂上で液滴となりコーティグするこ
とが出来なかった。
ロン−6のシートとアクリル樹脂のシート(0.5mm
厚)上に各々塗布し、スピンコート(1000rpm、
20秒)を行った。MS−51ははじかれることなく、
均質にコーティングされた。コート後、室温で5時間乾
燥し、更に80℃で24時間熱処理を行った。
カの様子を調べるために、表面部のSiのEPMAスペ
クトルを測定した。結果を図34(比較例4、ナイロン
−6)と図35(比較例5、アクリル樹脂)に示す。シ
リカは表面部のみに見られ、有機高分子内には透浸して
いない。また、塗布されたシリカ量は極微量である。8
00℃で2時間焼成したが、ナイロン−6では灰分は見
られず、アクリル樹脂では灰分の存在は確認できたが微
量で残量を求めることは出来なかった。
0℃のメタノールに20分間浸漬させた。約22重量%
の重量増加が見られた。次いで、テトラブトキシチタン
とアセチルアセトン(モル比=1:2)との溶液に室温
で4時間浸漬させた後、溶液から取り出しメタノールで
表面を洗浄して、室温で約15時間乾燥させた。更に、
80℃で24時間熱処理を行いアクリル樹脂と酸化チタ
ンとの複合体を得た。図36はEPMA測定より得られ
た複合体断面のTiの分布を示している。表面にチタニ
ア濃度の最大値を持つ形態の複合体が得られている。8
00℃で2時間焼成したところ、3.5重量%の灰分が
見られた。
30℃のアセトンに30分間浸漬させた。約150重量
%の重量増加が見られた。次いで、テトラエトキシチタ
ンと酢酸(モル比=2:1)との溶液に室温で4時間浸
漬させた後、溶液から取り出しメタノールで表面を洗浄
して、室温で約15時間乾燥させた。更に、80℃で2
4時間熱処理を行いポリ塩化ビニルと酸化チタンとの複
合体を得た。図37はEPMA測定より得られた複合体
断面のTiの分布を示している。表面にチタニア濃度の
最大値を持つ形態の複合体が得られている。800℃で
2時間焼成したところ、3.5重量%の灰分が見られ
た。
0℃の1.2モル/lのアンモニア水とメタノール(重
量比=2:1)との混合溶液に2時間浸漬させた。約9
重量%の重量増加が見られた。次いで、100℃に加熱
したTMOSの蒸気雰囲気下で3時間保持した後、取り
出し、室温で2時間乾燥させた。更に、80℃で24時
間熱処理を行いナイロン−6とシリカとの複合体を得
た。図38はEPMA測定より得られた複合体断面のS
iの分布を示している。表面にシリカ濃度の最大値を持
つ形態の複合体が得られている。800℃で2時間焼成
したところ、0.5重量%の灰分が見られた。
ン 10gと水 1.2gの含浸液を調製し、含浸液調製
後すぐにポリ塩化ビニルのシートを2時間(30℃)浸
漬させた。63重量%の重量増加が見られた。樹脂を取
り出し、室温で2時間乾燥させた後、80℃で24時間
熱処理を行いポリ塩化ビニルとシリカとの複合体を得
た。図39はEPMA測定より得られた複合体断面のS
iの分布を示している。800℃で2時間焼成したとこ
ろ、21重量%の灰分が見られた。
(実施例38)添加した場合について、実施例37と同
様な検討を行った。図40はEPMA測定より得られた
複合体断面のSiの分布を示している。なお、水を添加
しない場合には、シリカはほとんど均質に分布した形態
の複合体となっており、含浸液中に水を添加することに
よって得られる複合体の傾斜形態が大きく異なっている
のが判る。800℃で2時間焼成したところ、灰分は3
重量%であった。
液を30℃で2時間攪拌させた後、ポリ塩化ビニルのシ
ートを含浸液に2時間(30℃)させた。樹脂を取り出
し、室温で2時間乾燥させた後、80℃で24時間熱処
理を行いポリ塩化ビニルとシリカとの複合体を得た。図
41はEPMA測定より得られた複合体断面のSiの分
布を示している。800℃で2時間焼成したところ、1
8重量%の灰分が見られた。TMOSを2時間反応させ
た含浸液を使用することにより、複合体の傾斜形態が変
化している。
TMOSとトルエン(重量比=1:1)の含浸液に30
℃で24時間浸漬させた。約50重量%の重量増加が見
られた。次いで、ポリマーを溶液より取り出し、表面の
溶液を良く拭き取って、0.2モル/lの塩酸水溶液中
に約5時間保持させた。室温で15時間乾燥させた後、
80℃で24時間熱処理を行いポリ塩化ビニルとシリカ
との複合体を得た。複合体の厚みは約600μmであっ
た。複合体中のシリカ粒子を走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察したところ、表面付近では600−800n
mのシリカ粒子が見られ、表面より150μm程度内部
では200−400nm、中心部付近では150−20
0nmのシリカ粒子が観察された。
TMOSとトルエン(重量比=1:1)の含浸液に30
℃で24時間浸漬させた。約50重量%の重量増加が見
られた。次いで、ポリマーを溶液より取り出し、表面の
溶液を良く拭き取って、0.6モル/lのアンモニア水
溶液中に約5時間保持させた。室温で15時間乾燥させ
た後、80℃で24時間熱処理を行いポリ塩化ビニルと
シリカとの複合体を得た。複合体の厚みは約600μm
であった。複合体中のシリカ粒子を走査型電子顕微鏡
(SEM)で観察したところ、表面付近では20−10
0nmのシリカ粒子が見られ、表面より約150μm内
部では100−200nm、中心部付近では200−3
00nmのシリカ粒子が観察された。
アセトンと酢酸(重量比=10:1)の溶液に30℃で
1時間浸漬させた。約130重量%の重量増加が見られ
た。次いで、TMOSとアセトン(重量比=1:1)の
含浸液に30℃で16時間浸漬させ、ポリマーを溶液よ
り取り出し、表面の溶液を良く拭き取って、0.7モル
/lのアンモニア水溶液中に約5時間保持させた。更
に、室温で15時間乾燥させた後、80℃で24時間熱
処理を行いポリ塩化ビニルとシリカとの複合体を得た。
複合体中のシリカ粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で
観察したところ、表面から20μmまでの層では150
nm以下のシリカの微細粒子が見られ、その層の内側に
で500−1000nmの巨大粒子の層があり、中心部
付近では80−200nmのシリカ粒子の層が観察され
た。
機械部品、自動車部品、スポーツ用品、フィルム、繊維
等の種々の資材として有用な、耐熱特性、破壊強度等の
力学的特性、及び接着性に優れ、且つ、所望に応じて透
明性を変化させ得る、金属酸化物が連続的な成分濃度傾
斜構造を有する有機高分子と金属酸化物との複合体の優
れた製造方法を提供することができる。
化物粒子が成分傾斜構造を有する有機高分子と金属酸化
物との複合体の種々の形態の概略を模式的に示す図であ
る。a〜hの各々が、発明の複合体の一形態を示してい
る。a〜hの各々の縦軸は金属酸化物の濃度、横軸は有
機高分子の断面の距離(厚み)を示す。
の複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定
結果を示す図である。
の複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定
結果を示す図である。
の複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定
結果を示す図である。
の複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定
結果を示す図である。
の複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定
結果を示す図である。
の複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定
結果を示す図である。
の複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定
結果を示す図である。
の複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定
結果を示す図である。
カとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の
測定結果を示す図である。
との複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測
定結果を示す図である。
との複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測
定結果を示す図である。
との複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測
定結果を示す図である。
カとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の
測定結果を示す図である。
カとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の
測定結果を示す図である。
カとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の
測定結果を示す図である。表面付近の拡大図も共に示
す。
リカとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布
の測定結果を示す図である。
リカとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布
の測定結果を示す図である。
リカとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布
の測定結果を示す図である。
ライドとシリカとの複合体のEPMAによる複合体断面
のSi分布の測定結果を示す図である。
タレートとシリカとの複合体のEPMAによる複合体断
面のSi分布の測定結果を示す図である。表面付近の拡
大図も共に示す。
タレートとシリカとの複合体のEPMAによる複合体断
面のSi分布の測定結果を示す図である。
タレートとシリカとの複合体のEPMAによる複合体断
面のSi分布の測定結果を示す図である。
タレートとシリカとの複合体のEPMAによる複合体断
面のSi分布の測定結果を示す図である。
タレートとシリカとの複合体のEPMAによる複合体断
面のSi分布の測定結果を示す図である。
塑性エラストマーと酸化錫との複合体のEPMAによる
複合体断面のSi分布の測定結果を示す図である。
塑性エラストマーとシリカとの複合体のEPMAによる
複合体断面のSi分布の測定結果を示す図である。
カとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の
測定結果を示す図である。
との複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測
定結果を示す図である。
との複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測
定結果を示す図である。
ナとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の
測定結果を示す図である。
プロピレンとシリカとの複合体のEPMAによる複合体
断面のSi分布の測定結果を示す図である。
とシリカとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi
分布の測定結果を示す図である。
をコーテイングした試料のEPMAによる複合体断面の
Si分布の測定結果を示す図である。
をコーテイングした試料のEPMAによる複合体断面の
Si分布の測定結果を示す図である。
ニアとの複合体のEPMAによる複合体断面のTi分布
の測定結果を示す図である。
タニアとの複合体のEPMAによる複合体断面のTi分
布の測定結果を示す図である。
カとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の
測定結果を示す図である。表面付近の拡大図も共に示
す。
リカとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布
の測定結果を示す図である。
リカとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布
の測定結果を示す図である。
リカとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布
の測定結果を示す図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 金属アルコキシドを有機高分子固体内部
に、濃度傾斜を持つように含浸させた後、該金属アルコ
キシドを重縮合反応させ、金属酸化物として固定化する
ことを特徴とする、成分濃度傾斜構造を有する有機高分
子と金属酸化物との複合体の製造方法。 - 【請求項2】 固形の有機高分子を金属アルコキシドま
たは金属アルコキシドを含む溶液に浸漬し、金属アルコ
キシドが有機高分子中に均一に含浸する前に、浸漬操作
を終了することにより、有機高分子内部に金属アルコキ
シドの濃度傾斜構造を形成させることを特徴とする請求
項1記載の成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属
酸化物との複合体の製造方法。 - 【請求項3】 固形の有機高分子を金属アルコキシドと
水を含む溶液に浸漬し、金属アルコキシドの固体有機高
分子内への含浸操作を行うことによって、有機高分子内
部に金属アルコキシドの濃度傾斜構造を形成させること
を特徴とする請求項1記載の成分濃度傾斜構造を有する
有機高分子と金属酸化物との複合体の製造方法。 - 【請求項4】 固形の有機高分子を金属アルコキシドま
たは金属アルコキシドを含む溶液に浸漬し、固形の有機
高分子中に金属アルコキシドを含浸させた後、該有機高
分子から金属アルコキシドの一部を除去することによ
り、有機高分子内部に金属アルコキシドの濃度傾斜構造
を形成させ、次いで、該金属アルコキシドを重縮合反応
させることを特徴とする成分濃度傾斜構造を有する有機
高分子と金属酸化物との複合体の製造方法。 - 【請求項5】 固形の有機高分子に金属アルコキシドを
均一に含浸させ、次いで、該有機高分子に水及び/又は
酸性触媒もしくは塩基性触媒を濃度傾斜を持つように含
浸させ、金属アルコキシドの重縮合反応を行うことを特
徴とする、成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属
酸化物との複合体の製造方法。 - 【請求項6】 膨潤液で予め膨潤させた固形の有機高分
子を用いることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一
つに記載の成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金属
酸化物との複合体の製造方法。 - 【請求項7】 金属アルコキシドを含浸させた固形の有
機高分子を、水及び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒
を含む水溶液中に浸漬し、水及び/又は酸性触媒もしく
は塩基性触媒を該有機高分子に含浸させて、該有機高分
子中の金属アルコキシドを重縮合反応させ、金属酸化物
として固定化させることを特徴とする請求項1〜6記載
の製造方法。 - 【請求項8】 金属アルコキシドを含浸させた固形の有
機高分子を、酸性触媒もしくは塩基性触媒を含む水蒸気
雰囲気中に保持することにより、有機高分子内部の金属
アルコキシドを反応させ、金属酸化物として固定化させ
ることを特徴とする請求項1〜5記載の製造方法。 - 【請求項9】 固形の有機高分子を、有機高分子を膨潤
せしめる有機溶剤と、水及び/又は酸性触媒もしくは塩
基性触媒の溶液とから成る混和溶媒に浸漬し、該有機高
分子を膨潤させると共に、水及び/又は酸性触媒もしく
は塩基性触媒を有機高分子に含浸させ、次いで、該有機
高分子を金属アルコキシドまたは金属アルコキシドを含
む溶液に浸漬し、金属アルコキシドの重縮合反応を行う
ことを特徴とする、成分濃度傾斜構造を有する有機高分
子と金属酸化物との複合体の製造方法。 - 【請求項10】 有機高分子として、ポリアミド、ポリ
オレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、アクリル
樹脂、ポリスチレン共重合体、熱可塑性エラストマー、
ポリアセタール、フッ素系樹脂から選ばれる少なくとも
1種を用いることを特徴とする、請求項1〜9のいずれ
か一つに記載の成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と
金属酸化物との複合体の製造方法。 - 【請求項11】 得られる有機高分子と金属酸化物との
複合体が、該複合体中に分布する金属酸化物の局所濃度
の最大値と最小値の比が1.5以上であることを特徴と
する、請求項1〜9のいずれか一つに記載の成分濃度傾
斜構造を有する有機高分子と金属酸化物との複合体の製
造方法。 - 【請求項12】 得られる有機高分子と金属酸化物との
複合体が、該複合体の厚み方向において金属酸化物の成
分濃度傾斜構造を有することを特徴とする請求項11記
載の有機高分子と金属酸化物との複合体の製造方法。 - 【請求項13】 金属アルコキシドを含浸させた固形の
有機高分子に、酸性触媒もしくは塩基性触媒を濃度傾斜
を持つように含浸させ、金属アルコキシドの重縮合反応
を行うことにより、有機高分子中に分散する金属酸化物
の粒子径の大きさが連続的に変化した形態を有すること
を特徴とする成分濃度傾斜構造を有する有機高分子と金
属酸化物との複合体の製造方法。
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