JPH0988599A - 車両用冷却水温度制御装置 - Google Patents

車両用冷却水温度制御装置

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JPH0988599A
JPH0988599A JP2023796A JP2023796A JPH0988599A JP H0988599 A JPH0988599 A JP H0988599A JP 2023796 A JP2023796 A JP 2023796A JP 2023796 A JP2023796 A JP 2023796A JP H0988599 A JPH0988599 A JP H0988599A
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water
cooling water
cooling
temperature
engine
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JP2023796A
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English (en)
Inventor
Kazuki Suzuki
和貴 鈴木
Yasutoshi Yamanaka
保利 山中
Tetsuji Nagata
永田  哲治
Yoshimitsu Inoue
美光 井上
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動冷却ファン3を作動させることなく、夏
季の高負荷走行直後のエンジン停止時における水温の過
上昇を防止する。 【解決手段】 水冷式エンジン1の冷却系回路に、暖房
用ヒータコア7へ冷却水を循環させる電動ウォータポン
プ14を設けるとともに、暖房用ヒータコア7のヒータ
バルブ13および電動ウォータポンプ14の作動を制御
する制御装置19を設ける。水冷式エンジン1の停止時
に冷却水温度が設定温度より高いときは、水温センサ1
7からの信号を受けて、制御装置19により、ヒータバ
ルブ13を開弁させるとともに、電動ウォータポンプ1
4を作動させて、暖房用ヒータコア7側流路の低温の冷
却水を水冷式エンジン1に循環させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水冷式エンジン
(内燃機関)を搭載した車両において、車両のデッドソ
ーク時(高負荷走行直後のエンジン停止時)の冷却水温
度の過上昇を良好に防止できるようにした冷却水温度制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両走行用エンジンの冷却系には、通
常、エンジンのクランクシャフトによって機械的に駆動
されるウォータポンプを設け、このウォータポンプによ
り冷却水を冷却系回路内を循環させるようにしている。
また、一部の車両では、上記機械的駆動のウォータポン
プに加えて、小型の電動ウォータポンプを併設し、この
電動ウォータポンプにより主に暖房用ヒータコアへの冷
却水循環を行わせるシステムが採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記後者の
システムにおいては、車両のデッドソーク時(高負荷走
行直後のエンジン停止時)に冷却水温度の過上昇を防止
するために、エンジン停止時にも電動ウォータポンプの
作動を継続させて、冷却水を、エンジン、ラジエータ、
およびサーモスタットを含むメインの冷却系回路内を循
環させるようにしたものも提案されている。
【0004】しかしながら、特に、夏季の高負荷走行直
後のデッドソークでは、前記メインの冷却系回路各部の
水温がかなり高いレベルにあるので、電動ウォータポン
プで冷却水を循環させても水温低下の効果が小さく、冷
却水温度の過上昇を十分に防止できないという問題があ
った。このため、電動ウォータポンプの作動と、ラジエ
ータの電動冷却ファンの作動とを組み合わせることも考
えられるが、この場合は、エンジン停止時に車載バッテ
リを電源として、電動ウォータポンプと電動冷却ファン
の両者を作動させるので、車載バッテリの過放電を招く
恐れがある。
【0005】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
夏季等の高負荷走行直後における冷却水温度の過上昇
を、電動冷却ファンの作動を要することなく、良好に防
止できるようにすることをを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。本発明では、
夏季等の高負荷走行時には、車両空調装置の冷房負荷が
大きいため、暖房用ヒータコアへの冷却水の循環が停止
され、かつ暖房用ヒータコアは冷房用熱交換器により冷
却された冷風が送風される空調ダクト内に設置され、こ
の冷風の影響を受けて暖房用ヒータコア内の冷却水温度
が比較的低温に維持されている点に注目して、デッドソ
ーク時には暖房用ヒータコア側流路の低温冷却水をエン
ジン内に循環させることにより、上記目的を達成しよう
とするものである。
【0007】具体的には、請求項1、2記載の発明で
は、水冷式エンジン(1)の冷却系回路に、暖房用ヒー
タコア(7)へ冷却水を循環させる電動ウォータポンプ
(14)を設けるとともに、ヒータバルブ(13)およ
び電動ウォータポンプ(14)の作動を制御する制御装
置(19)を設け、水冷式エンジン(1)の停止時に冷
却水温度が設定温度より高いときは、制御装置(19)
により、ヒータバルブ(13)を開弁させるとともに、
電動ウォータポンプ(14)を作動させて、暖房用ヒー
タコア(7)側流路の低温の冷却水を水冷式エンジン
(1)に循環させることを特徴としている。
【0008】請求項1、2記載の発明によれば、水冷式
エンジン(1)の停止時に冷却水温度が設定温度より高
いときは、制御装置(19)により、ヒータバルブ(1
3)を開弁させるとともに、電動ウォータポンプ(1
4)を作動させて、暖房用ヒータコア(7)側流路の低
温の冷却水を水冷式エンジン(1)に循環させているか
ら、この低温冷却水の循環によりデッドソーク時におけ
る冷却水温度の過上昇を良好に防止できる。
【0009】しかも、エンジン停止後に電力消費量の大
きい電動冷却ファンを作動させる必要がないから、車載
バッテリの過放電の心配もない。さらに、デッドソーク
時における冷却水温度の過上昇を防止できるため、冷却
系回路部品の耐圧性を下げることが可能となり、冷却系
回路部品の薄肉化により製品のコスト低減、軽量化を実
現できる。
【0010】請求項3、4記載の発明では、水冷式エン
ジン(1)の冷却系回路に、暖房用ヒータコア(7)を
バイパスして冷却水をラジエータ(2)に流すヒータバ
イパス回路(23)を設けるとともに、水冷式エンジン
(1)の冷却系回路に設けるヒータバルブ(13)を、
暖房用ヒータコア(7)およびヒータバイパス回路(2
3)への冷却水の流れを制御する三方弁タイプとし、か
つ水冷式エンジン(1)の冷却系回路に、暖房用ヒータ
コア(7)へ冷却水を循環させる電動ウォータポンプ
(14)を設けるとともに、ヒータバルブ(13)およ
び電動ウォータポンプ(14)の作動を制御する制御装
置(19)を設け、水冷式エンジン(1)のアイドル運
転時に冷却水温度が設定温度より高いときは、制御装置
(19)により、ヒータバルブ(13)を、暖房用ヒー
タコア(7)への冷却水の流れを制限してヒータバイパ
ス回路(23)に冷却水を流す位置に操作するととも
に、電動ウォータポンプ(14)を作動させて、ヒータ
バイパス回路(23)を通して冷却水をラジエータ
(2)に流入させ、水冷式エンジン(1)の停止時に冷
却水温度が設定温度より高いときは、制御装置(19)
により、ヒータバルブ(13)を、ヒータバイパス回路
(23)への冷却水の流れを遮断し、暖房用ヒータコア
(7)に冷却水を流す位置に操作するとともに、電動ウ
ォータポンプ(14)を作動させて、暖房用ヒータコア
(7)側流路の低温の冷却水を水冷式エンジン(1)に
循環させることを特徴としている。
【0011】従って、請求項3〜4記載の発明によれ
ば、デッドソーク時における冷却水温度の過上昇を防止
できるのみならず、水冷式エンジン(1)のアイドル運
転時に冷却水温度が設定温度より高いときは、制御装置
(19)により、ヒータバルブ(13)を、ヒータバイ
パス回路(23)に冷却水を流す位置に操作するととも
に、電動ウォータポンプ(14)を作動させて、ヒータ
バイパス回路(23)を通して冷却水をラジエータ
(2)に流入させているから、ラジエータへの流入冷却
水量を増加して、ラジエータ冷却能力を増加させ、アイ
ドル運転時における冷却水温度の過上昇をも良好に防止
できる。
【0012】さらに、請求項5に記載の発明では、水冷
式エンジン(1)に燃料を供給する燃料系部品を冷却水
にて冷却する燃料冷却器(25)を有し、水冷式エンジ
ン(1)の停止時に冷却水温度が設定温度より高いとき
は、暖房用ヒータコア(7)側流路の冷却水を水冷式エ
ンジン(1)および燃料冷却器(25)に循環させるよ
うにしているから、燃料冷却器25において燃料供給管
26および燃料噴射弁27内の燃料を冷却できる。これ
により、デッドソークによる冷却水温度の過上昇を確実
に防止できると同時に、燃料中への気泡の発生を抑制し
て、エンジン1の再始動性を向上できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。 (第1実施形態)図1において、1は車両の走行用エン
ジン(内燃機関)で、水冷式のものである。2はラジエ
ータで、冷却ファン3により送風される冷却空気と内燃
機関1の冷却水とを熱交換して冷却水を冷却するもので
ある。ここで、冷却ファン3は、モータ3aにより駆動
される電動軸流ファンから構成されている。
【0014】4はラジエータ2と並列に設けられたバイ
パス回路、5はこのラジエータ2とバイパス回路4への
冷却水の流れを制御するサーモスタット(冷却水温度応
動弁)で、サーモワックスの温度による体積変化を利用
して弁体(図示せず)を変位させて、冷却水流路の切替
を行うものである。具体的には、冷却水温度が低いとき
はサーモスタット5がバイパス回路4側を開口して、バ
イパス回路4側に冷却水を流し、一方冷却水温度が所定
温度(例えば80°C)以上に上昇すると、サーモスタ
ット5がラジエータ2側を開口して、バイパス回路4側
を閉塞することにより、ラジエータ2において冷却水を
冷却するようにしている。
【0015】6はエンジン1の冷却系回路に冷却水を循
環するウォータポンプで、エンジン1のクランクシャフ
トの回転をプーリ6aに伝達されて、機械的に駆動され
るものである。7は自動車用空調装置のヒータコア(暖
房用熱交換器)で、図2に示す空調用送風機8により送
風される空調空気を冷却水と熱交換して加熱するもので
ある。このヒータコア7は空調用ダクト9内の通風路に
おいて冷房用蒸発器10の空気下流側に設置され、この
蒸発器10で冷却された冷風を所定温度まで再加熱する
ことにより車室内への吹出空気温度を制御する。送風機
8はモータ8aにより駆動される電動式遠心ファンから
構成されるものである。
【0016】11は図示しない内外気切替箱を通して空
気が吸入される空気吸入口、12はヒータコア7で温度
制御された空気を車室内へ吹き出す吹出口で、乗員頭部
に向けて空気を吹き出すフェイス吹出口、乗員足元部に
向けて空気を吹き出すフット吹出口、車両窓ガラスに向
けて空気を吹き出すデフロスタ吹出口等が設けられてい
る。
【0017】13はヒータコア4の冷却水入口側流路に
設置されたヒータバルブで、暖房用ヒータコア7への冷
却水の流れを制御する開閉弁である。このヒータバルブ
13の弁体(図示せず)は、サーボモータ、電磁駆動機
構等の電気的アクチュエータ13aにより開閉駆動され
るものである。本例では、ヒータバルブ13の弁体(図
示せず)開度をアクチュエータ13aにより調整して、
ヒータコア7に流入する冷却水量を制御して、ヒータコ
ア7による空気の再加熱量を制御することにより吹出空
気温度を制御するリヒートタイプの温度制御方式を採用
している。
【0018】14はヒータバルブ13の冷却水入口側流
路に設置された電動ウォータポンプで、モータ14aに
より駆動されるものである。15は自動車用空調装置の
制御パネル(図示せず)に設けられた空調用スイッチ群
で、空調用圧縮機(図示せず)を起動する空調スイッ
チ、目標温度を設定する温度設定スイッチ、吹出モード
スイッチ、送風機8の制御スイッチ等からなる。16は
自動車用空調装置の自動制御用のセンサ群で、車室内温
度を検出する内気温センサ、外気温度を検出する外気温
センサ、日射量を検出する日射センサ、蒸発器10の冷
却温度を検出する蒸発器温度センサ等を包含している。
本例では、これらの空調用スイッチ群15およびセンサ
群16により「空調用信号手段」が構成されている。
【0019】17はエンジン1の冷却水出口部の冷却水
温度を検出する水温センサで、サーミスタのような感温
抵抗素子からなる。本例では、この水温センサ17によ
り「冷却水温度に関連する信号を発生する水温信号手
段」が構成されている。18はエンジン1の点火回路に
電源を供給するイグニッションスイッチである。本例で
は、このイグニッションスイッチ18により「エンジン
1の運転、停止に関連する信号を発生するエンジン信号
手段」を構成している。
【0020】19はマイクロコンピュータおよびその周
辺回路から構成される電子制御装置で、上記空調用スイ
ッチ群15、センサ群16、水温センサ17およびイグ
ニッションスイッチ18等から入力される入力信号を予
め設定されたプログラムに従って判定、演算処理を行う
とともに、その演算処理結果に基づいて前記送風機8、
前記ヒータバルブ13、電動ウォータポンプ14等の作
動を制御するものである。
【0021】なお、20はラジエータ2の空気上流側
(車両前方側)に設置された、自動車用空調装置の冷凍
サイクルの冷媒凝縮器であり、ラジエータ2とともに共
通の冷却ファン3により冷却される。21はラジエータ
2側へ冷却水を循環するメイン回路で、22はヒータコ
ア7側へ冷却水を循環するヒータ用サブ回路である。矢
印A、Bはそれぞれメイン回路21、サブ回路22にお
ける冷却水流れ方向を示す。
【0022】次に、上記構成において作動を説明する。
夏季の車両走行時に、空調装置により車室内の冷房が行
われているときは、電子制御装置19の出力によりヒー
タバルブ13はヒータコア7への冷却水流入を遮断する
全閉位置、すなわち最大冷房位置(マックスクール位
置)に操作されるか、あるいはヒータコア7へ冷却水を
微小量だけ流入させる、微小開度位置(最大冷房近傍の
位置)に操作されている。
【0023】ここで、空調装置が最大冷房状態にあると
きは、ヒータバルブ13が上記のように全閉位置にある
ので、電子制御装置19の出力により電動ウォータポン
プ14は停止状態にある。従って、ヒータ用サブ回路2
2の冷却水は、メイン回路21からの熱伝導による温度
上昇が生じるだけであり、かつヒータコア7には蒸発器
10で冷却された冷風が通過するので、ヒータ用サブ回
路22の冷却水はメイン回路21側の冷却水に比しては
るかに温度が低い状態に保たれる。
【0024】また、空調装置が最大冷房近傍の状態にあ
るときは、電子制御装置19の出力によりヒータバルブ
13が上記のように微小開度位置に操作されているの
で、電動ウォータポンプ14は作動状態となる。これに
より、ヒータコア7に冷却水が循環することになるが、
ヒータコア7への流入冷却水の流量が微小量であり、か
つヒータコア7には蒸発器10で冷却された冷風が通過
するので、この状態でも、ヒータコア7の途中から出口
側に至る部位の冷却水は温度の低い状態になる。
【0025】一方、水冷式エンジン1を冷却する冷却水
の流れは、エンジン1を出た後に、矢印Aのごとくラジ
エータ2、サーモスタット5、機械駆動ウォータポンプ
6を通ってエンジン1に戻るメイン回路21を循環す
る。このとき、サーモスタット5はバイパス回路4を全
閉し、メイン回路21側を全開している。ラジエータ2
においては、冷却ファン3の作動により冷却空気が強制
送風され、冷却水の冷却が行われる。
【0026】ここで、夏季の高負荷走行時、例えば高外
気温時に低速登坂走行するような条件下では、エンジン
1の発熱量が大きくなると同時に、冷房負荷増大による
凝縮器20の放熱量増大→ラジエータ2流入空気温度の
上昇を招き、ラジエータ2の冷却能力が不足気味となる
ので、冷却水温度は一般的には非常に高い状態となり、
100°Cを越えることが多い。
【0027】上記のように、夏季において高負荷走行を
した直後に、車両を停止し、イグニッションスイッチ1
8を開放して、エンジン1を停止すると(いわゆるデッ
ドソーク時)、冷却ファン3が停止され、ラジエータ2
の冷却作用が停止されるので、エンジン1の持つ熱量に
より冷却水温度が過度に上昇する現象が生じることがあ
る。
【0028】しかしながら、本第1実施形態では、イグ
ニッションスイッチ18の開放信号が入力されたとき
(エンジン1の停止時)に、水温センサ17の検出する
エンジン1の冷却水温度が設定温度(本例では100°
C)以上であると、制御装置19がこの条件を判定し
て、電動ウォータポンプ14を作動させるとともに、ヒ
ータバルブ13を開弁する。これにより、エンジン1の
停止時であっても、ヒータ用サブ回路22内の冷却水が
エンジン1内に循環することになる。
【0029】ここで、ヒータ用サブ回路22内の冷却水
は前述したとおり、メイン回路21内の冷却水に比して
はるかに低温になっているので、この低温の冷却水がエ
ンジン1内に循環することにより、エンジン1の熱を効
果的に吸収できるので、デッドソークによる冷却水温度
の過上昇を確実に防止できる。なお、エンジン1の冷却
水温度が設定温度(本例では100°C)以下であると
きは、冷却水温度の過上昇が発生する恐れがないので、
電動ウォータポンプ14を作動させない。
【0030】図3は上記した本発明による効果を示すも
ので、デッドソーク時に、電動ウォータポンプ14を作
動させない従来技術では、冷却水温が115°C程度ま
で上昇したのに対し、本発明装置では、ヒータ用サブ回
路22内の低温冷却水(ヒータコア7出口水温で75°
C〜76°C)をエンジン1に循環することにより、冷
却水温を従来技術より9°Cも低い106°C程度まで
の上昇に抑えることができた。なお、図3の実験におい
て、電動ウォータポンプ14による冷却水の循環流量は
7リットル/分である。
【0031】図4は従来技術におけるエンジン冷却系回
路の各部におけるデッドソーク時の冷却水温の挙動を示
し、図5は本発明におけるエンジン冷却系回路の各部に
おけるデッドソーク時の冷却水温の挙動を示している。
従来技術ではデッドソーク時に電動ウォータポンプ14
を作動させないので、ヒータコア7出口の低温(75°
C〜76°C)の冷却水と、メイン回路21の高温冷却
水との間では、40°C程度におよぶ極めて大きな温度
分布が発生する。エンジン冷却系回路の各部品は最高温
度でも耐えられるように、その板厚、形状等を設定しな
ければならず、製品のコスト高を招く。
【0032】しかるに、本発明では、ヒータ用サブ回路
22内の低温冷却水の循環により温度分布を図5に示す
ように、3°C程度まで縮小することができ、このよう
に冷却水温の過上昇防止と温度分布均一化とにより冷却
系回路の各部品の耐圧性、耐熱性等の設計基準を緩和で
き、製品コストの低減を達成できる。 (第2実施形態)図6は第2実施形態を示しており、本
例ではラジエータ2の冷却ファンとして、第1実施形態
における電動冷却ファン3の代わりに、エンジン1のク
ランクシャフトからプーリ30aを介して回転動力を受
けて回転する機械駆動式の冷却ファン(テンパトファ
ン)30を使用する場合である。
【0033】このように、機械駆動式の冷却ファン30
を使用する場合には、高負荷走行直後におけるアイドル
運転時(ホットソーク時)においても、エンジン回転数
の低下に伴って、冷却ファン30の回転数が低下して、
ラジエータ2の冷却能力が不足気味となり、冷却水温度
の過上昇が発生することがある。そこで、本例では、こ
のホットソーク時における水温過上昇をも防止できるよ
うにしたもので、そのためにラジエータ2の上部タンク
2aとヒータバルブ13とを直結するヒータバイパス回
路23を追加設置するとともに、ヒータバルブ13を三
方弁構造として、ヒータバルブ13によりヒータコア7
とヒータバイパス回路23の両方への冷却水の流れを制
御できるようにしてある。
【0034】そして、制御装置19には、エンジン回転
数信号Neを入力する回転数センサ24を接続してい
る。本例では、この回転数センサ24により「水冷式エ
ンジン1がアイドル運転状態になったことを示す信号を
発生するアイドル信号手段」を構成しているが、このア
イドル信号手段として、車速センサ等を使用することも
できる。
【0035】第2実施形態によれば、夏季の高負荷走行
直後に水冷式エンジン1がアイドル運転状態になり、か
つエンジン冷却水温が設定温度(100°C)以上に上
昇して、ホットソーク状態になると、制御装置19は回
転数センサ24からの入力信号および水温センサ17か
らの入力信号に基づいて、エンジン回転数が設定回転数
以下に低下し、冷却水温が設定温度(100°C)以上
に上昇したを判定し、ホットソーク状態であると判定す
る。
【0036】これにより、制御装置19は電動ウォータ
ポンプ14を作動させると同時に、ヒータバルブ13
を、ヒータコア7への冷却水の流れを制限してヒータバ
イパス回路22に冷却水を流す位置に操作する。その結
果、電動ウォータポンプ14の作動により、エンジン1
からヒータ用サブ回路22に流入した冷却水のほとんど
がヒータバルブ13からヒータバイパス回路23に流入
し、ここからラジエータ2の上部タンク2aに流入す
る。
【0037】そして、ラジエータ2の上部タンク2aに
おいてメイン回路21からの冷却水と合流してラジエー
タ2を通過する。従って、電動ウォータポンプ14の作
動によるヒータバイパス回路23からの流入冷却水の分
だけ、ラジエータ2への冷却水量が増加し、その分、冷
却能力が増加する。この冷却能力の増加により、ホット
ソーク時における水温過上昇を良好に防止できる。
【0038】一方、デッドソーク時には、制御装置19
により電動ウォータポンプ14を作動させると同時に、
ヒータバルブ13を、ヒータバイパス回路23への冷却
水流れを遮断し、ヒータコア7へ冷却水を流す位置に操
作する。これにより、第1の実施形態と同様に、デッド
ソーク時における水温過上昇も良好に防止できる。な
お、ホットソーク時にヒータバルブ13を、ヒータコア
7への冷却水の流れを完全に遮断する状態に操作しても
よい。このように、ホットソーク時にヒータバルブ13
を、ヒータコア7への冷却水の流れを制限(遮断)する
状態に操作しても、ホットソーク時には空調装置が冷房
状態にあるから、空調フィーリングを損なうことはな
い。 (第3実施形態)図7、8はデッドソーク時に燃料系部
品を冷却できるようにした第3実施形態を示す。
【0039】エンジン1が高負荷運転を行って、高温に
なったまま、停止した後に、エンジン1を再始動しよう
とすると、エンジン1からの熱の影響を受けて、燃料系
部品主に、燃料供給管(燃料分配管)や燃料噴射弁内に
残っている燃料(ガソリン)の一部が気化して気泡(ベ
ーパー)が発生し、次回のエンジン始動時に実際の燃料
供給量が減少してしまい、その結果、エンジンの始動不
良を起こす。
【0040】このような問題点に鑑みて、第3実施形態
では、デッドソーク時に燃料系部品をヒータコア7側の
低温冷却水を用いて冷却できるようにしたものである。
図7、8において、25は燃料冷却器で、金属または樹
脂にて円筒状に形成してあり、この円筒状の燃料冷却器
25の中心部には、円筒状の燃料供給管26が同心状に
配置され、収納されている。この燃料供給管26にはエ
ンジン1の吸気マニホルド1a内に燃料を噴射する燃料
噴射弁27が一体に連結され、図示しない燃料ポンプか
ら圧送される燃料は燃料供給管26を経て複数(図7で
は4個)の燃料噴射弁27に分配されるようになってい
る。
【0041】燃料噴射弁27は燃料冷却器25の円周面
を貫通して吸気マニホルド1aに装着されている。ここ
で、燃料冷却器25の円周面における噴射弁貫通孔部、
および燃料供給管26と燃料噴射弁27との連結部は、
図示しないシール材にて密封され、燃料および冷却水が
洩れないようにしてある。また、燃料冷却器25の軸方
向の一端には、冷却水の入口パイプ25aが設けられ、
他端には冷却水の出口パイプ25bが設けられ、入口パ
イプ25aは流路28を介して、ヒータコア7出口側の
三方弁タイプのヒータバルブ13に連結され、出口パイ
プ25bは流路29を介して機械駆動ウォータポンプ6
の吸込側に連結してある。
【0042】高負荷運転後におけるエンジン停止時に、
水温センサ17の検出する冷却水温度が設定温度(本例
では100°C)以上であると、制御装置19はこの水
温センサ17の検出信号およびイグニッションスイッチ
18の開放信号に基づいてデッドソーク状態を判定し
て、電動ウォータポンプ14を作動させるとともに、ヒ
ータバルブ13を、流路28側を開く状態に操作する。
これにより、エンジン1の停止時であっても、ヒータ用
サブ回路22内の冷却水が流路28、燃料冷却器25、
および流路29を通ってエンジン1内に循環することに
なる。
【0043】ここで、ヒータ用サブ回路22内の冷却水
は前述したとおり、メイン回路21内の冷却水に比して
はるかに低温になっているので、この低温の冷却水が燃
料冷却器25およびエンジン1内に循環することによ
り、燃料冷却器25において燃料供給管26および燃料
噴射弁27内の燃料を冷却できる。これにより、燃料中
への気泡の発生を抑制して、エンジン1の再始動性を向
上できる。また、同時に、エンジン1の熱を効果的に吸
収できるので、デッドソークによる冷却水温度の過上昇
を確実に防止できる。 (第4実施形態)図9はヒータバルブ13を図6の第2
実施形態と同様にヒータコア7の上流側に配置した例で
あり、その他の点は第3実施形態と同じである。この第
4実施形態によれば、デッドソーク時にヒータコア7を
通して冷却水を循環できないので、第3実施形態よりも
冷却効果が低下するが、ヒータ用サブ回路22内の低温
の冷却水を燃料冷却器25およびエンジン1内に循環す
ることにより、燃料の冷却および冷却水温度の過上昇を
防止できる。 (他の実施形態)なお、図2には車両用空調装置とし
て、ヒータコア7への冷却水量をヒータバルブ13によ
り調整して車室内吹出空気温度を制御するリヒート式空
調装置を示したが、ヒータコア7の側方にバイパス通風
路を設け、このバイパス通風路とヒータコア7への風量
割合をエアミックスドアの開度により調整して、車室内
吹出空気温度を制御するエアミックス式空調装置におい
ても本発明は実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す車両用水冷式エン
ジンの冷却系回路図である。
【図2】第1実施形態における車両用空調装置の通風系
の概略構成図である。
【図3】デッドソーク時におけるエンジン水温の挙動を
示すグラフである。
【図4】従来装置におけるデッドソーク時の冷却系回路
各部の温度分布を示すグラフである。
【図5】本発明装置におけるデッドソーク時の冷却系回
路各部の温度分布を示すグラフである。
【図6】本発明の第2実施形態を示す車両用水冷式エン
ジンの冷却系回路図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す車両用水冷式エン
ジンの冷却系回路図である。
【図8】図7のD−D断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態を示す車両用水冷式エン
ジンの冷却系回路図である。
【符号の説明】
1…水冷式エンジン、2…ラジエータ、3…電動冷却フ
ァン、5…サーモスタット、6…機械駆動ウォータポン
プ、7…ヒータコア、13…ヒータバルブ、14…電動
ウォータポンプ、18…イグニッションスイッチ、19
…制御装置、25…燃料冷却器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 美光 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水冷式エンジン(1)の冷却系回路に設
    けられ、冷却水を熱源として空気を加熱する暖房用ヒー
    タコア(7)と、 前記水冷式エンジン(1)の冷却系回路に設けられ、前
    記暖房用ヒータコア(7)への冷却水の流れを制御する
    ヒータバルブ(13)と、 前記水冷式エンジン(1)の冷却系回路に設けられ、前
    記暖房用ヒータコア(7)へ冷却水を循環させる電動ウ
    ォータポンプ(14)と、 前記ヒータバルブ(13)および前記電動ウォータポン
    プ(14)の作動を制御する制御装置(19)とを備
    え、 前記水冷式エンジン(1)の停止時に冷却水温度が設定
    温度より高いときは、前記制御装置(19)により、前
    記ヒータバルブ(13)を開弁させるとともに、前記電
    動ウォータポンプ(14)を作動させて、前記暖房用ヒ
    ータコア(7)側流路の冷却水を前記水冷式エンジン
    (1)に循環させることを特徴とする車両用冷却水温度
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御装置(19)には、前記水冷式
    エンジン(1)の運転、停止に関連する信号を発生する
    エンジン信号手段(18)、前記冷却水温度に関連する
    信号を発生する水温信号手段(17)、および車両用空
    調装置の制御用信号を発生する空調用信号手段(15、
    16)から信号が入力されるようにしたことを特徴とす
    る請求項1に記載の車両用冷却水温度制御装置。
  3. 【請求項3】 水冷式エンジン(1)により駆動され
    て、水冷式エンジン(1)の冷却系回路に冷却水を循環
    する機械駆動式のウォータポンプ(6)と、 前記水冷式エンジン(1)の冷却系回路に設けられ、冷
    却水を冷却するラジエータ(2)と、 前記水冷式エンジン(1)の冷却系回路に設けられ、冷
    却水を熱源として空気を加熱する暖房用ヒータコア
    (7)と、 この暖房用ヒータコア(7)をバイパスして冷却水を前
    記ラジエータ(2)に流すヒータバイパス回路(23)
    と、 前記水冷式エンジン(1)の冷却系回路に設けられ、前
    記暖房用ヒータコア(7)および前記ヒータバイパス回
    路(23)への冷却水の流れを制御する三方弁タイプの
    ヒータバルブ(13)と、 水冷式エンジン(1)の冷却系回路に設けられ、前記暖
    房用ヒータコア(7)へ冷却水を循環させる電動ウォー
    タポンプ(14)と、 前記ヒータバルブ(13)および前記電動ウォータポン
    プ(14)の作動を制御する制御装置(19)とを備
    え、 前記水冷式エンジン(1)のアイドル運転時に冷却水温
    度が設定温度より高いときは、前記制御装置(19)に
    より、前記ヒータバルブ(13)を、前記暖房用ヒータ
    コア(7)への冷却水の流れを制限して前記ヒータバイ
    パス回路(23)に冷却水を流す位置に操作するととも
    に、前記電動ウォータポンプ(14)を作動させて、前
    記ヒータバイパス回路(23)を通して冷却水を前記ラ
    ジエータ(2)に流入させ、 前記水冷式エンジン(1)の停止時に冷却水温度が設定
    温度より高いときは、前記制御装置(19)により、前
    記ヒータバルブ(13)を、前記ヒータバイパス回路
    (23)への冷却水の流れを遮断し、前記暖房用ヒータ
    コア(7)に冷却水を流す位置に操作するとともに、前
    記電動ウォータポンプ(14)を作動させて、前記暖房
    用ヒータコア(7)側流路の冷却水を前記水冷式エンジ
    ン(1)に循環させることを特徴とする車両用冷却水温
    度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御装置(19)には、前記水冷式
    エンジン(1)の運転、停止に関連する信号を発生する
    エンジン信号手段(18)、前記水冷式エンジン(1)
    がアイドル運転状態になったことを示す信号を発生する
    アイドル信号手段(24)、前記冷却水温度に関連する
    信号を発生する水温信号手段(17)、および車両用空
    調装置の制御用信号を発生する空調用信号手段(15、
    16)から信号が入力されるようにしたことを特徴とす
    る請求項3に記載の車両用冷却水温度制御装置。
  5. 【請求項5】 前記水冷式エンジン(1)に燃料を供給
    する燃料系部品を冷却水にて冷却する燃料冷却器(2
    5)を有し、 前記水冷式エンジン(1)の停止時に冷却水温度が設定
    温度より高いときは、前記暖房用ヒータコア(7)側流
    路の冷却水を前記水冷式エンジン(1)および前記燃料
    冷却器(25)に循環させることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれか1つに記載の車両用冷却水温度制御
    装置。
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