JPH0989557A - 波向き追従性をもつ浮き構造体 - Google Patents
波向き追従性をもつ浮き構造体Info
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- JPH0989557A JPH0989557A JP27611495A JP27611495A JPH0989557A JP H0989557 A JPH0989557 A JP H0989557A JP 27611495 A JP27611495 A JP 27611495A JP 27611495 A JP27611495 A JP 27611495A JP H0989557 A JPH0989557 A JP H0989557A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】海面上で波向きの方向に自動的に姿勢を維持す
る浮き構造体を提案する。この構造体に方位角検知回路
を搭載することによって、波向きを陸上から遠隔測定す
ることができる。 【構成】一本の支持棒の中央点Oに他の一本の支持棒の
一端を前者に垂直に固定した、いわゆる、テー(英字
T)形支持具において、水平支持棒の両端に浮きAとB
を設け、垂直支持棒の下端に錘Cを設けた構造体であっ
て、これを水中に置いたとき浮きの一部分が水面上に出
るように浮力を調節した、浮き構造体。
る浮き構造体を提案する。この構造体に方位角検知回路
を搭載することによって、波向きを陸上から遠隔測定す
ることができる。 【構成】一本の支持棒の中央点Oに他の一本の支持棒の
一端を前者に垂直に固定した、いわゆる、テー(英字
T)形支持具において、水平支持棒の両端に浮きAとB
を設け、垂直支持棒の下端に錘Cを設けた構造体であっ
て、これを水中に置いたとき浮きの一部分が水面上に出
るように浮力を調節した、浮き構造体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、海洋あるいは湖沼に
おいて波の方向を測定するための、浮体に関するもので
ある。
おいて波の方向を測定するための、浮体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】これまでに知られている波向観測法は、
つぎのように大別することができる。 (1)海面の視認による方法 ・・・ 目視または海
象観測用レーダーなどによる。 (2)固定点における計器観測 ・・・ 定置式波向
計、ブイ式波向計、波高計群方式による。 (3)リモートセンシング法 ・・・ 人口衛星や航
空機からの画像情報の解析による。 このうち、本考案は(2)固定点における計器観測に係
わるもの、および移動点における計器観測に係わるもの
で、ブイ式波向計の新しい構成要素を提供する。
つぎのように大別することができる。 (1)海面の視認による方法 ・・・ 目視または海
象観測用レーダーなどによる。 (2)固定点における計器観測 ・・・ 定置式波向
計、ブイ式波向計、波高計群方式による。 (3)リモートセンシング法 ・・・ 人口衛星や航
空機からの画像情報の解析による。 このうち、本考案は(2)固定点における計器観測に係
わるもの、および移動点における計器観測に係わるもの
で、ブイ式波向計の新しい構成要素を提供する。
【0003】従来のブイ式波向計測の原理は、水面の傾
斜の方向とその大きさを測定し波向を算出するものであ
る。水面傾斜は浮遊式ブイの傾きの直交2成分から計算
が可能であり、ブイ式波向計は1960年頃から使用さ
れていて、ピッチロールブイと呼ばれている。さらに、
水面傾斜だけでなく水面の曲率までも測定して観測精度
を高めたクローバーブイと呼ばれるものも使われてい
る。ブイ式波向計における一つの技術的問題は、傾斜角
を計る計器の大半が振子の原理を利用しているため、水
平加速度を受けたときには見かけ上、傾斜が生じたのと
同じ効果を記録してしまうことである。波による水平運
動では、水面傾斜と水平加速度の効果がちょうど相互に
打ち消すように働くため、通常の傾斜計をブイに搭載し
ただけでは波向を観測できない。海洋研究用のブイで
は、比較的短時間における観測を目的とするためジャイ
ロスコープを使用し、その回転軸(鉛直を保持)とブイ
との傾き角を測定することによってブイの傾斜角を求め
るようにしている。
斜の方向とその大きさを測定し波向を算出するものであ
る。水面傾斜は浮遊式ブイの傾きの直交2成分から計算
が可能であり、ブイ式波向計は1960年頃から使用さ
れていて、ピッチロールブイと呼ばれている。さらに、
水面傾斜だけでなく水面の曲率までも測定して観測精度
を高めたクローバーブイと呼ばれるものも使われてい
る。ブイ式波向計における一つの技術的問題は、傾斜角
を計る計器の大半が振子の原理を利用しているため、水
平加速度を受けたときには見かけ上、傾斜が生じたのと
同じ効果を記録してしまうことである。波による水平運
動では、水面傾斜と水平加速度の効果がちょうど相互に
打ち消すように働くため、通常の傾斜計をブイに搭載し
ただけでは波向を観測できない。海洋研究用のブイで
は、比較的短時間における観測を目的とするためジャイ
ロスコープを使用し、その回転軸(鉛直を保持)とブイ
との傾き角を測定することによってブイの傾斜角を求め
るようにしている。
【0004】一方、数カ月ないし1年以上の定常観測を
目的とした波向計では、電力消費量や軸受部の耐久性の
面でジャイロスコープの使用が困難であり、別な方式が
工夫されている。その一つは、電磁回路と機械的減衰機
構を組み合わせて固有周期を非常に長くした傾斜計を採
用し、それを大型あるいは中型のブイに搭載する方式で
ある。もう一つの方式は、棒状の鉛直ブイの中央付近に
係留支点をとり、ブイの下端に傾斜計を組み込んだもの
である。ブイは係留点を中心に振子運動するので、ブイ
下端の傾斜角と水平加速度とは傾斜計に対して同一方向
の効果を及ぼし、これによって水面傾斜の方向を知るこ
とができる。
目的とした波向計では、電力消費量や軸受部の耐久性の
面でジャイロスコープの使用が困難であり、別な方式が
工夫されている。その一つは、電磁回路と機械的減衰機
構を組み合わせて固有周期を非常に長くした傾斜計を採
用し、それを大型あるいは中型のブイに搭載する方式で
ある。もう一つの方式は、棒状の鉛直ブイの中央付近に
係留支点をとり、ブイの下端に傾斜計を組み込んだもの
である。ブイは係留点を中心に振子運動するので、ブイ
下端の傾斜角と水平加速度とは傾斜計に対して同一方向
の効果を及ぼし、これによって水面傾斜の方向を知るこ
とができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】従来のブイ式波向計に
は、つぎのような欠点があった。 (a)機構的に精密な傾斜計を用い、かつ、ジャイロス
コープ、あるいは、固有周期を長くするための電磁的・
機械的減衰機構など複雑な機構を併用するため、計測系
の価格が高い。 (b)精密で複雑な計測系であるため、故障の頻度が高
く、維持管理費用が高い。 本考案は、これらの欠点を除くためになされたものであ
る。
は、つぎのような欠点があった。 (a)機構的に精密な傾斜計を用い、かつ、ジャイロス
コープ、あるいは、固有周期を長くするための電磁的・
機械的減衰機構など複雑な機構を併用するため、計測系
の価格が高い。 (b)精密で複雑な計測系であるため、故障の頻度が高
く、維持管理費用が高い。 本考案は、これらの欠点を除くためになされたものであ
る。
【0006】
【問題を解決するための手段】従来の波向測定では、波
によって生ずる浮き(ブイ)の傾きを計測する方法が採
用されている。これに対して、本考案は、浮きの方向が
波の方向と一致する特性をもつ浮き構造体を積極的に導
入することによって、精密で複雑な計測系を不要とす
る。これを実現する手段として、T形支持具の水平支持
棒の両端に浮きを設け、垂直支持棒の下端に錘を設けた
構成であって、これを水中に置いたとき浮きの一部分が
水面上に出るように浮力を調節した、波向き追従性をも
つ浮き構造体を用いる。この浮き構造体に方位角検知回
路を搭載することによって、波向きを計測することが可
能となる。
によって生ずる浮き(ブイ)の傾きを計測する方法が採
用されている。これに対して、本考案は、浮きの方向が
波の方向と一致する特性をもつ浮き構造体を積極的に導
入することによって、精密で複雑な計測系を不要とす
る。これを実現する手段として、T形支持具の水平支持
棒の両端に浮きを設け、垂直支持棒の下端に錘を設けた
構成であって、これを水中に置いたとき浮きの一部分が
水面上に出るように浮力を調節した、波向き追従性をも
つ浮き構造体を用いる。この浮き構造体に方位角検知回
路を搭載することによって、波向きを計測することが可
能となる。
【0007】すでに、方位角検知回路として、平板上に
配置した3個の地磁気検知コイルにより地磁気の方向
(北または南)に対する平板の方位角を検知する回路が
知られている。(高本幹雄、トランジスタ技術、Apr
il 1992, pp296−309)本考案の波向
き追従性をもつ浮き構造体に、水平維持機構を介して、
この方位角検知回路を取り付けることにより、浮き構造
体の地磁気方向に対する方位角、すなわち、波の地磁気
方向に対する方位角を求めることができる。
配置した3個の地磁気検知コイルにより地磁気の方向
(北または南)に対する平板の方位角を検知する回路が
知られている。(高本幹雄、トランジスタ技術、Apr
il 1992, pp296−309)本考案の波向
き追従性をもつ浮き構造体に、水平維持機構を介して、
この方位角検知回路を取り付けることにより、浮き構造
体の地磁気方向に対する方位角、すなわち、波の地磁気
方向に対する方位角を求めることができる。
【0008】
【作用】波向き追従性をもつ浮き構造体をここでは波向
きブイと略称する。波向きブイは図1に示すように、長
さ2aの水平支持棒(以下、横棒と略称する。)の両端
に等しい浮力をもつ浮子AとBをそれぞれ接合し、その
横棒の中央から直角に長さcの垂直支持棒(以下、縦棒
と略称する。)を伸ばし、縦棒の先端に錘Cを接合した
構成をもつもので、波向きブイを水中に置いたとき浮子
の一部が水面上に現われるように浮子の浮力と錘の重量
が調整されている。
きブイと略称する。波向きブイは図1に示すように、長
さ2aの水平支持棒(以下、横棒と略称する。)の両端
に等しい浮力をもつ浮子AとBをそれぞれ接合し、その
横棒の中央から直角に長さcの垂直支持棒(以下、縦棒
と略称する。)を伸ばし、縦棒の先端に錘Cを接合した
構成をもつもので、波向きブイを水中に置いたとき浮子
の一部が水面上に現われるように浮子の浮力と錘の重量
が調整されている。
【0009】波向きブイは、それが傾いた水面、すなわ
ち波の面上に置かれたとき、縦棒の先端の錘の復元力に
よって2個の浮子が自動的に波面の等高線上に配置され
る性質をもっている。波向きブイの動作原理を図2と図
3を用いて以下に説明する。
ち波の面上に置かれたとき、縦棒の先端の錘の復元力に
よって2個の浮子が自動的に波面の等高線上に配置され
る性質をもっている。波向きブイの動作原理を図2と図
3を用いて以下に説明する。
【0010】図2に傾いた水面上にある波向きブイの状
況を示す。この図では簡略化のために、二つの浮子およ
び錘の記入を省略し、横棒と縦棒によってブイを表現し
ている。波面Wは水平面Hに対して角αだけ傾いてお
り、ブイの横棒は波面W上にある。また、簡単のため
に、横棒と縦棒は水平面Hに対して直交する垂直面Vの
上にあるものとする。この垂直面は傾いた波面上の等高
線s−tの水平面Hへの投影線u−vに対して角βの傾
きをもつものとして描かれている。
況を示す。この図では簡略化のために、二つの浮子およ
び錘の記入を省略し、横棒と縦棒によってブイを表現し
ている。波面Wは水平面Hに対して角αだけ傾いてお
り、ブイの横棒は波面W上にある。また、簡単のため
に、横棒と縦棒は水平面Hに対して直交する垂直面Vの
上にあるものとする。この垂直面は傾いた波面上の等高
線s−tの水平面Hへの投影線u−vに対して角βの傾
きをもつものとして描かれている。
【0011】このような位置関係にある波向きブイの横
棒が水平面Hとなす角γは、つぎのようになる。ブイの
横棒が任意の等高線上にあるとき、すなわち、βが0の
とき、γは0となり、ブイの横棒が等高線と直交してい
るとき、すなわち、βがπ/2のとき、γはαとなり、
一般にγとα、βの関係は下記の数式1によって表わす
ことができる。
棒が水平面Hとなす角γは、つぎのようになる。ブイの
横棒が任意の等高線上にあるとき、すなわち、βが0の
とき、γは0となり、ブイの横棒が等高線と直交してい
るとき、すなわち、βがπ/2のとき、γはαとなり、
一般にγとα、βの関係は下記の数式1によって表わす
ことができる。
【数1】
【0012】つぎに、図3について、錘Cの付近および
ブイの中央点Oの付近の力の釣合を検討してみよう。比
重ρで容積vをもつ錘Cがあるとき、重力の加速度をg
で表わせば、水中で見かけの重力(ρ−1)vgが垂直
面Vにそって下方に働く。この重力の縦棒方向の分力は
(ρ−1)vg・cosγである。一方、縦棒に直交す
る方向の錘の分力(ρ−1)vg・sinγは垂直面V
上を、Oを通る垂線OZに向かって働く。図3の例で
は、この分力は垂直面V内でブイを時計方向に回転させ
るように作用し、高位置にある浮子Bを深く沈める。し
たがって、浮子Bの浮力は浮子Aの浮力より大きくな
る。そのため、浮子AとBの浮力の合力(合成浮力)の
作用点は中央点Oよりも浮子Bに近いM点に定まる。
ブイの中央点Oの付近の力の釣合を検討してみよう。比
重ρで容積vをもつ錘Cがあるとき、重力の加速度をg
で表わせば、水中で見かけの重力(ρ−1)vgが垂直
面Vにそって下方に働く。この重力の縦棒方向の分力は
(ρ−1)vg・cosγである。一方、縦棒に直交す
る方向の錘の分力(ρ−1)vg・sinγは垂直面V
上を、Oを通る垂線OZに向かって働く。図3の例で
は、この分力は垂直面V内でブイを時計方向に回転させ
るように作用し、高位置にある浮子Bを深く沈める。し
たがって、浮子Bの浮力は浮子Aの浮力より大きくな
る。そのため、浮子AとBの浮力の合力(合成浮力)の
作用点は中央点Oよりも浮子Bに近いM点に定まる。
【0013】浮力は水面Wに直交する方向に働くので、
浮力の作用点Mを通り水面の等高線に沿った直交面Pを
想定し図中に表示してある。合成浮力−fp(重力に逆
らう方向を−と表示する)は直交面P上にあり、M点に
作用する。いま、M点に働く合成浮力−fpを、垂直面
Vに沿い縦棒に平行し上に向う分力−fvと波面Wに沿
う分力fwに分けて考えると、M点に働く縦棒方向上向
きの分力−fvは錘Cによる縦棒方向下向きの分力(ρ
−1)vg・cosγと一組となって浮子を垂直面内で
反時計周りに回転させる作用をもつが、一方、錘Cの縦
棒に直交する方向への分力(ρ−1)vg・sinγは
浮子を時計周りに回転させる作用をもつ。結局、垂直面
V内でこれらの分力は釣り合うことになる。したがっ
て、M点には波面Wに沿うMd方向の分力fwだけが残
る。
浮力の作用点Mを通り水面の等高線に沿った直交面Pを
想定し図中に表示してある。合成浮力−fp(重力に逆
らう方向を−と表示する)は直交面P上にあり、M点に
作用する。いま、M点に働く合成浮力−fpを、垂直面
Vに沿い縦棒に平行し上に向う分力−fvと波面Wに沿
う分力fwに分けて考えると、M点に働く縦棒方向上向
きの分力−fvは錘Cによる縦棒方向下向きの分力(ρ
−1)vg・cosγと一組となって浮子を垂直面内で
反時計周りに回転させる作用をもつが、一方、錘Cの縦
棒に直交する方向への分力(ρ−1)vg・sinγは
浮子を時計周りに回転させる作用をもつ。結局、垂直面
V内でこれらの分力は釣り合うことになる。したがっ
て、M点には波面Wに沿うMd方向の分力fwだけが残
る。
【0014】波面Wに沿う分力fwは、図4に示すよう
に、波向きブイに流体抵抗を起こさせる。ブイの流体抵
抗力Rの作用点は縦棒軸上のO点に近く下方(図4では
s点)にあり、この流体抵抗力Rと波面Wに沿う分力f
wによる回転力がブイの横棒を波面の等高線の向きに動
かす推進力となる。したがって、傾いた水面(波面)に
置かれた波向きブイは等高線に対して平行な姿勢をとる
方向に動く。
に、波向きブイに流体抵抗を起こさせる。ブイの流体抵
抗力Rの作用点は縦棒軸上のO点に近く下方(図4では
s点)にあり、この流体抵抗力Rと波面Wに沿う分力f
wによる回転力がブイの横棒を波面の等高線の向きに動
かす推進力となる。したがって、傾いた水面(波面)に
置かれた波向きブイは等高線に対して平行な姿勢をとる
方向に動く。
【0015】これまでは、傾いた水面に対して特定の位
置関係にある波向きブイに働く力の関係を説明してきた
が、これを位置エネルギーの観点から考えてみると次の
ようになる。。いま、図2において、ブイの横棒の中央
点Oの垂直線OZ上に錘Cがある場合を、中央点Oを基
準点として、位置エネルギーがゼロであるとする。ブイ
の横棒が波面上の等高線と平行でない一般の場合には、
波向きブイの横棒は左右の浮子の浮力により水面近くに
位置するように調整されている関係から、図2と図3に
示すように、縦棒が垂直線に対して傾き角γをもつこと
になる。これは錘Cの位置エネルギーをc(1−cos
γ)(ρ−1)vgだけ増加させる。この位置エネルギ
ーはブイの姿勢を変えるための駆動エネルギーとなる。
すでに説明したように、ブイの縦棒が中央点Oを通る垂
直線に対して傾き角γをもつ限り、波面Wに沿いブイを
回転させようとする力fwが発生するので、位置エネル
ギーは減少を続けることとなる。以上に詳述したよう
に、傾いた水面(波面)に置かれた波向きブイは波面上
の等高線に対して自動的に平行な姿勢を保つ特性をもつ
ものである。
置関係にある波向きブイに働く力の関係を説明してきた
が、これを位置エネルギーの観点から考えてみると次の
ようになる。。いま、図2において、ブイの横棒の中央
点Oの垂直線OZ上に錘Cがある場合を、中央点Oを基
準点として、位置エネルギーがゼロであるとする。ブイ
の横棒が波面上の等高線と平行でない一般の場合には、
波向きブイの横棒は左右の浮子の浮力により水面近くに
位置するように調整されている関係から、図2と図3に
示すように、縦棒が垂直線に対して傾き角γをもつこと
になる。これは錘Cの位置エネルギーをc(1−cos
γ)(ρ−1)vgだけ増加させる。この位置エネルギ
ーはブイの姿勢を変えるための駆動エネルギーとなる。
すでに説明したように、ブイの縦棒が中央点Oを通る垂
直線に対して傾き角γをもつ限り、波面Wに沿いブイを
回転させようとする力fwが発生するので、位置エネル
ギーは減少を続けることとなる。以上に詳述したよう
に、傾いた水面(波面)に置かれた波向きブイは波面上
の等高線に対して自動的に平行な姿勢を保つ特性をもつ
ものである。
【0016】波向きブイの寸法について、発明者は実験
によりつぎの条件を明らかにした。すなわち、寸法の異
なる数種類の波向きブイを試作し、波長の異なる波につ
いて波向きブイの挙動を観察した結果、ブイの水平支持
棒長さ2aは、波の波長λより小さくなければならず、
良好な波向き追従性をもたせるための水平支持棒長さは
波長の数分の1以下が望ましいことがわかつた。
によりつぎの条件を明らかにした。すなわち、寸法の異
なる数種類の波向きブイを試作し、波長の異なる波につ
いて波向きブイの挙動を観察した結果、ブイの水平支持
棒長さ2aは、波の波長λより小さくなければならず、
良好な波向き追従性をもたせるための水平支持棒長さは
波長の数分の1以下が望ましいことがわかつた。
【0017】
【実施例】第一の実施例を図5に示す。ブイの水平支持
棒の中央点に姿勢水平維持機構(ブイが傾いても方位角
検知回路を水平に維持する機構)lcを取りつけ、これ
に方位角検知回路ddおよび自動無線通信回路atを搭
載した波向きブイを水上に浮遊させる。この波向きブイ
は時々刻々のブイの方角、すなわち、波向きを自動的に
検知し無線通信により地上局に伝えることがでる。
棒の中央点に姿勢水平維持機構(ブイが傾いても方位角
検知回路を水平に維持する機構)lcを取りつけ、これ
に方位角検知回路ddおよび自動無線通信回路atを搭
載した波向きブイを水上に浮遊させる。この波向きブイ
は時々刻々のブイの方角、すなわち、波向きを自動的に
検知し無線通信により地上局に伝えることがでる。
【0018】第二の実施例を図6に示す。図6は定点観
測用の波向き追従性をもつ浮き構造体である。水平支持
棒の中央点をはさみ、かつ、垂直支持棒に接触しない二
つの位置eとfに可動輪を通し、これらの可動輪にユー
(英字U)形牽引具の両端を固定し、このユー形牽引具
の中央部分ucに係留索を結ぶ。この浮き構造体に、実
施例1と同様の方法で方位角検知装置および自動無線通
信装置を搭載し、ユー型牽引具の係留索を水底に固定す
れば、定点での波向きの自動観測が可能となる。
測用の波向き追従性をもつ浮き構造体である。水平支持
棒の中央点をはさみ、かつ、垂直支持棒に接触しない二
つの位置eとfに可動輪を通し、これらの可動輪にユー
(英字U)形牽引具の両端を固定し、このユー形牽引具
の中央部分ucに係留索を結ぶ。この浮き構造体に、実
施例1と同様の方法で方位角検知装置および自動無線通
信装置を搭載し、ユー型牽引具の係留索を水底に固定す
れば、定点での波向きの自動観測が可能となる。
【0019】なお、本特許で取り扱うテー形支持具の構
成要素である垂直支持棒は、錘の重量を水平支持棒を介
して左右の浮きに伝達する役割をもつものであり、必ず
しも直線的な棒である必要はなく、状況に応じて支持棒
の形状を選択することができる。
成要素である垂直支持棒は、錘の重量を水平支持棒を介
して左右の浮きに伝達する役割をもつものであり、必ず
しも直線的な棒である必要はなく、状況に応じて支持棒
の形状を選択することができる。
【図1】本発明の波向き追従性をもつ浮き構造体の側面
図
図
AとB 浮子 C 錘 O 水平支持棒(横棒)の中央点 aとb 横棒の中央点からそれぞれの浮子までの長さ c 中央点から錘までの長さ
【図2】波向き追従性をもつ浮き構造体が傾いた水面に
置かれたときの位置関係
置かれたときの位置関係
H 水平面 V 浮き構造体を面内に含む垂直面 W 波面 s−t 浮き構造体の中央点Oを通る、波面W上の等高
線 u−v 等高線s−tの水平面Hへの投影線 α 波面と水平面のなす角 β 等高線s−tの水平面への投影線u−vと浮き構造
体の横棒の水平面への投影線が互いになす角 γ 浮き構造体の垂直支持棒(縦棒)が中央点Oを通る
V面上の垂線となす角
線 u−v 等高線s−tの水平面Hへの投影線 α 波面と水平面のなす角 β 等高線s−tの水平面への投影線u−vと浮き構造
体の横棒の水平面への投影線が互いになす角 γ 浮き構造体の垂直支持棒(縦棒)が中央点Oを通る
V面上の垂線となす角
【図3】浮き構造体に作用する重力と浮力の関係をしめ
すベクトル図
すベクトル図
M 合成浮力の作用点 Z 水平支持棒の中央点Oを通る垂直線上の一点 P 点Mを通り波面Wに直交し、かつ、等高線に平行す
る平面 −fp 合成浮力(点Mを通りP面上を上方に向かうベ
クトル) −fv 点Mを通り垂直面V上を縦棒に平行して上方に
働く力(M点を通る力のベクトル−fpの垂直面に沿う
分力) fw ベクトル−fpの波面Wに沿う分力(点Mを通り
波面Wに沿いMd方向へ向かうベクトル) (ρ−1)vg 水中で錘が受ける見かけの重力(錘C
から垂直下方に向かう力) (ρ−1)vg・cosγ 錘の分力(錘Cから縦棒方
向下に向かう力) (ρ−1)vg・sinγ 錘の分力(錘Cから縦棒に
直角に垂線OZに向かう力)
る平面 −fp 合成浮力(点Mを通りP面上を上方に向かうベ
クトル) −fv 点Mを通り垂直面V上を縦棒に平行して上方に
働く力(M点を通る力のベクトル−fpの垂直面に沿う
分力) fw ベクトル−fpの波面Wに沿う分力(点Mを通り
波面Wに沿いMd方向へ向かうベクトル) (ρ−1)vg 水中で錘が受ける見かけの重力(錘C
から垂直下方に向かう力) (ρ−1)vg・cosγ 錘の分力(錘Cから縦棒方
向下に向かう力) (ρ−1)vg・sinγ 錘の分力(錘Cから縦棒に
直角に垂線OZに向かう力)
【図4】浮き構造体の横棒を波面の等高線上に導く力の
作用図。
作用図。
M 合成浮力の作用点 O 横棒の中央点 fw 波面Wに沿う力(Mから出るベクトル) R ブイの流体抵抗力 s 抗力Rの作用点(平面P上で点Oのやや下方にあ
る)
る)
【図5】方位角検知装置と通信装置を搭載した浮き構造
体の図。
体の図。
lc 姿勢水平維持機構 dd 方位角検知装置 at 自動通信装置
【図6】定点観測用浮き構造体の側面図。
eとf 縦棒の前後方向の動きを妨げないように働く可
動輪 uc ユー字形牽引具の係留索留め部
動輪 uc ユー字形牽引具の係留索留め部
Claims (3)
- 【請求項1】一本の支持棒の中点に他の一本の支持棒の
一端を前者に垂直に固定した、いわゆる、テー(英字
T)形支持具において、水平支持棒の両端に浮きを設
け、垂直支持棒の下端に錘を設けた構造体であって、こ
れを水中に置いたとき浮きの一部分が水面上に出るよう
に浮力を調節した、波向き追従性をもつ浮き構造体。 - 【請求項2】前項に述べた構造体において、水平支持棒
の中点をはさみ、かつ、垂直支持棒に接触しない二つの
位置に可動環を通し、これらの可動環に係留用のユー
(英字U)形牽引具の両端を固定し、このユー形牽引具
の中央部分に係留索を結んだ、定点係留が可能な波向き
追従性をもつ浮き構造体。 - 【請求項3】請求項1または2に述べた構造体におい
て、方位角検知回路を搭載することによって波向きの計
測を可能とした、波向き計測装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27611495A JPH0989557A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 波向き追従性をもつ浮き構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27611495A JPH0989557A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 波向き追従性をもつ浮き構造体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0989557A true JPH0989557A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17564995
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27611495A Pending JPH0989557A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 波向き追従性をもつ浮き構造体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0989557A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007186028A (ja) * | 2006-01-12 | 2007-07-26 | Zeni Lite Buoy Co Ltd | 波面追従式浮揚・浮遊構造体 |
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-
1995
- 1995-09-19 JP JP27611495A patent/JPH0989557A/ja active Pending
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