JPH099116A - 冷却ccdカメラ - Google Patents

冷却ccdカメラ

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JPH099116A
JPH099116A JP7147678A JP14767895A JPH099116A JP H099116 A JPH099116 A JP H099116A JP 7147678 A JP7147678 A JP 7147678A JP 14767895 A JP14767895 A JP 14767895A JP H099116 A JPH099116 A JP H099116A
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JP
Japan
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getter
gas
ccd
ccd camera
cooling
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Application number
JP7147678A
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English (en)
Inventor
Kanemasa Sato
金正 佐藤
Takashi Narita
孝 成田
Masaaki Fukuhara
雅明 福原
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Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】撮像の乱れを長時間に亘り防止し、取扱性に優
れた冷却CCDカメラを提供する。 【構成】冷却CCDカメラは、ハウジング4a,4bに
て形成される気密室30に、ゲッタ5と、CCD6と、
該CCD6を冷却するペルチェ素子8,9とを含み構成
され、該ゲッタ5が、周期律表の4A族の金属元素また
はそれを主成分とする合金からなる多孔質体であって、
その内部に加熱手段を有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷却CCDカメラに係
り、特に天体観測に好適な冷却CCDカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】光度の小さい星雲などの天体観測を目的
としたカメラとして、冷却型の電荷結合素子(ChargeC
oupledDevice、以下CCDと略す)を用いた冷却CCD
カメラがある。天体観測の場合、露出時間が数分と長く
なるので、カメラに内蔵されたCCDの温度が0〜40
℃の範囲のとき、例えば暗電流が100e−/秒以上と
大きくなり、撮像が乱れるという課題があった。そし
て、これに対し、暗電流を10e−/秒以下にするため
に、ペルチェ効果を用いたペルチェ素子でCCDを常時
一定の温度に冷却し、撮像の乱れを軽減する方法が検討
された。
【0003】しかし、相対湿度7〜10%RHの乾燥大気
中でCCDを冷却したとき、CCDの表面に直接接触し
ている大気中の水分が、−10〜−15℃の温度でCC
Dの表面に結露氷結し、CCDを冷却するためのエネル
ギの一部が、該結露や氷結のために消費されるので、C
CDの冷却が十分に行われないばかりでなく、エネルギ
消費が大きくなるという課題があった。
【0004】そこで、CCDが収納された気密室内の露
点を下げることが行われ、露点を下げる方法として以下
の方法がある。
【0005】第1の方法は、気密室内を市販の高純度の
ガス、例えば窒素ガスに置換するものである。第2の方
法は、気密室内にシリカゲルを真空封入しガスの絶対量
を極少にするものである。すなわち、気密室内のそれぞ
れの物質から放出されるガスや気密室内面に付着した水
蒸気分を予め入れたシリカゲルに吸着させるものであ
る。第3の方法は、CCDが収納された気密室内の初期
真空度を長時間維持する方法で、定期的に真空ポンプを
用いて真空引きするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
には次の課題があった。即ち、第1のガス置換方法は、
CCDの冷却熱の一部がCCD表面と接触している封入
ガスへ逃げることによりエネルギ損失が大きくなる点
と、置換ガスの導入時に外部の空気を巻き込み完全に置
換し切れず気密室内の露点が上昇する点があった。
【0007】第2の吸湿方法では、例えば、シリカゲル
の吸湿率は相対湿度50%RH中で30%であるが、1
0%RH中では8%となり、このように水蒸気圧が低く
なるほどシリカゲルの吸湿特性が低下し、完全除湿は困
難であった。すなわち、極低湿度領域(低温真空中)で
は、時間の経過と共に増加する水蒸気ガスを吸着できな
いという点があった。すなわち、第1,2の方法は、露
点低下が不十分で比較的短時間に撮像の乱れが発生する
ものであった。
【0008】第3の真空方法は、ユ−ザ自身が真空度1
Pa以下にできる真空ポンプを準備し、定期的に真空引
きを行わねばならないという課題があった。そのため
に、真空ポンプの保管場所を確保する必要がある、真空
引きのために設けた専用バルブからの漏れに対する配慮
が必要であるなどの問題があった。すなわち、第3の方
法は、取り扱いに難点のあるものであった。
【0009】したがって、本発明の目的は、撮像の乱れ
を長時間に亘り防止し、取扱性に優れた冷却CCDカメ
ラを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、撮像用
のCCDと、該CCDを冷却する冷却手段と、前記CC
D及び冷却手段を密封する気密室とを含み構成され、前
記CCDで受光し撮像する冷却CCDカメラにおいて、
前記気密室内に、周期律表の4A族の金属元素またはそ
れを主成分とする合金からなるガス吸着材を設置するこ
とによって達成される。
【0011】さらに、前記ガス吸着材を加熱する加熱手
段を設けても良い。
【0012】
【作用】上記構成によれば、気密室内に設置した、周期
律表の4A族の金属元素またはそれを主成分とする合金
からなるガス吸着材としてのゲッタが、極低湿度領域に
おいても、時間の経過と共に増加する水蒸気ガスを吸着
するので、従来のシリカゲルからなるゲッタに比較し、
長時間に亘って気密室を、所定の露点以下または所定の
真空度以下の状態に維持し、撮像の乱れが防止される。
【0013】特に、外部からエネルギを与え気密室に封
入されたゲッタを加熱し、一旦ゲッタの表面に吸着した
ガスを内部に拡散させて、再びゲッタの表面を活性化
し、活性化した該ゲッタでもって、気密室に存在または
発生するガスを繰り返し吸着することができる。これに
よってかなり長時間に亘って、気密室の所定露点以下ま
たは所定真空度以下の状態が確保される。
【0014】一方、真空ポンプは用いず、吸着能力のあ
るゲッタを気密室内に設置したままであるので、取扱性
は良好である。さらにまた、ゲッタに内臓された電気ヒ
−タに電気を与えて再活性化し吸着させる方法は、取り
扱い易い方法である。
【0015】
【実施例】以下、本発明による実施例について、図面を
参照し説明する。図1は、本発明による一実施例の冷却
CCDカメラを示す断面図である。図2は、図1の冷却
CCDカメラを備えた天体望遠鏡の構成を示す図であ
る。図3は、図1の冷却CCDカメラの画像信号処理構
成を示す図である。まず、図2は、本発明による冷却C
CDカメラを天体望遠鏡に応用した例を示すもので、天
体望遠鏡1の接眼レンズ側2に、冷却CCDカメラ3が
螺子などを用いて固定され、冷却CCDカメラ3には、
パ−ソナルコンピュ−タ14とテレビジョン15が接続
される構成である。
【0016】そして図3に示すように、撮像するために
CCDで受光した画像信号が、駆動回路12やA/D変
換器13などから成る制御回路11を介して、パ−ソナ
ルコンピュ−タ14に送られ、ここで画像を鮮明にする
ための処理が加えられて、テレビジョン15に天体が映
し出されるものである。図1に戻り、図示された冷却C
CDカメラ3は、 ハウジング4,ゲッタ5,CCD
6,機械式シャッタ7,ペルチェ素子8及び9,サ−ミ
スタ10,駆動回路12やA/D変換器13などから構
成される。 ハウジング4は、ハウジング4a,4b,
4c,4dに分かれ、ハウジング4a,4bにて形成さ
れる気密室30とハウジング4b,4c,4dにて形成
される収納室40とを構成する。以下、さらに詳細な構
成について説明する。
【0017】気密室30の内部に、ゲッタ5、電荷結合
素子としてのCCD6、機械式シャッタ7、CCD6を
冷却する冷却手段としてのペルチェ素子8,9、そして
温度検出のためのサ−ミスタ10などが組み込まれてい
る。気密室30の真空引きは真空ポンプの専用口金をハ
ウジング4aの通路25に差し込んで、製品の製造時に
のみ行われる。そして、所定の真空度に真空引きが終了
した段階で、通路25の途中に設けたOリング26と密
封栓27とから成る専用バルブで密封される。
【0018】また、制御回路11を構成する駆動回路1
2,A/D変換器13,駆動回路,電源回路などは、複
数のプリント基板に分割され、複数の支柱で所定の間隔
を置いて支持される。さらに、制御回路11は、CCD
制御用のマイクロコピュ−タを有し、該マイクロコピュ
−タは、ゲッタ5,CCD6,機械式シャッタ7,ペル
チェ素子8と9,サ−ミスタ10などから得られた信号
を処理する。そして、気密室30に隣接した気密構造を
必要としない収納室40に収納される。なお、ハウジン
グ4aは、天体望遠鏡1に固定される筒部21を有し、
該筒部21の底に、光学ガラス22が、気密を維持する
ためのOリング26を挟み固定されている。
【0019】図4は、図1のゲッタ5の周辺部を示す拡
大図である。ゲッタ5の周辺部は、ゲッタ5、 ハウジ
ング4a,4b、 Oリング26、 ハ−メチックシ−ル
端子24、シールド板20などから構成される。図に示
すように、ガス吸着材としてのゲッタ5は、ゲッタ5を
加熱する加熱手段としての電気ヒ−タ18を有し、電力
供給用のヒ−タリ−ド16,16’が、該電気ヒータ1
8に接続されている構造である。ハ−メチックシ−ル端
子24は、テグ溶接などによりハウジング4bに固定さ
れ、ガラスなどの絶縁材により気密絶縁支持された2本
のリ−ド17,17’を有する。そして、リ−ド17,
17’の先端部に、ヒ−タリ−ド16,16’がスポッ
ト溶接などにより固定される。電気ヒータ18は、例え
ばモリブデン,タングステン,モリブデンマンガン、また
は、これらの合金などから製作される。
【0020】電気ヒータ18のヒ−タ線の表面には、電
気絶縁のためにアルミナなどの薄い膜にて被覆され、ゲ
ッタ5に埋設される。そして、シ−ルド板20は、ゲッ
タ5の輻射熱(輻射熱線)が冷却のためのペルチェ素子8
やその他の部品に当たり焼損しないように、または、C
CD6の窓部に後述する活性化時の光(赤外光線)が到
達し誤撮像しないようにするために、ゲッタ5を覆うよ
うに設けられたものである。すなわち、ガス吸着材が加
熱されることによって該ガス吸着材から発せられる熱光
線(輻射熱線や赤外光線)を遮断するようガス吸着材を覆
う手段として、シ−ルド板20が設置される。
【0021】ゲッタ5の本体は、周期律表の4A族の金
属元素またはそれを主成分とする合金、すなわち、ジル
コニュ−ムまたはチタニュ−ム単体、あるいは、ジルコ
ニュ−ムまたはチタニュ−ムにアルミニュ−ムなどを加
えた合金からなる。望ましくは多孔質体である。粉末原
料焼成時に混合される粘結材、バインダ、溶剤などの配
合割合、焼成時間、焼成温度などを任意に変えることに
よって、多孔質体の強固なゲッタ5が製作できる。これ
らは、吸着除去するガスの種類などに合わせ、活性化温
度を高くしたり低くしたり、原料の配合割合を任意に変
えることによって、多孔質体の後述する微細孔の大きさ
や密度などを調整して、製作できる。
【0022】次に、図5〜図7を同時に参照し、かなり
長時間に亘って、気密室を所定の露点以下または所定の
真空度以下に維持する方法の、ゲッタ5の繰り返し活性
化法(ゲッタの再活性化)について説明する。図5は、ゲ
ッタのガス吸着前後の吸着状態を示す拡大図である。図
6は、ガス吸着後のガスを構成する原子または分子のゲ
ッタ内部の濃度分布状態を示す拡大図である。図7は、
再活性化後のガスを構成する原子または分子のゲッタ内
部の濃度分布状態を示す拡大図である。
【0023】まず、ガス吸着前のゲッタは、図5(a)に
示すように、ガス原子がゲッタ塊に吸着されていない状
態である。この状態にあったゲッタは、気密室内に存在
する各種のガス、例えば大気中の酸素、窒素、二酸化炭
素、一酸化炭素などの活性なガスを吸着し、図5(b)に
示すようなガス吸着後の状態になる。 す
なわち、ゲッタは、無数の微細孔19よりなる多孔質体
の表面は、ガス原子を捕獲し、ゲッタのバルクと酸化
物、窒化物、炭化物を形成して化学的に吸着する。この
時、吸着されたガス原子は、多孔質体の表面に集中して
いる。
【0024】図6に、ゲッタ内部(ゲッタ塊の内部)にお
ける、ガス吸着後のガス原子濃度を示している。図の予
想濃度分布よりガス原子が表面に集中していることが判
る。そして、表面に集中するので、表面に於ける吸着能
力は著しく低下する。なお、一度吸着されたこれらのガ
ス原子は、酸化物、窒化物、炭化物を形成しているの
で、化学的に安定であり、再び放出されることはない。
【0025】ゲッタ5は、上記のように常温では化学的
に安定であるが、例えば、400〜1000℃に加熱さ
れると、低下した吸着能力が復活し再活性化する。即
ち、再び活性化するためにゲッタ5を高温度にすると、
既に吸着されたガス原子は、図7に示すように、分圧の
低い中央部へ拡散する。換言すれば、活性化後のバルク
内のガス原子濃度は平均化する。従って、表面付近に集
中的に吸着したガス原子は、活性化後は中央部へ拡散
し、表面付近のガス原子濃度は希薄になる。 すなわ
ち、図5(c)に示すような状態となり、図7に示すよう
に表面に於けるガス原子濃度は小さくなる。換言すれ
ば、表面がクリ−ニングされた状態になるため、活性化
後に再び新たなガスの吸着が可能になる。すなわち、
電気ヒータ18を内蔵しているゲッタ5は、電気ヒータ
18のジュ−ル熱により昇温され、その吸着能力を回復
し、再活性化されるものである。
【0026】図8は、吸着経過時間とゲッタ中の平均吸
着ガス原子濃度の関係を示す図である。すなわち、繰り
返し活性化した場合に、ゲッタ内部での吸着ガス原子濃
度が増加し、1回,2回と再活性化する毎に、臨界線に
近づく様子を示したものである。図7には、同様に、2
回目,3回目の活性化後の予想濃度分布を点線で示して
いる。このようにしてガス原子は、微細孔の内壁を含む
ゲッタ表面で吸着され、加熱による活性化でゲッタ内部
に拡散し、ゲッタのバルク内のガス原子濃度がガス原子
含有臨界線に達するまで、ゲッタに繰り返し吸着され
る。例えば、Zrから成るゲッタの場合は、図8の2点
鎖線に示すように、酸素の30 at%の許容吸着ガス原
子含有臨界線に達するまで、気密室内に蓄積するガスを
繰り返し吸着することが可能である。なお、周期律表の
5A族の金属元素であるヴァナジュ−ムまたはそれを含
む合金でも同様な再活性化が行え、ゲッタ5として利用
できることが判明している。
【0027】以下、本発明の理解を深めるために、課題
の補足と発明の思想について記述する。まず、課題につ
いて補足説明する。CCDカメラなどの商品は、製品を
安価に作ることを優先し製作されるものである。従っ
て、気密室(真空ハウジング)内に収納された部品には、
吸湿性のものや気孔率の高いものが含まれており、使用
期間中の真空度が落ち、5〜8年間の長期に亘って、い
や2〜3年間と言えども、例えば、露点−30℃以下
(真空度10Pa以下)を確保することは困難である。
すなわち、真空封止法において、当初気密室内の真空度
が、例えば1Paであったとしても、約3ヶ月〜1年の
期間が経過すると、冷熱サイクルなど種々の条件が重な
り、気密室内は、極微少ではあるが外部より大気が侵入
したり、内部に収納された有機系物質からガスが発生す
るなどし、徐々に50Paにまで増加するものであっ
た。
【0028】このため気密室内に予めシリカゲルを入れ
て置き、侵入してくる空気中の微少水蒸気分を吸着する
ことにしたが、前述のように極低水蒸気圧のもとでは、
シリカゲルの水蒸気分の吸着能力は殆どなくなる。従っ
て、時間の経過と共に空気中の水蒸気分が200PPM
以上にまで増加し、気密室中のシリカゲル量によって
は、約3ケ月後に、−30℃のCCDの冷却が不能にな
るという課題があった。
【0029】次に、本発明の思想について記述する。ガ
スを吸着し所定の真空度を維持するために用いるゲッタ
としては、Baを主とする蒸発形がある。しかし、天体
望遠鏡に組み合わせて、星雲などを拡大し映像として捕
らえるための冷却CCDカメラの場合は、内部にCCD
が組み込まれており、蒸発形ゲッタからの蒸発物が、光
が入射する窓にごみや汚れとなって付着することを考え
れば、蒸発形ゲッタは得策ではないと言える。前述のよ
うなゲッタの加熱活性法を考えれば、特に、蒸発形ゲッ
タの使用は避けるべきである。従って、ゲッタ自体から
蒸発しCCDの受光を妨げる蒸発物を発生しない、非蒸
発形のゲッタを利用することが望ましいと言える。
【0030】非蒸発形ゲッタは、周期律表の4A族の金
属元素(ZrやTiなど)またはそれを主成分とする合金
から構成されるものである。そして、形状は、円筒形あ
るいは中空円筒形などから成っている。上記のような種
類のゲッタの大きさは、気密室のガスの蓄積速度(侵入
または発生速度)にもよるが、例えば、100cc程度の
気密室であれば、重さ1〜3gr程度で対応でき、気密
室内容積に占めるゲッタの大きさは、数%と比較的小さ
いものとなる。特に、CCDカメラのように気密室内が
比較的狭く、種々の材料が組み込まれた容器内部であっ
ては、小形であることが有利である。そして、加熱時に
他の部品に悪影響を及ぼさず比較的低い温度範囲で使用
でき、また、少量のZrやTiであれば入手も容易であ
り、製造コストの低減も可であるので、上記種類のゲッ
タが最適である。また、ゲッタは、予め製造段階でCC
Dと一緒に気密室内に収納され、ユ−ザが冷却CCDカ
メラの使用時などに、適時ゲッタを活性化することによ
って、有限ではあるが効果的な真空度の維持が可能であ
る。
【0031】すなわち、上記の非蒸発形ゲッタは、シリ
カゲルのようなガスの吸脱着の可逆作用がなく、化学的
に安定な状態でガスが捕獲され、ゲッタに吸着されたガ
スが再び放出されることがなく、長期的に安定して使用
できるものである。従って、極低湿度領域においても、
時間の経過と共に増加する水蒸気ガスを吸着するので従
来のシリカゲルからなるゲッタに比較し、長時間に亘っ
て気密室の状態を、所定の露点以下または所定の真空度
以下に維持することができる。そして、真空ポンプを準
備する必要がないので、真空ポンプの保管場所の必要が
なく、また、真空ポンプを接続して真空引きするための
専用バルブも必要としない。
【0032】製品として組立てる段階でのCCDを収納
する気密室は、真空ポンプを用いて所定の真空度に真空
引きして後、密封栓にて封止する。冷却CCDカメラ
は、ユ−ザに安価な物を提供しないと拡販が期待できな
いため、また、当初確保した高真空度を数年に亘って、
ガスの侵入や内部ガスの発生を心配しないで済むような
内部構造物や部品を採用できる価格的な余裕はない。従
って、十分とはいえない構造で長期間使用しているうち
に、冷熱サイクルなどのなんらかの原因により気密室内
の各種物質からの放出ガスや気密室内壁からの放出ガス
などが発生し、または大気が内部に侵入して真空度が落
ちることがある。
【0033】このような時には、ゲッタを多孔質体とす
る。すなわち、ゲッタは、その表面でガスを吸着するも
のであるから多孔質体とし、単位重量当たりの表面積を
大きくした方が良いと言える。そして、多孔質体とすれ
ば、吸着能力は増加し、吸着速度は速くなり、軽量で製
品に組み込み易くもなる。この多孔質体から成るゲッタ
は、金属粉末の焼結法の応用により製造できる。そし
て、この多孔質体の広い表面で化学的にガスを吸着捕獲
し、真空度の維持を図るものである。以上によって、従
来のシリカゲルからなるゲッタに比較し、長時間(2〜
3年間)の使用が可能となるが、さらに、かなり長期間
(5〜8年間)の使用に耐えるようにするには、ガス吸着
材を加熱する加熱手段を設ける方法が有効である。これ
について、以下説明する。
【0034】ゲッタが内蔵する加熱手段としての電気ヒ
−タに通電し、ジュ−ル熱を発生させて加熱することに
より、ゲッタのバルクの温度上昇を図り、分子運動を活
発にして(活性化して)、ガスの吸着によって濃度が高く
なった、表面付近のガス原子(ガスを構成していた原子)
を内部に拡散し、ゲッタのバルク内の吸着ガス原子の平
均化を行うものである。即ち、ゲッタは常温においても
ガスを吸着するが、化学的には比較的安定なものであ
る。しかし、400〜1000℃では活性化され、気密室内の
酸素、窒素、一酸化炭素などの大気中に一般的に存在す
る活性なガスを、その表面で分解し、ゲッタのバルクと
酸化物、窒化物、炭化物等を形成して化学的に吸着す
る。一度、吸着されたこれらのガスは化学的に安定にな
り、再び放出されることはない。
【0035】例えば、Zrゲッタのバルクが酸素ガスを
吸着した場合、吸着された酸素ガスはゲッタの表面で分
解されてZr酸化物(ZrO)となり、ZrO中の酸素濃
度は表面に近い程高く、例えば、部分的にZrOが20
at%となり、吸着ガス量の少ない内部の酸素濃度は、
例えば、1 at%と比較的低い値になっている。活性化
のためにゲッタを高温度にすることによって、ゲッタの
バルク内部は化学的に分子運動が活発になり、ガスの吸
着によって高濃度化した表面付近の酸素は、酸素濃度が
低く酸素分圧の低い内部へ拡散する性質がある。活性化
後のゲッタのバルクの酸素濃度は、例えばZrOが3 a
t%程度に平均化される。時間の経過と共に多量のガス
を吸着し、吸着能力の低下が著しくなっても、ゲッタは
再び活性化することによって、高密度化した表面の酸素
や他の吸着ガス原子は、前述のようにゲッタ内部に拡散
するため、表面付近の吸着ガス原子は低濃度値になり、
新たなガスの吸着が効率良く行われる。このようにし
て、繰り返してガス吸着が行われ、吸着ガス原子がゲッ
タのバルク内に蓄積される。
【0036】例えば、酸素の場合にはゲッタのバルク内
の平均酸素濃度がおよそ30 at%付近に達するまで繰
り返し、ガス吸着が可能とされている。金属の状態図に
よれば、30 at%以上の酸素を吸着したジルコニュ−
ムは、金属組織が変化してセラミック化することが知ら
れている。一般的に、ジルコニュ−ム(含む合金)のほか
に、チタニュ−ム(含む合金)も比較的高温まで相変化を
起こさず、ガス吸着が可能な金属であることが知られて
おり、これらも同様に利用できると言える。吸着ガスの
種類については、酸素のほかに、窒素や二酸化炭素、そ
の他のガスについても同様の考え方で、吸着が可能であ
ると言える。
【0037】一方、電気ヒ−タ以外の加熱手段を用いる
こともできる。例えば、加熱手段として、CCDを収納
する気密室が、磁界を貫通することのできる材料から構
成され、気密室外にあるコイルに発生させた磁界を気密
室内のゲッタに通し、ゲッタ内部に誘導電流を発生させ
て加熱する手段が考えられる。 また、気密室
に収納されたゲッタが気密室に固定された透明なガラス
窓などから覗ける構造であれば、この窓からレ−ザや赤
外線ランプなどの光をゲッタに照射し、加熱する手段も
可能である。しかしながら加熱手段としては、簡単に加
熱することができ、構造も単純化できる電気ヒータが、
最も適していると言える。
【0038】ところで、活性化中のゲッタのガス吸着速
度は高く、吸着能力も大きくなる。従って、ゲッタの再
活性化中、即ち加熱中も吸着させたいが、活性化のタイ
ミングによっては、ゲッタの寿命を縮めることになる場
合がある。また、冷却CCDカメラが画像を取り込み中
にゲッタを活性化することは避けた方が賢明である。活
性化時の温度上昇のためにゲッタが発光し映像に悪影響
を及ぼすからである。従って、ゲッタは画像取り込み時
を避けて、撮影の準備段階または映像取り込み終了後に
活性化(電力の供給や光の照射)を実行することが望まし
いと言える。しかし、冷却CCDカメラの有効活用、稼
働時間や撮影時間短縮を考えると、ゲッタの周囲にシ−
ルド板を取り付けて、ゲッタの温度上昇時の熱や光がC
CD側に漏れないような構造とし、画像取り込み時も活
性化を可能とする方が良い。
【0039】また、ゲッタの活性化のタイミングを、予
めコンピュ−タソフトに組み込んで置き、冷却CCDカ
メラ使用時の一連の動作の一つとして、使用毎に少なく
とも1回以上の活性化動作を行い、内部発生や外部侵入
により蓄積されたガスを吸着し、真空度の回復を図るよ
うにすることは可能である。ゲッタの活性化のタイミン
グは、使用時間などをユ−ザが記憶して置き、必要に応
じて活性化動作を行う方法もあるが、人間の操作に任せ
た場合、忘れることもあるので、CCDの駆動指令や他
の制御指令を行うために組み込まれているマイクロコン
ピュ−タを利用する。すなわち、マイクロコンピュ−タ
に記憶させて置き、その指令に基づいて、冷却CCDカ
メラを稼働させた時、即ち電源等が投入された時に、定
期的に活性化を実施することが得策である。
【0040】さらに、活性化を連続的に行うことは可能
ではあるが、ヒ−タ加熱のためのエネルギ消費が大きい
ため得策でない。一方の気密室内のガスの蓄積は、時間
的には長期間に亘るものであり、ガスの蓄積に比べ、他
方のゲッタの吸着速度やガス原子の拡散速度は、比較的
速いものである。したがって、連続的な活性化は必要で
なく、断続的または定期的な活性化の方がより効率的で
あると言える。具体的には、気密室の内容積や吸着ガス
の種類などから、発生ガスの蓄積時間と吸着速度等を設
定し、該設定に基づいてマイクロコンピュ−タが演算判
定し、加熱手段による加熱を断続的または定期的に実施
させる手段を、例えば、制御回路11内に設けるもので
ある。
【0041】一方、気密室の側壁に穿った真空引き用
の、例えば直角曲がり孔の垂直方向に密封栓を、予め直
角孔が導通するように通路を開けて差し込んで置く。真
空ポンプによりこの通路を介して真空引きした後、所定
の真空度が確保できた段階でこの密封栓の円錐形底部を
断面がO形の弁座に向けて押し当て、真空引き継続中に
気密室内の真空度の維持を図ることができる。真空引き
後の通路の他の閉止法に、銅パイプを用いる方法があ
る。銅パイプは気密室側に固定し、真空引き通路の一部
として予め組み込んで置く。所定の真空度に達した段階
(真空引き継続中)で銅パイプの途中を直角側面から挟ん
で潰しその後で、局部的に加熱し溶着することにより気
密が保持できる。その後、溶着部を気密室側に残して切
断するものである。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、非蒸発形ゲッタを予め
製造段階で冷却CCDカメラの気密室内に組込んで置
き、その後の時間の経過に伴って外部ガスの侵入や内部
材料からのガスの発生により僅かに蓄積したガスを、ユ
−ザが定期的にゲッタを活性化して吸着し除去すること
ができる。従って、CCDを長期に亘って、安定に所定
の温度に冷却し制御できるため、CCDの暗電流は減少
し信頼性のある画質が保証できる。また、次の効果もあ
る。
【0043】真空度回復のためのゲッタは冷却CCDカ
メラ本体に内蔵できるため、従来の冷却CCDカメラの
ごとく、真空ポンプをユ−ザが特別に購入し準備しなく
て済み、安価になる。冷却CCDカメラの中に組み込ま
れたゲッタは、外部からコンピュ−タソフトにより動作
タイミングを自動的に設定することが可能であり、真空
度回復のための操作は簡単である。ユ−ザの取扱いが容
易となる。従来のごとく外部に定期的に真空引きするた
めの特殊なバルブを必要としないため、バルブからの漏
洩問題がなく、長時間使用に耐えられる。吸着能力のあ
るZrやTiなどのゲッタであれば、例えば100cc
の気密室内容積に対しておよそ3g程度で済み、小形軽
量化が図れる。ゲッタの外周に輻射熱を遮蔽するための
シ−ルド板が設置されているため内部部品の加熱溶融や
焼損を防止でき、信頼性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の冷却CCDカメラを示
す断面図である。
【図2】図1の冷却CCDカメラを備えた天体望遠鏡の
構成を示す図である。
【図3】図1の冷却CCDカメラの画像信号処理構成を
示す図である。
【図4】図1のゲッタ5の周辺部を示す拡大図である。
【図5】ゲッタのガス吸着前後の吸着状態を示す拡大図
である。
【図6】ガス吸着後のガスを構成する原子または分子の
ゲッタ内部の濃度分布状態を示す拡大図である。
【図7】再活性化後のガスを構成する原子または分子の
ゲッタ内部の濃度分布状態を示す拡大図である。
【図8】吸着経過時間とゲッタ中の平均吸着ガス原子濃
度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…天体望遠鏡、2…接眼レンズ側、3…冷却CCDカ
メラ、4,4a,4b4c,4d…ハウジング、5…ゲ
ッタ、6…CCD、7…機械式シャッタ、8,9…ペル
チェ素子、10…サ−ミスタ、11…制御回路、12…
駆動回路、13…A/D変換器、14…パ−ソナルコン
ピュ−タ、15…テレビジョン、16,16’…ヒ−タ
リ−ド、17,17’…リ−ド、18…電気ヒ−タ、1
9…微細孔、20…シ−ルド板、21…筒部、22…光
学ガラス、24…ハ−メチックシ−ル端子、25…通
路、26…Oリング、27…密封栓、30…気密室、4
0…収納室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福原 雅明 茨城県ひたちなか市大字高場字鹿島谷津 2477番地3日立オートモティブエンジニア リング株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像用のCCDと、該CCDを冷却する冷
    却手段と、前記CCD及び冷却手段を密封する気密室と
    を含み構成され、前記CCDで受光し撮像する冷却CC
    Dカメラにおいて、 前記気密室内に、周期律表の4A族の金属元素またはそ
    れを主成分とする合金からなるガス吸着材を設置したこ
    とを特徴とする冷却CCDカメラ。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ガス吸着材を加熱
    する加熱手段を設けたことを特徴とする冷却CCDカメ
    ラ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記ガ
    ス吸着材は、該ガス吸着材自体から蒸発し前記CCDの
    受光を妨げる蒸発物を発生しない、非蒸発形の吸着材で
    あることを特徴とする冷却CCDカメラ。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2において、前記ガ
    ス吸着材は、多孔質体からなることを特徴とする冷却C
    CDカメラ。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2において、前記ガ
    ス吸着材は、ジルコニュ−ムまたはチタニュ−ムである
    ことを特徴とする冷却CCDカメラ。
  6. 【請求項6】請求項2において、前記加熱手段は、電気
    ヒータであることを特徴とする冷却CCDカメラ。
  7. 【請求項7】請求項2において、前記ガス吸着材が加熱
    されることによって該ガス吸着材から発せられる熱光線
    を遮断するよう、前記ガス吸着材を覆う手段を設置した
    ことを特徴とする冷却CCDカメラ。
  8. 【請求項8】請求項2において、前記加熱手段による加
    熱を、断続的または定期的に実施させる手段を設けたこ
    とを特徴とする冷却CCDカメラ。
JP7147678A 1995-06-14 1995-06-14 冷却ccdカメラ Pending JPH099116A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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