JPH099153A - 撮像パネルおよびその残留電荷を除去する方法 - Google Patents

撮像パネルおよびその残留電荷を除去する方法

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JPH099153A
JPH099153A JP8145515A JP14551596A JPH099153A JP H099153 A JPH099153 A JP H099153A JP 8145515 A JP8145515 A JP 8145515A JP 14551596 A JP14551596 A JP 14551596A JP H099153 A JPH099153 A JP H099153A
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light
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JP8145515A
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Denny L Y Lee
ラップ イェン リー デニー
Lawrence K Cheung
カイ−フン シェン ローレンス
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EI Du Pont de Nemours and Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮像パネル内の残留電荷を除去すること。 【解決手段】 撮像パネルは、誘電材料の基板層に隣接
して配列された複数個のセンサと、当該センサの上に設
けられた放射線感応層とを有する。放射線感応層が、第
1の実質的に均一なパターンの光線により露光されて、
撮像パネル内に捕捉されている残留電荷が部分的に中和
される。次に、放射線感応層は、第2の実質的に均一な
パターンの十分な光線により露光されて、撮像パネル内
に捕捉されている実質的に全ての残留電荷が中和され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直接放射線像を撮
像するための撮像パネルに関する。特に、本発明は、次
の放射線像の撮像に先立って、撮像パネルに残っている
残留電荷を除去するための方法および装置に関する。
【0002】なお、本明細書の記述は本件出願の優先権
の基礎たる米国特許出願第08/475,449号(1
995年6月7日出願)の明細書の記載に基づくもので
あって、当該米国特許出願の番号を参照することによっ
て当該米国特許出願の明細書の記載内容が本明細書の一
部分を構成するものとする。
【0003】
【従来の技術】慣例の医学的診断過程では、X線像パタ
ーンがハロゲン化銀フィルムに記録される。これらの装
置は、当初均一なパターンの検査用X線を検査対象の患
者に向けて照射し、その結果として画像に従って変調さ
れたX線パターンをX線増感紙で受け、増感されたパタ
ーンをハロゲン化銀フィルムに記録し、この放射線潜像
パターンを化学的に変換してX線写真と呼ばれる永久可
視画像にする。
【0004】X線写真はまた、放射線感応材料層を用い
て、放射線像を画像に従って変調された電荷パターンと
して直接撮影することによって得られてきた。入射X線
の強さによって、画素化される部分内にX線により電気
的または光学的に生成された電荷は、規則的に配置され
た離散的固体放射線センサの配列体により量子化され
る。1994年6月7日にLee 外に対して発行され、E.
I. du Pont de Nemoursに譲渡された米国特許第5,3
19,206号に、光導電材料層を用いて、画像に従っ
て変調された電子−正孔対の面分布を生成し、次に、こ
の電子−正孔対を薄膜トランジスタ等の電気感応素子に
より、これに対応するアナログ画素(絵素)値に変換す
る装置が開示されている。米国特許第5,262,64
9号(Antonuk 外)には、燐光または発光材料層を用い
て、画像に従って変調された光子分布を生成し、次に、
この光子をアモルファス・シリコン光ダイオード等の電
気感応素子により、これに対応する画像に従って変調さ
れた分布の電荷に変換する装置が開示されている。米国
特許第5,254,480号(Tran)には、光子分布を
創出する発光層と、これに対応する画像に従って変調さ
れた電荷分布を生成する隣接の光導電材料層とを組み合
わせ、次に、この電荷を電気感応素子により、これに対
応するアナログ画素値に変換して画像を得る装置が開示
されている。これらの固体装置は、ハロゲン化銀フィル
ムの消費および化学的処理を伴わずに繰り返しX線露光
を行なうのに有用であるという利点を有する。
【0005】光導電層を用いたシステムの場合には、画
像に従って変調されたX線による露光に先立って、適切
な電界を印加することにより、光導電層の上表面が電荷
読取手段に対して均一にバイアスされる。X線露光中
に、画像的に変調されたX線パターンの強さに対応し
て、光導電層内に電子−正孔対が生じ、これらの電子−
正孔対は、印加されたバイアス電界により分離される。
電子−正孔対は、互いに逆方向に、電界の力線に沿って
光導電層の両表面の方へと移動する。X線露光が終わる
と、さまざまな大きさの電荷が画像に従って分布した形
の潜像が光導電層内に捕えられており、これが静電放射
線潜像である。光導電層に近接した複数個の電荷捕獲素
子とスイッチング・デバイスは画像的な分布の電荷を読
み取るようになっており、これによって画素化されたX
線写真が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような電荷捕獲お
よび読取のやり方に付随する問題は、X線露光をやめ
て、読取りによって光導電層内に分布している電荷を決
定した後も、光導電層内に誘導された電荷の一部が、捕
捉電荷となって、光導電層内だけでなく光導電層の表面
とこれに隣接する層の表面との間の平面的な界面にも残
留したままになりうるという点にある。これらの残留電
荷は、次のX線露光に先立って完全に除去されなければ
ならない。さもなければ、前の照射パターンと関わりの
ある偽像パターンが、次のX線写真に付加されかねな
い。
【0007】たとえば、1994年11月24日にLee
外に対して発行され、E. I. du Pont de Nemours and C
ompanyに譲渡された米国特許第5,166,524号に
開示されているように、大線量の化学放射線により撮像
素子の光導電層を故意にフラッシュ露光して、光導電層
を瞬間的に実質導電性にすることによって、光導電層内
に蓄積されている残留電荷を除去しうることが知られて
いる。しかし、このような撮像素子は、フラッシュ露光
を行なう前に、これに接触する導電性フォームまたはゴ
ム等の導電層を電荷捕獲用マイクロプレートから物理的
に分離することによって、部分的に分解されなければな
らない。また、フラッシュ露光により、大きな中和電流
が局所的に発生することがあり、これが近くの読取部材
の電流容量を超過するかもしれない。また、たとえば米
国特許第5,319,206号に開示されているよう
に、逆に減少する電界を印加することにより、残留電荷
を最小限に抑えることも行なわれてきた。しかし、この
方法では、光導電層に残っている残留電荷を完全に中和
するためには、減少する逆の電界を多数回印加すること
が必要になる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、誘電材料の基
板層に隣接して配列された複数個のセンサを有する撮像
パネル内の残留電荷を除去するための装置と方法とを提
供する。これらのセンサの上には、放射線感応層が設け
られる。この放射線感応層は、第1の実質的に均一なパ
ターンの光放射により露光されて、撮像パネル内に捕捉
されている残留電荷が部分的に中和される。次に、放射
線感応層は、第2の実質的に均一なパターンの光放射に
より露光される。この光放射は、撮像パネル内に捕捉さ
れている残留電荷を実質的に全て中和するのに十分なも
のとする。
【0009】請求項1記載の発明は、上面と下面とを有
する誘電材料の基板層と、前記基板層の前記上面に隣接
して配列されるとともに、各々がスイッチング・デバイ
スと検知素子とを有する複数個のセンサと、前記センサ
の上に配置された下面および自身の前記下面の反対側に
位置する上面を有する放射線感応層とを含む撮像パネル
において、前記基板層の前記下面に隣接して配置され
て、実質的に均一なパターンの光放射を前記基板層の上
に供給する発光パネルを具え、前記基板層と各検知素子
が、前記パネルからの光放射に対して実質的に透明な光
学密度を有し、それによって前記光放射が前記基板層と
前記検知素子とを通過して、前記放射線感応層の前記下
面に達するようにしたことを特徴とする撮像パネルであ
る。
【0010】請求項2記載の発明は、前記発光パネル
は、第2の発光パネルを具え、前記パターンの光放射
は、第2のパターンの光放射を具え、前記放射線感応層
の前記上面に隣接して配置されて、第1の実質的に均一
なパターンの光放射を前記放射線感応層の上に供給する
第1の発光パネルをさらに具えたことを特徴とする請求
項1に記載の撮像パネルである。
【0011】ここで、前記第1の発光パネルは、均一な
X線密度を有する材料を具えてもよい。
【0012】請求項3記載の発明は、前記基板層の前記
上面に隣接して設けられて、前記スイッチング・デバイ
スの各々に個別に電子的にアクセスする手段をさらに具
えたことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像パ
ネルである。
【0013】ここで、各スイッチング・デバイスは、前
記検知素子に接続されたソースと、いずれも前記アクセ
ス手段に接続されたドレインおよびゲートとを有する薄
膜電界効果トランジスタ(FET)とすることができ
る。
【0014】前記放射線感応層は、光導電性材料層を有
するものとすることができる。
【0015】前記第1のパターンの光放射は、400〜
800ナノメートルの範囲の波長を有する光放射を有す
るものとすることができる。
【0016】前記第1のパターンの光放射は、20〜1
000erg/cm2 の範囲の単位面積毎のエネルギー
を供給することができる。
【0017】前記第2のパターンの光放射は、400〜
800ナノメートルの範囲の波長を有する光放射を有す
るものとすることができる。
【0018】前記第2のパターンの光放射は、20〜1
000erg/cm2 の範囲の単位面積毎のエネルギー
を供給することができる。
【0019】前記第1の発光パネルは、前記センサ配列
体と同一の広がりを持つものとすることができる。
【0020】前記第2の発光パネルは、前記センサの配
列体と同一の広がりを持つものとすることができる。
【0021】請求項4記載の発明は、上面と下面とを有
する誘電材料の基板層と、前記基板層の前記上面に隣接
して配列された複数個のセンサと、前記センサの上に配
置された下面および自身の前記下面の反対側に位置する
上面を有する放射線感応層とを含む撮像パネル内の残留
電荷を除去する方法において、前記放射線感応層を第1
の実質的に均一なパターンの光放射により露光して、前
記撮像パネル内に捕捉されている残留電荷を部分的に除
去する第1の露光ステップと、前記放射線感応層を第2
の実質的に均一なパターンの十分な光放射により露光し
て、前記撮像パネル内に捕捉されている実質的に全ての
残留電荷を中和する第2の露光ステップとを具えたこと
を特徴とする撮像パネル内の残留電荷を除去する方法で
ある。
【0022】請求項5記載の発明は、前記第1の露光ス
テップは、第1の発光パネルを前記放射線感応層の前記
上面に隣接して配置することにより実行し、前記第2の
露光ステップは、第2の発光パネルを前記基板層の前記
下面に隣接して配置することにより実行することを特徴
とする請求項4に記載の方法である。
【0023】ここで、前記第1のパターンの光放射は、
400〜800ナノメートルの範囲の波長を有する光放
射を有するものとすることができる。
【0024】前記第1のパターンの光放射は、20〜1
000erg/cm2 の範囲の単位面積毎のエネルギー
を供給することができる。
【0025】前記第2のパターンの光放射は、400〜
800ナノメートルの範囲の波長を有する光放射を有す
るものとすることができる。
【0026】前記第2のパターンの光放射は、20〜1
000erg/cm2 の範囲の単位面積毎のエネルギー
を供給することができる。
【0027】前記第2の露光ステップは、前記第2のパ
ターンを、毎秒20〜800erg/cm2 の範囲の放
射線線量率で与えることによって実行することができ
る。
【0028】前記第2の露光ステップは、第2のパター
ンを、毎秒20〜800erg/cm2 で増加する時間
調節された放射線量率で与えることによって実行するこ
とができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0030】図1に、画像的に変調された入射放射線パ
ターンを捕えるX線撮像パネル10を示す。ここで、放
射線とは、高エネルギーの電磁波、特に約20Kev〜
約150Kevのエネルギー準位を有したX線を含めた
ものを意味する。撮像パネル10は、上下面を有する誘
電体基板層7を具える。複数個の放射線感応センサ12
n(すなわち12a,12b,12c,…,12n)
が、層7の上面に隣接して、縦横のマトリクス状に配列
される。センサ12nは適当な電気的読取手段5nによ
り読出される。読取手段5nは一般に、各センサ12n
に個別に電子的にアクセスする手段と、センサ12n内
に捕獲された電荷を個別に決定する手段とを具える。セ
ンサ12nは、複数個のスイッチング・デバイス14n
(すなわち14a,14b,14c,…,14n)と複
数個の検知素子16n(すなわち16a,16b,16
c,…,16n)とを有する。検知素子16nは、基板
層7上に配置された第1の複数個の導電性マイクロプレ
ート24n(すなわち24a,24b,24c,…,2
4n)を有し、この導電性マイクロプレートは、二酸化
珪素等の容量性誘電材料15によって被覆される。第2
の複数個の導電性マイクロプレート26n(すなわち2
6a,26b,26c,…,26n)が、基板層7の上
に配置される。基板層7は、好ましくは光に対して実質
的に透明な材料、たとえばガラスからなる。導電性マイ
クロプレート24nおよび26nは、低い光学密度を有
し、たとえばインジウム酸化第一錫(ITO)の薄層ま
たは50〜100Åの間の金やアルミニウム等の金属の
薄層とされる。
【0031】図1に、検知素子16nが示されており、
この検知素子は、マイクロプレート26nとマイクロプ
レート24nと容量性誘電材料15とによって構成され
た電荷蓄積キャパシタとして機能する。各マイクロプレ
ート26nは、これに隣接するスイッチング・デバイス
14nに接続される。これらのスイッチング・デバイス
14nは、好ましくは、水素化非晶質珪素、結晶珪素、
多結晶珪素またはセレン化カドミウム層13と、絶縁層
99と、導電ゲート21と、2つの導電性電極23およ
び25とを具えた薄膜電界トランジスタ(FET)とさ
れる。各電極23は、複数本の読取線20n(図2に示
す)の内の1本に接続されて、ドレーン電極として動作
する。各電極25は、マイクロプレート26nの内の1
つに接続されて、ソース電極として動作する。各スイッ
チング・デバイス14nのゲート21は、スイッチング
線18n(図2に示す)に接続されて、バイアス電圧が
スイッチング線18nを介してゲート21に印加された
か否かによって、読取線20と検知素子16nとの間に
電流を流す双方向スイッチの働きをする。各スイッチン
グ・デバイス14nは、パッシベーション層98によっ
て被覆される。好ましくは、パッシベーション層98
は、絶縁層99の厚さを上回る厚さを有することとす
る。スイッチング・デバイス14nを形成するための技
術は、当技術分野においてよく知られている。たとえ
ば、1988年にAddison-Wesleyから発行されたR. C.
JaegerによるIntroduction to Microelectronics Fabri
cation(マイクロエレクトロニクス製造入門)の第5
巻、「Modular Series on Solid StateDevices (固体
素子のモジュラー・シリーズ)」を参照されたい。
【0032】検知素子16nはさらに、それぞれマイク
ロプレート26n上およびスイッチング・デバイス14
n上に設けられた複数個の導電性集電素子6n(すなわ
ち6a,6b,6c,…,6n)を具える。集電素子6
nの上面の上には、電荷の漏洩を防ぐように選択された
厚さを有する電荷阻止層28が設けられる。導電性集電
素子6nおよび電荷阻止層28もまた、いずれも低い光
学密度を有する。電荷阻止層28は、好ましくは、集電
素子6n上に形成された酸化アルミ層により構成される
こととするが、その他の阻止インタフェースを用いるこ
ともできる。
【0033】図2に、センサ12n間の空間に設けられ
た複数本の導電性スイッチング線18nと導電性読取線
20nとが示されている。スイッチング・デバイス14
nは、検知素子16nとスイッチング線18nと読取線
20nとの間の空間に設けられる。スイッチング線18
nは、多重化装置32に接続された複数本のリード線を
介して、個別にアクセス可能になっている。すでに述べ
たように、各スイッチング・デバイス14nは、バイア
ス電圧がスイッチング線18nを介してゲート21に印
加されたか否かによって、読取線20nと検知素子16
nとの間に電流を流す双方向スイッチの働きをする。
【0034】図1には、さらに、電荷阻止層28とスイ
ッチング線18nと読取線20nとの上に設けられた放
射線感応層8、好ましくは光導電材料層が示されてい
る。層6nと28と8との複合体は、ブロッキング・ダ
イオードとして動作し、ある種類の電荷が、ある方向に
流れるのを阻止する。光導電層8は、好ましくは、非常
に高い暗抵抗率を有し、非晶質セレン、酸化鉛、ブロム
化タリウム、テルル化カドミウム、硫化カドミウム、ヨ
ウ化第二水銀または他の何らかの同様の材料からなるも
のとすることができる。光導電層8もまた、X線吸収性
組成物が添加された光導電性高分子等の、光導電性を示
す有機材料から構成することができる。好適な実施例に
おいて、光導電層8は、高いX線検出効率が得られるよ
うに、300〜500マイクロメートルの非晶セレンか
らなるものとされ、電荷阻止層28は、100Åを上回
る厚さを有する。
【0035】1マイクロメートルを上回る厚さを有する
上部誘電体層11が、光導電層8の上面の上に設けられ
る。25マイクロメートルの厚さを有するMylar(登録商
標)(すなわちポリエチレン・テレフタレート)フィル
ムを積層して誘電体層11としてもよく、または、好ま
しくはParylene(登録商標)(すなわちポリキシレン)
を真空蒸着して誘電体層11を形成してもよい。低い光
学密度を有する最上部誘電体層9は、たとえば、光に対
して本質的に透明な、インジウム酸化銀(ITO)の薄
層または50〜100Åのクロム等の金属の薄層であっ
て、上部誘電層11の上に均一に形成される。撮像パネ
ル10全体は、センサ12nと障壁層28と光導電層8
と上部誘電体層11と上部導電層9とを誘電体基板層7
の上に設けることによって製造可能である。製造は、た
とえばプラズマ化学蒸着、真空蒸着、積層またはスパッ
タリングにより行うことができる。
【0036】図1に、撮像パネル10に並列された露光
手段Lが示されている。撮像パネル10内に残留して、
次の画像に関する照射工程で偽像を作りうる残留電荷を
除去する上で、この露光手段Lが有効であることが発見
された。露光手段Lは、均一なパターンの低エネルギー
光放射が光導電層8の上に与えられるように配置され
る。好適な実施例では、露光手段Lは、上部導電層9の
上に配置されて当該導電層9から短い距離、たとえば2
ミリメートルだけ位置がずれた第1の発光パネル22F
を具える。この第1のパネル22Fは、光導電層8を第
1のパターンの低エネルギー光放射により露光するよう
になっている。ここで、「光」という用語は、400〜
800ナノメートルの範囲の波長と20〜1000er
g/cm2の範囲のエネルギーとを有する低エネルギー
電磁放射線を表すものとして用いられる。この第1のパ
ターンの低エネルギー光放射としては、光がほとんど吸
収されないまま上部導電層9と上部誘電体層11とを透
過して、光導電層8の最上部分付近で完全に吸収される
ような波長とエネルギーとを有するものが選ばれる。好
ましくは、発光パネル22Fは、オハイオ州ストロング
スヴィルのLumitex, Inc. から入手可能なもののよう
に、光ファイバーを柔軟な束にしたものから織られたパ
ネルとする。パネル22Fは、実質的に均一なパターン
の低エネルギー光線を供給し得、400〜800ナノメ
ートルの範囲内の広範な波長を有し、および20〜10
00erg/cm2 、好ましくは約500erg/cm
2 の単位面積あてのエネルギーを供給しうるものとす
る。被検者の照射時に、X線が第1のパネル22Fを透
過しなければならないので、第1のパネル22Fは、低
いX線減衰率と均一なX線密度との両方を兼ね備えた材
料からなっていることが必要である。X線密度を均一に
することは、いかなる内部パネル構造もX線像に現れな
いようにするために重要である。タングステン・ハロゲ
ン光源が好適である遠隔低エネルギー光放射源22L
が、発光パネル22Fの研磨されたファイバー端を介し
て発光パネル22Fと結合されて、発光パネル22F内
に低エネルギー光放射を供給する。光ファイバー内に送
出された光は、ファイバーの側部から放出されて、導電
層9と誘電体層11とを通り抜けた後に、光導電層8上
に達する。織られた光ファイバーの多層体を選択するこ
とによって、低エネルギー光源22Lを、より効果的に
用いることができ、上部導電層9に入射する低エネルギ
ー光線の輝度および均一性が高まる。
【0037】好適な実施例において、露光手段Lはさら
に、基板7の下に配置されて基板7から小距離、たとえ
ば2ミリメートルだけ位置がずれた第2の発光パネル2
2Sを具える。この第2のパネル22Sは、第2のパタ
ーンの低エネルギー光線を基板7上に、そして当該基板
を介して光導電層8上に供給するようになっている。好
ましくは、発光パネル22Sは、ペンシルヴァニア州キ
ング・オブ・プルシャのBKL, Inc. から「Aviation Gre
en N3 」という商標で市販されているパネル等のエレク
トロルミネッセンス低エネルギー光放射パネルとする。
このパネル22Sは、エレクトロルミネッセンス材料を
薄いITO箔とAl箔との間に挟み込んで構成されてお
り、均一なパターンの低エネルギー光放射を供給するこ
とができ、この低エネルギー光放射は、400〜800
ナノメートルの範囲の波長を有するとともに、20〜1
000erg/cm2 、好ましくは約400erg/c
m2 の単位面積あてのエネルギーを持つ。この第2のパ
ネル22Sにおいて、低エネルギー光放射の源は、発光
パネル22Sへの供給電力に対応してエレクトロルミネ
ッセンス材料から放出されるエネルギーである。発光パ
ネル22Sは、ITO被覆面が撮像パネル10に隣接す
るように配向される。この第2のパターンの低エネルギ
ー光放射としては、光吸収を最小限として、誘電体基板
7と、マイクロプレート24nおよび26nと、集電素
子6nと、電荷阻止層28とを透過して、光導電層8の
最下部分付近で完全に吸収されるような波長とエネルギ
ーとを有するものが選択される。図2に示すように、第
1の発光パネル22Fは、センサ12nの配列体と同一
の広がりを持つ。第2の発光パネル22Sは、破線で示
されており、これもまたセンサ12nの配列体と同一の
広がりを持つ。
【0038】動作時には、画像に従って変調されたパタ
ーンのX線が、被検者に近接して位置する撮像パネル1
0に入射する。しかし、均一なパターンのX線を被検者
に照射する前に、撮像パネル10内の残留電荷を最小限
にして、偽像パターン、すなわちゴースト像パターンを
なくす。まず最初に、電源19Pからの動作バイアス電
圧をゼロまで下げ、全ての読取スイッチ・ゲート21を
作動させて、集電素子6nと上部導電層9とを共通のゼ
ロ電位にする。次に、第1の発光パネル22Fを作動さ
せて、光導電層8を第1の均一なパターンの低エネルギ
ー光放射によりフラッシュ露光する。この第1のフラッ
シュ露光は、光導電層8の本体内に残っている残留電荷
と、光導電層8と上部誘電体層11との間の界面付近に
残っている残留電荷とを部分的に中和しうる十分な電荷
キャリヤを光導電層8内に生成するようなエネルギーに
調節される。低エネルギー発光パネル22Fと結合させ
たタングステン・ハロゲン光源22Lを用いた光放射フ
ラッシュ露光では、20〜1000erg/cm2 の範
囲のエネルギーを1〜30秒の時間隔にわたって供給す
るのが適当であることがわかった。自由電荷のこの第1
の生成は、光導電層8の本体内に捕捉されたり、光導電
層8とセンサ12nとの間の界面付近に残留したりし
て、局所的に大量に蓄積している電荷を、第2の発光パ
ネル22Sの作動に先立って部分的に除去する役割を果
たす。局所的に大量に蓄積した電荷をまず最初に減少さ
せておかなければ、以下に説明する次の放電工程で、電
気読取手段5nのある部分、特にスイッチング・デバイ
ス14nが、電気読取手段5nの負荷限度を超える充電
電流密度のサージを受けて、読取手段5nが故障しかね
ない。
【0039】次に、第2の発光パネル22Sを作動させ
て、光導電層8を第2の均一なパターンの低エネルギー
光放射によりフラッシュ露光する。この第2のフラッシ
ュ露光は、光導電層8の本体内または光導電層8とセン
サ12nとの界面付近のいずれに捕捉されている残留電
荷をも全て効果的に中和すなわち除去しうる十分な個数
の電子−正孔対を光導電層8内に生じさせうるエネルギ
ー出力が得られるように調節される。残留電荷を除去す
ることによって、誘電体層11を横切って存在する電界
が除去される。前記「Aviation Green N3 」エレクトロ
ルミネッセンス低エネルギー光線パネルを用いた場合
は、光導電層8内に残っているあらゆる残留電荷を完全
に中和するには、1〜30秒の時間隔にわたって単位面
積あたり20〜1000erg/cm2 の範囲のエネル
ギーが得られる低エネルギー光放射のフラッシュ露光が
適切であることがわかった。第1の均一なパターンの低
エネルギー光放射によって、局所的な残留電荷の量が部
分的に減ったために、誘電体層11を横切る残留電界の
振幅分布が全体として小さくなって最小限に抑えられて
おり、これらの電荷を次の第2のフラッシュ露光によっ
て除去した時に読取手段5の電流容量を超過してしまう
危険が最小限に抑えられる。
【0040】図3に、撮像および読取時における撮像パ
ネル10の動作を示す。各読取線20nは、電荷積分増
幅装置41nとサンプルおよびホールド回路45nとを
具えた読取手段34に接続される。回路45nの出力を
順次サンプリングして、X線放射像出力信号を得てもよ
く、これを行なうための技術は、当技術分野においてよ
く知られている。本発明に関わりのない別の電子的な操
作を撮像前または撮像後に行なって、最終的な放射線像
の全体としての品質を向上させることもできる。
【0041】被検者が均一なパターンのX線により照射
され、これによって撮像パネル10に入射する、画像に
従って変調されたX線パターンが生じる。このパターン
によって、これに対応する画像に従って変調された電荷
パターンが検知素子16nの配列体内に生じる。X線露
光が終わると、マイクロプロセッサ制御装置38が多重
化装置32に、被検者のX線吸収パターンに対応した電
荷値パターンを読み取らせる。
【0042】読取信号が復元された後に、ここに開示さ
れているように、それぞれ第1および第2の露光装置2
2Fおよび22Sを使用して、光導電層8の表面2付近
に残っている残留電荷の振幅分布を小さくし、次に層8
の表面3付近に保持されている全ての残留電荷を完全に
除去するという順序で、パネル10のあらゆる残留電荷
が除去される。この残留電荷削減段階を適宜繰り返し
て、最終的に、捕捉されている全ての電荷を除去し、次
の撮像工程のために撮像パネル10の準備を整えてもよ
い。
【0043】本発明において、単一の発光パネル、たと
えば第2の発光パネル22Fから第1および第2のパタ
ーンの両光放射を供給してもよい。しかし、好適な実施
例では、第1の発光パネル22Fが第2の発光パネル2
2Sと協働するように組み合わされており、読取手段5
の電流容量を超過することなく、全ての残留電荷が除去
される。第1のパネル22Fは、あらゆる残留捕捉電荷
の全体的な強さを低下させるために用いられ、一方、第
2のパネル22Sは、全ての残留電荷を完全に除去する
役割を果たす。
【0044】図4の(a)に、局所的な捕捉電荷の強さ
を低下させてから全ての捕捉電荷を除去するという、こ
の組合せの簡単な電気的説明図を示す。光導電層8内に
残っているあらゆる残留電荷を中和するための好適な工
程には、2つの低エネルギー光源22Fおよび22Sが
用いられる。読取手段5と上部導電層9とを大地に短絡
させ、電源19Pからの動作バイアス電圧をゼロまで下
げても、放射によって生じた電子−正孔対の「少数キャ
リヤ」の電荷輸送範囲が限られているために、不均等な
分布の電荷が光導電層8内に「捕捉」されたままになり
うる。これらの電荷は、光導電層8の本体内だけでなく
誘電体層11との界面付近にも捕捉されており、近くの
接地された層内に逆極性の電荷を誘引する。このため、
誘電体層11と放射線感応性光導電層8とは、センサ1
2nの各々に対して、CdおよびCrsとして示す2つ
の直列コンデンサを構成する。図4の(a)において、
誘電体層11の下面は、符号1で示されており、これと
並置される光導電層8の面は、符号2で示されている。
光導電層8が、P型セレンのように、正に帯電した孔を
「多数キャリヤ」として有するときは、画像に従って変
調された入射光線パターンによって層8内に生成される
少数電荷キャリヤは、層8の本体内において、限られた
電荷輸送範囲と、それに対応するより短い範囲とを有す
ることになる。その結果、前記開示のものと同様の第1
の放射線露光および読取工程が終わると、「−」電荷と
して示される光導電層8内の残留捕捉電荷は、一般に、
撮像パネル10全体にわたって不均等に分布することに
なる。
【0045】図4の(b)に、本発明の例示である簡単
な電気等価回路が示されており、ここで、図4の(b)
にFRで示されている第1のフラッシュ露光は、上部誘
電体層11を透過して光導電層8に入射する。前述した
ように、この第1のフラッシュ露光は、光導電層8の表
面付近で大部分吸収されるが、光導電層8内に十分な電
子−正孔対を生成するようなエネルギーに調節されてお
り、この電子−正孔対が残留捕捉電荷と組み合わさっ
て、主として光導電層8の表面2付近に保持されている
いかなる電荷も部分的に除去される。少数電荷キャリヤ
の電荷輸送範囲が限られているために、限られた個数の
残留捕捉電荷しか除去されないことになる。しかし、残
留捕捉電荷の個数を部分的に減少させることにより、第
1のフラッシュ露光は、パネル10内のセンサ12n全
体にわたって、Cdの残留電界の最大振幅を全体として
小さくするという効果をもたらす。
【0046】図4の(c)に、本発明の例示である簡単
な電気等価回路が示されており、ここで、図4の(c)
にSRで示されている第2のフラッシュ露光は、誘電体
基板7を透過して複数個のセンサ12n全体に入射す
る。前述したように、この第2のフラッシュ露光は、光
導電層8の表面付近で大部分吸収されるが、光導電層8
内に十分な電子−正孔対を生成するようなエネルギーに
調節されており、この電子−正孔対が残留捕捉電荷と組
み合わさって、パネル10内に保持されている全ての残
留電荷が完全に除去される。第2のフラッシュ露光SR
は、毎秒20〜800erg/cm2 の範囲の照射線量
率で第2のパターンを照射することによって行ってもよ
い。好ましくは、第2のフラッシュ露光の放射線量率
は、入射光線が毎秒20〜800erg/cm2 で増加
する線量率で放射されて、電子−正孔対の発生数を徐々
に増やしながら残留電荷を除去しうるように時間調節さ
れることとする。まず光導電層8の表面2付近に残って
いる残留電荷の振幅分布を小さくしておき、次に上部導
電層9付近に保持されている全ての残留電荷を除去する
という、この工程は、パネル10から読取手段5nを介
して放電される残留電荷に由来する電界の振幅を小さく
することができるため、パネル10内の読取手段5nを
保護する上で有効である。
【0047】別の実施例において、負に帯電した電子を
「多数キャリヤ」として有するセレン化カドミウム等の
N型放射線感応材料を用いることができる。この場合、
光導電層8内に創出され、限られた電荷輸送範囲を有す
る少数キャリヤは、正に帯電する。前述した方法もま
た、パネル10内の読取手段5nを保護する上で有効で
あるが、上部導電層9に印加される動作バイアス電圧は
逆になる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、第1の実質的に均一な
パターンの光放射により放射線感応層を露光して撮像パ
ネル内に捕捉されている残留電荷を部分的に中和し、次
いで第2の実質的に均一なパターンの光放射により放射
線感応層を露光して、撮像パネル内に捕捉されている残
留電荷を実質的に全て中和することによって、撮像パネ
ル内の残留電荷を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を例示するX線撮像素子の断面略図であ
る。
【図2】図1に示したX線撮像素子の平面略図である。
【図3】図1に示したX線撮像素子の別な平面略図であ
る。
【図4】本発明の方法を(a),(b)および(c)に
分けて例示する略図である。
【符号の説明】
1 誘電層11の下面 2 光導電層8の並置面 3 光導電層8の反対側表面 5n 読取手段 6n 導電性集電素子 7 誘電体基板 8 光導電層 9 最上部誘電体層 10 撮像パネル 11 上部誘電体層 12n 放射線感応センサ 13 水素化非晶質珪素 14n スイッチング・デバイス 15 容量性誘電材料 16n 検知素子 18n スイッチング線 19 電源線 19p 電源 20n 読取線 21 導電ゲート 22F 第1の発光パネル 22S 第2の発光パネル 22L 低エネルギー光放射源 23,25 導電性電極 24n,26n 導電性マイクロプレート 28 電荷阻止層 32 多重化装置 34 読取手段 38 マイクロプロセッサ制御装置 41n 電荷積分増幅装置 45n サンプルおよびホールド回路 98 パッシベーション層 99 絶縁層 L 露光手段
フロントページの続き (72)発明者 ローレンス カイ−フン シェン アメリカ合衆国 19312 ペンシルヴァニ ア州 バーウィン グリーン ヒル サー クル 1520

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面と下面とを有する誘電材料の基板層
    と、前記基板層の前記上面に隣接して配列されるととも
    に、各々がスイッチング・デバイスと検知素子とを有す
    る複数個のセンサと、前記センサの上に配置された下面
    および自身の前記下面の反対側に位置する上面を有する
    放射線感応層とを含む撮像パネルにおいて、前記基板層
    の前記下面に隣接して配置されて、実質的に均一なパタ
    ーンの光放射を前記基板層の上に供給する発光パネルを
    具え、前記基板層と各検知素子が、前記パネルからの光
    放射に対して実質的に透明な光学密度を有し、それによ
    って前記光放射が前記基板層と前記検知素子とを通過し
    て、前記放射線感応層の前記下面に達するようにしたこ
    とを特徴とする撮像パネル。
  2. 【請求項2】 前記発光パネルは、第2の発光パネルを
    具え、前記パターンの光放射は、第2のパターンの光放
    射を具え、前記放射線感応層の前記上面に隣接して配置
    されて、第1の実質的に均一なパターンの光放射を前記
    放射線感応層の上に供給する第1の発光パネルをさらに
    具えたことを特徴とする請求項1に記載の撮像パネル。
  3. 【請求項3】 前記基板層の前記上面に隣接して設けら
    れて、前記スイッチング・デバイスの各々に個別に電子
    的にアクセスする手段をさらに具えたことを特徴とする
    請求項1または2に記載の撮像パネル。
  4. 【請求項4】 上面と下面とを有する誘電材料の基板層
    と、前記基板層の前記上面に隣接して配列された複数個
    のセンサと、前記センサの上に配置された下面および自
    身の前記下面の反対側に位置する上面を有する放射線感
    応層とを含む撮像パネル内の残留電荷を除去する方法に
    おいて、 前記放射線感応層を第1の実質的に均一なパターンの光
    放射により露光して、前記撮像パネル内に捕捉されてい
    る残留電荷を部分的に除去する第1の露光ステップと、 前記放射線感応層を第2の実質的に均一なパターンの十
    分な光放射により露光して、前記撮像パネル内に捕捉さ
    れている実質的に全ての残留電荷を中和する第2の露光
    ステップとを具えたことを特徴とする撮像パネル内の残
    留電荷を除去する方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の露光ステップは、第1の発光
    パネルを前記放射線感応層の前記上面に隣接して配置す
    ることにより実行し、前記第2の露光ステップは、第2
    の発光パネルを前記基板層の前記下面に隣接して配置す
    ることにより実行することを特徴とする請求項4に記載
    の方法。
JP8145515A 1995-06-07 1996-06-07 撮像パネルおよびその残留電荷を除去する方法 Pending JPH099153A (ja)

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