JPH0992307A - 溶融炭酸塩型燃料電池 - Google Patents

溶融炭酸塩型燃料電池

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JPH0992307A
JPH0992307A JP7288684A JP28868495A JPH0992307A JP H0992307 A JPH0992307 A JP H0992307A JP 7288684 A JP7288684 A JP 7288684A JP 28868495 A JP28868495 A JP 28868495A JP H0992307 A JPH0992307 A JP H0992307A
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fuel cell
collector plate
cathode
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JP7288684A
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Hiroshi Tateishi
浩史 立石
Hideyuki Ozu
秀行 大図
Yoshihiro Akasaka
芳浩 赤坂
Kazuaki Nakagawa
和明 中川
Morohiro Tomimatsu
師浩 富松
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた電気伝導性および耐食性を有し、かつ
昇降温の熱サイクルを受けてもカソードと接する部分で
剥離するのを防止した酸化剤ガス側集電板を備えた高性
能、長寿命の溶融炭酸塩型燃料電池を提供する。 【解決手段】 電解質板と、この電解質板の両面に配置
されたカソードおよびアノードとからなるセルユニッ
ト;前記セルユニットの前記アノード表面および前記カ
ソード表面にそれぞれ配置された波形状を有する集電
板;および前記集電板表面にそれぞれ配置されたインタ
ーコネクタ;を具備し、前記カソード側の前記集電板
は、集電体本体と、少なくとも前記カソードと接する前
記集電体本体表面に被覆されたFe−Cr−Ni合金層
と、前記合金層表面に形成されたニッケルフェライト系
の不定比複合酸化物層とからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融炭酸塩型燃料
電池に関し、特に集電板を改良した溶融炭酸塩型燃料電
池に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より各種の燃料電池が提案および実
用化されている。中でも、溶融炭酸塩型燃料電池は高効
率で、かつ燃料ガスとして石炭ガスが利用できるため、
広く研究、開発がなされている。
【0003】前記溶融炭酸塩型燃料電池は、例えばアノ
ード(燃料極)、カソード(空気極)および電解質板に
より構成された複数のユニットセルを積層し、これらセ
ル間に集電板をそれぞれ配置し、さらに前記集電板間に
インターコネクタをそれぞれ配置して仕切った構造を有
する。2枚のエッジシール板は、前記電解質板の周縁部
を挟むように配置されている。前記エッジシール板は、
前記電解質板の周縁部と接してウェットシールを形成
し、前記ユニットセルを外部雰囲気からシールドする役
目をなす。
【0004】ところで、前記酸化剤側集電板は前記燃料
電池の稼働時において前記空気極から滲し出された腐食
性の高い溶融炭酸塩の液膜に覆われている。このため、
前記集電板は従来より耐食性に優れたステンレス鋼によ
り形成されている。前記ステンレス鋼は、主にSUS3
10S、SUS316Lが使用されている。
【0005】しかしながら、ステンレス鋼からなる前記
集電板は前記燃料電池の稼働時にその表面に腐食された
鉄を含む腐食生成物が層状に形成される。特に、前記燃
料電池を1000時間以上の長時間に亘って稼働させる
と、前記腐食生成物が成長して電気抵抗が増大するた
め、燃料電池の性能が著しく劣化する。つまり、前記腐
食生成物が前記集電板に形成されることにより燃料電池
の高性能化と長寿命化が妨げられる。
【0006】特開平5−324460号公報には、前記
ステンレス鋼の表面に予めNiO層を形成した集電板が
開示されている。この集電体は、Ni層が燃料電池内部
で酸化してNiO層を形成し、電気抵抗の高い腐食層の
形成を防止するため、電気抵抗の増大を抑制することが
可能である。しかしながら、前記集電板のNiO層は多
孔質で電解質の引き込み量が多いためにセルユニット内
部の電解質保持量が不足し、電池性能が劣化する恐れが
あった。さらに、前記ステンレス鋼や前記NiO層が被
覆されたステンレス鋼からなる集電板は発電後の降温時
に冷却速度の差から発生する温度分布の影響により変形
を生じ、カソードと接する集電板の表面部分において剥
離が生じてそれらの密着性が損なわれる。その結果、前
記ステンレス鋼や前記NiO層が被覆されたステンレス
鋼からなる集電体が組み込まれた溶融炭酸塩型燃料電池
では、昇降温の熱サイクルを受けると電池性能が劣化す
る恐れがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た電気伝導性を有し、電解質の引き込みが少なく耐食性
の優れた不定比複合酸化物層が表面に形成され、さらに
昇降温の熱サイクルを受けてもカソードと接する部分で
剥離するのを防止した酸化剤ガス側集電板を備えた高性
能、長寿命の溶融炭酸塩型燃料電池を提供しようとする
ものである。
【0008】本発明の別の目的は、酸化剤ガス側集電板
とインターコネクタとの接触部の腐食を防止して、電気
抵抗の増大のない長寿命の溶融炭酸塩型燃料を提供しよ
うとするものである。
【0009】本発明のさらに別の目的は、10000時
間以上の長時間に亘って稼働させても、カソート、アノ
ードの電極からの剥離を防止した集電板を備えた溶融炭
酸塩型燃料電池を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる溶融炭酸
塩型燃料電池は、多孔質体に炭酸塩を含浸して形成され
た電解質板と、この電解質板の両面に配置されたカソー
ドおよびアノードとからなるセルユニット;前記セルユ
ニットの前記アノード表面および前記カソード表面にそ
れぞれ配置された波形状を有する集電板;および前記集
電板表面にそれぞれ配置されたインターコネクタ;を具
備し、前記カソード側の前記集電板は、オーステナイト
系ステンレス鋼からなる集電体本体と、少なくとも前記
カソードと接する前記集電体本体表面に被覆されたFe
23〜45重量%、Cr12〜27重量%、残部Niお
よび不可避的不純物1重量%以下の組成を有するFe−
Cr−Ni合金層と、前記合金層表面に形成されたニッ
ケルフェライト系の不定比複合酸化物層とからなること
を特徴とするものである。
【0011】また本発明に係わる別の溶融炭酸塩型燃料
電池は、多孔質体に炭酸塩を含浸して形成された電解質
板と、この電解質板の両面に配置されたカソードおよび
アノードとからなるセルユニット;前記セルユニットの
前記カソードおよびアノードの表面にそれぞれ配置され
た波形状を有する集電板;および前記集電板表面にそれ
ぞれ配置されたインターコネクタ;を具備し、前記カソ
ード側の集電板は、前記インターコネクタの平面と所定
の部位で接触し、前記部位は両端に曲面を有し、かつバ
リア材は前記インターコネクタの平面と前記集電板の部
位の曲面との間で形成される空間に充填されていること
を特徴とするものである。
【0012】さらに本発明に係わる別の溶融炭酸塩型燃
料電池は、多孔質体に炭酸塩を含浸して形成された電解
質板と、この電解質板の両面に配置された一対の電極と
からなるセルユニット;前記セルユニットの前記各電極
表面にそれぞれ配置された波形状を有する集電板;およ
び前記集電板表面にそれぞれ配置されたインターコネク
タ;を具備し、前記波形状の集電板は、前記電極と接す
る第1面および前記インターコネクタと接する第2面を
有し、前記第1面の幅は前記第2面の幅より広く、かつ
前記第1面は複数のガス供給用貫通孔が開口され、さら
に前記第1面は前記電極に向かって円弧状に膨らんでい
ることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1を参照して詳
細に説明する。図1は、複数のユニットセルを積層した
構造を有する積層電池の一部を示す断面図である。電解
質板1は、アノード(燃料極)2とカソード(空気極)
3の間に配置されている。前記電解質板1は、多孔質体
に少なくともリチウム炭酸塩等の炭酸塩を含む電解質を
含浸させることにより形成されている。前記電解質板
1、アノード2およびカソード3によりユニットセルを
構成している。波形の燃料ガス側、酸化剤側の集電板
4、5は、前記アノード2およびカソード3の前記電解
質板1と反対側の面にそれぞれ配置されている。前記各
集電板4、5は、前記アノード2およびカソード3と接
触する部分にガス供給用貫通孔(図示せず)がそれぞれ
開孔されている。燃料ガスは、前記アノード2と前記集
電板4とで形成された流路6を流通する。酸化剤ガス
は、前記カソード3と前記集電板5とで形成された流路
7を流通する。セパレータは、積層された複数の前記ユ
ニットセルの間に配置され、それらユニットセルの仕切
りとして機能する。前記セパレータは、前記各流路6、
7を分離するためのインターコネクタ8と、前記電解質
板1の周縁部を挟むように配置された2枚のエッジシー
ル板9、10とから構成されている。前記エッジシール
板9、10は、前記電解質板1の周縁部と接してウェッ
トシールを形成し、前記ユニットセルの発電部品を外部
雰囲気からシールドする役目をなしている。また、前記
エッジシール板9、10はそれぞれ前記電解質板1の周
縁部の挟持部においてスプリング部材11、12により
通常5kg/cm2 以下の面圧が両側から加えられるこ
とにより、前記ウェットシール性が確保されている。
【0014】前記電解質板1は、例えばリチウムアルミ
ネート(LiAlO2 )を主成分とする多孔質体に電解
質を溶融状態で含浸した構成を有する。前記電解液とし
ては、例えば炭酸リチウム(Li2 CO3 )と炭酸カリ
ウム(K2 CO3 )の混合物、Li2 CO3 と炭酸ナト
リウム(Na2 CO3 の混合物、Li2 CO3 とK2
3 とNa2 CO3 の混合物等の混合アルカリ炭酸塩を
挙げることができる。前記電解液は、前記混合アルカリ
炭酸塩にさらにアルカリ土類炭酸塩を添加した組成を有
することを許容する。
【0015】前記アノード2、カソード3は、例えばニ
ッケル基合金の焼結体のような多孔質体から形成され
る。前記インターコネクタ8およびエッジシ―ル9、1
0は、例えばステンレス鋼から形成される。
【0016】前記燃料ガスとしては、例えば水素(H
2 )と二酸化炭素(CO2 )との混合ガスなどを使用で
きる。前記酸化剤ガスとしては、例えば空気又は酸素
(O2 )と二酸化炭素(CO2 )との混合ガスなどを使
用できる。
【0017】次に、(1)酸化剤側集電板の構成、
(2)集電板とインターコネクタとの接触部の構造、
(3)集電板の構造、について説明する。 (1)酸化剤側集電板の構成 前記酸化剤側集電板5は、オーステナイト系ステンレス
鋼からなる集電体本体の少なくともカソードと接する表
面にFe23〜45重量%、Cr12〜27重量%、残
部Niおよび不可避的不純物1重量%以下の組成を有す
るFe−Cr−Ni合金層が被覆され、かつ前記合金層
表面にニッケルフェライト系の不定比複合酸化物層が形
成された構造を有する。
【0018】前記集電体本体を構成するステンレス鋼と
しては、例えば10〜27重量%のCr、7.0〜28
重量%のNi、0.08重量%以下のCo、2.0重量
%以下のMn、1.5重量%以下のSi、残部がFeお
よび0.1重量%以下の不可避的不純物の組成を有する
ものが挙げられる。代表的なステンレス鋼としては、高
温強度に優れ、かつ高耐食性を有するSUS310S、
SUS316Lが挙げられる。
【0019】前記集電体本体は、200〜400μmの
厚さを有するステンレス鋼薄板から形成されることが好
ましい。このような集電体本体を有する集電体は、燃料
電池に組み込んだ時に良好な高温強度と高耐食性が付与
される。
【0020】前記Fe−Cr−Ni合金層は、カソード
と接する集電体本体表面の部位に少なくとも形成するこ
とが必要である。これは、カソードと接する集電板の表
面部位には電気抵抗の大きい鉄を含む腐食生成物が成長
し易く、電池の高性能化と長寿命化を阻害する。このた
め、前記表面部位に前記合金層を形成し、この合金層表
面に形成された電気伝導性および耐食性の優れた前記不
定比複合酸化物により鉄を含む腐食生成物の発生を防止
するものである。勿論、前記Fe−Cr−Ni合金層は
前記集電体本体のカソードと接する側の片面全体または
前記集電体本体の両面に形成してもよい。
【0021】前記Fe−Cr−Ni合金層のFeおよび
Crの成分割合を規定したのは、次のような理由による
ものである。 a)Fe Fe成分の量を23重量%未満にすると、前記合金層表
面に多孔質のNiO層が形成されて電解質の引き込み量
が増大し、燃料電池の高性能化が阻害される。一方、F
e成分の量が45重量%を越えると前記合金層表面に電
気抵抗の高い複合酸化物層が形成され易くなる。より好
ましいFe成分の量は、28〜42重量%である。
【0022】b)Cr Cr成分の量を12重量%未満にすると、合金層表面に
形成された複合酸化物層の耐食性が低下する。一方、C
r成分の量が27重量%を越えると加工性が低下する。
より好ましいCr成分の量は、19〜27重量%であ
る。
【0023】前記Fe−Cr−Ni合金層は、前記集電
体本体の表面に例えばクラッド法により形成される。こ
のような合金層は、15〜150μm、より好ましくは
50〜100μmの厚さを有することが好ましい。前記
合金層の厚さを15μm未満にすると、集電体の変形抑
制効果が低減される恐れがある。一方、前記合金層の厚
さが150μmを越えるとオーステナイト系ステンレス
鋼からなる集電体本体と前記合金層との熱膨張係数差に
より発生する内部応力が大きくなって、カソードを押さ
え付ける力が大きくなってカソードを押し潰す恐れがあ
る。
【0024】前記ニッケルフェライト系の不定比複合酸
化物は、NiFe24 の化学量論組成の複合酸化物に
比べて、Ni、Feの量が酸素量に対して不足している
組成を有するものである。このような不定比複合酸化物
は、例えばNi1-x Fe2-yO4 、ただしx、yは0<
x<0.85、−0.5<y<1.0、0<x+yを示
す、にて表されることが好ましい。なお、前記不定比複
合酸化物は燃料電池に前記集電体を組み込んで発電した
後の組成比が一定ではなく、集電体の面内の場所により
ばらついた値を示す。また、前記不定比複合酸化物はL
iが侵入または置換された形態を取ることを許容する。
ただし、いずれの場合もX線回折測定結果では酸化物が
スピネル型構造を示す。
【0025】前記不定比複合酸化物層は、燃料電池を1
000時間運転した後の状態で50μm以下の厚さを有
することが好ましい。前記複合酸化物層の厚さは、薄け
れば薄いほど前記集電板の電気抵抗の値が小さくなるた
めを好ましい。前記複合酸化物層の厚さが50μmを越
えると、多孔質化して電解質の引き込み量が多くなり、
電池性能が低下する恐れがある。
【0026】前記不定比複合酸化物層は、例えば次のよ
うな方法により形成される。 a)前記集電板(ステンレス鋼からなる集電板本体と少
なくともカソード接する前記本体表面に形成されたFe
−Cr−Ni合金層)を前記燃料電池に組み込む前に高
温酸化処理することによって、前記合金層表面に不定比
複合酸化物層を形成する。
【0027】b)前記集電板(ステンレス鋼からなる集
電板本体と少なくともカソード接する前記本体表面に形
成されたFe−Cr−Ni合金層)を前記燃料電池に組
み込み、電池の稼働時に前記合金層表面に不定比複合酸
化物層を形成する。
【0028】前記b)の方法にように集電体を燃料電池
に組み込んで1000時間程度稼働させると、厚さ5〜
20μmの不定比複合酸化物層が前記合金表面に形成さ
れる。
【0029】前記ニッケルフェライト系の不定比複合酸
化物層は、前記合金層表面に組成比の異なる酸化物層が
2層以上積層して形成されていることを許容する。例え
ば、前記合金層表面にFeおよびCrを含む酸化物層と
前記NiFe24 の化学量論組成に比べてNi、Fe
の量が酸素量に対して不足している複合酸化物とがこの
順序で積層されたものを挙げることができる。
【0030】以上説明した酸化剤側集電板は、オーステ
ナイト系ステンレス鋼からなる集電体本体の少なくとも
カソードと接する表面にFe23〜45重量%、Cr1
2〜27重量%、残部Niおよび不可避的不純物1重量
%以下の組成を有するFe−Cr−Ni合金層が被覆さ
れ、さらに前記合金層表面にニッケルフェライト系の不
定比複合酸化物層が形成された構造を有する。前記不定
比複合酸化物層は、電気伝導性に優れ、かつ電解質の引
き込み量が少なく、さらに優れた耐腐食性を有する。ま
た、前記集電体を組み込んだ燃料電池を発電した後の降
温時において、オーステナイト系ステンレス鋼からなる
集電体本体とFe−Cr−Ni合金層との熱膨張係数の
差により発生する内部応力により前記集電体に接するカ
ソードを押さえ付ける力が働くため、前記集電体を前記
カソードに対して良好に密着させることができる。した
がって、このような酸化剤側集電板を備えた溶融炭酸塩
型燃料電池は高性能化、長寿命化が達成される。
【0031】(2)集電板とインターコネクタとの接触
部の構造 図2に示すように波形の酸化剤側集電板5は前記インタ
ーコネクタ8の平面と所定の部位で接触し、前記部位は
両端に曲面を有する。バリア材13は、前記インターコ
ネクタ8の平面と前記集電板5の部位の曲面との間で形
成される空間に充填されている。このようなバリア材1
3の充填によって、カソード3から滲み出した電解質が
前記隙間に引き込まれるのを防ぎ、高抵抗の腐食層が前
記接触面の内部まで成長して金属同士の接触部の面積が
減少することによる電気抵抗の増大を抑制することがで
きる。
【0032】前記集電板は、例えばNi、0.08重量
%以下のCo、2.0重量%以下のMn、1.5重量%
以下のSi、残部がFeおよび0.1重量%以下の不可
避的不純物の組成を有するステンレス鋼から形成されて
いる。代表的なステンレス鋼としては、高温強度に優
れ、かつ高耐食性を有するSUS310S、SUS31
6Lが挙げられる。
【0033】前記バリア材としては、次のような融点を
有する導電材料からなることが好ましい。 a)バリア材は、燃料電池の作動温度より融点の低い導
電材料、例えばアルミニウムろう、銀ろうからなる。こ
のような燃料電池の作動温度より融点が低いバリア材1
3を前記酸化剤側集電板5とインターコネクタ8との間
に形成される空間に充填することによって、燃料電池の
起動に伴い、溶融したバリア材が毛細管現象により前記
空間に引き込まれてその場で前記空間を充填することが
できる。その結果、集電板の熱変形にも柔軟に対応する
ことが可能になる。
【0034】b)バリア材は、電解質の融点より低い融
点を有する導電材料、例えば金はんだからなる。このよ
うな融点を有するバリア材13を前記酸化剤側集電板5
とインターコネクタ8との間に形成される空間に充填す
ることによって、燃料電池の起動時において、電解質が
溶融して前記空間に滲み出す前にバリア材13が溶融し
て前記空間を充填することができる。その結果、高抵抗
の腐食層が前記集電板5とインターコネクタ8との接触
部に生成されるのをより確実に防止することが可能にな
る。
【0035】次に、前記集電板とインターコネクタとの
間に形成される空間にバリア材を充填する方法について
説明する。 a)燃料電池の作動温度より高い融点を有するバリア材
を用いる場合:まず、波形の酸化剤側集電板とインター
コネクタとを積層し、2kg/cm2の荷重をかける。
つづいて、前記集電板の部位の曲面とインターコネクタ
の平面とで形成される空間に、例えば金ろう線を置き、
910℃で10分間熱処理して予め前記隙間に金ろうを
充填する。この後、前記集電板とインターコネクタとを
積層物を燃料電池に組み込む。
【0036】b)燃料電池の作動温度より低い融点を有
するバリア材を用いる場合:波形の酸化剤側集電板とイ
ンターコネクタとを積層し、前記集電板の部位の曲面と
インターコネクタの平面とで形成される空間に、例えば
Al−Siろう線を置き、燃料電池に他の部材と共に組
み込む。つづいて、燃料電池を起動させ、600℃前後
で前記Al−Siろう線を溶融して毛細管現象により前
記空間にバリア材を充填する。
【0037】c)電解質の融点より低い融点を有するバ
リア材を用いる場合:波形の酸化剤側集電板とインター
コネクタとを積層し、前記集電板の部位の曲面とインタ
ーコネクタの平面とで形成される空間に、例えば金はん
だを置き、燃料電池に他の部材と共に組み込む。つづい
て、燃料電池を起動させ、電解質が溶融する前に300
℃前後で前記金はんだを溶融して毛細管現象により前記
空間にバリア材を充填する。
【0038】前記a)〜c)のバリア材の充填におい
て、ろう材やはんだは線材を始め、棒材、シート、粉
末、ペースト等の形態で用いられる。前記バリア材は、
前述したように導電材料からなることが好ましいが、低
融点ガラスのような絶縁体であってもよい。このような
低融点ガラスからなるバリア材は、次のような方法によ
り充填される。
【0039】まず、波形の酸化剤側集電板とインターコ
ネクタとを積層し、前記集電板の部位の曲面とインター
コネクタの平面とで形成される空間に、例えばZnO−
23 粉末を撒き、燃料電池に他の部材と共に組み込
む。つづいて、燃料電池を起動させ、600℃前後で前
記ZnO−B23 粉末を溶融して毛細管現象により前
記空間にバリア材を充填する。
【0040】以上説明したように、酸化剤ガス側集電板
は前記インターコネクタの平面と所定の部位で接触し、
前記部位は両端に曲面を有し、かつバリア材は前記イン
ターコネクタの平面と前記集電板の部位の曲面との間で
形成される空間に充填されているため、前記空間への電
解質の引き込みを防止することができる。その結果、酸
化剤ガス側集電板とインターコネクタとの接触部におけ
る腐食を防止してそれらの接触面積を初期状態(電池組
み込み時の状態)に維持できるため、前記集電板とイン
ターコネクタとの間の電気抵抗の増大を抑制して長寿命
の溶融炭酸塩型燃料電池を実現できる。
【0041】また、前記バリア材として燃料電池の作動
温度より融点の低い材料(特に導電材料)を用いること
により、稼働中の酸化剤ガス側集電板のおよびインター
コネクタの熱変形時においてバリア材を前記集電板とイ
ンターコネクタとで形成される空間に柔軟に追従させて
充填させることが可能になる。つまり、熱サイクルが加
わっても前記集電板の曲面とセパレータの平面により形
成される空間にバリア材を良好に充填できる。その結
果、酸化剤ガス側集電板とインターコネクタとの接触部
における腐食をより確実に防止してそれらの接触面積を
初期状態(電池組み込み時の状態)に維持できるため、
集電板とインターコネクタとの間の電気抵抗の増大を効
果的に抑制して長寿命の溶融炭酸塩型燃料電池を実現で
きる。
【0042】(3)集電板の構造 波形の集電板4(または5)は、図3に示すようにアノ
ード2(またはカソード3)と接する第1面21とイン
ターコネクタ8と接する第2面22を有し、前記第1面
21の幅W1 が前記第2面22の幅W2 より広くなるよ
うに複数の波23が形成されている。前記第1面21に
は、複数のガス供給用貫通孔24が開口されている。前
記第1面21は、アノード2(またはカソード3)に向
かって円弧状に膨らまされている。特に、前記集電板4
(または5)は前記第1面21の端部が互いに接触する
ようにすることが好ましい。このような形状の集電板4
(または5)は、燃料電池の稼働時においてアノード2
(またはカソード3)が集電板側に落ち込む等の変形を
抑えることができる。
【0043】前記集電板は、高温強度および耐食性に優
れたオーステナイト系ステンレス鋼またはニッケル基合
金からなる。前記集電板に用いられるステンレス鋼とし
ては、例えば10〜27重量%のCr、7.0〜28重
量%のNi、0.08重量%以下のCo、2.0重量%
以下のMn、1.5重量%以下のSi、残部がFeおよ
び0.1重量%以下の不可避的不純物の組成を有するも
の等が用いられる。なお、前記ステンレス鋼は5.5重
量%以下のMoを含むことを許容する。代表的なステン
レス鋼としては、SUS310S、SUS316Lが挙
げられる。ステンレス鋼からなる集電板において、少な
くとも電極と接する面に記Fe−Cr−Ni合金層を被
覆し、さらに前記合金層表面にニッケルフェライト系の
不定比複合酸化物層を形成してもよい。
【0044】前記集電板に用いられるニッケル基合金と
しては、例えば10〜25重量%のCr、3.0〜22
重量%のFe、0.08重量%以下のCo、2.0重量
%以下のMn、1.5重量%以下のSi、残部がNiお
よび0.1重量%以下の不可避的不純物の組成を有する
ものが用いられる。代表的なニッケル基合金としては、
インコネル600が挙げられる。
【0045】前記オーステナイト系ステンレス鋼または
ニッケル基合金からなる集電板は、20〜550μmの
厚さを有することが好ましい。このような厚さの集電板
は、燃料電池の総重量を軽減することが可能になる。
【0046】前記集電板の電極に向かって円弧状にした
第1面の突出高さは、5〜100μmにすることが好ま
しい。突出高さを5μm未満にすると、応力の分散効果
を十分に発揮することが困難になる。一方、突出高さが
100μmを越えると、前記集電板が接触される電極、
つまりアノード(またはカソード)が圧縮されて、ガス
の拡散に支障をきたす。その結果、燃料電池の性能劣化
を招く恐れがある。
【0047】前記集電板の第1面の幅W1 は、5〜30
mmにすることが好ましい。前記第1面の幅W1 を5m
m未満にすると、集電板の成形が困難になる。一方、前
記第1面の幅W1 が30mmを越えると応力の分散効果
が弱く、高温クリープによる変形により電極側の面の一
部が電極から離れて密着性が低下する恐れがある。
【0048】前記集電板の第1面は、幅方向のミリメー
タ当たり前記電極に向かう突出高さが0.2〜30μm
であることが好ましい。以上説明したように本発明に係
わる溶融炭酸塩型燃料電池は、電極と接する第1面の幅
をインターコネクタと接する第2面の幅より広くなるよ
うに複数の波が形成され、前記第1面に複数のガス供給
用貫通孔が開口され、さらに前記第1面が前記電極に向
かって円弧状に膨らませた形状を有する集電板を備えて
いる。このような前記集電板において、前記第1面を電
極に向かって円弧状に膨らませることによって、前記集
電板と電極の間の応力を分散できるため、燃料電池を1
0000時間以上に亘って長時間稼働させて、前記集電
板が高温クリープにより変形が生じても、前記集電板と
前記電極との接触を初期状態(電池組み込み時の状態)
に維持できる。その結果、前記集電板と電極間の接触部
における電気抵抗の増大を抑制できるため、長寿命の溶
融炭酸塩型燃料電池を実現できる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を前述した図
1〜図3を参照して詳細に説明する。 (実施例1)まず、ニッケル基合金の多孔質体からなる
アノードおよびカソードの間にLiAlO2 を主材料と
する多孔質板に混合アルカリ炭酸塩(Li2 CO3 ;6
2モル%、K2 CO3 ;38モル%)を含浸した構造の
電解質板を配置してユニットセルを作製した。
【0050】また、厚さ300μmのSUS316Lの
薄板の両面に35重量%Fe−25重量%Cr−40重
量%Niからなる厚さ50μmの合金層をクラッド法に
より形成した。この積層薄板にガス供給用貫通孔を開口
し、波形に加工した後、所定の寸法に切り出すことによ
り酸化剤ガス側集電板を作製した。
【0051】さらに、平均径が10μmのアルミニウム
粉末70重量%、スチレン系のバインダ30重量%をケ
トン系溶剤で分散させたアルミニウムスラリーを、厚さ
0.4mmのステンレス鋼(SUS316L)からなる
薄板材の表面に一定量塗布した後、前記溶剤を揮散して
厚さ200μmのアルミニウム含有層を形成した。つづ
いて、薄板材を3%の水素を含むアルゴン雰囲気の炉に
設置し、490℃の温度で12時間熱処理することによ
り前記アルミニウム含有層中のバインダを除去した。さ
らに、750℃の温度まで昇温し、その温度にて5時間
熱処理し、1℃/分の降温速度で炉冷することにより前
記薄板材表面に厚さ25μmの耐食層が形成されたエッ
ジシール板を作製した。
【0052】次いで、前記ユニットセルを5つ積層する
と共に、前記セルのカソード側に前記酸化剤ガス側集電
板を配置し、前記セルのアノード側に厚さ300μmの
SUS316Lからなり、多数のガス供給用貫通孔を有
する波形の集電板を配置し、かつ互いに隣接する集電板
間、最上層の集電板上、および最下層の集電板下面にS
US316Lからなるインターコネクタをそれぞれ配置
し、さらに前記電解質板の周縁部を前記エッジシール板
で挟持し、前記挟持部においてスプリング部材で前記エ
ッジシール板を押えることによって前述した図1に示す
構造で、ユニットセルが5つ積層された積層電池を組み
立てた。この積層電池を発電装置内に設置した。
【0053】前記積層電池が設置された発電装置内に炭
酸ガス50体積%、残部窒素からなるガスをパージガス
として流した。この後、通常の燃料電池の昇温手順に従
って、アノードと集電板とで形成された流路に燃料ガス
(H2 )に供給すると共に、カソードと集電板とで形成
された流路に酸化剤ガス(空気またはCO2 )を供給
し、650℃の発電温度まで昇温することにより発電が
なされた。また、3kg/cm2 の面圧を前記エッジシ
ール板に付加し、150mA/cm2 で連続発電を実施
した。1000時間毎に室温まで降温し、4500時間
の発電を行った。合計4回の熱サイクルを加えた後の積
層電池の電圧を測定した。その結果、4.7Vと高い電
圧を取り出すことができた。
【0054】発電試験後、積層電池を分解して酸化剤ガ
ス側集電板に付着している電解質量を測定した。その結
果、約0.7mg/cm2 と極めて少量の電解質しか付
着されていないかった。
【0055】また、前記酸化剤ガス側集電板の一部を切
り取り、断面をEPMAにより分析した。その結果、集
電板のFe−Cr−Ni合金層の表面にLi0.4 Ni
0.6 Fe24 で表される厚さ21μmのニッケルフェ
ライト系の不定比複合酸化物層が形成されていることが
確認された。
【0056】(実施例2)厚さ300μmのSUS31
6Lの薄板の両面に40重量%Fe−25重量%Cr−
35重量%Niからなる厚さ70μmの合金層をクラッ
ド法により形成した。この積層薄板に多数のガス供給用
貫通孔を開口し、波形に加工した後、所定の寸法に切り
出すことにより酸化剤ガス側集電板を作製した。この酸
化剤ガス側集電板を用いた以外、前述した図1に示す構
造で、実施例1と同様なユニットセルが5つ積層された
積層電池を組み立て、これを発電装置内に設置した。
【0057】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例1と同様な連続発電を実施し、積層電池の電
圧を測定した。その結果、4.5Vと高い電圧を取り出
すことができた。
【0058】発電試験後、積層電池を分解して酸化剤ガ
ス側集電板に付着している電解質量を測定した。その結
果、約0.6mg/cm2 と極めて少量の電解質しか付
着されていないかった。
【0059】また、前記酸化剤ガス側集電板の一部を切
り取り、断面をEPMAにより分析した。その結果、集
電板のFe−Cr−Ni合金層の表面にLi2 NiFe
1.54 で表される厚さ22μmのニッケルフェライト
系の不定比複合酸化物層が形成されていることが確認さ
れた。
【0060】(実施例3)厚さ250μmのSUS31
0Sの薄板の両面に35重量%Fe−25重量%Cr−
40重量%Niからなる厚さ7μmの合金層をクラッド
法により形成した。この積層薄板に多数のガス供給用貫
通孔を開口し、波形に加工した後、所定の寸法に切り出
すことにより酸化剤ガス側集電板を作製した。この酸化
剤ガス側集電板を用いた以外、前述した図1に示す構造
で、実施例1と同様なユニットセルが5つ積層された積
層電池を組み立て、これを発電装置内に設置した。
【0061】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例1と同様な連続発電を実施し、積層電池の電
圧を測定した。その結果、4.2Vと高い電圧を取り出
すことができた。
【0062】発電試験後、積層電池を分解して酸化剤ガ
ス側集電板に付着している電解質量を測定した。その結
果、約0.8mg/cm2 と極めて少量の電解質しか付
着されていないかった。
【0063】また、前記酸化剤ガス側集電板の一部を切
り取り、断面をEPMAにより分析した。その結果、集
電板のFe−Cr−Ni合金層の表面にLi0.4 Ni
0.6 Fe24 で表される厚さ8μmのニッケルフェラ
イト系の不定比複合酸化物層が形成されていることが確
認された。
【0064】(実施例4)厚さ250μmのSUS31
0Sの薄板の両面に35重量%Fe−25重量%Cr−
40重量%Niからなる厚さ250μmの合金層をクラ
ッド法により形成した。この積層薄板に多数のガス供給
用貫通孔を開口し、波形に加工した後、所定の寸法に切
り出すことにより酸化剤ガス側集電板を作製した。この
酸化剤ガス側集電板を用いた以外、前述した図1に示す
構造で、実施例1と同様なユニットセルが5つ積層され
た積層電池を組み立て、これを発電装置内に設置した。
【0065】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例1と同様な連続発電を実施し、積層電池の電
圧を測定した。その結果、4.1Vと高い電圧を取り出
すことができた。
【0066】発電試験後、積層電池を分解して酸化剤ガ
ス側集電板に付着している電解質量を測定した。その結
果、約0.8mg/cm2 と極めて少量の電解質しか付
着されていないかった。
【0067】また、前記酸化剤ガス側集電板の一部を切
り取り、断面をEPMAにより分析した。その結果、集
電板のFe−Cr−Ni合金層の表面にLi0.4 Ni
0.6 Fe24 で表される厚さ20μmのニッケルフェ
ライト系の不定比複合酸化物層が形成されていることが
確認された。
【0068】(比較例1)厚さ300μmのSUS31
6Lの薄板に多数のガス供給用貫通孔を開口し、波形に
加工した後、所定の寸法に切り出すことにより酸化剤ガ
ス側集電板を作製した。この酸化剤ガス側集電板を用い
た以外、前述した図1に示す構造で、実施例1と同様な
ユニットセルが5つ積層された積層電池を組み立て、こ
れを発電装置内に設置した。
【0069】前記積層電池が設置された発電装置内に炭
酸ガス50体積%、残部窒素からなるガスをパージガス
として流した。この後、通常の燃料電池の昇温手順に従
って、アノードと集電板とで形成された流路に燃料ガス
(H2 )に供給すると共に、カソードと集電板とで形成
された流路に酸化剤ガス(空気またはCO2 )を供給
し、650℃の発電温度まで昇温することにより発電が
なされた。また、3kg/cm2 の面圧を前記エッジシ
ール板に付加し、150mA/cm2 で連続発電を実施
した。1000時間毎に室温まで降温し、3300時間
の発電を行った。合計3回の熱サイクルを加えた後の積
層電池の電圧を測定した。その結果、実施例1〜4に比
べて発電時間が短く、熱サイクル数が少ないにも拘らず
2.5Vと低い電圧しか取り出すことができなかった。
【0070】発電試験後、積層電池を分解して酸化剤ガ
ス側集電板に付着している電解質量を測定した。その結
果、発電時間が3300時間と短いにも拘らず約1.0
mg/cm2 の量の電解質が付着されていた。
【0071】また、前記酸化剤ガス側集電板の一部を切
り取り、断面をEPMAにより分析した。その結果、集
電板の表面にLi2 Fe24 で表される厚さ40μm
の酸化物層が形成されていることが確認された。したが
って、比較例1の集電板では前述した実施例1〜4のよ
うなニッケルフェライト系の不定比複合酸化物層は形成
されなかった。
【0072】(比較例2)厚さ300μmのSUS31
6Lの薄板の両面に厚さ50μmのNi層をクラッド法
により形成した。この積層薄板に多数のガス供給用貫通
孔を開口し、波形に加工した後、所定の寸法に切り出す
ことにより酸化剤ガス側集電板を作製した。この酸化剤
ガス側集電板を用いた以外、前述した図1に示す構造
で、実施例1と同様なユニットセルが5つ積層された積
層電池を組み立て、これを発電装置内に設置した。
【0073】前記積層電池が設置された発電装置内に炭
酸ガス50体積%、残部窒素からなるガスをパージガス
として流した。この後、通常の燃料電池の昇温手順に従
って、アノードと集電板とで形成された流路に燃料ガス
(H2 )に供給すると共に、カソードと集電板とで形成
された流路に酸化剤ガス(空気またはCO2 )を供給
し、650℃の発電温度まで昇温することにより発電が
なされた。また、3kg/cm2 の面圧を前記エッジシ
ール板に付加し、150mA/cm2 で連続発電を実施
した。1000時間毎に室温まで降温し、3500時間
の発電を行った。合計3回の熱サイクルを加えた後の積
層電池の電圧を測定した。その結果、実施例1〜4に比
べて発電時間が短く、熱サイクル数が少ないにも拘らず
3.0Vと低い電圧しか取り出すことができなかった。
【0074】発電試験後、積層電池を分解して酸化剤ガ
ス側集電板に付着している電解質量を測定した。その結
果、発電時間が3500時間と短いにも拘らず約2.1
mg/cm2 の量の電解質が付着されていた。
【0075】また、前記酸化剤ガス側集電板の一部を切
り取り、断面をEPMAにより分析した。その結果、集
電板の表面にNiOで表される厚さ55μmの酸化物層
が形成されていることが確認された。したがって、比較
例2の集電板では前述した実施例1〜4のようなニッケ
ルフェライト系の不定比複合酸化物層は形成されなかっ
た。
【0076】(比較例3)厚さ300μmのSUS31
6Lの薄板の両面に50重量%Fe−20重量%Cr−
30重量%Niからなる厚さ70μmの合金層をクラッ
ド法により形成した。この積層薄板に多数のガス供給用
貫通孔を開口し、波形に加工した後、所定の寸法に切り
出すことにより酸化剤ガス側集電板を作製した。この酸
化剤ガス側集電板を用いた以外、前述した図1に示す構
造で、実施例1と同様なユニットセルが5つ積層された
積層電池を組み立て、これを発電装置内に設置した。
【0077】前記積層電池が設置された発電装置内に炭
酸ガス50体積%、残部窒素からなるガスをパージガス
として流した。この後、通常の燃料電池の昇温手順に従
って、アノードと集電板とで形成された流路に燃料ガス
(H2 )に供給すると共に、カソードと集電板とで形成
された流路に酸化剤ガス(空気またはCO2 )を供給
し、650℃の発電温度まで昇温することにより発電が
なされた。また、3kg/cm2 の面圧を前記エッジシ
ール板に付加し、150mA/cm2 で連続発電を実施
した。1000時間毎に室温まで降温し、4300時間
の発電を行った。合計4回の熱サイクルを加えた後の積
層電池の電圧を測定した。その結果、3.5Vと低い電
圧しか取り出すことができなかった。
【0078】発電試験後、積層電池を分解して酸化剤ガ
ス側集電板に付着している電解質量を測定した。その結
果、約0.8mg/cm2 の量の電解質が付着されてい
た。また、前記集電板の一部を切り取り、断面をEPM
Aにより分析した。その結果、集電板のFe−Cr−N
i合金層の表面にLiFe24 で表される厚さ45μ
mの酸化物層が形成されていることが確認された。した
がって、比較例3の集電板では前記Fe−Cr−Ni合
金層中のFe成分が本発明の範囲(23〜45重量%)
より多く含まれいるため、前述した実施例1〜4のよう
なニッケルフェライト系の不定比複合酸化物層は形成さ
れなかった。
【0079】(比較例4)厚さ300μmのSUS31
6Lの薄板の両面に15重量%Fe−15重量%Cr−
70重量%Niからなる厚さ70μmの合金層をクラッ
ド法により形成した。この積層薄板に多数のガス供給用
貫通孔を開口し、波形に加工した後、所定の寸法に切り
出すことにより酸化剤ガス側集電板を作製した。この酸
化剤ガス側集電板を用いた以外、前述した図1に示す構
造で、実施例1と同様なユニットセルが5つ積層された
積層電池を組み立て、これを発電装置内に設置した。
【0080】前記積層電池が設置された発電装置内に炭
酸ガス50体積%、残部窒素からなるガスをパージガス
として流した。この後、通常の燃料電池の昇温手順に従
って、アノードと集電板とで形成された流路に燃料ガス
(H2 )に供給すると共に、カソードと集電板とで形成
された流路に酸化剤ガス(空気またはCO2 )を供給
し、650℃の発電温度まで昇温することにより発電が
なされた。また、3kg/cm2 の面圧を前記エッジシ
ール板に付加し、150mA/cm2 で連続発電を実施
した。1000時間毎に室温まで降温し、4500時間
の発電を行った。合計4回の熱サイクルを加えた後の積
層電池の電圧を測定した。その結果、3.7Vと低い電
圧しか取り出すことができなかった。
【0081】発電試験後、積層電池を分解して酸化剤ガ
ス側集電板に付着している電解質量を測定した。その結
果、約1.7mg/cm2 の量の電解質が付着されてい
た。また、前記酸化剤ガス側集電板の一部を切り取り、
断面をEPMAにより分析した。その結果、集電板のF
e−Cr−Ni合金層の表面に厚さ75μmのNiOか
らなる酸化物層が形成されていることが確認された。し
たがって、比較例4の集電板では前記Fe−Cr−Ni
合金層中のFe成分が本発明の範囲(23〜45重量
%)より少ない量で含まれているため、前述した実施例
1〜4のようなニッケルフェライト系の不定比複合酸化
物層は形成されなかった。
【0082】(実施例5)まず、ニッケル基合金の多孔
質体からなるアノードおよびカソードの間にLiAlO
2 を主材料とする多孔質板に混合アルカリ炭酸塩(Li
2 CO3 ;62モル%、K2 CO3 ;38モル%)を含
浸した構造の電解質板を配置してユニットセルを作製し
た。
【0083】また、厚さ300μmのSUS310Sの
薄板に多数のガス供給用貫通孔を開口し、波形に加工し
た後、所定の寸法に切り出すことにより集電板を作製し
た。さらに、平均径が10μmのアルミニウム粉末70
重量%、スチレン系のバインダ30重量%をケトン系溶
剤で分散させたアルミニウムスラリーを、厚さ0.4m
mのステンレス鋼(SUS316L)からなる薄板材の
表面に一定量塗布した後、前記溶剤を揮散して厚さ20
0μmのアルミニウム含有層を形成した。つづいて、薄
板材を3%の水素を含むアルゴン雰囲気の炉に設置し、
490℃の温度で12時間熱処理することにより前記ア
ルミニウム含有層中のバインダを除去した。さらに、7
50℃の温度まで昇温し、その温度にて5時間熱処理
し、1℃/分の降温速度で炉冷することにより前記薄板
材表面に厚さ25μmの耐食層が形成されたエッジシー
ル板を作製した。
【0084】次いで、前記ユニットセルを5つ積層する
と共に、前記セルのカソードおよびアノード側に前記集
電板をそれぞれ配置し、かつ互いに隣接する集電板間、
最上層の集電板上、および最下層の集電板下面にSUS
310Sからなるインターコネクタをそれぞれ配置し、
さらに前記電解質板の周縁部を前記エッジシール板で挟
持し、前記挟持部においてスプリング部材で前記エッジ
シール板を押えることによって前述した図1に示す構造
で、ユニットセルが5つ積層された積層電池を組み立て
た。なお、前記酸化剤ガス側集電板は前記インターコネ
クタの平面と所定の部位で接触し、前記所定の部位は両
端で曲面を有し、金はんだは前記インターコネクタの平
面と前記集電板の所定の部位の曲面とで形成される空間
に置いた。このような積層電池を発電装置内に設置し
た。
【0085】前記積層電池が設置された発電装置内に炭
酸ガス50体積%、残部窒素からなるガスをパージガス
として流した。この後、通常の燃料電池の昇温手順に従
って、アノードと集電板とで形成された流路に燃料ガス
(H2 )に供給すると共に、カソードと集電板とで形成
された流路に酸化剤ガス(空気またはCO2 )を供給
し、650℃の発電温度まで昇温することにより発電が
なされた。また、3kg/cm2 の面圧を前記エッジシ
ール板に付加し、150mA/cm2 で連続発電を実施
した。400時間毎に室温まで降温し、2回の熱サイク
ルを掛けて1000時間経過させた。この間の内部抵抗
を下記表1に示す。
【0086】(実施例6)波形の酸化剤ガス側集電板
は、インターコネクタの平面と所定の部位で接触し、前
記所定の部位は両端で曲面を有する。Al−Siろう線
は、前記インターコネクタの平面と前記集電板の所定の
部位の曲面とで形成される空間に置いた。なお、前記集
電板は厚さ300μmのSUS310Sからなり、前記
インターコネクタはSUS310Sからなる。このよう
な集電板およびインターコネクタを用いた以外、前述し
た図1に示す構造で、実施例5と同様なユニットセルが
5つ積層された積層電池を組み立て、これを発電装置内
に設置した。
【0087】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例5と同様に1000時間の連続発電を実施し
た。この間の内部抵抗を下記表1に示す。 (実施例7)波形の酸化剤ガス側集電板は、インターコ
ネクタの平面と所定の部位で接触し、前記所定の部位は
両端で曲面を有する。Agろう線は、前記インターコネ
クタの平面と前記集電板の所定の部位の曲面とで形成さ
れる空間に置いた。なお、前記集電板は厚さ300μm
のSUS310Sからなり、前記インターコネクタはS
US310Sからなる。このような集電板およびインタ
ーコネクタを用いた以外、前述した図1に示す構造で、
実施例5と同様なユニットセルが5つ積層された積層電
池を組み立て、これを発電装置内に設置した。
【0088】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例5と同様に1000時間の連続発電を実施し
た。この間の内部抵抗を下記表1に示す。 (実施例8)波形の酸化剤ガス側集電板は、インターコ
ネクタの平面と所定の部位で接触し、前記所定の部位は
両端で曲面を有する。ZnO−B23 (低融点ガラ
ス)粉末は、前記インターコネクタの平面と前記集電板
の所定の部位の曲面とで形成される空間に撒かれた。な
お、前記集電板は厚さ300μmのSUS310Sから
なり、前記インターコネクタはSUS310Sからな
る。このような集電板およびインターコネクタを用いた
以外、前述した図1に示す構造で、実施例5と同様なユ
ニットセルが5つ積層された積層電池を組み立て、これ
を発電装置内に設置した。
【0089】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例5と同様に1000時間の連続発電を実施し
た。この間の内部抵抗を下記表1に示す。 (実施例9)波形の酸化剤ガス側集電板は、インターコ
ネクタの平面と所定の部位で接触し、前記所定の部位は
両端で曲面を有する。金ろう線は、前記インターコネク
タの平面と前記集電板の所定の部位の曲面とで形成され
る空間に置かれた。これをセル外で2kg/cm2 の面
圧を加えて910℃、10分間熱処理して予め前記空間
に金ろうを充填した。なお、前記集電板は厚さ300μ
mのSUS310Sからなり、前記インターコネクタは
SUS310Sからなる。このような集電板およびイン
ターコネクタを用いた以外、前述した図1に示す構造
で、実施例5と同様なユニットセルが5つ積層された積
層電池を組み立て、これを発電装置内に設置した。
【0090】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例5と同様に1000時間の連続発電を実施し
た。この間の内部抵抗を下記表1に示す。 (実施例10)波形の酸化剤ガス側集電板は、インター
コネクタの平面と所定の部位で接触し、前記所定の部位
は両端で曲面を有する。パラジウムろう線は、前記イン
ターコネクタの平面と前記集電板の所定の部位の曲面と
で形成される空間に置かれた。これをセル外で2kg/
cm2 の面圧を加えて900℃、10分間熱処理して予
め前記空間にBPd−2パラジウムろうを充填した。な
お、前記集電板は厚さ300μmのSUS310Sから
なり、前記インターコネクタはSUS310Sからな
る。このような集電板およびインターコネクタを用いた
以外、前述した図1に示す構造で、実施例5と同様なユ
ニットセルが5つ積層された積層電池を組み立て、これ
を発電装置内に設置した。
【0091】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例5と同様に1000時間の連続発電を実施し
た。この間の内部抵抗を下記表1に示す。 (比較例6)厚さ300μmのSUS310Sからなる
波形の酸化剤ガス側集電板とSUS310Sからなるイ
ンターコネクタとを単に積層した以外、前述した図1に
示す構造で、実施例5と同様なユニットセルが5つ積層
された積層電池を組み立て、これを発電装置内に設置し
た。
【0092】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例5と同様に1000時間の連続発電を実施し
た。この間の内部抵抗を下記表1に示す。 (比較例7)厚さ300μmのSUS310Sからなる
波形の酸化剤ガス側集電板とSUS310Sからなるイ
ンターコネクタを積層し、前記集電板凸部とインターコ
ネクタの接触面に金ろう箔を挟んだ。これを910℃で
炉中にてろう付けした。このような集電板およびインタ
ーコネクタを用いた以外、前述した図1に示す構造で、
実施例5と同様なユニットセルが5つ積層された積層電
池を組み立て、これを発電装置内に設置した。
【0093】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例5と同様に1000時間の連続発電を実施し
た。この間の内部抵抗を下記表1に示す。 (比較例8)SUS310Sからなる125mm角の酸
化剤ガス側集電板とSUS310Sからなるインターコ
ネクタを積層し、前記集電板凸部とインターコネクタの
接触面にNiろう箔を挟んだ。これを1000℃で炉中
にてろう付けした。このような集電板およびインターコ
ネクタを用いた以外、前述した図1に示す構造で、実施
例5と同様なユニットセルが5つ積層された積層電池を
組み立て、これを発電装置内に設置した。
【0094】前記積層電池が設置された発電装置につい
て、実施例5と同様に1000時間の連続発電を実施し
た。この間の内部抵抗を下記表1に示す。 表1 バリア材 内部抵抗増加 mΩ・cm2 実施例5 金はんだ 9 実施例6 Al−Siろう 13 実施例7 銀ろう 14 実施例8 ZnO−B23 16 実施例9 金ろう 26 実施例10 パラジウムろう 28 比較例6 な し 112 比較例7 なし* 63 比較例8 なし** 96 *:集電板とインターコネクタの接触面に金ろう付 **:集電板とインターコネクタの接触面にNiろう付 前記表1から明らかなように実施例5〜10の燃料電池
では、2回の熱サイクルを含む1000時間の運転後も
抵抗増加は30mΩ・cm2 以下に治まっている。特
に、バリア材の融点が燃料電池の作動温度より低い実施
例5〜8においては抵抗増加が20mΩ・cm2 以下で
あり、電池の内部抵抗増加を十分に抑制できることがわ
かる。
【0095】これに対し、比較例6〜8の燃料電池にお
いては、2回の熱サイクルを含む1000時間の運転後
の抵抗増加が60mΩ・cm2 以上であり、電池の性能
劣化が著しいことがわかる。
【0096】(実施例11)まず、ニッケル基合金の多
孔質体からなるアノードおよびカソードの間にLiAl
2 を主材料とする多孔質板に混合アルカリ炭酸塩(L
2 CO3 ;62モル%、K2 CO3 ;38モル%)を
含浸した構造の電解質板を配置してユニットセルを作製
した。
【0097】また、厚さ250μmのSUS310Sの
薄板の片面に35重量%Fe−25重量%Cr−40重
量%Niからなる厚さ50μmの合金層をクラッド法に
より形成した。この積層薄板に多数のガス供給用貫通孔
を開口し、波形に加工した後、所定寸法に切り出すこと
により前述した図3に示すように複数の波23を有する
形状の酸化剤ガス側集電板を作製した。すなわち、得ら
れた前記集電板は図3に示すようにカソードと接する第
1面21および前記インターコネクタ8と接する第2面
22を有し、前記第1面21の前記カソード側は前記合
金層が被覆されている。前記第1面21の幅W1 は、前
記第2面22の幅W2 より広く、かつ前記第1面21の
端部は互いに接触されている。前記第1面21には、複
数のガス供給用貫通孔24が開口されている。また、前
記第1面21はカソードに向かって円弧状に膨らまされ
ている。なお、前記第1面21において電極に向かって
円弧状に突出した高さを50μm、その幅を15mmに
した。
【0098】さらに、平均径が10μmのアルミニウム
粉末70重量%、スチレン系のバインダ30重量%をケ
トン系溶剤で分散させたアルミニウムスラリーを、厚さ
0.4mmのステンレス鋼(SUS316L)からなる
薄板材の表面に一定量塗布した後、前記溶剤を揮散して
厚さ200μmのアルミニウム含有層を形成した。つづ
いて、薄板材を3%の水素を含むアルゴン雰囲気の炉に
設置し、490℃の温度で12時間熱処理することによ
り前記アルミニウム含有層中のバインダを除去した。さ
らに、750℃の温度まで昇温し、その温度にて5時間
熱処理し、1℃/分の降温速度で炉冷することにより前
記薄板材表面に厚さ25μmの耐食層が形成されたエッ
ジシール板を作製した。
【0099】次いで、前記ユニットセルを5つ積層する
と共に、前記セルのカソード側に前記酸化剤ガス側集電
板を配置し、前記セルのアノード側に厚さ300μmの
インコネル600からなり、多数のガス供給用貫通孔を
有する波形の集電板を配置し、かつ互いに隣接する集電
板間、最上層の集電板上、および最下層の集電板下面に
SUS316Lからなるインターコネクタをそれぞれ配
置し、さらに前記電解質板の周縁部を前記エッジシール
板で挟持し、前記挟持部においてスプリング部材で前記
エッジシール板を押えることによって前述した図1に示
す構造で、ユニットセルが5つ積層された積層電池を組
み立てた。この積層電池を発電装置内に設置した。
【0100】前記積層電池が設置された発電装置内に炭
酸ガス50体積%、残部窒素からなるガスをパージガス
として流した。この後、通常の燃料電池の昇温手順に従
って、アノードと集電板とで形成された流路に燃料ガス
(H2 )に供給すると共に、カソードと集電板とで形成
された流路に酸化剤ガス(空気またはCO2 )を供給
し、650℃の発電温度まで昇温することにより発電が
なされた。また、3kg/cm2 の面圧を前記エッジシ
ール板に付加し、150mA/cm2 で発電を実施し
た。その結果、15000時間に亘って連続稼働させた
時の出力は4.7Vを示した。
【0101】(比較例9)厚さ250μmのSUS31
0Sの薄板に多数のガス供給用貫通孔を開口し、波形に
加工した後、所定寸法に切り出すことにより酸化剤ガス
側集電板を作製した。すなわち、得られた前記集電板は
カソードと接する第1面およびインターコネクタと接す
る第2面を有し、前記第1面の前記カソード側は前記合
金層が被覆されている。前記第1面の幅W1 は、前記第
2面の幅W2 より広く、かつ前記第1面の端部は互いに
接触されている。前記第1面21は、平坦でかつ複数の
ガス供給用貫通孔が開口された形状を有する。このよう
な酸化剤ガス側集電板を用いた以外、前述した図1に示
す構造で、実施例11と同様なユニットセルが5つ積層
された積層電池を組み立て、これを発電装置内に設置し
た。
【0102】前記積層電池が設置された発電装置内に炭
酸ガス50体積%、残部窒素からなるガスをパージガス
として流した。この後、通常の燃料電池の昇温手順に従
って、アノードと集電板とで形成された流路に燃料ガス
(H2 )に供給すると共に、カソードと集電板とで形成
された流路に酸化剤ガス(空気またはCO2 )を供給
し、650℃の発電温度まで昇温することにより発電が
なされた。また、3kg/cm2 の面圧を前記エッジシ
ール板に付加し、150mA/cm2 で発電を実施し
た。その結果、14000時間の連続稼働させた時の出
力は2.0Vを低い値しか示さなかった。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、優
れた電気伝導性を有し、電解質の引き込みが少なく耐食
性の優れた不定比複合酸化物層が表面に形成され、さら
に昇降温の熱サイクルを受けてもカソードと良好に密着
された酸化剤ガス側集電板を備えた高性能、長寿命の溶
融炭酸塩型燃料電池を提供できる。
【0104】また、本発明によれば酸化剤ガス側集電板
とインターコネクタとの接触部の腐食を防止して、それ
らの接触面積を初期状態(電池組み込み時の状態)に維
持できる、前記集電板とインターコネクタとの間の電気
抵抗の増大が抑制された長寿命の溶融炭酸塩型燃料電池
を提供できる。
【0105】さらに、本発明によれば10000時間以
上の長時間に亘って稼働させても、電極と良好に密着し
た集電板を備えた高性能の溶融炭酸塩型燃料電池を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる溶融炭酸塩型燃料電池の一例を
示す断面図。
【図2】燃料電池を構成する酸化剤側集電板とインター
コネクタとの接触部にバリア材を充填した状態を示す断
面図。
【図3】別の形態の集電板を示す斜視図。
【符号の説明】
1…電解質板、2…アノード、3…カソード、4、5…
集電板、8…インターコネクタ、13…バリア材、21
…第1面、22…第2面、24…ガス供給用貫通孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 和明 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 富松 師浩 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質体に炭酸塩を含浸して形成された
    電解質板と、この電解質板の両面に配置されたカソード
    およびアノードとからなるセルユニット;前記セルユニ
    ットの前記アノード表面および前記カソード表面にそれ
    ぞれ配置された波形状を有する集電板;および前記集電
    板表面にそれぞれ配置されたインターコネクタ;を具備
    し、 前記カソード側の前記集電板は、オーステナイト系ステ
    ンレス鋼からなる集電体本体と、少なくとも前記カソー
    ドと接する前記集電体本体表面に被覆されたFe23〜
    45重量%、Cr12〜27重量%、残部Niおよび不
    可避的不純物1重量%以下の組成を有するFe−Cr−
    Ni合金層と、前記合金層表面に形成されたニッケルフ
    ェライト系の不定比複合酸化物層とからなることを特徴
    とする溶融炭酸塩型燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記ニッケルフェライト系の不定比複合
    酸化物層は、スピネル型構造を有することを特徴とする
    請求項1記載の溶融炭酸塩型燃料電池。
  3. 【請求項3】 前記ニッケルフェライト系の不定比複合
    酸化物層は、Ni1-x Fe2-y4 、ここでx、yは0
    <x<0.85、−0.5y<1.0、0<x+yであ
    る、で表されることを特徴とする請求項1記載の溶融炭
    酸塩型燃料電池。
  4. 【請求項4】 前記ニッケルフェライト系の不定比複合
    酸化物層は、リチウムが侵入もしくは置換された形態を
    有することを特徴とする請求項1記載の溶融炭酸塩型燃
    料電池。
  5. 【請求項5】 多孔質体に炭酸塩を含浸して形成された
    電解質板と、この電解質板の両面に配置されたカソード
    およびアノードとからなるセルユニット;前記セルユニ
    ットの前記アノード表面および前記カソード表面にそれ
    ぞれ配置された波形状を有する集電板;および前記集電
    板表面にそれぞれ配置されたインターコネクタ;を具備
    し、 前記カソード側の集電板は、前記インターコネクタの平
    面と所定の部位で接触し、前記部位は両端に曲面を有
    し、かつバリア材は前記インターコネクタの平面と前記
    集電板の部位の曲面との間で形成される空間に充填され
    ていることを特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池。
  6. 【請求項6】 前記バリア材は、燃料電池の作動温度よ
    り融点の低い導電材料からなることを特徴とする請求項
    5記載の溶融炭酸塩型燃料電池。
  7. 【請求項7】 前記バリア材は、電解質の融点より低い
    融点を有する導電材料からなることを特徴とする請求項
    5記載の溶融炭酸塩型燃料電池。
  8. 【請求項8】 前記バリア材は、低融点ガラスからなる
    ことを特徴とする請求項5記載の溶融炭酸塩型燃料電
    池。
  9. 【請求項9】 多孔質体に炭酸塩を含浸して形成された
    電解質板と、この電解質板の両面に配置された一対の電
    極とからなるセルユニット;前記セルユニットの前記各
    電極の表面にそれぞれ配置された波形状を有する集電
    板;および前記集電板表面にそれぞれ配置されたインタ
    ーコネクタ;を具備し、 前記波形状の集電板は、前記電極と接する第1面および
    前記インターコネクタと接する第2面を有し、前記第1
    面の幅は前記第2面の幅より広く、かつ前記第1面は複
    数のガス供給用貫通孔が開口され、さらに前記第1面は
    前記電極に向かって円弧状に膨らんでいることを特徴と
    する溶融炭酸塩型燃料電池。
  10. 【請求項10】 前記集電体の第1面は、幅方向のミリ
    メータ当たり前記電極に向かう突出高さが0.2〜30
    μmであることを特徴とする請求項9記載の溶融炭酸塩
    型燃料電池。
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JP18428795 1995-07-20
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Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003178776A (ja) * 2001-10-01 2003-06-27 Toyota Motor Corp 燃料電池用セパレータ
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JP2007207668A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Ngk Spark Plug Co Ltd 固体電解質型燃料電池セル及び固体電解質型燃料電池スタック
KR100887430B1 (ko) * 2001-05-31 2009-03-10 플란제 에스이 고형산화물 연료셀(sofc)-연료셀을 위한 전류집적기
JP4897928B2 (ja) * 2009-03-24 2012-03-14 パナソニック株式会社 固体高分子形燃料電池および固体高分子形燃料電池用セパレータ
JP2013093184A (ja) * 2011-10-25 2013-05-16 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池スタック
JP2019046538A (ja) * 2017-08-29 2019-03-22 トヨタ自動車株式会社 燃料電池用セパレータ
CN115275251A (zh) * 2022-08-01 2022-11-01 沈伟 一种燃料电池用复合双极板及其制备方法和应用

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