JPH0992908A - 磁気抵抗効果素子の製造方法 - Google Patents
磁気抵抗効果素子の製造方法Info
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- JPH0992908A JPH0992908A JP7269123A JP26912395A JPH0992908A JP H0992908 A JPH0992908 A JP H0992908A JP 7269123 A JP7269123 A JP 7269123A JP 26912395 A JP26912395 A JP 26912395A JP H0992908 A JPH0992908 A JP H0992908A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 実質的にヒステリシスのない磁気抵抗変化を
示し、出力波形の歪みが抑えられ、電磁変換効率を高く
できる、磁気抵抗効果素子の製造方法を提供すること。 【解決手段】 下地膜41上に動作膜42及び非磁性膜43を
この順に成膜する際に、印加磁界方向21Aを信号磁界方
向21Cに直交する方向とする。そして、非磁性膜43上に
磁化固定膜44及び反強磁性膜45をこの順に成膜する際
に、印加磁界方向21Bを信号磁界方向21Cに平行な方向
(印加磁界方向21Aに直交する方向)とする。
示し、出力波形の歪みが抑えられ、電磁変換効率を高く
できる、磁気抵抗効果素子の製造方法を提供すること。 【解決手段】 下地膜41上に動作膜42及び非磁性膜43を
この順に成膜する際に、印加磁界方向21Aを信号磁界方
向21Cに直交する方向とする。そして、非磁性膜43上に
磁化固定膜44及び反強磁性膜45をこの順に成膜する際
に、印加磁界方向21Bを信号磁界方向21Cに平行な方向
(印加磁界方向21Aに直交する方向)とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気抵抗効果素子の
製造方法に関し、特に、巨大磁気抵抗効果(GMR)を
示すスピンバルブ型であって、磁気センサや磁気ディス
ク装置等の磁気記録装置用の再生ヘッド等に適した磁気
抵抗効果素子の製造方法に関するものである。
製造方法に関し、特に、巨大磁気抵抗効果(GMR)を
示すスピンバルブ型であって、磁気センサや磁気ディス
ク装置等の磁気記録装置用の再生ヘッド等に適した磁気
抵抗効果素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗膜(MR膜)は、磁気抵抗効果
を示す磁性体を膜にしたものであり、一般的には単層構
造となっている。
を示す磁性体を膜にしたものであり、一般的には単層構
造となっている。
【0003】これに対してGMR膜は、複数の材料を組
み合わせた多層構造を有している。GMR効果を生み出
す構造にはいくつかの種類があるが、そのなかで比較的
構造が単純であって弱い磁界で抵抗が変化するのがいわ
ゆるスピンバルブ膜である。
み合わせた多層構造を有している。GMR効果を生み出
す構造にはいくつかの種類があるが、そのなかで比較的
構造が単純であって弱い磁界で抵抗が変化するのがいわ
ゆるスピンバルブ膜である。
【0004】即ち、こうしたスピンバルブ膜は、磁性膜
と非磁性導体膜と磁性膜とがこの順に積層されてなる3
層膜を主構成要素とし、巨大磁気抵抗(GMR)効果を
示すことが報告されている(ジャーナル・オブ・マグネ
ティズム・アンド・マグネティク・マテリアルズ、93
巻、 101ページ、1991年)。
と非磁性導体膜と磁性膜とがこの順に積層されてなる3
層膜を主構成要素とし、巨大磁気抵抗(GMR)効果を
示すことが報告されている(ジャーナル・オブ・マグネ
ティズム・アンド・マグネティク・マテリアルズ、93
巻、 101ページ、1991年)。
【0005】例えば、磁性膜をCo膜、導体膜をCu膜
としたスピンバルブ構造の磁気抵抗効果膜は、外部磁界
の作用下で反平行のスピン状態が発生してスピン依存散
乱が生じ、このために大きな磁気抵抗効果が得られるも
のと考えられている。
としたスピンバルブ構造の磁気抵抗効果膜は、外部磁界
の作用下で反平行のスピン状態が発生してスピン依存散
乱が生じ、このために大きな磁気抵抗効果が得られるも
のと考えられている。
【0006】図33には、スピンバルブ構造の磁気抵抗効
果素子16の一例を示す。即ち、フェライト基板11上に、
パーマロイ(NiFe)からなる磁性膜12と、Cuを主
成分とする非磁性導体膜13と、パーマロイ(NiFe)
やCoからなる磁性膜14と、FeMnからなる反強磁性
膜15とをこの順に、スパッタリング法によって積層して
スピンバルブ構造の磁気抵抗効果部10を構成する。
果素子16の一例を示す。即ち、フェライト基板11上に、
パーマロイ(NiFe)からなる磁性膜12と、Cuを主
成分とする非磁性導体膜13と、パーマロイ(NiFe)
やCoからなる磁性膜14と、FeMnからなる反強磁性
膜15とをこの順に、スパッタリング法によって積層して
スピンバルブ構造の磁気抵抗効果部10を構成する。
【0007】このスピンバルブ構造の磁気抵抗効果素子
16は、2層の磁性膜12及び14を薄い非磁性膜13で分離
し、一方の磁性膜14の上には反強磁性膜15を設けるの
で、反強磁性膜15と接した磁性膜14(これを以下に、磁
化固定膜と称することがある。)はある一定方向に磁化
された状態になる。また、非磁性膜13で分離した他方の
磁性膜12(これを以下に、動作膜と称することがあ
る。)は、決まった磁化方向をとらない。つまり、磁化
固定膜14は一度決まった磁化方向を保つ力(保磁力)が
大きく、動作膜12は保磁力が小さくなる。この状態で磁
界をかけると、動作膜12が磁化され、磁化方向が決ま
る。
16は、2層の磁性膜12及び14を薄い非磁性膜13で分離
し、一方の磁性膜14の上には反強磁性膜15を設けるの
で、反強磁性膜15と接した磁性膜14(これを以下に、磁
化固定膜と称することがある。)はある一定方向に磁化
された状態になる。また、非磁性膜13で分離した他方の
磁性膜12(これを以下に、動作膜と称することがあ
る。)は、決まった磁化方向をとらない。つまり、磁化
固定膜14は一度決まった磁化方向を保つ力(保磁力)が
大きく、動作膜12は保磁力が小さくなる。この状態で磁
界をかけると、動作膜12が磁化され、磁化方向が決ま
る。
【0008】スピンバルブ構造を形成する各膜の機能を
まとめると、次の通りである。 動作膜12:信号磁界(外部磁界:Hext)に対してスピン
が回転する。 磁化固定膜14:反強磁性膜15との交換結合によって、磁
性元素のスピン方向が信号磁界方向と平行方向に固定さ
れる。 非磁性膜13:GMR効果を発現させるスペーサであり、
動作膜12と磁化固定膜14のスピンの相対角度に応じて抵
抗変化する。
まとめると、次の通りである。 動作膜12:信号磁界(外部磁界:Hext)に対してスピン
が回転する。 磁化固定膜14:反強磁性膜15との交換結合によって、磁
性元素のスピン方向が信号磁界方向と平行方向に固定さ
れる。 非磁性膜13:GMR効果を発現させるスペーサであり、
動作膜12と磁化固定膜14のスピンの相対角度に応じて抵
抗変化する。
【0009】従来の磁気抵抗効果素子では、信号磁界方
向と動作膜の磁化容易軸方向とを同じ方向としていた。
そのため、信号磁界の変化に伴う磁気抵抗の変化は3〜
5Oeのヒステリシス(図36の曲線102)を描き、これに
伴うバルクハウゼン効果によりノイズが発生する。この
ノイズを消すためには大きな動作安定磁界を要すること
になり、再生波形が歪むために再生ヘッドとしての電磁
変換効率を稼げず、高密度記録に対応できない。
向と動作膜の磁化容易軸方向とを同じ方向としていた。
そのため、信号磁界の変化に伴う磁気抵抗の変化は3〜
5Oeのヒステリシス(図36の曲線102)を描き、これに
伴うバルクハウゼン効果によりノイズが発生する。この
ノイズを消すためには大きな動作安定磁界を要すること
になり、再生波形が歪むために再生ヘッドとしての電磁
変換効率を稼げず、高密度記録に対応できない。
【0010】そこで、上記のヒステリシスをなくすた
め、図34に示す素子構造が試みられている。即ち、動作
膜12の磁化容易軸方向24を信号磁界方向21に対して交差
するように設定する。動作膜12の磁気異方性は、磁化容
易軸方向24をヘッドABS面23及びセンス電流26に平行
にし、磁化固定膜14とその直上の反強磁性膜(図33の1
5、図34では図示省略)との交換結合方向25は、ヘッド
ABS面23に垂直方向でかつ信号磁界方向21に平行に固
定されている。なお、ABS面23は、Air BearingSurfa
ce の略で、磁気記録媒体の摺動面である(以下、同
様)。
め、図34に示す素子構造が試みられている。即ち、動作
膜12の磁化容易軸方向24を信号磁界方向21に対して交差
するように設定する。動作膜12の磁気異方性は、磁化容
易軸方向24をヘッドABS面23及びセンス電流26に平行
にし、磁化固定膜14とその直上の反強磁性膜(図33の1
5、図34では図示省略)との交換結合方向25は、ヘッド
ABS面23に垂直方向でかつ信号磁界方向21に平行に固
定されている。なお、ABS面23は、Air BearingSurfa
ce の略で、磁気記録媒体の摺動面である(以下、同
様)。
【0011】この磁気抵抗効果素子のGMR効果は、動
作膜12のスピン27と磁化固定膜14のスピン25との相対角
度θに依存した抵抗変化であり、この依存は図35に示す
通りである。素子の抵抗変化は、θが−90度から90度迄
の範囲内でθ=0を点対称に直線的である。従って、信
号磁界21の強弱に対応して磁気抵抗変化Δρがθ=0を
点対称に直線的に変化することにより、信号磁界の僅か
な変化が磁気抵抗変化Δρとして検出され、良好な再生
がなされる筈である。
作膜12のスピン27と磁化固定膜14のスピン25との相対角
度θに依存した抵抗変化であり、この依存は図35に示す
通りである。素子の抵抗変化は、θが−90度から90度迄
の範囲内でθ=0を点対称に直線的である。従って、信
号磁界21の強弱に対応して磁気抵抗変化Δρがθ=0を
点対称に直線的に変化することにより、信号磁界の僅か
な変化が磁気抵抗変化Δρとして検出され、良好な再生
がなされる筈である。
【0012】ところで、上記の動作膜12の磁化容易軸方
向24と磁化固定膜14の交換結合方向25とは、原理的に互
いに直交させる必要がある。このようにするには、予め
磁場中での成膜時に両者を互いに平行にして成膜してお
き、(1)素子化に伴う形状磁気異方性を利用して動作
膜の磁化容易軸方向を90度ずらす方法、(2)素子動作
安定磁界をセンス電流方向26に平行に印加して動作膜の
磁化容易軸を90度ずらす方法、(3)磁場中で熱処理を
施して交換結合方向25を動作膜の磁化容易軸に対して90
度ずらす方法、が採用されていた。
向24と磁化固定膜14の交換結合方向25とは、原理的に互
いに直交させる必要がある。このようにするには、予め
磁場中での成膜時に両者を互いに平行にして成膜してお
き、(1)素子化に伴う形状磁気異方性を利用して動作
膜の磁化容易軸方向を90度ずらす方法、(2)素子動作
安定磁界をセンス電流方向26に平行に印加して動作膜の
磁化容易軸を90度ずらす方法、(3)磁場中で熱処理を
施して交換結合方向25を動作膜の磁化容易軸に対して90
度ずらす方法、が採用されていた。
【0013】上記(1)、(2)の方法は、いずれも動
作膜が本来持っている磁気特性を捩じ曲げる手法であ
り、磁気抵抗効果素子の磁気特性の劣化に繋がる。上記
(3)の方法は、積層された各膜において熱拡散を促す
ことになり、また動作膜に熱的ダメージを与え、磁気特
性の分散を招く。
作膜が本来持っている磁気特性を捩じ曲げる手法であ
り、磁気抵抗効果素子の磁気特性の劣化に繋がる。上記
(3)の方法は、積層された各膜において熱拡散を促す
ことになり、また動作膜に熱的ダメージを与え、磁気特
性の分散を招く。
【0014】上記(2)の方法による試料(磁気抵抗効
果素子に素子化する前の積層体)の信号磁界(Hext)の
変化による磁気抵抗の変化は、図36の曲線103 で示す通
りである。素子動作安定化磁界強度は少なくとも20Oe
必要であり、この試料では25Oe加えている。曲線103
では、ヒステリシスが認められなくなってはいるが、磁
気抵抗の変化が磁気抵抗効果素子本来の直線的変化では
なく、なだらかな変化になっており、磁気抵抗効果素子
の挙動も当然直線的な抵抗変化ではなくなり、再生ヘッ
ドに用いた場合、再生信号波形が歪むことになる。
果素子に素子化する前の積層体)の信号磁界(Hext)の
変化による磁気抵抗の変化は、図36の曲線103 で示す通
りである。素子動作安定化磁界強度は少なくとも20Oe
必要であり、この試料では25Oe加えている。曲線103
では、ヒステリシスが認められなくなってはいるが、磁
気抵抗の変化が磁気抵抗効果素子本来の直線的変化では
なく、なだらかな変化になっており、磁気抵抗効果素子
の挙動も当然直線的な抵抗変化ではなくなり、再生ヘッ
ドに用いた場合、再生信号波形が歪むことになる。
【0015】なお、図36の曲線103 の試料及び前述のヒ
ステリシスを示す曲線102 の試料(成膜時に印加磁界方
向を固定)は、いずれも、DCマグネトロンスパッタに
より、下地膜としてのTa膜(厚み 6.7nm)、動作膜12
としてのNiFe膜(厚み10.0nm)、非磁性膜15として
のCu膜(厚み 2.4nm)、磁化固定膜14としてのCo膜
(厚み 2.2nm)、反強磁性膜15としてのFeMn膜(厚
み10.0nm)、保護膜としてのTa膜(厚み 8.0nm)の積
層構造とした試料であり、抵抗測定は4端子法により各
Δρを測定している。
ステリシスを示す曲線102 の試料(成膜時に印加磁界方
向を固定)は、いずれも、DCマグネトロンスパッタに
より、下地膜としてのTa膜(厚み 6.7nm)、動作膜12
としてのNiFe膜(厚み10.0nm)、非磁性膜15として
のCu膜(厚み 2.4nm)、磁化固定膜14としてのCo膜
(厚み 2.2nm)、反強磁性膜15としてのFeMn膜(厚
み10.0nm)、保護膜としてのTa膜(厚み 8.0nm)の積
層構造とした試料であり、抵抗測定は4端子法により各
Δρを測定している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであって、実質的にヒステリシス
のない磁気抵抗変化を示し、出力波形の歪みが抑えら
れ、電磁変換効率を高くできる、磁気抵抗効果素子の製
造方法を提供することを目的としている。
に鑑みてなされたものであって、実質的にヒステリシス
のない磁気抵抗変化を示し、出力波形の歪みが抑えら
れ、電磁変換効率を高くできる、磁気抵抗効果素子の製
造方法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前述の動作
膜の磁化容易軸の方向と磁化固定膜の交換結合方向との
なす角度の調整方法について鋭意検討を重ねた結果、前
記とは異なり、各膜の成膜時において上記各方向を所望
の方向に設定することにより、前記の目的を達成できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
膜の磁化容易軸の方向と磁化固定膜の交換結合方向との
なす角度の調整方法について鋭意検討を重ねた結果、前
記とは異なり、各膜の成膜時において上記各方向を所望
の方向に設定することにより、前記の目的を達成できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】即ち、本発明は、外部磁界に対して磁化の
スピンが回転する動作層と、非磁性層と、磁化固定用の
磁性層とがこの順に或いはこれと逆の順に積層された積
層構造を有する磁気抵抗効果素子を製造するに際し、前
記動作層の磁化容易軸方向を得るために前記動作層の形
成時に印加する磁界の方向と、前記磁性層の磁化のスピ
ン方向を得るために前記磁性層の形成時に印加する磁界
の方向とが、互いに交差するように、前記動作層と前記
磁性層を夫々形成する過程で各印加磁界の方向を変化さ
せる、磁気抵抗効果素子の製造方法に係るものである。
スピンが回転する動作層と、非磁性層と、磁化固定用の
磁性層とがこの順に或いはこれと逆の順に積層された積
層構造を有する磁気抵抗効果素子を製造するに際し、前
記動作層の磁化容易軸方向を得るために前記動作層の形
成時に印加する磁界の方向と、前記磁性層の磁化のスピ
ン方向を得るために前記磁性層の形成時に印加する磁界
の方向とが、互いに交差するように、前記動作層と前記
磁性層を夫々形成する過程で各印加磁界の方向を変化さ
せる、磁気抵抗効果素子の製造方法に係るものである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明において、動作層の成膜時
の印加磁界の方向と磁性層の成膜時の印加磁界の方向と
のなす角度を実質的に90度にするのが望ましい。
の印加磁界の方向と磁性層の成膜時の印加磁界の方向と
のなす角度を実質的に90度にするのが望ましい。
【0020】また、本発明において、磁性層の成膜時
に、印加磁界の方向を、動作層の成膜時の印加磁界の方
向に対して変化させるのが望ましい。
に、印加磁界の方向を、動作層の成膜時の印加磁界の方
向に対して変化させるのが望ましい。
【0021】上記に替えて、非磁性層の成膜時に、印加
磁界の方向を、動作層の成膜時の印加磁界の方向に対し
て変化させることもできる。
磁界の方向を、動作層の成膜時の印加磁界の方向に対し
て変化させることもできる。
【0022】また、上記に替えて、動作層の成膜時に、
印加磁界の方向を、磁性層の成膜時の印加磁界の方向に
対して変化させることもできる。
印加磁界の方向を、磁性層の成膜時の印加磁界の方向に
対して変化させることもできる。
【0023】また、上記に替えて、非磁性層の成膜時
に、印加磁界の方向を、磁性層の成膜時の印加磁界の方
向に対して変化させることもできる。
に、印加磁界の方向を、磁性層の成膜時の印加磁界の方
向に対して変化させることもできる。
【0024】また、本発明において、磁化固定用磁性層
が磁性層と反強磁性層とからなり、これらの間の交換結
合による磁化のスピンの方向を誘発させる磁界を印加す
るのが望ましい。
が磁性層と反強磁性層とからなり、これらの間の交換結
合による磁化のスピンの方向を誘発させる磁界を印加す
るのが望ましい。
【0025】上記において、磁化固定用磁性層を磁性層
と反強磁性層との積層体によって構成し、これらの間の
交換結合によって前記磁性層の磁化のスピンの方向が外
部磁界の方向に対して平行になるように、前記磁性層形
成時の印加磁界の方向を設定するのが望ましい。
と反強磁性層との積層体によって構成し、これらの間の
交換結合によって前記磁性層の磁化のスピンの方向が外
部磁界の方向に対して平行になるように、前記磁性層形
成時の印加磁界の方向を設定するのが望ましい。
【0026】上記に替えて、磁性層の成膜時に、印加磁
界の方向を、動作層の成膜時の印加磁界の方向に対して
変化させることもできる。
界の方向を、動作層の成膜時の印加磁界の方向に対して
変化させることもできる。
【0027】更に上記に替えて、反強磁性層の成膜時
に、印加磁界の方向を、動作層の成膜時の印加磁界の方
向に対して変化させることもできる。
に、印加磁界の方向を、動作層の成膜時の印加磁界の方
向に対して変化させることもできる。
【0028】更に上記に替えて、動作層の成膜時に、印
加磁界の方向を、磁性層の成膜時の印加磁界の方向に対
して変化させることもできる。
加磁界の方向を、磁性層の成膜時の印加磁界の方向に対
して変化させることもできる。
【0029】更に上記に替えて、非磁性層の成膜時に、
印加磁界の方向を、磁性層の成膜時の印加磁界の方向に
対して変化させることもできる。
印加磁界の方向を、磁性層の成膜時の印加磁界の方向に
対して変化させることもできる。
【0030】更に上記に替えて、反強磁性層を反強磁性
となるように結晶配向させる層(例えばTaからなる)
を積層構造の下地層として設けることもできる。
となるように結晶配向させる層(例えばTaからなる)
を積層構造の下地層として設けることもできる。
【0031】また、本発明において、磁化固定用の磁性
層を硬磁性材料で形成し、この硬磁性層のスピンの方向
を外部磁界に対して平行になるように、前記硬磁性層の
成膜時の印加磁界方向を設定することができる。
層を硬磁性材料で形成し、この硬磁性層のスピンの方向
を外部磁界に対して平行になるように、前記硬磁性層の
成膜時の印加磁界方向を設定することができる。
【0032】更に本発明において、積層構造の上下に、
夫々軟磁性体からなる上部磁性磁極と下部磁性磁極とを
設けて良い。これら軟磁性体を例えばNi−Fe合金で
構成することにより、磁場感度が上昇する。
夫々軟磁性体からなる上部磁性磁極と下部磁性磁極とを
設けて良い。これら軟磁性体を例えばNi−Fe合金で
構成することにより、磁場感度が上昇する。
【0033】本発明は、スピンバルブ型巨大磁気抵抗効
果素子の製造方法として極めて良適である。
果素子の製造方法として極めて良適である。
【0034】また、Ta等の保護層が積層構造上に設け
られているのがよい。
られているのがよい。
【0035】なお、本発明における磁気抵抗効果素子
は、SV素子の如き素子自体のみならず、薄膜磁気ヘッ
ドの如き完成品をも包含する概念のものである。
は、SV素子の如き素子自体のみならず、薄膜磁気ヘッ
ドの如き完成品をも包含する概念のものである。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例について更に詳細に説
明する。
明する。
【0037】<実施例1>本実施例におけるスピンバル
ブ構造の磁気抵抗効果素子(SV素子)の構成を図4に
ついて説明する。SV素子46Aは、図4に示すように、
下地膜41、動作膜42、非磁性膜(スペーサ)43、磁性膜
(磁化固定膜)44、反強磁性膜45、保護膜40がこの順に
積層されて磁気抵抗部50を構成している。
ブ構造の磁気抵抗効果素子(SV素子)の構成を図4に
ついて説明する。SV素子46Aは、図4に示すように、
下地膜41、動作膜42、非磁性膜(スペーサ)43、磁性膜
(磁化固定膜)44、反強磁性膜45、保護膜40がこの順に
積層されて磁気抵抗部50を構成している。
【0038】なお、積層体の上、下に軟磁性体の上部磁
極及び下部磁極が設けられ、また、両側に一対の引出し
電極(後述の図15参照)が設けられるが、ここでは図示
省略した。
極及び下部磁極が設けられ、また、両側に一対の引出し
電極(後述の図15参照)が設けられるが、ここでは図示
省略した。
【0039】具体的な層構成としては、下地膜41として
Ta、TiやHf等を例えば約 5.0nm(この例ではTa
膜 6.7nm)、動作膜42としてNiFeやNiFeCo、
CoFe、CoNi、NiFe−X(X=Ta、Cr、
Nb、Rh、Zr、Mo、Hf、Cu等を15atomic%以
下含有)、CoZr系アモルファス等を例えば約15.0nm
以下(この例ではNiFe膜10.0nm)、非磁性膜43とし
て純Cu、CuNi、CuAg等を例えば 1.8〜3.0nm
(この例ではCu膜 2.4nm) 、更に磁性膜(磁化固定
膜)44としてNiFe、NiFeCo、純Co、CoF
e、CoNi等を例えば 1.0〜5.0nm(この例では純Co
膜 2.2nm)、反強磁性膜45としてFeMn、NiMnや
NiO、NiCoO等を例えば 5.0〜50.0nm(この例で
はFeMn膜10.0nm)をそれぞれ成膜している。保護膜
40は下地膜41と同様の非磁性膜であってよい(この例で
はTa膜 8.0nm)。
Ta、TiやHf等を例えば約 5.0nm(この例ではTa
膜 6.7nm)、動作膜42としてNiFeやNiFeCo、
CoFe、CoNi、NiFe−X(X=Ta、Cr、
Nb、Rh、Zr、Mo、Hf、Cu等を15atomic%以
下含有)、CoZr系アモルファス等を例えば約15.0nm
以下(この例ではNiFe膜10.0nm)、非磁性膜43とし
て純Cu、CuNi、CuAg等を例えば 1.8〜3.0nm
(この例ではCu膜 2.4nm) 、更に磁性膜(磁化固定
膜)44としてNiFe、NiFeCo、純Co、CoF
e、CoNi等を例えば 1.0〜5.0nm(この例では純Co
膜 2.2nm)、反強磁性膜45としてFeMn、NiMnや
NiO、NiCoO等を例えば 5.0〜50.0nm(この例で
はFeMn膜10.0nm)をそれぞれ成膜している。保護膜
40は下地膜41と同様の非磁性膜であってよい(この例で
はTa膜 8.0nm)。
【0040】このSV素子を作製するために図5に概略
図示するDCマグネトロンスパッタ装置が使用可能であ
る。図中、57は下地膜用のターゲット、58は動作膜用の
ターゲット、59は非磁性膜用のターゲット、60は磁化固
定膜用のターゲット、61は反強磁性膜用のターゲット、
62は保護膜用のターゲット、63はシャッタ、64は基板51
を下面にセットする回転板、65は真空容器である。な
お、下地膜と保護膜とを同じ材料で構成する場合は、タ
ーゲット57、62は共通の一つのターゲットとすることが
できる。
図示するDCマグネトロンスパッタ装置が使用可能であ
る。図中、57は下地膜用のターゲット、58は動作膜用の
ターゲット、59は非磁性膜用のターゲット、60は磁化固
定膜用のターゲット、61は反強磁性膜用のターゲット、
62は保護膜用のターゲット、63はシャッタ、64は基板51
を下面にセットする回転板、65は真空容器である。な
お、下地膜と保護膜とを同じ材料で構成する場合は、タ
ーゲット57、62は共通の一つのターゲットとすることが
できる。
【0041】真空容器65は、実際には、シールド板(図
示せず)によって例えば個々の独立したチャンバに分け
られており、各チャンバに亘るように基板ホルダ64が回
転軸66を中心に順次所定角度だけ回転する。各チャンバ
では、シャッタ63を開状態にし、それぞれターゲットを
スパッタし、シールド板に設けた開口を通して基板51上
に上記の各層を順次積層できるようになっている。
示せず)によって例えば個々の独立したチャンバに分け
られており、各チャンバに亘るように基板ホルダ64が回
転軸66を中心に順次所定角度だけ回転する。各チャンバ
では、シャッタ63を開状態にし、それぞれターゲットを
スパッタし、シールド板に設けた開口を通して基板51上
に上記の各層を順次積層できるようになっている。
【0042】このDCマグネトロンスパッタ装置は、図
示省略したマグネットによってターゲットのスパッタ効
率を高めるように設計されている。スパッタ条件として
は、スパッタガスにはArを使用し、ガス圧は 0.5Pa、
成膜速度は 0.1〜0.5nm/secとした。
示省略したマグネットによってターゲットのスパッタ効
率を高めるように設計されている。スパッタ条件として
は、スパッタガスにはArを使用し、ガス圧は 0.5Pa、
成膜速度は 0.1〜0.5nm/secとした。
【0043】本実施例におけるSV素子46Aは、GMR
効果素子として後に図15及び図16で述べるように例えば
ハードディスクドライブ用の記録/再生一体型の薄膜ヘ
ッドとして使用可能である。
効果素子として後に図15及び図16で述べるように例えば
ハードディスクドライブ用の記録/再生一体型の薄膜ヘ
ッドとして使用可能である。
【0044】前記の各膜の機能を以下にまとめておく。 下地膜41:反強磁性膜45を反強磁性となる結晶配向させ
るために必要。 動作膜42:信号磁界(外部磁界:Hext)に対してスピン
が回転する。 磁性膜(磁化固定膜)44:反強磁性膜45との交換結合に
よってCo等のスピン方向が信号磁界方向と平行方向に
固定される。 非磁性膜(スペーサ)43:GMR効果を発現させるスペ
ーサ膜である。動作膜42と磁化固定膜44のスピンの相対
角度に応じて抵抗変化する。 保護膜40:素子作製プロセス時のスピンバルブ膜の劣化
を防止する。
るために必要。 動作膜42:信号磁界(外部磁界:Hext)に対してスピン
が回転する。 磁性膜(磁化固定膜)44:反強磁性膜45との交換結合に
よってCo等のスピン方向が信号磁界方向と平行方向に
固定される。 非磁性膜(スペーサ)43:GMR効果を発現させるスペ
ーサ膜である。動作膜42と磁化固定膜44のスピンの相対
角度に応じて抵抗変化する。 保護膜40:素子作製プロセス時のスピンバルブ膜の劣化
を防止する。
【0045】本実施例において注目すべきことは、SV
素子を構成する上記の各膜の成膜時における印加磁界の
方向を変化させていることである。これを図1、図2及
び図3によって説明する。
素子を構成する上記の各膜の成膜時における印加磁界の
方向を変化させていることである。これを図1、図2及
び図3によって説明する。
【0046】先ず、図1(a)に示すように、基板(図
示省略)上に下地膜41を成膜し、次いでこの上に動作膜
42を成膜する。これらの成膜時の印加磁界方向21Aは、
信号磁界方向21C(同図(d)参照)に対し、この例で
は直交する方向である。この印加磁界により、動作膜42
の磁化容易軸の方向24は、印加磁界方向21Aに平行とな
る。
示省略)上に下地膜41を成膜し、次いでこの上に動作膜
42を成膜する。これらの成膜時の印加磁界方向21Aは、
信号磁界方向21C(同図(d)参照)に対し、この例で
は直交する方向である。この印加磁界により、動作膜42
の磁化容易軸の方向24は、印加磁界方向21Aに平行とな
る。
【0047】次に、図1(b)に示すように、動作膜42
の上に非磁性膜(Cu膜)43を成膜する。この成膜時の
印加磁界方向は21Aの儘であり、Cu膜43は非磁性であ
るので、この膜が成膜される以外は同図(a)の状態が
保持される。
の上に非磁性膜(Cu膜)43を成膜する。この成膜時の
印加磁界方向は21Aの儘であり、Cu膜43は非磁性であ
るので、この膜が成膜される以外は同図(a)の状態が
保持される。
【0048】次に、図1(c)に示すように、非磁性膜
43上に磁化固定膜44を成膜する。この成膜時には、印加
磁界方向21Bを同図(a)、(b)の印加磁界方向21A
に直交する方向にする。これにより、磁化固定膜44の磁
化のスピン方向25Aは、印加磁界方向21Bに平行とな
る。
43上に磁化固定膜44を成膜する。この成膜時には、印加
磁界方向21Bを同図(a)、(b)の印加磁界方向21A
に直交する方向にする。これにより、磁化固定膜44の磁
化のスピン方向25Aは、印加磁界方向21Bに平行とな
る。
【0049】次に、図1(d)に示すように、磁化固定
膜44上に反強磁性膜45を成膜し、更にその上に保護膜40
を成膜する。これらの成膜時の印加磁界の方向は、同図
(c)の21Bの儘であり、これにより反強磁性膜45の磁
化のスピン方向25Bは、印加磁界方向21Bとは逆の方向
(即ち、磁化固定膜44の磁化のスピン方向25Aと逆の方
向)となる。かくして、両スピンの交換結合により、磁
化固定膜44のスピン(同図(c)の25A)は、交換結合
方向25Cとして固定される。
膜44上に反強磁性膜45を成膜し、更にその上に保護膜40
を成膜する。これらの成膜時の印加磁界の方向は、同図
(c)の21Bの儘であり、これにより反強磁性膜45の磁
化のスピン方向25Bは、印加磁界方向21Bとは逆の方向
(即ち、磁化固定膜44の磁化のスピン方向25Aと逆の方
向)となる。かくして、両スピンの交換結合により、磁
化固定膜44のスピン(同図(c)の25A)は、交換結合
方向25Cとして固定される。
【0050】以上のように、磁化固定膜44の成膜時に印
加磁界方向を90度回転させることにより、信号磁界によ
る磁気抵抗の変化は歪みのない良好な変化になる。これ
については、後に図14によって説明する。
加磁界方向を90度回転させることにより、信号磁界によ
る磁気抵抗の変化は歪みのない良好な変化になる。これ
については、後に図14によって説明する。
【0051】成膜と印加磁界方向との関係は、図1に示
したほか、図2、図3に示す手順によることができる。
図2の方法は、動作膜成膜に次ぐ非磁性膜の成膜時に印
加磁界方向を90度変化させる方法であり、図3の方法
は、磁化固定膜成膜に次ぐ反強磁性膜の成膜時に印加磁
界方向を90度変化させる方法である。
したほか、図2、図3に示す手順によることができる。
図2の方法は、動作膜成膜に次ぐ非磁性膜の成膜時に印
加磁界方向を90度変化させる方法であり、図3の方法
は、磁化固定膜成膜に次ぐ反強磁性膜の成膜時に印加磁
界方向を90度変化させる方法である。
【0052】図2の方法では、先ず、同図(a)に示す
ように、基板(図示省略)上に下地膜41を成膜し、次い
でこの上に動作膜42を成膜する。これらの成膜時の印加
磁界方向21Aは、信号磁界方向21C(同図(d)参照)
に対し、この例では直交する方向である。この印加磁界
により、動作膜42の磁化容易軸の方向24は、印加磁界方
向21Aに平行となる。
ように、基板(図示省略)上に下地膜41を成膜し、次い
でこの上に動作膜42を成膜する。これらの成膜時の印加
磁界方向21Aは、信号磁界方向21C(同図(d)参照)
に対し、この例では直交する方向である。この印加磁界
により、動作膜42の磁化容易軸の方向24は、印加磁界方
向21Aに平行となる。
【0053】次に、図2(b)に示すように、動作膜42
の上に非磁性膜(Cu膜)43を成膜する。この成膜時に
は、印加磁界方向21Bを同図(a)の印加磁界方向21A
に直交する方向にする。Cu膜43は非磁性であるので、
この膜が成膜される以外は同図(a)の状態が保持され
る。
の上に非磁性膜(Cu膜)43を成膜する。この成膜時に
は、印加磁界方向21Bを同図(a)の印加磁界方向21A
に直交する方向にする。Cu膜43は非磁性であるので、
この膜が成膜される以外は同図(a)の状態が保持され
る。
【0054】次に、図2(c)に示すように、非磁性膜
43上に磁化固定膜44を成膜する。この成膜時の印加磁界
方向は同図(b)の21Bの儘である。これにより、磁化
固定膜44の磁化のスピン方向25Aは、印加磁界方向21B
に平行となる。
43上に磁化固定膜44を成膜する。この成膜時の印加磁界
方向は同図(b)の21Bの儘である。これにより、磁化
固定膜44の磁化のスピン方向25Aは、印加磁界方向21B
に平行となる。
【0055】次に、図2(d)に示すように、磁化固定
膜44上に反強磁性膜45を成膜し、更にその上に保護膜40
を成膜する。これらの成膜時の印加磁界の方向は、同図
(c)の21Bの儘であり、これにより反強磁性膜45の磁
化のスピン方向25Bは、印加磁界方向21Bとは逆の方向
(即ち、磁化固定膜44の磁化のスピン方向25Aと逆の方
向)となる。かくして、両スピンの交換結合により、磁
化固定膜44のスピン(同図(c)の25A)は、交換結合
方向25Cとして固定される。
膜44上に反強磁性膜45を成膜し、更にその上に保護膜40
を成膜する。これらの成膜時の印加磁界の方向は、同図
(c)の21Bの儘であり、これにより反強磁性膜45の磁
化のスピン方向25Bは、印加磁界方向21Bとは逆の方向
(即ち、磁化固定膜44の磁化のスピン方向25Aと逆の方
向)となる。かくして、両スピンの交換結合により、磁
化固定膜44のスピン(同図(c)の25A)は、交換結合
方向25Cとして固定される。
【0056】以上のように、磁化固定膜44の成膜時に印
加磁界方向を90度変化させることにより、信号磁界によ
る磁気抵抗の変化は歪みのない良好な変化になる。
加磁界方向を90度変化させることにより、信号磁界によ
る磁気抵抗の変化は歪みのない良好な変化になる。
【0057】図3の方法では、先ず、同図(a)に示す
ように、基板(図示省略)上に下地膜41を成膜し、次い
でこの上に動作膜42を成膜する。これらの成膜時の印加
磁界方向21Aは、信号磁界方向21C(同図(d)参照)
に対し、この例では直交する方向である。この印加磁界
により、動作膜42の磁化容易軸の方向24は、印加磁界方
向21Aに平行となる。
ように、基板(図示省略)上に下地膜41を成膜し、次い
でこの上に動作膜42を成膜する。これらの成膜時の印加
磁界方向21Aは、信号磁界方向21C(同図(d)参照)
に対し、この例では直交する方向である。この印加磁界
により、動作膜42の磁化容易軸の方向24は、印加磁界方
向21Aに平行となる。
【0058】次に、図3(b)に示すように、動作膜42
の上に非磁性膜(Cu膜)43を成膜する。この成膜時の
印加磁界方向は21Aの儘であり、Cu膜43は非磁性であ
るので、この膜が成膜される以外は同図(a)の状態が
保持される。
の上に非磁性膜(Cu膜)43を成膜する。この成膜時の
印加磁界方向は21Aの儘であり、Cu膜43は非磁性であ
るので、この膜が成膜される以外は同図(a)の状態が
保持される。
【0059】次に、図3(c)に示すように、非磁性膜
43上に磁化固定膜44を成膜する。この成膜時の印加磁界
方向も同図(b)の21Aの儘である。これにより、磁化
固定膜44の磁化のスピン方向25Aは、印加磁界方向21A
に平行となる。
43上に磁化固定膜44を成膜する。この成膜時の印加磁界
方向も同図(b)の21Aの儘である。これにより、磁化
固定膜44の磁化のスピン方向25Aは、印加磁界方向21A
に平行となる。
【0060】次に、図3(d)に示すように、磁化固定
膜44上に反強磁性膜45を成膜し、更にその上に保護膜40
を成膜する。これらの成膜時には、印加磁界の方向を同
図(c)の21Aに直交する21Bとする。これにより、図
3(c)の工程で磁化固定膜44の磁化のスピン方向25A
は、充分に強い印加磁界21Bと平行の方向に変更される
と共に、反強磁性膜45のスピン方向は印加磁界21Bとは
逆の25Bとなる。かくして、磁化固定膜44のスピン(同
図(c)の25A)は、交換結合方向25Cとして固定され
る。
膜44上に反強磁性膜45を成膜し、更にその上に保護膜40
を成膜する。これらの成膜時には、印加磁界の方向を同
図(c)の21Aに直交する21Bとする。これにより、図
3(c)の工程で磁化固定膜44の磁化のスピン方向25A
は、充分に強い印加磁界21Bと平行の方向に変更される
と共に、反強磁性膜45のスピン方向は印加磁界21Bとは
逆の25Bとなる。かくして、磁化固定膜44のスピン(同
図(c)の25A)は、交換結合方向25Cとして固定され
る。
【0061】以上のように、磁化固定膜44の成膜時に印
加磁界方向を90度変化させることにより、信号磁界によ
る磁気抵抗の変化は歪みのない良好な変化になる。以
下、図1〜図3に例示したような、成膜時の印加磁界の
方向を途中で90度回転させ、動作膜の磁化容易軸方向と
磁化固定膜の交換結合方向とを直交させる手法を、本明
細書では異方性交換成膜と呼ぶ。なお、異方性交換成膜
によって各膜を積層した後、必要に応じて前述した従来
の(1)、(2)の手法によって補完して良い。
加磁界方向を90度変化させることにより、信号磁界によ
る磁気抵抗の変化は歪みのない良好な変化になる。以
下、図1〜図3に例示したような、成膜時の印加磁界の
方向を途中で90度回転させ、動作膜の磁化容易軸方向と
磁化固定膜の交換結合方向とを直交させる手法を、本明
細書では異方性交換成膜と呼ぶ。なお、異方性交換成膜
によって各膜を積層した後、必要に応じて前述した従来
の(1)、(2)の手法によって補完して良い。
【0062】図14は、この例による積層体試料(図1の
方法による試料)の信号磁界(Hext)と磁気抵抗(M
R)との関係を示すグラフである。測定方法は前述の図
36におけるそれと同じであり、図2、図3の異方性交換
成膜による各試料についての測定結果は、図1のそれと
殆ど同じであった。なお、図14には、前述した従来法に
よる試料についての測定結果を仮想線で併記してある。
方法による試料)の信号磁界(Hext)と磁気抵抗(M
R)との関係を示すグラフである。測定方法は前述の図
36におけるそれと同じであり、図2、図3の異方性交換
成膜による各試料についての測定結果は、図1のそれと
殆ど同じであった。なお、図14には、前述した従来法に
よる試料についての測定結果を仮想線で併記してある。
【0063】この例による試料の曲線101 は、ヒステリ
シスが現れず、バルクハウゼン効果によるノイズ発生の
おそれがない上に、磁気抵抗の変化が略直線的で、良好
な磁気特性を示している。
シスが現れず、バルクハウゼン効果によるノイズ発生の
おそれがない上に、磁気抵抗の変化が略直線的で、良好
な磁気特性を示している。
【0064】次に、成膜時の印加磁界の方向を前記のよ
うに設定する要領について、図1の方法を例に挙げて図
6によって説明する。
うに設定する要領について、図1の方法を例に挙げて図
6によって説明する。
【0065】図6は、図5のDCマグネトロンスパッタ
装置の内部平面図(図7のVI−VI線断面図)である。
装置の内部平面図(図7のVI−VI線断面図)である。
【0066】真空容器65内は同一寸法の6つの扇状チャ
ンバ69A〜69Fに仕切られていて、回転板64には一対の
磁石(永久磁石)68、68が両者間に磁界を発生するよう
に互いに平行に固定されている。また、回転板64には、
基板ホルダ67が回転板64に対して回転自在にかつ磁石6
8、68を囲むように取付けられている。
ンバ69A〜69Fに仕切られていて、回転板64には一対の
磁石(永久磁石)68、68が両者間に磁界を発生するよう
に互いに平行に固定されている。また、回転板64には、
基板ホルダ67が回転板64に対して回転自在にかつ磁石6
8、68を囲むように取付けられている。
【0067】磁石68、68及び基板ホルダ67は、連続的に
回転する回転板64の60度づつの回転によって各チャンバ
69A〜69Fのうちのいずれか一つのターゲット上に位置
するようにしてある。この装置では、1個の所定のター
ゲットについてのみプラズマを発生させ、この所定のタ
ーゲット上を通過する基板に成膜を施すようにしてい
る。従って、成膜順に当該ターゲットの位置に対応して
プラズマ発振位置を変更するようにする。なお、1回の
成膜で所定厚みの膜が得られない場合は、プラズマ中を
基板が複数回通過するようにする。図6では、非磁性膜
成膜用のチャンバ69C内の磁石、基板ホルダ及び基板を
実線で示し、他のチャンバ内のこれらを仮想線で示して
ある。また、基板及び成膜を施された基板は符号Wで示
してある(後述の図17、図27も同様)。
回転する回転板64の60度づつの回転によって各チャンバ
69A〜69Fのうちのいずれか一つのターゲット上に位置
するようにしてある。この装置では、1個の所定のター
ゲットについてのみプラズマを発生させ、この所定のタ
ーゲット上を通過する基板に成膜を施すようにしてい
る。従って、成膜順に当該ターゲットの位置に対応して
プラズマ発振位置を変更するようにする。なお、1回の
成膜で所定厚みの膜が得られない場合は、プラズマ中を
基板が複数回通過するようにする。図6では、非磁性膜
成膜用のチャンバ69C内の磁石、基板ホルダ及び基板を
実線で示し、他のチャンバ内のこれらを仮想線で示して
ある。また、基板及び成膜を施された基板は符号Wで示
してある(後述の図17、図27も同様)。
【0068】チャンバ69Aに装入されて基板ホルダ67に
支持された基板Wは、下地膜が成膜される。このときの
印加磁界方向は21A(図1(a)参照)である。基板W
にはオリエンテーションフラットOFが設けられてい
て、印加磁界による前記の磁化容易軸方向やスピンの方
向が判断できるようにしてある。
支持された基板Wは、下地膜が成膜される。このときの
印加磁界方向は21A(図1(a)参照)である。基板W
にはオリエンテーションフラットOFが設けられてい
て、印加磁界による前記の磁化容易軸方向やスピンの方
向が判断できるようにしてある。
【0069】下地膜が成膜された基板Wは、回転板64の
60度回転によってチャンバ69B内のターゲット上に移動
し、此処で動作膜が成膜される。この成膜中における印
加磁界方向は21Aであり、図1(a)に示したように、
動作膜の磁化容易軸の方向24が印加磁界方向21Aと平行
(オリエンテーションフラットに平行)になる。
60度回転によってチャンバ69B内のターゲット上に移動
し、此処で動作膜が成膜される。この成膜中における印
加磁界方向は21Aであり、図1(a)に示したように、
動作膜の磁化容易軸の方向24が印加磁界方向21Aと平行
(オリエンテーションフラットに平行)になる。
【0070】動作膜が成膜された基板Wは、回転板64の
次の60度回転によってチャンバ69C内のターゲット上に
移動し、此処で非磁性膜が成膜される。非磁性膜が成膜
された基板Wは、回転板64の次の60度回転によってチャ
ンバ69Dに移動するのであるが、この移動時に基板ホル
ダ67が回転板64に対して90度回転する。
次の60度回転によってチャンバ69C内のターゲット上に
移動し、此処で非磁性膜が成膜される。非磁性膜が成膜
された基板Wは、回転板64の次の60度回転によってチャ
ンバ69Dに移動するのであるが、この移動時に基板ホル
ダ67が回転板64に対して90度回転する。
【0071】この回転は、基板ホルダ67に固定されたレ
バー81が真空容器65内の固定板71(真空容器の周壁70に
固定されている)に立設する柱72と摺接しながら、チャ
ンバ69C内に仮想線で示すように基板ホルダ67を回転さ
せることによってなされる。
バー81が真空容器65内の固定板71(真空容器の周壁70に
固定されている)に立設する柱72と摺接しながら、チャ
ンバ69C内に仮想線で示すように基板ホルダ67を回転さ
せることによってなされる。
【0072】その結果、チャンバ69Dに移動した基板W
に対する印加磁界の方向は、オリエンテーションフラッ
トOFに直交する方向21B(図1(c)参照)となる。
この状態で磁化固定膜が成膜され、オリエンテーション
フラットOFに直交する方向にスピン25Aが生成する。
に対する印加磁界の方向は、オリエンテーションフラッ
トOFに直交する方向21B(図1(c)参照)となる。
この状態で磁化固定膜が成膜され、オリエンテーション
フラットOFに直交する方向にスピン25Aが生成する。
【0073】磁化固定膜が成膜された基板Wは、回転板
64の次の60度回転によってチャンバ69E内のターゲット
上に移動し、此処で反強磁性膜が成膜され、先に図1
(d)で説明したように、磁化固定膜のスピン25Aは交
換結合方向25Cとして固定される。
64の次の60度回転によってチャンバ69E内のターゲット
上に移動し、此処で反強磁性膜が成膜され、先に図1
(d)で説明したように、磁化固定膜のスピン25Aは交
換結合方向25Cとして固定される。
【0074】反強磁性膜が成膜された基板Wは、回転板
64の次の回転によってチャンバ69Fに移動し、此処で保
護膜が成膜され、異方性交換成膜された積層体(図1
(d)の積層体)が完成する。
64の次の回転によってチャンバ69Fに移動し、此処で保
護膜が成膜され、異方性交換成膜された積層体(図1
(d)の積層体)が完成する。
【0075】保護膜を下地膜と同じ材料(この例ではT
a)で成膜する場合は、下地膜の成膜に使用したチャン
バ69Aにて保護膜の成膜を行うことができる。このよう
にした場合はチャンバの数を一つ減らすことができる。
a)で成膜する場合は、下地膜の成膜に使用したチャン
バ69Aにて保護膜の成膜を行うことができる。このよう
にした場合はチャンバの数を一つ減らすことができる。
【0076】図6で説明した異方性変換成膜は、図1に
示した方法の具体例であるが、図2、図3の方法による
場合は、基板ホルダの90度回転の位置を変更し、上記に
準じて行えば良い。
示した方法の具体例であるが、図2、図3の方法による
場合は、基板ホルダの90度回転の位置を変更し、上記に
準じて行えば良い。
【0077】次に、図6のスパッタ装置の具体的構造に
ついて、図7〜図11によって説明する。
ついて、図7〜図11によって説明する。
【0078】図7は、図6の VII−VII 線断面図であ
る。
る。
【0079】回転軸66は、真空容器65の天板73及び底壁
74に軸受75を介して取り付けられている。真空容器の周
壁70には固定板71が固着していて、回転軸66には、固定
板71の直上にシャッタ76が、シャッタ76から離間してそ
の上方に回転板64が夫々固着されている。シャッタ76
は、図11に示すように、1箇所に開口76aを設けた円板
状を呈している。
74に軸受75を介して取り付けられている。真空容器の周
壁70には固定板71が固着していて、回転軸66には、固定
板71の直上にシャッタ76が、シャッタ76から離間してそ
の上方に回転板64が夫々固着されている。シャッタ76
は、図11に示すように、1箇所に開口76aを設けた円板
状を呈している。
【0080】回転板64には、シャッタ76との間に基板ホ
ルダ67が回転軸77によって回転自在に取り付けられ、基
板ホルダ67に支持された基板Wが固定板71の開口71aの
上方に位置するようになっている。回転板64には一対の
磁石68、68が固定されていて、磁石68、68は基板ホルダ
67内に位置している。この磁石の回転板に対する固定の
機構は図示省略した。
ルダ67が回転軸77によって回転自在に取り付けられ、基
板ホルダ67に支持された基板Wが固定板71の開口71aの
上方に位置するようになっている。回転板64には一対の
磁石68、68が固定されていて、磁石68、68は基板ホルダ
67内に位置している。この磁石の回転板に対する固定の
機構は図示省略した。
【0081】固定板71の開口71aの下方には、ターゲッ
トを収容した坩堝78が真空容器65の底壁74上に載設され
ていて、坩堝78中のターゲットがスパッタされて基板W
上に堆積する。なお、坩堝78上には、スパッタ時にのみ
開くシャッタ79が設けられている。
トを収容した坩堝78が真空容器65の底壁74上に載設され
ていて、坩堝78中のターゲットがスパッタされて基板W
上に堆積する。なお、坩堝78上には、スパッタ時にのみ
開くシャッタ79が設けられている。
【0082】図8は、基板ホルダの拡大断面図である。
基板ホルダ67はドーナツ状を呈し、その側壁に取り付け
られたドーナツ状の支持板67bに基板Wがその周縁部で
支持され、基板ホルダの開口67aを通してスパッタ粒子
が基板Wの面に堆積し、成膜される。開口67aの両側に
は対の磁石68、68が対向して位置していて、磁束21は基
板Wの主面に略平行になり、基板Wに磁界が印加され
る。
基板ホルダ67はドーナツ状を呈し、その側壁に取り付け
られたドーナツ状の支持板67bに基板Wがその周縁部で
支持され、基板ホルダの開口67aを通してスパッタ粒子
が基板Wの面に堆積し、成膜される。開口67aの両側に
は対の磁石68、68が対向して位置していて、磁束21は基
板Wの主面に略平行になり、基板Wに磁界が印加され
る。
【0083】図9及び図10は、基板ホルダの回転の機構
を説明するための拡大図で、図9は図10のIX−IX線断面
図、図10は図9のX−X線断面図である。
を説明するための拡大図で、図9は図10のIX−IX線断面
図、図10は図9のX−X線断面図である。
【0084】基板ホルダ67は、ホルダ支持板80に固定さ
れ、ホルダ支持板80を介して回転軸77によって回転板64
に回転自在に取り付けられている。ホルダ支持板80に
は、回転軸77に関して対称位置に90度の範囲内で円弧状
スリット80a、80aが設けられ、スリット80a、80a上
には、回転板64に貫通孔64a、64aが回転軸77に関して
対称位置に設けられている。基板ホルダ67にはピン67
c、67cが回転軸77に関して対称位置に立設していて、
ピン67cはスリット80aを通って回転板の貫通孔64aに
挿通されている。
れ、ホルダ支持板80を介して回転軸77によって回転板64
に回転自在に取り付けられている。ホルダ支持板80に
は、回転軸77に関して対称位置に90度の範囲内で円弧状
スリット80a、80aが設けられ、スリット80a、80a上
には、回転板64に貫通孔64a、64aが回転軸77に関して
対称位置に設けられている。基板ホルダ67にはピン67
c、67cが回転軸77に関して対称位置に立設していて、
ピン67cはスリット80aを通って回転板の貫通孔64aに
挿通されている。
【0085】前述したレバー81の柱72との摺接により、
基板ホルダ67が回転する際、ピン67cはスリット80aの
両端間を通り、この回転の角度が90度になったときにピ
ン67cがスリット端部の面に接当して回転が停止するよ
うにしてある。つまり、スリット80aは、基板ホルダ67
の90度回転の位置決めの役割を果たすものである。図10
には、基板ホルダが90度回転したときのスリットの位置
を仮想線で示してある。かくして、基板ホルダ67に支持
された基板は、上記の90度の回転によって90度回転する
ことになる。
基板ホルダ67が回転する際、ピン67cはスリット80aの
両端間を通り、この回転の角度が90度になったときにピ
ン67cがスリット端部の面に接当して回転が停止するよ
うにしてある。つまり、スリット80aは、基板ホルダ67
の90度回転の位置決めの役割を果たすものである。図10
には、基板ホルダが90度回転したときのスリットの位置
を仮想線で示してある。かくして、基板ホルダ67に支持
された基板は、上記の90度の回転によって90度回転する
ことになる。
【0086】以上のように、スパッタ装置を構成するこ
とにより、図6で説明した異方性交換成膜が遂行され
る。
とにより、図6で説明した異方性交換成膜が遂行され
る。
【0087】図12は、上記のように成膜を完了した積層
体を示し、Al2 O3 又はSiO2の表面層51aを形成
したAl2 O3 −TiCの基板51上に、下地膜41、動作
膜42、被磁性膜43、磁化固定膜44、反強磁性膜45及び保
護膜40が順次積層してなる磁気抵抗部50が形成される。
そして、これを所定の寸法に素子化し、図13に示す磁気
抵抗効果素子46Aが得られる。
体を示し、Al2 O3 又はSiO2の表面層51aを形成
したAl2 O3 −TiCの基板51上に、下地膜41、動作
膜42、被磁性膜43、磁化固定膜44、反強磁性膜45及び保
護膜40が順次積層してなる磁気抵抗部50が形成される。
そして、これを所定の寸法に素子化し、図13に示す磁気
抵抗効果素子46Aが得られる。
【0088】図6による異方性交換成膜の説明では、バ
ッチ処理による成膜について説明したが、実際の生産に
当たっては、連続的に成膜を行うことが望ましい。図17
は、連続的に異方性交換成膜を行う、図6と同様のスパ
ッタ装置の内部概略平面図である。
ッチ処理による成膜について説明したが、実際の生産に
当たっては、連続的に成膜を行うことが望ましい。図17
は、連続的に異方性交換成膜を行う、図6と同様のスパ
ッタ装置の内部概略平面図である。
【0089】図17の装置では、真空容器内は69A〜69G
の7個のチャンバに区画されていて、チャンバ69Gを基
板装入/取り出し用のロードロックチャンバとしてい
る。チャンバ69Gに基板Wを装入、基板ホルダ67にセッ
トし、チャンバ69G内を真空にした後基板Wをチャンバ
69Aに移動させて下地膜の成膜を行う。この成膜の間に
チャンバ69Gに次の基板を装入、基板ホルダにセット
し、チャンバ69G内を真空にする。
の7個のチャンバに区画されていて、チャンバ69Gを基
板装入/取り出し用のロードロックチャンバとしてい
る。チャンバ69Gに基板Wを装入、基板ホルダ67にセッ
トし、チャンバ69G内を真空にした後基板Wをチャンバ
69Aに移動させて下地膜の成膜を行う。この成膜の間に
チャンバ69Gに次の基板を装入、基板ホルダにセット
し、チャンバ69G内を真空にする。
【0090】このようにして、チャンバ69A〜69Fには
常に基板が位置して、チャンバ69A〜69Fで前記と同様
の成膜を行う。チャンバ69Fで保護膜の成膜が完了した
基板Wは、再びチャンバ69Gに移され、真空容器から取
り出され、これと交換に次の未処理の基板が装入、セッ
トされる。
常に基板が位置して、チャンバ69A〜69Fで前記と同様
の成膜を行う。チャンバ69Fで保護膜の成膜が完了した
基板Wは、再びチャンバ69Gに移され、真空容器から取
り出され、これと交換に次の未処理の基板が装入、セッ
トされる。
【0091】このようにして、次々と未処理の基板が真
空容器に装入されると共に、処理済みの基板が真空容器
から取り出され、高い生産性を以て異方性交換成膜が連
続的に遂行される。
空容器に装入されると共に、処理済みの基板が真空容器
から取り出され、高い生産性を以て異方性交換成膜が連
続的に遂行される。
【0092】図15及び図16には、上記のスピンバルブ構
造の磁気抵抗効果素子(SV素子)16Aをハードディス
クドライブ用の記録/再生一体型薄膜ヘッドにおける再
生ヘッドに用いた例を示している。この再生ヘッドは素
子16Aに電極17及び18を接続して、その上下を磁性シー
ルド19で挟み込んだ構造からなっている。そして、その
再生ヘッドは磁気記録媒体20からの信号磁界21を再生す
る機能を有するものである。なお、図中の+、−は各磁
化領域での磁極、矢印22は磁化スピンの方向である。電
極17、18は、例えば 100nm厚のCu膜とその上の5nm厚
のCr膜との積層構造とするのが好ましい。
造の磁気抵抗効果素子(SV素子)16Aをハードディス
クドライブ用の記録/再生一体型薄膜ヘッドにおける再
生ヘッドに用いた例を示している。この再生ヘッドは素
子16Aに電極17及び18を接続して、その上下を磁性シー
ルド19で挟み込んだ構造からなっている。そして、その
再生ヘッドは磁気記録媒体20からの信号磁界21を再生す
る機能を有するものである。なお、図中の+、−は各磁
化領域での磁極、矢印22は磁化スピンの方向である。電
極17、18は、例えば 100nm厚のCu膜とその上の5nm厚
のCr膜との積層構造とするのが好ましい。
【0093】<実施例2>本実施例によるSV素子46B
は、図18に示すように、下地膜41と保護膜40との間の積
層順を前記実施例1におけるとは逆にし、下地膜41、反
強磁性膜45、磁化固定膜44、非磁性膜43、動作膜42、保
護膜40の順に積層している。各膜の組成及び厚みは、前
記実施例1におけると同様である。
は、図18に示すように、下地膜41と保護膜40との間の積
層順を前記実施例1におけるとは逆にし、下地膜41、反
強磁性膜45、磁化固定膜44、非磁性膜43、動作膜42、保
護膜40の順に積層している。各膜の組成及び厚みは、前
記実施例1におけると同様である。
【0094】なお、反強磁性膜45の反強磁性特性を誘発
する下地膜を必要とするFeMn等を反強磁性膜45に用
いる場合は、その下地膜として例えば上記下地膜41とN
iFe膜との積層体や上記下地膜41とCu膜との積層体
等がよいと考えられる。
する下地膜を必要とするFeMn等を反強磁性膜45に用
いる場合は、その下地膜として例えば上記下地膜41とN
iFe膜との積層体や上記下地膜41とCu膜との積層体
等がよいと考えられる。
【0095】この例における異方性交換成膜の要領を、
図19、図20によって説明する。
図19、図20によって説明する。
【0096】図19の方法では、先ず、同図(a)に示す
ように、基板(図示省略)上に下地膜41を成膜し、次い
でこの上に反強磁性膜45を成膜する。これらの成膜時の
印加磁界方向21Bは、信号磁界方向21C(同図(d)参
照)に対し、この例では平行の方向である。
ように、基板(図示省略)上に下地膜41を成膜し、次い
でこの上に反強磁性膜45を成膜する。これらの成膜時の
印加磁界方向21Bは、信号磁界方向21C(同図(d)参
照)に対し、この例では平行の方向である。
【0097】次に、図19(b)に示すように、反強磁性
膜45の上に磁化固定膜44を成膜する。この成膜時の印加
磁界方向は21Bの儘であり、磁化固定膜44の磁化のスピ
ン方向は、印加磁界21Bと平行の方向となり、反強磁性
膜45との交換結合によって交換結合方向25Cとして固定
される。
膜45の上に磁化固定膜44を成膜する。この成膜時の印加
磁界方向は21Bの儘であり、磁化固定膜44の磁化のスピ
ン方向は、印加磁界21Bと平行の方向となり、反強磁性
膜45との交換結合によって交換結合方向25Cとして固定
される。
【0098】次に、図19(c)に示すように、磁化固定
膜44上に非磁性膜43を成膜する。この成膜時の印加磁界
方向は21Bの儘であり、スピンの方向に変化はない。
膜44上に非磁性膜43を成膜する。この成膜時の印加磁界
方向は21Bの儘であり、スピンの方向に変化はない。
【0099】次に、図19(d)に示すように、非磁性膜
43上に動作膜42を成膜し、更にその上に保護膜40を成膜
する。これらの成膜時の印加磁界の方向は、印加磁界方
向21B及び信号磁界方向21Cと直交する方向21Aとす
る。これにより、動作膜42の磁化容易軸方向は、印加磁
界方向21Aに平行な方向24となる。
43上に動作膜42を成膜し、更にその上に保護膜40を成膜
する。これらの成膜時の印加磁界の方向は、印加磁界方
向21B及び信号磁界方向21Cと直交する方向21Aとす
る。これにより、動作膜42の磁化容易軸方向は、印加磁
界方向21Aに平行な方向24となる。
【0100】図20の方法では、先ず、同図(a)に示す
ように、基板(図示省略)上に下地膜41を成膜し、次い
でこの上に反強磁性膜45を成膜する。これらの成膜時の
印加磁界方向21Bは、信号磁界方向21C(同図(d)参
照)に対し、この例では平行の方向である。
ように、基板(図示省略)上に下地膜41を成膜し、次い
でこの上に反強磁性膜45を成膜する。これらの成膜時の
印加磁界方向21Bは、信号磁界方向21C(同図(d)参
照)に対し、この例では平行の方向である。
【0101】次に、図20(b)に示すように、反強磁性
膜45の上に磁化固定膜44を成膜する。この成膜時の印加
磁界方向は21Bの儘であり、磁化固定膜44の磁化のスピ
ン方向は、印加磁界21Bと平行の方向となり、反強磁性
膜45との交換結合によって交換結合方向25Cとして固定
される。
膜45の上に磁化固定膜44を成膜する。この成膜時の印加
磁界方向は21Bの儘であり、磁化固定膜44の磁化のスピ
ン方向は、印加磁界21Bと平行の方向となり、反強磁性
膜45との交換結合によって交換結合方向25Cとして固定
される。
【0102】次に、図20(c)に示すように、磁化固定
膜44上に非磁性膜43を成膜する。この成膜時の印加磁界
方向は21Bに直交する方向21Aとするが、スピンの方向
に変化はない。
膜44上に非磁性膜43を成膜する。この成膜時の印加磁界
方向は21Bに直交する方向21Aとするが、スピンの方向
に変化はない。
【0103】次に、図20(d)に示すように、非磁性膜
43上に動作膜42を成膜し、更にその上に保護膜40を成膜
する。これらの成膜時の印加磁界の方向は、同図(c)
の21Aの儘であり、これにより、動作膜42の磁化容易軸
方向は、印加磁界21Aに平行な方向24となる。
43上に動作膜42を成膜し、更にその上に保護膜40を成膜
する。これらの成膜時の印加磁界の方向は、同図(c)
の21Aの儘であり、これにより、動作膜42の磁化容易軸
方向は、印加磁界21Aに平行な方向24となる。
【0104】以上のようにして、図19、図20のいずれの
方法でも、前記実施例1の図1、図2、図3の方法によ
ると同様に、異方性交換成膜が遂行される。
方法でも、前記実施例1の図1、図2、図3の方法によ
ると同様に、異方性交換成膜が遂行される。
【0105】図21は、上記のように成膜を完了した積層
体を示し、Al2 O3 又はSiO2の表面層51aを形成
したAl2 O3 −TiCの基板51上に、下地膜41、反強
磁性膜45、磁化固定膜44、非磁性膜43、動作膜42及び保
護膜40が順次積層してなる磁気抵抗部50が形成される。
そしてこれを所定の寸法に素子化し、図22に示す磁気抵
抗効果素子46Bが得られる。その他は前記実施例1にお
けると同様である。
体を示し、Al2 O3 又はSiO2の表面層51aを形成
したAl2 O3 −TiCの基板51上に、下地膜41、反強
磁性膜45、磁化固定膜44、非磁性膜43、動作膜42及び保
護膜40が順次積層してなる磁気抵抗部50が形成される。
そしてこれを所定の寸法に素子化し、図22に示す磁気抵
抗効果素子46Bが得られる。その他は前記実施例1にお
けると同様である。
【0106】<実施例3>本実施例は、前記実施例1に
おける磁化固定膜と反強磁性膜との積層に替えて、硬磁
性膜を用いた例である。
おける磁化固定膜と反強磁性膜との積層に替えて、硬磁
性膜を用いた例である。
【0107】本実施例によるSV素子96Aは、図23に示
すように、下地膜41、動作膜42、非磁性膜43、硬磁性膜
47、保護膜40がこの順に積層されて磁気抵抗部50を構成
している。硬磁性膜47は、CoPt、CoPtCr、C
oCrTa等、通常の薄膜記録媒体に用いられるような
硬磁性材料であれば何でも構わない。この例ではCoP
tを用いて、厚みを 5.0nmとしている。また、場合によ
っては、下地膜41、保護膜40は必要ではない。なお、硬
磁性膜以外の各膜の材料、厚みは、前記実施例1におけ
ると同様である。
すように、下地膜41、動作膜42、非磁性膜43、硬磁性膜
47、保護膜40がこの順に積層されて磁気抵抗部50を構成
している。硬磁性膜47は、CoPt、CoPtCr、C
oCrTa等、通常の薄膜記録媒体に用いられるような
硬磁性材料であれば何でも構わない。この例ではCoP
tを用いて、厚みを 5.0nmとしている。また、場合によ
っては、下地膜41、保護膜40は必要ではない。なお、硬
磁性膜以外の各膜の材料、厚みは、前記実施例1におけ
ると同様である。
【0108】次に、この例における異方性交換成膜の要
領を図24によって説明する。
領を図24によって説明する。
【0109】先ず、同図(a)に示すように、基板(図
示省略)上に下地膜41を成膜し、次いでこの上に動作膜
42を成膜する。これらの成膜時の印加磁界方向21Aは、
信号磁界方向21C(同図(d)参照)に対し、この例で
は直交する方向である。この印加磁界により、動作膜42
の磁化容易軸の方向24は、印加磁界方向21Aに平行とな
る。
示省略)上に下地膜41を成膜し、次いでこの上に動作膜
42を成膜する。これらの成膜時の印加磁界方向21Aは、
信号磁界方向21C(同図(d)参照)に対し、この例で
は直交する方向である。この印加磁界により、動作膜42
の磁化容易軸の方向24は、印加磁界方向21Aに平行とな
る。
【0110】次に、図24(b)に示すように、動作膜42
の上に非磁性膜(Cu膜)43を成膜する。この成膜時の
印加磁界方向は21Aの儘であり、Cu膜43は非磁性であ
るので、この膜が成膜される以外は同図(a)の状態が
保持される。
の上に非磁性膜(Cu膜)43を成膜する。この成膜時の
印加磁界方向は21Aの儘であり、Cu膜43は非磁性であ
るので、この膜が成膜される以外は同図(a)の状態が
保持される。
【0111】次に、図24(c)に示すように、非磁性膜
43上に硬磁性膜47を成膜し、更にその上に保護膜40を成
膜する。上記硬磁性膜成膜に当たっては、磁場中での成
膜とする必要は特になく、成膜後に硬磁性膜の保磁力よ
りも充分に大きな磁界を21B方向に加えることによって
着磁し、スピンを固定する。
43上に硬磁性膜47を成膜し、更にその上に保護膜40を成
膜する。上記硬磁性膜成膜に当たっては、磁場中での成
膜とする必要は特になく、成膜後に硬磁性膜の保磁力よ
りも充分に大きな磁界を21B方向に加えることによって
着磁し、スピンを固定する。
【0112】図25は、上記のように成膜を完了した積層
体を示し、Al2 O3 又はSiO2の表面層51aを形成
したAl2 O3 −TiCの基板51上に、下地膜41、動作
膜42、非磁性膜43、硬磁性膜47及び保護膜40が順次積層
してなる磁気抵抗部50が形成される。そしてこれを所定
の寸法に素子化し、図27に示す磁気抵抗効果素子96Aが
得られる。
体を示し、Al2 O3 又はSiO2の表面層51aを形成
したAl2 O3 −TiCの基板51上に、下地膜41、動作
膜42、非磁性膜43、硬磁性膜47及び保護膜40が順次積層
してなる磁気抵抗部50が形成される。そしてこれを所定
の寸法に素子化し、図27に示す磁気抵抗効果素子96Aが
得られる。
【0113】図27は、この例(図24の方法による)にお
けるスパッタ装置の図6と同様の内部平面図である。
けるスパッタ装置の図6と同様の内部平面図である。
【0114】真空容器65は、チャンバ 169A〜 169Dの
4つのチャンバに仕切られている。
4つのチャンバに仕切られている。
【0115】基板Wは、チャンバ 169Aに装入、基板ホ
ルダ167 にセットされ、チャンバ 169Aが真空になって
から下地膜が成膜される。
ルダ167 にセットされ、チャンバ 169Aが真空になって
から下地膜が成膜される。
【0116】下地膜が成膜された基板Wは、チャンバ 1
69Bに移動し、此処で動作膜が成膜される。
69Bに移動し、此処で動作膜が成膜される。
【0117】動作膜が成膜された基板Wは、チャンバ 1
69Cに移動し、此処で非磁性膜が成膜される。非磁性膜
の成膜を終えた基板Wは、チャンバ 169Dに移動する。
69Cに移動し、此処で非磁性膜が成膜される。非磁性膜
の成膜を終えた基板Wは、チャンバ 169Dに移動する。
【0118】チャンバ 169Dに移動した基板Wは、此処
で硬磁性膜が成膜され、次いでチャンバ 169Aに再び戻
り、此処で保護膜が成膜される。保護膜が成膜された基
板Wは、チャンバ 169Aから真空容器65外に排出され
る。
で硬磁性膜が成膜され、次いでチャンバ 169Aに再び戻
り、此処で保護膜が成膜される。保護膜が成膜された基
板Wは、チャンバ 169Aから真空容器65外に排出され
る。
【0119】以上のようにして、図24に示した成膜が遂
行される。
行される。
【0120】基板を次々と真空容器に装入して成膜を連
続的に行う場合は、図28に示すように、真空容器65内を
チャンバ69A〜69Fの6つのチャンバに区画し、チャン
バ69Fを基板装入、取り出し用のロードロックチャンバ
とし、図17で説明したと同様にしてチャンバ69A〜69E
で下地膜、動作膜、非磁性膜、硬磁性膜、保護膜を順次
成膜する。
続的に行う場合は、図28に示すように、真空容器65内を
チャンバ69A〜69Fの6つのチャンバに区画し、チャン
バ69Fを基板装入、取り出し用のロードロックチャンバ
とし、図17で説明したと同様にしてチャンバ69A〜69E
で下地膜、動作膜、非磁性膜、硬磁性膜、保護膜を順次
成膜する。
【0121】<実施例4>本実施例によるSV素子96B
は、図29に示すように、下地膜41と保護膜40との間の積
層順を前記実施例3におけるとは逆にし、下地膜41、硬
磁性膜47、非磁性膜43、動作膜42、保護膜40の順に積層
している。各膜の組成及び厚みは、前記実施例3におけ
ると同様である。このSV素子96Bは、次のような手順
で作製される。
は、図29に示すように、下地膜41と保護膜40との間の積
層順を前記実施例3におけるとは逆にし、下地膜41、硬
磁性膜47、非磁性膜43、動作膜42、保護膜40の順に積層
している。各膜の組成及び厚みは、前記実施例3におけ
ると同様である。このSV素子96Bは、次のような手順
で作製される。
【0122】先ず、図30(a)に示すように、基板(図
示省略)上に下地膜41を成膜し、次いでこの上に硬磁性
膜47を成膜する。次に、図30(b)に示すように、硬磁
性膜47の上に非磁性膜(Cu膜)43を成膜する。次に、
図30(c)に示すように、非磁性膜43上に動作膜42を成
膜し、更にその上に保護膜40を成膜する。これらの成膜
時には、印加磁界方向21Aを同図(a)、(b)の印加
磁界方向21Bに直交する方向にする。これにより、動作
膜42の磁化容易軸の方向は印加磁界21Aに平行になる。
示省略)上に下地膜41を成膜し、次いでこの上に硬磁性
膜47を成膜する。次に、図30(b)に示すように、硬磁
性膜47の上に非磁性膜(Cu膜)43を成膜する。次に、
図30(c)に示すように、非磁性膜43上に動作膜42を成
膜し、更にその上に保護膜40を成膜する。これらの成膜
時には、印加磁界方向21Aを同図(a)、(b)の印加
磁界方向21Bに直交する方向にする。これにより、動作
膜42の磁化容易軸の方向は印加磁界21Aに平行になる。
【0123】この例におけるように硬磁性膜47を先に成
膜する場合も、動作膜42の成膜時の磁界方向を21Aとす
るだけで良く、成膜後に硬磁性膜の保磁力よりも充分に
大きな磁界を21B方向に加えることによって硬磁性膜の
スピン21B方向に固定させる。
膜する場合も、動作膜42の成膜時の磁界方向を21Aとす
るだけで良く、成膜後に硬磁性膜の保磁力よりも充分に
大きな磁界を21B方向に加えることによって硬磁性膜の
スピン21B方向に固定させる。
【0124】図31は、図30のようにして成膜を完了した
積層体を示し、Al2 O3 又はSiO2 の表面層51aを
形成したAl2 O3 −TiCの基板51上に、下地膜41、
硬磁性膜47、非磁性膜43、動作膜42及び保護膜40が順次
積層してなる磁気抵抗部50が形成される。そしてこれを
所定の寸法に素子化し、図32に示す磁気抵抗効果素子96
Bが得られる。
積層体を示し、Al2 O3 又はSiO2 の表面層51aを
形成したAl2 O3 −TiCの基板51上に、下地膜41、
硬磁性膜47、非磁性膜43、動作膜42及び保護膜40が順次
積層してなる磁気抵抗部50が形成される。そしてこれを
所定の寸法に素子化し、図32に示す磁気抵抗効果素子96
Bが得られる。
【0125】前記実施例2、3、4による積層体試料に
ついて、信号磁界と磁気抵抗(MR)との関係を求めた
ところ、前記実施例1における図14と略同様の結果が得
られた。
ついて、信号磁界と磁気抵抗(MR)との関係を求めた
ところ、前記実施例1における図14と略同様の結果が得
られた。
【0126】以上説明したように、前記のいずれの実施
例にあっても、各膜の成膜時のうちの適宜の成膜時に印
加磁界方向を90度ずらすという異方性交換成膜により、
ヒステリシスを示すことなく、素子動作安定磁界を抑え
て再生出力波形の歪みを小さくでき、電磁変換効率の低
下を抑えることができ、高密度記録に対応することがで
きる。
例にあっても、各膜の成膜時のうちの適宜の成膜時に印
加磁界方向を90度ずらすという異方性交換成膜により、
ヒステリシスを示すことなく、素子動作安定磁界を抑え
て再生出力波形の歪みを小さくでき、電磁変換効率の低
下を抑えることができ、高密度記録に対応することがで
きる。
【0127】以上、本発明の実施例を説明したが、上述
の実施例は本発明の技術的思想に基づいて更に変形が可
能である。
の実施例は本発明の技術的思想に基づいて更に変形が可
能である。
【0128】例えば、上述のSV素子又はヘッドにおい
て、その層構成の積層数や各層の厚さ、材質等は種々変
更してよい。
て、その層構成の積層数や各層の厚さ、材質等は種々変
更してよい。
【0129】また、上述のヘッドの構造は磁界検出ヘッ
ドとして種々の用途に適用できるように変形することが
できる。
ドとして種々の用途に適用できるように変形することが
できる。
【0130】なお、上述の実施例ではDCマグネトロン
スパッタ法を使用したが、他のスパッタ法で成膜しても
よい。また、スパッタ法に限らず、蒸着法等で成膜して
もよい。
スパッタ法を使用したが、他のスパッタ法で成膜しても
よい。また、スパッタ法に限らず、蒸着法等で成膜して
もよい。
【0131】
【発明の作用効果】本発明は、外部磁界に対して磁化の
スピンが回転する動作層と、非磁性層と、磁化固定用の
磁性層とがこの順に或いはこれと逆の順に積層された積
層構造を有する磁気抵抗効果素子を製造するに際し、前
記動作層の磁化容易軸方向を得るために前記動作層の形
成時に印加する磁界の方向と、前記磁性層の磁化のスピ
ン方向を得るために前記磁性層の形成時に印加する磁界
の方向とが、互いに交差するように、前記動作層と前記
磁性層を夫々形成する過程で各印加磁界の方向を変化さ
せるので、前記両印加磁界の方向を変化させない、或い
は各層の成膜終了後に前記動作層の前記磁化容易軸の方
向を変化させる処理を施す従来の方法に較べて、動作安
定磁界を低減でき、出力波形の歪みを小さくできる。
スピンが回転する動作層と、非磁性層と、磁化固定用の
磁性層とがこの順に或いはこれと逆の順に積層された積
層構造を有する磁気抵抗効果素子を製造するに際し、前
記動作層の磁化容易軸方向を得るために前記動作層の形
成時に印加する磁界の方向と、前記磁性層の磁化のスピ
ン方向を得るために前記磁性層の形成時に印加する磁界
の方向とが、互いに交差するように、前記動作層と前記
磁性層を夫々形成する過程で各印加磁界の方向を変化さ
せるので、前記両印加磁界の方向を変化させない、或い
は各層の成膜終了後に前記動作層の前記磁化容易軸の方
向を変化させる処理を施す従来の方法に較べて、動作安
定磁界を低減でき、出力波形の歪みを小さくできる。
【0132】その結果、本発明に係る方法によって製造
された磁気抵抗効果素子は、電磁変換効率が向上し、記
録密度を増大させることができる。
された磁気抵抗効果素子は、電磁変換効率が向上し、記
録密度を増大させることができる。
【図1】本発明の第1の実施例による異方性交換成膜の
手順を示す一部破断概略斜視図である。
手順を示す一部破断概略斜視図である。
【図2】同異方性交換成膜の他の手順を示す一部破断概
略斜視図である。
略斜視図である。
【図3】同異方性交換成膜の更に他の手順を示す一部破
断概略斜視図である。
断概略斜視図である。
【図4】同SV素子の概略斜視図である。
【図5】同SV素子の製造に用いるスパッタ装置の概略
斜視図である。
斜視図である。
【図6】同スパッタ装置の内部平面図(図7のVI−VI線
断面図)である。
断面図)である。
【図7】同図6の VII−VII 線断面図である。
【図8】同基板ホルダの断面図である。
【図9】同基板ホルダの回転板への取付けの要領を示す
断面図(図10のIX−IX線断面図)である。
断面図(図10のIX−IX線断面図)である。
【図10】同基板ホルダの回転板に対する回転機構を示す
拡大部分平面図である。
拡大部分平面図である。
【図11】同基板ホルダ直下のシャッタの平面図である。
【図12】同成膜を完了したSV素子素材の斜視図であ
る。
る。
【図13】同SV素子の斜視図である。
【図14】同信号磁界と磁気抵抗変化との関係を従来例と
比較して示すグラフである。
比較して示すグラフである。
【図15】同SV素子を用いた再生薄膜MRヘッドの要部
斜視図である。
斜視図である。
【図16】同磁気記録媒体による信号磁界の作用を示す概
略斜視図である。
略斜視図である。
【図17】同連続成膜処理用のスパッタ装置の内部平面図
である。
である。
【図18】本発明の第2の実施例によるSV素子の概略斜
視図である。
視図である。
【図19】同異方性交換成膜の手順を示す一部破断概略斜
視図である。
視図である。
【図20】同異方性交換成膜の他の手順を示す一部破断概
略斜視図である。
略斜視図である。
【図21】同成膜を完了したSV素子素材の斜視図であ
る。
る。
【図22】同SV素子の斜視図である。
【図23】本発明の第3の実施例によるSV素子の概略斜
視図である。
視図である。
【図24】同異方性交換成膜の手順を示す一部破断概略斜
視図である。
視図である。
【図25】同成膜を完了したSV素子素材の斜視図であ
る。
る。
【図26】同SV素子の斜視図である。
【図27】同スパッタ装置の内部平面図である。
【図28】同連続成膜用のスパッタ装置の内部平面図であ
る。
る。
【図29】本発明の第4の実施例によるSV素子の概略斜
視図である。
視図である。
【図30】同異方性交換成膜の手順を示す一部破断概略斜
視図である。
視図である。
【図31】同SV素子素材の斜視図である。
【図32】同SV素子の斜視図である。
【図33】従来例によるSV素子の概略断面図である。
【図34】同SV素子の動作原理図である。
【図35】同動作膜のスピン方向と磁化固定膜の固定スピ
ンとのなす相対的角度と磁気抵抗変化との関係を示すグ
ラフである。
ンとのなす相対的角度と磁気抵抗変化との関係を示すグ
ラフである。
【図36】同信号磁界と磁気抵抗変化との関係を示すグラ
フである。
フである。
10、50・・・磁気抵抗効果部 11、51・・・基板 12、42・・・動作膜 13、43・・・非磁性膜 14、44・・・磁化固定膜 15、45・・・反強磁性膜 16、46A、46B、96A、96B・・・磁気抵抗効果素子
(SV素子) 17、18・・・電極 21A、21B・・・印加磁界方向 21C・・・信号磁界(外部磁界)方向 24・・・磁化容易軸 25B・・・反強磁性膜のスピン方向 25C・・・スピンの交換結合方向 25D・・・硬磁性膜のスピン方向 26・・・センス電流方向 27・・・動作膜のスピン方向 40・・・保護膜 41・・・下地膜 47・・・硬磁性膜 63、79・・・シャッタ 64・・・回転板 64a、80a・・・貫通孔 65・・・真空容器 66、77・・・回転軸 67、167 ・・・基板ホルダ 67a、71a・・・開口 67c・・・ピン 68・・・磁石 69A〜69G、 169A〜 169F・・・チャンバ 70・・・周壁 71・・・固定板 72・・・柱 74・・・底壁 78・・・坩堝 80・・・ホルダ支持板 80a・・・スリット 81、181 ・・・レバー 101 、102 、103 ・・・SV素子試料のデータを示す曲
線 W・・・成膜された基板 θ・・・動作膜のスピン方向と磁化固定膜のスピン交換
結合方向との相対的角度 Hext・・・信号(外部)磁界
(SV素子) 17、18・・・電極 21A、21B・・・印加磁界方向 21C・・・信号磁界(外部磁界)方向 24・・・磁化容易軸 25B・・・反強磁性膜のスピン方向 25C・・・スピンの交換結合方向 25D・・・硬磁性膜のスピン方向 26・・・センス電流方向 27・・・動作膜のスピン方向 40・・・保護膜 41・・・下地膜 47・・・硬磁性膜 63、79・・・シャッタ 64・・・回転板 64a、80a・・・貫通孔 65・・・真空容器 66、77・・・回転軸 67、167 ・・・基板ホルダ 67a、71a・・・開口 67c・・・ピン 68・・・磁石 69A〜69G、 169A〜 169F・・・チャンバ 70・・・周壁 71・・・固定板 72・・・柱 74・・・底壁 78・・・坩堝 80・・・ホルダ支持板 80a・・・スリット 81、181 ・・・レバー 101 、102 、103 ・・・SV素子試料のデータを示す曲
線 W・・・成膜された基板 θ・・・動作膜のスピン方向と磁化固定膜のスピン交換
結合方向との相対的角度 Hext・・・信号(外部)磁界
Claims (16)
- 【請求項1】 外部磁界に対して磁化のスピンが回転す
る動作層と、非磁性層と、磁化固定用の磁性層とがこの
順に或いはこれと逆の順に積層された積層構造を有する
磁気抵抗効果素子を製造するに際し、 前記動作層の磁化容易軸方向を得るために前記動作層の
形成時に印加する磁界の方向と、前記磁性層の磁化のス
ピン方向を得るために前記磁性層の形成時に印加する磁
界の方向とが、互いに交差するように、前記動作層と前
記磁性層を夫々形成する過程で各印加磁界の方向を変化
させる、磁気抵抗効果素子の製造方法。 - 【請求項2】 動作層の成膜時の印加磁界の方向と磁性
層の成膜時の印加磁界の方向とのなす角度を実質的に90
度にする、請求項1に記載した製造方法。 - 【請求項3】 磁性層の成膜時に、印加磁界の方向を、
動作層の成膜時の印加磁界の方向に対して変化させる、
請求項1に記載した製造方法。 - 【請求項4】 非磁性層の成膜時に、印加磁界の方向
を、動作層の成膜時の印加磁界の方向に対して変化させ
る、請求項1に記載した製造方法。 - 【請求項5】 動作層の成膜時に、印加磁界の方向を、
磁性層の成膜時の印加磁界の方向に対して変化させる、
請求項1に記載した製造方法。 - 【請求項6】 非磁性層の成膜時に、印加磁界の方向
を、磁性層の成膜時の印加磁界の方向に対して変化させ
る、請求項1に記載した製造方法。 - 【請求項7】 磁化固定用磁性層が磁性層と反強磁性層
とからなり、これらの間の交換結合による磁化のスピン
の方向を誘発させる磁界を印加する、請求項1に記載し
た製造方法。 - 【請求項8】 磁化固定用磁性層を磁性層と反強磁性層
との積層体によって構成し、これらの間の交換結合によ
って前記磁性層の磁化のスピンの方向が外部磁界の方向
に対して平行になるように、前記磁性層形成時の印加磁
界の方向を設定する、請求項7に記載した製造方法。 - 【請求項9】 磁性層の成膜時に、印加磁界の方向を、
動作層の成膜時の印加磁界の方向に対して変化させる、
請求項7に記載した製造方法。 - 【請求項10】 反強磁性層の成膜時に、印加磁界の方向
を、動作層の成膜時の印加磁界の方向に対して変化させ
る、請求項7に記載した製造方法。 - 【請求項11】 動作層の成膜時に、印加磁界の方向を、
磁性層の成膜時の印加磁界の方向に対して変化させる、
請求項7に記載した製造方法。 - 【請求項12】 非磁性層の成膜時に、印加磁界の方向
を、磁性層の成膜時の印加磁界の方向に対して変化させ
る、請求項7に記載した製造方法。 - 【請求項13】 反強磁性層を反強磁性となるように結晶
配向させる層を積層構造の下地層として設ける、請求項
7に記載した製造方法。 - 【請求項14】 磁化固定用の磁性層を硬磁性材料で形成
し、この硬磁性層のスピンの方向を外部磁界に対して平
行になるように、前記硬磁性層の成膜時の印加磁界方向
を設定する、請求項1に記載した製造方法。 - 【請求項15】 積層構造の上下に、夫々軟磁性体からな
る上部磁性磁極と下部磁性磁極とを設ける、請求項1に
記載した製造方法。 - 【請求項16】 スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子の
製造方法である、請求項1に記載した製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7269123A JPH0992908A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 磁気抵抗効果素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7269123A JPH0992908A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 磁気抵抗効果素子の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0992908A true JPH0992908A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17468011
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7269123A Abandoned JPH0992908A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 磁気抵抗効果素子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0992908A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998036105A1 (en) * | 1997-02-14 | 1998-08-20 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Film deposition apparatus or artificial lattice multi-layered film |
| US6097579A (en) * | 1998-08-21 | 2000-08-01 | International Business Machines Corporation | Tunnel junction head structure without current shunting |
| US6115224A (en) * | 1997-10-24 | 2000-09-05 | Alps Electric Co., Ltd. | Spin-valve type thin film element and its manufacturing method |
| JP2013016609A (ja) * | 2011-07-04 | 2013-01-24 | Alps Electric Co Ltd | 磁気検出素子及びそれを用いた磁気センサ、並びに、磁気検出素子の製造方法 |
| JP2019039041A (ja) * | 2017-08-24 | 2019-03-14 | 芝浦メカトロニクス株式会社 | 成膜装置 |
-
1995
- 1995-09-22 JP JP7269123A patent/JPH0992908A/ja not_active Abandoned
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998036105A1 (en) * | 1997-02-14 | 1998-08-20 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Film deposition apparatus or artificial lattice multi-layered film |
| US6270633B1 (en) | 1997-02-14 | 2001-08-07 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Artificial latticed multi-layer film deposition apparatus |
| US6115224A (en) * | 1997-10-24 | 2000-09-05 | Alps Electric Co., Ltd. | Spin-valve type thin film element and its manufacturing method |
| US6097579A (en) * | 1998-08-21 | 2000-08-01 | International Business Machines Corporation | Tunnel junction head structure without current shunting |
| JP2013016609A (ja) * | 2011-07-04 | 2013-01-24 | Alps Electric Co Ltd | 磁気検出素子及びそれを用いた磁気センサ、並びに、磁気検出素子の製造方法 |
| JP2019039041A (ja) * | 2017-08-24 | 2019-03-14 | 芝浦メカトロニクス株式会社 | 成膜装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20040326 |