JPH0993443A - カラーモノクロ画像変換方法および被検査対象のエッジ位置検出方法 - Google Patents

カラーモノクロ画像変換方法および被検査対象のエッジ位置検出方法

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JPH0993443A
JPH0993443A JP8029742A JP2974296A JPH0993443A JP H0993443 A JPH0993443 A JP H0993443A JP 8029742 A JP8029742 A JP 8029742A JP 2974296 A JP2974296 A JP 2974296A JP H0993443 A JPH0993443 A JP H0993443A
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color
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Application number
JP8029742A
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Yasuo Okuda
泰生 奥田
Fumio Yasutomi
文夫 安富
Seiji Tamai
精治 玉井
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、複数の色で構成される複雑な背
景上に対象物が存在する被検査対象のカラー画像から、
対象物を高精度で抽出することができるようなモノクロ
画像を生成するカラーモノクロ画像変換方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 対象物および背景からなる被検査対象の
カラー画像の各点のRGB値を、人の知覚特性に一致し
た均等色空間内の各対応点の座標値に変換し、均等色空
間の各対応点の座標値を用いて、被検査対象のカラー画
像の各点の濃淡値を算出することにより、カラー画像を
モノクロ濃淡画像に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の色で構成される複
雑な背景上に存在する対象物を検査する場合に用いられ
るカラーモノクロ画像変換方法および被検査対象のエッ
ジ位置検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近カラー画像撮像装置の低価格化に伴
いカラー画像処理技術が盛んに研究されつつあるが、現
在においてもカラー画像処理はモノクロ濃淡画像処理を
駆逐するには至っておらず、依然としてモノクロ画像処
理が主流である。
【0003】これは実際の使用に際し、カラー画像処理
は情報量が多いということが逆効果になり、処理の煩雑
化、高コスト化等の問題が生じているためである。
【0004】ところでカラー画像の入力装置として使用
されるカメラからのRGB出力は、カメラに適した色空
間上の出力値であるが、検査等の目的に応じた処理がで
きないことが多い。従ってRGB出力値を適当な3次元
の色空間変換を施した後に、その後の処理を行うのが一
般的である。
【0005】斯かる色空間として代表的なものの一つ
は、赤、緑、青等の色合いを表わす色相(H : hue)、
色の鮮やかさの度合いを示す彩度(S : saturation
)、明るい、暗いを示す明度(V : value)によるH
SV色空間があり、これは極座標系をなす。尚、上記の
ように色が互いに独立的にもっている3種の性質を総称
して色の3属性という。
【0006】またカメラ出力のRGB色空間では2色間
の距離が人の知覚特性と一致しない。実用の観点からは
3次元のどの方向へも色の変化が感覚的に均等になって
いれば好都合である。そこでCIE(国際照明委員会)
がこれら要求を満たす均等空間を1964年に定めた。
【0007】この空間はその後改良が加えられ、現在で
はCIE1976L* * * とCIE1976L*
* * の2つが定義されている。即ちこれらの色空間も
人の知覚特性に一致した空間である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さてカラー画像を用い
た検査には様々なケースがある。例えば瓶の王冠、プリ
ントパターン、シートベルト等である。例えばカラー印
刷上の文字の場合、モノクロカメラで撮影すると、文字
と背景とが分離できないという問題点がある。また斯か
る文字の検査は従来のカラー2値画像変換では困難であ
るという問題点がある。
【0009】さらにL* * * 空間の距離のみに着目
した従来の色差によるカラーモノクロ画像変換手法によ
るモノクロ濃淡画像では背景の濃度値に広がりがあるた
めに、文字と背景の濃度値が近接してしまい、やはり文
字と背景が分離できるような画像が得られないという問
題点がある。
【0010】本発明は、複数の色で構成される複雑な背
景上に対象物が存在する被検査対象のカラー画像から、
対象物を高精度で抽出することができるようなモノクロ
画像を生成するカラーモノクロ画像変換方法を提供する
ことを目的とする。
【0011】また、本発明は、複数の色で構成される複
雑な背景上に対象物が存在する被検査対象のカラー画像
に基づいて、対象物と背景との境界エッジを高精度で検
出することができる被検査対象のエッジ位置検出方法を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明によるカラーモ
ノクロ画像変換方法では、対象物および背景からなる被
検査対象のカラー画像の各点のRGB値が、人の知覚特
性に一致した均等色空間内の各対応点の座標値に変換さ
れる。そして、均等色空間の各対応点の座標値を用い
て、被検査対象のカラー画像の各点の濃淡値が算出され
ることにより、カラー画像がモノクロ濃淡画像に変換さ
れる。
【0013】被検査対象のカラー画像の各点の濃淡値を
算出する方法には、次の4つの方法がある。
【0014】(1)第1方法 被検査対象のカラー画像の各点のRGB値を、XYZ表
色系の座標値(x,y,z)に変換する。得られたXY
Z表色系の座標値(x,y,z)を、均等色空間として
のL* * * 表色系の座標値(L* ,a* ,b* )に
変換する。L** * 表色系における全画素を、対象
物が主として含まれるクラスタと、1または複数の背景
のクラスタとに分類する。
【0015】対象物が主として含まれるクラスタの代表
点をC0 、背景のクラスタの代表点をC1 〜CN 、L*
* * 系の任意の点Aの濃淡値をDA 、C0 とC
n (n=1〜N)とを結ぶ線分C0 n の長さをLn
点Aと各線分C0 n との距離をln 、C0 と点Aとの
距離をLA とした場合に、任意の点Aの濃淡値DA を求
める数式5に基づいて、前記被検査対象のカラー画像の
各点のRGB値に対応する濃淡値を算出する。
【0016】
【数5】
【0017】(2)第2方法 被検査対象の基準見本のカラー画像を生成する。基準見
本のカラー画像の各点のRGB値を、XYZ表色系の座
標値(x,y,z)に変換する。得られたXYZ表色系
の座標値(x,y,z)を、均等色空間としてのL*
* * 表色系の座標値(L* ,a* ,b* )に変換す
る。L* * * 表色系における全画素を、対象物が主
として含まれるクラスタと、1または複数の背景のクラ
スタとに分類する。
【0018】対象物が主として含まれるクラスタの代表
点をC0 、背景のクラスタの代表点をC1 〜CN 、L*
* * 系の任意の点Aの濃淡値をDA 、C0 とC
n (n=1〜N)とを結ぶ線分C0 n の長さをLn
点Aと各線分C0 n との距離をln 、C0 と点Aとの
距離をLA とした場合に、任意の点Aの濃淡値DA を求
める数式6に基づいて、RGB系の各座標点に対する濃
淡値を算出して、RGB値を濃淡値に変換するテーブル
を作成する。作成されたテーブルに基づいて、被検査対
象のカラー画像の各点のRGB値に対応する濃淡値を算
出する。
【0019】
【数6】
【0020】(3)第3方法 被対象画像のカラー画像の各点のRGB値を、XYZ表
色系の座標値(x,y,z)に変換する。得られたXY
Z表色系の座標値(x,y,z)を、均等色空間として
のL* * * 表色系の座標値(L* ,a* ,b* )に
変換する。L** * 表色系における全画素を、対象
物が主として含まれるクラスタと、1または複数の背景
のクラスタに分類する。
【0021】対象物が主として含まれるクラスタの代表
点をC0 、背景のクラスタの代表点をC1 〜CN 、L*
* * 系の任意の点Aの濃淡値をDA 、C0 とC
n (n=1〜N)とを結ぶ線分C0 n の長さをLn
0 と点Aとを結ぶ線分C0 Aの長さをLA 、点AC0
n のなす角度をθn とした場合に、任意の点Aの濃淡
値DA を求める数式7に基づいて、前記被検査対象のカ
ラー画像の各点のRGB値に対応する濃淡値を算出す
る。
【0022】この際、各クラスタに所属する全ての画素
をL* * * 表色系の各軸に対して射影し、それぞれ
の軸上での最頻点を各クラスタの代表点C0 〜Cn とす
ることが好ましい。
【0023】
【数7】
【0024】(4)第4方法 被検査対象の基準見本のカラー画像を生成する。基準見
本のカラー画像の各点のRGB値を、XYZ表色系の座
標値(x,y,z)に変換する。得られたXYZ表色系
の座標値(x,y,z)を、均等色空間としてのL*
* * 表色系の座標値(L* ,a* ,b* )に変換す
る。L* * * 表色系における全画素を、対象物が主
として含まれるクラスタと、1または複数の背景のクラ
スタに分類する。
【0025】対象物が主として含まれるクラスタの代表
点をC0 、背景のクラスタの代表点をC1 〜CN 、L*
* * 系の任意の点Aの濃淡値をDA 、C0 とC
n (n=1〜N)とを結ぶ線分C0 n の長さをLn
0 と点Aとを結ぶ線分C0 Aの長さをLA 、点AC0
n のなす角度をθn とした場合に、任意の点Aの濃淡
値DA を求める数式8に基づいて、RGB系の各座標点
に対する濃淡値を算出して、RGB値を濃淡値に変換す
るテーブルを作成する。作成されたテーブルに基づい
て、被検査対象のカラー画像の各点のRGB値に対応す
る濃淡値を算出する。
【0026】この際、各クラスタに所属する全ての画素
をL* * * 表色系の各軸に対して射影し、それぞれ
の軸上での最頻点を各クラスタの代表点C0 〜Cn とす
ることが好ましい。
【0027】
【数8】
【0028】この発明による被検査対象のエッジ位置検
出方法では、対象物および背景からなる被検査対象がカ
ラー撮像装置により撮像される。被検査対象のカラー画
像の各点のRGB値が、人の知覚特性に一致した均等色
空間内の各対応点の座標値に変換される。均等色空間の
各対応点の座標値を用いて、被検査対象のカラー画像の
各点の濃淡値が算出されることにより、カラー画像がモ
ノクロ濃淡画像に変換される。そして、得られたモノク
ロ濃淡画像の所定方向に沿った濃淡値の変化特性に基づ
いて、対象物と背景との境界エッジが求められる。
【0029】本発明によるカラーモノクロ画像変換方法
によれば、複数の色で構成される複雑な背景上に対象物
が存在する被検査対象のカラー画像から、対象物を高精
度で抽出することができるようなモノクロ画像を生成す
ることができる。
【0030】本発明による被検査対象のエッジ位置検出
方法は、対象物と背景とからなる被検査対象をカラー撮
像装置により撮像し、被検査対象のカラー画像の各点の
RGB値を人の知覚特性に一致した均等色空間内の各対
応点の座標値に変換し、該均等色空間の各対応点の座標
値を用いて前記カラー画像の各点の濃淡値を算出するこ
とによりカラー画像をモノクロ濃淡画像に変換し、得ら
れたモノクロ濃淡画像の所定方向に沿った濃淡値の変化
特性に基づいて、対象物と背景との境界エッジを求める
ことを特徴とする。
【0031】本発明による被検査対象のエッジ位置検出
方法によれば、複数の色で構成される複雑な背景上に対
象物が存在する被検査対象のカラー画像に基づいて、対
象物と背景との境界エッジを高精度で検出することがで
きる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、この発明を文字の品質検査
に適用した場合の実施の形態について説明する。
【0033】〔1〕第1の文字検査処理方法についての
説明
【0034】図1は、文字検査処理手順を示している。
この文字検査処理は、オフラインで行なわれる設定処理
と、オンラインで行なわれる検査処理とからなる。
【0035】設定処理では、予め基準となる見本を用い
て、RGB色空間上の各点毎にその点の色に対応する濃
淡値を、クラスタリングにより得られたクラスタ代表点
に基づいて算出し、算出値をルックアップテーブル(L
UT)に格納する。
【0036】検査処理では、対象となる検査品をカラー
カメラで撮像し、カラー入力画像の各画素のRGB値
を、設定処理で予め設定されたLUTを参照することに
より、濃淡値に変換する。得られた濃淡画像は濃淡画像
処理され、検査・認識の判断が行なわれる。
【0037】設定処理について詳細に説明する。設定処
理では、まず基準となる見本がカラーCCDカメラ(図
示せず)で撮影されることにより(ステップ1)、基準
見本のカラー画像が得られる(ステップ2)。
【0038】得られたカラー画像データは、カメラ出力
のRGB色空間の値から、人間の感覚に合致したL*
* * 均等色空間の値に変換される(ステップ3)。こ
の変換は、具体的には、後述する数式9、10によって
行なわれる。
【0039】L* * * 均等色空間上で、クラスタ数
を予め指定可能なK−平均法によって、基準画像のクラ
スタリングが行なわれる(ステップ4)。図2にクラス
タリング結果の一例を示す。そして、クラスタの数、各
クラスタの重心位置(代表点)が求められる(ステップ
5)。
【0040】次に、RGB系の色空間上の各点の座標
(0、0、0)〜(255、255、255)に対応す
るL* * * 値が算出され、このL* * * 値と前
記クラスタ重心位置とを基に各L* * * 値に対する
濃淡値が算出される(ステップ6)。この濃淡値の算出
は、具体的には、後述する数式13または14を用いて
行なわれる。そして、RGB系の各座標点に対する濃淡
値がルックアップテーブル(LUT)に格納される(ス
テップ7、8)。
【0041】つまり、設定処理においては、不良を含む
基準見本がカメラによって撮像される。そして、得られ
たカラー画像に対して、検査員のティーチングの下でク
ラスタリングが行われ、その結果から得られたクラスタ
リング画像が検査員に表示される。ここでのティーチン
グとは、対象と背景とを検査員が領域もしくはポイント
を判定することではなく、得られた各クラスタが対象か
背景かを検査員が判断することを意味する。クラスタリ
ング結果が良好でない場合は、条件を変更してクラスタ
リングが行なわれる。そしてクラスタの代表点をカラー
モノクロ濃淡画像変換における濃淡値の基準点にして、
濃淡値計算が行われる。求められた濃淡値はLUT(ル
ックアップテーブル)に格納される。
【0042】検査処理では、検査対象がカラーCCDカ
メラで撮影されることにより(ステップ11)、検査対
象のカラー画像が得られる(ステップ12)。
【0043】得られたカラー画像のRGB値から、LU
Tを参照して濃淡値が算出され、画像処理が施されるこ
とにより(ステップ13)、濃淡画像が得られる(ステ
ップ14)。
【0044】そして得られた濃淡画像が、基準画像等の
判定基準と比較されることにより、検査判定が行なわれ
る(ステップ15)。この検査結果は、たとえば、OK
(合格)、かすれ、よごれ、かけ、誤字等の表示ととも
に出力される(ステップ16)。
【0045】つまり、検査処理では、先ず撮影した検査
対象のカラー画像に対して、LUTを参照して、カラー
モノクロ画像変換が行われ、濃淡画像が得られる。次に
得られた濃淡画像に対して画像処理が施され、検査員の
ティーチングに基づいた検査判定が下され、検査結果が
出力される。
【0046】ステップ3またはステップ6で行なわれ
る、カラー画像のRGB値の、L* * * 均等色空間
の座標系への変換方法について説明する。この変換は、
まず、RGB値を数式9の変換式を用いてXYZ表色系
の座標値X、Y、Zに変換した後、得られたX、Y、Z
値を数式10の変換式を用いてL* * * 表色系の座
標値L* 、a* 、b* に変換することによって行なわれ
る。
【0047】
【数9】
【0048】
【数10】
【0049】但し、X0、Y0、Z0は照明光源の三刺激値と
いわれるものであり、照明光源が標準の光Cの場合は、
数式11で表される。
【0050】
【数11】
【0051】照明光源が標準の光D65の場合には、X0
Y0、Z0は数式12で表される。
【0052】
【数12】
【0053】ところで、印刷物に限らず一般に、複雑な
色彩をもった背景の上に文字が描かれる場合、文字を判
読し易くするために、文字には背景の色彩と感覚的にあ
る程度隔たった色が用いられる。そこで、人の感覚的な
色の隔たりを表す色差(均等色空間における距離)を用
いることにより、文字と背景とを分離することは可能で
あると考えられる。
【0054】一方、図3に示すような”かすれ”、”に
じみ”、あるいは”汚れ”といった印刷欠陥は、文字の
色と、本来その位置に存在する背景の色との中間の色を
もつものと考えられる。即ち、欠陥のある画素は、色空
間上において文字の点の色と、背景の色の点(文字の
色、背景の色といっても実際には色空間上では一つの点
ではなく空間的な拡がりをもっている)を結ぶ線分上の
いずれかの位置に存在するものと考えられる。
【0055】この場合、背景の色が複雑であれば、文字
と背景の各色との色差は、背景色ごとに異なってくる。
例えば青と水色の背景の上に黒の文字が書かれているよ
うな場合、黒と水色よりも黒と青の方が明らかに色差が
小さくなる。従って、単純に文字の色からの色差のみを
利用して、欠陥を分離することは困難である。
【0056】以上のような点を踏まえて、文字と欠陥、
背景と欠陥との分離を容易にすることを前提として次の
ようなカラーモノクロ画像変換手法を用いることにす
る。
【0057】検査の基準となる欠陥を含まない基準画像
を先ず用意し、予めこの画像を何らかの方法(例えばK
−平均アルゴリズム)の手法によりクラスタリングし、
クラスタ数、各クラスタの代表点(ここではそのクラス
タに属する全ての画素の色空間上での座標値を平均した
値、即ち重心をこれに当てる)を求める。
【0058】ここではクラスタリング結果が、図2に示
すように、N+1個のクラスタに分離された場合につい
て説明する。同図において文字を構成する画素が主に含
まれるクラスタ0の代表点をC0 、それ以外のクラスタ
1〜Nの代表点をそれぞれC 1 、C2 、・・・ 、CN とす
る。
【0059】このときL* * * 均等色空間上の点A
の画素の濃淡値DA は、C0 とCn(n=1〜N)とを
結ぶ線分C0 n の長さLn 、点Aと各線分C0 n
の距離ln 及び代表点C0 と点Aとの距離LA を用いて
数式13により求められる。
【0060】
【数13】
【0061】ただし、Kは濃淡変化の勾配を与える定数
である。尚、点Aが直線C0 n 上にある場合には数式
13において分母が0になるため、この場合は数式14
が用いられる。
【0062】
【数14】
【0063】これらの式により、濃淡値は点C0 におい
て0に、C1 、C2 、・・・ 、CN の各点において等しく
Kになる。そしてC0 を通る任意の直線上の全ての点の
濃淡値は、点C0 からの距離に比例する。また濃淡値の
等しい点を結んだ等濃度面は全周に亙って連続で、尚且
各直線C0 n の近傍において直線に直交する。
【0064】色空間を3次元から2次元に簡略化した本
手法及び従来手法によるカラーモノクロ画像変換のモデ
ルを図4に示す。同図から従来の手法では(b)のよう
に等濃度面が平面状(明度による変換手法)、もしくは
(c)のように同心球状(色差による変換手法)となる
いわば線形な変換であったのに対し、(a)に示す本手
法では等濃度面は凹凸のあるいびつな球面状となる。
【0065】このような非線形な変換を行うことによ
り、背景のうち特に代表的な背景色の影響を重点的に取
り除き欠陥の抽出を容易にすることが期待される。
【0066】例えば図5の(a)のような背景に濃淡が
ある場合の文字の欠陥検出を行う場合、従来手法によれ
ば(c)のように背景に濃淡が現れ文字の分離が難しく
なるのに対し、本手法によれば(b)に示すように背景
の濃度が均一になり、文字の分離が行い易くなる。
【0067】尚前記設定処理におけるLUTを設定する
のに要した時間(クラスタリングに要する時間を含まな
い)は、Silicon Graphics Indigo2(CPU:MIPS R4000, 1
00MH Z ) 上で約0.2秒、カラーモノクロ画像変換処理
に要した時間は同じく約0.3秒であった。表1にこの
実験の条件を示す。
【0068】
【表1】
【0069】設定処理を行なわずに、被検査対象のカラ
ー画像をLUTを用いずに逐次濃度値変換して濃淡画像
を得ることも可能であるが、その場合LUTを用いる場
合の倍以上の時間を処理に費やすことを意味する。即ち
LUTを用いれば被検査対象の変換処理は0.3秒でで
きるということである。
【0070】〔2〕第2の文字検査方法についての説明
【0071】この第2の文字検査方法では、前記第1の
文字検査方法とは異なり、クラスタの代表点として重心
以外の点を用い、且つ点Aの濃淡値DA を対象クラスタ
0から各クラスタ代表点C1 〜Cn までの距離ではな
く、AとC0 とCn とのなす角度θn を用いて算出す
る。尚、その他は第1の文字検査方法と同じである。
【0072】クラスタ代表点の決定に関しては、図6
(a)に示すようにクラスタを構成する画素の分布を見
れば、必ずしもその重心がクラスタ内に存在するわけで
はなく、クラスタの広がりかたによっては画素の分布が
ないクラスタ外に重心が生じるおそれがある。
【0073】そこであらゆるクラスタにおいて代表点を
適切に決定するために次のような手順で代表点を決定し
た。
【0074】図7に示すように、先ず一つのクラスタに
所属する全ての画素についてL* * * 均等色空間の
各軸へ投影し、各軸上の各点において射影された画素の
累積値を算出し、各軸の最大の累積値を示す座標値(図
ではp、q、r)をそのクラスタの代表点の画素値とし
て設定する。
【0075】このようにすることによって図6(b)に
示すように代表点は必ず画素の分布のある領域に設定さ
れることになる。
【0076】次に点Aの濃淡値DA の求め方について説
明する。前記第1の文字検査方法では点Aから線分C0
n までの距離ln を用いて、点Aの濃度値が算出され
ている。しかしながら、距離ln を用いて濃度値を算出
した場合には、図8(a)に示すように、線分C0 n
と点A1 との距離および線分C0 n と点A2 との距離
が等しくなり、L* * * 均等色空間の異なる位置に
ありながら同じ濃淡値を示す点A1 およびA2 が存在す
ることになり、対象と背景の分離化がうまく行えないお
それがある。
【0077】そこで、図8(b)に示すようにAC0
n の角度θn を用いると、点A1 の角度θ1 と点A2
角度θ2 が同じにならないので、第1の文字検査方法の
欠点が解消されることになる。
【0078】図11は、クラスタリング結果の一例を示
している。また、数式15は、AC 0 n の角度θn
用いて濃淡値を算出する演算式を示している。
【0079】
【数15】
【0080】数式15において、Ln はC0 n 間の距
離、LA はC0 A間の距離、θn はAC0 n の角度を
表し、Kは濃淡勾配を与える係数を表している。
【0081】また、関数f(x)は、図9に示すような
S字状の関数であり、対象と背景との境界の鮮鋭化を行
なう関数である。この関数f(x)によって、均等色空
間において、対象クラスタ及び背景クラスタの近傍での
濃淡変化を緩やかにし、中間付近での濃度変化を急にす
ることが可能となる。したがって、図10に示すよう
に、等濃度面は、背景と対象との境界近傍で密(急)と
なり、そのほかのところでは疎(緩)となる。
【0082】第2の文字検査方法を用いて、図12に示
す5色の領域からなるサンプルをカラープリンタ出力し
たものを実験サンプルとして用い、これをカラーカメラ
で撮影した画像を基準画像とし、中央のピンクの領域
を対象物、そのほかの領域〜を背景として画像変換
実験を行った。
【0083】LUTの入力にはR、G、Bの各上位5b
itづつを割り当て、出力を8bitの濃淡値とした。
また、K=200とした。
【0084】この変換結果から、上記第2の文字検査方
法の変換方法は、従来あるいは上記第1の文字検査方法
による変換方法に比して、対象と背景との分離がさらに
明確になり、第1の文字検査方法と同等に背景の濃淡値
が均一になっていることが分かった。
【0085】また、カラー画像を2値ではなく濃淡画像
に変換することによる様々な利点のうち、生産システム
において必要と思われるサブピクセル単位でのエッジ位
置検出の可能性の検証実験を行った。この場合サンプル
を微動ステージに載せ、一方向に平行移動させながら撮
影し、画像の対象と背景の境界付近での1画素の画像変
換後の濃淡値の変化を調べた。
【0086】画像上の1画素の幅はサンプル上で約32
0μmであり、1回の移動量は40μmとした。この結
果を図13に示す。但し破線は理想の濃淡変化を示す。
この図より、濃淡変化の具合は多少の鈍化が見られるも
のの濃淡値が移動量にほぼ比例しており、画素幅以下の
単位でのエッジ位置検出が十分可能なことが分かる。
【0087】〔3〕エッジ位置検出方法についての説明
【0088】以下、上記第1の文字検査方法または第2
の文字検査方法で得られた濃淡画像から、検査対象のエ
ッジ位置を検出する方法について説明する。
【0089】説明の便宜上、検査対象が図12に示す5
色の領域からなるサンプルであるとする。そして、この
検査対象に対して、上記第1の文字検査方法または第2
の文字検査方法で得られた濃淡画像が図14に示されて
いるものとする。図14において、は対象物を、〜
は背景を示している。そして、得られた濃淡画像にお
いて、背景〜の濃淡値は高く、対象物の濃淡値は
0付近の低い値であるとする。
【0090】図15は、たとえば背景と、対象物と
の境界のエッジEの位置を検出する方法を示している。
【0091】先ず、変数iに0が設定される(ステップ
21)。背景領域において、画素位置がY=iで、X
方向に隣接する3画素が選択される(ステップ22)。
【0092】次に、3画素の濃淡値の平均値が算出さ
れ、算出された平均値がY=iでの濃度値とされる(ス
テップ23)。
【0093】次に、ステップ23で得られた濃淡値が所
定値以下でかつ前回算出された濃淡値に対する変化量が
所定値以下あるという条件を満たしたか否かが判別され
る(ステップ24)。
【0094】上記条件で満たされなかった場合には、変
数iが1だけインクリメント(i←i+1)された後
(ステップ25)、ステップ22に戻る。したがって、
上記条件が満たされるまで、ステップ22〜25の処理
が繰り返される。つまり、ステップ23で得られた濃淡
値が所定値以下でかつ前回算出された濃淡値に対する変
化量が所定値以下であるという条件が満たされるまで、
Y座標が0から1つずつ大きくされ、各Y座標における
濃淡値が算出される。このようにして、算出された濃淡
値の変化特性曲線を図16に示す。
【0095】ステップ23で得られた濃淡値が所定値以
下でかつ前回算出された濃淡値に対する変化量が所定値
以下であるという条件が満たされると(ステップ24で
YES)、ステップ26に移行し、それまでに得られた
濃淡値の変化特性に基づいて、エッジ位置が算出され
る。たとえば、濃淡値の変化特性曲線の2次微分が求め
られ、そのゼロ交差点により算出された位置(図16に
Pで示す)がエッジ位置とされる。
【0096】なお、上記のエッジ位置検出方法では、ス
テップ23でX方向に隣接する3画素が選択され、選択
された3画素の平均値が算出されているが、ステップ2
3において、1画素のみを選択してもよい。さらに、ス
テップ23において、3以外の複数の画素を選択し、選
択した複数画素の平均をステップ24で算出するように
してもよい。
【0097】
【発明の効果】本発明によるカラーモノクロ画像変換方
法を、印刷文字や工業製品の美観検査等の被検査対象の
検査に用いれば、2値画像や従来の濃淡変換手法を用い
た場合に比べて広く、且つ柔軟な検査に対応でき、また
現場調整も容易になるという効果が期待できる。
【0098】しかも、この場合の被検査対象は2種類以
上の色調からなる複雑な背景から特定の色彩を抽出する
場合でも抽出する色から各背景色までの色度差が考慮さ
れ、背景に影響されにくい対象の分離が可能となる効果
が期待できる。
【0099】また代表点を画素の最頻点とし点Aと各ク
ラスタのなす角度を用いて濃淡値を求めるようにすれば
対象の背景との分離がさらに明確化し、且つサブピクセ
ル単位でのエッジ位置検出の実用性が確保される効果が
ある。
【0100】本発明による被検査対象のエッジ位置検出
方法によれば、背景が複数色で構成されていても、背景
の色調に左右されずに対象物と背景との境界エッジを求
めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーモノクロ画像変換方法のアルゴリズムを
示す図である。
【図2】本発明に用いられる均等色空間のイメージ図で
ある。
【図3】文字検査におけるにじみ、かすれの例を示す図
である。
【図4】本方法(a)と従来手法(b)(c)を比較し
た等濃度面のイメージ図である。
【図5】カラー画像(a)を処理した時の本方法(b)
と従来手法(c)とを比較する図である。
【図6】(a)(b)はクラスタ代表点の相異なる設定
の方法を示す図である。
【図7】クラスタの代表点の画素値を求める方法の概念
図である。
【図8】(a)(b)は濃淡値を求めるための相異なる
方法を表す図である。
【図9】関数f(x)の特性図である。
【図10】第2実施例による均等色空間状の等濃度面の
様子を示す図である。
【図11】均等色空間上のクラスタ配置状況を表す図で
ある。
【図12】実験に用いたサンプルを示す図である。
【図13】エッジ検出結果を示す図である。
【図14】第1の被検査対象の検査方法または第2の被
検査対象の検査方法によって得られた濃淡画像の一例を
示す模式図である。
【図15】エッジ位置検出方法を示すフローチャートで
ある。
【図16】エッジ位置検出方法において求められた濃淡
値の変化特性を示すグラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物および背景からなる被検査対象の
    カラー画像の各点のRGB値を、人の知覚特性に一致し
    た均等色空間内の各対応点の座標値に変換し、 均等色空間の各対応点の座標値を用いて、被検査対象の
    カラー画像の各点の濃淡値を算出することにより、カラ
    ー画像をモノクロ濃淡画像に変換するカラーモノクロ画
    像変換方法。
  2. 【請求項2】 被検査対象のカラー画像の各点のRGB
    値を、XYZ表色系の座標値(x,y,z)に変換し、 得られたXYZ表色系の座標値(x,y,z)を、均等
    色空間としてのL* * * 表色系の座標値(L* ,a
    * ,b* )に変換し、 L* * * 表色系における全画素を、対象物が主とし
    て含まれるクラスタと、1または複数の背景のクラスタ
    とに分類し、 対象物が主として含まれるクラスタの代表点をC0 、背
    景のクラスタの代表点をC1 〜CN 、L* * * 系の
    任意の点Aの濃淡値をDA 、C0 とCn (n=1〜N)
    とを結ぶ線分C0 n の長さをLn 、点Aと各線分C0
    n との距離をln 、C0 と点Aとの距離をLA とした
    場合に、任意の点Aの濃淡値DA を求める数式1に基づ
    いて、前記被検査対象のカラー画像の各点のRGB値に
    対応する濃淡値を算出する請求項1に記載のカラーモノ
    クロ画像変換方法。 【数1】
  3. 【請求項3】 被検査対象の基準見本のカラー画像を生
    成し、 基準見本のカラー画像の各点のRGB値を、XYZ表色
    系の座標値(x,y,z)に変換し、 得られたXYZ表色系の座標値(x,y,z)を、均等
    色空間としてのL* * * 表色系の座標値(L* ,a
    * ,b* )に変換し、 L* * * 表色系における全画素を、対象物が主とし
    て含まれるクラスタと、1または複数の背景のクラスタ
    とに分類し、 対象物が主として含まれるクラスタの代表点をC0 、背
    景のクラスタの代表点をC1 〜CN 、L* * * 系の
    任意の点Aの濃淡値をDA 、C0 とCn (n=1〜N)
    とを結ぶ線分C0 n の長さをLn 、点Aと各線分C0
    n との距離をln 、C0 と点Aとの距離をLA とした
    場合に、任意の点Aの濃淡値DA を求める数式2に基づ
    いて、RGB系の各座標点に対する濃淡値を算出して、
    RGB値を濃淡値に変換するテーブルを作成し、 作成されたテーブルに基づいて、被検査対象のカラー画
    像の各点のRGB値に対応する濃淡値を算出することを
    特徴とする請求項1記載の被検査対象の検査方法。 【数2】
  4. 【請求項4】 被対象画像のカラー画像の各点のRGB
    値を、XYZ表色系の座標値(x,y,z)に変換し、 得られたXYZ表色系の座標値(x,y,z)を、均等
    色空間としてのL* * * 表色系の座標値(L* ,a
    * ,b* )に変換し、 L* * * 表色系における全画素を、対象物が主とし
    て含まれるクラスタと、1または複数の背景のクラスタ
    に分類し、 対象物が主として含まれるクラスタの代表点をC0 、背
    景のクラスタの代表点をC1 〜CN 、L* * * 系の
    任意の点Aの濃淡値をDA 、C0 とCn (n=1〜N)
    とを結ぶ線分C0 n の長さをLn 、C0 と点Aとを結
    ぶ線分C0 Aの長さをLA 、点AC0 n のなす角度を
    θn とした場合に、任意の点Aの濃淡値DA を求める数
    式3に基づいて、前記被検査対象のカラー画像の各点の
    RGB値に対応する濃淡値を算出する請求項1に記載の
    カラーモノクロ画像変換方法。 【数3】
  5. 【請求項5】 被検査対象の基準見本のカラー画像を生
    成し、 基準見本のカラー画像の各点のRGB値を、XYZ表色
    系の座標値(x,y,z)に変換し、 得られたXYZ表色系の座標値(x,y,z)を、均等
    色空間としてのL* * * 表色系の座標値(L* ,a
    * ,b* )に変換し、 L* * * 表色系における全画素を、対象物が主とし
    て含まれるクラスタと、1または複数の背景のクラスタ
    に分類し、 対象物が主として含まれるクラスタの代表点をC0 、背
    景のクラスタの代表点をC1 〜CN 、L* * * 系の
    任意の点Aの濃淡値をDA 、C0 とCn (n=1〜N)
    とを結ぶ線分C0 n の長さをLn 、C0 と点Aとを結
    ぶ線分C0 Aの長さをLA 、点AC0 n のなす角度を
    θn とした場合に、任意の点Aの濃淡値DA を求める数
    式4に基づいて、RGB系の各座標点に対する濃淡値を
    算出して、RGB値を濃淡値に変換するテーブルを作成
    し、 作成されたテーブルに基づいて、被検査対象のカラー画
    像の各点のRGB値に対応する濃淡値を算出することを
    特徴とする請求項1記載の被検査対象の検査方法。 【数4】
  6. 【請求項6】 各クラスタに所属する全ての画素をL*
    * * 表色系の各軸に対して射影し、それぞれの軸上
    での最頻点を各クラスタの代表点C0 〜Cnとすること
    を特徴とする上記請求項4および5のいずれかに記載の
    記載のカラーモノクロ画像変換方法。
  7. 【請求項7】 対象物および背景からなる被検査対象を
    カラー撮像装置により撮像し、 被検査対象のカラー画像の各点のRGB値を、人の知覚
    特性に一致した均等色空間内の各対応点の座標値に変換
    し、 均等色空間の各対応点の座標値を用いて、被検査対象の
    カラー画像の各点の濃淡値を算出することにより、カラ
    ー画像をモノクロ濃淡画像に変換し、 得られたモノクロ濃淡画像の所定方向に沿った濃淡値の
    変化特性に基づいて、対象物と背景との境界エッジを求
    める被検査対象のエッジ位置検出方法。
JP8029742A 1995-05-16 1996-02-16 カラーモノクロ画像変換方法および被検査対象のエッジ位置検出方法 Pending JPH0993443A (ja)

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