JPH0995436A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH0995436A
JPH0995436A JP8208805A JP20880596A JPH0995436A JP H0995436 A JPH0995436 A JP H0995436A JP 8208805 A JP8208805 A JP 8208805A JP 20880596 A JP20880596 A JP 20880596A JP H0995436 A JPH0995436 A JP H0995436A
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skin
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JP8208805A
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English (en)
Inventor
Yoko Aitsu
陽子 合津
Mototsugu Wada
元次 和田
Shinji Inomata
慎二 猪股
Kiichiro Yano
喜一郎 矢野
Yoshihiro Yokogawa
佳浩 横川
Naomi Tanaka
直美 田中
Eiichiro Yagi
栄一郎 八木
Okihiko Sakamoto
興彦 阪本
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 日焼け後の色素沈着・しみ・そばかす・肝斑
等の淡色化、美白に優れた効果を有すると共に、エラス
ターゼの活性を抑えて皮膚のハリ・弾力を回復・維持す
ることで、皮膚の老化を防止して、若々しい肌の状態を
維持し、かつ皮膚の脂質成分の酸化防止や皮膚の酸化傷
害にもその有効性を発揮する皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】 フトモモ(Myrtaceae )科植物、特にベ
ッケア(Baeckea )属のジョングラーブ(Jongra
hab、学名:Baeclea frutescens)を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定の植物の抽出物
を配合する事により、メラニンの生成を抑制し、日焼け
後の色素沈着・しみ・そばかす・肝斑等の予防および改
善に有効なチロシナーゼ活性阻害作用を有して皮膚の美
白に優れた効果を有すると共に、エラスターゼの活性を
抑えて皮膚のハリ・弾力を回復・維持することで、皮膚
の老化を防止し、若々しい肌の状態を維持することがで
き、かつ皮膚の脂質成分の酸化防止や皮膚の酸化傷害に
もその有効性を発揮する皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】皮膚
のしみなどの発生機序については一部不明な点もある
が、一般には、ホルモンの異常や日光からの紫外線の刺
激が原因となってメラニン色素が形成され、これが皮膚
内に異常沈着するものと考えられている。皮膚の着色の
原因となるこのメラニン色素は、表皮と真皮との間にあ
るメラニン細胞(メラノサイト)内のメラニン生成顆粒
(メラノソーム)において生産され、生成したメラニン
は、浸透作用により隣接細胞へ拡散する。このメラノサ
イト内における生化学反応は、次のようなものと推定さ
れている。
【0003】すなわち、必須アミノ酸であるチロシンが
酵素チロシナーゼの作用によりドーパキノンとなり、こ
れが酵素的または非酵素的酸化作用により赤色色素およ
び無色色素を経て黒色のメラニンへ変化する過程がメラ
ニン色素の生成過程である。従って、反応の第1段階で
あるチロシナーゼの作用を抑制することが、メラニン生
成の抑制に重要である。
【0004】しかしチロシナーゼ作用を抑制する化合物
はハイドロキノンを除いてはその効果の発現がきわめて
緩慢であるため、皮膚色素沈着の改善効果が十分でな
い。一方、ハイドロキノンは効果は一応認められている
が、感作性があるため、一般には使用が制限されてい
る。そこでその安全性を向上させるため、高級脂肪酸の
モノエステルやアルキルモノエーテルなどにする試み
(特開昭58−154507号公報)がなされている
が、エステル類は体内の加水分解酵素によって分解され
るため必ずしも安全とは言い難く、またエーテル類も安
全性の面で充分に満足するものが得られていない。
【0005】一方、近年、老化に関する研究が進めら
れ、皮膚老化の原因としてはマクロ的にみれば加齢が重
要な因子であり、さらに乾燥、酸化、太陽光(紫外線)
による影響等も皮膚老化に関わる直接的な因子として挙
げられてきている。皮膚老化の具体的な現象としては、
皮膚真皮におけるコラーゲンやエラスチンの減少、ヒア
ルロン酸をはじめとするムコ多糖類の減少、紫外線によ
る細胞の損傷などが知られている。このうちエラスチン
は、互いに架橋を作って組織の弾性に寄与しているもの
であるが、紫外線暴露や加齢により、エラスチン破壊酵
素であるエラスターゼが過剰発現することによってエラ
スチンが変性・破壊されることが、皮膚の弾力性低下に
つながると考えられている。従って、エラスターゼの働
きを抑えて、皮膚に弾力やハリを与えるエラスチンの変
性・破壊を防止することが皮膚の老化防止に重要であ
る。
【0006】さらに、従来より化粧品には保存性向上の
ために各種の抗酸化剤が添加されているが、BHA(ブ
チルヒドロキシアニソール)、BHT(ブチルヒドロキ
シトルエン)等の合成抗酸化剤は特に安全性の見地から
これらの使用が再検討されつつある。このような背景か
ら、天然の抗酸化剤としてのビタミンEの需要が高まっ
てきているが、その酸化防止作用は弱いものであり、供
給源、効果、溶解性、価格等に問題があった。また、化
粧料等に配合することにより皮膚の脂質成分の酸化防止
や皮膚の酸化傷害、皮膚老化にもその有効性を発揮する
新しい抗酸化剤の開発が強く要求されているのが現状で
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは以上
のような現況に鑑み、広く種々の物質についてメラニン
の生成抑制作用、チロシナーゼ阻害作用、エラスターゼ
阻害作用および抗酸化作用を調べた結果、フトモモ(My
rtaceae )科ベッケア(Baeckea )属植物の抽出物が優
れたメラニンの生成抑制作用、チロシナーゼ阻害作用、
エラスターゼ阻害作用および抗酸化作用を有しているこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。フトモモ
(Myrtaceae )科ベッケア(Baeckea )属植物のメラニ
ンの生成抑制作用、チロシナーゼ阻害作用等に関する報
告はこれまでになく、美白剤、抗老化剤、抗酸化剤への
応用はおろか、皮膚外用剤への応用も全く知られていな
い。本発明者らは上記知見に基づいて本発明を完成する
に至った。
【0008】すなわち本発明は、フトモモ(Myrtaceae
)科ベッケア(Baeckea )属植物の抽出物を配合する
ことを特徴とする皮膚外用剤である。本発明の皮膚外用
剤は、美白剤または抗老化剤または抗酸化剤であること
を好適とし、抗老化剤については、その中でもエラスタ
ーゼ阻害剤であることを好適とする。
【0009】以下、本発明の構成について詳述する。本
発明に用いられるフトモモ(Myrtaceae )科ベッケア
(Baeckea )属植物としては、ジョングラーブ(Jon
grahab、学名:Baeclea frutescens)が好適であ
る。これらは、特にインドネシアの乾性草原、牧草など
に生える植物である。
【0010】本発明に用いられるフトモモ(Myrtaceae
)科ベッケア(Baeckea )属植物の抽出物は、ベッケ
ア(Baeckea )属植物の葉、地下茎を含む茎、果実等、
植物全草を抽出溶媒と共に浸漬または加熱還流した後、
濾過し、濃縮して得られる。さらに詳しくは、フトモモ
(Myrtaceae )科ベッケア(Baeckea )属植物を溶媒、
例えば水、低級アルコール、含水低級アルコール、プロ
ピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ブタ
ノール等の極性溶媒またはクロロホルム、ジクロルエタ
ン、四塩化炭素、酢酸エチルエステル、エーテル等ある
いはこれらの混合物の有機溶媒で抽出して得た抽出液を
そのままあるいは濃縮したエキスを用いるか、エキスを
吸着法、例えばイオン交換樹脂を用いて不純物を除去し
たものや、ポーラスポリマー(例えばアンバーライト X
AD-2)のカラムにて吸着させた後、メタノールまたはエ
タノールで溶出し、濃縮したエキスも使用できる。また
分配法、例えばブタノールで抽出した抽出物等も用いら
れる。
【0011】本発明におけるフトモモ(Myrtaceae )科
ベッケア(Baeckea )属植物の抽出物の配合量は、皮膚
外用剤全量中、乾燥物として0.0005〜20.0重
量%、好ましくは0.001〜10.0重量%である。
0.0005重量%未満であると、本発明でいう効果が
十分に発揮されず、20.0重量%を超えると製剤化が
難しいので好ましくない。また、10.0重量%以上配
合してもさほど大きな効果の向上はみられない。
【0012】本発明の皮膚外用剤には、上記必須成分以
外に、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる
成分、例えば、その他の美白剤、保湿剤、酸化防止剤、
油性成分、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、アルコ
ール類、粉末成分、色材、水性成分、水、各種皮膚栄養
剤等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0013】その他、エデト酸二ナトリウム、エデト酸
三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリ
ウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖
剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム
酸およびその誘導体、甘草抽出物、グラブリジン、カリ
ンの果実の熱水抽出物、各種生薬、酢酸トコフェロー
ル、グリチルリチン酸およびその誘導体またはその塩等
の薬剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウ
ム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸
等の美白剤、グルコース、フルクトース、マンノース、
ショ糖、トレハロース等の糖類なども適宜配合すること
ができる。
【0014】本発明は、外皮に適用される化粧料、医薬
部外品等、特に好適には化粧料に広く適用することが可
能であり、その剤型も水溶液系、可溶化系、乳化系、粉
末系、油液系、ゲル系、軟膏系、エアゾール系、水−油
2層系、水−油−粉末3層系等、幅広い剤型を採り得
る。すなわち、基礎化粧品であれば、洗顔料,化粧水,
乳液,クリーム,ジェル,エッセンス(美容液),パッ
ク,マスク等の形態に、上記の多様な剤型において広く
適用可能である。また、メーキャップ化粧品であれば、
ファンデーション等、トイレタリー製品としてはボディ
ソープ,石けん等の形態に広く適用可能である。さら
に、医薬部外品であれば、各種の軟膏剤等の形態に広く
適用が可能である。そして、これらの剤型及び形態に、
本発明の皮膚外用剤の取り得る形態が限定されるもので
はない。
【0015】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明する。尚、本発明はこれにより限定されるものではな
い。配合量は重量%である。実施例に先立ち、本発明の
植物抽出物のメラニン抑制効果、チロシナーゼ活性阻
害効果および美白効果、エラスターゼ阻害効果、およ
び抗酸化効果に関する試験方法とその結果について説
明する。
【0016】メラニン抑制効果、チロシナーゼ活性阻
害効果および美白効果に関する試験方法とその結果 1.試料の調製 (1) ジョングラーブ(Jongrahab)抽出液 ジョングラーブ(Jongrahab)の植物全草50
gを、室温で3日間エタノールに浸漬し、抽出液を濃縮
し、メタノール抽出物10.9gを得た。この抽出物を
DMSOに1%溶かし、この溶液を希釈して濃度を調整
し、これを用いて以下の実験を行った。
【0017】2.細胞培養法 マウス由来のB16メラノーマ培養細胞を使用した。1
0%FBSおよびテオフィリン(0.09mg/ml)
を含むイーグルMEM培地中でCO2 インキュベーター
(95%空気,5%二酸化炭素)内、37℃の条件下で
培養した。培養24時間後に試料溶液を終濃度(抽出乾
燥物換算濃度)で10-2〜10-5重量%になるように添
加し、さらに3日間培養を続け、以下の方法でメラニン
生成量の視感判定およびチロシナーゼ活性阻害効果を測
定した。
【0018】3.メラニン量の視感測定 ウエルのプレートの蓋の上に拡散板を置き、倒立顕微鏡
で細胞内のメラニン量を観察し、植物抽出物を添加して
いない試料(基準)の場合と比較した。その結果を表1
に表示した。また、参考例として、すでにメラニン生成
抑制作用のあることが知られているケイガイ(シソ科オ
ドリコソウ亜科)抽出物についても上記と同様の試験を
行った。その結果を併せて表1に示す。また表中、毒性
とあるのは、細胞毒性のあることを示す。
【0019】<判定基準> ○:白(メラニン量) △:やや白(メラニン量) ×:基準(メラニン量)
【0020】4.チロシナーゼ活性の測定 測定前にウエル中の培地は除去し、PBS100μlで
2回洗う。各ウエルに45μlの1%トライトン−X
(ローム・アンド・ハース社製商品名、界面活性剤)を
含むPBSを加える。1分間プレートを振動させ、よく
細胞膜を破壊し、マイクロプレートリーダーで475n
mの吸光度を測定してこれを0分時の吸光度とした。そ
の後、すばやく5μlの10mMのL−DOPA溶液を
加えて、37℃のインキュベーターに移し、60分間反
応させた。1分間プレートを振動させ、60分時の吸光
度(475nm)を測定した。植物抽出物を添加してい
ない試料(コントロール)の場合の0分時と60分時の
吸光度差に対する植物抽出物添加試料の前記吸光度差の
割合をチロシナーゼ活性率(%)とした。その結果を表
1に示す。また、参考例として、すでにチロシナーゼ活
性阻害作用のあることが知られているケイガイのエタノ
ール抽出物についても上記と同様の試験を行った。その
結果を併せて表1に示す。なお、表中、毒性とあるの
は、細胞毒性が認められたことを示し、−は、コントロ
ールに比べて、危険率5%以内で有意な差が認められな
かったことを意味する。
【0021】
【表1】 ──────────────────────────────────── 試験 メラニン生成視感評価 チロシナーゼ活性率(%) ──────────────────────────────────── 濃度(重量%) 10-5 10-4 10-3 10-2 10-5 10-4 10-3 10-2 ──────────────────────────────────── シ゛ョンク゛ラーフ゛ 抽出物 △ △ ○ 毒性 − − 39 毒性 ケイガイ抽出物 × × × × − − − 55 ────────────────────────────────────
【0022】5.美白効果試験 [試験方法]夏期の太陽光に4時間(1日2時間で2日
間)晒された被験者40名の上腕内側部皮膚を対象とし
て太陽光に晒された日の5日後より各試料を朝夕1回ず
つ4週間塗布した。パネルを一群8名に分けて、5群と
し下記に示す処方で試験を行った。 (アルコール相) 95%エチルアルコール 55.0重量% ポリオキシエチレン(25モル)硬化ヒマシ油エーテル 2.0 酸化防止剤・防腐剤 適量 香料 適量 薬剤(表2記載) (水相) グリセリン 5.0 ヘキサメタリン酸ナトリウム 適量 イオン交換水 残余 <製法>水相、アルコール相をそれぞれ調製し、その後
両者を混合して可溶化する。
【0023】[評価方法]使用後の淡色化効果を下記の
判定基準に基づいて判定した。 <判定基準> ◎:被験者のうち著効および有効の示す割合が80%以
上の場合 ○:被験者のうち著効および有効の示す割合が50%〜
80%未満の場合 △:被験者のうち著効および有効の示す割合が30%〜
50%未満の場合 ×:被験者のうち著効および有効の示す割合が30%未
満の場合
【0024】上記試験法記載の配合組成からなる試料を
調製し、表2記載の薬剤を用いて美白効果を比較した。
結果は表2に示す。
【0025】
【表2】 ────────────────────────── 薬 剤 配合量(重量%) 効 果 ────────────────────────── 無添加 − × ハイドロキノン 1.0 △ シ゛ョンク゛ラーフ゛ 抽出物 0.1 ○ シ゛ョンク゛ラーフ゛ 抽出物 1.0 ○ シ゛ョンク゛ラーフ゛ 抽出物 10.0 ◎ ──────────────────────────
【0026】なお、表2のジョングラーブ抽出物は、植
物の全草をメタノール中で加熱還元した後、濾過、濃縮
乾燥して得たものである。
【0027】表2より明らかな様に、太陽光に晒された
後の効果はジョングラーブ抽出物を添加した方が過剰の
メラニン色素の沈着を防ぎ、色黒になることを予防する
ことが認められた。
【0028】エラスターゼ阻害活性に関する試験方法
とその結果 1.試料の調製 ジョングラーブ(Jongrahab)の植物全草50
gを、室温で4日間メタノールに浸漬し、抽出液を濃縮
し、メタノール抽出物4.28gを得た。この抽出物を
DMSOに1%溶かし、この溶液を反応用緩衝液で希釈
して濃度を100ppmに調整し、これを用いて以下の
実験を行った。
【0029】2.エラスターゼ阻害活性の試験方法およ
びその結果 エラスターゼ活性測定はFujie らの方法に従って、以下
の通り行った。また、反応用緩衝液として、0.1M
HEPES、0.5M NaCl(pH7.4)を用い
て行った。エラスターゼ基質として、Methoxy-succinyl
-alanyl-alanyl-prolyl-valine-p-nitroanilide (BA
CHEMFEINCHEMIKALIEN AG)を、
80mMになるようにDMSOに溶解し、20μlづつ
分注して冷凍保存(−80℃)した。使用時には、反応
緩衝液で、8mMになるように希釈して使用した。
【0030】エラスターゼはヒト白血球由来のエラスタ
ーゼ(ELASTIN PRODUCT CO .,IN
C. )を使用し、200μg/mlになるように反応緩
衝液に溶解し、10μlづつ分注して冷凍保存(−80
℃)した。使用時には、反応緩衝液で5μg/mlにな
るように希釈して使用した。96穴プレート(CORN
ING 25860)に、それぞれ、8mMのエラスターゼ基
質を25μlづつ分注し、さらに50μlの阻害剤(濃
度:100ppm)を添加した。次に、氷上で5μg/
mlのエラスターゼを25μl加えて、直ちに37℃で
20分間インキュベーションした。その後、415nm
で吸光度を測定した。ただし、阻害率は以下の関数によ
る。
【0031】
【数1】阻害率(%)=100−(阻害物質存在下/阻
害物なし)×100
【0032】その結果を表3に表示した。また、参考例
として、すでにエラスターゼ阻害活性のあることが知ら
れているダイズ抽出物(商品名エルヒビン;ペンタファ
ーム社製)についても上記と同様の試験を行った。その
結果を併せて表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】抗酸化作用に関する試験方法とその結果 1.試料の調製 (1) 調製例1(メタノール抽出物) ジョングラーブ(Jongrahab)の種子乾燥物1
kgにメタノールを20kg加え、室温にて10日間浸
漬して抽出し、抽出液を濾過した後、メタノールを濃縮
してエキスを乾燥残分として62g得た。
【0035】(2) 調製例2(クロロホルム抽出物) ジョングラーブ(Jongrahab)の葉乾燥物1k
gにクロロホルム9kgを加え、50℃にて8時間還流
して抽出し、抽出液を濾過した後、クロロホルムを濃縮
してエキスを乾燥残分として42g得た。
【0036】(3) 調製例3(エタノール抽出物の精製
物) ジョングラーブ(Jongrahab)の根乾燥物1k
gにエタノールを10kg加え、室温にて10日間浸漬
して抽出し、抽出液を濾過した後、濾液をアンバーライ
トXAD2カラムを水洗後エタノールで溶出し溶出液を
濃縮し、エキス18gを得た。
【0037】2.試験方法および試験結果 1.0mgメチルリノレエート(東京化成工業株式会社
製)/mlアセトン溶液1.0mlに調製例1で調製し
たジョングラーブ(Jongrahab)の種子乾燥物
を0.001mgあるいは0.01mg添加し、ネジ蓋
付き試験管に分注・乾固後、酸化群を50℃で4時間処
理、非酸化群は4℃で保存した。処理後、非水系TBA
試薬(0.12%2−チオバルビツル酸(TBA)・
0.50%トルエチルアミン(TEA)/酢酸)3.0
mlを添加し、95℃で1時間反応させた。反応後直ち
に水冷し、532nmの吸光度を測定し、酸化抑制率を
算出した。
【0038】
【数2】酸化抑制率(%)=[1−(As50 − As4)
/(Ac50 − Ac4)]×100
【0039】Ac50 :control 50℃加熱の吸光度。 Ac4 :control 4℃保存の吸光度。 As50 :試料 50℃加熱の吸光度。 As4 :試料 4℃保存の吸光度。
【0040】なお、対照としてジョングラーブ(Jon
grahab)の種子乾燥物に代えてビタミンE(DL
−α−トコフェロール、東京化成工業株式会社製)、B
HT(和光純薬工業株式会社製)を添加したものについ
ても同様に操作した。その結果を表4に示す。
【0041】
【表4】 ────────────────────────────────── 試料No. 抗酸化剤 配合量(mg) 酸化抑制率(%) ────────────────────────────────── 1 シ゛ョンク゛ラーフ゛ 種子抽出物 0.001 60.3 2 シ゛ョンク゛ラーフ゛ 種子抽出物 0.01 93.0 ────────────────────────────────── 3 ビタミンE 0.001 42.4 4 ビタミンE 0.01 82.4 5 BHT 0.001 97.3 ──────────────────────────────────
【0042】表4に示す如く、ジョングラーブ(Jon
grahab)の種子抽出物はビタミンEより優れた抗
酸化作用を示し、さらに濃度を上げればBHTと同等の
著しい抗酸化作用を示す。
【0043】以下に、種々の剤型の本発明による皮膚外
用剤の配合例を実施例として説明する。
【0044】 実施例1 クリーム (処方) ステアリン酸 5.0 重量% ステアリルアルコール 4.0 イソプロピルミリステート 18.0 グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0 プロピレングリコール 10.0 ジョングラーブメタノール抽出物 0.01 苛性カリ 0.2 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 防腐剤 適量 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水にプロピレングリコールとセカン
メタノール抽出物と苛性カリを加え溶解し、加熱して7
0℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融解して7
0℃に保つ(油相)。水相に油相を徐々に加え、全部加
え終わってからしばらくその温度に保ち反応を起こさせ
る。その後、ホモミキサーで均一に乳化し、よくかきま
ぜながら30℃まで冷却する。
【0045】 実施例2 クリーム (処方) ステアリン酸 2.0重量% ステアリルアルコール 7.0 水添ラノリン 2.0 スクワラン 5.0 2−オクチルドデシルアルコール 6.0 ポリオキシエチレン(25モル)セチルアルコールエーテル 3.0 グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 プロピレングリコール 5.0 ジョングラーブメタノール抽出物 0.05 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 エチルパラベン 0.3 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水にプロピレングリコールを加え、
加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱
融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え予備
乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくか
きまぜながら30℃まで冷却する。
【0046】 実施例3 クリーム (処方) 固形パラフィン 5.0重量% ミツロウ 10.0 ワセリン 15.0 流動パラフィン 41.0 グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 ポリオキシエチレン(20モル) ソルビタンモノラウリン酸エステル 2.0 石けん粉末 0.1 硼砂 0.2 ジョングラーブメタノール抽出物 0.05 ジョングラーブエタノール抽出物 0.05 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 エチルパラベン 0.3 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水に石けん粉末と硼砂を加え、加熱
溶解して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱
融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相をかきまぜ
ながら徐々に加え反応を行う。反応終了後、ホモミキサ
ーで均一に乳化し、乳化後よくかきまぜながら30℃ま
で冷却する。
【0047】 実施例4 乳液 (処方) ステアリン酸 2.5重量% セチルアルコール 1.5 ワセリン 5.0 流動パラフィン 10.0 ポリオキシエチレン(10モル)モノオレイン酸エステル 2.0 ポリエチレングリコール1500 3.0 トリエタノールアミン 1.0 カルボキシビニルポリマー 0.05 (商品名:カーボポール941 ,B.F.Goodrich Chemical company ) ジョングラーブ酢酸エチルエステル抽出物 0.01 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 エチルパラベン 0.3 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)少量のイオン交換水にカルボキシビニルポリマ
ーを溶解する(A相)。残りのイオン交換水にポリエチ
レングリコール1500とトリエタノールアミンを加
え、加熱溶解して70℃に保つ(水相)。他の成分を混
合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を
加え予備乳化を行い、A相を加えホモミキサーで均一乳
化し、乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却する。
【0048】 実施例5 乳液 (処方) マイクロクリスタリンワックス 1.0重量% 密ロウ 2.0 ラノリン 20.0 流動パラフィン 10.0 スクワラン 5.0 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0 ポリオキシエチレン(20モル) ソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0 プロピレングリコール 7.0 ジョングラーブアセトン抽出物 10.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 エチルパラベン 0.3 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水にプロピレングリコールを加え、
加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し、加
熱融解して70℃に保つ(油相)。油相をかきまぜなが
らこれに水相を徐々に加え、ホモミキサーで均一に乳化
する。乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却する。
【0049】 実施例6 ゼリー (処方) 95% エチルアルコール 10.0重量% ジプロピレングリコール 15.0 ポリオキシエチレン(50モル) オレイルアルコールエーテル 2.0 カルボキシビニルポリマー 1.0 (商品名:カーボポール940 ,B.F.Goodrich Chemical company ) 苛性ソーダ 0.15 L−アルギニン 0.1 ジョングラーブ50%エタノール水溶液抽出物 7.0 2-ヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン スルホン酸ナトリウム 0.05 エチレンジアミンテトラアセテート・3ナトリウム・2水 0.05 メチルパラベン 0.2 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水にカーボポール940を均一に溶
解し、一方、95%エタノールにセカン50%エタノー
ル水溶液抽出物、ポリオキシエチレン(50モル)オレ
イルアルコールエーテルを溶解し、水相に添加する。次
いで、その他の成分を加えたのち苛性ソーダ、L−アル
ギニンで中和させ増粘する。
【0050】 実施例7 美容液 (処方) (A相) エチルアルコール(95% ) 10.0重量% ポリオキシエチレン(20モル)オクチルドデカノール 1.0 パントテニールエチルエーテル 0.1 ジョングラーブメタノール抽出物 1.5 メチルパラベン 0.15 (B相) 水酸化カリウム 0.1 (C相) グリセリン 5.0 ジプロピレングリコール 10.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 カルボキシビニルポリマー 0.2 (商品名:カーボポール940 ,B.F.Goodrich Chemical company ) 精製水 残余 (製法)A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA
相を加えて可溶化する。次いでB相を加えたのち充填を
行う。
【0051】 実施例8 パック (処方) (A相) ジプロピレングリコール 5.0重量% ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 5.0 (B相) ジョングラーブメタノール抽出物 0.01 オリーブ油 5.0 酢酸トコフェロール 0.2 エチルパラベン 0.2 香料 0.2 (C相) 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 ポリビニルアルコール 13.0 (ケン化度90、重合度2,000) エタノール 7.0 精製水 残余 (製法)A相、B相、C相をそれぞれ均一に溶解し、A
相にB相を加えて可溶化する。次いでこれをC相に加え
たのち充填を行う。
【0052】 実施例9 固形ファンデーション (処方) タルク 43.1重量% カオリン 15.0 セリサイト 10.0 亜鉛華 7.0 二酸化チタン 3.8 黄色酸化鉄 2.9 黒色酸化鉄 0.2 スクワラン 8.0 イソステアリン酸 4.0 モノオレイン酸POEソルビタン 3.0 オクタン酸イソセチル 2.0 ジョングラーブエタノール抽出物 1.0 防腐剤 適量 香料 適量 (製法)タルク〜黒色酸化鉄の粉末成分をブレンダーで
十分混合し、これにスクワラン〜オクタン酸イソセチル
の油性成分、セカンエタノール抽出物、防腐剤、香料を
加え良く混練した後、容器に充填、成型する。
【0053】 実施例10 乳化型ファンデーション(クリームタイプ) (処方) (粉体部) 二酸化チタン 10.3重量% セリサイト 5.4 カオリン 3.0 黄色酸化鉄 0.8 ベンガラ 0.3 黒色酸化鉄 0.2 (油相) デカメチルシクロペンタシロキサン 11.5 流動パラフィン 4.5 ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 4.0 (水相) 精製水 50.0 1,3−ブチレングルコール 4.5 ジョングラーブエタノール抽出物 1.5 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 3.0 防腐剤 適量 香料 適量 (製法)水相を加熱撹拌後、十分に混合粉砕した粉体部
を添加してホモミキサー処理する。更に加熱混合した油
相を加えてホモミキサー処理した後、撹拌しながら香料
を添加して室温まで冷却する。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の皮膚外用
剤は、優れたメラニン生成抑制作用、チロシナーゼ活性
阻害作用、エラスターゼ阻害作用および抗酸化作用を有
しており、日焼け後の色素沈着・しみ・そばかす・肝斑
等の淡色化、美白に優れた効果を有すると共に、エラス
ターゼの活性を抑えて皮膚のハリ・弾力を回復・維持す
ることで、皮膚の老化を防止し、若々しい肌の状態を維
持する効果をも有するものである。また、本発明の皮膚
外用剤は抗酸化作用も有しており、これを適宜用いるこ
とにより、安全性に優れ、酸化に対して安定な化粧品等
を製造することができる。また、化粧品に配合すること
により、皮膚の脂質成分の酸化防止や皮膚の酸化傷害、
皮膚老化にもその有効性を発揮し、皮膚を保護すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 35/78 ADS A61K 35/78 ADSC AED AEDC (72)発明者 矢野 喜一郎 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 横川 佳浩 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 田中 直美 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 八木 栄一郎 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 阪本 興彦 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フトモモ(Myrtaceae )科ベッケア(Ba
    eckea )属植物の抽出物を有効成分とすることを特徴と
    する皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 ベッケア(Baeckea )属植物の抽出物が
    ジョングラーブ(Jongrahab、学名:Baeclea
    frutescens)である請求項1記載の皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】 美白剤である請求項1または2記載の皮
    膚外用剤。
  4. 【請求項4】 抗老化剤である請求項1または2記載の
    皮膚外用剤。
  5. 【請求項5】 エラスターゼ阻害剤である請求項4記載
    の皮膚外用剤。
  6. 【請求項6】 抗酸化剤である請求項1または2記載の
    皮膚外用剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の皮膚外
    用剤が化粧料であることを特徴とする皮膚外用剤。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100571058B1 (ko) * 2003-09-06 2006-04-14 (주)바이오케어 피부미백용 조성물
JP2009227612A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Okinawa Pref Gov チロシナーゼ活性阻害剤およびこれを含有する美白化粧料
JP2016041668A (ja) * 2014-08-19 2016-03-31 株式会社山田養蜂場本社 美白用組成物
CN107625684A (zh) * 2017-10-11 2018-01-26 王亚君 一种天然植物精华眼膜基底液及其制备方法
CN116650559A (zh) * 2023-05-22 2023-08-29 厦门医学院 一种岗松提取物及其用途

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