JPH0996494A - ヒートパイプおよびその製法 - Google Patents
ヒートパイプおよびその製法Info
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- JPH0996494A JPH0996494A JP25505695A JP25505695A JPH0996494A JP H0996494 A JPH0996494 A JP H0996494A JP 25505695 A JP25505695 A JP 25505695A JP 25505695 A JP25505695 A JP 25505695A JP H0996494 A JPH0996494 A JP H0996494A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱輸送能力が長期間にわたってほとんど低下
せず、信頼性の高いヒートパイプを提供する。 【解決手段】 アルカリ金属および/またはアルカリ土
類金属を含有するアルミニウム合金からなる管体内に熱
媒体が封入されてなるヒートパイプであって、前記管体
内の換算水素ガス量が10ppm以下であることを特徴
とするヒートパイプ、ならびにマグネシウムを含有する
アルミニウム合金からなる管体内の換算水素ガス量を1
0ppm以下としたのち、前記管体内に熱媒体を封入す
ることを特徴とするヒートパイプの製法。
せず、信頼性の高いヒートパイプを提供する。 【解決手段】 アルカリ金属および/またはアルカリ土
類金属を含有するアルミニウム合金からなる管体内に熱
媒体が封入されてなるヒートパイプであって、前記管体
内の換算水素ガス量が10ppm以下であることを特徴
とするヒートパイプ、ならびにマグネシウムを含有する
アルミニウム合金からなる管体内の換算水素ガス量を1
0ppm以下としたのち、前記管体内に熱媒体を封入す
ることを特徴とするヒートパイプの製法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートパイプおよ
びその製法に関する。さらに詳しくは、長期間にわたっ
て信頼性が要求される、たとえば宇宙用機器などの製品
などに好適に使用しうるヒートパイプおよびその製法に
関する。
びその製法に関する。さらに詳しくは、長期間にわたっ
て信頼性が要求される、たとえば宇宙用機器などの製品
などに好適に使用しうるヒートパイプおよびその製法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ヒートパイプは、内面に細溝が
設けられた管体内または内面にウイック材が張られた管
体内に熱媒体が封入されたものであり、この熱媒体の蒸
気の流動と蒸発潜熱の授受により、熱移動を行なうこと
ができるように構成されている。
設けられた管体内または内面にウイック材が張られた管
体内に熱媒体が封入されたものであり、この熱媒体の蒸
気の流動と蒸発潜熱の授受により、熱移動を行なうこと
ができるように構成されている。
【0003】前記ヒートパイプのなかで、高い比強度お
よび高い熱伝導率が要求される分野、たとえば宇宙用機
器などの分野に用いられるヒートパイプとしては、マグ
ネシウムを含有するアルミニウム合金からなる管体が多
く用いられている。
よび高い熱伝導率が要求される分野、たとえば宇宙用機
器などの分野に用いられるヒートパイプとしては、マグ
ネシウムを含有するアルミニウム合金からなる管体が多
く用いられている。
【0004】前記管体は、前記アルミニウム合金からな
る素管を酸、アルカリおよび水で順次洗浄し、乾燥させ
たのち、その一方の端部を溶接することにより封孔し、
他方の端部に熱媒体を封入するための細管を溶接し、機
械的強度を向上させるために熱処理を施し、ついで管体
内を乾燥させ、熱媒体を充填したのち、加圧溶接により
細管を封止することによって製造されている。
る素管を酸、アルカリおよび水で順次洗浄し、乾燥させ
たのち、その一方の端部を溶接することにより封孔し、
他方の端部に熱媒体を封入するための細管を溶接し、機
械的強度を向上させるために熱処理を施し、ついで管体
内を乾燥させ、熱媒体を充填したのち、加圧溶接により
細管を封止することによって製造されている。
【0005】しかしながら、このような従来の製造方法
によってえられたヒートパイプは、使用しているあいだ
に熱輸送能力がいちじるしく低下するという問題点があ
る。
によってえられたヒートパイプは、使用しているあいだ
に熱輸送能力がいちじるしく低下するという問題点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、熱輸送能力が長期間に
わたってほとんど低下しない信頼性の高いヒートパイプ
およびそのヒートパイプの製法を提供することを目的と
する。
術に鑑みてなされたものであり、熱輸送能力が長期間に
わたってほとんど低下しない信頼性の高いヒートパイプ
およびそのヒートパイプの製法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルカリ金属
および/またはアルカリ土類金属を含有するアルミニウ
ム合金からなる管体内に熱媒体が封入されてなるヒート
パイプであって、前記管体内の換算水素ガス量が10p
pm以下であることを特徴とするヒートパイプ、ならび
にアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含有
するアルミニウム合金からなる管体内の換算水素ガス量
を10ppm以下としたのち、前記管体内に熱媒体を封
入することを特徴とするヒートパイプの製法に関する。
および/またはアルカリ土類金属を含有するアルミニウ
ム合金からなる管体内に熱媒体が封入されてなるヒート
パイプであって、前記管体内の換算水素ガス量が10p
pm以下であることを特徴とするヒートパイプ、ならび
にアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含有
するアルミニウム合金からなる管体内の換算水素ガス量
を10ppm以下としたのち、前記管体内に熱媒体を封
入することを特徴とするヒートパイプの製法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のヒートパイプは、前記し
たように、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金
属を含有するアルミニウム合金からなる管体内に熱媒体
が封入されたものであり、前記管体内の換算水素ガス量
が10ppm以下であることを特徴とするものである。
たように、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金
属を含有するアルミニウム合金からなる管体内に熱媒体
が封入されたものであり、前記管体内の換算水素ガス量
が10ppm以下であることを特徴とするものである。
【0009】本明細書において、換算水素ガス量とは、
管体内に存在している水素ガス量と、管体内に存在して
いる吸着水、結晶水および熱媒体が含む水分が管体を構
成している金属と反応して発生する水素ガス量との和を
いう(換算水素ガス量の測定方法は後述する)。
管体内に存在している水素ガス量と、管体内に存在して
いる吸着水、結晶水および熱媒体が含む水分が管体を構
成している金属と反応して発生する水素ガス量との和を
いう(換算水素ガス量の測定方法は後述する)。
【0010】本発明においては、前記管体内の換算水素
ガス量が10ppm以下である点に1つの大きな特徴が
ある。
ガス量が10ppm以下である点に1つの大きな特徴が
ある。
【0011】前記換算水素ガス量を10ppm以下とす
ることは、本発明者らが見出したまったく新しい知見で
あり、前記換算水素ガス量を10ppm以下としたばあ
い、管体内で水素ガスが発生したときでも、管体自体の
熱伝導により、熱媒体の熱輸送能力低下を補なうことが
でき、長時間にわたって安定した熱輸送能力がヒートパ
イプに付与される。
ることは、本発明者らが見出したまったく新しい知見で
あり、前記換算水素ガス量を10ppm以下としたばあ
い、管体内で水素ガスが発生したときでも、管体自体の
熱伝導により、熱媒体の熱輸送能力低下を補なうことが
でき、長時間にわたって安定した熱輸送能力がヒートパ
イプに付与される。
【0012】本発明に用いられる管体は、高機械的強度
および高熱伝導率を有するようにするために、リチウ
ム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム
などのアルカリ金属および/またはベリリウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムなどのアル
カリ土類金属を含有するアルミニウム合金で構成され
る。
および高熱伝導率を有するようにするために、リチウ
ム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム
などのアルカリ金属および/またはベリリウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムなどのアル
カリ土類金属を含有するアルミニウム合金で構成され
る。
【0013】前記管体を構成するアルカリ金属およびア
ルカリ土類金属のなかでは、アルミニウムとの合金を形
成したときに好適な機械的強度を有する点から、リチウ
ム、ベリリウムおよびマグネシウムが好ましく、また本
発明のヒートパイプをたとえば宇宙用機器などの分野に
用いるばあいには、毒性や耐食性の点から、とくにマグ
ネシウムが好ましい。前記アルミニウム合金におけるア
ルカリ金属およびアルカリ土類金属の合計含有量は、機
械的強度および耐食性の点から、0.1〜1.2重量%
であることが好ましく、0.4〜0.9重量%であるこ
とがさらに好ましい。
ルカリ土類金属のなかでは、アルミニウムとの合金を形
成したときに好適な機械的強度を有する点から、リチウ
ム、ベリリウムおよびマグネシウムが好ましく、また本
発明のヒートパイプをたとえば宇宙用機器などの分野に
用いるばあいには、毒性や耐食性の点から、とくにマグ
ネシウムが好ましい。前記アルミニウム合金におけるア
ルカリ金属およびアルカリ土類金属の合計含有量は、機
械的強度および耐食性の点から、0.1〜1.2重量%
であることが好ましく、0.4〜0.9重量%であるこ
とがさらに好ましい。
【0014】本発明のヒートパイプは、素管の一方の端
部を溶接により封止し、素管の他方の端部に細管を溶接
するとともに、この端部を封止してなる管体の吸着水お
よび結晶水を充分に除去し、管体内の換算水素ガス量を
10ppm以下としたのち、これに熱媒体を封入し、前
記細管を封止することによってえられる。前記素管およ
び細管の材質としては、前記合金を用いることが好まし
い。
部を溶接により封止し、素管の他方の端部に細管を溶接
するとともに、この端部を封止してなる管体の吸着水お
よび結晶水を充分に除去し、管体内の換算水素ガス量を
10ppm以下としたのち、これに熱媒体を封入し、前
記細管を封止することによってえられる。前記素管およ
び細管の材質としては、前記合金を用いることが好まし
い。
【0015】図1に、本発明のヒートパイプの一実施態
様を示す。図1において、1はヒートパイプ、2は素
管、3は素管2の一端部の溶接部、4は素管2の他端部
の溶接部、5は細管であり、6は細管5の封止部であ
る。
様を示す。図1において、1はヒートパイプ、2は素
管、3は素管2の一端部の溶接部、4は素管2の他端部
の溶接部、5は細管であり、6は細管5の封止部であ
る。
【0016】前記素管2としては、内面に細溝が設けら
れているものであっても、また内面にウイック材が設け
られているものであってもよいが、作業効率およびコス
トの点から、内面に細溝が設けられているものが好まし
い。
れているものであっても、また内面にウイック材が設け
られているものであってもよいが、作業効率およびコス
トの点から、内面に細溝が設けられているものが好まし
い。
【0017】図2に、内面に細溝が設けられている前記
素管2の一実施態様を示す。図2(a)は、素管2の断
面図、図2(b)は、素管2の側面図、図2(c)は、
素管2の斜視図を示す。図2(a)〜(c)において、
7は熱媒体蒸気流動孔、8は細溝を示す。本発明のヒー
トパイプ1として、図2(a)に示されているような形
状を有する素管2を用いるばあいには、通常、素管2の
長さが500〜2000mm程度であり、その幅および
高さがともに10〜30mm程度であり、熱媒体蒸気流
動孔7の内径が5〜20mmφ程度であり、細溝8の深
さが1〜5mmであり、細溝8の幅が0.5〜3mm程
度であり、細溝8の数が4〜40本程度であるものが好
適に用いられる。なお、図2(a)および(b)には、
それぞれ細溝8の数が4本である素管2の側面図および
斜視図が示されている。
素管2の一実施態様を示す。図2(a)は、素管2の断
面図、図2(b)は、素管2の側面図、図2(c)は、
素管2の斜視図を示す。図2(a)〜(c)において、
7は熱媒体蒸気流動孔、8は細溝を示す。本発明のヒー
トパイプ1として、図2(a)に示されているような形
状を有する素管2を用いるばあいには、通常、素管2の
長さが500〜2000mm程度であり、その幅および
高さがともに10〜30mm程度であり、熱媒体蒸気流
動孔7の内径が5〜20mmφ程度であり、細溝8の深
さが1〜5mmであり、細溝8の幅が0.5〜3mm程
度であり、細溝8の数が4〜40本程度であるものが好
適に用いられる。なお、図2(a)および(b)には、
それぞれ細溝8の数が4本である素管2の側面図および
斜視図が示されている。
【0018】前記素管2の一方の端部を溶接することに
より封止し、他方の端部に細管を溶接するとともに、該
他方の端部を封止することにより、管体がえられる。前
記管体の概略断面図を図3(a)に、図3(a)のA−
A線断面図を図3(b)に示す。
より封止し、他方の端部に細管を溶接するとともに、該
他方の端部を封止することにより、管体がえられる。前
記管体の概略断面図を図3(a)に、図3(a)のA−
A線断面図を図3(b)に示す。
【0019】前記管体9の内部を減圧したのち、細管5
から熱媒体を注入し、細管5の端部を封止することによ
り、図1に示すヒートパイプ1がえられる。
から熱媒体を注入し、細管5の端部を封止することによ
り、図1に示すヒートパイプ1がえられる。
【0020】前記ヒートパイプ1の容量は、ヒートパイ
プ1の熱輸送能力の点から、50〜1000ミリリット
ル程度であることが好ましい。
プ1の熱輸送能力の点から、50〜1000ミリリット
ル程度であることが好ましい。
【0021】前記熱媒体としては、たとえばアンモニ
ア、アルコール、フロン、水銀などがあげられるが、こ
れらのなかでは、沸点、蒸発熱、管体材料との反応性お
よび毒性の点から、アンモニア、アルコールおよびフロ
ンが好ましい。
ア、アルコール、フロン、水銀などがあげられるが、こ
れらのなかでは、沸点、蒸発熱、管体材料との反応性お
よび毒性の点から、アンモニア、アルコールおよびフロ
ンが好ましい。
【0022】前記熱媒体に水分が含まれているばあいに
は、かかる水分と管体を構成する金属とが反応して水素
ガスが生じるばあいがあるので、かかる水分量は少ない
ほどよく、とくに熱媒体の重量に対して、重量基準で2
0ppm以下であることが好ましい。
は、かかる水分と管体を構成する金属とが反応して水素
ガスが生じるばあいがあるので、かかる水分量は少ない
ほどよく、とくに熱媒体の重量に対して、重量基準で2
0ppm以下であることが好ましい。
【0023】また、前記熱媒体の充填量は、熱輸送能力
の点から、熱媒体蒸気流動孔の容量に対して、0.25
〜0.75g/ml程度であることが好ましい。
の点から、熱媒体蒸気流動孔の容量に対して、0.25
〜0.75g/ml程度であることが好ましい。
【0024】本発明においては、前記管体の内面には酸
化物皮膜が形成されていることが好ましい。このように
管体の内面に酸化物皮膜が形成されているばあい、該酸
化物皮膜が管体の保護膜となり、熱媒体がアンモニアな
どのアルカリ性の熱媒体であっても、管体がかかる熱媒
体によって腐食されることを防止することができるとと
もに、管体を構成している金属が熱媒体と反応して変質
することを防止することができる。
化物皮膜が形成されていることが好ましい。このように
管体の内面に酸化物皮膜が形成されているばあい、該酸
化物皮膜が管体の保護膜となり、熱媒体がアンモニアな
どのアルカリ性の熱媒体であっても、管体がかかる熱媒
体によって腐食されることを防止することができるとと
もに、管体を構成している金属が熱媒体と反応して変質
することを防止することができる。
【0025】前記酸化物皮膜は、一般に親水性を呈する
ものであるため、吸着水や結晶水を有しやすいが、管体
に熱媒体を充填する前または管体に熱媒体を充填したの
ち管体を封止する前に、これら吸着水および結晶水を充
分に除去し、管体内の換算水素ガス量を10ppm以下
とすればよい。
ものであるため、吸着水や結晶水を有しやすいが、管体
に熱媒体を充填する前または管体に熱媒体を充填したの
ち管体を封止する前に、これら吸着水および結晶水を充
分に除去し、管体内の換算水素ガス量を10ppm以下
とすればよい。
【0026】前記酸化物皮膜の厚さは、皮膜の緻密性お
よび熱伝導性の点から、一般に10〜1000オングス
トロームであることが好ましく、50〜200オングス
トロームであることがさらに好ましい。
よび熱伝導性の点から、一般に10〜1000オングス
トロームであることが好ましく、50〜200オングス
トロームであることがさらに好ましい。
【0027】また、前記酸化物皮膜には、アルカリ金属
酸化物および/またはアルカリ土類金属酸化物が含有さ
れていることが好ましい。このように酸化物皮膜にアル
カリ金属酸化物またはアルカリ土類金属酸化物が含有さ
れるばあい、管体内に存在している熱媒体に含まれてい
る水分と反応し、この水分がアルカリ金属水酸化物また
はアルカリ土類金属水酸化物となって、水分が排除され
るという利点がある。
酸化物および/またはアルカリ土類金属酸化物が含有さ
れていることが好ましい。このように酸化物皮膜にアル
カリ金属酸化物またはアルカリ土類金属酸化物が含有さ
れるばあい、管体内に存在している熱媒体に含まれてい
る水分と反応し、この水分がアルカリ金属水酸化物また
はアルカリ土類金属水酸化物となって、水分が排除され
るという利点がある。
【0028】前記酸化物皮膜に含まれるアルカリ金属酸
化物およびアルカリ土類金属酸化物の合計含有量は、水
分捕促能力の点から、熱媒体1molに対して、0.1
〜100μmolであることが好ましく、1〜10μm
olであることがさらに好ましい。
化物およびアルカリ土類金属酸化物の合計含有量は、水
分捕促能力の点から、熱媒体1molに対して、0.1
〜100μmolであることが好ましく、1〜10μm
olであることがさらに好ましい。
【0029】前記酸化物皮膜に含まれるアルカリ金属酸
化物としては、水分捕捉能力の点から、リチウム、ナト
リウムおよびカリウムが好ましい。また、前記酸化皮膜
に含まれるアルカリ土類金属酸化物としては、水分捕捉
能力の点から、ベリリウム、マグネシウムおよびカルシ
ウムが好ましい。
化物としては、水分捕捉能力の点から、リチウム、ナト
リウムおよびカリウムが好ましい。また、前記酸化皮膜
に含まれるアルカリ土類金属酸化物としては、水分捕捉
能力の点から、ベリリウム、マグネシウムおよびカルシ
ウムが好ましい。
【0030】また、前記酸化物皮膜がアルミニウム酸化
物と、アルカリ金属酸化物および/またはアルカリ土類
金属酸化物とを含有したものであることが皮膜のつくり
やすさ、皮膜の緻密さおよび水分捕捉能力の点から好ま
しい。
物と、アルカリ金属酸化物および/またはアルカリ土類
金属酸化物とを含有したものであることが皮膜のつくり
やすさ、皮膜の緻密さおよび水分捕捉能力の点から好ま
しい。
【0031】また、前記酸化物皮膜において、アルカリ
金属原子とアルカリ土類金属原子との合計原子数が、前
記酸化物皮膜に含有されているアルミニウムの原子数の
1/2以上であることが、熱媒体がアンモニアなどのア
ルカリ性の熱媒体であるばあい、とくに管体がかかる熱
媒体によって腐食されることを防止することができ、ま
た熱媒体と管体を構成している金属とが反応して変質す
ることを防止することができる点で好ましい。
金属原子とアルカリ土類金属原子との合計原子数が、前
記酸化物皮膜に含有されているアルミニウムの原子数の
1/2以上であることが、熱媒体がアンモニアなどのア
ルカリ性の熱媒体であるばあい、とくに管体がかかる熱
媒体によって腐食されることを防止することができ、ま
た熱媒体と管体を構成している金属とが反応して変質す
ることを防止することができる点で好ましい。
【0032】前記酸化物皮膜は、たとえば空気などの酸
素を含有した雰囲気中で管体の内面を直接加熱すること
によって酸化させたり、アルカリ金属および/またはア
ルカリ土類金属の皮膜を蒸着などの方法によって形成さ
せたのち、これを酸化させる方法などにより、形成させ
ることができる。
素を含有した雰囲気中で管体の内面を直接加熱すること
によって酸化させたり、アルカリ金属および/またはア
ルカリ土類金属の皮膜を蒸着などの方法によって形成さ
せたのち、これを酸化させる方法などにより、形成させ
ることができる。
【0033】また、前記酸化物皮膜がアルミニウム酸化
物と、アルカリ金属酸化物および/またはアルカリ土類
金属酸化物とを含有するものであることが、酸化物皮膜
と管体との密着性の点から好ましい。このアルミニウム
酸化物と、アルカリ金属酸化物および/またはアルカリ
土類金属酸化物とからなる酸化物皮膜は、アルミニウム
と、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属とを
管体の内側に蒸着したのち、これを加熱する方法などに
よって酸化させることによってうることができるが、ア
ルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含有する
アルミニウム合金からなる管体の内側を直接加熱する方
法などにより酸化させてうることもでき、後者のほうが
工程が単純であるという点で好ましい。
物と、アルカリ金属酸化物および/またはアルカリ土類
金属酸化物とを含有するものであることが、酸化物皮膜
と管体との密着性の点から好ましい。このアルミニウム
酸化物と、アルカリ金属酸化物および/またはアルカリ
土類金属酸化物とからなる酸化物皮膜は、アルミニウム
と、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属とを
管体の内側に蒸着したのち、これを加熱する方法などに
よって酸化させることによってうることができるが、ア
ルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含有する
アルミニウム合金からなる管体の内側を直接加熱する方
法などにより酸化させてうることもでき、後者のほうが
工程が単純であるという点で好ましい。
【0034】また、管体がマグネシウムを含有するアル
ミニウム合金からなるばあい、この管体の内側を直接加
熱することにより、アルミニウム酸化物とマグネシウム
酸化物とを含有する酸化物皮膜を形成させることができ
る。
ミニウム合金からなるばあい、この管体の内側を直接加
熱することにより、アルミニウム酸化物とマグネシウム
酸化物とを含有する酸化物皮膜を形成させることができ
る。
【0035】また、管体の内面に水分を含まない金属皮
膜が形成されていることが、熱伝導効率が高い点および
水素ガスを発生しない点から好ましい。この金属皮膜の
厚さは、管体内面の被覆率が充分である点および皮膜形
成に要する時間が短い点から、50〜1000オングス
トロームであることが好ましく、100〜200オング
ストロームであることがさらに好ましい。また、前記金
属皮膜としては、融点が比較的低く、蒸着が容易である
ことおよび毒性が小さいことから、アルミニウム、マグ
ネシウム、ナトリウムまたはスズであることが好まし
い。
膜が形成されていることが、熱伝導効率が高い点および
水素ガスを発生しない点から好ましい。この金属皮膜の
厚さは、管体内面の被覆率が充分である点および皮膜形
成に要する時間が短い点から、50〜1000オングス
トロームであることが好ましく、100〜200オング
ストロームであることがさらに好ましい。また、前記金
属皮膜としては、融点が比較的低く、蒸着が容易である
ことおよび毒性が小さいことから、アルミニウム、マグ
ネシウム、ナトリウムまたはスズであることが好まし
い。
【0036】本発明のヒートパイプ、アルカリ金属また
はアルカリ土類金属を含有するアルミニウム合金からな
る管体の換算水素ガス量を、たとえば管体内を排気しな
がら加熱する方法、管体の内面に金属皮膜を形成させる
方法または管体の内面にプラズマ処理を施す方法などに
よって10ppm以下としたのち、該管体の管内に熱媒
体を封入することにより、製造することができる。
はアルカリ土類金属を含有するアルミニウム合金からな
る管体の換算水素ガス量を、たとえば管体内を排気しな
がら加熱する方法、管体の内面に金属皮膜を形成させる
方法または管体の内面にプラズマ処理を施す方法などに
よって10ppm以下としたのち、該管体の管内に熱媒
体を封入することにより、製造することができる。
【0037】また、前記管体の内側に酸化物皮膜が形成
されたものを用いるばあい、この酸化物皮膜は、管体を
構成する金属の自然酸化によって生じたものであっても
よく、また意図的に形成させたものであってもよい。
されたものを用いるばあい、この酸化物皮膜は、管体を
構成する金属の自然酸化によって生じたものであっても
よく、また意図的に形成させたものであってもよい。
【0038】前記ヒートパイプの製法としては、管体の
内側に酸化物皮膜を有するもののばあい、たとえばこの
酸化物皮膜に含まれる結晶水の放出温度以上の温度に前
記管体を加熱処理することにより、結晶水を吸着水とと
もに充分に除去したのち、この管体内に熱媒体を封入す
る製法(A)があげられる。
内側に酸化物皮膜を有するもののばあい、たとえばこの
酸化物皮膜に含まれる結晶水の放出温度以上の温度に前
記管体を加熱処理することにより、結晶水を吸着水とと
もに充分に除去したのち、この管体内に熱媒体を封入す
る製法(A)があげられる。
【0039】前記製法(A)において、加熱温度は、前
記したように結晶水の放出温度以上の温度であればよ
い。たとえば、この酸化物皮膜が酸化アルミニウムと酸
化マグネシウムとからなるばあい、加熱温度は、150
〜300℃であることが好ましく、とくに180〜22
0℃であることが好ましい。かかる加熱温度が前記範囲
よりも高いばあい、管体の機械的強度が極端に低下する
傾向があり、一方前記範囲よりも低いばあい、長時間加
熱しても結晶水が残留する傾向がある。また、この製法
において、加熱時間は、充分に結晶水を除去するために
1〜24時間であることが好ましい。また、酸化物皮膜
から除去された結晶水や吸着水を管体外に放出させるた
めに、加熱処理を管体内を排気しながら行うことが好ま
しい。
記したように結晶水の放出温度以上の温度であればよ
い。たとえば、この酸化物皮膜が酸化アルミニウムと酸
化マグネシウムとからなるばあい、加熱温度は、150
〜300℃であることが好ましく、とくに180〜22
0℃であることが好ましい。かかる加熱温度が前記範囲
よりも高いばあい、管体の機械的強度が極端に低下する
傾向があり、一方前記範囲よりも低いばあい、長時間加
熱しても結晶水が残留する傾向がある。また、この製法
において、加熱時間は、充分に結晶水を除去するために
1〜24時間であることが好ましい。また、酸化物皮膜
から除去された結晶水や吸着水を管体外に放出させるた
めに、加熱処理を管体内を排気しながら行うことが好ま
しい。
【0040】このようにして、加熱処理した管体内を排
気しながら冷却したのち、減圧下の管体内に熱媒体を封
入することにより、ヒートパイプがえられる。
気しながら冷却したのち、減圧下の管体内に熱媒体を封
入することにより、ヒートパイプがえられる。
【0041】また、前記ヒートパイプのさらに別の製法
として、管体の内面に金属を蒸着させたのち、この管体
内に熱媒体を封入する製法(B)がある。
として、管体の内面に金属を蒸着させたのち、この管体
内に熱媒体を封入する製法(B)がある。
【0042】前記製法(B)によれば、気体または微粉
末となって活性化した蒸着金属が管体内面に付着する際
に吸着水や結晶水と反応するため、熱媒体封入後の水素
ガス発生を未然に防ぐことができる。
末となって活性化した蒸着金属が管体内面に付着する際
に吸着水や結晶水と反応するため、熱媒体封入後の水素
ガス発生を未然に防ぐことができる。
【0043】また、蒸着によって形成される金属膜の膜
厚は、50〜1000オングストローム、なかんづく、
100〜200オングストロームであることが好まし
い。かかる膜厚が前記範囲よりも薄いばあいには、管体
の内面を完全に被覆することが難しくなる傾向があり、
一方前記範囲よりも厚いばあいには、製膜に長時間を要
するようになる傾向がある。
厚は、50〜1000オングストローム、なかんづく、
100〜200オングストロームであることが好まし
い。かかる膜厚が前記範囲よりも薄いばあいには、管体
の内面を完全に被覆することが難しくなる傾向があり、
一方前記範囲よりも厚いばあいには、製膜に長時間を要
するようになる傾向がある。
【0044】前記金属膜は、たとえば蒸着などの従来公
知の方法によって形成させることができる。
知の方法によって形成させることができる。
【0045】このようにして、管体の内面に金属蒸着さ
せることによって、金属膜を形成させた管体内に、前記
製法(A)と同様の方法で熱媒体を封入することによ
り、ヒートパイプがえられる。
せることによって、金属膜を形成させた管体内に、前記
製法(A)と同様の方法で熱媒体を封入することによ
り、ヒートパイプがえられる。
【0046】また、前記製法(B)において、蒸着され
る金属としては、融点が低く、蒸着が容易であることか
ら、アルミニウム、マグネシウム、ナトリウム、鉛、ス
ズおよび水銀が好ましく、作業者などに対する毒性の点
から、アルミニウム、マグネシウム、ナトリウムおよび
スズがさらに好ましい。
る金属としては、融点が低く、蒸着が容易であることか
ら、アルミニウム、マグネシウム、ナトリウム、鉛、ス
ズおよび水銀が好ましく、作業者などに対する毒性の点
から、アルミニウム、マグネシウム、ナトリウムおよび
スズがさらに好ましい。
【0047】また、これらヒートパイプのさらに別の製
法として、管体の内面にプラズマ処理を施したのち、こ
の管体に熱媒体を封入する製法(C)があげられる。
法として、管体の内面にプラズマ処理を施したのち、こ
の管体に熱媒体を封入する製法(C)があげられる。
【0048】前記製法(C)によれば、管体の内面にプ
ラズマ処理を施すことにより、この管体の内面の吸着水
を完全に除去することができるとともに、結晶水を充分
に除去することができる。
ラズマ処理を施すことにより、この管体の内面の吸着水
を完全に除去することができるとともに、結晶水を充分
に除去することができる。
【0049】前記プラズマ処理は、10-1〜10-4To
rrの真空度で、行なうことが好ましい。
rrの真空度で、行なうことが好ましい。
【0050】また、これらヒートパイプの製法におい
て、アルカリ金属原子とアルカリ土類金属原子との合計
原子数が前記酸化物皮膜に含有されているアルミニウム
原子の原子数の1/2以上であることが、熱媒体がアン
モニアなどアルカリ性の熱媒体であるばあいに、とくに
好適な安定性がを発揮され、この熱媒体と管体を構成す
る金属との反応を防止することができるという点で好ま
しい。このようなヒートパイプは、とくに管体の内面に
アルカリ金属やアルカリ土類金属を蒸着させる製法や管
体内部を減圧した状態で管体を加熱する製法によって好
適に製造することかてきる。
て、アルカリ金属原子とアルカリ土類金属原子との合計
原子数が前記酸化物皮膜に含有されているアルミニウム
原子の原子数の1/2以上であることが、熱媒体がアン
モニアなどアルカリ性の熱媒体であるばあいに、とくに
好適な安定性がを発揮され、この熱媒体と管体を構成す
る金属との反応を防止することができるという点で好ま
しい。このようなヒートパイプは、とくに管体の内面に
アルカリ金属やアルカリ土類金属を蒸着させる製法や管
体内部を減圧した状態で管体を加熱する製法によって好
適に製造することかてきる。
【0051】本発明のヒートパイプに用いられる管体の
内面には、通常、酸化膜(自然酸化膜を含む)が形成さ
れている。しかしながら、本発明の製法において、たと
えば不活性ガス雰囲気中でヒートパイプを製造するばあ
いには、このような酸化膜が生じない。このように管体
の内面に酸化膜が形成されていないばあいには、管体の
内面にたとえば熱処理などの結晶水および吸着水の除去
処理を施さないで、ただちに熱媒体を封入する方法を採
用することが好ましい。
内面には、通常、酸化膜(自然酸化膜を含む)が形成さ
れている。しかしながら、本発明の製法において、たと
えば不活性ガス雰囲気中でヒートパイプを製造するばあ
いには、このような酸化膜が生じない。このように管体
の内面に酸化膜が形成されていないばあいには、管体の
内面にたとえば熱処理などの結晶水および吸着水の除去
処理を施さないで、ただちに熱媒体を封入する方法を採
用することが好ましい。
【0052】
【実施例】つぎに本発明のヒートパイプおよびその製法
を実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明
はかかる実施例のみに限定されるものではない。
を実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明
はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0053】[実施例1]図2(a)〜(c)に示され
た外観形状を有し、長さ1m、外寸が15×15mm、
熱媒体蒸気流動孔が8mmφ、各細溝が深さ1mm、幅
0.4mm、細溝数が30本であり、マグネシウムを
0.5重量%含有するアルミニウム合金製の素管を作製
した。
た外観形状を有し、長さ1m、外寸が15×15mm、
熱媒体蒸気流動孔が8mmφ、各細溝が深さ1mm、幅
0.4mm、細溝数が30本であり、マグネシウムを
0.5重量%含有するアルミニウム合金製の素管を作製
した。
【0054】この素管に図3(a)に示されるように細
管(細管の内径4mmφ、長さ100mm)を溶接する
とともに、素管の両端を溶接により封孔し、管体とし
た。この管体の内面を1mol/リットルの硝酸により
洗浄し、つづいて1mol/リットルの水酸化ナトリウ
ムにより洗浄し、さらに水で充分に洗浄したのち、乾燥
させた。
管(細管の内径4mmφ、長さ100mm)を溶接する
とともに、素管の両端を溶接により封孔し、管体とし
た。この管体の内面を1mol/リットルの硝酸により
洗浄し、つづいて1mol/リットルの水酸化ナトリウ
ムにより洗浄し、さらに水で充分に洗浄したのち、乾燥
させた。
【0055】つぎに、この管体内を、真空ポンプを用い
て10-4Torrにまで減圧し、100℃で12時間加
熱することにより、管体の内面の吸着水および結晶水を
除去した。
て10-4Torrにまで減圧し、100℃で12時間加
熱することにより、管体の内面の吸着水および結晶水を
除去した。
【0056】つぎに、管体内を減圧したまま、常温にま
で冷却し、液体アンモニア20gを充填し、前記細管を
加圧溶接することにより封止してヒートパイプを作製し
た。ヒートパイプは、熱輸送能力評価、およびその評価
後の管体の内面の元素組成評価用として1本、熱輸送能
力評価前の管体の内面の元素組成評価用として1本、そ
して換算水素ガス量測定用として1本、合計3本作製し
た(以下の実施例および比較例においても同じ)。
で冷却し、液体アンモニア20gを充填し、前記細管を
加圧溶接することにより封止してヒートパイプを作製し
た。ヒートパイプは、熱輸送能力評価、およびその評価
後の管体の内面の元素組成評価用として1本、熱輸送能
力評価前の管体の内面の元素組成評価用として1本、そ
して換算水素ガス量測定用として1本、合計3本作製し
た(以下の実施例および比較例においても同じ)。
【0057】また、えられたヒートパイプの酸化物皮膜
の厚さを、オージェ電子分光分析器(ファイ社製 PH
I−650)を用い測定したところ、約100オングス
トロームであった。
の厚さを、オージェ電子分光分析器(ファイ社製 PH
I−650)を用い測定したところ、約100オングス
トロームであった。
【0058】このヒートパイプの換算水素ガス量および
熱輸送能力の測定を以下の方法に基づいて行なった。そ
の結果を表1に示す。
熱輸送能力の測定を以下の方法に基づいて行なった。そ
の結果を表1に示す。
【0059】(ヒートパイプの換算水素ガス量)ガスク
ロマトグラフィーにより管体内部の水素ガスの定量を行
ない、水素ガス量Amolを求める。つぎに管体内を減
圧し、熱媒体を完全に除去したのち、管体を管状電気炉
で500℃に加熱し、その際に発生する水分を質量分析
器で定量し、水分量Bmolを求める。
ロマトグラフィーにより管体内部の水素ガスの定量を行
ない、水素ガス量Amolを求める。つぎに管体内を減
圧し、熱媒体を完全に除去したのち、管体を管状電気炉
で500℃に加熱し、その際に発生する水分を質量分析
器で定量し、水分量Bmolを求める。
【0060】つぎに、管体を切断し、二次イオン質量分
析器により内面の単位面積あたりに存在する水素原子の
量を定量し、その値から管体内面の全面積当たりに存在
する水素原子の量Cmolを求める。管体内に存在する
水分Xmolから、次式に示すように金属Mと反応して
X/2molの水素ガスが発生する。
析器により内面の単位面積あたりに存在する水素原子の
量を定量し、その値から管体内面の全面積当たりに存在
する水素原子の量Cmolを求める。管体内に存在する
水分Xmolから、次式に示すように金属Mと反応して
X/2molの水素ガスが発生する。
【0061】 XH2O + M → M(OH)X + X/2H2 したがって、質量分析器で測定された水分Bmolから
B/2molの水素が発生する。
B/2molの水素が発生する。
【0062】また、二次イオン質量分析器によって測定
された水素原子は、次式に示す反応により、水素ガスと
なる。
された水素原子は、次式に示す反応により、水素ガスと
なる。
【0063】2H → H2 したがって、二次イオン質量分析器で測定された水素原
子CmolからC/2molの水素ガスが発生する。
子CmolからC/2molの水素ガスが発生する。
【0064】以上のことから、次式により、発生する可
能性がある水素ガス量Dmolが求められる。
能性がある水素ガス量Dmolが求められる。
【0065】D= A + B/2 + C/2 さらに、熱媒体として封入したアンモニア量Emolに
もとづいて、換算水素ガス量Yが次式により求められ
る。
もとづいて、換算水素ガス量Yが次式により求められ
る。
【0066】Y = D/E × 106 (ppm) 前記ガスクロマトグラフィーによる管体内の水素ガスの
定量は、Yanaco社製ガスクロマトグラフィー(G
3800)を用い、キャリアーガスとして超高純度ヘリ
ウムを用い、ヘリウムイオン化検出器を用い、つぎの方
法で行なう。
定量は、Yanaco社製ガスクロマトグラフィー(G
3800)を用い、キャリアーガスとして超高純度ヘリ
ウムを用い、ヘリウムイオン化検出器を用い、つぎの方
法で行なう。
【0067】ヒートパイプには、液体アンモニアが充填
されているが、この液体アンモニアが充填されたヒート
パイプを細管を上向にして垂直に立て、この細管の封止
部を開いて、内部ガスが洩れないようにして、常温常圧
のもとでガス捕集袋に0.5リットルのガスを捕集し、
このガスから前記ガスクロマトグラフィーにより、水素
ガスを定量する。さらに、同じ方法で0.5リットルの
ガスを捕集し、同じ方法で水素ガスを定量する。さらに
ガスの捕集および水素ガスの定量を水素ガスの量がほぼ
ゼロ(測定の誤差範囲)になるまで繰り返す。そして、
この合計水素ガス量をガスクロマトグラフィーによる管
体内部の水素ガスの定量値とする。なお、前記ガスの捕
集および水素ガスの定量を通常6回程度行なうと定量さ
れる水素ガスの量が、ほぼゼロになる。
されているが、この液体アンモニアが充填されたヒート
パイプを細管を上向にして垂直に立て、この細管の封止
部を開いて、内部ガスが洩れないようにして、常温常圧
のもとでガス捕集袋に0.5リットルのガスを捕集し、
このガスから前記ガスクロマトグラフィーにより、水素
ガスを定量する。さらに、同じ方法で0.5リットルの
ガスを捕集し、同じ方法で水素ガスを定量する。さらに
ガスの捕集および水素ガスの定量を水素ガスの量がほぼ
ゼロ(測定の誤差範囲)になるまで繰り返す。そして、
この合計水素ガス量をガスクロマトグラフィーによる管
体内部の水素ガスの定量値とする。なお、前記ガスの捕
集および水素ガスの定量を通常6回程度行なうと定量さ
れる水素ガスの量が、ほぼゼロになる。
【0068】また、質量分析器による水分の定量は、A
NELVA社製Quadropole Mass Sp
ectrometer(AQA−360)を用い、つぎ
の方法で行なう。前記クロマトグラフィーガスによる水
素ガスの定量が終わったのち、ヒートパイプ内部のアン
モニアを完全に抜き、ヒートパイプの細管と、フランジ
付細管を溶接する。これを真空ポンプを備えた質量分析
器と接続し、ヒートパイプを管状電気炉内に入れる。ま
ず、ヒートパイプを加熱しない状態で内部を10-5To
rr程度にまで真空引きし、質量分析器を作動させる。
つぎに、質量分析器を作動させながら管状電気炉によ
り、1分間に5℃の昇温速度でヒートパイプを加熱し、
ヒートパイプ中央部を500℃に昇温させたのち、50
0℃で定温制御する。質量分析器による水分測定値がゼ
ロになるまで定温制御および質量分析を行ない、質量分
析器で総水分量を定量する。なお、通常200分間程度
で前記水分測定値がゼロになる。
NELVA社製Quadropole Mass Sp
ectrometer(AQA−360)を用い、つぎ
の方法で行なう。前記クロマトグラフィーガスによる水
素ガスの定量が終わったのち、ヒートパイプ内部のアン
モニアを完全に抜き、ヒートパイプの細管と、フランジ
付細管を溶接する。これを真空ポンプを備えた質量分析
器と接続し、ヒートパイプを管状電気炉内に入れる。ま
ず、ヒートパイプを加熱しない状態で内部を10-5To
rr程度にまで真空引きし、質量分析器を作動させる。
つぎに、質量分析器を作動させながら管状電気炉によ
り、1分間に5℃の昇温速度でヒートパイプを加熱し、
ヒートパイプ中央部を500℃に昇温させたのち、50
0℃で定温制御する。質量分析器による水分測定値がゼ
ロになるまで定温制御および質量分析を行ない、質量分
析器で総水分量を定量する。なお、通常200分間程度
で前記水分測定値がゼロになる。
【0069】また、二次イオン質量分析器による内面の
単位面積あたりに存在する水素原子の定量は、CAME
CA社製二次イオン質量分析器(SIMS)(IMS−
3F)を用い、つぎの方法で行なう。
単位面積あたりに存在する水素原子の定量は、CAME
CA社製二次イオン質量分析器(SIMS)(IMS−
3F)を用い、つぎの方法で行なう。
【0070】前記ガスクロマトグラフィーによる水素ガ
スの定量および前記質量分析器による水分の定量が終わ
ったのちに、ヒートパイプを切断し、細孔部から3mm
×3mmのヒートパイプの内面部分を有する厚さ1mm
の板状体を切り出し、試料とする。この試料を用いて、
一次イオン種がCs+、加速電圧が10kV、分析時間
が10分間の条件下で前記水素原子を定量する。なお、
この定量は、Al2O3(アルミナ)、Al2O3・H2O
(ベーマイト)およびAl2O3・3H2O(水酸化アル
ミニウム)により、前記試料と同じ形状の板状体を作製
し、同じ方法により測定してえられた検量線を用いて行
なう。すなわち、Al2O3、Al2O3・H2OおよびA
l2O3・3H2O中に含有される水素原子の量は既知で
あるため、この検量線を用いることにより、前記二次イ
オン質量分析器による測定値から、試料に含有される水
素原子量が求められる。ヒートパイプ内面の総面積と前
記試料の面積(3mm×3mm)との比率から、ヒート
パイプ管体内の水素原子量を算出する。
スの定量および前記質量分析器による水分の定量が終わ
ったのちに、ヒートパイプを切断し、細孔部から3mm
×3mmのヒートパイプの内面部分を有する厚さ1mm
の板状体を切り出し、試料とする。この試料を用いて、
一次イオン種がCs+、加速電圧が10kV、分析時間
が10分間の条件下で前記水素原子を定量する。なお、
この定量は、Al2O3(アルミナ)、Al2O3・H2O
(ベーマイト)およびAl2O3・3H2O(水酸化アル
ミニウム)により、前記試料と同じ形状の板状体を作製
し、同じ方法により測定してえられた検量線を用いて行
なう。すなわち、Al2O3、Al2O3・H2OおよびA
l2O3・3H2O中に含有される水素原子の量は既知で
あるため、この検量線を用いることにより、前記二次イ
オン質量分析器による測定値から、試料に含有される水
素原子量が求められる。ヒートパイプ内面の総面積と前
記試料の面積(3mm×3mm)との比率から、ヒート
パイプ管体内の水素原子量を算出する。
【0071】(ヒートパイプの熱輸送能力)図4に示さ
れるように、ヒートパイプ11を0℃の恒温層15中に
入れ、ヒートパイプの細管部12およびヒートパイプ1
1の細管部側端部から10cmまでのあいだをヒータ1
6により20℃に保ち、ヒートパイプ11の温度分布を
測定する方法により評価する。この温度分布は、図4に
示されるように、ヒートパイプの管体の外面に等間隔
(5cm間隔)に設置された熱電対14により、それぞ
れの位置の温度を測定することによって行なわれる。こ
のヒートパイプの温度分布は、低温側から高温側になる
につれ、直線的に上昇する。また、熱輸送能力が充分な
ヒートパイプを用いたばあいには、これらの熱電対が0
℃を示す領域がないのに対し、熱輸送能力が低下したヒ
ートパイプを用いたばあいには、この熱電対がほぼ0℃
を示す領域を有する。熱電対がほぼ0℃を示す領域をデ
ッド長といい、この領域では熱輸送が行われない。この
評価においては、評価開始1日間経過後、7日間経過後
および30日間経過後のデッド長を求めることにより、
ヒートパイプの熱輸送能力を評価することができる。
れるように、ヒートパイプ11を0℃の恒温層15中に
入れ、ヒートパイプの細管部12およびヒートパイプ1
1の細管部側端部から10cmまでのあいだをヒータ1
6により20℃に保ち、ヒートパイプ11の温度分布を
測定する方法により評価する。この温度分布は、図4に
示されるように、ヒートパイプの管体の外面に等間隔
(5cm間隔)に設置された熱電対14により、それぞ
れの位置の温度を測定することによって行なわれる。こ
のヒートパイプの温度分布は、低温側から高温側になる
につれ、直線的に上昇する。また、熱輸送能力が充分な
ヒートパイプを用いたばあいには、これらの熱電対が0
℃を示す領域がないのに対し、熱輸送能力が低下したヒ
ートパイプを用いたばあいには、この熱電対がほぼ0℃
を示す領域を有する。熱電対がほぼ0℃を示す領域をデ
ッド長といい、この領域では熱輸送が行われない。この
評価においては、評価開始1日間経過後、7日間経過後
および30日間経過後のデッド長を求めることにより、
ヒートパイプの熱輸送能力を評価することができる。
【0072】換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価結果を表1に示す。
長)の評価結果を表1に示す。
【0073】また、この方法によって測定した従来のヒ
ートパイプの温度分布の例を、図5に示す。
ートパイプの温度分布の例を、図5に示す。
【0074】図5において、横軸はヒートパイプの低温
側の端部からの距離、縦軸はその位置における熱電対に
よって測定されたヒートパイプの管体の温度を示す。図
5に示されるように、従来のヒートパイプは、評価開始
直後では、管体の温度が0℃となる領域がないのに対
し、30日間経過後には、管体の温度がほぼ0℃となる
領域が生じていることがわかる。
側の端部からの距離、縦軸はその位置における熱電対に
よって測定されたヒートパイプの管体の温度を示す。図
5に示されるように、従来のヒートパイプは、評価開始
直後では、管体の温度が0℃となる領域がないのに対
し、30日間経過後には、管体の温度がほぼ0℃となる
領域が生じていることがわかる。
【0075】管体の温度がほぼ0℃になる領域では、管
体の内部で低沸点の水素ガスが発生し、それが低温側の
端部に溜ったため、その領域には熱輸送が行なわれなく
なったために生じたものと推測される。したがって、こ
の領域の長さを測定することにより、ヒートパイプの熱
輸送能力を評価することができる。
体の内部で低沸点の水素ガスが発生し、それが低温側の
端部に溜ったため、その領域には熱輸送が行なわれなく
なったために生じたものと推測される。したがって、こ
の領域の長さを測定することにより、ヒートパイプの熱
輸送能力を評価することができる。
【0076】デッド長は短いほどよいが、管体そのもの
も熱伝導性を有し、実使用時の温度と評価時の温度とを
考慮すると、評価開始30日間経過後のデッド長が10
mm以下であるものが、通常の使用条件において実用範
囲にあるヒートパイプであるということができる。
も熱伝導性を有し、実使用時の温度と評価時の温度とを
考慮すると、評価開始30日間経過後のデッド長が10
mm以下であるものが、通常の使用条件において実用範
囲にあるヒートパイプであるということができる。
【0077】つぎに、このヒートパイプの管体の内面の
元素組成評価を以下の方法に基づいて行なった。その結
果を表2に示す。
元素組成評価を以下の方法に基づいて行なった。その結
果を表2に示す。
【0078】(ヒートパイプの管体の内面の表面元素組
成の評価)熱輸送能力評価(30日間)後の管体の内面
の表面元素組成および熱輸送能力未評価の管体の内面の
表面元素組成を、それぞれのヒートパイプの管体を分解
し、その表面をファイ社製、X線光電子分光分析装置
(XPS)(ESCA−5400)により、分析するこ
とによって行なう。この方法により分析した結果を表2
に示す。なお、それぞれのヒートパイプからは、ともに
炭素が検出されたが、これは分析装置内部の汚染による
ものであると考えられるので無視する(以下の実施例お
よび比較例においても同じ)。
成の評価)熱輸送能力評価(30日間)後の管体の内面
の表面元素組成および熱輸送能力未評価の管体の内面の
表面元素組成を、それぞれのヒートパイプの管体を分解
し、その表面をファイ社製、X線光電子分光分析装置
(XPS)(ESCA−5400)により、分析するこ
とによって行なう。この方法により分析した結果を表2
に示す。なお、それぞれのヒートパイプからは、ともに
炭素が検出されたが、これは分析装置内部の汚染による
ものであると考えられるので無視する(以下の実施例お
よび比較例においても同じ)。
【0079】なお、参考のため、熱輸送能力評価前の管
体の内面を、厚さ方向に約0.5mm研磨することによ
り、前記表面部分を除いたのち、その表面に存在する元
素の原子数比を同じ方法で分析したところ、アルミニウ
ムが96原子%、マグネシウムが2原子%、酸素が2原
子%であった。
体の内面を、厚さ方向に約0.5mm研磨することによ
り、前記表面部分を除いたのち、その表面に存在する元
素の原子数比を同じ方法で分析したところ、アルミニウ
ムが96原子%、マグネシウムが2原子%、酸素が2原
子%であった。
【0080】[実施例2]実施例1と同じ方法によって
作製した管体を用い、この管体の内部を10-4Torr
にまで減圧しながら、これを管状電気炉を用いて、30
0℃で1時間加熱することにより、管体の内面の吸着水
および結晶水の除去を行なった。
作製した管体を用い、この管体の内部を10-4Torr
にまで減圧しながら、これを管状電気炉を用いて、30
0℃で1時間加熱することにより、管体の内面の吸着水
および結晶水の除去を行なった。
【0081】つぎに、この管体の内部を減圧したまま、
常温にまで冷却したのち、実施例1と同様にして、管体
を作製し、液体アンモニアを充填したのち、細管を封止
してヒートパイプをえた。
常温にまで冷却したのち、実施例1と同様にして、管体
を作製し、液体アンモニアを充填したのち、細管を封止
してヒートパイプをえた。
【0082】えられたヒートパイプの酸化物皮膜の厚さ
を、実施例1と同様にして測定したところ、150オン
グストロームであった。
を、実施例1と同様にして測定したところ、150オン
グストロームであった。
【0083】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0084】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0085】[実施例3]実施例1と同じ方法によって
作製した管体を用い、この管体の管内を10-4Torr
にまで減圧しながら、これを管状電気炉を用いて、30
0℃で12時間加熱することにより、管体の内面の吸着
水および結晶水の除去を行なった。
作製した管体を用い、この管体の管内を10-4Torr
にまで減圧しながら、これを管状電気炉を用いて、30
0℃で12時間加熱することにより、管体の内面の吸着
水および結晶水の除去を行なった。
【0086】つぎに、この管体の内部を減圧したまま、
常温にまで冷却したのち、実施例1と同様にして、管体
を作製し、液体アンモニアを充填したのち、細管を封止
してヒートパイプをえた。
常温にまで冷却したのち、実施例1と同様にして、管体
を作製し、液体アンモニアを充填したのち、細管を封止
してヒートパイプをえた。
【0087】えられたヒートパイプの酸化物皮膜の厚さ
を、実施例1と同様にして測定したところ、140オン
グストロームであった。
を、実施例1と同様にして測定したところ、140オン
グストロームであった。
【0088】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0089】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0090】[実施例4]実施例1と同じ方法によって
作製した管体を用い、図6に示すように、管体23の管
内を真空ポンプ22を用い10-3Torrにまで減圧し
たのち、管体23とプラズマ発生用電極20との間に、
高周波電源21を用いて1000V、13.56MHz
の高周波電圧を印加することにより管体の管内に、プラ
ズマを1分間発生させた。
作製した管体を用い、図6に示すように、管体23の管
内を真空ポンプ22を用い10-3Torrにまで減圧し
たのち、管体23とプラズマ発生用電極20との間に、
高周波電源21を用いて1000V、13.56MHz
の高周波電圧を印加することにより管体の管内に、プラ
ズマを1分間発生させた。
【0091】こののち、実施例1と同様にして、液体ア
ンモニアを充填したのち、細管を封止してヒートパイプ
をえた。
ンモニアを充填したのち、細管を封止してヒートパイプ
をえた。
【0092】えられたヒートパイプの酸化物皮膜の厚さ
を、実施例1と同様にして測定したところ、80オング
ストロームであった。
を、実施例1と同様にして測定したところ、80オング
ストロームであった。
【0093】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0094】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0095】[実施例5]実施例1と同じ方法によって
作製した管体を用い、図7に示すように、管体24の管
内を真空ポンプ25により10-4Torrにまで減圧し
たのち、高温ヒータ27によりアルミニウムを蒸着金属
26として用い、これを加熱することにより、金属蒸気
にし、つづいてバルブ28およびバルブ29を操作する
ことにより、この金属蒸気を管体24の管内に導き、管
体の内面に蒸着させた。
作製した管体を用い、図7に示すように、管体24の管
内を真空ポンプ25により10-4Torrにまで減圧し
たのち、高温ヒータ27によりアルミニウムを蒸着金属
26として用い、これを加熱することにより、金属蒸気
にし、つづいてバルブ28およびバルブ29を操作する
ことにより、この金属蒸気を管体24の管内に導き、管
体の内面に蒸着させた。
【0096】この金属皮膜の厚さを、オージェ電子分光
分析器を用い測定したところ、200オングストローム
であった。
分析器を用い測定したところ、200オングストローム
であった。
【0097】こののち、実施例1と同様にして液体アン
モニアを充填したのち、細管を封止してヒートパイプを
えた。
モニアを充填したのち、細管を封止してヒートパイプを
えた。
【0098】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0099】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0100】[実施例6]マグネシウムを蒸着金属とし
たほかは実施例5と同様にしてヒートパイプをえた。
たほかは実施例5と同様にしてヒートパイプをえた。
【0101】このヒートパイプの金属皮膜の厚さを、実
施例5と同様にして測定したところ、250オングスト
ロームであった。
施例5と同様にして測定したところ、250オングスト
ロームであった。
【0102】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0103】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0104】[実施例7]ナトリウムを蒸着金属とした
ほかは実施例5と同様にしてヒートパイプをえた。
ほかは実施例5と同様にしてヒートパイプをえた。
【0105】このヒートパイプの金属皮膜の厚さを、実
施例5と同様にして測定したところ180オングストロ
ームであった。
施例5と同様にして測定したところ180オングストロ
ームであった。
【0106】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0107】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0108】[実施例8]スズを蒸着金属としたほかは
実施例5と同様にして、ヒートパイプをえた。
実施例5と同様にして、ヒートパイプをえた。
【0109】このヒートパイプの金属皮膜の厚さを、実
施例5と同様にして測定したところ、120オングスト
ロームであった。
施例5と同様にして測定したところ、120オングスト
ロームであった。
【0110】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0111】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0112】[実施例9]実施例4と同様の管体を用
い、同様にして管体の内面をプラズマ処理し、さらに実
施例2と同様にして300℃で1時間加熱処理し、管体
内を減圧したまま冷却したのち、液体アンモニアを充填
し、細管を封止してヒートパイプをえた。
い、同様にして管体の内面をプラズマ処理し、さらに実
施例2と同様にして300℃で1時間加熱処理し、管体
内を減圧したまま冷却したのち、液体アンモニアを充填
し、細管を封止してヒートパイプをえた。
【0113】えられたヒートパイプの酸化物皮膜の厚さ
を、実施例1と同様にして測定したところ、40オング
ストロームであった。
を、実施例1と同様にして測定したところ、40オング
ストロームであった。
【0114】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0115】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0116】[実施例10]実施例5と同様の管体を用
い、同様にしてアルミニウムを蒸着金属として用い管体
の内面に蒸着させ、さらに実施例2と同様にして300
℃で1時間加熱処理し、管体内を減圧したまま冷却した
のち、液体アンモニアを方法で充填し、同じ方法で細管
を封止してヒートパイプをえた。
い、同様にしてアルミニウムを蒸着金属として用い管体
の内面に蒸着させ、さらに実施例2と同様にして300
℃で1時間加熱処理し、管体内を減圧したまま冷却した
のち、液体アンモニアを方法で充填し、同じ方法で細管
を封止してヒートパイプをえた。
【0117】えられたヒートパイプの酸化物皮膜の厚さ
を、実施例1と同様にして測定したところ、30オング
ストロームであった。
を、実施例1と同様にして測定したところ、30オング
ストロームであった。
【0118】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0119】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0120】[実施例11]マグネシウムを蒸着金属と
したほかは実施例10と同様にしてヒートパイプをえ
た。
したほかは実施例10と同様にしてヒートパイプをえ
た。
【0121】えられたヒートパイプの酸化物皮膜の厚さ
を、実施例1と同様にして測定したところ、50オング
ストロームであった。
を、実施例1と同様にして測定したところ、50オング
ストロームであった。
【0122】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0123】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0124】[実施例12]ナトリウムを蒸着金属とし
たほかは実施例10と同様にしてヒートパイプをえた。
たほかは実施例10と同様にしてヒートパイプをえた。
【0125】えられたヒートパイプの酸化物皮膜の厚さ
を、実施例1と同様にして測定したところ、80オング
ストロームであった。
を、実施例1と同様にして測定したところ、80オング
ストロームであった。
【0126】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0127】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0128】[実施例13]スズを蒸着金属としたほか
は実施例10と同様にしてヒートパイプをえた。
は実施例10と同様にしてヒートパイプをえた。
【0129】えられたヒートパイプの酸化物皮膜の厚さ
を、実施例1と同様にして測定したところ、30オング
ストロームであった。
を、実施例1と同様にして測定したところ、30オング
ストロームであった。
【0130】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0131】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0132】[比較例1]管体の内面の吸着水および結
晶水を除去するための真空ポンプによる減圧および加熱
を行なわなかったほかは、実施例1と同様にしてヒート
パイプをえた。
晶水を除去するための真空ポンプによる減圧および加熱
を行なわなかったほかは、実施例1と同様にしてヒート
パイプをえた。
【0133】えられたヒートパイプの酸化物皮膜の厚さ
を、実施例1と同様にして測定したところ、100オン
グストロームであった。
を、実施例1と同様にして測定したところ、100オン
グストロームであった。
【0134】このヒートパイプを用いて、実施例1と同
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
様にして、換算水素ガス量および熱輸送能力(デッド
長)の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0135】また、ヒートパイプの管体内面の表面元素
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
組成の評価(熱輸送能力評価(30日間)後の管体内面
の表面元素組成および熱輸送能力評価前の管体内面の表
面元素組成の評価)を実施例1と同じ方法により、行な
った。その結果をそれぞれ表2に示す。
【0136】
【表1】
【0137】なお、実施例1、実施例2および比較例1
についての熱輸送能力の評価を行なったのちの、ヒート
パイプ内に存在するガスには、アンモニア以外に水素が
含有されていることが、前記ガスクロマトグラフィーに
よる分析で検出された。
についての熱輸送能力の評価を行なったのちの、ヒート
パイプ内に存在するガスには、アンモニア以外に水素が
含有されていることが、前記ガスクロマトグラフィーに
よる分析で検出された。
【0138】
【表2】
【0139】表2に示されるように、実施例1〜4およ
び比較例1でえられたヒートパイプの内面からは比較的
高濃度の酸素が検出された。すなわち、これらのヒート
パイプの内面には酸化物皮膜が存在すると考えられる。
ただし、XPS分析では水素を検出することができない
ので、この結果だけでは酸化物皮膜の成分が、純粋な酸
化物であるのか含水酸化物であるのか、それとも水酸化
物であるのかがわからない。
び比較例1でえられたヒートパイプの内面からは比較的
高濃度の酸素が検出された。すなわち、これらのヒート
パイプの内面には酸化物皮膜が存在すると考えられる。
ただし、XPS分析では水素を検出することができない
ので、この結果だけでは酸化物皮膜の成分が、純粋な酸
化物であるのか含水酸化物であるのか、それとも水酸化
物であるのかがわからない。
【0140】表2に示された結果から、比較例1では、
熱輸送能力の評価を行なったのちの管体内表面のマグネ
シウムの存在割合が大きくなっていることがわかる。ま
た、実施例1でも同様の傾向が見られ、実施例2でもわ
ずかながら同様の傾向がみられる。この傾向と、表1に
おける30日間経過後のデッド長の測定結果から求めら
れる熱輸送能力(実施例3>実施例2>実施例1>比較
例1の順にわるくなる)とからつぎの関係が推定され
る。
熱輸送能力の評価を行なったのちの管体内表面のマグネ
シウムの存在割合が大きくなっていることがわかる。ま
た、実施例1でも同様の傾向が見られ、実施例2でもわ
ずかながら同様の傾向がみられる。この傾向と、表1に
おける30日間経過後のデッド長の測定結果から求めら
れる熱輸送能力(実施例3>実施例2>実施例1>比較
例1の順にわるくなる)とからつぎの関係が推定され
る。
【0141】すなわち、アンモニア充填前の管体の内面
における、アルミニウムに対するマグネシウムの存在割
合が小さいほど、熱輸送能力の劣化が起きやすく、逆に
アルミニウムに対するマグネシウムの存在割合が大きい
ほど熱輸送能力の劣化が起きにくいことがわかる。
における、アルミニウムに対するマグネシウムの存在割
合が小さいほど、熱輸送能力の劣化が起きやすく、逆に
アルミニウムに対するマグネシウムの存在割合が大きい
ほど熱輸送能力の劣化が起きにくいことがわかる。
【0142】また、この管体の内面におけるマグネシウ
ム原子の存在割合が、原子数比でアルミニウム原子の原
子数の1/2以上であることが好ましい。このような存
在割合にするためには、たとえば、管体の内部を10-4
Torr程度に減圧した状態で、300℃程度に加熱す
る処理を行なうことが好ましい。
ム原子の存在割合が、原子数比でアルミニウム原子の原
子数の1/2以上であることが好ましい。このような存
在割合にするためには、たとえば、管体の内部を10-4
Torr程度に減圧した状態で、300℃程度に加熱す
る処理を行なうことが好ましい。
【0143】比較例1および実施例1〜3でえられたヒ
ートパイプの熱輸送能力評価前および熱輸送能力評価後
のヒートパイプの内面の水分量を、前記換算水素ガス量
の測定における、ヒートパイプの内面の単位面積あたり
に存在する水素原子の定量の方法と同様にして、前記二
次イオン質量分析器により測定した。また、水分そのも
のの絶対量を測定することがきないので、前記換算水素
ガス量の測定に用いた検量線にもとづいて水分量を算出
した。その結果を表3に示す。
ートパイプの熱輸送能力評価前および熱輸送能力評価後
のヒートパイプの内面の水分量を、前記換算水素ガス量
の測定における、ヒートパイプの内面の単位面積あたり
に存在する水素原子の定量の方法と同様にして、前記二
次イオン質量分析器により測定した。また、水分そのも
のの絶対量を測定することがきないので、前記換算水素
ガス量の測定に用いた検量線にもとづいて水分量を算出
した。その結果を表3に示す。
【0144】
【表3】
【0145】表3に示された結果および表1に示された
結果から、試験前のヒートパイプの内面における水分量
が1平方オングストロームあたり10分子以下であれば
良好な熱輸送能力を有するヒートパイプがえられること
がわかる。
結果から、試験前のヒートパイプの内面における水分量
が1平方オングストロームあたり10分子以下であれば
良好な熱輸送能力を有するヒートパイプがえられること
がわかる。
【0146】
【発明の効果】ヒートパイプの管体内の換算水素ガス量
を10ppm以下にすることによって、管体内に水素ガ
スが発生したとしてもその量は許容しうる範囲内にあ
り、水素ガスが熱媒体の流動を阻害しないので、熱輸送
能力が長期間にわたり低下することがない。また、この
管体は、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属
を含有するアルミニウム合金から構成されているので機
械強度が高く、高い熱伝導率を有する。
を10ppm以下にすることによって、管体内に水素ガ
スが発生したとしてもその量は許容しうる範囲内にあ
り、水素ガスが熱媒体の流動を阻害しないので、熱輸送
能力が長期間にわたり低下することがない。また、この
管体は、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属
を含有するアルミニウム合金から構成されているので機
械強度が高く、高い熱伝導率を有する。
【0147】また、この管体内面に酸化物皮膜を形成す
ることにより、この酸化物皮膜が保護膜となり、管体を
構成する金属が熱媒体と反応して変質することを防止す
ることができる。
ることにより、この酸化物皮膜が保護膜となり、管体を
構成する金属が熱媒体と反応して変質することを防止す
ることができる。
【0148】また、これらの酸化物皮膜にアルカリ金属
酸化物および/またはアルカリ土類金属酸化物が含有さ
れることにより、管体内の熱媒体に含まれる水分と、こ
のアルカリ金属酸化物および/またはアルカリ土類金属
酸化物とが反応して、この水分を除去するという効果を
奏する。また、これらの酸化物皮膜にアルカリ金属酸化
物および/またはアルカリ土類金属酸化物が含有される
ことにより、熱媒体がアンモニアなどのアルカリ性の材
料であるばあいに、かかる熱媒体によって腐食されるこ
とを防止できる。
酸化物および/またはアルカリ土類金属酸化物が含有さ
れることにより、管体内の熱媒体に含まれる水分と、こ
のアルカリ金属酸化物および/またはアルカリ土類金属
酸化物とが反応して、この水分を除去するという効果を
奏する。また、これらの酸化物皮膜にアルカリ金属酸化
物および/またはアルカリ土類金属酸化物が含有される
ことにより、熱媒体がアンモニアなどのアルカリ性の材
料であるばあいに、かかる熱媒体によって腐食されるこ
とを防止できる。
【0149】また、前記の酸化物皮膜がアルミニウム酸
化物とアルカリ金属酸化物および/またはアルカリ土類
金属酸化物とを含有するものであることにより、管体材
料との密着性がよい皮膜となりうる。
化物とアルカリ金属酸化物および/またはアルカリ土類
金属酸化物とを含有するものであることにより、管体材
料との密着性がよい皮膜となりうる。
【0150】また、管体がマグネシウムを含有するアル
ミニウムの合金からなるばあい、この管体を直接加熱す
るという比較的容易な方法により、アルミニウム酸化物
とマグネシウム酸化物とを含有する酸化物皮膜が形成さ
れる。
ミニウムの合金からなるばあい、この管体を直接加熱す
るという比較的容易な方法により、アルミニウム酸化物
とマグネシウム酸化物とを含有する酸化物皮膜が形成さ
れる。
【0151】また、前記酸化物皮膜に含有されているア
ルカリ金属原子とアルカリ土類金属原子との合計原子数
が、前記酸化物皮膜に含有されているアルミニウム原子
の原子数の1/2以上であることが、熱媒体がアンモニ
アなどのアルカリ性の熱媒体であるばあい、とくに管体
がかかる熱媒体によって腐食されることを防止すること
ができ、また熱媒体と管体を構成している金属とが反応
して変質することも防止することができる。
ルカリ金属原子とアルカリ土類金属原子との合計原子数
が、前記酸化物皮膜に含有されているアルミニウム原子
の原子数の1/2以上であることが、熱媒体がアンモニ
アなどのアルカリ性の熱媒体であるばあい、とくに管体
がかかる熱媒体によって腐食されることを防止すること
ができ、また熱媒体と管体を構成している金属とが反応
して変質することも防止することができる。
【0152】また、管体の内面に水分を含まない金属皮
膜が形成されていることにより、ヒートパイプ内に水素
ガスが発生することを防止できる。
膜が形成されていることにより、ヒートパイプ内に水素
ガスが発生することを防止できる。
【0153】また、前記の金属皮膜がアルミニウム、マ
グネシウム、ナトリウムまたはスズであることにより、
水分を含まない金属皮膜が容易に形成できる。
グネシウム、ナトリウムまたはスズであることにより、
水分を含まない金属皮膜が容易に形成できる。
【0154】本発明のヒートパイプはアルカリ金属およ
び/またはアルカリ土類金属を含有するアルミニウムの
合金からなる管体内の換算水素ガス量を10ppm以下
としたのち、該管体の管内に熱媒体を封入することによ
り製造しうる。また、この管体はマグネシウムを含有す
るアルミニウム合金からなるので、高い比強度、高い熱
伝導率および高い耐食性を有する。
び/またはアルカリ土類金属を含有するアルミニウムの
合金からなる管体内の換算水素ガス量を10ppm以下
としたのち、該管体の管内に熱媒体を封入することによ
り製造しうる。また、この管体はマグネシウムを含有す
るアルミニウム合金からなるので、高い比強度、高い熱
伝導率および高い耐食性を有する。
【0155】また、この製法において、管体の内面に酸
化物皮膜が形成されることにより、この酸化物皮膜が保
護膜となり、熱媒体がアンモニアなどのアルカリ性の熱
媒体であっても、管体がこの熱媒体によって腐食される
ことを防止することができ、管体を構成している金属と
熱媒体とが反応して変質することも防止することができ
る。
化物皮膜が形成されることにより、この酸化物皮膜が保
護膜となり、熱媒体がアンモニアなどのアルカリ性の熱
媒体であっても、管体がこの熱媒体によって腐食される
ことを防止することができ、管体を構成している金属と
熱媒体とが反応して変質することも防止することができ
る。
【0156】また、本発明のヒートパイプは、管体の内
側に酸化物皮膜を有するもののばあい、この酸化物皮膜
に含まれる結晶水の放出温度以上の温度に前記管体を加
熱処理することにより、結晶水を吸着水とともに充分に
除去したのち、この管体の管内に熱媒体を封入すること
により製造しうる。
側に酸化物皮膜を有するもののばあい、この酸化物皮膜
に含まれる結晶水の放出温度以上の温度に前記管体を加
熱処理することにより、結晶水を吸着水とともに充分に
除去したのち、この管体の管内に熱媒体を封入すること
により製造しうる。
【0157】また、本発明のヒートパイプは、前記酸化
物皮膜に含まれる結晶水の放出温度以上の温度に前記管
体を加熱処理することにより、結晶水を吸着水とともに
充分に除去したのち、この管体の管内に熱媒体を封入す
ることにより製造しうる。
物皮膜に含まれる結晶水の放出温度以上の温度に前記管
体を加熱処理することにより、結晶水を吸着水とともに
充分に除去したのち、この管体の管内に熱媒体を封入す
ることにより製造しうる。
【0158】また、本発明のヒートパイプは、管体の内
面に金属を蒸着したのち、この管体内に熱媒体を封入す
ることにより製造しうる。
面に金属を蒸着したのち、この管体内に熱媒体を封入す
ることにより製造しうる。
【0159】前記蒸着金属がアルミニウム、マグネシウ
ム、ナトリウムまたはスズであることにより、蒸着が容
易になりうる。
ム、ナトリウムまたはスズであることにより、蒸着が容
易になりうる。
【0160】また、本発明のヒートパイプは、管体の内
面にプラズマ処理を施したのち、この管体内に熱媒体を
封入することにより製造しうる。
面にプラズマ処理を施したのち、この管体内に熱媒体を
封入することにより製造しうる。
【0161】また、本発明のヒートパイプの製法におい
て、前記酸化物皮膜に含有されているアルカリ金属原子
とアルカリ土類金属原子との合計原子数が、前記酸化物
皮膜に含有されているアルミニウム原子の原子数の1/
2以上であることにより、熱媒体がアンモニアなどのア
ルカリ性の熱媒体であるばあい、とくに管体がかかる熱
媒体によって腐食されることを防止することができ、ま
た熱媒体と管体を構成している金属とが反応して変質す
ることも防止できる。
て、前記酸化物皮膜に含有されているアルカリ金属原子
とアルカリ土類金属原子との合計原子数が、前記酸化物
皮膜に含有されているアルミニウム原子の原子数の1/
2以上であることにより、熱媒体がアンモニアなどのア
ルカリ性の熱媒体であるばあい、とくに管体がかかる熱
媒体によって腐食されることを防止することができ、ま
た熱媒体と管体を構成している金属とが反応して変質す
ることも防止できる。
【図1】 本発明のヒートパイプの一実施態様を示す斜
視図である。
視図である。
【図2】 図1(a)は本発明のヒートパイプ用の素管
の一実施態様を示す断面図であり、図1(b)はその側
面図であり、図1(c)はその斜視図である。
の一実施態様を示す断面図であり、図1(b)はその側
面図であり、図1(c)はその斜視図である。
【図3】 図2(a)は本発明のヒートパイプ用の管体
の一実施態様を示す概略断面図であり、図2(b)はそ
のA−A線断面図である。
の一実施態様を示す概略断面図であり、図2(b)はそ
のA−A線断面図である。
【図4】 本発明の実施例1〜13および比較例1でえ
られたヒートパイプの熱輸送能力の評価方法の説明図で
ある。
られたヒートパイプの熱輸送能力の評価方法の説明図で
ある。
【図5】 従来の製法により製造されたヒートパイプの
熱輸送能力の評価結果を示す図である。
熱輸送能力の評価結果を示す図である。
【図6】 本発明のヒートパイプの製法の一例の説明図
である。
である。
【図7】 本発明のヒートパイプの製法の別の一例の説
明図である。
明図である。
1 ヒートパイプ、2 素管、3 溶接部、4 溶接
部、5 細管、6 細管の封止部、7 熱媒体蒸気流動
孔、8 細溝、9 管体。
部、5 細管、6 細管の封止部、7 熱媒体蒸気流動
孔、8 細溝、9 管体。
Claims (15)
- 【請求項1】 アルカリ金属および/またはアルカリ土
類金属を含有するアルミニウム合金からなる管体内に熱
媒体が封入されてなるヒートパイプであって、前記管体
内の換算水素ガス量が10ppm以下であることを特徴
とするヒートパイプ。 - 【請求項2】 前記管体の内面に酸化物皮膜が形成され
ている請求項1記載のヒートパイプ。 - 【請求項3】 前記酸化物皮膜がアルカリ金属酸化物お
よび/またはアルカリ土類金属酸化物を含有したもので
ある請求項2記載のヒートパイプ。 - 【請求項4】 前記酸化物皮膜がアルミニウム酸化物
と、アルカリ金属酸化物および/またはアルカリ土類金
属酸化物とを含有したものである請求項2記載のヒート
パイプ。 - 【請求項5】 前記酸化物皮膜がアルミニウム酸化物と
マグネシウム酸化物とを含有したものである請求項2記
載のヒートパイプ。 - 【請求項6】 前記酸化物皮膜に含有されているアルカ
リ金属原子とアルカリ土類金属原子との合計原子数が前
記酸化物皮膜に含有されているアルミニウム原子の原子
数の1/2以上である請求項4記載のヒートパイプ。 - 【請求項7】 前記管体の内面に金属皮膜が形成されて
なる請求項1記載のヒートパイプ。 - 【請求項8】 前記金属皮膜がアルミニウム、マグネシ
ウム、ナトリウムまたはスズからなる請求項7記載のヒ
ートパイプ。 - 【請求項9】 アルカリ金属および/またはアルカリ土
類金属を含有するアルミニウム合金からなる管体内の換
算水素ガス量を10ppm以下としたのち、前記管体内
に熱媒体を封入することを特徴とするヒートパイプの製
法。 - 【請求項10】 前記管体の内面に酸化物皮膜が形成さ
れている請求項9記載のヒートパイプの製法。 - 【請求項11】 前記管体内を排気しながら、前記酸化
物皮膜に含まれている結晶水の放出温度以上の温度に前
記管体を加熱したのち、前記管体内に熱媒体を封入する
請求項10記載のヒートパイプの製法。 - 【請求項12】 前記管体の内面に金属を蒸着したの
ち、前記管体内に熱媒体を封入する請求項9記載のヒー
トパイプの製法。 - 【請求項13】 前記金属がアルミニウム、マグネシウ
ム、ナトリウムまたはスズである請求項12記載のヒー
トパイプの製法。 - 【請求項14】 前記管体の内面にプラズマ処理を施し
たのち、前記管体内に熱媒体を封入する請求項9記載の
ヒートパイプの製法。 - 【請求項15】 前記酸化物皮膜に含有されているアル
カリ金属原子とアルカリ土類金属原子との合計原子数が
前記酸化皮膜に含有されているアルミニウム原子の原子
数の1/2以上である請求項9、10または11記載の
ヒートパイプの製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25505695A JP3355077B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | ヒートパイプおよびその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25505695A JP3355077B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | ヒートパイプおよびその製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0996494A true JPH0996494A (ja) | 1997-04-08 |
| JP3355077B2 JP3355077B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=17273540
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25505695A Expired - Fee Related JP3355077B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | ヒートパイプおよびその製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3355077B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018162962A (ja) * | 2017-01-05 | 2018-10-18 | ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company | 不均一な断面を有するヒートパイプ |
| WO2019039445A1 (ja) * | 2017-08-23 | 2019-02-28 | 古河電気工業株式会社 | ヒートパイプ及びヒートパイプの製造方法 |
| JP2019100628A (ja) * | 2017-12-04 | 2019-06-24 | 古河電気工業株式会社 | ヒートパイプ及びヒートパイプの製造方法 |
| CN113432465A (zh) * | 2021-06-21 | 2021-09-24 | 西安交通大学 | 一种高温热管工质净化充装装置及方法 |
-
1995
- 1995-10-02 JP JP25505695A patent/JP3355077B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018162962A (ja) * | 2017-01-05 | 2018-10-18 | ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company | 不均一な断面を有するヒートパイプ |
| WO2019039445A1 (ja) * | 2017-08-23 | 2019-02-28 | 古河電気工業株式会社 | ヒートパイプ及びヒートパイプの製造方法 |
| CN111065876A (zh) * | 2017-08-23 | 2020-04-24 | 古河电气工业株式会社 | 热管及热管的制造方法 |
| JPWO2019039445A1 (ja) * | 2017-08-23 | 2020-07-30 | 古河電気工業株式会社 | ヒートパイプ及びヒートパイプの製造方法 |
| US11460254B2 (en) | 2017-08-23 | 2022-10-04 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Heat pipe and method for manufacturing heat pipe |
| TWI787330B (zh) * | 2017-08-23 | 2022-12-21 | 日商古河電氣工業股份有限公司 | 熱管及熱管的製造方法 |
| JP2019100628A (ja) * | 2017-12-04 | 2019-06-24 | 古河電気工業株式会社 | ヒートパイプ及びヒートパイプの製造方法 |
| CN113432465A (zh) * | 2021-06-21 | 2021-09-24 | 西安交通大学 | 一种高温热管工质净化充装装置及方法 |
| CN113432465B (zh) * | 2021-06-21 | 2022-08-05 | 西安交通大学 | 一种高温热管工质净化充装装置及方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3355077B2 (ja) | 2002-12-09 |
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