JPH0998716A - 微生物を添加した漬物の製造法並びに当該製法によって得られた漬物。 - Google Patents

微生物を添加した漬物の製造法並びに当該製法によって得られた漬物。

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JPH0998716A
JPH0998716A JP16507196A JP16507196A JPH0998716A JP H0998716 A JPH0998716 A JP H0998716A JP 16507196 A JP16507196 A JP 16507196A JP 16507196 A JP16507196 A JP 16507196A JP H0998716 A JPH0998716 A JP H0998716A
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pickle
fermentation
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JP16507196A
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Hideki Morishita
日出旗 森下
Kyoko Morishita
恭子 森下
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OSAKA SEIBUTSU KANKYO KAGAKU KENKYUSHO KK
Original Assignee
OSAKA SEIBUTSU KANKYO KAGAKU KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡便且つ安定に従来法に比べてより短時間で、
より美味しい漬物を提供する。 【解決手段】微生物を漬物製造工程に直接添加させるこ
とによって、漬物を製造する法及び当該製造法から得ら
れる漬物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜又は果実を原
料とする漬物の製造工程において、微生物を直接添加
し、醗酵させることを特徴とする漬物の製造法と当該製
造法によって得られる漬物に関する。
【0002】
【従来の技術】漬物は、貯蔵を兼ねた野菜類、果実類の
加工食品である。昔からわが国にも多種多様の漬物類が
製造され、日本人にとっては、欠くことの出来ない嗜好
食品である。しかしながら、長い伝統をもつ嗜好食品で
あるがゆえに、その製法も伝統的な自然まかせの方法で
あり、美味しい漬物を製造するには、醗酵条件、製造方
法等の経験と熟練を必要とするもので、短期間に然も簡
単に美味しい漬物を製造することは出来なかった。
【0003】例えば、すぐき漬け等の根菜類の漬物の製
造は、まず収穫した根菜類の皮をむいて10%程度の食
塩水に漬け込み、重しをかけて加重し、約一晩おく、こ
の段階の漬物を荒漬けと呼ぶ、ついで、荒漬けされた根
菜類を水洗し、最終的に食塩が5%となるようにして容
器に入れて本漬け、約6気圧、約250kg程度の重し
をのせながら脱水し、容器に含まれる空気を同時に追い
出す。根菜類の脱水の結果、食塩濃度が低下していく。
更に追漬けをして食塩濃度が3〜5%程度にあると醗酵
が生じ、それにより根菜類の漬物を製造する等、従来の
方法は、嫌気的条件下で漬物が製造されていた。
【0004】伝統的製造法では、醗酵は戸外で行われて
いたため、醗酵に数カ月を要していたが、近年、室(む
ろ)と呼ばれる定温室(38〜40℃)で7〜10日間
醗酵を行うことにより、製造期間を2カ月程度にまで短
縮することができる。
【0005】しかしながら、前記のような定温室を使用
した製造法でも、醗酵が自然混入した乳酸菌等によりな
されている点では、伝統的な製造法と同じであり、醗酵
期間の短縮には、自ずから限界があり、漬物の味におい
ても、安定した美味しいものを期待することが出来な
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記課題
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、新規で且つ嫌気
性及び好気性の条件下でも漬物の醗酵に最適な耐塩性を
有する微生物を見いだし、これを漬物の製造工程の一定
条件下で添加使用することにより従来の漬物の製造法と
著しくことなる醗酵時間の大幅の短縮、醗酵に伴う酸
味、うま味、甘味、鹹味等の微生物が作り出した自然の
美味しい、安定した味を有する漬物を製造することを見
いだした。
【課題を解決するための手段】
【0007】特に、本発明者が見いだした微生物は、耐
塩性があるばかりではなく、好気的条件の環境で生育
し、また嫌気的条件下でも生育する微生物であり、いか
なる漬物の製造環境でも作用効果を発揮し、醗酵性を示
すものである。発明者が見いだした微生物と漬物の製造
法は、従来の嫌気的条件下で生育する微生物を使用し、
製造されていたものよりも、優れた味、香気等を短期間
に強く産生し、嗜好性を左右する条件を満たすことを知
見し、本発明を完成したものである。
【0008】本発明は、自然に混入した微生物により漬
物を製造するのではなく、微生物を積極的に添加、ま
た、特定の漬物の製造条件を満たす効果のある微生物を
得て、これを積極的に野菜、果実の漬物の製造工程中の
好気的環境下、また、嫌気的環境下に拘わらずに直接添
加使用し、醗酵を効率的に短期間に行い、漬物の生産性
と嗜好性を高めようとするものである。
【0009】これまで、微生物を直接的に漬物の製造工
程に導入する積極的添加と、また、新しい漬物の製造に
適した微生物の開発と利用等について、発表されておら
ず、本発明は微生物及び新微生物を利用した新しい生命
工学を導入した製造法と漬物である。
【発明の実施の形態】
【0010】従来の漬物の工程での例えば乳酸菌は、嫌
気的条件下のみ生育し、醗酵活性で乳酸産生をするのに
くらべ、特に、本発明の微生物は、好気的条件下で醗酵
活性を示し、乳酸をはじめとする呈味成分及び香気成分
を産生し、且つ耐塩性の特徴を有する特殊な微生物で、
その性質からして漬物の製造条件に最適な微生物であ
る。従って、極めて、生産性と嗜好性を高める微生物で
ある。
【0011】本発明で使用する微生物は、野菜、果実の
漬物の製造工程で使用することにより、原料中の炭水化
物、例えば、グルコース等から乳酸を産生する特徴を有
する微生物であり、ラクトバチルス(Lactobac
illus)属、ストレプトコッカス(Strepto
coccus,Enterococcus,Lacto
coccus)属、ペディオコッカス(Pedioco
ccus)属、レウコノストック(Leuconost
oc)属に属する微生物を使用する。これらの微生物は
単独、または複数種添加してもよく、前記微生物はホモ
乳酸菌でもヘテロ乳酸菌でもよい。これを積極的に製造
工程中に添加することにより、本発明の目的を達成でき
るものである。
【0012】また、ラクトバチルス(Lactobac
illus)属する新規な好気的条件下及び嫌気的条件
下で生育し、耐塩性を有する新規な微生物を得て、これ
を野菜、果実の漬物の製造工程中に添加し、この微生物
の作用効果で、美味しい、香気の優れた漬物を、短期間
で製造する方法がある。
【0013】本発明の実施の結果は、短期間で従来法よ
りも製造され、味、香気、pH等に結果があらわれ、確
認することができる。
【0014】本発明における耐塩性及び好気的環境及び
嫌気的環境下で生育する微生物(以下新微生物ML−1
という。)は、塩分濃度1〜30%でも成育できるもの
で、次の方法で得ることができた。
【0015】すぐきの漬物(京都市北区上加茂菖蒲園
町、池田農園製造)を細分し、その一部を微生物培地
(日水製薬(株)製、カタロク番号05801)に接種
紙、1〜2日間30℃で静置培養を行う。そして、これ
を微生物培地のプレート(日水製薬(株)製、カタログ
番号05800)に塗抹してコロニーの出現をみる。コ
ロニーの出現が見られたら、これを微生物培地BCP加
プレートカウントアガール(日水製薬(株)製、カタロ
グ番号0562800)に接種して確認培養後、微生物
培地(日水製薬(株)製、カタログ番号05800)に
て保存を行う。
【0016】添加使用する前記新微生物ML−1は、液
状又は乾燥状の粉末状であることが好ましいが使用上か
らすると乾燥状態のものが扱い易い。前記微生物を液状
で添加する方法として、適当な培地で、微生物を培養し
た菌体と共に培養液を添加することもできる。又前記新
微生物ML−1を純粋培養した培養液の複数種を混合し
た液を添加することもできる。更には、雑菌が混入しな
い条件で複数の前記新微生物ML−1を同じ地で培養し
た培養液を添加することもできる。
【0017】前記新微生物ML−1の野菜、果実を原料
とする漬物の製造工程での添加量は、漬ける野菜、果実
の種類及び量に応じて決定すればよく、好気的、または
嫌気的条件下で使用すればよく特別、微生物の生育条件
にこだわる必要がないのが特徴であり、取扱は難しいも
のではない。
【0018】前記新微生物ML−1の添加時期は、特に
限定されないが、本漬けの時が好ましい。本発明微生物
は、耐塩性及び好気性的環境でも、嫌気性の条件下でも
生育、醗酵作用効果を発揮するもので、非常に簡易な使
用方法で、添加できるものである。
【0019】新微生物ML−1が生育し、その作用効果
を発揮できる温度は、10〜40℃の範囲であり、好ま
しくは、30〜40℃の範囲である。
【0020】本発明で使用する漬物の原料は、野菜、果
実であれば良く、特に限定されるものではない。例え
ば、野菜では、根菜類であるすぐき菜、赤カブ、白カブ
等のカブ類、ひの菜類、ねりま、守口等の大根類、ゴボ
ウ類等を含み、根菜類以外では、キャベツ、しろ菜、ビ
タミン菜、こまつ菜、野沢菜、たか菜、広島菜等の葉菜
類、なす、しそ、生姜、みょうが、胡瓜、メロン、白
瓜、青瓜、西瓜、トマト、杏、楽京等の日常食する野
菜、果実を原料として使用することができる。
【0021】本発明の製造法によって美味しい漬物を得
ることができるが、漬物を美味しく食するため、一定時
間醗酵させた後、これを製品化する場合は、漬物を小袋
等に分包し、これを加熱殺菌せずに、そのまま健康維持
に有用な微生物含有した状態で、10℃以下に低温保存
し、販売に供する方法と、60℃以上で5〜30分加熱
し、微生物を死活させ、10℃以下で低温保存し、販売
に供する方法のいずれかを漬物の種類、特徴等を考慮し
て決定する。
【0022】本発明の微生物の添加条件は、pH2.5
〜10、食塩2〜25%の範囲で添加し、醗酵させるこ
とができる。本発明の製造法で製造する場合は、pH
2.0〜7、食塩濃度2〜20%範囲で行い、醗酵させ
ることができ、本発明の漬物を美味しく食するためのp
Hは2.5〜7、食塩濃度は2〜15%の範囲である。
しかし、最近、食塩のとり過ぎによる高血圧症の増加が
問題となっているため低塩、増酸が望ましいことから、
本発明法においても食塩濃度10%以下、pH7.0以
下で製造すれば、美味しく、健康のためにも役立つ漬物
が得られる。
【0023】前記新微生物ML−1を添加使用するとき
に糖類のグルコース、マンノース、フラクトース、ガラ
クトース、マルトース、シュークロース、ラクトース、
トレハロース、ソルビトール、マンニトール、メリビオ
ース、エリスリトール、バラチノース、還元麦芽糖水
飴、大豆オリゴ糖、乳果オリゴ糖、低糖化還元水飴、高
糖化還元水飴、直鎖オリゴ糖アルコール、分岐オリゴ糖
アルコール、フラクトオリゴ糖等の一種又は二種以上、
もしくは、これらの含有物を微生物と併用することによ
って、更に、効率的に醗酵をさせることがきる。本発明
でいう糖類とは、これらの糖をいう。
【0024】従来、漬物の製造工程において、使用され
ているグルタミン酸ナトリウム、アラニン、グリシン、
動物性及び植物性蛋白分解調味料、動物性エキス、植物
性エキス等の調味料、クエン酸、リンゴ酸、食酢、乳酸
をはじめとする有機酸、食品保存剤、日持ち向上剤、色
素、酒精、香辛料等を併用しても、本発明を妨げるもの
ではない。
【0025】
【実施例】本発明の好気的環境下及び嫌気的環境下で生
育し、耐塩性を有する新微生物ML−1の分離を次の方
法で行った。 (実施例1)すぐき漬け(京都市北区上加茂菖蒲園町、
池田農園製造)に付着している微生物を細分して、その
一部を微生物培地(日水製薬(株)製、カタログ番号0
5801)25mlに接種し30℃、24時間、好気的
インキュベーター中で培養した。生育してできた菌を微
生物培地(日水製薬(株)製、カタログ番号0580
0)25mlでブレート塗抹法により確認し、微生物培
地(日水製薬(株)製、カタログ番号05800)によ
って保存した。
【0026】得られた100株から一定時間の生育によ
るコロニーの大きさにより選定し、以下の菌学的性質を
持つ菌株をえて新微生物ML−1と称した。
【0027】新微生物ML−1株の菌学的性質 (1)形態的性質 約1.0μmの長さと約約1.0μmの幅を持つ桿菌で
あり、運動性を持たない。また胞子を作らない。
【0028】(2)培養的性質 乳酸菌寒天培地:(30℃)発育は良好である。コロニ
ーの形態は白いもり上がりのスムース円形であり、その
表面に光沢がある。 乳酸菌液体培地:全体に増殖、長期培養で菌体は沈澱を
生じた。 乳酸菌寒天培地:(30℃)穿剌培養した場合、直線状
に生育し、拡散性の色素を生産しなかった。
【0029】(3)生理学的性質 スライドガラス塗抹法によりグラム染色性を調べたとこ
ろ、グラム染色性は陽性であった。
【0030】乳酸菌培地(日水製薬(株)製、カタログ
番号05801)にゼラチンを加えた培地を使いゼラチ
ンの加水分解性を調べたところゼラチンは分解しなかっ
た。
【0031】O−Fテストは陰性であり、ブドウ糖醗酵
の終末産物としての乳酸を生成することがわかった。
【0032】チトクロムオキシダーゼテストにより、オ
キシダーゼ活性を調べたところ本菌株は、オキシダーゼ
活性を持たないことがわかった。
【0033】過酸化水素法により、カタラーゼ活性を調
べたところ、本菌はカタラーゼ活性を持たないことがわ
かった。
【0034】硝子電極pH測定法に従い、菌の生育pH
及び温度を調べた。その結果、生育pHはpH4.3〜
9.0、生育温度は15〜40℃であり、至適値はpH
7.0、38℃であった。
【0035】液体培地による糖醗酵性試験は表1に示
す。また新微生物ML−1株はホモ乳酸醗酵を行ったこ
とがわかった。
【0036】
【表1】
【0037】(4)諸性質 塩化ナトリウム耐性 液体培養方法により、塩化ナトリウム耐性を試験した。
その結果新微生物ML−1株の生育可能な塩化ナトリウ
ム濃度は0〜9%であり、更に、生存は20%でも可能
であった。
【0038】(5)化学的性質 HPLCを用いる方法により、新微生物ML−1株DN
Aの含量を調べた。その結果、新微生物ML−1株のD
NAのDCの含量は43%であった。
【0039】以上の結果により、本発明の目的を達成す
る新微生物ML−1株は、ラクトバチルス プランタル
ム(Lactobacillus plantaru
m)であると同定された。なお、新微生物ML−1株
は、工業技術院生命工学工業研究所に寄託(受託番号P
−14947)してある。
【0040】(実施例2) すぐき菜の荒漬け すぐき菜の面取りをして皮を剥いだのち、すぐき菜(約
1.4kg)を約10%の食塩水11を入れた容器(内
径:16cm、高さ15cm)に入れた。すぐき菜を前
記の桶に入れ、その上に押し蓋をおいた。
【0041】本漬け 荒漬けしたすぐき菜(1kg)を水洗いし、再び塩(約
50g)を振りながら本漬けをした(塩分濃度:5
%)、同時に前記実施例1で得られた耐塩性を有する新
微生物ML−1株20ml(菌重量5mg/ml×20
ml=100mg、菌数2.4×108を添加した。重
し2kgをして24時間室温にて静置して、本漬けを行
った。なお、新微生物ML−1株の菌数測定は、BPC
加プレートカウントアガール(日水製薬(株)製、カタ
ログ番号05622)を使った方法による。
【0042】すぐき菜の醗酵 本漬けしたすぐき菜を塩及び前記新微生物ML−1株を
なじませるために重しを1kgに減らして38℃の温室
にいれて24時間醗酵させた。後に温室より出して得ら
れたすぐき漬けを観察した。
【0043】比較対照として前記の実施例1と同様に、
すぐき菜を荒漬けし、耐塩性を有する新微生物ML−1
株を添加せずに本漬けを行った。38℃の定温で24時
間醗酵しても充分に醗酵したすぐき漬けを得ることがで
きなかった。
【0044】すぐき漬けのpH測定試験 新微生物ML−1株を添加して得られたすぐき漬けと、
無添加のすぐき漬け醗酵液のpHを1〜33日間、毎日
測定することによって乳酸の生成度を調べた。pHの変
化は、pHメーター(HORIBA Twin)
((株)堀場製作所)により測定した。その結果を図1
に示す。図1に示すように耐塩性を有する新微生物ML
−1を添加しなければ市販のすぐき漬けと同様なpH
3.6になるまで8日間を要したが、前記の実施例1で
得られた本発明微生物ML−1株を添加すると醗酵2日
目には、市販品と同様にpH3.6まで下がり、醗酵期
間を1/4に短縮することができた。
【0045】すぐき漬けの官能試験 32人にML−1株添加及び無添加で得られたすぐき漬
けを食してもらい、その味について調べた。味は「美味
しい」、「普通」、及び「塩からい」という三段階で評
価32人が感じた結果として以下の表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2から明らかなように、本発明新微生物
ML−1株を添加すると醗酵をはじめて、2日目には食
するに値するが、微生物無添加の場合は醗酵に8日間を
必要とし味の面からも醗酵は、通常の1/4の期間で充
分であることが確認された。しかも、耐塩性を有する微
生物を添加すると、その味が長期間保たれることも確認
できた。
【0048】また、比較例として、添加する菌を市販の
乳酸菌ラクトバチルス ブレビスサブエスビー コアギ
ュランス(Lactobaillus brevis
subsp.coagulans)(入手先:信和薬品
(株)(商品名:ラブレファイブ(ラブレ菌))にかえ
たほかは実施例1と同様に行い、すぐき漬けを得た。p
Hカーブは無添加の場合と、ほぼ類似しており、得られ
たすぐき漬けは醗酵が不充分であって、醗酵2日目でも
食するに値しない味であった。
【0049】(実施例3)小かぶ500gを皮をむき、
荒く切って塩25gをふって荒づけをした(重し約2k
g)。
【0050】8時間後、水が上がってから3つの同じ容
器に分けて入れ〜の番号をうち、乳酸菌を培養液
(日水製薬(株)製、乳酸菌培地、カタログ番号058
01)ごと加えた(菌数2.4×108/g).重しを
50gずつして菌の醗酵を早めるため38℃の恒温室に
4時間30分静置した。その後の醗酵のpHの変化を実
施例2と同様の方法で測定した。その結果を図2に示
す。
【0051】:無添加 :本発明新微生物ML−1株(Lactobacil
lus plantarum) ラブレ菌(Lactobacillus brevi
s subsp.coagulans) これにより新微生物ML−1株は、小かぶ漬物の醗酵に
も有効であることが判明した。一方、市販のラブレ菌
は、添加しても乳酸菌醗酵の効果が認められないことが
わかった。
【0052】(実施例4)こまつ菜500gを荒く切っ
て塩25gをふり荒漬けをした(重し約2kg)。
【0053】水が上がった12時間後、3つの同じ容器
に分けて入れ(体積80ml、重し50g)、〜の
番号をうち、それぞれに下記の乳酸菌を培養液ごと加え
た。それぞれ(菌数2.4×108/g)にて添加し
た。38℃の恒温室に静置し、その後の醗酵液のpHの
変化を実施例2と同様に測定した。その結果を図3に示
す。
【0054】:無添加 :本発明新微生物ML−1株(Lactobacil
lus plantarum) :ラブレ菌(Lactobacillus brev
is subsp.coagulans) これにより新微生物ML−1株は、こまつ菜の醗酵にも
有効であることが判明した。一方、市販のラブレ菌は、
添加しても乳酸菌醗酵の効果が認められなかった。
【0055】
【発明の効果】本発明により、好気的条件下、また嫌気
的条件下のいかんを問わず、微生物を直接、漬物の製造
工程中に添加することにより、特定の微生物が産生する
呈味成分、香気成分によって、短期間に美味しい、香気
のある安定した、嗜好性の高い漬物を効率的且つ合理的
に製造することが可能となる。また、従来の方法におい
ては、重しをかけるに際して、力を要するなど作業的に
大変であったが、好気的環境条件下で生育する微生物を
使用することで、作業性が楽になり、全ての面で今まで
とは異なる漬物の製造と作業、労働性が改善される。そ
して、更には、ますます野菜、果実の漬物の種類を楽し
み、醗酵食品を食する機会を多く提供できることがで
き、人々の健康増進に寄与できることも可能となる。従
って、本特許出願人は、漬物業界の発展のため、積極的
にこの技術を公開、実施許諾等を行う考えである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2における、新微生物ML−1株を添加
したものと無添加のものとの醗酵日数と醗酵液のpHと
の関係を示すグラフである。
【図2】実施例3における、小かぶの漬物に新微生物M
L−1株、または市販の乳酸菌(商品名:ラブレファイ
ブ)を添加したものと、無添加のものとの醗酵時間と醗
酵液のpHとの関係を示すグラフである。
【図3】実施例4における、こまつ菜の漬物に新微生物
ML−1株、または市販の乳酸菌(商品名:ラブレファ
イブ)を添加したものと、無添加のものとの醗酵時間と
醗酵液のpHとの関係を示すグラフである。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】野菜又は果実を原料とする漬物の製造工程
    において、微生物を添加して醗酵させることを特徴とす
    る野菜又は果実の漬物の製造法。
  2. 【請求項2】微生物がラクトバチルス属に属する菌、ス
    トレプトコッカス属に属する菌、ペディオコッカス属に
    属する菌及びレウコノストック属に属する菌よりなる群
    から選択せれる少なくとも一つの微生物である請求項1
    記載の漬物の製造法。
  3. 【請求項3】微生物が好気的条件下で生育し、耐塩性を
    有するラクトバチルス プランタルム、もしくは、その
    含有物である請求項1記載の漬物の製造法。
  4. 【請求項4】微生物をpH2.5〜10、食塩2〜25
    %の条件下で添加し、醗酵させる請求項1、請求項2、
    請求項3記載の漬物の製造法。
  5. 【請求項5】微生物を原料1gに対して、菌数106〜
    1010添加し、醗酵させる請求項1、請求項2、請求
    項3、請求項4記載の漬物の製造法。
  6. 【請求項6】微生物を添加して醗酵させる温度が10〜
    40℃である請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5記載の漬物の製造法。
  7. 【請求項7】微生物と糖類の一種又は二種以上、もしく
    は、その含有物を添加して共存させ醗酵させる請求項
    1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
    6記載の漬物の製造法。
  8. 【請求項8】微生物を1〜40日間、原料と共存させ醗
    酵させる請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請
    求項5、請求項6、請求項7記載の漬物の製造法。
  9. 【請求項9】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8記載の製
    造法から製造された漬物
  10. 【請求項10】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8記載の製
    造法で製造された漬物がpH2.0〜7.0、食塩2〜
    20%であるの漬物。
  11. 【請求項11】添加される微生物が液状、又は乾燥物で
    1g当たり106〜1010である請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項
    7、請求項8記載の漬物の製造法。
  12. 【請求項12】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8記載の漬
    物の製造法で得られた漬物を加熱殺菌せずに製造する漬
    物の製造法。
  13. 【請求項13】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6、請求項8記載の漬物の製造法
    で得られた漬物を60℃以上で加熱殺菌する漬物の製造
    法。
  14. 【請求項14】請求項12、請求項13記載の漬物の製
    造法で得られた漬物を、10℃以下で低温保存する漬
    物。
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