JPH099981A - 油水二相系微生物反応における油水分離方法 - Google Patents
油水二相系微生物反応における油水分離方法Info
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- JPH099981A JPH099981A JP18326595A JP18326595A JPH099981A JP H099981 A JPH099981 A JP H099981A JP 18326595 A JP18326595 A JP 18326595A JP 18326595 A JP18326595 A JP 18326595A JP H099981 A JPH099981 A JP H099981A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 油水二相系微生物反応において、該反応液を
セラミックフィルターモジュールを介してろ過し、菌体
/油相と水相とに選択的且つ連続的に分離する。 【効果】 各相の分離が効率的に実施できるだけでな
く、水相からは代謝産物又は反応生産物を回収すること
ができ、菌体/油相はもとの培養槽に返して再利用でき
るので、経済的に連続培養を実施することができる。
セラミックフィルターモジュールを介してろ過し、菌体
/油相と水相とに選択的且つ連続的に分離する。 【効果】 各相の分離が効率的に実施できるだけでな
く、水相からは代謝産物又は反応生産物を回収すること
ができ、菌体/油相はもとの培養槽に返して再利用でき
るので、経済的に連続培養を実施することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油水二相系微生物反応
において、該反応液から選択的かつ連続的に油水を分離
する方法に関するものである。
において、該反応液から選択的かつ連続的に油水を分離
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の石油精製プロセスは、工業的に極
めて完成度の高い、最も効率的なプロセスの一つとして
認識されているが、一方では高温・高圧のエネルギー負
荷に支えられているという背景がある。そして、それは
地球環境問題の引き金になっていることも事実である。
将来的には、より一層の環境負荷の少ないバイオテクノ
ロジー等を応用した石油精製プロセスが要求または期待
されるものと考えられる。
めて完成度の高い、最も効率的なプロセスの一つとして
認識されているが、一方では高温・高圧のエネルギー負
荷に支えられているという背景がある。そして、それは
地球環境問題の引き金になっていることも事実である。
将来的には、より一層の環境負荷の少ないバイオテクノ
ロジー等を応用した石油精製プロセスが要求または期待
されるものと考えられる。
【0003】従来の微生物反応は、専ら水系で行われて
おり、石油類や各種オイルを基質とした水に不溶性の物
質による反応には極めて不利であると考えられていた。
一方、近年では、有機溶媒耐性微生物が見出され、有機
溶媒等の油が介在した、油水二相系での微生物反応実用
例に関する研究が開始されている。また、このような反
応系で変換可能な微生物も報告されるようになった。し
かしながら、これらの研究は未だ開始されたばかりであ
るうえ、有機溶媒二相系における微生物主体の反応性に
関するものであり、微生物反応工程以後の具体的なプロ
セスに関する研究や報告は未だに少なく、特に、微生物
の油水二相系反応における油水分離工程については、合
理的な技術の不足から幾多の問題を抱えたままである。
もちろん、連続処理、工業化等に成功した例は、未だ発
表されていない。
おり、石油類や各種オイルを基質とした水に不溶性の物
質による反応には極めて不利であると考えられていた。
一方、近年では、有機溶媒耐性微生物が見出され、有機
溶媒等の油が介在した、油水二相系での微生物反応実用
例に関する研究が開始されている。また、このような反
応系で変換可能な微生物も報告されるようになった。し
かしながら、これらの研究は未だ開始されたばかりであ
るうえ、有機溶媒二相系における微生物主体の反応性に
関するものであり、微生物反応工程以後の具体的なプロ
セスに関する研究や報告は未だに少なく、特に、微生物
の油水二相系反応における油水分離工程については、合
理的な技術の不足から幾多の問題を抱えたままである。
もちろん、連続処理、工業化等に成功した例は、未だ発
表されていない。
【0004】油水二相系での微生物反応の有利な点とし
て、水に不溶性な原料(基質)の微生物反応を挙げるこ
とができる。この場合、固体状の基質も、原料として有
機溶媒に溶解でき、基質と培地の混合を容易にし、効率
的な反応系とすることができる。即ち、液体原料と同様
に、水に不溶性な原料を供給することができるため、適
用可能な原料の拡大、反応速度の向上、微生物汚染の防
止、発泡制御、原料の連続供給が可能となり、従来の原
料を固体で供給する方法と比べ、極めて有効な方法であ
り、石油系物質の有用性の高い微生物反応プロセスとし
て期待されるものである。
て、水に不溶性な原料(基質)の微生物反応を挙げるこ
とができる。この場合、固体状の基質も、原料として有
機溶媒に溶解でき、基質と培地の混合を容易にし、効率
的な反応系とすることができる。即ち、液体原料と同様
に、水に不溶性な原料を供給することができるため、適
用可能な原料の拡大、反応速度の向上、微生物汚染の防
止、発泡制御、原料の連続供給が可能となり、従来の原
料を固体で供給する方法と比べ、極めて有効な方法であ
り、石油系物質の有用性の高い微生物反応プロセスとし
て期待されるものである。
【0005】しかしながら、油水二相系での微生物反応
を効率よく、大量に処理するためには、生成物の回収
や、基質・培地成分の供給、また代謝中間物質等の反応
阻害物質の除去を目的とした効率的な油水分離技術が必
要不可欠である。
を効率よく、大量に処理するためには、生成物の回収
や、基質・培地成分の供給、また代謝中間物質等の反応
阻害物質の除去を目的とした効率的な油水分離技術が必
要不可欠である。
【0006】通常、利用されている油水分離方法として
は、静置分離法があり、より効果的な方法として、遠心
分離法あるいは疎水性ろ紙によってろ過する方法があ
る。しかしながら、これらの方法は下記するように特に
工業的処理には不向きである。
は、静置分離法があり、より効果的な方法として、遠心
分離法あるいは疎水性ろ紙によってろ過する方法があ
る。しかしながら、これらの方法は下記するように特に
工業的処理には不向きである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、油水二相系の
反応液は菌体が生産する界面活性剤の作用でエマルショ
ン化が顕著になるため、静置分離法では処理量に応じた
容量の容器が必要となり、しかも油水の分離には長時間
を要し、かつ菌体の分離においては全く不向きである。
もちろん、エマルション化の程度に係りなく、油水の分
離には大きな困難が伴うものである。
反応液は菌体が生産する界面活性剤の作用でエマルショ
ン化が顕著になるため、静置分離法では処理量に応じた
容量の容器が必要となり、しかも油水の分離には長時間
を要し、かつ菌体の分離においては全く不向きである。
もちろん、エマルション化の程度に係りなく、油水の分
離には大きな困難が伴うものである。
【0008】疎水性ろ紙によってろ過する方法では、ろ
過材の耐久性が低く、ろ紙の目詰まりによる分離性能の
低下等、効率面で多くの問題がありこれも不向きな方法
である。
過材の耐久性が低く、ろ紙の目詰まりによる分離性能の
低下等、効率面で多くの問題がありこれも不向きな方法
である。
【0009】遠心分離法では油水の分離ができるが、界
面には界面活性剤が析出し、そこにも菌体が存在してい
るため完全な菌体の分離は困難である。また、反応液か
ら反応中に、あるいは反応後に水相のみを抜き出し、新
しい栄養源を供給するような場合、すなわち反応生産物
や反応阻害物質を除きながら新鮮なエネルギー源を供給
するような、連続的な反応プロセスにおいては、遠心分
離法では反応プロセスが断続的となる上、操作も煩雑で
菌体の再懸濁作業も必要となり、多大な労力や時間を費
やす等、工程の簡素化や効率化の面で課題が残ってい
る。又、活性菌体の回収操作に伴う損失の面からも効率
的ではなく、連続的な大量処理には不向きな方法であ
る。
面には界面活性剤が析出し、そこにも菌体が存在してい
るため完全な菌体の分離は困難である。また、反応液か
ら反応中に、あるいは反応後に水相のみを抜き出し、新
しい栄養源を供給するような場合、すなわち反応生産物
や反応阻害物質を除きながら新鮮なエネルギー源を供給
するような、連続的な反応プロセスにおいては、遠心分
離法では反応プロセスが断続的となる上、操作も煩雑で
菌体の再懸濁作業も必要となり、多大な労力や時間を費
やす等、工程の簡素化や効率化の面で課題が残ってい
る。又、活性菌体の回収操作に伴う損失の面からも効率
的ではなく、連続的な大量処理には不向きな方法であ
る。
【0010】そこで本発明者らは、微生物反応液のエマ
ルション化が進行するような、石油類の油水二相系微生
物反応における油水分離技術を開発するため、上記課題
に鑑み、効率的な連続反応プロセスを構築する上で、好
適に利用し得る当該技術の確立を本発明の目的として新
たに設定した。
ルション化が進行するような、石油類の油水二相系微生
物反応における油水分離技術を開発するため、上記課題
に鑑み、効率的な連続反応プロセスを構築する上で、好
適に利用し得る当該技術の確立を本発明の目的として新
たに設定した。
【0011】つまり、微生物、油分、水分からなる微生
物反応液において、油水分を分離するだけでもきわめて
困難なところ、上記したように本発明においては、微生
物も加えた三成分系の反応液において、微生物と油分、
及び、水分とに分離すること、しかも工業的に効率よく
分離することを本発明の目的として設定したのである
が、このような技術課題はそれ自体が従来存在せず、新
規なものである。ましてや、これら三成分が乳化してエ
マルション化した場合、これらの分離が更に困難なもの
となることはいうまでもない。本発明は、このような反
応液における菌体/油分と水分との工業的分離も本発明
の目的とするものである。
物反応液において、油水分を分離するだけでもきわめて
困難なところ、上記したように本発明においては、微生
物も加えた三成分系の反応液において、微生物と油分、
及び、水分とに分離すること、しかも工業的に効率よく
分離することを本発明の目的として設定したのである
が、このような技術課題はそれ自体が従来存在せず、新
規なものである。ましてや、これら三成分が乳化してエ
マルション化した場合、これらの分離が更に困難なもの
となることはいうまでもない。本発明は、このような反
応液における菌体/油分と水分との工業的分離も本発明
の目的とするものである。
【0012】本発明者らは、このような三成分系の反応
液から菌体/油分と水分とを分離するという実現がきわ
めて困難な技術課題を新規に設定しただけでなく、更に
この分離技術を応用して、分離した水分からは反応生成
物を回収し、基質や培養成分を追加供給し、及び/又
は、反応阻害物は除去して、しかる後に培養槽(反応
槽)に返してやり、他方、微生物及び油分も再度培養槽
(反応槽)へ返してやり、そこでまた培養ないし反応さ
せて、循環培養ないし循環反応させる技術を新たに確立
することも、目的として設定した。この技術によれば、
貴重な微生物、油分が再利用できるだけでなく、高価な
培地の使用も少なくてすみ、効率面のみならず経済面で
もすぐれており、特に工業処理ないし連続処理するうえ
で卓越しており、このような技術課題も従来未知の新規
なものである。
液から菌体/油分と水分とを分離するという実現がきわ
めて困難な技術課題を新規に設定しただけでなく、更に
この分離技術を応用して、分離した水分からは反応生成
物を回収し、基質や培養成分を追加供給し、及び/又
は、反応阻害物は除去して、しかる後に培養槽(反応
槽)に返してやり、他方、微生物及び油分も再度培養槽
(反応槽)へ返してやり、そこでまた培養ないし反応さ
せて、循環培養ないし循環反応させる技術を新たに確立
することも、目的として設定した。この技術によれば、
貴重な微生物、油分が再利用できるだけでなく、高価な
培地の使用も少なくてすみ、効率面のみならず経済面で
もすぐれており、特に工業処理ないし連続処理するうえ
で卓越しており、このような技術課題も従来未知の新規
なものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
ような従来未知の新規な技術課題でありしかも技術的意
義にすぐれた効果の高い技術課題を新たに設定し、これ
らの課題を一挙に解決するために鋭意研究を行った結
果、油水二相系微生物反応液から反応プロセスを中断す
ることなく、連続的に油水を分離する方法として、ろ過
法を採用することが適切であるとの結論に達し、さら
に、ろ過法における課題の一つであるろ過材について種
々検討を重ねたところ、油水二相系微生物反応液に対し
て、セラミックフィルターが効果的な機能を有すること
をはじめて見出した。即ち、セラミックフィルターには
エマルション化された油水二相系微生物反応液において
も、水相を選択的にろ過する機能があり、セラミックフ
ィルターモジュールを介在させることで、より効率的で
連続的な油水分離が可能となることを発見した。
ような従来未知の新規な技術課題でありしかも技術的意
義にすぐれた効果の高い技術課題を新たに設定し、これ
らの課題を一挙に解決するために鋭意研究を行った結
果、油水二相系微生物反応液から反応プロセスを中断す
ることなく、連続的に油水を分離する方法として、ろ過
法を採用することが適切であるとの結論に達し、さら
に、ろ過法における課題の一つであるろ過材について種
々検討を重ねたところ、油水二相系微生物反応液に対し
て、セラミックフィルターが効果的な機能を有すること
をはじめて見出した。即ち、セラミックフィルターには
エマルション化された油水二相系微生物反応液において
も、水相を選択的にろ過する機能があり、セラミックフ
ィルターモジュールを介在させることで、より効率的で
連続的な油水分離が可能となることを発見した。
【0014】また、セラミックフィルターを用いること
によって、菌体/油相を水相と効率的に分離できるだけ
でなく、分離した菌体は機能の低下や変化を受けておら
ず、続けて培養、反応に利用できることも確認した。ま
た、分離した水相に必要な培地成分や基質を添加して培
養槽ないし反応槽に戻してやることも可能であって、連
続培養も可能であることも更に確認した。本発明は、こ
れらの有用新知見を発見し、更に検討した結果、遂に完
成されたものである。
によって、菌体/油相を水相と効率的に分離できるだけ
でなく、分離した菌体は機能の低下や変化を受けておら
ず、続けて培養、反応に利用できることも確認した。ま
た、分離した水相に必要な培地成分や基質を添加して培
養槽ないし反応槽に戻してやることも可能であって、連
続培養も可能であることも更に確認した。本発明は、こ
れらの有用新知見を発見し、更に検討した結果、遂に完
成されたものである。
【0015】油水二相系微生物反応においては、このよ
うな連続的油水分離技術を伴う石油系バイオプロセスは
これまで例がなかったものである。さらに、該技術を流
出油や廃油の処理に応用して環境浄化や、オイルシェー
ルやタールサンド等の石油代替燃料の前処理にも応用す
ることが可能であり、バイオテクノロジーと石油産業の
接合化に大きな貢献をもたらす技術となりえる。
うな連続的油水分離技術を伴う石油系バイオプロセスは
これまで例がなかったものである。さらに、該技術を流
出油や廃油の処理に応用して環境浄化や、オイルシェー
ルやタールサンド等の石油代替燃料の前処理にも応用す
ることが可能であり、バイオテクノロジーと石油産業の
接合化に大きな貢献をもたらす技術となりえる。
【0016】以下、本発明に付き詳述する。本発明の油
水分離方法は、油水二相系微生物反応において、セラミ
ックフィルターモジュールを介してろ過することで、た
とえエマルション状態であっても該反応液から菌体/油
相と水相を効率的に分離することができる。
水分離方法は、油水二相系微生物反応において、セラミ
ックフィルターモジュールを介してろ過することで、た
とえエマルション状態であっても該反応液から菌体/油
相と水相を効率的に分離することができる。
【0017】石油系バイオプロセスにおいて、有機溶媒
を有し、非常にデリケートな微生物を含有する複雑な油
水二相系反応液をセラミックフィルターモジュールを介
して、油/菌体相と水相とを分離し、菌体を損うことな
く各相を選択的且つ連続的に分離する方法は未だ報告例
がない。ましてや、エマルション化された反応液におけ
る各相の分離についても報告例はなく、また、この連続
分離処理を利用して連続培養を行い、効率的に物質の生
産を行うことなど全く報告例が認められない。
を有し、非常にデリケートな微生物を含有する複雑な油
水二相系反応液をセラミックフィルターモジュールを介
して、油/菌体相と水相とを分離し、菌体を損うことな
く各相を選択的且つ連続的に分離する方法は未だ報告例
がない。ましてや、エマルション化された反応液におけ
る各相の分離についても報告例はなく、また、この連続
分離処理を利用して連続培養を行い、効率的に物質の生
産を行うことなど全く報告例が認められない。
【0018】油水二相系微生物反応液から選択的に水相
を分離する場合、遠心分離法を採用したのではスケール
アップが困難であるが、セラミックフィルターモジュー
ルを採用した方法では、複数のフィルターを組み合わせ
ることで、容易にスケールアップすることが可能とな
る。また、強度的にも一般のろ過材に比べ強固で耐久性
に優れ、耐薬品性や耐熱性の面でも優れており、工業面
において優れている。
を分離する場合、遠心分離法を採用したのではスケール
アップが困難であるが、セラミックフィルターモジュー
ルを採用した方法では、複数のフィルターを組み合わせ
ることで、容易にスケールアップすることが可能とな
る。また、強度的にも一般のろ過材に比べ強固で耐久性
に優れ、耐薬品性や耐熱性の面でも優れており、工業面
において優れている。
【0019】本発明の分離方法において、油水二相系反
応に供する微生物は、基質変換能を有しかつ該二相系で
生育もしくは反応可能な微生物であればよい。
応に供する微生物は、基質変換能を有しかつ該二相系で
生育もしくは反応可能な微生物であればよい。
【0020】ここで、本発明で称する油水二相系とは、
培地および/または緩衝液からなる水相と、基質を含有
する有機溶媒とが、一定の割合で含まれる反応系であ
る。
培地および/または緩衝液からなる水相と、基質を含有
する有機溶媒とが、一定の割合で含まれる反応系であ
る。
【0021】油水二相系で用いる水相成分に関しては、
特に制限するものではないが、増殖菌体反応法において
は、通常、微生物の培養に用いられる無機塩や有機物か
らなる成分が使用可能で、休止菌体反応法においては、
緩衝液が用いられ燐酸緩衝液が好適に使用し得る。又、
油相に関しては、反応に供する微生物にもよるが、水相
と二相を形成し得、微生物が生育もしくは反応可能であ
ればその種類に特に制限はなく、脂肪族炭化水素類、脂
環式炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケト
ン類、及びそれらの誘導体の内1種もしくは2種以上の
混合物や、原油を含む種々の石油系混合物も使用するこ
とができる。
特に制限するものではないが、増殖菌体反応法において
は、通常、微生物の培養に用いられる無機塩や有機物か
らなる成分が使用可能で、休止菌体反応法においては、
緩衝液が用いられ燐酸緩衝液が好適に使用し得る。又、
油相に関しては、反応に供する微生物にもよるが、水相
と二相を形成し得、微生物が生育もしくは反応可能であ
ればその種類に特に制限はなく、脂肪族炭化水素類、脂
環式炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケト
ン類、及びそれらの誘導体の内1種もしくは2種以上の
混合物や、原油を含む種々の石油系混合物も使用するこ
とができる。
【0022】上記記載で構成される油水二相系で、微生
物により反応させ、その反応液をポンプ等で抜き出した
後、セラミックフィルターモジュールを介してろ過する
ことにより、油水二相系微生物反応液中の水相を選択的
に分離して、水溶性の反応生産物を回収することができ
る。分離された水相は、菌体が完全に除去されているの
で清浄な状態となっている。
物により反応させ、その反応液をポンプ等で抜き出した
後、セラミックフィルターモジュールを介してろ過する
ことにより、油水二相系微生物反応液中の水相を選択的
に分離して、水溶性の反応生産物を回収することができ
る。分離された水相は、菌体が完全に除去されているの
で清浄な状態となっている。
【0023】また、反応液を循環させることで、連続的
に反応させながらろ過させ、代謝中間物質等の水溶性阻
害物を除去し、かつ新しいエネルギー源や不足したエネ
ルギー源を連続的に供給することができる。さらに目詰
まりにより、ろ過能力が低下した場合でも、逆洗によっ
て容易にろ過能力を回復させることができる。
に反応させながらろ過させ、代謝中間物質等の水溶性阻
害物を除去し、かつ新しいエネルギー源や不足したエネ
ルギー源を連続的に供給することができる。さらに目詰
まりにより、ろ過能力が低下した場合でも、逆洗によっ
て容易にろ過能力を回復させることができる。
【0024】本発明で用いるセラミックフィルターモジ
ュールは、無機多孔質の支持体の上に、微細な多孔質の
薄膜を複層した構造で、用いる微生物や油相を透過せ
ず、水相のみを選択的に透過する孔径を有し、蒸気によ
る殺菌、薬品洗浄に耐える材質のもの、例えば、アルミ
ナセラミック、ジルコニアセラミックを好適に用いるこ
とができる。市販品も充分使用に耐えうるものである。
ュールは、無機多孔質の支持体の上に、微細な多孔質の
薄膜を複層した構造で、用いる微生物や油相を透過せ
ず、水相のみを選択的に透過する孔径を有し、蒸気によ
る殺菌、薬品洗浄に耐える材質のもの、例えば、アルミ
ナセラミック、ジルコニアセラミックを好適に用いるこ
とができる。市販品も充分使用に耐えうるものである。
【0025】従って本発明によれば、油水二相系微生物
反応において、該反応液をセラミックフィルターモジュ
ールを介してろ過することで、たとえエマルション化さ
れた反応液であっても、これらから水相を選択的に分離
することができるため、様々な油水二相系微生物反応プ
ロセスに利用でき、効率的な連続反応プロセスを可能と
するものである。したがって、油水の分離はもとより、
連続培養にも本発明は有利に利用することができる。
反応において、該反応液をセラミックフィルターモジュ
ールを介してろ過することで、たとえエマルション化さ
れた反応液であっても、これらから水相を選択的に分離
することができるため、様々な油水二相系微生物反応プ
ロセスに利用でき、効率的な連続反応プロセスを可能と
するものである。したがって、油水の分離はもとより、
連続培養にも本発明は有利に利用することができる。
【0026】例えば、デカリン等の有機溶媒へ2,6−
ジメチルナフタレンを1%程度溶解した液と培地との等
量混合物にスフィンゴモナス属菌(例えば、Sphin
gomonas paucimobilis FERM
P−13632、同13996等)を接種し、30
℃、300rpmで所定期間(例えば3〜5日間)培養
する。培養後、培養液をセラミックフィルターモジュー
ルで処理する。その結果、菌体/油相と水相が速やかに
且つシャープに分離する。分離した水相には菌体や油分
の混入がないため、きわめて容易に反応生成物である
2,6−ナフタレンジカルボン酸を高収率で回収するこ
とができる。
ジメチルナフタレンを1%程度溶解した液と培地との等
量混合物にスフィンゴモナス属菌(例えば、Sphin
gomonas paucimobilis FERM
P−13632、同13996等)を接種し、30
℃、300rpmで所定期間(例えば3〜5日間)培養
する。培養後、培養液をセラミックフィルターモジュー
ルで処理する。その結果、菌体/油相と水相が速やかに
且つシャープに分離する。分離した水相には菌体や油分
の混入がないため、きわめて容易に反応生成物である
2,6−ナフタレンジカルボン酸を高収率で回収するこ
とができる。
【0027】菌体/油相は、もとの培養槽に返し、ま
た、分離した水相は、必要あれば培地成分を追加、補充
して調整した後、再度培養槽に返してやる。このように
して、連続培養が効率的且つ経済的に実施できる。
た、分離した水相は、必要あれば培地成分を追加、補充
して調整した後、再度培養槽に返してやる。このように
して、連続培養が効率的且つ経済的に実施できる。
【0028】本菌を培養する場合の培地成分としては、
炭素源及び変換基質として2,6−ジメチルナフタレン
を含有すること以外は、本菌の生育が良好であれば他の
培地成分は特に制限されない。すなわち、生育基質とし
て、窒素源では、例えばアンモニア、塩化アンモニウ
ム、燐酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、炭酸アンモ
ニウム、酢酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナ
トリウム、尿素等を、無機塩類としては、例えばカリウ
ム、ナトリウム、鉄、マグネシウム、マンガン、銅、カ
ルシウム、コバルト等の各塩類等が使用できる。又、炭
素源としては、2,6−ジメチルナフタレン以外に、サ
リチル酸、2−メチルナフタレン、アントラセン、グル
コース、フラクトース、デンプン等を補助基質として添
加することも可能である。
炭素源及び変換基質として2,6−ジメチルナフタレン
を含有すること以外は、本菌の生育が良好であれば他の
培地成分は特に制限されない。すなわち、生育基質とし
て、窒素源では、例えばアンモニア、塩化アンモニウ
ム、燐酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、炭酸アンモ
ニウム、酢酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナ
トリウム、尿素等を、無機塩類としては、例えばカリウ
ム、ナトリウム、鉄、マグネシウム、マンガン、銅、カ
ルシウム、コバルト等の各塩類等が使用できる。又、炭
素源としては、2,6−ジメチルナフタレン以外に、サ
リチル酸、2−メチルナフタレン、アントラセン、グル
コース、フラクトース、デンプン等を補助基質として添
加することも可能である。
【0029】2,6−ジメチルナフタレンを溶解する溶
媒としては、例えば、ヘプタン、n−オクタン、イソオ
クタン、シクロオクタン、ノナン、デカン、ドデカン、
テトラリン、デカリン、ヘキシルエーテル、等が使用で
きるが、数日間の培養で揮発減少せず、又、雑菌の繁殖
を抑制する意味から微生物毒性が強すぎず、また弱すぎ
ないもので、かつ、2,6−ジメチルナフタレンを溶解
し資化されないものであれば、上記以外の溶媒も使用す
ることができる。そして、これらの内のいづれか1種、
又は2種以上を任意に混合し使用しても良い。
媒としては、例えば、ヘプタン、n−オクタン、イソオ
クタン、シクロオクタン、ノナン、デカン、ドデカン、
テトラリン、デカリン、ヘキシルエーテル、等が使用で
きるが、数日間の培養で揮発減少せず、又、雑菌の繁殖
を抑制する意味から微生物毒性が強すぎず、また弱すぎ
ないもので、かつ、2,6−ジメチルナフタレンを溶解
し資化されないものであれば、上記以外の溶媒も使用す
ることができる。そして、これらの内のいづれか1種、
又は2種以上を任意に混合し使用しても良い。
【0030】
【実施例】以下に、油水二相系資化性微生物を一例とし
て用い、実施例を示すが、本発明は下記の実施例のみに
限定されるものではない。
て用い、実施例を示すが、本発明は下記の実施例のみに
限定されるものではない。
【0031】
【実施例1】菌株Sphingomonas pauc
imobilis AK2M16(FERM P−13
996)を下記表1に示したKF培地により増殖培養
し、培養液が光学密度(OD660)でおよそ20とな
った時、この培養液1リットルとデカリン1リットル
を、3リットル容量のミニジャーファーメンターに導入
し、セラミックフィルターモジュール(ハウジング:S
US304、エレメント:アルミナ(0.2μm外膜
式、22φ×300mm)、内柱:テフロン、シール
部:シリコンOリング及びテフロンシールテープ)を用
いて、クロスフロー式によりろ過を行った。抜き出し用
には、ペリスタリックポンプを用い、ろ過条件は、膜面
流速:0.5〜1.0m/秒(1,000ml/分)、
温度30℃、ミニジャーファーメンターの通気量及び攪
拌速度は、1.6リットル/分および400rpmの条
件でろ過を行い、更にろ過開始後1.8時間後、および
4.5時間後に、それぞれ120ml及び200mlの
水を用いて、セラミックフィルターモジュールを逆洗し
た。
imobilis AK2M16(FERM P−13
996)を下記表1に示したKF培地により増殖培養
し、培養液が光学密度(OD660)でおよそ20とな
った時、この培養液1リットルとデカリン1リットル
を、3リットル容量のミニジャーファーメンターに導入
し、セラミックフィルターモジュール(ハウジング:S
US304、エレメント:アルミナ(0.2μm外膜
式、22φ×300mm)、内柱:テフロン、シール
部:シリコンOリング及びテフロンシールテープ)を用
いて、クロスフロー式によりろ過を行った。抜き出し用
には、ペリスタリックポンプを用い、ろ過条件は、膜面
流速:0.5〜1.0m/秒(1,000ml/分)、
温度30℃、ミニジャーファーメンターの通気量及び攪
拌速度は、1.6リットル/分および400rpmの条
件でろ過を行い、更にろ過開始後1.8時間後、および
4.5時間後に、それぞれ120ml及び200mlの
水を用いて、セラミックフィルターモジュールを逆洗し
た。
【0032】
【表1】
【0033】得られた結果を下記表2に示すが、ろ液は
清浄な水相であり、有機溶媒であるデカリン及び菌体は
完全に除去されていた。又、表2に示したようにセラミ
ックフィルターモジュールを逆洗することで、低下した
ろ過流速を回復させることができた。
清浄な水相であり、有機溶媒であるデカリン及び菌体は
完全に除去されていた。又、表2に示したようにセラミ
ックフィルターモジュールを逆洗することで、低下した
ろ過流速を回復させることができた。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、油水二相系微生物反応
液において、セラミックフィルターモジュールを介して
ろ過することにより、該反応液から水相を選択的に分離
して、代謝産物もしくは反応生産物を効率良く回収でき
る。さらに反応液中の阻害物質の除去や培地成分の連続
供給もでき、有機溶媒介在型微生物反応等の油水二相系
微生物反応における効率的な連続反応プロセスを構築す
ることができる。
液において、セラミックフィルターモジュールを介して
ろ過することにより、該反応液から水相を選択的に分離
して、代謝産物もしくは反応生産物を効率良く回収でき
る。さらに反応液中の阻害物質の除去や培地成分の連続
供給もでき、有機溶媒介在型微生物反応等の油水二相系
微生物反応における効率的な連続反応プロセスを構築す
ることができる。
【0036】また本発明によれば、貴重な微生物、有機
溶媒をくり返し使用することができ、培地成分も廃棄す
ることなく再使用できるので、経済的にもすぐれてお
り、工業的処理として本発明は卓越している。
溶媒をくり返し使用することができ、培地成分も廃棄す
ることなく再使用できるので、経済的にもすぐれてお
り、工業的処理として本発明は卓越している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:01) (C12N 1/20 C12R 1:01)
Claims (6)
- 【請求項1】 油水二相系微生物反応において、該反応
液をセラミックフィルターモジュールを介してろ過し、
該反応液より代謝産物もしくは反応生産物を含む水相を
選択的に分離させることを特徴とする油水分離方法。 - 【請求項2】 該分離処理を連続的に行うことを特徴と
する請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 該水相を分離した後、代謝産物もしくは
反応生産物を回収することを特徴とする請求項1又は請
求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 分離した水相に必要な成分を添加、補充
し、及び/又は、不要成分を除去した後、これを該反応
に循環再使用することを特徴とする請求項1〜請求項3
のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項5】 該水相を分離した後の油/菌体相は、そ
のままもしくは必要な成分を添加、補充した後、これを
該反応に循環再使用することを特徴とする請求項1〜請
求項4のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項6】 該反応がエマルション化された油水二相
系微生物反応であることを特徴とする請求項1〜請求項
5のいずれか1項に記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18326595A JPH099981A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | 油水二相系微生物反応における油水分離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18326595A JPH099981A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | 油水二相系微生物反応における油水分離方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH099981A true JPH099981A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=16132645
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18326595A Pending JPH099981A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | 油水二相系微生物反応における油水分離方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH099981A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004504849A (ja) * | 2000-08-02 | 2004-02-19 | デーエスエム・ナムローゼ・フェンノートシャップ | 微生物由来の油の単離方法 |
| KR100464107B1 (ko) * | 2000-12-06 | 2004-12-31 | 정욱진 | 유류분해 미생물제제 및 그 제조방법 |
| JP2006141351A (ja) * | 2004-11-24 | 2006-06-08 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 微生物濃縮方法 |
| WO2007069805A1 (en) * | 2005-12-12 | 2007-06-21 | Hyosung Corporation | Purification method of crude naphthalene dicarboxylic acid using microorganism and 2,6-naphthalene dicarboxylic acid in crystalline form obtained by using the same |
| US10342772B2 (en) | 2013-12-20 | 2019-07-09 | Dsm Ip Assets B.V. | Processes for obtaining microbial oil from microbial cells |
| US10364207B2 (en) | 2013-12-20 | 2019-07-30 | Dsm Ip Assets B.V. | Processes for obtaining microbial oil from microbial cells |
| US10392578B2 (en) | 2010-06-01 | 2019-08-27 | Dsm Ip Assets B.V. | Extraction of lipid from cells and products therefrom |
| US10472316B2 (en) | 2013-12-20 | 2019-11-12 | Dsm Ip Assets B.V. | Processes for obtaining microbial oil from microbial cells |
| US11124736B2 (en) | 2013-12-20 | 2021-09-21 | Dsm Ip Assets B.V. | Processes for obtaining microbial oil from microbial cells |
| US12104139B2 (en) | 2013-12-20 | 2024-10-01 | Dsm Ip Assets B.V. | Processes for obtaining microbial oil from microbial cells |
-
1995
- 1995-06-28 JP JP18326595A patent/JPH099981A/ja active Pending
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016208974A (ja) * | 2000-08-02 | 2016-12-15 | ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. | 微生物由来の油の単離方法 |
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| JP2012019794A (ja) * | 2000-08-02 | 2012-02-02 | Dsm Ip Assets Bv | 微生物の細胞から油を生成する方法 |
| JP2014138598A (ja) * | 2000-08-02 | 2014-07-31 | Dsm Ip Assets Bv | 微生物由来の油の単離方法 |
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| US10392578B2 (en) | 2010-06-01 | 2019-08-27 | Dsm Ip Assets B.V. | Extraction of lipid from cells and products therefrom |
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| US12104139B2 (en) | 2013-12-20 | 2024-10-01 | Dsm Ip Assets B.V. | Processes for obtaining microbial oil from microbial cells |
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