JPH10102171A - 水素吸蔵合金及び二次電池 - Google Patents

水素吸蔵合金及び二次電池

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JPH10102171A
JPH10102171A JP8259544A JP25954496A JPH10102171A JP H10102171 A JPH10102171 A JP H10102171A JP 8259544 A JP8259544 A JP 8259544A JP 25954496 A JP25954496 A JP 25954496A JP H10102171 A JPH10102171 A JP H10102171A
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JP
Japan
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alloy
hydrogen storage
hydrogen
peak
storage alloy
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JP8259544A
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Ryuko Kono
龍興 河野
Shinji Tsuruta
慎司 鶴田
Motoi Kanda
基 神田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は水素の吸蔵量の高い水素吸蔵合金を
得ることを改善を目的としている。また、本発明は容量
特性を向上した二次電池を得ることを目的とする。 【解決手段】 本発明は下記特定組成を有する合金を含
み、CuK αを線源としたX線回折ピークにおいて、三強
線のうち少なくとも一つのピークでの半価幅Δ(2θ)
が0.2 ゜≦Δ(2θ)≦50゜であることを特徴とする水
素吸蔵合金である。また、本発明は上記水素吸蔵合金を
負極に備えた二次電池である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水素吸蔵合金及び水
素吸蔵合金を負極とする二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】水素吸蔵合金は安全にかつ容易にエネル
ギー源としての水素を貯蔵できる合金であり、新しいエ
ネルギー変換および貯蔵材料として非常に注目されてい
る。機能性新素材としての水素吸蔵合金の応用分野は、
水素の貯蔵・輸送、熱の貯蔵・輸送、熱−機械エネルギ
ーの変換、水素の分離・精製、水素同位体の分離、水素
を活物質とする電池、合成化学における触媒、温度セン
サーなどの広範囲にわたって提案されてきている。
【0003】さらに、近年は水素吸蔵合金を負極材料に
用いるニッケル−水素二次電池が、高容量であること、
過充電・過放電に強いこと、高率充放電が可能であるこ
と、クリーンであること、ニッケル−カドミウム電池と
互換性があることなどの特長を持つため次世代の民生用
電池として非常に注目され、その応用・実用化が現在活
発に行われている。このように水素吸蔵合金は機械的・
物理的・化学的に様々な応用の可能性を秘めており、今
後の産業におけるキー材料の一つに数えることができ
る。
【0004】水素を吸蔵する金属としては、水素と発熱
的に反応する、すなわち水素と安定な化合物を形成し得
る金属元素(Pd、Ti、Zr、V 、そのほか貴土類金属元
素、アルカリ土類元素等)を単体で用いる場合と、これ
らの金属元素を他の金属と合金化して用いる場合とがあ
る。合金化を行う利点としては、金属−水素間の結合力
を適度に弱めて吸蔵反応のみでなく脱蔵反応も比較的容
易に行えるようにすること、反応に必要な平衡水素圧
(プラトー圧)の大きさ、平衡領域(プラトー領域)の
広さ、水素を吸蔵する過程での平衡圧の変化(平坦性)
など吸蔵・放出反応を改善すること、化学的・物理的安
定性を高めること、等が挙げられる。
【0005】現在、良く用いられる合金組成は、上述の
水素と発熱的に反応する金属元素をA、それ以外の金属
をBとすると、 1)AB5 系(LaNi5 、CaNi5 など) 2)AB2 系(MgZn2 、ZrNi2 など) 3)AB系(TiNi、TiFeなど) 4) A2 B 系(Mg2 Ni、Ca2 Feなど) 5)その他(クラスター合金など) に大別できる。
【0006】このような水素吸蔵合金の中でもMg系の
合金は、軽量であり、また理論容量が大きく、また一般
にアルカリ土類金属と鉄族金属を中心とした組成で作成
できるため安価に作成できるという特徴がある。
【0007】しかしながら、Mg系合金は実際には水素
吸蔵容量が未だ十分ではなく水素吸蔵量の向上が求めら
れている。また、Mg系合金を負極に使用した二次電池
もコスト低下に加えて電池容量の向上が期待できるが未
だ実現されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のようにMg系水
素吸蔵合金は水素吸蔵量が未だ十分ではないという問題
点を有する。本発明はこの合金の持つ水素吸蔵量を向上
させることを目的としている。また、本願発明は負極の
容量の高い二次電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)で表される合金を含み、CuK αを線源としたX線
回折ピークにおいて、三強線のうち少なくとも一つのピ
ークでの半価幅Δ(2θ)が0.2 ゜≦Δ(2θ)≦50゜
であることを特徴とする水素吸蔵合金である。 (Mg1-xx20-yT・・・・・(I) (ただしTはNi、Fe、Co、Cu、Zn、Sn、S
iから選ばれた少なくとも1種の元素、MはMgおよび
T以外のMgよりも電気陰性度の大きい元素のうちから
選ばれた少なくとも一種の元素であり、xおよびyの値
はそれぞれ0≦x<0.5、0≦y<18)として規定
される。) また、本発明は、水素吸蔵合金を備える水素負極と、正
極と、正極および負極を隔絶するセパレータと、アルカ
リ性電解液とを備える二次電池において、前記水素吸蔵
合金が下記一般式(I)で表される合金を含み、CuK α
を線源としたX線回折ピークにおいて、三強線のうち少
なくとも一つのピークでの半価幅Δ(2θ)が0.2 ゜≦
Δ(2θ)≦50゜であることを特徴とする二次電池であ
る。 (Mg1-xx20-yT・・・・・(I) (ただしTはNi、Fe、Co、Cu、Zn、Sn、S
iから選ばれた少なくとも1種の元素、MはMgおよび
T以外のMgよりも電気陰性度の大きい元素のうちから
選ばれた少なくとも一種の元素であり、xおよびyの値
はそれぞれ0≦x<0.5、0≦y<18)として規定
される。)
【0010】
【発明の実施の形態】
(i)本発明の水素吸蔵合金は、下記一般式(I)で示
される組成を有する。 (Mg1-xx20-yT・・・・・(I) (ただしTはNi、Fe、Co、Cu、Zn、Sn、S
iから選ばれた少なくとも1種の元素、MはMgおよび
T以外のMgよりも電気陰性度の大きい元素のうちから
選ばれた少なくとも一種の元素であり、xおよびyの値
はそれぞれ0≦x<0.5、0≦y<18)として規定
される。) 前記MはMgよりも電気陰性度の大きい元素であり、M
の成分としては目的によって各種元素の添加が考えられ
る。MgをMgよりも電気陰性度の大きい元素で置換す
ると水素との電気陰性度の差が小さくなり、格子内の水
素は不安定化すると考えられる。
【0011】ポーリングの値を用いたときの金属の電気
陰性度の値は次のようである。 Al:1.5 Mn:1.5 Ta:1.5 V:1.
6 Cr:1.6 Nb:1.6 Ga:1.6 I
n:1.7 Ge:1.8 Pb:1.8 Mo:1.
8 Ni:1.8 Re:1.9 Ag:1.9 B:
2.0 C:2.5 P:2.1 Ir:2.2 R
h:2.2 Ru:2.2 Os:2.2 Pt:2.2 Au:2.4 Se:2.4 S:2.
5 Mg(電気陰性度:1.2)よりも電気陰性度が大きい
これらの元素で置換することにより格子内の水素を不安
定化し吸蔵特性の向上を図ることができる。特にMとし
てAl、Mn、又はBを用いると水素の吸蔵放出の繰り
返しに伴う劣化が少なく寿命が長くなり好ましい。
【0012】一方、前記Tの成分はNi、Fe、Co、
Cu、Zn、Sn、Siから選ばれた少なくとも1種の
元素であるがこれらの成分はMgと安定な化合物相を作
りやすい。またこれらの元素は発熱的に水素と反応しな
い元素であり吸蔵水素の放出を容易にする。特にTとし
てCu、Coを用いるとより好ましい。
【0013】xの値が0.5を越えると合金の結晶構造
が著しく変化し、水素の吸蔵放出量が少なくなる。また
yの値が18以上であると合金に吸蔵される水素サイト
が減少し水素の吸蔵量が減少する。より好ましいyの範
囲は8≦y≦11、及び16≦y≦17.8である。y
が8≦y≦11の範囲であると合金の水素の吸蔵量を多
くすることができる。また、yが16≦y≦17.8の
範囲の水素吸蔵合金を電極に用いると電極の放電容量が
大きくなり好ましい。
【0014】なお、本発明においては母相(主成分相)
がこのような組成を有していればよい。 (ii)また、本発明は、CuK αを線源としたX線回折
ピークにおいて、三強線のうち少なくとも一つのピーク
での半価幅Δ(2θ)が0.2 ゜≦Δ(2θ)≦50゜であ
る。ここで三強線とはX線回折により得られたピークに
おいて、最大ピークから数えて3つめまでのピークを意
味する。
【0015】半価幅Δ(2θ)の値は、水素吸蔵合金を
CuK αを線源としたX線回折ピークを測定した際の三強
線のうち少なくとも一つのピークでのプロファイルの広
がりを示している。一般にプロファイルの広がりの変化
は次のような要因によるものである。 1)結晶子の大きさが変化する 2)不均一歪が生じる ここで1)の結晶子の大きさD はScherrerの式を用いて
以下のように示すことができる。
【0016】
【数1】 また、Stokes&Wilson の式を用いると結晶子の大きさε
は以下のように表される。
【0017】
【数2】
【0018】以上の2式によると、X線回折ピークのプ
ロファイルが広がるのは結晶子が小さくなり半価幅が増
大することにあることがわかる。また、一方、2)の結
晶子の歪みとして面間隔の変化や変動が考えられる。St
okes&Wilson の式より、結晶子の不均一歪みηとそれに
基づく回折線の積分幅β‘iとの間には以下の関係があ
る。
【0019】
【数3】 結晶子の大きさと不均一歪みの両方によるプロファイル
の広がりはHallの式を用いると以下の式で表すことがで
きる。
【0020】
【数4】
【0021】つまり、水素吸蔵合金をCuK αを線源とし
たX線回折ピークを測定した際の三強線のうち少なくと
も一つのピークでのプロファイルの広がりは、結晶紙の
大きさの変化と不均一歪みの生成との両方の寄与による
ものである。そしてこの二つの因子により合金の吸蔵量
を改善させることができる。つまり結晶子の大きさが適
当に小さいため、耐久性を損なうことなく、水素の拡散
するパスが増大させ、水素の吸蔵脱蔵特性を向上させ
る。また、合金に適度な不均一歪みを与えることにより
結晶格子内のエネルギーを変化させて水素の吸蔵脱蔵を
容易にすることが可能となる。
【0022】前記ピークでのプロファイルの広がりを示
すこの半価幅Δ(2θ)の値は近接しているピークが重
なり合った場合にも1つのピークと見なしてその価を評
価している。プロファイルの広がりにおいては、半価幅
Δ(2θ)が0.2 ゜より小さい場合には前述のような変
化を生じさせることができず、また50゜より大きい場合
には吸脱蔵の耐久性が減少する。また特にΔ(2θ)が
0.5 ゜以上20゜以下の範囲においては吸蔵速度が著しく
増大する。このことからΔ(2θ)の範囲は0.2 ゜≦Δ
(2θ)≦50゜が好ましく、特に好ましくは0.5 ゜≦Δ
(2θ)≦20゜の範囲である。
【0023】なお、本発明において、合金の結晶子の大
きさDは2000オングストロームより大きい場合には水素
の反応速度が著しく減少し、5 オングストロームよりよ
り小さい場合には吸脱蔵の耐久性が減少する。それゆえ
Dの範囲は5 オングストローム≦D ≦2000オングストロ
ームであるのが好ましい。このように結晶子を適度な値
にすると小さくすると、水素の拡散するパスを増大させ
るとともに、その距離を短くするので吸脱蔵特性を改善
することができる。 (iii) 本発明においては、酸素濃度は少なければ
少ないほどよいが、特に10at% 以下であることが望まし
い。酸素濃度をこの範囲に抑えることにより水素吸蔵特
性を向上させることができる。吸蔵時における合金の活
性は表面での触媒層の生成のしやすさと、触媒の性能に
関連していると考えられる。これらの点から、本発明に
おいては、さらに吸蔵特性を向上させる手段として水素
化における触媒種を含有していても良い。触媒種は本発
明の組成を有する合金相とは別の相として合金組織中に
存在する。
【0024】触媒種としては水素との反応に対して高い
触媒活性を有する元素または合金または金属酸化物が望
ましい。特に水素電極反応における交換電流密度i0が大
きいものが好ましく、元素としては、1A族から7B族
から選ばれる少なくとも1種の元素が望ましい。特に4A
〜1B族元素から選ばれる少なくとも1種の元素が好まし
い。例えばTi、Zr、Hf、V 、Nb、Ta、Cr、Mo、W 、Mn、
Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Pd、Ni、Pt、Cu、Ag、Au等が挙げ
られる。また、1A族から7B族から選ばれる少なくとも2
種以上元素で構成される合金のうち、元素間の相乗効果
によってその元素単体よりも水素電極反応における触媒
活性の高い合金を形成するものでもよい。例えばNi-Ti
系合金、Ni-Zr 系合金、Co-Mo 系合金、Ru-V系合金、Pt
-W系合金、Pd-W系合金、Pt-Pd 系合金、V-Co系合金、V-
Ni系合金、V-Fe系合金、Mo-Co 系合金、Mo-Ni 系合金、
W-Ni系合金、W-Co系合金などが挙げられる。その中でも
特にMoCo3 、WCo3、MoNi3 、 WNi3 などは触媒活性が高
く吸蔵特性を向上させるのに適している。上記元素で構
成される金属酸化物の中では、特にi0が大きいものが好
ましい。例えばFeO 、 RuO2 、CoO 、Co2 O3 、Co3 O
4 、 RhO2 、 IrO2、NiO 等が挙げられる。このような
触媒種は、合金組織中に粒径0.001 μm 以上100 μm 以
下で体積比で0.01%以上50%以下分散していることが望
ましい。
【0025】このように上記の元素、合金又は酸化物の
相を分散させることにより、水素に対する触媒活性が向
上するため、水素の吸蔵特性が向上する。分散させる触
媒種の結晶の大きさは0.001 μm より小さい場合には、
吸蔵特性が向上効果が小さく、また100 μm より大きい
場合には合金の吸蔵速度が著しく減少する。それゆえ結
晶の大きさの範囲は0.001 μm 以上100 μm 以下とす
る。より好ましい範囲は0.01μm 以上30μm 以下であ
る。
【0026】分散量が体積比で0.01%未満であると吸蔵
速度が増大せず、50%を越えると吸蔵量が減少する。よ
り好ましい範囲は体積比で0.1 %以上40%以下である。
本発明においては、酸素濃度は少なければ少ないほどよ
いが、特に0%以上10at%以下であることが好ましい。酸
素濃度をこの範囲に抑えることにより水素吸蔵特性を向
上させることができる。 (iv) 本発明の水素吸蔵合金を製造するには、どの
ような手法をとってもかまわないが、前記(i)に示し
た組成の合金に対し、非平衡プロセスを適用することに
より得ることができる。
【0027】非平衡プロセスとしては、 1)メカニカル処理法、 2)液体急冷法 3)スパッタ法 4)固体拡散法 5)水素吸収法 6)ガスアトマイズ法 7)真空蒸着法 が挙げられる。特に1)、2)の方法が好ましい。
【0028】まず、1)メカニカル処理法による本発明
の水素吸蔵合金の製造方法を説明する。まず、所定の組
成を有する水素吸蔵合金単体、あるいは水素吸蔵合金と
触媒種の混合物を用意する。触媒種としては、1A族から
7B族から選ばれる少なくとも一種の元素、1A族から7B族
までの少なくとも2種以上の元素で構成される合金、ま
たは1A族から7B族から選ばれる少なくとも一種の元素の
酸化物が挙げられる。1A族から7B族から選ばれる少なく
とも一種の元素としてはTi、Zr、Hf、V 、Nb、Ta、Cr、M
o、W 、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Pd、Ni、Pt、Cu、A
g、Au等が挙げられる。1A族から7B族までの元素で構成
される合金のうち、元素間の相乗効果によってその元素
単体よりも水素電極反応における触媒活性の高い合金を
形成するものが好ましい。特に水素電極反応における交
換電流密度i0が大きいものが好ましく、例えばNi-Ti 系
合金、Ni-Zr 系合金、Co-Mo 系合金、Ru-V系合金、Pt-W
系合金、Pd-W系合金、Pt-Pd 系合金、V-Co系合金、V-Ni
系合金、V-Fe系合金、Mo-Co 系合金、Mo-Ni 系合金、W-
Ni系合金、W-Co系合金などが挙げられる。その中でも特
にMoCo3 、 WCo3 、MoNi3 、 WNi3 などは触媒活性が高
く吸蔵特性を向上させるのに適している。1A族から7B族
から選ばれる少なくとも一種の元素の酸化物として、好
ましくは特に水素電極反応における交換電流密度i0が大
きいものが好ましい。例えばFeO 、 RuO2 、CoO 、Co2
O3 、Co3 O4 、 RhO2 、 IrO2 、NiO 等が挙げられ
る。水素吸蔵合金と上記元素、合金、又は酸化物の添加
物との混合割合は、特にモル比が0%以上85% 以下である
ことが好ましい。添加物の割合が多すぎると吸蔵量が減
少する。
【0029】このような添加物を水素吸蔵合金に添加し
た上で後述するメカニカルな処理を施すことにより、水
素吸蔵合金の水素吸蔵特性が向上するものと考えられ
る。次に該混合粉を容器に投入し、メカニカルな処理を
施す工程を行う。メカニカルな処理とは、混合粉に機械
的に衝撃を与える方式が採用される。具体的には、例え
ば遊星ボールミル、スクリュー式ボールミル、回転式ボ
ールミル、アトライタなどに混合粉を投入し、容器とボ
ール、またはボールとボールとの衝突により機械的に衝
撃を与える方式が採用される。
【0030】ここで、容器を密閉するときにはアルゴン
などの不活性ガス雰囲気で満たしたドライボックスのよ
うな装置内で行うか、または容器に排気弁を設けて容器
内を排気する。また場合によっては水素ガスを導入して
処理を行う。
【0031】以上のような装置は密閉容器といっても容
器内で衝突を起こさせるため、容器の合わせ目にも衝撃
が及び、密閉性低下の一因となる。そこで、密閉性を確
保するため、容器を二重蓋にする、あるいはこの考えを
延長して装置自体を不活性雰囲気で満たした、あるいは
真空にした部屋に入れてしまう、などの工夫をする事が
望ましい。
【0032】容器内を不活性雰囲気にする場合には、不
活性ガスの純度も制御されていることが望ましい。例え
ば酸素濃度200ppm以下、水分濃度60ppm 以下に抑えるこ
とが望ましい。原料として用いる水素吸蔵合金粉末や金
属粉末等も不活性ガス雰囲気中で扱い、酸化を避けるこ
とが望ましい。
【0033】メカニカル処理は0.5 時間〜1000時間の範
囲で行うことが望ましい。0.5 時間未満では十分に吸蔵
特性が変化せず、1000時間より長い場合では酸化が徐々
に進行するほか、製造コストも大きなものになる。
【0034】得られる合金粉末の粒径は処理条件にも左
右されるが0.1 〜100 μm の範囲内に存在することが望
ましい。合金粉末の拡散の点で必要に応じて時効処理を
行ってもよく、この場合処理温度は合金組成によって変
化するが、約50〜600 ℃程度の温度範囲が好ましい。
【0035】上記の水素吸蔵合金の成分には、例えばア
ルカリ金属やアルカリ土類金属、希土類元素など非常に
酸化されやすい成分が含有されていることがある。この
ような水素吸蔵合金に対しメカニカル処理を施すと酸化
物が形成され純度の低下を招き、水素吸蔵特性の低下を
引き起こす。したがって、メカニカル処理中は得られる
水素吸蔵合金中の酸素濃度を10at% となるよう処理中の
雰囲気制御は厳密に行う必要がある。
【0036】このようなメカニカル処理は、水素吸蔵合
金に対し以下のような作用を生じせしめると考えられ
る。 (1)粒子の基本的な構造を変化させるのみでなく、表
面構造の変化などにより粒子物性を変化させる、すなわ
ち内部エネルギーを変化させる。 (2)水素吸蔵合金中に微細な化合物粒子が生成し、そ
の生成に伴って新鮮な表面を発生させ、その表面エネル
ギーを増大させる。 (3)合金の表面およびその構造を変化させ、そこに生
じたストレスによって構造破壊を引き起こし、加えて原
子や分子の位置のずれと規則性の低下によりポテンシャ
ルエネルギーを増大させることにより、触媒活性の向上
や触媒反応における選択性を向上させる。 (4)改質により合金中での格子欠陥が生じる。(格子
欠陥には、理想的な結晶において熱力学的に許容される
格子欠陥以外に、改質工程中に加えられた機械的エネル
ギーによって粒子中に生じた可塑的変形、局所的に発生
した熱による粒子内の温度差や相転移の発生などによっ
て生じた残留応力なども含めて考えられる。) 以上の(1)〜(4)の作用によって水素吸蔵合金の吸
蔵特性が向上されるものと考えられる。
【0037】次に2)の液体急冷法について説明する。
まず、所定の組成の水素吸蔵合金粉末を加熱溶解し、そ
の溶湯を単ロール法、双ロール法、遠心法、溶射法、ス
プレーロール法などで急冷することにより得ることがで
きる。
【0038】特に急冷法で本発明の水素吸蔵合金を得る
場合は共晶点の組成を有する合金を急冷することが望ま
しい。例えば図1にMg−Ni系合金の状態図を示して
いる。この図よりNiが11.3%である組成比に共晶
点が存在する。そこでこの組成付近Mgx Ni100-x
(5≦x≦20)の組成の水素吸蔵合金に液体急冷法を
行うと非常にブロードなピークを有する合金を作成する
ことができ、この合金は水素吸蔵量が大きい。同様にM
g−Zn系合金においては組成Mgx Zn100-x(20
≦x≦40)、Mg−Sn系合金では組成Mgx Sn
100-x (5≦x≦20)の共晶点で液体急冷法を行うと
同様に吸蔵特性の高い合金を作ることができる。
【0039】水素化における触媒種を分散させるには、
水素吸蔵合金を溶解する際に上記触媒種を添加する方法
や、超急冷法、アトマイズ法、めっき法、CVD 法、スパ
ッタ法、メカニカルアロイング法、圧延法、ゾル・ゲル
法などが挙げられる。 (v) 次に本願発明に係る二次電池について説明す
る。本発明にかかわる二次電池のうち、円筒型ニッケル
水素電池の例を図2を参照して説明する。ただし、本願
発明に係る二次電池の形状は円筒型に限定されるもので
はない。
【0040】図2に示すように有底円筒状の容器1内に
は、正極2とセパレータ3と負極4とを積層してスパイ
ラル状に捲回する事により作成された電極群5が収納さ
れている。前記負極4は、前記電極群5の最外周に配置
されて前記容器1と電気的に接触している。アルカリ電
解液は、前記容器1内に収容されている。中央に孔6を
有する円形の第1の封口板7は、前記容器1の上部開口
部に配置されている。リング状の絶縁性ガスケット8
は、前記封口板7の周縁と前記容器1の上部開口部内面
の間に配置され、前記上部開口部を内側に縮径するカシ
メ加工により前記容器1に前記封口板7を前記ガスケッ
ト8を介して気密に固定している。正極リード9は、一
端が前記正極2に接続、他端が前記封口板7の下面に接
続されている。帽子形状をなす正極端子10は、前記封
口板7上に前記孔6を覆うように取り付けられている。
ゴム製の安全弁11は、前記封口板7と前記正極端子1
0で囲まれた空間内に前記孔6をふさぐように配置され
ている。中央に穴を有する絶縁材料からなる円形の押さ
え板12は前記正極端子10上に前記正極端子10の突
起部がその押さえ板12の穴から突出されるように配置
されている。外装 チューブ13は、前記押さえ板12
の周縁、前記容器1の側面及び前記容器1の底部周縁を
被覆している。
【0041】次に二次電池の正極、セパレータ、負極、
及び電解液について説明する。 1)正極 正極は、例えば、活物質である正極材料、例えば水酸化
ニッケル粉末に導電材料を添加し、高分子結着剤及び水
と共に混練してペーストを調製し、前記ペーストを導電
性基板に充填し、乾燥した後成形することにより作成さ
れる。
【0042】前記導電材料としては、例えばコバルト酸
化物、コバルト水酸化物、金属コバルト、金属ニッケ
ル、炭素などを挙げることができる。前記高分子結着剤
としては、例えばカルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリテトラフ
ルオロエチレンなどを挙げることができる。
【0043】前記導電性基板としては、例えば、ニッケ
ル、ステンレス、またはニッケルメッキが施された金属
から形成された網状、スポンジ状、繊維状、もしくはフ
ェルト状の金属多孔体を挙げることができる。 2)セパレータ セパレータとしては、例えばポリプロピレン不織布、ナ
イロン不織布、ポリプロピレン繊維とナイロン繊維を混
繊した不織布などの高分子不織布が挙げられる。
【0044】特に表面が親水化処理されたポリプロピレ
ン不織布は、適度な親水性を有しセパレータとして好適
である。 3)負極 負極は、水素吸蔵合金の粉末に導電材を添加し、高分子
結着剤及び水と共に混練してペーストを調製し、前記ペ
ーストを導電性基板に充填し、乾燥した後、成形するこ
とにより作成される電極、あるいは水素吸蔵合金を焼結
して得られる電極を用いることが望ましい。
【0045】水素吸蔵合金としては前記本発明の水素吸
蔵合金を適用する。水素吸蔵合金の平均粒径は0.1 μm
以上100 μm以下であることが望ましい。これより粗い
粒子では焼結後の合金の比表面積が小さくなりすぎて大
きな電流を取り出すことができなくなる。他方、平均粒
径が小さすぎる場合には充放電サイクル特性が低下す
る。 4)電解液 アルカリ電解液としては、例えば、水酸化ナトリウム
(NaOH)の水溶液、水酸化リチウム(LiOH)の
水溶液、水酸化カリウム(KOH)の水溶液、NaOH
とLiOHの混合液、KOHとLiOH、とKOHとL
iOHとNaOHの混合液などを用いることができる。
【0046】本発明水素吸蔵合金は、従来の水素吸蔵合
金に比べて重量当たりの水素吸蔵量が大きく安価で軽量
である。さらに従来のMg系水素吸蔵合金に比べて吸蔵
特性、特に吸蔵量の増大が顕著であるという特徴があ
る。また本発明の二次電池は、水素吸蔵量の高い水素吸
蔵合金を使用しているため、容量の高い二次電池を提供
することができる。
【0047】
【実施例】
(実施例1〜2、比較例1)まず、高周波溶解法で得ら
れたMg2 Ni合金を作成し、10mm各程度に粉砕した。
次にMg−Ni系での共晶点近傍の組成Mg7.85Niと
なるように、作成したMg2 NiとMgを所定量混合し
た。この混合粉末を溶解して溶湯とし、液体急冷を施し
た。
【0048】液体急冷はAr雰囲気下、周速40m/s
ecのCuロールで射出することにより行い、実施例1
の試料薄片を得た。この合金薄片のXRDパターンを図
3に示す。図3において(B)は実施例1の試料薄片の
データを示す。Mg7.85Ni合金のXRDパターンは2
0゜付近及び40゜付近のピークが非常にブロードにな
っており、見かけの半価幅Δ(2θ20゜)及びΔ(2θ
40゜)は著しく増大した。三強線のうち1つのピークの
半価幅Δ(2θ20゜)は、10゜であった。
【0049】合金の水素吸蔵特性を評価するため、水素
吸蔵放出特性評価装置を用いた。装置の概略図を図4に
示す。測定は、反応容器に一定量の水素を導入した時の
反応容器内での圧力変化をモニターすることにより行っ
た。
【0050】まず、前記各水素吸蔵合金を前述した図4
の試料容器3内に収納した。第1バルブ71を閉じ、第
2、第3のバルブ72、73を開き、真空ポンプ5を作動し
て前記配管2、分岐配管4、蓄圧容器8および試料容器
3内の空気を十分に排気した。第2、第3のバルブ72、
73を閉じた後、第1バルブ71を開いて水素ボンベ1から
水素を供給して前記配管2、分岐配管4および蓄圧容器
8内を水素置換した。その後、第1バルブ71を閉じ、そ
の時点で圧力計6が示す系内の圧力から導入した水素量
を算出した。つづいて、第2バルブ72を開き、水素を前
記試料容器3内に供給し、温度を熱電対10でモニター
する。その際、前記試料容器3内の温度が一定となるよ
うにヒータ9をコンピュータ11および温度コントロー
ラ12で制御した。このときの前記容器3内の圧力変化
を圧力計6により検出してそれをレコーダ13で記録し
た。
【0051】前記実施例1の合金の水素吸蔵合金粉末に
おいて、前記の水素吸蔵放出特性評価装置を用い、80℃
での水素吸蔵速度を評価した結果を表1に示している。
なお表1において水素吸蔵量は、反応容器に一定量の水
素を導入を開始してから10時間後までに合金中に吸蔵さ
れた水素吸蔵量(wt%)で表している。
【0052】
【表1】
【0053】また、比較例1として、まず、高周波溶解
法で得られたMg2 Ni合金を作成し、10mm各程度に粉
砕した。この粉末を溶解して溶湯とし、実施例1と同様
に、液体急冷を施し比較例1の試料薄片を得た。この合
金薄片のXRDパターンを図3に併記する。図3におい
て(A)は比較例1の試料薄片のデータを示す。Mg2
Ni合金のXRDパターンは液体急冷を施しても依然結
晶性の高い合金のままである。三強線のうち1つのピー
クの半価幅Δ(2θ20゜)は、0.1 ゜であり、また、三
強線のうちピークの半価幅Δ(2θ)が0.2°≦Δ
(2θ)≦50°の範囲にあるものはなかった。また、比
較例1の試料薄片に対しても実施例1と同様に水素吸蔵
特性を評価した。その結果を表1に併記する。
【0054】比較例1ではその吸蔵速度が著しく低く,
水素を吸蔵することができない。実施例1ではこの処理
により吸蔵速度を著しく向上させることが可能となっ
た。 (実施例2〜10)表1に示す組成の混合粉末を実施例
1と同様に前記の条件で液体急冷し、試料薄片を得た。
これらの試料のXRDパターンを測定したところ、三強
線のうちの一つのピークが20゜付近にあらわれ非常に
ブロードであった。三強線のうち1つのピークの半価幅
Δ(2θ20゜)をそれぞれ表1に併記する。また、実施
例2〜10の試料薄片に対しても実施例1と同様に80
℃における水素吸蔵特性を評価した。その結果を表1に
併記する。
【0055】これらの結果から本発明の水素吸蔵合金を
用いると吸蔵量が著しく増大することがわかった。 (比較例2、実施例11)次に、比較例1に示したMg2
Ni合金および前記実施例1 の水素吸蔵合金粉末を使用し
て以下に示す手順で電極を作製した。まず、これら水素
吸蔵合金粉末と電解銅粉を重量比が1の割合で混合し、
この混合体1gを錠剤成型器(内径10mmφ)で圧力10トン
で5 分間加圧することによりペレットを作製した。この
ペレットをニッケルの金網で挟み込み、周辺部をスポッ
ト溶接して圧接し、ニッケルのリード線をスポット溶接
して合金電極を作製した。
【0056】前記水素吸蔵合金電極を対極である焼結式
ニッケル電極とともに8 規定の水酸化カリウム水溶液に
浸漬し、25℃の温度下にて充放電サイクル試験を行っ
た。充放電条件は、合金1g当たり100mA の電流で10時間
充電した後、10分間休止し、合金1g当たり20mAの電流で
酸化水銀電極に対して-0.5V になるまで放電を行うサイ
クルを繰り返した。表2に各電極の最大放電容量を示し
ている。
【0057】
【表2】
【0058】比較例1の合金を使用した比較例2の合金
電極では、常温では充放電することができず、放電容量
はほとんど示さない。一方、前記実施例1の合金合金を
使用した実施例11の電極では、1サイクル目から放電
容量が900mAh/gを示しており、本発明によって放電容量
を著しく増大させることが可能であることがわかった。
【0059】(実施例12〜20)また、表2に示す組
成の混合粉末を実施例1と同様に前記の条件で液体急冷
し、試料薄片を得た。これらの試料のXRDパターンを
測定したところ、三強線のうちの一つのピークが40゜
付近にあらわれ非常にブロードであった。三強線のうち
1つのピークの半価幅Δ(2θ40゜)をそれぞれ表2に
併記する。
【0060】また、これらの試料薄片を用いて実施例1
1及び比較例2と同様に合金電極を作成し充放電サイク
ル試験を行った。表2に各電極の最大放電容量を示して
いる。表2の結果から本発明によって放電容量を著しく
増大させることが可能であることがわかった。 (実施例21 比較例3)水素吸蔵合金であるMg2.9
Ni合金1モルからなる粉末をステンレス鋼製の二重蓋
の容器にステンレス製の球とともにいれ、酸素濃度1ppm
以下、水分濃度0.5 ppmに制御されたアルゴン雰囲気
で満たし、Oリング密閉し、回転数200rpmにて100 時間
メカニカル処理を行い実施例21の試料粉末を得た。
【0061】この試料のXRDパターンを測定したとこ
ろ、三強線のうちの一つのピークが40゜付近にあらわれ
非常にブロードであった。三強線のうち1つのピークの
半価幅Δ(2θ40゜)を表3に併記する。また、実施例
21の試料に対して、実施例1と同様にして50℃での
水素吸蔵特性を評価した。その結果を表3に併記する。
なお、水素吸蔵量は反応容器に一定量の水素の導入を開
始してから6時間後までに合金中に吸蔵された水素量
(wt%)で表している。
【0062】
【表3】
【0063】また、比較例3として、まず、高周波溶解
法で得られたMg2.9 Ni合金を作成し、10mm各程
度に粉砕した。この合金薄片のXRDパターンを測定し
たところ、比較例3の試料のXRDパターンは結晶性の
高い合金のままである。三強線のうち1つのピークの半
価幅Δ(2θ20゜)は、0.06゜であり、また、三強線の
うちピークの半価幅Δ(2θ)が0.2°≦Δ(2θ)
≦50°の範囲にあるものはなかった。また、比較例3の
試料薄片に対しても実施例21と同様に50℃水素吸蔵
特性を評価した。その結果を表3に併記する。
【0064】比較例3ではその吸蔵速度が著しく低く,
水素を吸蔵することができない。実施例21ではこの処
理により吸蔵速度を著しく向上させることが可能となっ
た。 (実施例22〜実施例30)表3に示す合金1モルと、
触媒種となる添加物を所定の添加量の割合で調合した混
合粉末を準備した。この混合粉末に対し実施例21と同
様にメカニカルな処理を施した。これらの試料のXRD
パターンを測定したところ、三強線のうちの一つのピー
クが20゜付近にあらわれ非常にブロードであった。合
金組織を観察すると、合金相中に添加物の相が分散して
いた。三強線のうち1つのピークの半価幅Δ(2
θ20゜)をそれぞれ表3に併記する。また、実施例22
〜30の試料薄片に対しても実施例1と同様に50℃に
おける水素吸蔵特性を評価した。その結果を表3に併記
する。
【0065】これらの結果から本発明の水素吸蔵合金を
用いると吸蔵量が著しく増大することがわかった。 (比較例4、実施例31〜40)また、表4に示す組成
の合金粉末1モルと添加物を所定量混合した粉末を実施
例21と同様に前記の条件でメカニカル処理し、試料を
得た。これらの試料のXRDパターンを測定したとこ
ろ、三強線のうちの一つのピークが40゜付近にあらわ
れ非常にブロードであった。合金組織を観察すると、合
金相中に添加物の相が分散していた。三強線のうち1つ
のピークの半価幅Δ(2θ40゜)をそれぞれ表4に併記
する。
【0066】
【表4】
【0067】また、これらの試料薄片を用いて実施例1
1及び比較例2と同様に合金電極を作成し充放電サイク
ル試験を行った。表4に各電極の最大放電容量を示して
いる。表4の結果から本発明によって放電容量を著しく
増大させることが可能であることがわかった。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明の水素吸蔵合金は、
水素吸蔵量を著しく向上させることができる。したがっ
て、水素吸蔵合金を用いてきた各種応用分野(水素の貯
蔵・輸送、熱の貯蔵・輸送、熱−機械エネルギーの変
換、水素の分離・精製、水素同位体の分離、水素を活物
質とする電池、合成化学における触媒、温度センサー
等)がより拡充され、さらには水素吸蔵合金利用の新し
い分野の開拓にもつながり得ると考えられる。また、本
発明によれば二次電池は、容量が高い二次電池を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Mg−Ni系合金の状態図
【図2】 本発明にかかわる円筒型二次電池の斜視図
【図3】 実施例1及び比較例1の XRDパターン
【図4】 水素吸蔵放出特性評価装置
【符号の説明】
1…水素ボンベ、2…試料容器、5…真空ポンプ、6…
圧力計、71 、72 、73 …バルブ、8…蓄圧容器、9
…ヒーター、10…熱電対、11…コンピュータ、12
…温度コントローラ、13…レコーダ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される合金を含
    み、CuK αを線源としたX線回折ピークにおいて、三強
    線のうち少なくとも一つのピークでの半価幅Δ(2θ)
    が0.2 ゜≦Δ(2θ)≦50゜であることを特徴とする水
    素吸蔵合金 (Mg1-xx20-yT・・・・・(I) (ただしTはNi、Fe、Co、Cu、Zn、Sn、S
    iから選ばれた少なくとも1種の元素、MはMgおよび
    T以外のMgよりも電気陰性度の大きい元素のうちから
    選ばれた少なくとも一種の元素であり、xおよびyの値
    はそれぞれ0≦x<0.5、0≦y<18)として規定
    される。)
  2. 【請求項2】水素吸蔵合金を備える水素負極と、正極
    と、正極および負極を隔絶するセパレータと、アルカリ
    性電解液とを備える二次電池において、前記水素吸蔵合
    金が下記一般式(I)で表される合金を含み、CuK αを
    線源としたX線回折ピークにおいて、三強線のうち少な
    くとも一つのピークでの半価幅Δ(2θ)が0.2 ゜≦Δ
    (2θ)≦50゜であることを特徴とする二次電池。 (Mg1-xx20-yT・・・・・(I) (ただしTはNi、Fe、Co、Cu、Zn、Sn、S
    iから選ばれた少なくとも1種の元素、MはMgおよび
    T以外のMgよりも電気陰性度の大きい元素のうちから
    選ばれた少なくとも一種の元素であり、xおよびyの値
    はそれぞれ0≦x<0.5、0≦y<18)として規定
    される。)
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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