JPH10102223A - Fe系非晶質合金 - Google Patents

Fe系非晶質合金

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JPH10102223A
JPH10102223A JP25425796A JP25425796A JPH10102223A JP H10102223 A JPH10102223 A JP H10102223A JP 25425796 A JP25425796 A JP 25425796A JP 25425796 A JP25425796 A JP 25425796A JP H10102223 A JPH10102223 A JP H10102223A
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JP
Japan
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amorphous
alloy
atomic
less
supercooled liquid
Prior art date
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Pending
Application number
JP25425796A
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English (en)
Inventor
Akihisa Inoue
明久 井上
Akira Murakami
亮 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 103K/s程度の冷却速度が得られる金型鋳
造法等において容易に肉厚が1.5mm以上の非晶質鋳造
材が得られる優れた非晶質形成能を有し、かつ、60K
以上の過冷却液体領域を示して加工性にも優れたFe系
非晶質合金を提供すること。 【解決手段】 原子%による組成式が、 Fe(100-a-b-c―d-e-f-g)AlaGabPcC
dBeSifMg [ただし式中、MはCr、Nb、MoおよびCoの群から選
択される1種または2種の元素であり、4≦a≦6、1
≦b≦3、9≦c≦12、5≦d≦7、3≦e≦5、
0.5≦f≦4および0.25≦g≦5を満足する]で示
される組成からなることを特徴とするFe系非晶質合
金。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非晶質形成能に優
れ、かつ広い過冷却液体領域を示すFe系非晶質合金に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融状態の合金を急冷することにより、
薄帯状、細線状、粉粒体状など種々の形状を有する非晶
質合金が得られることはよく知られている。そして、こ
れまでにFe系、Co系、Ti系、Zr系およびAl系など
の合金系において数多くの非晶質合金が見い出されてい
る。中でも、Fe系の非晶質合金は優れた軟磁気特性を
有し、かつ、高強度で高い熱的安定性を示すことから、
新しい磁性材料としてトランス材料への応用を初めとす
る種々の産業分野への応用展開がなされている。
【0003】しかしながら、従来のFe系非晶質合金
は、非晶質形成能が十分でなく、臨界冷却速度が高いた
め、作製可能な形状としては厚さが60μm以下の薄帯
形状や、直径が150μm以下の細線形状、あるいは粒
径が100μm以下の粉末形状のみに限られ、工業的に
用途が限定されていた。
【0004】一方、特開平5−245597号公報や特
開平5−253656号公報では極めて容易に肉厚の非
晶質合金を作製することができる金型を用いた鋳造法
(以下、金型鋳造法と称す)が提案されており、Fe系
非晶質合金の鋳造材を得る方法が開示されているが、従
来のFe−Si−B系やFe−P−C系合金では、肉厚の
バルク状非晶質材が得られず、Fe系非晶質合金の応用
開発の障害となっていた。
【0005】このような背景から、近年、優れた非晶質
形成能を有するFe系合金の探索がなされ、様々な形状
への加工が有利な60K以上の広い過冷却液体領域を示
す合金としてFe72Al5Ga2P11C6B4合金(M
aterials Transactions, JIM, Vol 36,No.9(1995),p118
0〜1183)、Fe70Al5Ga2P11C6B4Nb2合
金(Materials Transactions, JIM, Vol 37,No.1(199
6),p32)およびFe72Al5Ga2P11C5B4Si1
合金(日本金属学会第118回大会概要集)が提案され
ている。これらの合金は、優れた非晶質形成能に加え
て、優れた軟磁気特性や熱的安定性も示すことから、機
能性非晶質合金バルク材への応用が期待されている。
【0006】しかし、発明者らが上記金型鋳造法によ
り、過冷却液体領域が60K以上である上記のFe72
Al5Ga2P11C6B4およびFe70Al5Ga2P
11C6B4Nb2合金の1.5mm以上の肉厚の鋳造材を
作製すると、非晶質形成能が十分でなく非晶質単相のも
のが得られないことが判明した。
【0007】一方、Fe72Al5Ga2P11C5B4
Si1合金は前記金型鋳造法により1.5mm以上の肉厚の
鋳造材を作製することが可能であり優れた非晶質形成能
を有していたが、その後、特開平5−104127号公
報に開示されている過冷却液体を利用した加工を試みた
場合、過冷却液体領域は実際は60K未満であるために
非晶質状態を維持したままで加工時の変形量を大きくと
ることができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業的観点
から、より優れた非晶質形成能を有し1.5mm以上の肉
厚を有するバルク状非晶質合金の作製が可能となると同
時に、60K以上の広い過冷却液体領域を示し、非晶質
合金の加工性に優れた合金を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、原子%による
組成式が、 Fe(100-a-b-c―d-e-f-g)AlaGabPcC
dBeSifMg [ただし式中、MはCr、Nb、MoおよびCoの群から選
択される1種または2種以上の元素であり、4≦a≦
6、1≦b≦3、9≦c≦12、5≦d≦7、3≦e≦
5、0.5≦f≦4および0.25≦g≦5を満足する]
で示される組成からなることを特徴とするFe系非晶質
合金に関する。
【0010】本発明者らは鋭意検討を行った結果、特定
の組成範囲のFe−Al−Ga−P−C−B−Si系合金に
Nb、Cr、MoおよびCoから選択される1種または2種
以上の元素を特定量添加することにより、非晶質形成能
に優れ、かつ60K以上の過冷却液体領域を示す新規F
e系非晶質合金が得られることを見いだした。
【0011】本発明による、非晶質形成能に優れ、かつ
60K以上の過冷却液体領域を示すFe系非晶質合金に
おける各合金元素の組成範囲は以下の通りである。な
お、組成範囲は原子%で表され、これは合金中に含まれ
る全ての原子の数に対する各原子の数の割合を意味す
る。
【0012】Alの含有量は、4原子%以上6原子%以
下であることが必要であり、好ましくは4.5原子%以
上5.5原子%以下である。Al含有量が4原子%未満あ
るいは、6原子%を越えると、非晶質形成能が低下し、
金型鋳造法を用いても1.5mm以上の肉厚の鋳造材にお
いて非晶質単相が得られなくなる。
【0013】Gaの含有量は、1原子%以上3原子%以
下であることが必要であり、好ましくは1.5原子%以
上2.5原子%以下である。Ga含有量が1原子%未満あ
るいは3原子%を越えると、非晶質形成能が低下し、金
型鋳造法を用いても1.5mm以上の肉厚の鋳造材におい
て非晶質単相が得られなくなる。
【0014】Pの含有量は、9原子%以上12原子%以
下であることが必要であり、好ましくは10原子%以上
11原子%以下である。P含有量が9原子%未満あるい
は12原子%を越えると、非晶質形成能が低下し、金型
鋳造法を用いても1.5mm以上の肉厚の鋳造材において
非晶質単相が得られなくなる。
【0015】Cの含有量は、5原子%以上7原子%以下
であることが必要であり、好ましくは5.5原子%以上
6.5原子%以下である。C含有量が5原子%未満ある
いはC含有量が7原子%を越えると、非晶質形成能が低
下し、金型鋳造法を用いても1.5mm以上の肉厚の鋳造
材において非晶質単相が得られなくなる。
【0016】Bの含有量は、3原子%以上5原子%以下
であることが必要であり、好ましくは3.5原子%以上
4.5原子%以下である。B含有量が3原子%未満ある
いは5原子%を越えると、非晶質形成能が低下し、金型
鋳造法を用いても1.5mm以上の肉厚の鋳造材において
非晶質単相が得られなくなる。
【0017】Siの含有量は、0.5原子%以上4原子%
以下であることが必要であり、好ましくは、1原子%以
上3原子%以下である。Si含有量が0.5原子%未満あ
るいは4原子%を越えると、非晶質形成能が低下し、金
型鋳造法を用いても1.5mm以上の肉厚の鋳造材におい
て非晶質単相が得られなくなる。
【0018】さらに、本発明のFe系非晶質合金は、C
r、Nb、MoおよびCoの群から選択される1種または2
種以上の元素の含有量が0.25原子%以上5原子%以
下であることが必要であり、好ましくは0.5原子%以
上4原子%以下である。Cr、Nb、MoおよびCoの群か
ら選択される1種または2種以上の元素が0.25原子
%未満であると過冷却液体領域が60K未満となり加工
性に優れた非晶質金属が得られなくなり、5原子%を越
えると、非晶質形成能が低下し、金型鋳造法を用いても
1.5mm以上の肉厚の鋳造材において非晶質単相が得ら
れなくなる。これらの添加元素のうち鋳造性の観点から
好ましいのはCrまたはNbである。
【0019】なお、本発明のFe系非晶質合金は、優れ
た非晶質形成能を有し、かつ60K以上の過冷却液体領
域を示す範囲内において、5原子%以下のNi、Ta、Z
rを添加元素として含んでもよい。
【0020】本発明のFe系非晶質合金は非晶質形成能
に優れているため、特開平5−245597号公報や特
開平5−253656号公報で開示されている、103
K/s程度の冷却速度が得られる金型鋳造法において容易
に肉厚が1.5mm以上の非晶質鋳造材が得られる。な
お、金型鋳造法を用いる場合は、孔径0.5mm〜1.0mm
の石英製ノズルを用い、真空またはアルゴン減圧雰囲気
下で合金をノズル中で溶解したのち、銅製の金型に噴出
圧0.1〜2.0kg/cm2で噴出し金型中で凝固させること
により、鋳物厚さ1.5mm以上の非晶質バルク材を容易
に得ることができる。
【0021】また、本発明のFe系非晶質合金は優れた
非晶質形成能を示すため、単ロール法、双ロール法、回
転液中紡糸法、ガスアトマイズ法等の従来から用いられ
ている生産性に優れた液体急冷法を用いて容易に種々の
形状の非晶質合金を製造することもできる。例えば、非
晶質合金の代表的な製造方法として知られる単ロール法
においては、合金を石英管中、アルゴン雰囲気下で溶融
した後、孔径0.1mm〜1.0mmの石英製ノズルを用い、
真空またはアルゴン雰囲気下、1000〜4000rpm
で回転している直径20cm程度の銅ロール状に噴出圧
0.1〜2.0kg/cm2で噴出し、急冷凝固させることによ
り得ることができる。
【0022】このようにして得られる本発明の非晶質合
金からなる非晶質バルク材は60K以上の過冷却液体領
域を示すため、過冷却液体状態を利用した加工法におい
て優れた加工性を有する。なお、本発明における過冷却
液体領域とは、昇温速度20〜40K/分において示差
走査熱量分析により得られるガラス転移温度(Tg)と
結晶化温度(Tx)の差(Tx−Tg)で定義される温度
域である。
【0023】本発明における非晶質合金は、0.9T以
上の飽和磁束密度を有する磁性材料であり、300〜4
60℃の温度範囲で結晶化が生じないような時間範囲を
選択して熱処理を行うことにより、優れた軟磁気特性を
有する材料を得ることができる。本発明を以下の実施例
および比較例により具体的に説明する。
【0024】実施例1〜32、比較例1〜17 表1〜4に示した実施例1〜32、比較例1〜17の各
組成からなる合金を、孔径0.5mmの石英ノズル中で溶
解した後に、アルゴン減圧雰囲気下で銅鋳型内に噴出圧
0.5kg/cm2で噴出し、冷却凝固させて直径1.5mm、高
さ50mmの円柱試料を作製した。
【0025】次に、作製したそれぞれの試料について組
織の同定および過冷却液体領域の温度幅の測定を行っ
た。なお、組織の同定については、X線回折法により非
晶質相特有のハローパターンが得られた状態を「非晶
質」と判定し、非晶質と結晶相が混在する状態を「結晶
質」と判定した。過冷却液体領域の温度幅△Txは、昇
温速度40K/分で示差走査熱量分析により得られるガ
ラス転移温度(Tg)と結晶化温度(Tx)の差(Tx−
Tg)を測定することにより求めた。なお、組織の同定
より結晶相と判定されたものについては、示差走査熱量
分析を行わなかった。それぞれの判定結果および測定結
果を表1〜4にまとめて示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】表1および表2より、本発明による実施例
1〜32は、いずれも非晶質単相からなる直径1.5m
m、高さ50mmの円柱試料が作製されていた。また、過
冷却液体として存在できる温度域すなわち過冷却液体領
域もいずれの合金においても60K以上と非常に広い温
度範囲を示す非晶質合金であった。
【0031】一方、表3および表4の比較例1〜16は
本発明の組成範囲外の合金であり、非晶質形成能が十分
でなく、金型鋳造法を用いた場合、いずれも結晶質相を
含む直径1.5mmの円柱試料になっており、非晶質単相
合金が作製できていない。
【0032】比較例17では、金型鋳造法を用いて直径
1.5mmの非晶質円柱試料が作製できているが、本発明
の組成範囲外の合金であるために過冷却液体領域は60
K未満の値を示していた。
【0033】実施例33 Fe68Al5Ga2P11C6B4Si2Nb2合金を、
孔径0.5mmの石英製ノズル中で溶解した後に、アルゴ
ン減圧雰囲気下で銅鋳型内に噴出圧0.5kg/cm2で噴出
し、冷却凝固させて直径2.0mm、高さ50mmの円柱試
料を作製した。この試料について実施例1と同様に組織
の同定および過冷却液体領域の測定を行ったところ、非
晶質単相からなっており、過冷却液体領域は70Kであ
った。
【0034】次に、Tgまで試料を加熱し1kg/mm2の荷
重にて試料の延伸加工を行い、この加工後の試料につい
て再度実施例1と同様にして組織の同定を行なった。そ
の結果、作製された直径2.0mmの円柱試料はTg温度に
おいて30%以上の延伸加工が行え、また加工後の試料
も非晶質単相からなっており、非常に加工性に優れた合
金であることが判明した。
【0035】比較例18 比較例17の直径1.5mmの円柱形状を有するFe72A
l5Ga2P11C5B4Si1非晶質合金を用いて、実
施例33と同様に延伸加工を行った。
【0036】その結果、作製された試料はTg温度にお
いて15%の延伸加工しかできなかった。すなわち、F
e72Al5Ga2P11C5B4Si1非晶質合金は過冷
却液体領域を利用した加工は行えるものの、過冷却液体
領域が60K未満であるため、本発明の非晶質合金に比
べて加工性が十分ではなかった。
【0037】
【発明の効果】本発明のFe系非晶質合金は、優れた非
晶質形成能を有するため、金型鋳造法等を利用して、
1.5mm以上の肉厚の非晶質合金を容易に得ることがで
きる。また、60K以上の過冷却液体領域を示すため、
過冷却状態を利用した加工法を適用することにより、様
々な形状のFe系非晶質合金を得ることができる。さら
にFe系非晶質合金は磁性材料として有用であるため、
本発明は工業的に極めて実用性の高いものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子%による組成式が、 Fe(100-a-b-c―d-e-f-g)AlaGabPcC
    dBeSifMg [ただし式中、MはCr、Nb、MoおよびCoの群から選
    択される1種または2種以上の元素であり、4≦a≦
    6、1≦b≦3、9≦c≦12、5≦d≦7、3≦e≦
    5、0.5≦f≦4および0.25≦g≦5を満足する]
    で示される組成からなることを特徴とするFe系非晶質
    合金。
JP25425796A 1996-09-26 1996-09-26 Fe系非晶質合金 Pending JPH10102223A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006059402A1 (ja) * 2004-12-03 2006-06-08 Dynax Corporation 金属ガラスセパレータの製造方法
KR100690281B1 (ko) 2004-11-22 2007-03-09 경북대학교 산학협력단 철계 다원소 비정질 합금조성물

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100690281B1 (ko) 2004-11-22 2007-03-09 경북대학교 산학협력단 철계 다원소 비정질 합금조성물
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