JPH10103147A - 吸入空気量検出装置 - Google Patents

吸入空気量検出装置

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JPH10103147A
JPH10103147A JP8259842A JP25984296A JPH10103147A JP H10103147 A JPH10103147 A JP H10103147A JP 8259842 A JP8259842 A JP 8259842A JP 25984296 A JP25984296 A JP 25984296A JP H10103147 A JPH10103147 A JP H10103147A
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JP
Japan
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intake air
air amount
crankcase
intake
flow rate
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Application number
JP8259842A
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English (en)
Inventor
Yoshihito Sugano
善仁 菅野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 本発明はクランクケース内のブローバイガス
を吸気通路に放出する機構を備える内燃機関の吸入空気
量を検出する装置に関し、吸入空気が脈動する環境下で
高い検出精度を実現することを目的とする。 【解決手段】 機関回転数NEおよび単位回転数当たり
の吸入空気量GNを求める(ステップ100)。NE、
GNが定常値である場合にクランクケースに生ずる圧力
CRP* を求める(ステップ102)。NE、GNに基
づいてなまし率TIMCを求める(ステップ104)。
前回の内圧CRPi-1 とTIMCとCRP * を用いてク
ランクケースの内圧CRPを求める(ステップ10
6)。スロットルバルブが全閉である場合は(ステップ
108)CRPに基づいて補正率KHOSEIを算出し
(ステップ110)、その値KHOSEIを用いて吸入
空気量GAを補正する(ステップ112)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸入空気量検出装
置に係り、特に、クランクケース内のブローバイガスを
吸気通路に放出する機構を備える内燃機関に吸入される
空気量を検出する吸入空気量検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平5−25618
1号に開示される如く、内燃機関に吸入される空気量を
検出する吸入空気量検出装置が知られている。上記従来
の装置は、吸気通路内に配設されるホットワイヤ式流量
センサ(以下、単に流量センサと称す)を備えている。
上記の流量センサは、吸気通路内に流量GAの空気流が
生じた場合に、GA=k・V2 と簡略化して定義づけた
関係を満たす出力信号Vを出力する。
【0003】ところで、車載用内燃機関の分野において
は、クランクケース内に発生するブローバイガスを吸気
通路内に放出するためのクランクケースベンチレーショ
ン装置(以下、PCVと称す)が知られている。内燃機
関の動作中は、ピストンリングとシリンダとの間を流通
して、内燃機関の燃焼室からクランクケース内に、燃料
の未燃成分を含むブローバイガスが流出する。PCV
は、クランクケースの内圧と吸気通路の内圧との差圧を
利用して、そのブローバイガスを吸気通路内に放出させ
ることにより、クランクケース内にブローバイガスが滞
留するのを防止する。
【0004】クランクケースの内圧は、ピストンが上死
点から下死点に向かって変位する過程で高圧となり、ピ
ストンが下死点から上死点に向かって変位する過程で低
圧となる。このため、クランクケースから吸気通路に放
出されるブローバイガスの量は、内燃機関の動作中常に
一定の値とはならない。吸気通路に放出されるブローバ
イガスの量が変動すると、吸気通路内を流れる空気の流
量に脈動が生ずる。このため、PCVを備える内燃機関
においては、流量センサの近傍を流れる空気の流量に、
ブローバイガスの放出に伴う脈動が生ずる。
【0005】上述の如く、流量センサにおいては、流量
GAが安定している場合には、流量GAと出力値Vとの
間に、GA=k・V2 なる関係が成立する。従って、出
力値VがVMAX とVMIN との間で脈動している場合は、
流量GAがGMAX =k・VMA X 2 と、GMIN =k・V
MIN 2 との間で脈動していると判断することができる。
また、流量GAがGMAX とGMIN との間で脈動している
場合、流量センサの近傍を流れる空気の平均流量GASM
を(GMAX +GMIN )/2と算出することができる。
【0006】しかし、流量センサの周囲を流れる空気の
流量に変化が生じた場合に、流量センサの出力信号が変
化後の流量に応じた値に達するまでには、ある程度の応
答時間が必要である。このため、従来の装置において、
流量センサの周囲を流れる空気が最大値GMAX と最小値
MIN との間で変動した場合、流量センサの出力信号V
は、出力値VMAX に比して小さなVMAX * と、出力値V
MIN に比して大きなV MIN * との間で脈動する。この場
合に、流量センサの応答遅れが無視されると、流量セン
サの周囲を流れる空気の流量GAが、GMAX * =k・
(VMAX * 2 とGMIN * =k・(VMIN * 2 との間
で脈動していると誤判断され、また、(G MAX * +G
MIN * )/2が、流量センサの周囲を流れる空気の平均
流量GASMとして誤検出される。
【0007】平均流量GASM=(GMAX * +GMIN *
/2は、本来の平均流量GASM=(GMAX +GMIN )/
2に比して小さな値である。このため、従来の装置にお
いて、吸気通路内に空気の脈動が生じている場合に、何
ら補正が施されることなく、流量センサの検出値から直
接的に平均流量GASMが演算されると、現実の平均流量
GASMに比して小さな平均流量GASMが算出される。従
って、吸気通路内に空気の脈動が生じている場合に、流
量センサの出力信号に基づいて精度良く吸入空気量を求
めるためには、脈動の影響を排除するための補正を施す
必要がある。
【0008】吸気通路内に空気の脈動が生じている場合
に、その影響で吸入空気量の演算値に生ずる誤差の値
は、発生している脈動の大きさや機関回転数NE等に応
じた値となる。上記従来の装置において、脈動の大き
さ、すなわち、脈動幅は、流量センサの出力値の変化幅
により代用することができる。このため、上記従来の装
置においては、流量センサの出力値Vの変化幅(VMAX
* −VMIN * )、および、機関回転数NE等をパラメー
タとして、脈動の影響を排除するための補正量を求め、
かつ、その補正量を用いて平均流量GASMの補正を行う
こととしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置におい
て、出力値Vの変化幅(VMAX * −VMIN * )は、流量
センサの出力値Vが一周期変動する毎に求めることがで
きる。しかし、一周期毎に求まる変化幅(VMAX * −V
MIN * )にはある程度のバラツキが重畳する。このた
め、その値が直接補正量の演算に用いられると、変化幅
(VMAX * −VMIN * )のバラツキの影響で平均流量G
SMの演算精度が悪化することがある。
【0010】上述した演算精度の悪化は、変化幅(V
MAX * −VMIN * )のなまし値を演算し、そのなまし値
に基づいて補正量を求めることにより抑制することがで
きる。しかし、変化幅(VMAX * −VMIN * )のなまし
値に基づいて補正量を求めることとすると、脈動幅が変
化した場合に、補正量にその変化を即座に反映させるこ
とが困難となる。
【0011】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、脈動幅の変化に対して良好な追従性を発揮し、
かつ、高い検出精度の下に吸入空気量を検出することの
できる吸入空気量検出装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、クランクケース内のブローバイガスを
吸気通路に放出するベンチレーション装置を備える内燃
機関に吸入される空気量を検出する吸入空気量検出装置
において、吸気通路を流れる空気の流量を検出する吸入
空気量検出手段と、クランクケースの内圧に対応する特
性値を検出する内圧特性値検出手段と、前記特性値に基
づいて前記吸入空気量検出手段の検出値を補正する吸入
空気量補正手段と、を備える吸入空気量検出装置により
達成される。
【0013】本発明において、吸入空気には、ベンチレ
ーション装置よりブローバイガスが供給される。ブロー
バイガスは、内燃機関の動作に伴って周期的に吸気通路
に供給される。その結果、吸気通路内を流れる空気には
脈動が生ずる。吸気通路内に空気の脈動が生ずると、吸
入空気量検出手段の出力信号には、その脈動に起因する
誤差が発生する。発生する誤差の値は、吸気通路内に発
生する脈動の大きさに応じた値となる。吸気通路に発生
する脈動の大きさは、クランクケースから吸気通路に供
給されるブローバイガスが高圧であるほど、すなわち、
クランクケースの内圧が高圧であるほど大きくなる。従
って、吸気通路にブローバイガスが供給される場合、ク
ランクケースの内圧が高圧であるほど、吸入空気量検出
手段の検出値に大きな誤差が重畳する。吸入空気量補正
手段は、クランクケースの内圧に対応する特性値に基づ
いて、上記の誤差が相殺されるように吸入空気量検出手
段の検出値に補正を施す。上記の手法によれば、精度良
く脈動の影響を補正することができると共に、脈動幅が
変化した場合に、即座にその影響を補正に反映させるこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
内燃機関10の全体構成図を示す。内燃機関10は、シ
リンダブロック12を備えている。シリンダブロック1
2のスカート部には、その下方からオイルパン14が固
定されている。シリンダブロック12のスカート部とオ
イルパン14とは、クランクケース16を形成してい
る。クランクケース16には、クランクシャフト18が
収納されている。オイルパン14には、クランクシャフ
ト18の回転速度に応じた周期でパルス信号を発生する
回転速度センサ19が配設されている。
【0015】シリンダブロック12には、ピストン20
が配設されている。ピストン20は、コンロッド21を
介してクランクシャフト18に連結されている。シリン
ダブロック12の上部には、シリンダヘッド22が配設
されている。シリンダブロック12のシリンダ内壁と、
ピストン20の上面と、シリンダヘッド22の底面と
は、燃焼室24を隔成している。シリンダヘッド22に
は、燃焼室24に開口する吸気ポート26および排気ポ
ート28が設けられている。シリンダヘッド22には、
吸気ポート26を開閉する吸気弁30、および、排気ポ
ート28を開閉する排気弁32が組み込まれている。
【0016】シリンダヘッド22の上部には、ヘッドカ
バー34が固定されている。シリンダヘッド22とヘッ
ドカバー34とは、カム室36を形成している。カム室
36には、クランクシャフト18と同期して回転するカ
ムシャフト38、および、カムシャフト38の回転動作
を往復運動に変換して吸気弁30および排気弁32に伝
達する動力伝達機構40が収納されている。
【0017】吸気ポート26および排気ポート28に
は、それぞれ吸気マニホールド42および排気マニホー
ルド44が連結されている。吸気マニホールド42は、
サージタンク46に連通している。サージタンク46に
は、吸気管48が連通している。吸気管48の内部に
は、アクセルペダルと連動して作動するスロットルバル
ブ50が配設されている。スロットルバルブ50の近傍
には、スロットルバルブ50の開度TAに応じた信号を
出力するスロットル開度センサ52が配設されている。
【0018】吸気管48には、エアフロメータ54が配
設されている。また、エアフロメータ54には、エアフ
ィルタ55が連通している。エアフロメータ54は、吸
気管48に連通する空間内にホットワイヤ56を備える
ホットワイヤ式のエアフロメータである。エアフロメー
タ54は、その内部を流通する空気の質量流量、すなわ
ち、内燃機関10の吸入空気量GAに対して、GA=k
・V2 (k:定数)なる関係を満たす出力信号Vを発生
する。
【0019】内燃機関10は、電子制御ユニット58
(以下、ECU58と称す)を備えている。回転速度セ
ンサ19の出力信号、スロットル開度センサ52の出力
信号、および、エアフロメータ54の出力信号はECU
58に供給されている。ECU58は、これらの出力信
号に基づいて、機関回転数NE、スロットル開度TA、
および、吸入空気量GAを検出する。
【0020】内燃機関10において、シリンダヘッド1
2およびシリンダヘッド22には、クランクケース16
と、カム室36とを連通する連通路60,62が形成さ
れている。また、ヘッドカバー34には、PCVバルブ
64を介して連通路66が接続されている。連通路66
の他端は、サージタンク46に連通している。PCVバ
ルブ64は、カム室36からサージタンク46に向かう
流体の流れのみを許容する逆止弁として機能すると共
に、連通路66を流れる流体の流量を、カム室36とサ
ージタンク46との内圧差に応じた流量に制御する流量
制御弁として機能する。
【0021】ヘッドカバー34には、連通路68が連通
している。連通路68の他端は、スロットルバルブ50
の上流において、吸気管48に連通している。スロット
ルバルブ50の上流側には、ほぼ常に大気圧が導かれて
いる。連通路68には、カム室36の内圧が大気圧に比
して高圧であるか低圧であるかに応じて、双方向に流体
が流通する。
【0022】内燃機関10の作動中に燃焼室24で爆発
行程が行われると、燃焼室24内部に高圧の燃焼圧が発
生する。燃焼室24の内部に高圧の燃焼圧が発生する
と、ピストン20とシリンダ内壁との間を通ってクラン
クケース16にブローバイガスが流出する。ブローバイ
ガスには、燃料の未燃成分と排気ガスとが含まれてい
る。
【0023】クランクケース16の内圧は、ピストン2
0が上死点から下死点に向かって変位する過程で正圧と
なり、一方、ピストン20が下死点から上死点に向かっ
て変位する過程で負圧となる。クランクケース16は、
連通路60,62および連通路66,68を介して、サ
ージタンク46および吸気管48に連通している。この
ため、クランクケース16の内圧が正圧となると、クラ
ンクケース16内のブローバイガスがサージタンク46
および吸気管48に放出される。一方、クランクケース
16の内圧が負圧となると、吸気管48からクランクケ
ース16に向けて空気が流入する。内燃機関10におい
ては、このようにしてクランクケース16の強制換気が
行われる。
【0024】以下、図2乃至図7を参照して、本実施例
の特徴部について説明する。図2は、エアフロメータ5
4において実現される吸入空気量GAと出力信号Vとの
関係を示す。エアフロメータ54は、吸入空気量GAが
緩やかに変化した場合、吸入空気量GAに対して図2に
示す関係、すなわち、GA=k・V2 なる関係を満たす
信号Vを出力する。
【0025】ところで、内燃機関10においては、各
気筒のピストン20の動作に伴って吸気圧が脈動するこ
とにより、また、ブローバイガスがサージタンク46
および吸気管48に供給されることにより、エアフロメ
ータ54の内部を流通する空気の流量に脈動が生ずる。
エアフロメータ54の内部を流通する空気の流量に脈動
が生ずると、その影響で、エアフロメータ54の出力信
号Vにも脈動が生ずる。
【0026】吸入空気量GAが、図2に示すGAMAX
GAMIN との間でゆっくりと脈動する場合、エアフロメ
ータ54の出力信号Vは、図2に示すVMAX とVMIN
の間で脈動する。しかしながら、内燃機関10において
吸入空気量GAに発生する脈動の速度は、エアフロメー
タ54の応答速度に比して高速である。このため、内燃
機関10の作動中に、吸入空気量GAがGAMAX とGA
MIN との間で脈動した場合、エアフロメータ54の出力
信号Vは、VMAX に比して小さなVMAX * と、VMIN
比して大きなVMIN * との間で脈動を示す。
【0027】エアフロメータ54に応答遅れが生じてい
ないと仮定すると、その出力信号VがVMAX * である場
合は、その時点で、GAMAX * =k・(VMAX * 2
表される吸入空気量GAが生じていると判断することが
できる。また、出力信号VがVMIN * である場合は、そ
の時点で、GAMIN * =k・(VMIN * 2 で表される
吸入空気量GAが生じていると判断することができる。
従って、エアフロメータ54に応答遅れが生じていない
と仮定すれば、出力信号VがVMAX * とVMIN * との間
で脈動している場合、吸入空気量GAがGAMAX * とG
MIN * との間で脈動していると判断することができ
る。
【0028】吸入空気量GAに脈動が生じている場合、
その脈動に伴って生ずる最大値と最小値との平均をとれ
ば、その値は吸入空気量GAの平均流量GASMとなる。
例えば、図2に示す如く吸入空気量GAがGAMAX とG
MIN との間で脈動している場合、平均流量GASMは図
2中に○で示す如く、“(GAMAX +GAMIN )/2”
で表すことができる。
【0029】一方、吸入空気量GAがGAMAX とGA
MIN との間で脈動することに伴って、エアフロメータ5
4の出力信号VがVMAX * とVMIN * との間で脈動して
いる場合に、エアフロメータ54に応答遅れが生じてい
ないと仮定すると、吸気管48の内部に、図2中に●で
示す平均流量GASM * 、すなわち、“(GAMAX * +G
MIN * )/2”で表される平均流量GASM * が生じて
いると判断することができる。
【0030】エアフロメータ54の出力特性が吸入空気
量GAに対して比例関係を示さないため、図2中に●で
示す平均流量GASM * =(GMAX * +GMIN * )/2
は、図2中に○で示す現実の平均流量GASM=(GMAX
+GMIN )/2に比して小さな値となる。このため、本
実施例のシステムにおいて、エアフロメータ54の応答
遅れを考慮せずに平均流量GASMが算出されると、吸入
空気量GAに脈動が生じている場合に、現実の平均流量
GASMに比して小さな平均流量GASM * が算出される。
【0031】出力信号Vに基づいて算出される平均流量
GASM * と現実の平均流量GASMとの差は、吸入空気量
GAに生ずる脈動の大きさに応じた値となる。吸入空気
量GAに生ずる脈動のうち、各気筒のピストン20の
動作に伴って生ずる脈動の大きさは、機関回転数NE、
および、スロットル開度TAに対してほぼ一義的に決ま
ることが知られている。
【0032】本実施例のシステムでは、機関回転数NE
とスロットル開度TAとをパラメータとしてピストン2
0の動作に伴う脈動の大きさを定めた2次元マップがE
CU58に記憶されている。また、ECU58は、その
マップを参照することでピストン20の動作に伴う吸入
空気量GAの脈動の大きさを推定する。そして、その推
定値に基づいて、ピストン20の動作に伴う脈動の影響
を排除するための補正値を演算し、出力信号Vに基づい
て演算される平均流量GASM * に適当な補正を施すこと
としている。このため、本実施例のシステムによれば、
ピストン20の動作に伴う吸入空気量GAの脈動に影響
されることなく、精度良く吸入空気量GAの平均流量G
SMを求めることができる。
【0033】吸入空気量GAに生ずる脈動のうち、ブ
ローバイガスがサージタンク46および吸気管48に供
給されることにより生ずる脈動の大きさは、機関回転数
NEおよびスロットル開度TAに加えて、クランクケー
ス16の内圧にも影響される。
【0034】図3は、内燃機関10の作動中に生ずるク
ランクケース16の内圧変動を示す。図3(A)は、内
燃機関10が低負荷領域で継続的に運転された場合に実
現される。また、図3(B)は、内燃機関10が高負荷
領域で継続的に運転された場合に実現される。更に、ク
ランクケース16の内圧は、内燃機関10の負荷状態が
高負荷と低負荷との間で変化した場合に、図3(A)に
示す状態から図3(B)に示す状態に向けて、または、
図3(B)に示す状態から図3(A)に示す状態に向け
て過渡的な変化を示す。
【0035】このように、クランクケース16の内圧
は、内燃機関10の負荷状態に応じてその中心値を増減
させる。このため、ブローバイガスに起因する脈動の影
響は、ピストン20の動作に起因する脈動の影響を排除
するための補正と同じ手法によっては、すなわち、機関
回転数NEとスロットル開度TAとに基づく補正によっ
ては、完全に排除することが困難である。そこで、本実
施例のシステムでは、ブローバイガスに起因する脈動の
影響を排除する補正を行うにあたり、クランクケース1
6の内圧を考慮することとしている。
【0036】図4は、本実施例のシステムにおいて、ブ
ローバイガスに起因する脈動の影響を排除すべくECU
58が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを
示す。ブローバイガスに起因する吸入空気量GAの脈動
は、吸入空気量GAが特に少量となるアイドル運転中に
大きく発生する。この場合、正確な平均流量GASMを得
るためには、脈動の影響を排除する補正が必要となる。
一方、内燃機関10がアイドル運転中でない場合は、ブ
ローバイガスが吸気管48等に供給されることに起因し
て、吸入空気量GAに大きな脈動が生ずることがない。
このため、かかる状況下では、敢えて補正を施すまでも
なく、エアフロメータ54の出力信号Vに基づいて、正
確な平均流量GASMを求めることができる。そこで、図
4に示すルーチンにおいては、吸入空気量GAが特に少
量となるアイドル運転時においてのみ、平均流量GASM
* に補正を施すこととしている。
【0037】図4に示すルーチンは、例えば4msecまた
は8msec等の所定時間毎に起動される定時割り込みルー
チンである。図4に示すルーチンが起動されると、先ず
ステップ100の処理が実行される。ステップ100で
は、回転速度センサ19の出力信号に基づいて機関回転
数NEが演算されると共に、単位回転数あたりの吸入空
気量GNが演算される。吸入空気量GNは、エアフロメ
ータ54の出力信号Vに基づいて演算される平均流量G
SM * を機関回転数NEで割った値である。本ステップ
100の処理が終了すると、次にステップ102の処理
が実行される。
【0038】ステップ102では、機関回転数NEと、
吸入空気量GNとに基づいて、クランクケース16の定
常推定圧CRP* が演算される。定常推定圧CRP
* は、機関回転数NEと吸入空気量GNとの組み合わせ
に対して一義的に決まる値であり、内燃機関10の運転
状態がその状態で安定した場合に、クランクケース16
の内圧が収束する値である。
【0039】図5は、定常推定圧CRP* の演算に際し
て参照されるマップの一例を示す。ECU58には、図
5に示す2次元マップが記憶されている。ECU58
は、上記ステップ102において、図5に示すマップを
機関回転数NEと吸入空気量GNとで検索することによ
り、定常推定圧CRP* を求める。尚、図5に示すマッ
プは、機関回転数NEが低回転となるほど、また、吸入
空気量GNが少量となるほど、定常推定圧CRP* が低
圧となるように設定されている。上記ステップ102の
処理が終了すると、次にステップ104の処理が実行さ
れる。
【0040】ステップ104では、機関回転数NEと、
吸入空気量GNとに基づいて、なまし率TIMCが演算
される。なまし率TIMCは、クランクケース16の内
圧CRPを演算するにあたって用いられる係数である。
図6は、なまし率TIMCの演算に際して参照されるマ
ップの一例を示す。ECU58には、図6に示す2次元
マップが記憶されている。ECU58は、上記ステップ
104において、図6に示すマップを機関回転数NEと
吸入空気量GNとで検索することにより、なまし率TI
MCを求める。尚、図6に示すマップは、機関回転数N
Eが低回転となるほど、また、吸入空気量GNが少量と
なるほど、なまし率TIMCが小さな値となるように設
定されている。上記ステップ104の処理が終了する
と、次にステップ106の処理が実行される。
【0041】ステップ106では、次式に従ってクラン
クケース16の内圧CRPが演算される。 CRP=CRPi-1 +TIMC・(CRP* −CRPi-1 ) ・・・(1) 上記(1)式中、CRPi-1 は、前回の処理サイクル時
に演算されたクランクケース16の内圧CRPである。
上記の演算式によれば、内燃機関10の運転状態に応じ
て変動するクランクケース16の内圧CRPを精度良く
推定することができる。上記の演算が終了すると、次に
ステップ108の処理が実行される。
【0042】ステップ108では、スロットル開度TA
が“0”であるか否か、すなわち、内燃機関10がアイ
ドル状態であるか否かが判別される。その結果、TA=
0が成立すると判別される場合は、ブローバイガスに起
因する脈動の影響を排除すべく、次にステップ110の
処理が実行される。
【0043】ステップ110では、ブローバイガスに起
因する脈動の影響を排除するための補正率KHOSEI
が演算される。図7は、補正率KHOSEIの演算に際
して参照されるマップの一例を示す。ECU58には、
図7に示す1次元マップが記憶されている。ECU58
は、本ステップ110において、図7に示すマップをク
ランクケース16の内圧CRPで検索することにより補
正率KHOSEIを求める。尚、図7に示すマップは、
クランクケース16の内圧CRPが高圧になるほど、補
正率KHOSEIが大きな値となるように設定されてい
る。上記ステップ110の処理が終了すると、次にステ
ップ112の処理が実行される。
【0044】ステップ112では、エアフロメータ54
の出力信号Vに基づいて算出される平均流量GASM *
補正係数KHOSEIを乗算することにより、平均流量
GA SMが算出される。上記の処理によれば、内燃機関1
0がアイドル運転中である場合に、クランクケース16
に高い内圧CRPが蓄えられているほど、すなわち、吸
入空気量GAに大きな脈動が生じ易いほど、平均流量G
SMが平均流量GASM * に比して大きな値に補正され
る。
【0045】エアフロメータ54の出力信号Vに基づい
て演算される平均流量GASM * は、吸入空気量GAに大
きな脈動が生ずるほど、現実の平均流量GASMに比して
小さな値となる。従って、上記ステップ112の処理に
よれば、ブローバイガスに起因する脈動の影響を相殺し
て、精度良く現実の平均流量GASMを求めることができ
る。上記ステップ112の処理が終了すると、次にステ
ップ114の処理が実行される。
【0046】ステップ114では、今回の処理サイクル
時に演算された内圧CRPが、次回の処理サイクル時の
ため、CRPi-1 として記憶される。本ステップ114
の処理が終了すると、今回のルーチンが終了される。上
記ステップ108で、スロットル開度TAが“0”でな
い、すなわち、内燃機関10がアイドル運転中でないと
判別された場合は、次にステップ116の処理が実行さ
れる。内燃機関10がアイドル運転中でない場合は、上
述の如く、エアフロメータ54の出力信号Vに脈動の影
響がさほど反映されない。このため、ステップ116で
は、エアフロメータ54の出力信号Vに基づいて演算さ
れる平均流量GASM * が、そのまま平均流量GASMとさ
れる。本ステップ116の処理が終了すると、次に上述
したステップ114の処理が実行された後、今回のルー
チンが終了される。
【0047】上述の如く、本実施例のシステムによれ
ば、クランクケース16の内圧CRPに基づいて平均流
量GASMの補正を行うことにより、ブローバイガスに起
因する吸入空気量GAの脈動の影響を、適切に排除する
ことができる。ところで、クランクケース16の内圧C
RPは、内燃機関10がアイドル運転に移行した後、時
々刻々と変化する。この際、本実施例のシステムによれ
ば、内圧CRPの変化を速やかに補正係数KHOSEI
に反映させることができる。このため、本実施例のシス
テムによれば、脈動の変化に対して良好な追従性を維持
しつつ、高い検出精度の下に平均流量GASMを求めるこ
とができる。
【0048】尚、上記の実施例においては、連通路6
0,62,66,68およびPCVバルブ64が前記請
求項1記載の「ベンチレーション装置」に、エアフロメ
ータ54が前記請求項1記載の「吸入空気量検出手段」
に、それぞれ相当している。また、上記の実施例におい
ては、ECU58が上記ステップ100〜106の処理
を実行することにより前記請求項1記載の「内圧特性値
検出手段」が、ECU58が上記ステップ110,11
2の処理を実行することにより前記請求項1記載の「吸
入空気量補正手段」が、それぞれ実現される。
【0049】ところで、上記の実施例においては、吸入
空気量検出手段がホットワイヤ式のエアフロメータに限
定されているが、本発明はこれに限られるものではな
く、ベーン式のエアフロメータを吸入空気量検出手段に
用いてもよい。また、上記の実施例においては、クラン
クケースの内圧に対応する特性値を、機関回転数NEお
よび吸入空気量GNに基づいて推定することとしている
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、
クランクケースの内圧CRPを直接検出することとして
もよい。
【0050】更に、上記の実施例においては、吸入空気
量GAの補正を、内燃機関10がアイドル運転中である
場合にのみ行うこととしているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、内燃機関10がアイドル運転中で
ない場合に、クランクケース16の内圧に基づいて、吸
入空気量GAの補正を行うこととしてもよい。
【0051】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、クランク
ケースの内圧に基づいて吸気通路内の脈動の影響を補正
することにより、良好な追従性を維持しつつ高い検出精
度の下に吸入空気量を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である内燃機関の全体構成図
である。
【図2】図1に示す内燃機関が備えるエアフロメータの
出力特性図である。
【図3】図3(A)は低負荷運転中に生ずるクランクケ
ースの内圧変動を表す図である。図3(B)は高負荷運
転中に生ずるクランクケースの内圧変動を表す図であ
る。
【図4】本発明の一実施例において実行される制御ルー
チンの一例のフローチャートである。
【図5】図4に示すルーチン中でクランクケースの定常
推定圧CRP* を求めるために参照されるマップの一例
である。
【図6】図4に示すルーチン中でクランクケースの内圧
CRPの算出に用いるなまし率TIMCを求めるために
参照されるマップの一例である。
【図7】図4に示すルーチン中で補正係数KHOSEI
を求めるために参照されるマップの一例である。
【符号の説明】
10 内燃機関 50 スロットルバルブ 54 エアフロメータ 58 電子制御ユニット(ECU) 60,62,66,68 連通路 64 PCVバルブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクケース内のブローバイガスを吸
    気通路に放出するベンチレーション装置を備える内燃機
    関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出装置におい
    て、 吸気通路を流れる空気の流量を検出する吸入空気量検出
    手段と、 クランクケースの内圧に対応する特性値を検出する内圧
    特性値検出手段と、 前記特性値に基づいて前記吸入空気量検出手段の検出値
    を補正する吸入空気量補正手段と、 を備えることを特徴とする吸入空気量検出装置。
JP8259842A 1996-09-30 1996-09-30 吸入空気量検出装置 Pending JPH10103147A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000028412A (ja) * 1998-06-05 2000-01-28 Bayerische Motoren Werke Ag 内燃機関の吸気管により吸い込まれ、吸気管内で測定される空気質量を修正する方法
JP2004332585A (ja) * 2003-05-02 2004-11-25 Nissan Motor Co Ltd エンジン制御装置
JP2009203868A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の吸気制御装置
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WO2024018567A1 (ja) * 2022-07-20 2024-01-25 日立Astemo株式会社 内燃機関の制御装置

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