JPH10103382A - 静止シリンダ型動力伝達装置 - Google Patents

静止シリンダ型動力伝達装置

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JPH10103382A
JPH10103382A JP8275312A JP27531296A JPH10103382A JP H10103382 A JPH10103382 A JP H10103382A JP 8275312 A JP8275312 A JP 8275312A JP 27531296 A JP27531296 A JP 27531296A JP H10103382 A JPH10103382 A JP H10103382A
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JP
Japan
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engagement element
bearing
power transmission
frictional engagement
transmission device
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Application number
JP8275312A
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English (en)
Inventor
Satoru Kasuya
悟 糟谷
Nobutada Sugiura
伸忠 杉浦
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Publication date
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静止シリンダ型動力伝達装置において遠心油
圧による係合力の低下を防止しながら、ベアリングの周
速を低下させる。 【解決手段】 動力伝達装置は、2つの回転部材53,
54と、それらに回転動力伝達自在に連結された摩擦係
合要素50と、摩擦係合要素50を挟持する押圧部材3
3及び反力部材56と、軸方向力をベアリング32を介
して押圧部材33に負荷する油圧サーボ3とを備える。
ベアリング32は、摩擦係合要素50より径方向内側に
配設され、押圧部材33は、ベアリング32が配設され
た径方向位置から摩擦係合要素50が配設された径方向
位置まで径方向に延びる。摩擦係合要素50とそれを挟
持する両部材33,56により係合時に形成される外周
側が閉じた空間Sから該空間外へ油を排出する遠心油圧
の排出口33Aを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静止シリンダ型の
油圧サーボを備える動力伝達装置に関し、特に、該装置
において摩擦係合要素を潤滑する油の閉じ込みを防ぐ技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】回転動力を伝達するクラッチ等の動力伝
達装置において、その入出力部材を構成する2つの回転
部材であるハブとドラムに連結させた摩擦係合要素に対
して、その係脱操作のための油圧サーボを動力伝達装置
のケース等の非回転部材側に配設したいわゆる静止シリ
ンダ型とした場合、油圧サーボ側の回転しないピストン
で回転する摩擦係合要素を押圧することになるため、両
者の間に回転力を逃がしながら軸方向力のみを伝達すべ
くベアリングの配設を必須とする。こうしたクラッチに
おける摩擦係合要素とベアリングとは、従来、特開平7
−119761号公報に開示のように、ほぼ同様の周径
のものとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な使用形態のベアリングは、通常の部材間の間隔保持や
斜歯歯車の噛み合いの反力として生じるスラスト力を支
持するベアリング等とは異なり、摩擦係合要素の係合を
維持するサーボ力を伝達する高負荷状態で作動する。一
方、摩擦係合要素は少ない構成枚数で大きな伝達トルク
容量を得るためには、大径に構成されるのが有利であ
る。したがって、従来技術のように、ベアリングの周径
と摩擦係合要素の周径をほぼ同等とした場合、ベアリン
グは、高負荷状態で高周速となり耐久性の面で不利とな
る。
【0004】そこで、ベアリングの周速を低下させ耐久
性を確保するために、ベアリングの周径をなるべく小さ
くする必要がある。そのためには、ベアリングの周径を
摩擦係合要素の周径よりも小さくすればよいが、そうし
た場合、ベアリングからの押圧力を摩擦係合要素に伝達
する径方向に延びる押圧部材を設ける必要があり、それ
に伴い新たな問題点が発生する。すなわち、クラッチ係
合時に、環状の摩擦係合要素を軸方向両側から反力部材
と押圧部材で挟持することになるので、それら三者によ
り外周側が閉鎖された空間が形成されることになる。そ
して、摩擦係合要素に対する潤滑油の供給は、その径方
向内方で回転する軸の放射方向油路から遠心力で行われ
るのが通例であるから、上記空間は潤滑油の油溜まりを
形成してしまう。この結果、遠心油圧により、反力部材
と押圧部材とにそれらを摩擦係合要素から押し離す軸方
向の力が発生し、この力が油圧サーボによる摩擦係合要
素の係合力を低下させる。
【0005】本発明は、上記した事情に鑑み案出された
ものであり、遠心油圧による係合力の低下を防止しなが
ら、ベアリングの周速を低下させることで、その耐久性
を向上させた静止シリンダ型動力伝達装置を提供するこ
とを概括的な第1の目的とする。
【0006】また、本発明は、上記の装置において、遠
心油圧の排出を促進することを第2の目的とする。
【0007】更に、本発明は、上記の装置において、ベ
アリングの周速を小さくするために設けられた押圧部材
をリターンスプリングの支持に利用することで、装置の
小型化を図ることを第3の目的とする。
【0008】そして、摩擦係合要素とベアリングを径方
向にずらして設けた場合、それらの間で軸方向力を伝達
する押圧部材には大きな曲げ応力が作用するため、押圧
部材が皿ばねのようにたわむ可能性がある。そこで、本
発明は、上記押圧部材の強度を向上させることを第4の
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明は、2つの回転部材と、一方の回転部材
の外周と他方の回転部材の内周に回転動力伝達自在に連
結された摩擦係合要素と、該摩擦係合要素を挟んで、そ
の軸方向両側に配設された押圧部材及び反力部材と、固
定部材に設けられ、摩擦係合要素を係合させる軸方向力
をベアリングを介して押圧部材に負荷する油圧サーボと
を備える静止シリンダ型動力伝達装置において、前記ベ
アリングは、摩擦係合要素より径方向内側に配設され、
前記押圧部材は、ベアリングが配設された径方向位置か
ら摩擦係合要素が配設された径方向位置まで径方向に延
び、摩擦係合要素とそれを挟持する押圧部材及び反力部
材により摩擦係合要素の係合時に形成される外周側が閉
じた空間の外周部付近から該空間外へ、摩擦係合要素の
内周側から供給される油を排出する排出口が設けられた
ことを特徴とする。なお、上記排出口は、押圧部材、摩
擦係合要素を構成する摩擦材、反力部材のいずれに設け
てもよく、摩擦材に設ける場合は、その厚さの関係から
径方向溝とするのが妥当である。
【0010】上記第2の目的を達成するため、前記押圧
部材は、空間側に面する環状の凹部を有し、排出口の空
間側は、凹部の外周側壁面に開口している構成とされ
る。
【0011】上記第3の目的を達成するため、前記押圧
部材と反力部材との間に、ベアリングが配設された径方
向位置に合わせてリターンスプリングが配設された構成
とされる。
【0012】上記第4の目的を達成するため、前記押圧
部材は、ベアリングに当接する径方向位置と摩擦係合要
素に当接する径方向位置との間に屈曲部を形成され、該
屈曲部の内側に画定される窪みが前記凹部を構成するも
のとされる。
【0013】
【発明の作用及び効果】上記構成よりなる本発明では、
押圧部材、反力部材及び摩擦係合要素で囲まれる空間の
外周部付近から油を排出しているので、径方向に延びる
押圧部材による油の閉じ込みを防いで、遠心油圧を実質
上発生しないようにすることができる。したがって、本
発明によれば、遠心油圧による摩擦係合要素の係合力低
下を防止しながら、ベアリングの周速低下による耐久性
の向上を図ることができる。
【0014】そして、上記の効果は、請求項2〜4に記
載のいずれかの構成の選択により得ることができる。
【0015】更に、請求項5に記載の構成によれば、遠
心油圧を排除するための排出口が遠心力と向かい合うよ
うに開口することになるので、閉鎖空間からの油の排出
が円滑に行われる。
【0016】更に、請求項6に記載の構成によれば、ベ
アリングの周速を小さくするためにベアリング側から摩
擦係合要素側まで延びる径方向部をリターンスプリング
の当接部とすることで、摩擦係合要素とリターンスプリ
ングを径方向内外に重ねた配置とすることができ、それ
により装置の小型化が図れる。
【0017】そして、請求項7に記載の構成によれば、
押圧部材の強度が屈曲部を設けることで向上し、しか
も、屈曲部の内側を凹部とすることで排出口に至る油溜
めの効果を得ることができる。したがって、この構成に
より強度向上のための屈曲部を油の排出性向上の凹部と
兼ねさせることで、装置を一層コンパクト化することが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態を示す図
面を参照しながら説明する。図1及び図2は、静止シリ
ンダ型動力伝達装置の第1実施形態を示す。図1に示す
ように、この実施形態に係る装置はクラッチとされてお
り、2つの回転部材を構成するハブ53及びドラム54
と、ハブ53の外周とドラム54の内周に回転動力伝達
自在に連結された摩擦係合要素50と、摩擦係合要素5
0を挟んで、その軸方向両側に配設された押圧部材33
及び反力部材56と、固定部材としてのケース10に設
けられ、摩擦係合要素50を係合させる軸方向力をベア
リング32を介して押圧部材33に負荷するピストンシ
リンダ機構からなる油圧サーボ3とを備える静止シリン
ダ型クラッチとされている。
【0019】本発明に従い、ベアリング32は、摩擦係
合要素50より径方向内側に配設された周径の小さなス
ラストローラベアリングとされている。押圧部材33
は、ベアリング32が配設された径方向位置から周径の
大きな摩擦係合要素50が配設された径方向位置まで径
方向に延びる環状の厚板とされている。摩擦係合要素5
0は、この形態において、ドラム54の内周スプライン
に軸方向摺動自在に連結された複数の摩擦材ディスク5
2と、摩擦材ディスク52の間に挟み込まれて、ハブ5
3の外周スプラインに軸方向摺動自在に連結された複数
のセパレータプレート51とで構成されている。
【0020】こうした構成からなるクラッチでは、摩擦
係合要素50とそれを挟持する押圧部材33及び反力部
材56により摩擦係合要素50の係合時に、その状態を
図2に示すように、外周側が閉じた空間Sが形成され
る。そこで、この装置では、空間Sの外周部から外へ、
摩擦係合要素50の内周側から供給される油を排出する
排出口33Aが設けられている。この形態では、排出口
33Aは、押圧部材33に設けられている。なお、クラ
ッチの解放状態を示す図1と、係合状態を示す図2とで
は、両図の対比により排出口33Aの空間S側の開口位
置が明らかになるように、セパレータプレート51とハ
ブ53のスプライン係合部の断面位置を異ならせて示し
てある。
【0021】更に、各部の構成について詳細に説明する
と、油圧サーボ3は、ケース10の端壁に環状に形成さ
れたシリンダ30と、シリンダ30内に軸方向摺動自在
に嵌挿され、内外周にシールリングを備える環状のピス
トン31と、シリンダ30とピストン31との間に介装
され、ピストン31の油圧負荷解放時の浮動を防ぐ皿ば
ねからなる位置決めスプリング34とで構成されてい
る。
【0022】ベアリング32は、厚板からなる環状のレ
ース32aと、薄板からなり、外周側と内周側を軸方向
に屈曲されたレース32bを備えるローラベアリングと
され、そのレース32aは、ピストン31の屈曲角部に
嵌め込んで位置決めされ、レース32bは、その内周側
屈曲部を押圧部材33の内周に嵌合されて自身の位置決
めをされ、外周側屈曲部でベアリングのケージを抑えて
ローラを位置決めしている。
【0023】押圧部材33は、厚板からなる環状部材と
され、その内周側のベアリング32との当接部は、ほぼ
ベアリング32のレース32aを除く厚さ分だけ摩擦係
合要素側にオフセットされ、外周側の摩擦係合要素50
との当接部は、更に摩擦係合要素50側にオフセットさ
れている。かくして、押圧部材33は、ベアリング32
に当接する径方向位置と摩擦係合要素50に当接する径
方向位置との間に屈曲部33aを形成された形態とな
り、屈曲部33aの内側に画定される窪みが環状の凹部
33Bを構成することになる。この凹部33Bの外周側
壁面には、ハブ53の外周スプラインに嵌合するスプラ
インが形成され、両スプラインの嵌合により押圧部材3
3をハブ53に対して相対回転しないように回り止めし
ている。
【0024】反力部材56も同様に厚板からなる環状部
材とされ、その外周側の摩擦係合要素50との当接部
は、内周側の入力軸への連結部に比して若干摩擦係合要
素50から逃げる方向にオフセットされている。この反
力部材56は、ハブ53を支持する支持部材と、ハブ5
3への動力伝達部材を兼ねている。
【0025】押圧部材33と反力部材56との間には、
ベアリング32が配設された径方向位置、すなわちベア
リング32の周径に合わせて周方向に等配の複数の圧縮
コイルばねからなるリターンスプリング58が配設され
ている。これらスプリング58の押圧部材33側端部
は、リテーナ58aを介して押圧部材33に当接し、反
力部材56側端部は、直接反力部材56に当接し、ハブ
53の切り欠きにより位置決めされている。
【0026】この形態において、押圧部材33に形成さ
れた周方向に等配の複数の排出口33Aの空間S側は、
凹部33Bの外周側壁面のスプラインの最外径部すなわ
ちスプラインの山と山とに挟まれる谷(図1に点線、図
2に実線で示す)に開口している。これにより、排出口
33Aが遠心力と向かい合うように開口することになる
ので、空間S内の油の排出が円滑に行われる。なお、ハ
ブ53が固定された反力部材56は、その内周側に形成
されたスプライン部を入力軸等の適宜の部材に嵌合させ
て回転動力伝達可能に入力部材に連結され、ドラム54
は、反力部材56の背後で適宜の出力部材に回転動力伝
達可能に連結される。
【0027】摩擦係合要素50への潤滑油の供給は、通
例に従い、摩擦係合要素50の径方向内方から放射方向
に行われる。したがって、図1に示すクラッチの解放状
態では、ハブ53の内周に遠心力で吹きかけられる潤滑
油が、図示しないハブの油孔を通ってスプライン部に供
給され、摩擦係合要素50のセパレータプレート51と
摩擦材ディスク52との間、摩擦材ディスク52と押圧
部材33との間及び摩擦材ディスク52と反力部材56
との間の隙間を径方向外方に抜けて、ドラム54のスプ
ライン部に達し、押圧部材33とドラム54との間の隙
間から外部へ放出される。
【0028】これに対して、油圧サーボ3のシリンダ3
0内に油圧が供給されると、ピストン31は、リターン
スプリング58の負荷に抗して押し出され、それによる
軸方向力がベアリング32及び押圧部材33を経て摩擦
係合要素50に伝達されて、図2に示すクラッチ係合状
態となる。こうしてクラッチ係合状態となると、上記各
隙間はなくなり、押圧部材33の内周縁から摩擦係合要
素50の内周縁を通って反力部材56の内周スプライン
部に至る外周側が閉鎖された空間Sが形成される。
【0029】こうした状態になると、本発明に従い形成
された排出口33Aが機能し、ハブ53と摩擦係合要素
50との間に溜まる潤滑油を、ハブ53とのスプライン
係合で供回りする押圧部材33の遠心力で吐き出し、閉
鎖空間Sから外部に放出する。かくして、本実施形態の
装置によれば、押圧部材33を径方向に延材することに
よる遠心油圧の発生を防いで、遠心油圧により、反力部
材56と押圧部材33が摩擦係合要素50から押し離さ
れる軸方向の力の発生がなくなり、この力が解消するこ
とで油圧サーボ3による摩擦係合要素50の係合力低下
を防ぐことがきる。
【0030】次に、図3は、本発明の第2実施形態を示
す。この形態では、排出口56Aは反力部材56側で空
間Sの外周部に開口するように形成されている。その余
の構成については、上記第1実施形態と同様であるの
で、対応する部材に同様の参照符号を付して説明に代え
る。こうした形態を採っても第1実施形態と実質上同様
の効果が得られる。
【0031】更に、図4は、本発明の第3実施形態を示
す。この形態では、排出口は摩擦材ディスク52に径方
向に延びる溝52Aとして形成されている。こうした形
態を採っても第1実施形態と実質上同様の効果が得られ
るが、特にこの形態では、潤滑油はクラッチ解放時と同
様の流れで摩擦係合要素の摩擦材ディスク52とセパレ
ータプレートとの係合面間を通過して排出されるので、
クラッチ係合中の摩擦係合要素のある程度の冷却効果も
期待できる。
【0032】図5は前記第1実施形態のクラッチの自動
変速機への適用例を示す。この例の自動変速機は、入力
軸14に入る動力を前進5速後進1速に変速して出力ギ
ヤ19に出力する3つのプラネタリギヤセットM1 ,M
2 ,M3 を主体とする変速機構Mで構成されている。
【0033】変速機構Mは、変速機ケース10に内包さ
れ、3段のプラネタリギヤセットM1 ,M2 ,M3 から
構成され、それらに関連してブレーキ(B−1, B−
2,B−3,B−R)及び本発明が適用されたクラッチ
(C−1,C−2)が配設されている。両プラネタリギ
ヤセットM1 ,M3 は、それぞれサンギヤS1 ,S
3 と、リングギヤR1 ,R3 と、それらに噛合するピニ
オンギヤP1 ,P3 を回転自在に支承するキャリア
1 ,C3 とを備える構成とされ、プラネタリギヤセッ
トM2 は、サンギヤS2 とそれに噛合する上記ピニオン
ギヤP1 より小径のピニオンギヤP2 とを備え、ピニオ
ンギヤP2 はキャリアC1 に回転自在に支承されて、ピ
ニオンギヤP1 に相対回転不能に連結されている。両ギ
ヤセットM1 ,M3のそれぞれのリングギヤR1 ,R3
とキャリアC3 ,C1 は、相互に連結されており、ギヤ
セットM1 のサンギヤS1 とキャリアC1 は、入力要素
とすべく、それぞれクラッチ(C−1,C−2)を介し
て入力軸14に連結されている。相互に連結されたリン
グギヤR1 とキャリアC3 は、出力ギヤ19に連結され
ている。
【0034】更に、ギヤセットM1 のサンギヤS1 は、
ブレーキ(B−1)により変速機ケース10に係止可能
とされ、ギヤセットM2 のサンギヤS2 は、ブレーキ
(B−2)により同じく変速機ケース10に係止可能と
され、キャリアC1 に連結されたリングギヤR3 は、ブ
レーキ(B−R)により変速機ケース10に係止可能と
されている。また、サンギヤS1 は、入力軸14の外周
に嵌まるサンギヤ軸16を介してクラッチ(C−1)に
連結され、キャリアC1 は、入力軸14の外周に嵌まる
キャリア軸17を介してクラッチ(C−2)に連結さ
れ、サンギヤS3 は、キャリア軸17の外周に嵌まるサ
ンギヤ軸18を介してブレーキ(B−3)に連結されて
いる。また、これに限るものではないが、ブレーキ(B
−R)を除く各ブレーキは、バンドブレーキ構成とさ
れ、ブレーキ(B−R)については、噛合式ブレーキ構
成とされている。
【0035】変速機構Mを挟む両端に配設された2つの
入力クラッチ(C−1,C−2)には、それらを係合・
解放操作する2つの油圧サーボ3,4が設けらている。
本発明に従い、各油圧サーボ3,4のシリンダ30,4
0は、変速機構Mを内包する固定部材である変速機ケー
ス10のそれぞれの端壁10a,10bに、相互に対向
して形成され、静止型のシリンダとされている。これら
シリンダ30,40内にそれぞれ摺動自在に嵌挿して、
それぞれがシリンダ30,40と協働して油圧が供給さ
れる油室3C,4Cを画定する2つのピストン31,4
1が設けられている。
【0036】両油圧サーボ3,4のそれぞれのピストン
31,41と両クラッチ(C−1,C−2)の各摩擦係
合要素50,60との間には、各ピストン31,41と
各摩擦係合要素50,60との間の相対回転をそれぞれ
許容するとともに油圧の供給にともなう各ピストン3
1,41からのサーボ力を各摩擦係合要素50,60に
それぞれ伝達するそれぞれのベアリング32,42が配
設されている。更に、ベアリング32,42と摩擦係合
要素50,60との間に、押圧部材33,43が配設さ
れている。各押圧部材33,43には、本発明の前記第
1実施形態の型式を採る排出口33A,43Aがそれぞ
れ設けられている。
【0037】両クラッチ(C−1,C−2)の各摩擦係
合要素50,60は、駆動側回転部材として入力軸14
にそれぞれ反力フランジ56,66を介して連結された
各ハブ53,63と、被駆動側回転部材としてプラネタ
リギヤセットM1 のサンギヤS1 にサンギヤ軸16を介
して、また、キャリアC1 にキャリア軸17を介して連
結され、各摩擦係合要素50,60を挟んでハブ53,
63の外周側に配設されたドラム54,64を有する。
各摩擦係合要素50,60は、両面にフェーシングが貼
られた複数の摩擦材ディスク52,62と、それらと軸
方向に交互に配設された複数のセパレータプレート5
1,61とからなる。各摩擦材ディスク52,62は、
各ドラム54,64の内周面に外周側をスプライン嵌合
され、各セパレータプレート51,61は、ハブ53,
63の外周面に内周側をスプライン嵌合されている。し
たがって、それぞれの摩擦係合要素50,60は、各油
圧サーボ3,4に押圧されて各クラッチハブ53,63
及び各クラッチドラム54,64を連結させるものとさ
れている。
【0038】両ピストン31,41の押圧力を押圧部材
33,43を介して摩擦係合要素50,60に伝達する
各ベアリング32,42は、その厚板のレースを各ピス
トン31,41の内径側部に当接させ、薄板のレースを
押圧部材33,43の内周に嵌合せて配置されたスラス
トローラベアリングで構成されている。
【0039】両ベアリング32,42と摩擦係合要素5
0,60との間に、それぞれハブ53,63の外周面に
相対回転不能かつ軸方向摺動可能にスプライン嵌合され
た押圧部材33,43が配設されている。両押圧部材3
3,43は、内周側部で各ベアリング32,42と対峙
し、外周側部で摩擦係合要素50,60と対峙してい
る。押圧部材33,43は、その外径側の一側に、摩擦
材ディスク52, 62に対する当接部を有し、当接部の
内周面がセパレータプレート51,61と同様に、入力
軸14に反力フランジ56,66を介して連結されたハ
ブ53,63に相対回転不能でかつ軸方向摺動可能にス
プライン係合されている。
【0040】各押圧部材33,43と摩擦係合要素5
0,60との間に、油室3C,4Cへの油圧の供給に伴
うそれぞれのピストン31,41の移動に抗する押圧力
をそれぞれピストン31,41に付与するリターンスプ
リング58,68を有する。リターンスプリング58,
68は、スプリングリテーナを介してそれぞれ押圧部材
33,43に、またハブ53,63に位置決め穴に嵌合
させて反力部材としての反力フランジ56,66とに当
接する。
【0041】変速機構Mの3つのプラネタリギヤセット
1 ,M2 ,M3 に関連して、それらのサンギヤS1
2 ,S3 と同径位置に複数のスラストベアリング7
1,74,75,76が設けられ、入力クラッチ(C−
1)の軸方向力は、これらのスラストベアリング71,
74,75,76を介して中間壁10cに伝達される構
成が採られている。
【0042】この形態の場合、反力部材は、各入力クラ
ッチ(C−1,C−2)からの軸方向力を受けるととも
に、入力軸14からの回転力を各入力クラッチ(C−
1,C−2)に伝達する2つの反力フランジ56,66
を含み、軸方向力が入力軸14を介して端壁10aに伝
達される入力クラッチ(C−2)側の反力フランジ66
は、入力軸14のフランジに溶接等で固定されて軸方向
不動とされ、軸方向力が変速機構Mを介して中間壁10
cに伝達される入力クラッチ(C−1)側の反力フラン
ジ56は、入力軸14にスプライン係合で軸方向可動に
連結されている。
【0043】また、図には回路構成を示されていない
が、オイルパンを油溜めとし、トルクコンバータのケー
スの回転で駆動されるオイルポンプ8を油圧源とし、油
圧制御装置を構成するバルブボディを経て作動油を上記
クラッチの油圧サーボ3,4、各ブレーキの油圧サー
ボ、トルクコンバータ及び潤滑油路に供給して、摩擦係
合要素50,60を含む変速機構各部を潤滑する潤滑油
の循環経路が設けられている。そして、摩擦係合要素5
0,60に対する潤滑油路は、図示しないバルブボディ
の潤滑圧出力油路に通じる上記ステータ支持軸内の油
路、入力軸14内の軸方向油路及び径方向油路で構成さ
れている。
【0044】このように構成された自動変速機は、図示
しない油圧制御装置の制御の下に各クラッチ及びブレー
キに対応する油圧サーボに油圧を供給し、図6に作動を
図表化して示すように、各クラッチ及びブレーキを係合
(図に○印で示す)及び解放(図に無印で示す)させる
ことで各変速段を達成する。
【0045】以上、本発明を3つの実施形態に基づき説
明したが、本発明は、上記実施形態に例示した構造に限
らず、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内で、種々に
具体的構成を変更して、広く種々の動力伝達装置に適用
することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した動力伝達装置の第1実施形態
を示す部分断面図である。
【図2】上記第1実施形態の作動を示す作動説明図であ
る。
【図3】本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置の部
分断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る動力伝達装置の摩
擦材ディスクの部分正面図である。
【図5】上記第1実施形態の動力伝達装置を配設した自
動変速機の全体断面図である。
【図6】上記自動変速機の作動図表である。
【符号の説明】
3 油圧サーボ 10 ケース(固定部材) 32 ベアリング 33 押圧部材 33A 排出口 33B 凹部 33a 屈曲部 50 摩擦係合要素 51 セパレータプレート 52 摩擦材プレート 52A 径方向溝 53,54 回転部材 56 反力部材 56A 排出口 58 リターンスプリング S 空間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの回転部材と、一方の回転部材の外
    周と他方の回転部材の内周に回転動力伝達自在に連結さ
    れた摩擦係合要素と、該摩擦係合要素を挟んで、その軸
    方向両側に配設された押圧部材及び反力部材と、固定部
    材に設けられ、摩擦係合要素を係合させる軸方向力をベ
    アリングを介して押圧部材に負荷する油圧サーボとを備
    える静止シリンダ型動力伝達装置において、 前記ベアリングは、摩擦係合要素より径方向内側に配設
    され、 前記押圧部材は、ベアリングが配設された径方向位置か
    ら摩擦係合要素が配設された径方向位置まで径方向に延
    び、 摩擦係合要素とそれを挟持する押圧部材及び反力部材に
    より摩擦係合要素の係合時に形成される外周側が閉じた
    空間の外周部付近から該空間外へ、摩擦係合要素の内周
    側から供給される油を排出する排出口が設けられたこと
    を特徴とする静止シリンダ型動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記排出口は、押圧部材に設けられた請
    求項1記載の静止シリンダ型動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記排出口は、反力部材に設けられた請
    求項1記載の静止シリンダ型動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記摩擦係合要素は、摩擦材とセパレー
    タプレートとで構成され、排出口は、摩擦材に形成した
    径方向溝とされた請求項1記載の静止シリンダ型動力伝
    達装置。
  5. 【請求項5】 前記押圧部材は、空間側に面する環状の
    凹部を有し、 排出口の空間側は、凹部の外周側壁面に開口している請
    求項2記載の静止シリンダ型動力伝達装置。
  6. 【請求項6】 前記押圧部材と反力部材との間に、ベア
    リングが配設された径方向位置に合わせてリターンスプ
    リングが配設された請求項1〜5のいずれか1項記載の
    静止シリンダ型動力伝達装置。
  7. 【請求項7】 前記押圧部材は、ベアリングに当接する
    径方向位置と摩擦係合要素に当接する径方向位置との間
    に屈曲部を形成され、該屈曲部の内側に画定される窪み
    が前記凹部を構成する請求項5記載の静止シリンダ型動
    力伝達装置。
JP8275312A 1996-05-21 1996-09-27 静止シリンダ型動力伝達装置 Pending JPH10103382A (ja)

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EP96120374A EP0809042A3 (en) 1996-05-21 1996-12-18 Frictional engagement element with stationary servo cylinder for planetary transmission

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011089582A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Daihatsu Motor Co Ltd 静止シリンダ型クラッチ装置の潤滑構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011089582A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Daihatsu Motor Co Ltd 静止シリンダ型クラッチ装置の潤滑構造

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