JPH10110109A - 耐光性を改善した紅麹色素および耐光性改善方法 - Google Patents

耐光性を改善した紅麹色素および耐光性改善方法

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JPH10110109A
JPH10110109A JP8264206A JP26420696A JPH10110109A JP H10110109 A JPH10110109 A JP H10110109A JP 8264206 A JP8264206 A JP 8264206A JP 26420696 A JP26420696 A JP 26420696A JP H10110109 A JPH10110109 A JP H10110109A
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JP
Japan
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monascus
dye
light resistance
derivative
red
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JP8264206A
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Koichi Asano
幸一 浅野
Nobukazu Tanabe
伸和 田邊
Shiro Abe
士朗 阿部
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Gunze Ltd
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Gunze Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紅麹色素の光による退色を防止する。 【解決手段】 紅麹色素と、セサモリン誘導体と、所望
によりクェルセチンとを含有してなる紅麹色素組成物お
よびこれらの物質を共存させる紅麹色素の耐光性改善方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐光性を改善した
紅麹色素および耐光性改善方法に関する。さらに詳しく
は、本発明は、光による赤味の退色を防止した紅麹色素
組成物およびそのような退色の防止方法に関する。ま
た、本発明は、該色素組成物を使用した食品や化粧料に
も関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、食品や化粧料等の天然着色料
として、紅麹色素が注目され、広範に使用されるように
なっている。紅麹色素は、紅麹菌の産生する赤色色素で
あるが、紅麹色素は耐光性が弱く、太陽光などの自然
光、蛍光灯などの人工光を問わず、光に曝されると、そ
の赤味が退色し、橙黄色に変化する問題があり、この問
題を解消するため、従来から種々検討がなされている。
例えば、特許第2522509号明細書は、耐光性を向
上させた新規な紅麹色素の誘導体を開示している。ま
た、特開平6−234935号公報は、紅麹色素を包含
する種々の色素を安定化させる方法に関し、ヤマモモ科
植物の抽出物を用いることにより、色素を安定化でき、
光による退色防止にも有効であることを開示している。
さらに、特開平7−18195号公報は、耐光性を向上
させた紅麹色素の製造方法に関し、紅麹色素に、フェル
ラ酸、カフエー酸、p−クマル酸、それらの塩、アセチ
ル化物から選ばれる1種以上の化合物を添加すると、耐
光性の増大した赤味の強い紅麹色素が得られることを開
示している。しかしながら、未だ、十分に満足しうる耐
光性を有する紅麹色素は見当たらない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような事情に鑑
み、本発明は、紅麹色素の光による赤味の退色を防止し
た、実用に適した耐光性を有する紅麹色素を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】従来より、色素の耐光性
改善には、しばしば、抗酸化剤が使用され、良好な結果
が得られているので、本発明者らは、合成品および天然
物を含め、種々の抗酸化剤や、抗酸化作用を有する物質
について、それらの紅麹色素の耐光性改善効果をスクリ
ーニングした。その結果、スクリーニングに付した種々
の物質のうち、セサモリン誘導体が紅麹色素の耐光性を
改善すること、セサモリン誘導体とクェルセチンとを併
用すると紅麹色素の耐光性改善に相乗効果が生じること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、紅麹色素と、セサモ
リン誘導体と、所望により、さらに、クェルセチンを含
有してなることを特徴とする紅麹色素組成物を提供する
ものである。また、該紅麹色素組成物を配合してなる食
品や化粧料も本発明範囲のものである。さらに、本発明
は、紅麹色素を、セサモリン誘導体および、所望によ
り、さらに、クェルセチンと共存させることを特徴とす
る紅麹色素の耐光性改善方法も提供する。
【0006】セサモリン誘導体は、ゴマ油のリグナン系
抗酸化成分として公知の物質であり[New Food Industr
y Vol.33,No.6,pp.1−5(1991)]、ゴ
マやゴマ油から抽出でき、経口的に使用しても支障がな
く、食品や化粧料等の天然着色料に使用する点からも非
常に好ましい成分である。また、クェルセチンも、食用
植物中に存在するフラボノイド系色素として公知の物質
であり、セサモリン誘導体と同様、経口的に使用しても
支障がなく、食品や化粧料等の天然着色料の成分として
好ましい。本発明による紅麹色素の耐光性改善のメカニ
ズムは全く不明であるが、合成品、天然物を含め抗酸化
作用を有する多くの物質に目的とする有効な耐光性改善
効果が認められなかったことから、本発明の耐光性改善
効果は、必ずしも、セサモリン誘導体の抗酸化作用だけ
によるものではないと考えられる。また、セサモリン誘
導体は固体物質であるが、これを液体の紅麹色素に溶解
した場合も、固体の紅麹色素と混合しただけの場合も同
様に耐光性改善効果が得られることが判明した。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において用いる紅麹色素は
特に限定するものではなく、公知の紅麹色素のいずれも
が使用できる。例えば、紅麹菌の固体培養により得られ
る粉末紅麹色素、液体培養による液体色素、色素エタノ
ール抽出液等が使用できる。紅麹菌としては、モナスカ
ス(Monascus)属に属するものであればいずれの菌であ
ってもよく、例えば、モナスカス・プルプレウス(Mona
scus purpureus)、モナスカス・アンカ(Monascus ank
a)、モナスカス・ピローサス(Monascus pilosus)
や、これらの変種、変異株などが挙げられる。
【0008】セサモリン誘導体としては、セサモールお
よびセサミノールが挙げられる。入手しやすさから、セ
サモールが好ましい。また、上記のごとく、これらはゴ
マの抗酸化成分であり、ゴマ油にも存在しており、本発
明においては、色素組成物の用途によっては、セサモリ
ン誘導体として、ゴマ、ゴマ油またはそれらの加工品を
使用することも可能である。セサモリン誘導体の使用量
も特に限定するものではないが、通常、固体紅麹色素に
対しては、セサモリン誘導体を0.01重量%以上、好
ましくは、1〜10重量%、液体紅麹色素に対しては、
セサモリン誘導体を0.001重量%以上、好ましく
は、0.005〜0.05重量%程度用いると、所望の
耐光性が得られる。
【0009】クェルセチンは、植物のフラボノイド系色
素として入手できるものでよく、また、ルチン、ルチン
分解物またはそれらの加工品も使用できる。クェルセチ
ンは、通常、セサモリン誘導体に対して5〜20倍(重
量)程度の割合で使用すると、セサモリン誘導体の耐光
性改善効果を相乗的に向上させることができる。
【0010】本発明の色素組成物は、これらの成分を、
自体公知の方法で配合してなる固体ないしは液体の形態
の組成物であり、所望により、さらに、乳糖、D−マン
ニトール、D−ソルビトール等の糖類、トウモロコシ澱
粉、馬鈴薯澱粉等の澱粉類、リン酸カルシウム、硫酸カ
ルシウム等の無機塩類のような賦形剤、希釈剤や他の添
加剤を加えてもよい。
【0011】本発明の色素組成物は、公知の紅麹色素と
同様にして、食品や化粧料の着色料として使用できる。
例えば、ワイン、リキュール、ウオッカ等の酒類、ゼリ
ー、キャンディー、すなっく、和菓子等の菓子類、ジュ
ース、各種炭酸飲料等の清涼飲料、シャーベット、アイ
スクリーム等の冷菓、福神漬等の漬物類、かまぼこ等の
練製品のような食品や、口紅等の化粧料の着色に使用で
きる。また、最近、紅麹色素に制ガン作用があることが
判明しており(Oncology,1996;53:247−2
49)、耐光性を改善した本発明の紅麹色素組成物は、
この用途においても有用である。
【0012】かくして、本発明の紅麹色素の耐光性改善
方法は、上記した割合で、紅麹色素を、セサモリン誘導
体および、要すれば、クェルセチンと適宜の方法で混合
し、共存させることにより実施することができる。ま
た、本発明によれば、耐光性の改善と共に、紅麹色素の
耐熱性も改善されることが観察されており、さらに、紅
麹に抗菌作用のあることから(例えば、特開平6−27
7019号公報)、本発明によれば、耐光性、耐熱性の
改善された抗菌作用を有する組成物を提供できる。
【0013】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。 実施例1 紅麹エキスの調製 紅麹菌を、蒸煮滅菌した白米に接種し、常法により25
℃で7日間固体培養し、この培養物を送風乾燥機にて、
50℃で、水分含量12重量%以下に乾燥し、粉砕機に
より粒子径297μm以下に粉砕して紅麹粉末を得た。
この紅麹粉末100gに、エタノールおよび水の混合溶
媒(エタノール:水=75:25v/v)300mlを加
え、室温にて30分間撹拌後、濾過により残渣を除去
し、紅麹エキス原液とした。この原液を、同様なエタノ
ール−水混合溶媒で希釈して、測色計(ミノルタ社製C
T−210)で測定したL値が約70となるように希釈
した。 色素組成物の調製 上記で得られた紅麹エキスに、セサモール(シグマ・ア
ルドリッチジャパン株式会社製)の10%(w/v)エタ
ノール溶液を、セサモールの濃度が紅麹エキスに対し
て、各々、0.01重量%、0.03重量%および0.
05重量%になるように添加して、紅麹色素組成物を得
た。各色素組成物を、25℃で蛍光灯下に静置し、測色
計で、L値、a値およびb値の経時変化を測定する退色
試験に付した。対照として、セサモール無添加の紅麹エ
キスについて、同様に退色試験を行った。結果を図1に
示す。図1において、縦軸は、各々、L値、a値、b値
を、横軸は経時日数を示す。
【0014】L値は色の濃さを示し、値の小さい方が色
が濃いことを意味する。L値が10程度増加すれば肉眼
でも、明らかに薄くなったことを認識できる。a値は赤
味の程度を示し、値の大きい方が赤味が強いことを意味
する。b値は黄色味の程度を示し、値の大きい方が黄色
味が強いことを意味する。図1から明らかなごとく、セ
サモール無添加の対照では、赤味が経時的に著しく退色
するのに対し、セサモールを添加すると、その添加量が
増加するにつれて、退色が強く抑制され(セサモール
0.05%添加区のL値は、退色試験当初と、ほとんど
同じである)、黄色味は、かえって増強されている。
【0015】実施例2 市販の紅麹色素(和光純薬工業社製、モナスカス色素F
DK−7314)に、実施例1におけると同様な、エタ
ノール−水混合溶媒を添加し、色差計におけるL値が約
70となるように希釈した。これに、実施例1と同様
な、セサモールのエタノール溶液を、セサモールの濃度
が紅麹色素に対して、各々、0.01重量%、0.03
重量%および0.05重量%になるように添加して、紅
麹色素組成物を得た。実施例1と同様に、各色素組成物
を退色試験に付した。対照として、セサモール無添加の
紅麹色素について、同様に退色試験を行った。結果を図
2に示す。図2から明らかなごとく、実施例1と同様、
セサモールの添加により、紅麹色素の光による退色が防
止されている。
【0016】実施例3 実施例1で得られた紅麹粉末と、紅麹粉末に対して、各
々、1重量%および5重量%のセサモール粉末とを混合
して、紅麹色素組成物を得た。実施例1と同様に、各色
素組成物を退色試験に付した。対照として、セサモール
無添加の紅麹粉末について、同様に退色試験を行った。
結果を図3に示す。図3から明らかなごとく、粉末同士
の混合物でも、セサモールの添加により、紅麹色素の光
による退色が防止されている。
【0017】実施例4 実施例1で調製した紅麹エキスに、セサモール0.00
05重量%およびクェルセチン0.05重量%を添加
し、紅麹色素組成物を調製した。この組成物および該紅
麹エキスに、セサモール0.0005重量%のみ、また
はクェルセチン0.05重量%のみを添加して調製した
色素組成物を、実施例1と同様に退色試験に付し、L値
の測定を行った。セサモール、クェルセチン無添加の紅
麹エキスについても、同様に退色試験を行った。結果を
図4に示す。図4から明らかなごとく、クェルセチン
は、セサモールの退色防止作用を相乗的に増強してい
る。
【0018】比較例1 他の抗酸化作用を有する物質の退色防止作用を試験し
た。エタノールおよび水の混合割合をエタノール:水=
50:50 v/vとする以外は実施例1に記載した方
法で調製した紅麹エキスに、各々、セサモールまたはカ
テキン0.0005重量%、0.005重量%、0.0
5重量%を添加し、色素組成物を得、実施例1と同様
に、退色試験に付した。対照として、無添加の紅麹エキ
スも退色試験に付した。結果を図5に示す。図5から明
らかなごとく、カテキンは優れた抗酸化作用を有する物
質であるが、紅麹色素の退色防止作用はなく、セサモー
ルの紅麹色素の退色防止作用が特異的なものであること
を示している。
【0019】
【発明の効果】以上記載したごとく、本発明によれば、
セサモリン誘導体と、所望によりクェルセチンとを用い
ることにより、紅麹色素の光による退色を十分に防止で
き、耐光性に優れた紅麹色素組成物を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における退色試験の結果を示すグラ
フである。
【図2】 実施例2における退色試験の結果を示すグラ
フである。
【図3】 実施例3における退色試験の結果を示すグラ
フである。
【図4】 実施例4における退色試験の結果を示すグラ
フである。
【図5】 比較例1における退色試験の結果を示すグラ
フである。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紅麹色素と、セサモリン誘導体とを含有
    してなることを特徴とする紅麹色素組成物。
  2. 【請求項2】 セサモリン誘導体がセサモールである請
    求項1記載の紅麹色素組成物。
  3. 【請求項3】 セサモリン誘導体がセサミノールである
    請求項1記載の紅麹色素組成物。
  4. 【請求項4】 紅麹色素が固体である請求項1〜3いず
    れか1項記載の紅麹色素組成物。
  5. 【請求項5】 紅麹色素が液体である請求項1〜3いず
    れか1項記載の紅麹色素組成物。
  6. 【請求項6】 さらに、クェルセチンを含有する請求項
    1〜5いずれか1項記載の紅麹色素組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか1項記載の紅麹色
    素組成物を配合してなる食品。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6いずれか1項記載の紅麹色
    素組成物を配合してなる化粧料。
  9. 【請求項9】 紅麹色素を、セサモリン誘導体と共存さ
    せることを特徴とする紅麹色素の耐光性改善方法。
  10. 【請求項10】 セサモリン誘導体がセサモールである
    請求項9記載の耐光性改善方法。
  11. 【請求項11】 セサモリン誘導体がセサミノールであ
    る請求項9記載の耐光性改善方法。
  12. 【請求項12】 紅麹色素が固体である請求項9〜11
    いずれか1項記載の耐光性改善方法。
  13. 【請求項13】 紅麹色素が液体である請求項9〜11
    いずれか1項記載の耐光性改善方法。
  14. 【請求項14】 さらに、クェルセチンを共存させる請
    求項9〜13いずれか1項記載の耐光性改善方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002088265A1 (en) * 2001-04-27 2002-11-07 Ajinomoto Co., Inc. Decoloring ink for ink jet pringing and ink jet printing method using it
WO2006028263A1 (en) * 2004-09-10 2006-03-16 Canon Kabushiki Kaisha Erasable ink, method of erasing image including the same, and method of recycling recording medium using the erasing method
JP2016065158A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 グンゼ株式会社 紅麹色素製剤、及びその製造方法
WO2017094866A1 (en) * 2015-12-04 2017-06-08 L'oreal Composition for dyeing keratin fibers

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