JPH10110419A - 魚巣護岸ブロック及び護岸構造 - Google Patents

魚巣護岸ブロック及び護岸構造

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JPH10110419A
JPH10110419A JP8264877A JP26487796A JPH10110419A JP H10110419 A JPH10110419 A JP H10110419A JP 8264877 A JP8264877 A JP 8264877A JP 26487796 A JP26487796 A JP 26487796A JP H10110419 A JPH10110419 A JP H10110419A
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wall portion
fish nest
block
hole
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JP8264877A
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Manabu Shinohara
学 篠原
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Sunbless KK
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    • Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 かごマット工法により形成した護岸構造にお
いて、魚類・両生類と、は虫類とが、連続して棲息でき
る空間を創設し、さらに、これらのえさとなる草木やそ
の根が入り込むような空間を作り上げることにより、川
岸の水辺において、連続した生態系を保つ。 【解決手段】 複数に区画された護岸構造Aであって、
この護岸構造Aの、少なくとも一部は、かごマット5と
魚巣護岸ブロック31とが互いに隣接して配置され、か
ごマット5は、金網により形成された箱体内に中詰め石
21が充填された構造とされ、魚巣護岸ブロック31
は、内部に生物棲息空間33が設けられてなるととも
に、この生物棲息空間33を形成する壁部には、この空
間33と外部とを連通する開口部55と貫通孔とが備え
られている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川等の岸を防護
するための護岸ブロック及びこれを用いた護岸構造に関
し、特に、かごマット工法を用いた河川護岸の際の、水
中と陸上の小動物の連続した生物棲息空間を形成可能に
する護岸ブロック及び護岸構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の河川改修工事においては、以前か
ら行われていた川岸等をコンクリートで覆うだけの、単
に河川の護岸・改修のみを目的とするものではなく、動
植物の生態系を保全しながら、護岸のための構造物を構
築する手法がクローズアップされてきている。このよう
な自然との調和を考慮した、いわゆる多自然型川づくり
工法ともいえる手法の代表例として、かごマット工法が
開発されている。
【0003】この工法は、生態系の活性化により自然の
浄化作用を促進させ、自然景観の保全、創出を図るとい
う、新しいコンセプトから生まれた工法として期待さ
れ、活用されてきている。このようなカゴマット工法に
よる護岸構造の概略について、図10及び図11を参照
して説明する。
【0004】図10に示す護岸構造Aは、河川1の川岸
3を、陸上から水面2を通して水中まで連続して、かご
マット5により覆うことにより、川岸3の崩壊等を防止
する構造になっている。ここで、この護岸構造Aを構成
するかごマット5は、金網上の底面パネル7、中仕切パ
ネル8、及び側面パネル9を一体化した本体パネル11
を、箱状に折り曲げて製造した個々の箱体、すなわち、
かごマット構成体15を、複数、連続的に繋げてかごマ
ット5を形成した構成とされている。この構成は、川岸
3のスロープに沿って、前記かごマット5を設置してい
く方式であり、スロープ型かごマット工法と呼ばれてい
る。
【0005】また、上記かごマット5を構成する個々の
かごマット構成体15の中には、主に金網の目の大きさ
よりも大きなサイズの、中詰め石21が充填されてい
る。このようなかごマット5で、スロープ状の川岸3を
覆うように設置して、その上から上蓋金網パネル23を
敷設している。さらに、このかごマット5の下部は、水
中の川岸部分をも覆っている。
【0006】尚、上記に説明したスロープ型かごマット
工法とは、別の工法も提案されている。それは、図11
に示すように、それぞれのかごマット構成体15を鉛直
状に置き、川岸3のスロープに沿って、かごマット構成
体15を、階段状に段積みした構成を有している護岸構
造Bであり、これを段積み型かごマット工法と呼んでい
る。
【0007】上記のスロープ型または段積み型のいずれ
かのかごマット工法により、かごマット5を川岸3に施
工すれば、川岸3の土砂等の崩壊を防ぐ、本来の護岸効
果が発揮されるとともに、中詰め石21が詰められたか
ごマット5内には、生態系保全に適した多孔質空間が形
成できる。すなわち、上記多孔質空間内には、昆虫等の
小動物が棲息できるとともに、その中に土砂等を詰める
ことにより、植物も生息できるという効果があり、川岸
における生態系の保全に役立つ。
【0008】一方、上記かごマットによる護岸構造とは
別に、従来から、内部に空間を有する箱型コンクリート
ブロック(いわゆる魚巣ブロック)を水中に沈めて、そ
の空間を魚類等の棲み家として形成する工法も、魚巣ブ
ロック工法として広く用いられている。これらの魚巣ブ
ロック中においては、魚類等の水生生物の棲息空間が確
保される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、川岸等
の水辺においては、水中と陸上の生物の生態系が連続す
ることが生態系を保全するという意味において、きわめ
て重要なポイントの一つである。すなわち、水生動物で
ある魚類等、水生と陸生の両方の性格を持つ両生類、及
び陸上生物のは虫類や鳥類及びほ乳類等とが、連続して
棲息できる空間を創設し、さらに、これらのえさとなる
昆虫や、草木、その根や種等が入り込むことができるよ
うな、自然とマッチングした空間を作り上げることが、
上記生態系の連続という意味においては、最も重要な課
題の一つといえる。
【0010】上記生態系の連続という意味においては、
前述のかごマット工法及び魚巣ブロック工法では、不十
分なことがわかってきた。すなわち、かごマット工法を
用いた護岸構造においては、かごマット5中に多孔質空
間が形成されるとはいっても、その孔は小さく、さらに
川岸の緑化のために、中詰め石21の他に、土砂を充填
したりするので、昆虫程度の小さな生物しか存在できな
い。
【0011】また河川の水中には、魚類、両生類及びは
虫類等が棲息するが、上記かごマット5中には、これら
の動物が継続して棲息できる待避場所がないので、例え
ば大雨時には、これらの動物は、はるか下流まで押し流
されてしまう。従って、このような環境・気候等の変化
が起こると、上記のような連続した生態系が維持できな
くなってしまうという問題点もあった。
【0012】一方、前述した魚巣ブロックは、現地盤に
コンクリートの壁を設ける構造になっている。従って、
この魚巣ブロック中では、魚類等の水生生物が回遊する
ことはできても、陸上の地盤(川岸)とは、コンクリー
トの壁により隔絶されている。その意味においては、魚
巣ブロックは、単に魚類等の水生生物だけの待避場所に
すぎず、上記連続した生態系の維持という観点において
は不十分であった。
【0013】このような問題点に鑑みて、本発明の魚巣
護岸ブロック及び護岸構造においては、従来のかごマッ
ト工法の利点を維持しつつ、このかごマット工法による
護岸構造に、天然の「うろ」となる構造を新たに創設
し、水中と陸上の小動物の連続した生物棲息空間、いわ
ゆるビオトープネットワークの形成による生態系保全を
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の魚巣護岸ブロック及び護岸構造において
は、次に述べるような手段を講じた。すなわち、 請求
項1記載の護岸構造においては、複数に区画された護岸
構造であって、該護岸構造の少なくとも一部は、かごマ
ットと魚巣護岸ブロックとが互いに隣接して配置され、
該かごマットは、金網により形成された複数の箱体内に
中詰め石が充填された構造とされ、前記魚巣護岸ブロッ
クには、生物棲息空間が設けられてなるとともに、該生
物棲息空間は、外部と連通する開口部を備えていること
を特徴とする。
【0015】この護岸構造においては、この護岸構造を
川岸に設置した場合に、従来と同様の護岸効果を発揮す
るとともに、前記生物棲息空間において、水生生物が棲
息する。さらに、前記開口部においては、前記魚巣護岸
ブロックの生物棲息空間と外部との間を、生物が行き来
する。
【0016】請求項2記載の護岸構造においては、請求
項1記載の護岸構造において、該護岸構造は、これと対
向する側から見たときに、格子状に区画されてなり、前
記魚巣護岸ブロックは、その内部に前記生物棲息空間が
設けられるとともに、該生物棲息空間を形成する壁部
の、その上面側に前記開口部が設けられていると共に、
その下壁部に、前記岸面を該魚巣護岸ブロック内に露出
させる、第1の貫通孔が形成された構成とされているこ
とを特徴とする。
【0017】この護岸構造においては、前記魚巣護岸ブ
ロックの上面の前記開口部において、生物が外部と行き
来する。また、前記魚巣護岸ブロックの底面に形成され
た第1の貫通孔を介して、前記生物棲息空間と前記岸面
とが連続する。
【0018】請求項3記載の護岸構造においては、請求
項1記載の護岸構造において、該護岸構造を側断面から
見たときに、その外面側の輪郭が階段状となるように、
段積して配置されていることを特徴とする。
【0019】この護岸構造においては、前記川岸を、前
記護岸ブロックにより、階段状に覆う。
【0020】請求項4記載の護岸構造においては、請求
項3記載の護岸構造において、前記魚巣護岸ブロック
は、その水辺側側面に前記開口部が設けられていると共
に、その上壁部、底壁部、後壁部及び側壁部には、それ
ぞれ第2、第3、第4、第5の貫通孔が形成されている
ことを特徴とする。
【0021】この護岸構造においては、前記開口部にお
いて、前記生物棲息空間と外部との間を、生物が行き来
する。また、前記第2、第3、第4及び第5の貫通孔を
介して、前記魚巣護岸ブロックと前記かごマット構成体
とが連続する。
【0022】請求項5記載の魚巣護岸ブロックにおいて
は、岸辺地盤面に設置される、鉄筋コンクリート製の魚
巣護岸ブロックであって、該魚巣護岸ブロックは、略矩
形の底壁部と、該底壁部の周縁部に立設された上下側壁
部および左右側壁部を備えて、上面側が開口するように
箱状に形成されてなり、前記底壁部には、前記地盤面を
その内部に露出させるための底壁部貫通孔が形成され、
前記上下側壁部および左右側壁部には、それぞれ第1の
側壁部貫通孔及び第2の側壁部貫通孔が形成され、更に
該魚巣護岸ブロックには、他の護岸ブロックとの連結を
行うための、連結部材が固定されていることを特徴とす
る。
【0023】この魚巣護岸ブロックにおいては、その上
面側において、水生生物等が護岸ブロック内と外部との
間で行き来する。また、前記底壁部貫通孔により、前記
魚巣護岸ブロックと前記地盤面とが連続するとともに、
前記第1の側壁部貫通孔及び第2の貫通孔により、他の
護岸ブロックとも連続する。さらに連結部材により、他
の護岸ブロックとの連結が図れる。
【0024】請求項6記載の魚巣護岸ブロックにおいて
は、岸辺地盤面に設置される、鉄筋コンクリート製の魚
巣護岸ブロックであって、該魚巣護岸ブロックは、略矩
形の底壁部と、該底壁部の後端縁に立設された後壁部
と、該底壁部の左右側縁に立設された左右側壁部と、こ
れら後壁部と左右側壁部の上端部にわたって形成された
上壁部とを備えてなると共に、その前面側が開口するよ
うに形成されてなり、前記上壁部、側壁部、後壁部及び
底壁部には、それぞれ外部と連通する上壁部貫通孔、第
3の側壁部貫通孔、後壁部貫通孔及び第2の底壁部貫通
孔が設けられ、更に該魚巣護岸ブロックには、他の護岸
ブロックとの連結を行うための、連結部材が固定されて
いることを特徴とする。
【0025】この魚巣護岸ブロックにおいては、前記魚
巣護岸ブロックの前面側の開口から、護岸ブロック内と
外部との間を生物が行き来する。また、上壁部貫通孔、
第3の側壁部貫通孔、後壁部貫通孔及び第2の底壁部貫
通孔により、他の護岸ブロックと連続する。さらに連結
部材により、他の護岸ブロックと連結される。
【0026】請求項7記載の護岸構造においては、請求
項4に記載された護岸構造または請求項6に記載された
魚巣護岸ブロックにおいて、前記上壁部及び底壁部に設
けられたそれぞれの貫通孔は、1つの前記魚巣護岸ブロ
ック中の各壁部中に、前記上壁部及び底壁部ごとに、そ
れぞれ少なくとも2個設けられていることを特徴とす
る。
【0027】この護岸構造においては、上記上壁部貫通
孔が、少なくとも2つ以上設けられているため、連結す
る護岸ブロック及び外部との連結が保たれ、一方、底壁
部貫通孔により、連結する護岸ブロック及び岸面との連
続が保たれる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
について、図1から図5までを参照して説明する。図1
は、本発明を適用した護岸構造Aを示す図である。この
図において、図10と同一部分については、同一符号を
付してその説明を省略する。
【0029】この護岸構造Aは、その一部に図に示すよ
うに、かごマット5と魚巣護岸ブロック31とを互いに
配置した構造となっている。そして、これと対向する側
から見たときに、格子状に区画されている。すなわち、
かごマット5は、基本的構成が、図10に示したものと
同一であるが、この護岸構造Aにおいては、一部の区画
された部分を欠落させた構成としてある。
【0030】そして、その部分に魚巣護岸ブロック31
を配置した構成となっている。この魚巣護岸ブロック3
1は、内側に生物棲息空間33が設けられている。そし
て、魚巣護岸ブロック31は、略矩形の底壁部41と、
この底壁部41の周縁部43に立設された上下側壁部4
5、47及び左右側壁部51、53を備えている。
【0031】また、その上壁部54には大きな開口部5
5が設けられ、箱状に形成されている。この底壁部41
には、地盤面57を、その内部に露出させるための、底
壁部貫通孔61が形成されている。前記上下側壁部4
5、47及び左右側壁部51、53には、それぞれ上下
の第1の側壁部貫通孔63、及び左右の第2の側壁部貫
通孔65が形成されるとともに、それぞれの上端面部6
7には、他の護岸ブロック(かごマット構成体15およ
び魚巣護岸ブロック31)との連結を行うための連結部
材71が固定されている。
【0032】ここで、底壁部41は、他の壁に比べて肉
厚に形成されている。さらに、左右両側の側壁部51、
53の間には、これらの壁部と平行に仕切壁75が設け
られている。この仕切壁75によって、空間33は仕切
られているが、この仕切壁75の高さは、両側壁51、
53に比べてその高さが低くなっている。
【0033】図2に示すように、魚巣護岸ブロック31
の角には予め連結部材71が配されているが、この連結
部材71は、かごマット構成体15の骨線77と同じ材
質の鉄線である。この連結部材の両端は、魚巣護岸ブロ
ック中に埋設されて、固定されている。そして、上記連
結部材71と、かごマット構成体15の骨線を、コイル
83を互いに巻き付けることにより接続されている。
【0034】次に、上記構成をもつ護岸構造Aの作用に
ついて説明する。魚巣護岸ブロック31は、開口部53
及び貫通孔と連通した生物棲息空間33を有する構成と
されるため、魚類等の水生生物がこの生物棲息空間33
において棲息し、また、外部と行き来できる。底壁部4
1は川岸3と接しているため、川岸3の土砂との連続性
も保たれる。
【0035】さらに、正面、背面及び両側面の壁に設け
られた貫通孔61、63、65を通じて、かごマット5
中に形成された多孔質空間とも連続性が保たれる。ま
た、底壁部貫通孔61内に、魚類等が取り残されないよ
うに、図示しないが、底壁部には溝が形成されており、
その溝の中に溜まっている水の中を通って、魚類等が外
部へ出ていくことが可能になっている。また、この魚巣
護岸ブロック31内の生物棲息空間33内には、魚類だ
けでなく、両生類や、は虫類等も棲息可能となる。
【0036】すなわち、 1.魚巣ブロック31中には、魚類等の水生生物が棲息
する生物棲息空間33が形成されるとともに、多数形成
された開口部及び貫通孔を通して魚類等の水生動物が、
外部または、かごマット5と行き来できる。 2.上記生物棲息空間空間33内には、魚類、両生類を
始め、陸上と水中の水辺の小動物が棲息する。 3.底壁部の貫通孔61は、地盤面57と密接してお
り、水草が生えたり、草木の根が入り込んだりする。 4.上壁部54に設けられた開口部55からは、雨水が
直接入り込む。 5.水中の昆虫や小動物が、生物棲息空間33内におい
て脱皮したり産卵したりするとともに、待避場所ともな
る。 6.中詰め石に破砕された水の流れが、エアレーション
を起こし、生物棲息空間33に、生態系の維持に不可欠
な酸素を供給する。 さらに、上記仕切壁75により、魚巣護岸ブロック31
自体の強度が高くなる。
【0037】従って、この護岸構造Aにおいては、従来
のかごマット工法による護岸構造と同様に、優れた護岸
効果を有するとともに、従来構造よりも水生生物と陸上
動物との生態系の連続性を完全なものにすることができ
る。
【0038】尚、上記第1の実施の形態においては、魚
巣護岸ブロック31の素材としては、鉄筋コンクリート
製のものを例として説明したが、これは、鉄(ステンレ
ス)、本石等水中での耐腐食性に優れている材料であれ
ばよい。
【0039】さらに、かごマット5と魚巣護岸ブロック
31との接合面は、鉛直方向に設定されているが、これ
は、川岸3のスロープと垂直な方向に設けてもよい。但
し、この場合には、かごマット構成体15及び魚巣護岸
ブロック31は、略平行六面体ではなく、直方体形状に
しておく。
【0040】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図6から図9までを参照して説明する。図6は、図
11と同様に、段積型のかごマット工法による護岸構造
Bを示している。これらの図に示す護岸構造Bは、図1
1に示した護岸構造と同様に、その護岸構造Bを側断面
から見た時に、その外面の輪郭111が階段状となるよ
うに段積して配置されている。ここで、この護岸構造B
が図11の護岸構造と異なる点は、形状が略直方体の連
続したかごマット5の間に、形状が略直方体で、コンク
リート製の魚巣護岸ブロック113が、かごマット5と
水面2付近において連結されている点である。
【0041】図7から図9に示すように、この魚巣護岸
ブロック113には、中心部に大きな生物棲息空間33
が設けられている。この魚巣護岸ブロック113は、略
矩形の底壁部115と、この底壁部115の後端縁に立
設された後壁部117と、底壁部115の左右側縁に立
設された左右側壁部121、123と、これら後壁部1
17と左右側壁部121、123の上端部にわたって形
成された上壁部125とを備えてなると共に、その前面
側が開口するように開口部131が形成されている。
【0042】そしてこの上壁部125、側壁部121、
123、後壁部117及び底壁部115には、それぞれ
外部と連通する上壁部貫通孔133、第3の側壁部貫通
孔135、後壁部貫通孔137及び第2の底壁部貫通孔
138が設けられている。尚、ここで、上記魚巣護岸ブ
ロック113を、請求項4記載の貫通孔に対応させる
と、上壁部貫通孔133が第2の貫通孔、第3の側壁部
貫通孔135が第5の貫通孔、後壁部貫通孔137が第
4の貫通孔、第2の底壁部貫通孔138が第3の貫通孔
にそれぞれ対応する。ここで、上壁部貫通孔133と第
2の底壁部貫通孔138の孔は、1つの魚巣護岸ブロッ
ク当たり前に2個、後ろに2個の計4個開けられてい
る。また、上壁部125の中心部と孔壁部へ向かう側壁
部上部には、他の護岸ブロック(かごマット5及び魚巣
護岸ブロック113)との連結を行うための、連結部材
141が固定されている。
【0043】そして、生物棲息空間空間33は、開口部
131及び上記複数の貫通孔により、外部と連通してい
る。この魚巣護岸ブロック113には、その上壁部12
5の中央部及びその中央部から後壁部115へ向けて、
骨線141が配されており、この骨線とコイル142に
より、上壁部125および底壁部115において、かご
マット5と連結されている。
【0044】また、この魚巣護岸ブロック113には、
左右の側壁部121、123の間に、これらの壁と平行
に仕切壁143が設けられている。この仕切壁143に
よって空間33は仕切られているが、この仕切壁143
は左右の両側壁部121、123に比べてその長さが短
くなっている。
【0045】次に、上記構成をもつ魚巣護岸ブロック1
13を用いた護岸構造Bの作用について説明する。上記
魚巣ブロック113を用いた護岸構造Bにおいては、第
1の実施の形態において示した護岸構造Aの場合と同様
に、この護岸構造Bの一部を構成する魚巣護岸ブロック
113には、開口部131及び複数の貫通孔と、これら
と連通している生物棲息空間33が設けられており、こ
の生物棲息空間33内に魚類等の水生生物及び両生類や
は虫類等が棲息する。さらに、魚巣護岸ブロック113
の外部すなわち水中とも行き来する。
【0046】ここで、上壁部貫通孔133と第2の底壁
部貫通孔138の孔は、1つの魚巣護岸ブロック当たり
前後2個づつ、4個開けられているので、この魚巣護岸
ブロック113を、図6に示したように、2段に段積み
した場合に、上下のそれぞれの魚巣護岸ブロック間にお
いても、その連続性が保たれる上に川岸3との連続性も
確保できる。また、後壁部117が川岸3と接している
ため、川岸3との連続性も保たれる。さらに、上壁部1
25、底壁部115及び左右の側壁部121、123に
設けられた貫通孔を通じて、隣接するかごマット5とも
連続性が保たれる。従って、この護岸構造Bにおいて
も、スロープ型の護岸ブロックAと同様に、水辺生物の
生態系の連続性が保たれる。
【0047】
【発明の効果】本発明の魚巣護岸ブロック及び護岸構造
によれば、次に述べるような効果を奏する。すなわち、
請求項1記載の護岸構造によれば、かごマット構成体間
に、魚類等の水生動物及び両生類や、は虫類等が棲息可
能な魚巣護岸ブロックを連結したため、従来の護岸効果
を維持しつつ、川岸において水辺の生態系の連続性が保
たれ、環境保全が可能となる。
【0048】請求項2記載の護岸構造においては、魚巣
護岸ブロックの上壁部に開口部が設けられたため、水生
生物が外部と行き来できる。また、護岸効果を維持しつ
つ、底壁部の貫通孔と岸面とが連続するので、岸面と魚
巣護岸ブロックとの生態系の連続性が保たれる。
【0049】請求項3記載の護岸構造においては、魚巣
護岸ブロックが段積に適した構成とされるため、従来の
段積型のかごマット工法との整合性が良くなるととも
に、スロープ型のかごマット工法と同様に、上記述べた
ような護岸効果と環境保全効果を発揮する。
【0050】請求項4記載の護岸構造においては、段積
型の護岸構造において、貫通孔が設けられているため、
魚巣護岸ブロックとかごマット構成体との行き来が可能
となり、連続した生態系が保持できる。
【0051】請求項5記載の魚巣護岸ブロックにおいて
は、開口部から魚類等の水生生物が行き来し、これらの
水生生物の棲息空間が確保できるとともに、生物棲息空
間内には両生類やは中類等も棲息可能となり、水辺にお
ける連続した生態系が保持できる。
【0052】請求項6記載の魚巣護岸ブロックにおいて
は、上記請求項5記載の効果と同様の効果が、段積型の
魚巣護岸ブロックと段積型のかごマット構成体を用いた
場合においても発揮できる。
【0053】請求項7記載の護岸構造においては、魚巣
護岸ブロックとかごマット構成体をとが、上壁部及び底
壁部で連続し、かつ、上壁部及び底壁部と外部との連続
性も確保でかきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の護岸構造を示す
断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の護岸構造を示
す、魚巣護岸ブロックとかごマット構成体との連結構造
を示す側面図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態の護岸構造の要部
である、魚巣護岸ブロックの上面図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態の護岸構造の要部
である、魚巣護岸ブロックの正面図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態の護岸構造の要部
である、魚護岸巣ブロックの側面図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態の護岸構造を示す
断面図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態の護岸構造の要部
である、段積型の魚巣護岸ブロックの上面図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態を護岸構造の要部
である、段積型の魚巣護岸ブロックの正面図である。
【図9】 本発明の第2の実施の形態の護岸構造の要部
である、段積型の魚巣護岸ブロックの断面図である。
【図10】 従来のかごマット工法により形成した護岸
構造のうち、スロープ型のかごマットを示す断面図であ
る。
【図11】 従来のかごマット工法により形成した護岸
構造のうち、段積型のかごマットを示す断面図である。
【符号の説明】
A…護岸構造 B…護岸構造 1…河川 2…水面 3…川岸 5…かごマット 15…かごマット構成体 21…中詰め石 31…魚巣護岸ブロック 33…生物棲息空間 41…底壁部 43…周縁部 45、47…上下側壁部 51、53…左右側壁部 55…開口部 57…地盤面 61…底壁部貫通孔 63…第1の側壁部貫通孔 65…第2の側壁部貫通孔 67…上端面部 71…連結部材 111…外面の輪郭 113…魚巣護岸ブロック 115…底壁部 117…後壁部、 121、123…左右側壁部 125…上壁部 131…開口部 133…上壁部貫通孔(第2の貫通孔) 135…第3の側壁部貫通孔(第5の貫通孔) 137…後壁部貫通孔(第4の貫通孔) 138…第2の底壁部貫通孔(第3の貫通孔) 141…連結部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数に区画された護岸構造であって、 該護岸構造の少なくとも一部は、かごマットと魚巣護岸
    ブロックとが互いに隣接して配置され、 該かごマットは、金網により形成された複数の箱体内に
    中詰め石が充填された構造とされ、 前記魚巣護岸ブロックには、生物棲息空間が設けられて
    なるとともに、 該生物棲息空間には、外部と連通する開口部を備えてい
    ることを特徴とする護岸構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の護岸構造において、 該護岸構造は、これと対向する側から見たときに、格子
    状に区画されてなり、 前記魚巣護岸ブロックは、その内部に前記生物棲息空間
    が設けられるとともに、 該生物棲息空間を形成する壁部の、その上面側に前記開
    口部が設けられていると共に、 その下壁部に、前記岸面を該魚巣護岸ブロック内に露出
    させる、第1の貫通孔が形成された構成とされているこ
    とを特徴とする護岸構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の護岸構造において、 該護岸構造を側断面から見たときに、その外面側の輪郭
    が階段状となるように、段積して配置されていることを
    特徴とする護岸構造。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の護岸構造において、 前記魚巣護岸ブロックは、その水辺側側面に前記開口部
    が設けられていると共に、 その上壁部、底壁部、後壁部及び側壁部には、それぞれ
    第2、第3、第4、第5の貫通孔が形成されていること
    を特徴とする護岸構造。
  5. 【請求項5】 岸辺地盤面に設置される、鉄筋コンクリ
    ート製の魚巣護岸ブロックであって、 該魚巣護岸ブロックは、略矩形の底壁部と、該底壁部の
    周縁部に立設された上下側壁部および左右側壁部を備え
    て、上面側が開口するように箱状に形成されてなり、 前記底壁部には、前記地盤面をその内部に露出させるた
    めの底壁部貫通孔が形成され、 前記上下側壁部および左右側壁部には、それぞれ第1の
    側壁部貫通孔及び第2の側壁部貫通孔が形成され、 更に該魚巣護岸ブロックには、他の護岸ブロックとの連
    結を行うための、連結部材が固定されていることを特徴
    とする魚巣護岸ブロック。
  6. 【請求項6】 岸辺地盤面に設置される、鉄筋コンクリ
    ート製の魚巣護岸ブロックであって、 該魚巣護岸ブロックは、略矩形の底壁部と、該底壁部の
    後端縁に立設された後壁部と、 該底壁部の左右側縁に立設された左右側壁部と、 これら後壁部と左右側壁部の上端部にわたって形成され
    た上壁部とを備えてなると共に、 その前面側が開口するように形成されてなり、 前記上壁部、側壁部、後壁部及び底壁部には、それぞれ
    外部と連通する上壁部貫通孔、第3の側壁部貫通孔、後
    壁部貫通孔及び第2の底壁部貫通孔が設けられ、 更に該魚巣護岸ブロックには、他の護岸ブロックとの連
    結を行うための、連結部材が固定されていることを特徴
    とする魚巣護岸ブロック。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載された護岸構造または請
    求項6に記載された魚巣護岸ブロックにおいて、前記上
    壁部及び底壁部に設けられたそれぞれの貫通孔は、1つ
    の前記魚巣護岸ブロック中の、前記上壁部及び前記底壁
    部ごとに、少なくとも2個設けられていることを特徴と
    する護岸構造。
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