JPH10114942A - コンクリートの下方打設工法 - Google Patents

コンクリートの下方打設工法

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JPH10114942A JP8269700A JP26970096A JPH10114942A JP H10114942 A JPH10114942 A JP H10114942A JP 8269700 A JP8269700 A JP 8269700A JP 26970096 A JP26970096 A JP 26970096A JP H10114942 A JPH10114942 A JP H10114942A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリートの下方打設を材料分離が発生す
ることなく迅速に行う。 【解決手段】 コンクリート圧送管20は、円筒形の筒
体を連結したものであり、その先端側の吐出口20aの
近傍には、流下量調整弁24が設けられている。の流下
量調整弁24は、圧送管20の途中に介装され、両端が
開口した円筒状の可撓性筒体26と、この可撓性筒体2
6の外周に設けられ、可撓性筒体26を外周から均等に
加圧して、その内径を拡大,縮小する圧力タンク部28
とから構成されている。圧力タンク部28には、油圧な
いしは空圧供給源が接続されていて、これらの供給源か
らオイルないしは圧縮空気を送り込むことにより、可撓
性筒体26に加圧力が加えられ、加えられた加圧力の大
きさに対応して、可撓性筒体26の断面積が変化し、こ
の部分を流下するコンクリート量が調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下発電所やトン
ネルの斜坑,立坑などを構築する際に、コンクリートを
下方に圧送して打設する工法の改良技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年におけるコンクリート構造物は、地
下深い個所に大規模なものを建設する傾向が見られる。
このようなコンクリート構造物のうち、例えば、地下水
力発電所の導水路に用いられる斜坑や立坑などの構築で
は、数100mにも及ぶ長大なものもが必要となり、こ
のようなコンクリート構造物を構築する際には、コンク
リートは、非常に長い距離を下方に向けて圧送して打設
することになる。
【0003】このようなコンクリートの下方打設におい
ては、単に、通常配合のコンクリートを配管内に供給し
て落下運搬すると、コンクリートの分離抵抗や粘性が小
さいために、落下速度が非常に大きくなり、吐出口から
放出された際に材料の分離が発生する。
【0004】このような問題を解決するために、例え
ば、特公昭58ー51110号公報には、気密性が保持
できるホッパーの下部にコンクリート配管を接続し、こ
の配管を剛な鋼管と、柔軟なフレキシブルホースとで構
成したコンクリートの下方打設工法が開示されている。
【0005】この公告公報に開示されている打設工法に
よれば、剛な鋼管の間に介装された柔軟なフレキシブル
ホースが弁機能を有しているので、コンクリートの落下
速度や落下衝撃が緩和され、コンクリートの材料分離が
回避される。
【0006】しかしながら、この公告公報に開示されて
いるコンクリートの下方打設工法には、以下に説明する
技術的な課題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、公告公報に
開示されているように圧送管路を剛な鋼管と柔軟なフレ
キシブルホースとで構成している場合には、これらの継
手部分でコンクリートの脱水状態が発生し易く、コンク
リートが脱水すると管内閉塞の原因となる。管内閉塞が
発生すると、その部分を解体して、残存コンクリートを
処理することになり、施工日程が大幅にズレることにな
る。
【0008】また、上記公告公報に示されている打設工
法では、気密性のホッパーを必要とし、コンクリートを
塊状で間欠的に供給,打設するので、全体の構造が複雑
になるとともに、打設に時間がかかるという問題もあっ
た。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的とするところは、比
較的簡単な構造により、管内閉塞が発生せず、しかも、
打設が迅速に行えるコンクリートの下方打設工法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、コンクリートを供給するポンプに一端が
接続され、他端側に吐出口が設けられ、所定勾配の傾斜
状態に設置されたコンクリート圧送管を介して、コンク
リートを下方に打設する工法において、前記吐出口の近
傍に前記圧送管内を流下する前記コンクリートの流下量
調整弁を設置し、前記コンクリートの打設に伴う前記圧
送管の傾斜路長の変化に対応させて、前記コンクリート
の吐出量を前記流下量調整弁で、前記コンクリートの材
料分離が発生しない流下速度内に調整するようにした。
この構成によれば、コンクリートは、圧送管内に充満さ
れた状態で連続的に供給され、吐出口の近傍で流下量調
整弁により流下速度が調整されて打設される。このとき
の流下速度は、コンクリートの材料分離が発生しない大
きさとなる。前記流下量調整弁は、前記圧送管と連通す
るように介装される可撓性の筒体と、前記筒体の外周に
設けられ、前記筒体を加圧して、その内径を拡大,縮小
する圧力タンク部とで構成することができる。この構成
によれば、流下量調整弁の構造が簡単になる。前記ポン
プは、前記圧力タンク部の前記筒体への加圧力に対応し
て、その供給量を調整することができる。この構成によ
れば、コンクリート圧送管内に充満されるコンクリート
の供給を適正に保つことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面を参照にして詳細に説明する。図1
から図7は、本発明にかかるコンクリートの下方打設工
法の一実施例を示している。
【0012】同図に示した実施例では、本発明を地下発
電所の導水路を構築する際に適用した場合であり、導水
路10は、傾斜角度が約50°で全長が数100mに及
ぶ傾斜部分10aと、この傾斜部分10aの下端に設け
られた水平部分10bとから構成されていて、傾斜部分
10aの中間から水平に延びる作業横抗11が設けられ
ている。
【0013】この導水路10は、図2にその断面を示す
ように、円形断面の内管12と、この内管12の外周に
所定の空間部14を設けて掘削された岩盤壁面があり、
空間部14内にコンクリートが打設充填される。
【0014】図1に示したコンクリートの打設状態は、
導水路10の水平部分10bと傾斜部分10aの一部に
既に打設されていて、傾斜部分10aの略1/4から上
部側に向けてこれから打設が行われる。
【0015】コンクリートの打設装置は、図3に示すよ
うに、作業横抗11内に配置されたポンプ車18と、こ
のポンプ車18に一端が接続され、作業横抗11を経
て、傾斜部分10aに延設されたコンクリート圧送管2
0とを備えている。
【0016】コンクリート圧送管20は、従来から使用
されている円筒形の鋼管を連結した構造のものであり、
その先端側の吐出口20aには、図4に示すように、フ
レキシブルホース22が接続されており、この吐出口2
0aの近傍には、流下量調整弁24が設けられている。
【0017】この流下量調整弁24は、その詳細を図5
に示すように、圧送管20の途中に両端の開口が連通す
るように介装された円筒状の可撓性筒体26と、この可
撓性筒体26の外周に設けられ、可撓性筒体26を外周
から均等に加圧して、その内径を拡大,縮小する圧力タ
ンク部28とから構成されている。
【0018】圧力タンク部28には、図外の油圧ないし
は空圧供給源に接続されていて、これらの供給源からオ
イルないしは圧縮空気を送り込むことにより、可撓性筒
体26に加圧力が加えられ、加えられた加圧力の大きさ
に対応して、可撓性筒体26の断面積が変化し、この部
分を流下するコンクリート量が調整される。
【0019】流下量調整弁24の圧力タンク部28は、
図6に示す制御装置30により加圧力がコントロールさ
れる。同図に示した制御装置30は、圧力タンク部28
内の圧力を検出する圧力センサ30aと、圧力センサ3
0aの検出圧力を表示するディスプレイ30bと、圧力
センサ30aの出力値と圧力設定手段30dの設定圧力
とに基づいて、圧力タンク部28への流体の供給を調整
して、その内圧を設定圧力に制御する制御部30cとを
備えている。
【0020】また、この実施例の制御装置30は、ポン
プ車18に搭載されている圧送ポンプ18aの制御も圧
力センサ30aの検出値に基づいて行うようになってい
て、圧送ポンプ18aを回転駆動させる駆動モータ18
bに接続されたインバータ18cに制御信号を送出し、
ポンプ18aから圧送管20に供給するコンクリート量
をコントロールする。
【0021】この制御装置30で行われる制御の一例に
ついて説明する。まず、図1に示したようなコンクリー
トの下方打設においては、打設の初期には、導水路10
の傾斜部分10aに敷設されている圧送管20中を数1
00m程度流下させて、吐出口20aから打設する。
【0022】ところが、打設が進行するに従って、圧送
管20を徐々に短縮して、打設個所が作業横抗11の近
傍に到達した際には、数m程度の流下距離で打設するこ
とになる。
【0023】つまり、本発明の対象とするコンクリート
構築物では、コンクリートを数100m〜数mという広
範囲な流下距離で打設することになり、このようなコン
クリートの打設の際に、材料分離を発生することなく行
う必要がある。
【0024】そこで、本発明者らは、粘性が高く材料分
離の起こり難いハイパフォーマンスコンクリートの使用
を前提として、傾斜角度が50°の斜路において、流下
距離の長さを変化させたときに、吐出口からどの程度の
コンクリート量が排出されるかシュミレーションを行っ
た。
【0025】図7に示したグラフが、このときのシュミ
レーション結果であり、同図に示したシュミレーション
では、圧送管の直径を100mm〜200mmに設定し
た。
【0026】このシュミレーション結果から考察する
と、例えば、コンクリートの吐出量を、打設期間中、常
時1時間当たり100立方m確保しようとすると、圧送
管20の直径は、流下距離が150m以上の場合には、
150mm程度であればよいが、流下距離が短くなると
そのままの直径では、吐出量が多くなりすぎるので、1
30mm程度にしなければならない。
【0027】本実施例では、このようなシュミレーショ
ン結果に基づいて、コンクリートの流下距離の変化に対
応させて、圧力タンク部28の圧力を調整するために、
流下距離の変化に対応した所定の圧力値が圧力設定手段
30dから制御部30cに入力される。
【0028】制御部30cでは、圧力センサ30aが検
出した現在の圧力タンク部28の圧力値と、設定手段3
0dから入力されている圧力値とを比較して、圧力タン
ク部28内の圧力が設定値になるように制御する。
【0029】この場合、実際の流下距離の変化は、時間
当たりの吐出量が一定なので、コンクリートを充填打設
する空間部14の断面積が既知であれば、時間の経過に
より求めることができる。
【0030】このようにして、圧力タンク部28の圧力
を設定圧に調整すると、可撓性筒体26の直径が拡開,
縮小して調整され、コンクリートの流下距離の変化に関
係なく、常時一定の吐出量を、材料分離が発生すること
なく確保することが可能になる。
【0031】この場合、本実施例では、コンクリート
は、圧送管20の内部に充満された状態で、吐出口20
aから排出される。このような状態で、可撓性筒体26
の直径を縮小して、同じ量のコンクリートを圧送ポンプ
18aで送り込むと、可撓性筒体26の直径が変動する
ので、制御部30cからインバータ20cに制御信号を
送出して、圧送ポンプ18aからの供給量も設定圧力に
対応させる。
【0032】さて、以上のようにして行われるコンクリ
ートの下方打設工法によれば、コンクリートは、圧送管
20内に充満された状態で連続的に供給され、吐出口2
0aの近傍で流下量調整弁24により流下速度が調整さ
れて打設され、このときの流下速度は、コンクリートの
材料分離が発生しない大きさとなる。
【0033】従って、コンクリートを簡潔的に供給打設
する場合よりも、打設効率が向上するとともに、圧送管
20は、通常の円筒形のものであり、管内閉塞が発生す
ることもない。また、本実施例の場合には、流下量調整
弁24は、圧送管20と連通するように介装される可撓
性の筒体26と、筒体26の外周に設けられ、筒体26
を加圧して、その内径を拡大,縮小する圧力タンク部2
8とで構成しているのので、流下量調整弁24の構造が
簡単になるとともに、拡大,縮小の応答性も速くなる。
さらに、本実施例の場合には、圧送ポンプ18aは、圧
力タンク部28の筒体26への加圧力に対応して、その
供給量を調整するので、コンクリート圧送管20内に充
満されるコンクリートの供給を適正に保つことができ
る。
【0034】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかるコンクリートの下方打設工法によれば、
比較的簡単な構造により、管内閉塞が発生せず、しか
も、打設が迅速に行える
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるコンクリートの下方打設工法
の施工状態の説明図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB部拡大図である。
【図4】図1のC部拡大図である。
【図5】図4の要部拡大斜視図である。
【図6】図1の打設工法に使用する制御装置のブロック
図である。
【図7】コンクリートの下方打設のシュミレーション結
果のグラフである。
【符号の説明】
10 導水路 12 内管 14 空間部 18 ポンプ車 18a 圧送ポンプ 18b 駆動モータ 18c インバータ 20 圧送管 20a 吐出口 24 流下量調整弁 26 可撓性筒体 28 圧力タンク部 30 制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートを供給するポンプに一端が
    接続され、他端側に吐出口が設けられ、所定勾配の傾斜
    状態に設置されたコンクリート圧送管を介して、コンク
    リートを下方に打設する工法において、 前記吐出口の近傍に前記圧送管内を流下する前記コンク
    リートの流下量調整弁を設置し、前記コンクリートの打
    設に伴う前記圧送管の傾斜路長の変化に対応させて、前
    記コンクリートの吐出量を前記流下量調整弁で、前記コ
    ンクリートの材料分離が発生しない流下速度内に調整す
    ることを特徴とするコンクリートの下方打設工法。
  2. 【請求項2】 前記流下量調整弁は、前記圧送管と連通
    するように介装される可撓性の筒体と、前記筒体の外周
    に設けられ、前記筒体を加圧して、その内径を拡大,縮
    小する圧力タンク部とを有することを特徴とする請求項
    1記載のコンクリートの下方打設工法。
  3. 【請求項3】 前記ポンプは、前記圧力タンク部の前記
    筒体への加圧力に対応して、その供給量を調整すること
    を特徴とする請求項2記載のコンクリートの下方打設工
    法。
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