JPH10116230A - メモリ管理装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

メモリ管理装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JPH10116230A
JPH10116230A JP20279097A JP20279097A JPH10116230A JP H10116230 A JPH10116230 A JP H10116230A JP 20279097 A JP20279097 A JP 20279097A JP 20279097 A JP20279097 A JP 20279097A JP H10116230 A JPH10116230 A JP H10116230A
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stability
garbage collection
memory
area
collection process
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Nobuhiko Funato
信彦 舟渡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 書き換え回数制限型メモリの長寿命化を図り
ながら、処理時間の短いガーベジコレクションの実現を
可能にする。 【解決手段】 安定度設定部12は、新規オブジェクト
の安定度を0に、所定回数のガーベジコレクション処理
の間に回収や書き込みが行われない安定度Nのオブジェ
クトの安定度を(N+1)に設定する。オブジェクト割
付部14は、安定度0,1のオブジェクトをRAM8に
割り付け、安定度2,3のオブジェクトをフラッシュメ
モリ7に割り付ける。未使用領域が無い場合には、ガー
ベジコレクション実行部13によって、RAM8の安定
度0の領域から順次高い安定度の領域を加えてガーベジ
コレクション処理を繰り返す。こうして、ガーベジコレ
クション処理の回数と時間とを短縮し、ガーベジコレク
ションに伴う書き換えをフラッシュメモリ7に対して少
ない回数で行って書き換え回数制限型メモリの長寿命化
を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、書き換え回数に
制限のあるメモリの長寿命化を図りながら、メモリの利
用効率が高くて中断時間の短いガーベジコレクションの
実現を可能にするメモリ管理装置及びコンピュータ読み
取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、PDA(Personal Di
gital Assistant)等のバッテリで動作
する携帯型の情報処理端末機器が実現化されている。上
記PDAのような端末は、少ないメモリ容量で動作する
ことや、低消費電力であることが強く要求される。上記
PDAでは、未使用時にシステムの状態を保存するため
に、バッテリでバックアップされたRAM(ランダム・
アクセス・メモリ)を搭載することが多い。そして更
に、低消費電力化を図るために、上記RAMのかなりの
部分を低消費電力のフラッシュメモリに置き換えるよう
になっている。
【0003】一方、メモリの利用効率を高めて、アプリ
ケーションプログラムの構築を容易にするメモリ管理手
法として、ガーベジコレクションが知られている。例え
ば、ニュートン(アップル社製)のオペレーティングシ
ステムは、上記ガーベジコレクションを主要なメモリ管
理手法として採用している。但し、上記ニュートンにお
いては、ガーベジコレクションの対象となるのはRAM
領域のみである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のガーベジコレクションには、上記PDAのような端
末システムのメモリ管理手法として用いた場合には以下
のような問題がある。
【0005】(1)実行の中断 上記ガーベジコレクションの実行中には、アプリケーシ
ョンを含む他のシステムの実行が中断させられる。その
ために、ある量以上のメモリに対するガーベジコレクシ
ョンの実行は、対話的な利用を前提とするPDAでは、
利用者に対する応答を悪化させることになる。
【0006】(2)メモリの頻繁な書き換え 上記ガーベジコレクションは、通常RAM上のメモリ管
理を前提としているため、例外なく、管理の対象となる
メモリ空間を頻繁に走査して書き換えるようにしてい
る。そのために、上記ガーベジコレクションを、フラッ
シュメモリのように書き換え回数に制限のあるメモリに
対してそのまま適用すると、メモリの寿命を著しく縮め
てしまう。
【0007】すなわち、上記PDAのように、フラッシ
ュメモリのごとく書き換え回数に制限のあるメモリを搭
載している計算機システムでガーベジコレクションを実
現するためには、ガーベジコレクション実行による他の
システムの実行の中断時間を短縮することと同時に、書
き換え回数制限型メモリの寿命を延ばすための対策を講
ずる必要がある。
【0008】ガーベジコレクションの処理時間を短縮す
る手法は「実時間ガーベジコレクション」と呼ばれてお
り、多数提案されている。しかしながら、フラッシュメ
モリのような書き換え回数制限型メモリを搭載するシス
テムに対して、書き換え回数制限型メモリを含むメモリ
領域への適用を想定した実時間ガーベジコレクション
は、これまで知られていない。
【0009】そこで、この発明の目的は、書き換え回数
に制限のあるメモリの長寿命化を図りながら、メモリの
利用効率が高くて処理時間の短いガーべジコレクション
の実現を可能にするメモリ管理装置を堤供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、書き換え回数制限型メモリ
とRAMと上記両メモリの論理アドレスを物理アドレス
に変換するアドレス変換部を有するシステムのメモリ管
理装置であって、上記書き換え回数制限型メモリあるい
はRAMの未使用領域が所定の大きさより小さい場合
に、この未使用領域が小さいメモリに対してガーベジコ
レクション処理を行うガーベジコレクション実行部と、
上記各メモリに対するデータの割り付け単位を表す情報
であるオブジェクトに対して、上記各メモリに対する新
規オブジェクトの割り付け時、あるいは、上記ガーベジ
コレクション処理実行時に、上記ガーベジコレクション
処理によって回収されず且つ当該ガーベジコレクション
処理時まで書き込みが行われなかった場合に増加する安
定度を設定する安定度設定部と、上記各メモリに対する
新規オブジェクトの割り付け時、あるいは、上記ガーベ
ジコレクション処理実行時に、上記安定度設定部によっ
て設定された安定度が所定値以下のオブジェクトを上記
RAMに割り付ける一方、上記安定度が上記所定値より
高いオブジェクトを上記書き換え回数制限型メモリに割
り付けるオブジェクト割付部を備えたことを特徴として
いる。
【0011】上記構成において、書き換え回数制限型メ
モリあるいはRAMに対する新規オブジェクトの割り付
けが要求されると、安定度設定部によって新規オブジェ
クトの安定度が設定される。そして、オプジェクト割付
部によって、上記設定された安定度が所定値以下である
場合には、上記新規オブジェクトはRAMに割り付けら
れる。一方、上記安定度が上記所定値より高い場合に
は、上記新規オブジェクトが上記書き換え回数制限型メ
モリに割り付けられる。さらに、上記新規オブジェクト
を割り付ける際に、割り付け対象となる上記書き換え回
数制限型メモリあるいはRAMの未使用領域が所定の大
きさより小さい場合には、ガーベジコレクション実行部
によってガーベジコレクション処理が行われる。そし
て、上記安定度設定部によって、当該ガーべジコレクシ
ョン処理によって回収されず且つ当該ガーベジコレクシ
ョン処理時まで書き込みが行われなかったオブジェクト
の安定度が増加される。そして、上記設定された安定度
が上記所定値より高くなると、上記オブジェクト割付部
によって、当該オブジェクトは上記RAMから上記書き
換え回数制限型メモリに割り付け直される。
【0012】こうして、常に、上記安定度が所定値以下
のオブジェクトを上記RAMに割り付ける一方、上記安
定度が上記所定値より高いオブジェクトを上記書き換え
回数制限型メモリに割り付けることによって、上記ガー
ベジコレクション処理によって回収されにくく且つ書き
込みが起こりにくいオブジェクト群が上記書き換え回数
制限型メモリに割り付けられる。その結果、上記書き換
え回数制限型メモリに対する書き換えや書き込みが押さ
えられて、上記書き換え回数制限型メモリの長寿命化が
図られる。
【0013】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
かかる発明のメモリ管理装置において、上記ガーベジコ
レクション実行部は、上記未使用領域が所定の大きさよ
り小さいメモリに関して、上記安定度の高いオブジェク
トが割り付けられている領域よりも、上記安定度の低い
オブジェクトが割り付けられている領域に対して、高い
頻度で上記ガーベジコレクション処理を行うようになっ
ていることを特徴としている。
【0014】上記構成によれば、上記安定度の低いオブ
ジェクトが割り付けられている領域に対して高い頻度で
上記ガーベジコレクション処理が行われる。したがっ
て、上記ガーベジコレクション処理に付随する書き換え
は、上記安定度の低いオブジェクトが割り付けられてい
る上記RAMに対して頻繁に行われることになり、上記
書き換え回数制限型メモリの更なる長寿命化が図られ
る。さらに、上記安定度の低いオブジェクトが割り付け
られている領域に対して高い頻度で上記ガーベジコレク
ション処理が行われることによって、該当するメモリの
全領域に対して一様に上記ガーベジコレクション処理を
行う場合よりも上記ガーべジコレクション処理の時間が
短縮されて、他の処理の中断時間が短縮される。
【0015】また、請求項3に係る発明は、請求項2に
かかる発明のメモリ管理装置において、上記ガーベジコ
レクション実行部は、上記未使用領域が所定の大きさよ
り小さいメモリに関して、上記所定の大きさの未使用領
域が得られるまで,最も低い安定度のオブジェクト群が
割り付けられている領域に順次高い安定度のオブジェク
ト群が割り付けられている領域を加えて上記ガーベジコ
レクション処理を行うようになっていることを特徴とし
ている。
【0016】上記構成によれば、上記安定度が低いオブ
ジェクト群が割り付けられている領域程上記ガーベジコ
レクション処理の回数が多くなり、上記安定度の高いオ
ブジェクトが割り付けられている上記書き換え回数制限
型メモリに対する上記ガーベジコレクション処理に付随
する書き換えが少なくなる。こうして、上記書き換え回
数制限型メモリの更なる長寿命化が図られる。さらに、
上記未使用領域が所定の大きさより小さいメモリの全領
域に対して一様にガーベジコレクション処理を行う場合
よりも処理時間が短縮されて、他の処理の中断時間が短
縮される。
【0017】また、請求項4に係る発明は、請求項1に
係る発明のメモリ管理装置において、上記安定度設定部
は、上記新規オブジェクトの割り付け時には,新規オブ
ジェクトの安定度を最小値に設定し、上記ガーベジコレ
クション処理実行時には,当該ガーベジコレクション処
理によって,処理対象領域に在る同一安定度のオブジェ
クトに対するガーベジコレクション処理回数が上記安定
度になってから所定回数になった場合に,上記処理対象
領域に在るオブジェクトであって上記所定回数のガーベ
ジコレクション処理が行われる間に書き込みが行われな
かったオブジェクトの安定度を所定値だけ増加するよう
になっていることを特徴としている。
【0018】上記構成によれば、新規オブジェクトの安
定度が最小値に設定されるので、殆どが短期間のうちに
他のオブジェクトとの参照関係が成立しないゴミと化す
新規オブジェクトが上記ガーベジコレクション処理回数
の多い上記RAMに割り付けられる。こうして、メモリ
の利用効率が高められる。さらに、書き込みが行われに
くいオブジェクトの安定度が増加されるので、上記書き
換え回数制限型メモリには書き込みが行われないと予測
されるオブジェクトが割り付けられることになる。こう
して、上記書き換え回数制限型メモリの更なる長寿命化
が図られる。
【0019】また、請求項5に係る発明は、請求項1に
係る発明のメモリ管理装置において、上記アドレス変換
部は、上記書き換え回数制限型メモリ上におけるアドレ
ス変換の単位領域としてのぺージであって書き込み禁止
であるページに対して書き込みが要求されて発生するア
クセス例外を検知するアクセス例外検知手段を備えて、
上記アクセス例外検知手段によってアクセス例外が検知
された場合には、書き込みが要求された論理アドレス空
間上の論理ページが写像された上記書き換え回数制限型
メモリの物理アドレス空間上の物理ページの内容を上記
RAMの物理アドレス空間上の未使用の物理ページにコ
ピーし、このコピーされた上記RAMの物理ページを上
記書き込みが要求された論理ページに対応付けるように
なっていることを特徴としている。
【0020】上記構成によれば、上記書き換え回数制限
型メモリ上における書き込み禁止ぺージに対して書き込
みが要求されるアクセス例外が発生した場合には、書き
込みが要求された論理アドレス空間上の論理ページが上
記RAMの物理アドレス空間上の物理ページに写像され
るので、以後上記書き換え回数制限型メモリ上における
書き込み禁止ぺージに対する書き込みが可能となる。さ
らに、上記書き換え回数制限型メモリ上における論理ペ
ージに発生した書き込みが上記RAMに対して行われる
ことなり、結果として上記書き換え回数制限型メモリの
更なる長寿命化が図られる。
【0021】また、請求項6に係る発明は、請求項1乃
至請求項5の何れか一つに係る発明のメモリ管理装置に
おいて、上記書き換え回数制限型メモリは、フラッシュ
メモリであることを特徴としている。
【0022】また、請求項7に係る発明は、書き換え回
数制限型メモリとランダム・アクセス・メモリと上記両
メモリの論理アドレスを物理アドレスに変換するアドレ
ス変換部を有するシステムのメモリ管理装置として機能
させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体であって、上記書き換え回数制限型メ
モリあるいはランダム・アクセス・メモリの未使用領域
が所定の大きさより小さい場合に、この未使用領域が小
さいメモリに対してガーベジコレクション処理を行うガ
ーベジコレクション実行部と、上記各メモリに対するデ
ータの割り付け単位を表す情報であるオブジェクトに対
して、上記各メモリに対する新規オブジェクトの割り付
け時、あるいは、上記ガーベジコレクション処理実行時
に、上記ガーベジコレクション処理によって回収されず
且つ当該ガーベジコレクション処理時まで書き込みが行
われなかった場合に増加する安定度を設定する安定度設
定部と、上記各メモリに対する新規オブジェクトの割り
付け時、あるいは、上記ガーベジコレクション処理実行
時に、上記安定度設定部によって設定された安定度が所
定値以下のオブジェクトを上記ランダム・アクセス・メ
モリに割り付ける一方、上記安定度が上記所定値より高
いオブジェクトを上記書き換え回数制限型メモリに割り
付けるオブジェクト割付部として機能させるためのプロ
グラムを記録したことを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。図1は本実施の形態のメモリ
管理装置が搭載された計算機システムにおけるブロック
図である。尚、本実施の形態においては、書き換え回数
に制限のあるEEPROMとしてフラッシュメモリが使
用されているものとする。
【0024】図1に示す計算機システム1は、本実施の
形態の特徴であるメモリ管理装置2と、データ用メモリ
が登載されたメモリ部5と、メモリ管理装置2における
管理情報に従ってプログラムやデータ上のメモリアドレ
ス(論理アドレス)をハードウェア上のメモリアドレス
(物理アドレス)に変換するメモリ管理ユニット(以
下、MMUと略称する)4と、メモリ管理装置2,MM
U4およびメモリ部5を制御して上記アドレス変換やガ
ーベジコレクション等を行うCPU(中央演算処理装
置)3で概略構成される。
【0025】上記メモリ部5に登載されたデータ用メモ
リは、書き換え回数制限型メモリであるフラッシュメモ
リ7と読み書き可能なRAM8から構成されている。上
記メモリ管理装置2は、アドレス変換表格納部9,物理
アドレス空間管理部10,論理アドレス空間管理部l
l,安定度設定部12,ガーベジコレクション実行部1
3およびオブジェクト割付部14から構成されている。
【0026】上記アドレス変換表格納部9はRAMで構
成されて、上記論理アドレスと物理アドレスとの対応を
示すアドレス変換表が格納されている。このアドレス変
換表は、MMU4が上記アドレス変換を行う際に参照さ
れる。上記物理アドレス空間管理部10は、物理アドレ
ス空間上の使用領域と未使用領域を管理する。上記論理
アドレス空間管理部llは、論理アドレス空間上の使用
領域と未使用領域を管理する。
【0027】上記安定度設定部12は、アプリケーショ
ンプログラムが要求するデータの割り付け単位を表す情
報(オブジェクト)に対して、「ガーベジコレクション
による回収されにくさ」と「書き込みの起こりにくさ」
とを合わせた指標(数値)である「安定度」を設定す
る。ここで、上記「回収」とは、後に詳述するように、
ガーベジコレクションを実行する際に、あるオブジェク
トがゴミとなって引き上げられることである。
【0028】上記「安定度」の設定は、以下のように行
われる。 ・新規に割り付けられたオブジェクトの安定度を最小
(本実施の形態では「0」)にする。 ・ある安定度を有するオブジェクト群については、上記
安定度になってから、上記安定度に対して定められてい
る所定回数だけガーベジコレクションが施された後に、
上記安定度を(本実施の形態では「l」だけ)増加す
る。但し、その所定回数のガーベジコレクションの間に
書き込みが行われたオブジェクトに関しては、上記安定
度の増加を抑制する。
【0029】上記ガーベジコレクション実行部13は、
上記データ用メモリの未使用領域が減少したときにガー
ベジコレクションを実行する。また、オブジェクト割付
部14は、新規オブジェクトを論理アドレス空間に割り
付けたり、ガーべジコレクション処理の際に安定度が変
化したオブジェクトを新たな安定度の領域に割り付け直
したりする。
【0030】上記構成の計算機システム1は、以下のよ
うに動作する。ここで、上記メモリ部5のフラッシュメ
モリ7には低安定度(安定度0と安定度1)のオブジェ
クトが設定される一方、RAM8には高い安定度(安定
度2と安定度3)のオブジェクトが設定されている。先
ず、上記CPU3によって新規オブジェクトの割り付け
要求がなされると、安定度設定部12によって新規オブ
ジェクトの安定度が最低安定度「0」に設定され、オブ
ジェクト割付部14によって論理アドレス空間管理部l
lの管理情報が参照されてRAM8用の論理アドレス空
間上の未使用領域に割り付けられる。その際に、上記R
AM8用の論理アドレス空間上に新規オブジェクトを割
り付け可能な程度の未使用領域が無い場合には、ガーベ
ジコレクション実行部13によって論理アドレス空間上
における安定度「0」のオブジェクト群が連続して設定
されている領域に対してガーベジコレクション処理を実
行して十分な未使用領域を得る。尚、十分な未使用領域
が得られない場合には、十分な未使用領域が得られるま
でより高い安定度の領域を順次加えながらガーベジコレ
クション処理を行う。こうして、常時論理アドレス空間
の総ての領域に対して一様にガーベジコレクション処理
を実行するよりも少ないガーベジコレクション回数で処
理時間の短縮を図り、早い時期にゴミとなってしまう低
安定度のオブジェクトに対するガーベジコレクション処
理の頻度を高くしてオブジェクトの回収率を高める。
【0031】上記安定度設定部12は、ガーベジコレク
ション実行部13によって論理アドレス空間の安定度N
の領域に所定回数XNだけガーベジコレクション処理が
行われた際に、他のオブジェクトとの参照関係が成立す
るためにゴミとなって回収されることがなく、且つ、そ
れまでに書き込みが行われなかったオブジェクトの安定
度を(N+1)に増加させる。そして、安定度が「l」
から「2」に増加されるオブジェクトは、オブジェクト
割付部14によって、上記XN回目のガーベジコレクシ
ョン処理の際にRAM8側からフラッシュメモリ7側に
割り付け直される。こうして、書き込みが行われないと
予測される安定したオブジェクトのみをガーベジコレク
ション処理に伴う書き換えの頻度が少ないフラッシュメ
モリ7側に集めることによって、フラッシュメモリ7の
長寿命化を図るのである。
【0032】以下、上記MMU4,安定度設定部12,
ガーベジコレクション実行部13およびオブジェクト割
付部14の動作についてより詳細に説明する。図2は、
上記オブジェクトの構成を示す概念図である。上記オブ
ジェクトは、一つの連続した論理アドレス空間上に低位
番地から高位番地に向かって順次配列されている。そし
て、一つのオブジェクトの構成は、ガーベジコレクショ
ン実行部13によってガーベジコレクション処理を実行
するために、以下のような特徴を有している。 (A)上記オブジェクトは、先頭を表すヘッダ21,参
照するオブジェクトの数22および参照するオブジェク
トのポインタ23,23,…の情報格納領域から成り、
各情報格納領域は夫々1ワードの大きさを持つ。そし
て、ヘッダ21の先頭には1ビットの書き込みフラグ2
4が設定され、次の1ビットにはマークフラグ25が設
定されている。これらのフラグは何れも負論理であっ
て、初期値は「1」である。上記書き込みフラグ24に
は、当該オブジェクトに書き込みが行われた場合に
「0」が書き込まれる(以下、このことを「セットす
る」と言う)。そして、当該オブジェクトにガーベジコ
レクション処理が実行される際に「1」にクリアされ
る。したがって、書き込みフラグ24を監視すること
で、安定度を増加するのに必要な上記所定回数のガーベ
ジコレクションの間に、当該オブジェクトに書き込みが
行われたが否かを知ることができるのである。上記マー
クフラグ25には、当該オブジェクトが他のオブジェク
トから参照されている場合に、ガーベジコレクションの
際に「0」が書き込まれる(以下、このことを「セット
する」と言う)。上記フラッシュメモリ7は、各ブロッ
クのデータを消去した後には全ワードの各ビットに
「1」が書き込まれており、各ビットの「1」を「0」
に書き換えることは可能(逆は不可)である。そこで、
フラッシュメモリ7上に設定された論理アドレス空間に
配置されたオブジェクトの場合にも、書き込みフラグ2
4やマークフラグ25を実現できるのである。本実施の
形態においては、フラッシュメモリ上のオブジェクトに
関しては、マークフラグ25のみを設定する。
【0033】(B)上記ポインタ23には、参照される
他のオブジェクトの先頭(ヘッダ21)の論理アドレス
が書き込まれる。 (C)オブジェクトの途中のワードを指す論理アドレス
から当該オブジェクトの先頭の論理アドレスを知ること
ができる。これは、ヘッダ21に、参照するオブジェク
トの数22に書き込まれる「数」の情報あるいはオブジ
ェクトのポインタ23に書き込まれる「ポインタ」の情
報と識別可能なパターンを呈する情報を付加し、オブジ
ェクトの途中のワードを指す論理アドレスから低位番地
の方に上記パターンを呈する情報を検索することによっ
て可能となる。
【0034】本実施の形態においては、図2に示すよう
に、同じ安定度を有するオブジェクトを同一論理アドレ
ス空間上に連続して配置する。そして、論理アドレス空
間管理部llで、各論理アドレス空間に配置されたオブ
ジェクト群の安定度と、その安定度を持つオブジェクト
群が配置されている領域の論理アドレス上の範囲を管理
しておく。こうすることによって、安定度設定部12
は、論理アドレス空間管理部llにオブジェクト群の先
頭アドレスを問い合わせることによって、各オブジェク
トに付与された安定度を知ることができるのである。
【0035】図3は、上記CPU3によって書き込みが
要求された際に、MMU4によって行われるアドレス変
換の一例の様子を示す概念図である。図3に示すよう
に、論理アドレス空間には、フラッシュメモリ7用に設
定された連続空間と、RAM8用に設定された連続空間
とがある。尚、他にROM6用の連続空間もあるが、本
実施の形態においては省略する。同様に、物理アドレス
空間にも、フラッシュメモリ7上に設定された連続空間
と、RAM8上に設定された連続空間とがある。
【0036】通常、上記MMU4によるアドレス変換
は、バックアップ用の2次記憶装置を用いて、大きな論
理アドレス空間を小さな物理アドレス空間に写像する
「仮想記憶」のために用いられることが多い。しかしな
がら、本実施の形態においては、説明の都合上、ディス
ク等の2次記憶装置を持たず、RAM8に関しては設定
された物理アドレス空間よりも論理アドレス空間の方が
小さいものとする。
【0037】図3において、オブジェクトaはフラッシ
ュメモリ7側に在って、アドレス変換の単位領域(以
下、ページと言う)Pより小さい領域を有している。オ
ブジェクトbはフラッシュメモリ7側に在って、ページ
Pより大きい領域を有している。オブジェクトcはRA
M8側に在って、べージPより小さい領域を有してい
る。オブジェクトdはRAM8側に在って、べージPよ
り大きい領域を有している。
【0038】上記MMU4は、主にフラッシュメモリ7
に写像されるフラッシュメモリ7側の論理アドレス空間
上のぺージであって、アドレス変換表格納部9に格納さ
れたアドレス変換表において「書き込み禁止」がエント
リされているページに対して、書き込みを行おうとする
「アクセス例外」を検知するアクセス例外検知手段15
を有している。そして、上記MMU4は、アクセス例外
検知手段15によって上記アクセス例外が検知された場
合には、この書き込み禁止のぺージが写像されたフラッ
シュメモリ7上の物理アドレス空間におけるぺージ(以
下、物理ページと略称する)の内容をRAM8上の物理
アドレス空間における未使用ページにコピーし、このコ
ピーされたRAM8上の物理ページを写像元のフラッシ
ュメモリ7側の論理アドレス空間におけるぺージ(以
下、論理ぺージと略称する)に対応付け直すのである。
こうすることによって、以後、書き込み禁止であった論
理ぺージに対して書き込みが可能になる。すなわち、上
記書き込み禁止が指定されるようなフラッシュメモリ7
をデータ用メモリとしても使用可能になるのである。
【0039】図4は、上記アクセス例外発生時に行われ
るアドレス変換の様子を示す概念図である。図4におい
ては、フラッシュメモリ7用に設定された論理アドレス
空間上に在る上記オブジェクトbの最初の論理ぺージに
書き込み禁止が指定されており、この論理ページに対し
てCPU3によって書き込みが要求された場合に、MM
U4によって行われるオブジェクトbのアドレス変換の
様子を示している。
【0040】上記アクセス例外時におけるアドレス変換
処理は以下のようにして行われる。図5は、上記MMU
4によって行われるアクセス例外アドレス変換処理動作
のフローチャートである。以下、図5に従って、上記ア
クセス例外時におけるアドレス変換処理について詳細に
説明する。
【0041】上記MMU4のアクセス例外検知手段15
によって上記アクセス例外が検知されると、アクセス例
外アドレス変換処理動作がスタートする。ステップS1
で、上記物理アドレス空間管理部10の管理情報に基づ
いて、RAM8上の物理アドレス空間からの未使用物理
ページの取得が行われる。ステップS2で、上記ステッ
プS1において未使用の物理ページが取得できたか否か
が判別される。その結果、取得できた場合にはステップ
S3に進み、取得できなかった場合にはステップS7に
進む。
【0042】ステップS3で、上記ステップS2におい
て取得されたRAM8上の未使用物理ページに、アクセ
ス例外を起こしたフラッシュメモリ7上の物理ページ
(図3におけるフラッシュメモリ7上の物理ページ3
1)の内容がコピーされる。ステップS4で、上記物理
アドレス空間管理部10に対して、アクセス例外を起こ
したフラッシュメモリ7上の物理ページ31が未使用に
なったことが通知される。
【0043】ステップS5で、上記ステップS3におい
てコピーされたRAM8上の物理ページ32にアクセス
例外を起こしたフラッシュメモリ7上の物理ページの元
の論理アドレスが対応付けられて書き込み可能になるよ
うに、上記アドレス変換表のエントリが書き換えられ
る。ステップS6で、上記アクセス例外を起こしたフラ
ッシュメモリ7側の論理ページ31が属するオブジェク
トbのへッダ21の書き込みフラグ24が「0」にセッ
トされる。そうした後、アクセス例外アドレス変換処理
動作を終了する。
【0044】ここで、上述のように、上記RAM8に関
しては設定された物理アドレス空間よりも論理アドレス
空間の方が小さいので、物理アドレス空間には余分な領
域33(図4参照)が生ずる。そこで、上記ステップS
lにおいては、この余分な領域33から未使用物理ペー
ジの取得が行われて、論理アドレスと物理アドレスとの
割り付けの変更が行われるのである。そして、やがて余
分な領域33に未使用物理ページがなくなると、上記ス
テップS2において未使用物理ページが取得できないと
判別されて、ステップS7に進む。
【0045】ステップS7で、例えば、「CPUのキャ
ッシュ」や「仮想記憶」の分野で公知の「LRUアルゴ
リズム(Least Recent Used Algorithm)」を用い
て、過去に上記ステップS1において取得されて使用さ
れている(つまり、フラッシュメモリ7用の論理アドレ
ス空間に割り付けられている)RAM8上の物理ぺージ
の中で、現時点から最も長い問アクセスされていない物
理ぺージが選出される。ステップS8で、上記物理アド
レス空間管理部10の管理情報に基づいて、フラッシュ
メモリ7上の物理アドレス空間から未使用の物理ぺージ
が選出される。ステップS9で、上記ステップS8にお
いて選出されたフラッシュメモリ7上の未使用物理ペー
ジのブロックデータが消去される。そうした後、この消
去された物理ぺージに、上記ステップS7において選出
されたRAM8上の最も長い問アクセスされていない物
理ぺージの内容がコピーされる。こうして、上記フラッ
シュメモリ7上の未使用の物理ページを再利用すること
によって、上記ステップS4において物理アドレス空間
管理部10に対して未使用の登録がなされたアクセス例
外を起こしたフラッシュメモリ7側の物理ぺージ31も
再使用されることになる。
【0046】ステップS10で、上記ステップS9にお
いてコピーされたフラッシュメモリ7上の物理ぺージに
上記ステップS7において選出されたRAM8上の物理
ぺージの元の論理アドレスが対応付けられるように、上
記アドレス変換表のエントリが書き換えられる。ステッ
プS11で、上記物理アドレス空間管理部10に対し
て、上記ステップS7において選出されたRAM8上の
物理ページが未使用になったことが通知される。そうし
た後、上記ステップSlに戻り、上記ステップS1にお
いて未使用が登録されたRAM8上の物理ぺージが取得
され、上記ステップS3においてアクセス例外を起こし
たフラッシュメモリ7上の物理ページの内容がコピーさ
れ、上記ステップS5において上記アドレス変換表のエ
ントリが書き換えられ、上記ステップS6において書き
込みフラグ24がセットされると、アクセス例外アドレ
ス変換処理動作を終了する。
【0047】以上のようにして、アクセス例外アクセス
変換処理動作が終了した後は、図4に示すように、フラ
ッシュメモリ7側の論理アドレス空間上のオブジェクト
bにおけるアクセス例外を起こした論理ページの物理ペ
ージがRAM8上に割り付けられている。したがって、
書き込み禁止であったオブジェクトbの最初の論理ペー
ジに対して書き込み処理を継続できるのである。
【0048】ここで、厳密には、上記フラッシュメモリ
7のブロックサイズと物理ページのサイズが異なる場合
がある。すなわち、昨今の典型的な両サイズは1Kバイ
ト〜4Kバイト程度で同じであるが、一般的なフラッシ
ュメモリと32ビットCPU用MMUとに関しては、ブ
ロックサイズ≧ページサイズである。もし、ブロックサ
イズ>ページサイズである場合には、本来はブロックサ
イズ/ページサイズ分の物理ページをRAM8上に取得
することになるが、本実施の形態においては、簡単のた
めにブロックサイズ=ページサイズであるとする。
【0049】次に、上記ガーベジコレクション実行部1
3によって行われるガーベジコレクションについて説明
する。図6は、上記論理アドレス空間上に新規のオブジ
ェクトが割り付けられる際の論理アドレス空間の様子を
示す。ここで、本実施の形態においては、上記RAM8
用の論理アドレス空間に設定されたオブジェクトの安定
度は、フラッシュメモリ7用の論理アドレス空間に設定
されたオブジェクトの安定度よりも低く定めてある。以
下、RAM8用の論理アドレス空間に配置されるオブジ
ェクトの安定度は「安定度0」と「安定度1」とであ
り、フラッシュメモリ7用の論理アドレス空間に配置さ
れるオブジェクトの安定度は「安定度2」と「安定度
3」とであるとする。
【0050】図6において、上記CPU3によってメモ
リ管理装置2に対して、新規のオブジェクトに対する論
理アドレスの割り付けが要求されると、オブジェクト割
付部14によって、RAM8用の論理アドレス空間上の
安定度0の領域における未使用領域35の先頭(使用領
域36の最後尾の次ぎ)のアドレスからの新規オブジェ
クトのメモリ領域が割り付けられる。図7は、上記オブ
ジェクト割付部14によって行われる論理アドレス空間
上における安定度Nの領域に対するメモリ領域割り付け
処理動作のフローチャートである。ステップS21で、
上記論理アドレス空間上における安定度Nの未使用領域
に新規オブジェクトのメモリ領域が割り付け可能であ
り、且つ、新規オブジェクトのメモリ領域が割り付けら
れた後の未使用領域に所定の大きさ以上の領域が残るが
否かが判別される。その結果、割り付け可能で、且つ、
所定の大きさ以上の未使用領域が残る場合にはステップ
S23に進む。一方、そうでない場合(すなわち、割り
付け不可能である場合か、割り付け後に上記所定の大き
さ以上の領域が残らない場合)にはステップS22に進
む。ステップS22で、上記ガーベジコレクション実行
部13が起動されて、後に詳述するようにしてガーベジ
コレクション処理が実行される。そうした後、上記ステ
ップS21に戻り、割り付け可能であり、且つ、割り付
け後に上記所定の大きさ以上の領域が残ると判別される
とステップS23に進む。ステップS23で、上記論理
アドレス空間上における安定度Nの未使用領域の先頭か
ら新規オブジェクトのメモリ領域が割り付けられる。そ
うした後、メモリ領域割り付け処理動作を終了する。
【0051】上記メモリ領域割り付け処理動作のフロー
チャートにおける上記ステップS22において実行され
るガーベジコレクション処理は、特に限定されるもので
はないが、本実施の形態においては、スライディング・
コンパクション方式によるガーベジコレクション(Wegb
reit,B:「A generalized compactifiying garbagecol
lector」,Computer Journal,Vol.15,No.3,pp.20
4−208)によって行うものとする。
【0052】図8は、上記スライディング・コンパクシ
ョン方式によるガーベジコレクション処理による論理ア
ドレス空間の変遷を示す。このガーベジコレクション処
理は以下の手順によって行われる。 (1)マーク付け 図8(a)に示すように、参照関係の基準となり、且
つ、ゴミとなって回収されないような特定のオブジェク
ト(以下、ルートと言う)37から、参照するオブジェ
クトのポインタ23(図2参照)を走査して、参照され
ているオブジェクトを順次辿りながら、上記参照されて
いるオブジェクトのマークフラグ25(図2参照)に
「0」をセットする。尚、上記ルート37の存在領域
は、何れの論理アドレス空間の何れの安定度の領域であ
っても構わない。図8(a)の場合には、ルート37に
よってオブジェクトAが参照され、オブジェクトAによ
ってオブジェクトCとオブジェクトEとが参照されてい
る。したがって、オブジェクトA,C,Eのマークフラ
グ25がセットされ、オブジェクトB,Dのマークフラ
グ25はセットされない。
【0053】(2)移動量計算 図8(b)に示すように、マークフラグ25がセットさ
れないオブジェクトB,Dは使用されずにゴミとなるの
で、このゴミとなるオブジェクトB,Dのメモリ領域を
ゴミとはならないオブジェクトC,Eで詰めるために、
オブジェクトC,Eの移動量(つまり、論理アドレスの
変化量)を計算する。図8(b)の場合には、上記オブ
ジェクトCをゴミとなるオブジェクトBの位置に詰める
ための移動量(論理アドレスの変化量x)と、移動後の
オブジェクトCの直後の位置にオブジェクトEを詰める
ための移動量(論理アドレスの変化量y)が計算され
る。
【0054】(3)ポインタ補正 図8(c)に示すように、上記計算値に基づいて上記参
照関係において参照する側のオブジェクトAのポインタ
23の内容を参照される側のオブジェクトC,Eの移動
後の先頭論理アドレスに補正する。図8(c)の場合に
は、上記オブジェクトAにおけるオブジェクトEヘのポ
インタ23の内容が、移動後のオブジェクトEの先頭の
論理アドレス(論理アドレスβ―変化量y)に補正され
る。同様に、オブジェクトAにおけるオブジェクトCへ
のポインタ23の内容が、移動後のオブジェクトCの先
頭の論理アドレス(論理アドレスα―変化量x)に補正
される。
【0055】(4)詰め合わせ 図8(d)に示すように、上記計算値に基づいて、ゴミ
とはならないオブジェクトC,Eを実際に詰める。図8
(d)の場合には、上記オブジェクトCがゴミとなるオ
ブジェクトBの位置に移動され、移動後のオブジェクト
Cの直後の位置にオブジェクトEが移動される。
【0056】上述のような手順で行われる上記スライデ
ィング・コンパクション方式によるガーベジコレクショ
ン処理では、論理アドレス空間上における処理の対象と
なる同一安定度の領域に対して2回〜3回の走査を要す
るが、ガーベジコレクション処理後に使用領域が詰め合
わせられるために小さな未使用領域を一つにまとめるこ
とができる。
【0057】ここで、上記論理アドレス空間上における
ガーベジコレクション処理の対象となる領域が安定度N
の領域であって、安定度M(M>N)の領域に存在する
オブジェクトによって参照されているオブジェクトが安
定度Nの領域に存在する場合には、安定度Nの領域に存
在する上記参照されているオブジェクトも、ガーベジコ
レクションの際に上記ルートとして扱う必要がある。こ
のようなルートを、安定度Mの領域に存在するオブジェ
クト群を走査せずに認識するために、本実施の形態にお
いては、以下のようにしている。
【0058】すなわち、図9に示すように、上記論理ア
ドレス空間管理部llは、管理表として安定度間参照表
16を有している。そして、ガーベジコレクション処理
のマーク付けにおいて、フラッシュメモリ7側に在る高
い安定度M(=2)の参照オブジェクト38のポインタ
23にRAM8側に在る低い安定度N(=0)の被参照
オブジェクト39の先頭の論理アドレスを書き込む際
に、論理アドレス空間管理部llの安定度間参照表16
に参照オブジェクト38の先頭の論理アドレスと当該論
理アドレスが書き込まれたポインタ23のワード番号と
を書き込むのである。
【0059】こうすることによって、上記RAM8側の
論理アドレス空間における安定度0の領域に対してガー
ベジコレクション処理を実行する場合には、ガーベジコ
レクション実行部13は、先ず、論理アドレス空間管理
部llの安定度間参照表16を検索して、安定度間参照
表16で指定された論理アドレスにある参照オブジェク
ト38の指定されたワード番号のポインタ23を見る。
こうして、処理対象の安定度0よりも高い安定度M(=
1,2,3)の領域に存在する参照オブジェクト38に
よって参照されているオブジェクトであって、安定度0
の領域に存在する被参照オブジェクト39を検索する。
そして、得られた被参照オブジェクト39をガーベジコ
レクション実行の際に上記ルートとして扱うのである。
【0060】尚、上述のような処理対象となる領域の安
定度Nより高い安定度Mの領域に存在する参照オブジェ
クト38によって参照されている被参照オブジェクト3
9を上記ルートとして扱う手法は、従来より知られてい
る(Ungar D:Generationscavenging : A non-di
sruptive high-performance storage reclamationalgor
ithm,ACM SIGPLAN Notices vol.19,no.5,1987)。
【0061】上記ガーベジコレクション実行部13は、
上述のようにしてガーベジコレクション処理を行うので
あるが、例えば安定度0の領域に対してガーベジコレク
ション処理を行った結果、あまり回収が行われず、十分
な未使用領域を回復できなかったと判定した場合には、
一つ上の安定度「1」の領域を加えた安定度0の領域と
安定度1の領域とにガーベジコレクション処理を行うの
である。それでも十分な未使用領域を回復できない場合
には、さらに高い安定度の領域を加えてガーベジコレク
ション処理を行うのである。図10は、上記ガーベジコ
レクション実行部13によって行われるより高い安定度
の領域を順次加えて行われるガーベジコレクション処理
動作のフローチャートである。
【0062】ステップS31で、上記RAM8用の論理
アドレス空間における安定度0の領域に対してガーベジ
コレクション・サブルーチンが実行される。ステップS
32で、上記ステップS31の結果、十分な未使用領域
が回復できたか否かが判別される。その結果、十分な未
使用領域が回復できなかった場合にはステップS33に
進み、回復できた場合にはガーベジコレクション処理動
作を終了する。ステップS33で、上記RAM8用の論
理アドレス空間における安定度0および安定度1の領域
に対してガーベジコレクション・サブルーチンが実行さ
れる。ステップS34で、上記ステップS33の結果、
十分な未使用領域が回復できたか否かが判別される。そ
の結果、十分な未使用領域が回復できなかった場合には
ステップS35に進み、回復できた場合にはガーベジコ
レクション処理動作を終了する。ステップS35で、上
記RAM8用の論理アドレス空間における安定度0およ
び安定度1の領域と、フラッシュメモリ7用の論理アド
レス空間における安定度2の領域とに対して、ガーベジ
コレクション・サブルーチンが実行される。ステップS
36で、上記ステップS35の結果、十分な未使用領域
が回復できたか否かが判別される。その結果、十分な未
使用領域が回復できなかった場合にはステップS37に
進み、回復できた場合にはガーベジコレクション処理動
作を終了する。ステップS37で、上記RAM8用の論
理アドレス空間における安定度0および安定度1の領域
と、フラッシュメモリ7用の論理アドレス空間における
安定度2および安定度3の領域とに対して、ガーベジコ
レクション・サブルーチンが実行される。そうした後、
ガーベジコレクション処理動作を終了する。
【0063】上述のように、本実施の形態においては、
上記ガーベジコレクション実行部13は、最も安定度の
低い領域からガーベジコレクション処理を行い、十分な
未使用領域が回復できなかった場合には、十分な未使用
領域が回復できるまで順次高い安定度の領域を加えてガ
ーベジコレクション処理を続行するようにしている。し
たがって、常時総ての論理アドレス空間に対して一様に
ガーベジコレクション処理を実行する場合に比して、ガ
ーベジコレクション処理の回数とガーベジコレクション
処理時間とを短縮でき、ガーベジコレクション処理によ
る他のシステムの実行の中断時間を短縮できるのであ
る。また、上述のごとく、安定度0と安定度1との低い
安定度の領域はRAM8用の論理アドレス空間に配置さ
れる一方、安定度2と安定度3との高い安定度の領域は
フラッシュメモリ7用の論理アドレス空間に配置されて
いる。したがって、ガーベジコレクションに付随して実
行される書き換えは、書き換え回数制限型メモリではな
いRAM8に対して頻繁に行われ、書き換え回数制限型
メモリであるフラッシュメモリ7に対しては少ない回数
で行われることになる。したがって、フラッシュメモリ
7の長寿命化が図られるのである。また、大部分のオブ
ジェクトが比較的短時間にゴミになる性質があることに
着目して、安定度の低い領域(つまり、安定度の低いオ
ブジェクト群)に対して高い頻度でガーベジコレクショ
ン処理を行うことによって、オブジェクトの回収率を上
げてメモリの利用効串を高めることができるのである。
【0064】上記安定度設定部12は、総ての論理アド
レス空間における各安定度N(N=0,1,2)の領域
毎に、ガーベジコレクション実行部13によって実行さ
れたガーベジコレクション処理回数を管理している。そ
して、安定度Nの領域に対するガーベジコレクション処
理回数が安定度N毎に設定されている所定回数XN(N
=1,2,3)に達すると、その安定度Nの領域に存在
するガーベジコレクション処理に付随する書き換え以外
の書き込みも上記回収も行われなかったオブジェクトの
安定度を(N+1)に設定する。ここで、本実施の形態
においては、上述したごとく、同じ安定度を有するオブ
ジェクトは同一論理アドレス空間上に連続して配置する
ようにしている。したがって、上述のように安定度Nの
領域中に在って安定度が(N+1)となったオブジェク
トは、安定度(N+1)の領域に移動させる必要があ
る。そこで、ガーベジコレクション実行部13によって
行われる実際のガーベジコレクション処理では、図8に
示す手順に加えて、当該ガーベジコレクション処理後に
安定度が(N+1)になるオブジェクトを安定度(N+
1)の領域に移動させる手順を要する。
【0065】図llは、図10に示すガーベジコレクシ
ョン処理動作のフローチャートにおける上記ステップS
31,S33,S35,S37において実行されるガー
ベジコレクション・サブルーチンのフローチャートであ
る。図10に示すガーベジコレクション処理動作のフロ
ーチャートにおいて、安定度0の領域に対するガーベジ
コレクション処理が指令されるが、上記ステップS3
2,S34,S36において十分な未使用領域を回復で
きなかったと判別されると、ガーベジコレクション・サ
ブルーチンがスタートする。
【0066】ステップS41で、上記ルート37から、
ポインタ23を走査して参照されているオブジェクトを
順次辿りながら、参照されているオブジェクトのマーク
フラグ25がセットされる。ステップS42で、ゴミに
なるオブジェクトのメモリ領域をゴミにならないオブジ
ェクトで詰めるためのオブジェクトの移動量が計算され
る。ステップS43で、上記論理アドレス空間管理部l
lの管理情報を参照して、安定度が(N+1)となるオ
ブジェクトが存在するか否かが判別される。その結果、
存在する場合にはステップS44に進む一方、存在しな
い場合にはステップS47に進む。
【0067】ステップS44で、上記ステップS43に
おいて安定度が(N+1)となると判別された一つのオ
ブジェクトの移動量が、安定度(N+1)の領域におけ
る未使用領域の先頭への移動量に更新される。ステップ
S45で、上記ステップS43において安定度が(N+
1)となると判別された総てのオブジェクトに対する移
動量の更新が柊了したか否かが判別される。その結果、
終了していればステップS47に進み、終了していなけ
ればステップS46に進む。ステップS46で、上記安
定度(N+1)の領域に次のオブジェクトを移動可能な
だけの未使用領域が存在するが否かが判別される。その
結果、存在する場合には上記ステップS44に戻って次
のオブジェクトの移動量更新に移行する。一方、存在し
ない場合には、ステップS47に進む。
【0068】ステップS47で、上記ステップS42に
おいて算出された移動量あるいは上記ステップS44に
おいて更新された移動量に基づいて、参照オブジェクト
のポインタ23の内容が被参照オブジェクトの移動後の
先頭論理アドレスに補正される。ステップS48で、上
記算出された移動量あるいはその後更新された移動量に
基づいて、ゴミとはならないオブジェクトの詰め合わせ
が行われる。その際に、安定度(N+1)の領域に移動
すべきオブジェクトがある場合には、オブジェクト割付
部14が起動されて、該当するオブジェクトの割り付け
直しが行われる。ステップS49で、上記ステップS4
6における判別結果に基づいて、上記ステップS43に
おいて安定度が(N+1)となると判別された総てのオ
ブジェクトが安定度(N+1)の領域に移動できるか否
かが判別される。その結果、総てのオブジェクトが移動
できればステップS50に進み、そうでなければステッ
プS51に進む。
【0069】ステップS50で、例えば、(処理後の未
使用領域/処理前の未使用領域)の値と所定確との比較
によって、上記ステップS48の結果、十分な未使用領
域が回復できたか否かが判別される。その結果、十分な
未使用領域が回復できなかった場合にはステップS51
に進み、回復できた場合にはガーべジコレクション・サ
ブルーチンを終了して、図10に示すガーベジコレクシ
ョン処理動作のフローチャートにリターンする。ステッ
ブS51で、上記ガーベジコレクション実行部13内に
設定された回復フラグに「1」がセットされて、十分な
未使用領域が回復できなかったことが表示される。そう
した後、ガーベジコレクション・サブルーチンを終了し
て、図10に示すガーベジコレクション処理動作のフロ
ーチャートにリターンする。
【0070】上述のように、上記ガーベジコレクション
・サブルーチンにおいては、安定度(N+1)の領域に
次のオブジェクトを移動可能なだけの未使用領域が存在
しない場合には、移動量の更新を中止して、そのまま詰
め合わせを行うようにしている。したがって、そのよう
な場合には、安定度Nの領域内に安定度(N+1)のオ
ブジェクトが混在することなる。しかしながら、そのよ
うな場合には、十分な未使用領域が回復できなかったと
して、上記回復フラグに「1」をセットするので、図1
0に示すガーベジコレクション処理動作のフローチャー
トにリターンした際に、上記ステップS32,S34,
S36において上記回復フラグが参照されて、十分な未
使用領域が回復できなかったと判別される。その結果、
次のステップで、安定度(N+1)のオブジェクトが混
在している安定度Nの領域と安定度(N+1)の領域と
に対してガーベジコレクション・サブルーチンが実行さ
れて、安定度(N+1)の領域に対する未使用領域の回
復が行われるのである。
【0071】上述のように、本実施の形態においては、
上記オブジェクトに対して「ガーベジコレクションによ
る回収されにくさ」と「書き込みの起こりにくさ」とを
合わせ持つ「安定度」を設定する安定度設定部12を有
する。また、メモリ部5にデータ用メモリとしてのフラ
ッシュメモリ(書き換え回数制限メモリ)7とRAM8
とを設け、オブジェクト割付部14によって、フラッシ
ュメモリ7側の論理アドレス空間上には安定度が「0」
と「1」のオブジェクトを割り付ける一方、RAM8側
の論理アドレス空間上には安定度が「2」と「3」のオ
ブジェクトを割り付ける。
【0072】そして、上記フラッシュメモリ7側の論理
アドレス空間上およびRAM8側の論理アドレス空間上
に割り付けられたオブジェクトに対して、CPU3から
書き込みが要求されると、MMU4によって、アドレス
変換表格納部9に格納されたアドレス変換表が参照され
てアドレス変換が行われて、図3に示すように、論理ア
ドレス空間上における当該オブジェクトの論理ページが
物理アドレス空間上に写像されて、この写像された物理
ページに従って書き込みが行われる。
【0073】また、上記MMU4のアクセス例外検知手
段15によって、CPU3から要求された書き込みがア
クセス例外であることが検知されると、MMU4は、書
き込み禁止の論理ページが写像されたフラッシュメモリ
7上の物理ページの内容をRAM8上の物理アドレス空
間における未使用ページにコピーし、このコピーされた
物理ページを写像元のフラッシュメモリ7側の論理ペー
ジに対応付け直す。このようにして、書き込み禁止であ
った論理ページを書き込み可能にすることによって、以
後の当該書き込み禁止のオブジェクトに対する書き込み
はRAM8上の物理ページに対して行われることとな
る。その結果、書き換え回数制限型のフラッシュメモリ
7に対する書き込み回数が減少されることになる。
【0074】ここで、上記CPU3によって新規のオブ
ジェクトに対する論理アドレスの割り付けが要求される
と、安定度設定部12によって、上記新規オブジェクト
の安定度が最小値「0」に設定され、オブジェクト割付
部14によってRAM8用の論理アドレス空間上の安定
度0の領域の未使用領域の先頭に割り付けられる。その
際に、上記安定度0の領域に新規オブジェクトを割り付
けるだけの未使用領域が存在しない場合には、ガーベジ
コレクション実行部13によって、最も安定度の低いR
AM8の安定度0の領域に対してガーベジコレクション
が実行される。そして、十分な未使用領域が回復できな
い場合には、十分な未使用領域が回復できるまで順次高
い安定度の領域を加えてガーベジコレクション処理を繰
り返すのである。
【0075】こうして、大部分のオブジェクトが比較的
短時間にゴミになる性質があることに着目して、RAM
8側の安定度の低い領域に対して高い頻度でガーベジコ
レクションを行うことによって、以下のような効果を奏
することができるのである。 ・ガーベジコレクション処理の回数と時間とを短縮で
き、他のシステムの実行の中断時間を短縮できる。 ・ガーベジコレクションに付随する書き換えを書き換え
回数制限型メモリであるフラッシュメモリ7に対して少
ない回数で行って、フラッシュメモリ7の長寿命化を図
ることができる。 ・オブジェクトの回収率を上げてメモリの利用効率を高
めることができる。
【0076】また、上記安定度設定部12は、安定度N
の領域に対するガーベジコレクション処理回数が所定回
数XN(N=1,2,3)に達すると、その安定度Nの
領域に存在する書き込み(ガーベジコレクション処理に
付随する書き換え以外の書き込み)も上記回収も行われ
なかったオブジェクトの安定度を(N+1)に設定す
る。そして、ガーベジコレクション実行部13は、安定
度Nの領域に対してガーベジコレクション処理を行う際
に安定度が(N+1)に変更されるオブジェクトがあれ
ばそのオブジェクトを安定度(N+1)の領域に移動す
る。こうして、上記安定度毎に設定された所定回数のガ
ーベジコレクション処理が行われる間に上記書き込みが
行われない比較的安定したオブジェクトの安定度を増加
することによって、安定度が「2」以上と高いために書
き込み頻度が少ないと予測されるオブジェクトのみがフ
ラッシュメモリ7側に設定でき、フラッシュメモリ7の
更なる長寿命化を図ることができる。
【0077】また、書き込まれる可能性の高いオブジェ
クトは、被参照オブジェクトが変化することによってゴ
ミを発生する可能性が高い。そこで、上記安定度が
「2」であるオブジェクトは、所定回数X2にわたるガ
ーベジコレクション処理によって回収されなくとも、そ
の間に書き込みが行われた場合には安定度は「3」には
ならないようにして最もガーベジコレクション処理の頻
度の高い安定度「2」の領域に止め置くのである。つま
り、フラッシュメモリ7側にあるオブジェクトであって
も書き込まれる可能性の高いオブジェクトは最もガーべ
ジコレクション処理の頻度の高い領域に止め置くことに
よって、発生されたゴミがガーべジコレクション処理に
よって回収され易くなって、オブジェクトの回収率を更
に上げることができるのである。
【0078】なお、上述したメモリ管理装置として機能
させるために、その処理を実行するためのプログラムを
フロッピーディスクやCDROM等のコンピュータ読み
取り可能な記録媒体に予め記録させておいて、必要に応
じてコンピュータにインストールさせて用いてもよい。
【0079】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係
る発明のメモリ管理装置または請求項7に係る発明のコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、書き換え
回数制限型メモリあるいはRAMに対する新規オブジェ
クトの割り付け時、および、ガーベジコレクション実行
部によるガーベジコレクション処理実行時に、安定度設
定部によって、オブジェクトに対して、上記ガーベジコ
レクション処理によって回収されず且つ当該ガーベジコ
レクション処理時まで書き込みが行われなかった場合に
増加する安定度を設定し、オブジェクト割付部によっ
て、上記設定された安定度が所定値以下であるオブジェ
クトをRAMに割り付ける一方、上記安定度が上記所定
値より高いオブジェクトを上記書き換え回数制限型メモ
リに割り付けるので、ガーベジコレクション処理によっ
て回収されにくく、且つ、書き込みが起こりにくいオブ
ジェクト群が上記書き換え回数制限型メモリに割り付け
られる。したがって、この発明によれば、上記書き換え
回数制限型メモリに対する書き換えや書き込みを押さえ
て、上記書き換え回数制限型メモリの長寿命化を図るこ
とができる。
【0080】また、請求項2に係る発明のメモリ管理装
置におけるガーベジコレクション実行部は、上記安定度
の高いオブジェクトが割り付けられている領域よりも、
上記安定度の低いオブジェクトが割り付けられている領
域に対して、高い頻度で上記ガーベジコレクション処理
を行うので、上記ガーベジコレクション処理に付随する
書き換えは、上記安定度の低いオブジェクトが割り付け
られている上記RAMに対して頻繁に行われることにな
る。したがって、上記書き換え回数制限型メモリの更な
る長寿命化を図ることができる。また、上記安定度が低
く、ゴミ化しやすいオブジェクト群に対して高い頻度で
上記ガーベジコレクション処理を行うことによって、オ
ブジェクトの回収率を上げてメモリの利用効率を高める
ことができる。さらに、上記安定度の低いオブジェクト
が割り付けられている領域に対して高い頻度で上記ガー
ベジコレクション処理が行われるので、全領域に対して
一様に上記ガーべジコレクション処理を実行する場合よ
りも処理時間を短縮でき、他の処理の中断時間を短縮で
きる。したがって、利用者に対する応答性がよくなる。
【0081】また、請求項3に係る発明のメモリ管理装
置におけるガーベジコレクション実行部は、所定の大き
さ以上の未使用領域が得られるまで、最も低い安定度の
オブジェクト群が割り付けられている領域に順次高い安
定度のオブジェクト群が割り付けられている領域を加え
て上記ガーベジコレクション処理を行うので、上記安定
度が低い程上記ガーベジコレクション処理の回数が多く
なる。したがって、上記安定度の高いオブジェクトが割
り付けられている上記書き換え回数制限型メモリに対す
る上記ガーベジコレクション処理に付随する書き換えを
少なくして、上記書き換え回数制限型メモリの更なる長
寿命化を図ることができる。また、ゴミ化しやすい低安
定度のオブジェクト群に対する上記ガーベジコレクショ
ン処理の頻度を上げてオブジェクトの回収率を高めるこ
とができる。さらに、上記未使用領域が所定の大きさよ
り少ないメモリの全領域に対して一様にガーベジコレク
ション処理を行う場合よりも処理時間を短縮して、他の
処理の中断時間を短縮できる。
【0082】また、請求項4に係る発明のメモリ管理装
置における安定度設定部は、上記新規オブジェクトの割
り付け時には、新規オブジェクトの安定度を最小値に設
定するので、殆どが短期間のうちにゴミと化する新規オ
ブジェクトを上記ガーベジコレクション処理回数の多い
上記RAMに割り付けて上記ガーベジコレクション処理
によって回収することができる。したがって、メモリの
利用効率を高めることができる。さらに、上記ガーベジ
コレクション処理実行時には、ガーベジコレクション処
理回数が所定回数になったオブジェクトであって上記所
定回数のガーベジコレクション処理の間に書き込みが行
われなかったオブジェクトの安定度を所定値だけ増加す
るので、上記書き換え回数制限型メモリには書き込みが
行われないと予測される安定したオブジエクトが割り付
けられることになる。したがって、上記書き換え回数制
限型メモリの更なる長寿命化を図ることができる。
【0083】また、請求項5に係る発明のメモリ管理装
置におけるアドレス変換部は、アクセス例外検知手段に
よってアクセス例外が検知された場合には、書き込みが
要求された論理アドレス空間上の論理ページが写像され
た上記書き換え回数制限型メモリの物理アドレス空間上
の物理ページの内容をRAMの物理アドレス空間上の未
使用の物理ページにコピーし、このコピーされた上記R
AMの物理ページを上記書き込みが要求された論理アド
レス空間上の論理ページに対応付けるので、書き込みが
要求された論理アドレス空間上の論理ページを上記RA
Mの物理アドレス空間上の物理ページに対応付け直すこ
とができる。したがって、以後は、上記書き換え回数制
限型メモリ上における書き込み禁止ページに対する書き
込みが可能となる。つまり、上記書き換え回数制限型メ
モリを通常のデータ用メモリとして使用できるのであ
る。
【0084】さらに、上述の結果、上記書き換え回数制
限型メモリ上における論理ページに発生した書き込みが
上記RAMに対して行われることなり、結果として上記
書き換え回数制限型メモリの更なる長寿命化を図ること
ができるのである。
【0085】また、請求項6に係る発明のメモリ管理装
置は、上記書き換え回数制限型メモリとしてフラッシュ
メモリを用いるので、消費電力の低下を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のメモリ管理装置が登載された計算機
システムにおけるブロック図である。
【図2】オブジェクトの構成を示す概念図である。
【図3】図1におけるMMUによって行われるアドレス
変換の一例の様子を示す概念図である。
【図4】アクセス例外時におけるアドレス変換の様子を
示す概念図である。
【図5】図1におけるMMUによって行われるアクセス
例外アドレス変換処理動作のフローチャートである。
【図6】新規のオブジェクトが割り付けられる際の論理
アドレス空間の様子を示す概念図である。
【図7】図1におけるオブジェクト割付部によって行わ
れるメモリ領域割り付け処理動作のフローチャートであ
る。
【図8】スライディング・コンパクション方式によるガ
ーベジコレクション処理による論理アドレス空間の変遷
を示す図である。
【図9】図1における論理アドレス空間管理部の安定度
間参照表の説明図である。
【図10】図1におけるガーベジコレクション実行部に
よって行われるガーベジコレクション処理動作のフロー
チャートである。
【図ll】図10のガーべジコレクション処理動作中に
おいて実行されるガーベジコレクション・サブルーチン
のフローチャートである。
【符号の説明】
1…計算機システム、 2…メモリ管理装
置、3…CPU、 4…MMU、
5…メモリ部、 7…フラッシュメ
モリ、8…RAM、 9…アクセ
ス変換表格納部、10…物理アドレス空間管理部、
ll…論理アドレス空間管理部、12…安定度設定部、
13…ガーベジコレクション実行部、1
4…オブジェクト割付部、 15…アクセス例外
検知手段、16…安定度間参照表、 23…
ポインタ、24…書き込みフラグ、 25…
マークフラグ、37…ルート。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 書き換え回数制限型メモリとランダム・
    アクセス・メモリと上記両メモリの論理アドレスを物理
    アドレスに変換するアドレス変換部を有するシステムの
    メモリ管理装置であって、 上記書き換え回数制限型メモリあるいはランダム・アク
    セス・メモリの未使用領域が所定の大きさより小さい場
    合に、この未使用領域が小さいメモリに対してガーベジ
    コレクション処理を行うガーベジコレクション実行部
    と、 上記各メモリに対するデータの割り付け単位を表す情報
    であるオブジェクトに対して、上記各メモリに対する新
    規オブジェクトの割り付け時、あるいは、上記ガーベジ
    コレクション処理実行時に、上記ガーベジコレクション
    処理によって回収されず且つ当該ガーベジコレクション
    処理時まで書き込みが行われなかった場合に増加する安
    定度を設定する安定度設定部と、 上記各メモリに対する新規オブジェクトの割り付け時、
    あるいは、上記ガーベジコレクション処理実行時に、上
    記安定度設定部によって設定された安定度が所定値以下
    のオブジェクトを上記ランダム・アクセス・メモリに割
    り付ける一方、上記安定度が上記所定値より高いオブジ
    ェクトを上記書き換え回数制限型メモリに割り付けるオ
    ブジェクト割付部を備えたことを特徴とするメモリ管理
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のメモリ管理装置におい
    て、 上記ガーベジコレクション実行部は、上記未使用領域が
    所定の大きさより小さいメモリに関して、上記安定度の
    高いオブジェクトが割り付けられている領域よりも、上
    記安定度の低いオブジェクトが割り付けられている領域
    に対して、高い頻度で上記ガーベジコレクション処理を
    行うようになっていることを特徴とするメモリ管理装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のメモリ管理装置におい
    て、 上記ガーべジコレクション実行部は、上記未使用領域が
    所定の大きさより小さいメモリに関して、上記所定の大
    きさ以上の未使用領域が得られるまで、最も低い安定度
    のオブジェクト群が割り付けられている領域に順次高い
    安定度のオブジェクト群が割り付けられている領域を加
    えて上記ガーベジコレクション処理を行うようになって
    いることを特徴とするメモリ管理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のメモリ管理装置におい
    て、 上記安定度設定部は、 上記新規オブジェクトの割り付け時には、新規オブジェ
    クトの安定度を最小値に設定し、 上記ガーベジコレクション処理実行時には、当該ガーベ
    ジコレクション処理によって、処理対象領域に在る同一
    安定度のオブジェクトに対するガーベジコレクション処
    理回数が上記安定度になってから所定回数になった場合
    に、上記処理対象領域に在るオブジェクトであって上記
    所定回数のガーベジコレクション処理が行われる間に書
    き込みが行われなかったオブジェクトの安定度を所定値
    だけ増加するようになっていることを特徴とするメモリ
    管理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のメモリ管理装置におい
    て、 上記アドレス変換部は、 上記書き換え回数制限型メモリ上におけるアドレス変換
    の単位領域としてのべージであって書き込み禁止である
    べージに対して書き込みが要求されて発生するアクセス
    例外を検知するアクセス例外検知手段を備えて、 上記アクセス例外検知手段によって上記アクセス例外が
    検知された場合には、書き込みが要求された論理アドレ
    ス空間上の論理ページが写像された上記書き換え回数制
    限型メモリの物理アドレス空間上の物理ページの内容
    を、上記ランダム・アクセス・メモリの物理アドレス空
    間上の未使用の物理べージにコピーし、このコピーされ
    た上記ランダム・アクセス・メモリの物理べージを上記
    書き込みが要求された論理ページに対応付けるようにな
    っていることを特徴とするメモリ管理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5の何れか、一つに
    記載のメモリ管理装置において、 上記書き換え回数制限型メモリは、フラッシュメモリで
    あることを特徴とするメモリ管理装置。
  7. 【請求項7】 書き換え回数制限型メモリとランダム・
    アクセス・メモリと上記両メモリの論理アドレスを物理
    アドレスに変換するアドレス変換部を有するシステムの
    メモリ管理装置として機能させるためのプログラムを記
    録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、 上記書き換え回数制限型メモリあるいはランダム・アク
    セス・メモリの未使用領域が所定の大きさより小さい場
    合に、この未使用領域が小さいメモリに対してガーベジ
    コレクション処理を行うガーベジコレクション実行部
    と、 上記各メモリに対するデータの割り付け単位を表す情報
    であるオブジェクトに対して、上記各メモリに対する新
    規オブジェクトの割り付け時、あるいは、上記ガーベジ
    コレクション処理実行時に、上記ガーベジコレクション
    処理によって回収されず且つ当該ガーベジコレクション
    処理時まで書き込みが行われなかった場合に増加する安
    定度を設定する安定度設定部と、 上記各メモリに対する新規オブジェクトの割り付け時、
    あるいは、上記ガーベジコレクション処理実行時に、上
    記安定度設定部によって設定された安定度が所定値以下
    のオブジェクトを上記ランダム・アクセス・メモリに割
    り付ける一方、上記安定度が上記所定値より高いオブジ
    ェクトを上記書き換え回数制限型メモリに割り付けるオ
    ブジェクト割付部として機能させるためのプログラムを
    記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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