JPH10119220A - 吸音材の製造方法 - Google Patents

吸音材の製造方法

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JPH10119220A
JPH10119220A JP9022880A JP2288097A JPH10119220A JP H10119220 A JPH10119220 A JP H10119220A JP 9022880 A JP9022880 A JP 9022880A JP 2288097 A JP2288097 A JP 2288097A JP H10119220 A JPH10119220 A JP H10119220A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防水性、防音性に優れ、さらに必要に応じて
耐引裂性を改良した吸音材を、効率よく、簡便に製造す
る方法を提供する。 【解決手段】 軟質ウレタンフォーム上にフィルムを重
ね合わせ、その上に離型紙を積層し、離型紙側から、熱
盤にて加圧加熱して、該軟質ウレタンフォームと該フィ
ルムを溶融接着させ、加熱熱盤から積層物を取り出し、
フィルムの固化後、この積層物から、離型紙を取り除
き、フィルム表面から10mm厚さ部分の通気性が5〜
80ml/cm2 ・秒である吸音材を得る。また、必要
に応じて、該フィルム上にナイロン織物のような樹脂織
物を積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸音材の製造方法に
関し、さらに詳しくは防水性、吸音性に優れ、必要に応
じて耐引裂性の改良された吸音材をエネルギーロスが小
さく、短時間で、簡便に製造できる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建設用機械、自動車のエンジンルーム、
一般の屋外物品等に使用される吸音材は少なくとも防水
性と低〜中周波数域の吸音性の向上が求められ、またこ
のような吸音材を低エネルギーロス、短時間で、簡便に
製造できる方法が強く要請されている。詳しくは上記の
ような吸音材は吸音性を向上させるため、通気性を持た
せることになるが雨や水洗等により、吸音材に水が侵入
し、水はけが悪く、内部にたまってしまうことが多く、
そのため吸音性が悪化すると共に、吸音材の劣化が早ま
り、耐久性も低下する。従って防水性を向上させること
が必要となる。また、軟質ウレタンフォームは公知であ
るがこの単体では防水性、低〜中周波数域の吸音性を満
足することができない。
【0003】低〜中周波数域の吸音性を向上する方法に
は、特開昭61−53035号等が知られている。この
方法は通常の軟質ウレタンフォームに通気性を付与した
プラスチックフィルムを熱融着積層することにより吸音
性を改良するものである。しかし、熱融着によって特定
の通気性を有する吸音材を製造するには様々な困難を伴
う。
【0004】例えば、単純に軟質ウレタンフォームの上
に熱融着性フィルムを積層し、その上から熱盤にて加熱
した場合、フィルムの融着時間経過後そのまま熱盤を離
脱させると熱盤にフィルムがくっついてしまい、貼り合
わせることができない。これは、フィルムが融けてるう
ちに熱盤を例えば上下に動かしたためであり、この対策
としては熱盤を冷却後、すなわちフィルムを固化させた
後、吸音材を熱盤から離脱させる必要がある。この加熱
後冷却するということは、初歩的な方法であるが、熱盤
の加熱と冷却を繰り返すという事は、エネルギーロスが
大きく、効率も悪く時間がかかる方法である。
【0005】このように、従来技術では防水性と低〜中
周波数域での高吸音性、必要に応じて高耐引裂性を満足
する吸音材を、低エネルギーロス、短時間で、簡便に製
造する方法は知られていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は防水性及び
吸音性に優れ、必要に応じて耐引裂性が向上した吸音材
を効率よく、簡便に製造する方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、軟質ウレタンフォームとフィルム積
層吸音材の製造方法に着目して、軟質ウレタンフォーム
にフィルムを積層し熱融着によって特定の通気性を発現
させるには、効率よくフィルムを接着させる方法とし
て、熱盤を加熱したままフィルム付吸音材を熱盤から離
脱させれば、エネルギーのロスも小さく貼り合わせ時間
も少ないと考え、熱盤への付着を防止するため、熱盤へ
離型剤の塗布や離型の良いテフロンフィルムの貼り付け
などを検討したが課題を解決できず、結局離型紙を熱盤
と吸音材のフィルムとの間に積層することによって、初
めて課題が解決できるという新知見が得られ、すなわ
ち、下記の手段により、本発明の目的が達成できること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち(1)本発明の吸音材の製造方法
は、軟質ウレタンフォーム上にフィルムを重ね合わせ、
その上に離型紙を積層し、離型紙側から、熱盤にて加圧
加熱して、該軟質ウレタンフォームと該フィルムを溶融
接着させ、加熱熱盤から積層物を取り出し、フィルムの
固化後、この積層物から、離型紙を取り除き、フィルム
表面から10mm厚さ部分の通気性が5〜80ml/c
2 ・秒である吸音材を得ることを特徴とする。
【0009】(2)本発明の吸音材の製造方法は、前
(1)項において、前記軟質ウレタンフォームが難燃性
軟質ウレタンフォームであることを特徴とする。
【0010】(3)本発明の吸音材の製造方法、前
(1)項において、前記フィルムがポリエステルフィル
ム又はポリエチレンフィルムであることを特徴とする。
【0011】(4)本発明の吸音材の製造方法は、前
(1)項において、前記フィルムがホットメルト接着剤
を要しないポリエステルフィルム又はポリエチレンフィ
ルムであることを特徴とする。 (5)本発明の吸音材の製造方法は、前(1)項におい
て、前記加圧加熱の温度がフィルムの融点より3℃以上
であることを特徴とする。 (6)本発明の吸音材の製造方法は、前(1)項におい
て、前記軟質ウレタンフォーム上にフィルムを重ね合わ
せ、このフィルム面に、さらに通気性が5ml/cm2
・秒以上で、可撓性のある樹脂織物又は樹脂不織布を積
層してなることを特徴とする。 (7)本発明の吸音材の製造方法は、前(6)項におい
て、前記樹脂織物又は樹脂不織布がそれぞれナイロン織
物又はナイロン不織布であることを特徴とする。
【0012】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
吸音材の製造方法において、用いられる軟質ウレタンフ
ォームとしては、一般の軟質ウレタンフォーム及び難燃
性軟質ウレタンフォームを挙げることができる。一般の
軟質ウレタンフォームとしては、エバーライトFL、T
L、JY(ブリヂストン製 商品名)が含まれる。また
難燃性軟質ウレタンフォームとしてはUL−94、HF
−1、MVSS302、空検、A−A基準等に適合する
軟質ウレタンフォームであれは特に制限されないが例え
ばエバーライトVHZ、VP、VD(商品名、プリヂス
トン製)、等を挙げることができる。これらのうち、吸
音材の用途面から難燃性軟質ウレタンフォームが多く用
いられる。
【0013】これら軟質ウレタンフォームの厚さは利用
分野からみて、10〜100mmであり、好ましくは1
0〜50mmである。
【0014】軟質ウレタンフォームの片面に積層溶融接
着させるフィルムとして好ましくはポリエステルフィル
ム又はポリエチレンフィルムが用いられるがこれらのフ
イルムの接着に通常用いられるホットメルト接着剤を要
しない、融点が80〜160℃のポリエステルフィルム
又はポリエチレンフィルムがさらに好ましい。中でもポ
リエステルが好ましい。フィルムの融点は低いほど、低
温で溶融でき作業性はよい。しかし、製品性能からみて
使用温度が高くなると、フィルムが溶けたり、はがれた
りして不具合が発生し易い。製品性能からは融点は高い
ほうがよい。量的には車両用として使用されることが多
く、その場合、融点は100〜130℃のものが好まし
い。ホットメルト接着剤がなくても該ウレタンフォーム
とこのフィルムは熱融着が可能である。接着剤不要であ
るので工程が軽減でき、経済的にも利点があり、同時に
防水性、吸音性には何ら影響しない。
【0015】本発明に用いられるフィルムとしては、例
えばEVA、変性EVA、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等のホッ
トメルトフィルムが使用されるが中でも、ポリエステル
フィルム及びポリエチレンフィルムが好ましいのはいず
れも可燃性であるにもかかわらず、難燃性軟質ウレタン
フォームと積層することにより、メカニズムは不明であ
るが難燃性が低下しないことにより、難燃性吸音材用に
適している。また、本発明における吸音材は防水性に優
れているがこの防水性を向上するため、フィルムの材質
に着目して検討した結果、水との接触角の大きい、すな
わち撥水性の大きなポリエステルフィルム、ポリエチレ
ンフィルムが水の侵入を小さくする、つまり防水性に優
れていることがわかったがこれも好ましい理由である。
【0016】本発明に用いられるフィルムの厚さは10
〜100μmであり、効果の点から好ましくは15〜5
0μmである。この厚みが10μm未満では加工作業性
が悪い点から、また100μmを越えるとコストアップ
の点から好ましくない。
【0017】本発明の吸音材のフィルム表面から10m
m厚さ部分の通気性は5〜80ml/cm2 ・秒であ
り、効果の点から好ましくは10〜25ml/cm2
秒である。通気性が5ml/cm2 ・秒未満では通気性
のないフィルム積層品に類似し、吸音性能低下の点か
ら、80ml/cm2 ・秒を越えるとフォーム単体に近
づき吸音性能低下の点から好ましくない。通気性の特定
に当り、吸音材の厚さ変量による通気性と吸音性の関係
を検討した結果、フィルム表面から10mm厚さ部分の
通気性と低〜中周波数域の吸音性が特に密接に関連して
いることがわかったので、本発明では通気性の規定を、
この厚みにおける値としている。
【0018】本発明に用いられる離型紙としては、制限
されないが例えば表面にシリコンコートしてある離型
紙、離型フィルム等を挙げることができる。
【0019】本発明の製造方法による吸音材において、
使用目的によって、溶融接着させたフィルムに高度の耐
引裂性が要求される場合には、フィルム面に、通気性が
5ml/cm2 ・秒以上で、可撓性のある樹脂織物又は
樹脂不織布をフィルムの補強材として積層することによ
り、吸音材の他の特性を損うことなく耐引裂性を大幅に
向上することができる。
【0020】本発明に用いることができる樹脂織物又は
樹脂不織布は通気性が5ml/cm 2 ・秒以上であっ
て、可撓性を有するものであればよく、特に制限されな
い。この場合、例えば通気性が80ml/cm2 ・秒以
上のものも使うことができる。この樹脂織物としては、
例えばナイロントリコット15d(打込み本数;タテ2
8本、ヨコ20本、太さ;15d(デニール)、通気
性;400ml/cm2 ・秒以上)(商品名、ナイロン
トリコット15d、桐生トリコット社製)、ナイロント
リコット30d(打込み本数;タテ28本、ヨコ40
本、太さ;30d、通気性;400ml/cm2 ・秒以
上)(商品名、ナイロントリコット30d、桐生トリコ
ット社製)等を挙げることができる。また、上記樹脂不
織布としては、例えばナイロン不織布(目付量;20g
/m2 、通気性;400ml/cm2 ・秒以上)、ナイ
ロン不織布(目付量;30g/m2 、通気性;400m
l/cm 2 ・秒以上)等を挙げることができる。
【0021】上記、樹脂織物、樹脂不織布の中で、目の
細かい(打込み本数の多い、太さの大きい、目付量の大
きい、通気性の小さい)ものはフィルムの耐引裂性(補
強性)が大きくなるが現状ではそれ程の耐引裂性は必要
とされず、高価であり、さらに吸音材の通気性が小さく
なり、難燃性の観点から不利であるのに対し、目の粗い
(打込み本数の少ない、太さの小さい、目付量の小さ
い、通気性の大きい)ものは耐引裂性は要求特性を満た
し、安価であり、さらに吸音材の通気性が大きくなり、
難燃性の観点から有利である。この観点から前記例示の
中でも、ナイロントリコット15dやナイロン不織布
(目付量:20g/cm2 )が好ましく用いられる。
【0022】本発明の吸音材は軟質ウレタンフォーム上
にフィルムをホットメルト接着剤なしに重ね合わせ、そ
の上に離型紙を積層し、離型紙側から、熱盤にて加圧加
熱して、該軟質ウレタンフォームとフィルムを溶融接着
させ、熱盤を加熱したまま、熱盤から、離型紙を積層し
た積層物を取り出し、フィルムを固化後、離型紙を取り
除くことにより、前記した吸音材を低エネルギーロス、
短時間で、簡便に製造される。
【0023】また、必要に応じて、上記フィルムの上
に、フィルム補強材として樹脂織物又は樹脂不織布を積
層し、その上に離型紙を積層して、上記と同様にして、
フィルム補強材を有する吸音材を製造することができ
る。また、ここで目の細かい樹脂織物又は樹脂不織布を
用いる場合、フィルムが熱盤にべたつかないことが多い
ので、必ずしも離型紙を用いなくてもよい。
【0024】この製造方法において、加圧加熱温度はフ
ィルムの融点より3℃以上、効果の点から好ましくは3
〜15℃である。しかしあまり高温すぎても過度の通気
性の点から好ましくない。この加熱温度は吸音材のフィ
ルムに大きな通気性を与えるための最大要因である。フ
ィルムが溶融しているときに軟質ウレタンフォームとフ
ィルムとの圧着における圧力を上げたり、溶融時間を長
くしても通気性は増大しない。この加熱温度はフィルム
の溶融温度と関係があり、各フィルム特性に応じて加熱
温度を設定する必要がある。例えば図1は吸音材のフィ
ルムとしてポリエステルフィルム(D2810、商品
名、ダイセル社製、融点115℃)を用いたときの、プ
レス成型装置の熱盤温度と吸音材の通気性の関係を示し
た図である。この図に示されるように、熱盤温度120
℃以上では温度の上昇と共に通気性が増大することがわ
かる。
【0025】吸音性は吸音材の通気性に比例して大きく
なる(ただし、低−中周波数域の吸音性向上には前記の
ように通気性に限界はあるが)ので、通気性が必要とな
る。そのためには吸音材のフィルムに通気性を賦与する
必要がある。本発明の吸音材が通気性を発現するのは、
軟質ウレタンフォームのように表面がポーラスなものと
離型紙間にフィルムを積層し、加熱によりフィルムをフ
ォームに溶融接着させ、冷却固化させた場合、フィルム
の凹凸なポーラス面でフィルムに穴があいて通気性が得
られる。
【0026】また、本発明の吸音材の製造方法におい
て、熱盤を軟質ウレタンフォーム側に配置する方法もあ
るが、作業性が悪くなるので好ましくない。ただし、連
続して加熱できる装置を使用すれば、作業性の問題はな
くなる。しかし、回分装置で作業する場合は、熱盤を離
型紙側に配置することで、加熱時間のバラツキが小さく
なり、製品品質が良好となる。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、本発明の主旨を越えない限り、本実施例
に限定されるものではない。
【0028】各種の測定は下記の方法によった。 ・防水性の測定方法 防水性は水の侵入を防ぐ性能であるが、その代表特性と
して吸音材の吸水量とフィルムの水との接触角を用い
た。吸水量は図2の吸水量測定装置10を用いて測定し
た。吸音材14を支持台12に固定し、吸音材カバー1
6で吸音材の一部をカバーし、一定の面積(直径80m
m)の露出した円形吸音材部分に一定量(500ml)
の水を1分間にわたって散水器18より放水し、吸音材
の吸水量を測定した。接触角は協和接触角計を用いて液
適法の方法で測定した。吸水量は小さい程(フィルムの
水との接触角は大きい程)防水性は良好と評価する。
【0029】・通気性の測定方法 吸音材のフィルム表面から10mm厚さ部分の通気性を
JIS L 1096A法に従って測定した。
【0030】・難燃性の測定方法 試験片に炎を60秒あてた後に、炎を取り除いて、その
後の挙動を観察する方法。各種規格の差で詳細条件は異
なるが炎を取り除いた後がポイントとなる。この方法に
おける自消性とは炎を取り除くと消える性質を示す。
【0031】・吸音性の測定方法 周波数200〜5000Hzにて、残響室法吸音率で測
定した。残響室法吸音率αは次式によって計算される。 α=(4loge 106 /c)×V/S×(1/T1
1/T0 ) (式中、c:音速、V:残響室容積=9m3 、S:試料
面積=1.2m2 、T0:空室残響時間、T1 :残響時
間) 吸音性の測定方法には音響管を使う垂直入射法吸音率測
定による方法と残響室で行う残響室法吸音率測定による
方法がある。被膜付き吸音材は、共振現象によって吸音
性能を発現するので、垂直入射法吸音率測定では正確性
を欠くので、残響室法吸音率測定法を用いた。
【0032】・耐引裂性の測定方法 製品のフィルム面から10mm厚にスライスしたサンプ
ルを用いて、JISK 6301に準拠して測定した。 〔実施例1〕125℃に加熱された上、下の熱盤を備え
たプレス成型装置の下の熱盤上に、密度23kg/
3 、硬さ10kgf、厚さ25mm、通気性130m
l/cm 2 ・秒の難燃性軟質ウレタンフォーム(VH
Z、商品名、ブリヂストン社製)を置き、その上に厚さ
30μm、接触角66度のポリエステルフィルム(D2
810、商品名、ダイセル社製)を積層し、さらに離型
紙(SBK70J、商品名、リンテック社製)を配置
し、これを上の熱盤により125℃、90秒、圧縮歪2
0%で加圧、加熱し、熱盤を加熱したまま、この離型紙
付き吸音材を加熱熱盤から取り出し、室温にて放冷後、
離型紙を剥ぎとり、吸音材を得た。熱盤を冷却すること
なく、続けて、上の操作を繰り返し、次の吸音材を得
た。この吸音材の諸特性(通気性、吸水量、難燃性、吸
音率)を測定し、その結果を表1に示した。 〔実施例2〕ポリエステルフィルムの代りに、厚さ30
μm、接触角62度のポリエチレンフィルム(PE3
0、商品名、日東紡績社製)を用いた以外、実施例1と
同様にして、吸音材を得た。この吸音材の諸特性を測定
し、その結果を表1に示した。 〔比較例1〕離型紙を用いない以外、実施例1と同様に
して、吸音材を得ようとしたが、溶融ポリエステルフィ
ルムが熱盤に付着し、加熱熱盤から吸音材を離脱するこ
とができなかった。 〔実施例3〕熱盤温度を120、122、127、12
9℃と変量し、加熱された上、下の熱盤を備えたプレス
成型装置の下の熱盤上に、厚み25mmの難燃性軟質ウ
レタンフォーム(VHZ)、50μm厚さのポリエステ
ルフィルム(D2810)を用いた以外、実施例1と同
様にして、それぞれ通気性が9.5、13.8、24.
2、42.6ml/cm2 ・秒の吸音材を得た。この吸
音材の吸音性を広い周波数領域にて測定し、その結果を
図3に示した。 〔比較例2〕熱盤温度を110、115℃と変量した難
燃性軟質ウレタンフォーム(VHZ)を用いた以外、実
施例4と同様にして、それぞれ通気性が0.9、3.0
ml/cm2 ・秒の吸音材を得た。実施例3と同様にし
て、吸音材の吸音性を測定し、その結果を図3に示し
た。 〔比較例3〕フィルムを用いない難燃性軟質ウレタンフ
ォーム単体(通気性120ml/cm2 ・秒)を使用し
た以外、実施例3と同様にして吸音材を得た。実施例3
と同様にして、吸音材の吸音性を測定し、その結果を図
3に示した。 〔実施例4〕ポリエステルフィルムを積層後、この上に
フィルムの補強材として、ナイロントリコット15dを
積層した、以外実施例1と同様にして、補強材付き難燃
性吸音材を得た。実施例4の吸音材及び実施例1の吸音
材について、耐引裂性を測定した結果、それぞれ1.3
6kgf/cm及び0.33kgf/cmであった。ま
た実施例4の吸音材の通気性、吸水量、難燃性、吸音率
を測定した結果、実施例1の吸音材のこれら特性と同じ
であった。
【0033】
【表1】
【0034】実施例に示されるように、本発明の吸音材
の製造方法によれば、防水性及び吸音性、さらに必要が
あれば耐引裂性に優れた吸音材が効率よく、容易に得ら
れることがわかる。
【0035】比較例1からわかるように、フィルムと熱
盤の間に離型紙を用いない場合、溶融フィルムが熱盤に
付着し、加熱熱盤から吸音材を離脱することができな
い。本発明では加熱熱盤から吸音材を容易に離脱でき、
熱盤を冷却することなく、加熱のまま、次の吸音材を製
造できるので、エネルギーロスを抑えることができ、生
産性が顕著に向上する。
【0036】また、この製造方法で得られる吸音材は、
防水性の向上(吸水量小)が顕著であり、このことは吸
音材に用いられるフィルムの水への接触角が大きい(撥
水性大)ことで説明できる。また、実施例4に示される
ように、必要に応じて、耐引裂性を大幅に向上させるこ
とができる。
【0037】図3に見られるように、本発明の吸音材に
おける通気性を請求範囲特に約10〜25ml/cm2
・秒内とすれば低〜中周波数域の吸音性に優れているこ
とがわかる。一方請求範囲外(5未満ml/cm2
秒)(比較例2)ではこの吸音性は悪化する。フィルム
なしのウレタンフォーム単体(比較例3)では、同様
に、この吸音性は良くない。
【0038】
【発明の効果】本発明の吸音材の製造方法は、上記のよ
うな構成としたので、防水性、吸音性に優れ、必要に応
じて耐引裂性も改良された吸音材を、エネルギーロスが
小さく、短時間で、簡便に製造できるという優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレス成型装置の熱盤温度と吸音材の通気量の
関係を示す図である。
【図2】吸水量測定装置の概略図である。
【図3】各周波数における、吸音材の通気量と吸音率の
関係を示す図である。
【符号の説明】
10 吸水量測定装置 12 支持台 14 吸音材 16 吸音材カバー 18 散水器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟質ウレタンフォーム上にフィルムを重
    ね合わせ、その上に離型紙を積層し、離型紙側から、熱
    盤にて加圧加熱して、該軟質ウレタンフォームと該フィ
    ルムを溶融接着させ、加熱熱盤から積層物を取り出し、
    フィルムの固化後、この積層物から、離型紙を取り除
    き、フィルム表面から10mm厚さ部分の通気性が5〜
    80ml/cm2 ・秒である吸音材を得ることを特徴と
    する吸音材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記軟質ウレタンフォームが難燃性軟質
    ウレタンフォームであることを特徴とする請求項1記載
    の吸音材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記フィルムがポリエステルフィルム又
    はポリエチレンフィルムであることを特徴とする請求項
    1記載の吸音材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記フィルムがホットメルト接着剤を要
    しないポリエステルフィルム又はポリエチレンフィルム
    であることを特徴とする請求項1記載の吸音材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記加圧加熱の温度がフィルムの融点よ
    り3℃以上であることを特徴とする請求項1記載の吸音
    材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記軟質ウレタンフォーム上にフィルム
    を重ね合わせ、このフィルム面に、さらに通気性が5m
    l/cm2 ・秒以上で、可撓性のある樹脂織物又は樹脂
    不織布を積層してなることを特徴とする請求項1記載の
    吸音材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記樹脂織物又は樹脂不織布がそれぞれ
    ナイロン織物又はナイロン不織布であることを特徴とす
    る請求項6記載の吸音材の製造方法。
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