JPH10120466A - 高耐食性炭化ケイ素質部材及びその用途 - Google Patents

高耐食性炭化ケイ素質部材及びその用途

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JPH10120466A
JPH10120466A JP24458297A JP24458297A JPH10120466A JP H10120466 A JPH10120466 A JP H10120466A JP 24458297 A JP24458297 A JP 24458297A JP 24458297 A JP24458297 A JP 24458297A JP H10120466 A JPH10120466 A JP H10120466A
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隆広 中山
Nobuo Kageyama
信夫 蔭山
Atsuyoshi Takenaka
敦義 竹中
Yoichi Kamisuke
洋一 紙透
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ酸、硝酸などによる洗浄や、プラズマエ
ッチングなどにも十分に耐えることができる高耐食性炭
化ケイ素質部材を提供する。 【解決手段】 α型炭化ケイ素を主成分とする焼結体か
らなる炭化ケイ素質部材において、不純物である鉄の含
有量を1ppm以下、アルミニウムの含有量を5ppm
以下、カルシウムの含有量を3ppm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α型炭化ケイ素を
主成分とする焼結体からなる炭化ケイ素質部材に関し、
特には、耐食性を要求される用途に好適な高耐食性炭化
ケイ素質部材及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、炭化ケイ素の焼結体は、半導体製
造用の各種部品、例えばウエハボートなどの構成材料と
して使用されている。これは、炭化ケイ素は、比較的高
純度のものが製造可能で、優れた耐熱性及び強度を有す
るからである。
【0003】このような炭化ケイ素焼結体の原料とし
て、特開平6−298515号には、不純物含有量とし
て、鉄1ppm未満、銅1ppm 未満、かつアルミニ
ウム1ppm未満であるα型炭化ケイ素及びその製造方
法が開示されている。
【0004】また、特開平5−32458号には、不純
物である鉄の含有量が5ppm以下である半導体熱処理
装置用高純度炭化ケイ素質部材が開示されている。
【0005】一方、半導体製造用の部品は、不純物によ
る半導体ウエハの汚染を防止するため、フッ酸、硝酸な
どの洗浄液を用いて頻繁に洗浄される。このため、洗浄
液によって容易に侵食されないような耐食性も必要とさ
れる。
【0006】更に、米国特許4753763号には、鉄
の含有量が1ppm,アルミニュウムの含有量が2pp
mカルシュウムの含有量が1ppmの炭化ケイ素製プロ
セスチュ−ブが開示されている。しかしこのプロセスチ
ュ−ブにおいては、原料に含有される10.5%の遊離
炭素がSiを含有工程でSiと反応し、βSiCを形成
する。このβSiCの含有量は25〜30重量%とな
り、耐食性を低下する。特に、半導体を製造するための
プラズマエッチング装置においては、エッチングガスと
して、CHF3 ,CCl等の含フッ素ガスが使用される
ため、その装置に使用される部材はかかるガスに対する
耐食性が要求される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、特開平
6−298515号には、不純物含有量として、鉄1p
pm未満、銅1ppm未満、かつアルミニウム1ppm
未満であるα型炭化ケイ素原料が開示されているが、こ
のような高純度の原料を用いても、成形、焼成の過程で
不純物が混入するため、最終的に形成される炭化ケイ素
質部材の純度は、もっと低くなるのが通常である。
【0008】例えば、炭化ケイ素粉末の成形は、水、有
機バインダを加えてスラリー状態とし、石膏からなる型
を用いて鋳込み成形、特には排泥鋳込み成形することが
多く行われているが、その過程でカルシウムが不純物と
して混入する。また、生成形体を焼成炉に入れて焼成す
るときに、焼成炉中の不純物が焼結体に混入して焼結体
の純度を低下させる。
【0009】また、特開平5−32458号には、不純
物である鉄の含有量が5ppm以下である半導体熱処理
装置用高純度炭化ケイ素質部材が開示されているが、鉄
以外の成分についての純度は開示されておらず、単に鉄
の含有量を5ppm以下としただけでは、十分な耐食性
が得られないことがわかった。
【0010】したがって、本発明の目的は、フッ酸、硝
酸などによる洗浄に耐える高耐食性炭化ケイ素部材の提
供にある。また、半導体製造のためのプラズマエッチン
グ装置に使用できる高耐食性炭化ケイ素質部材を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、半導体製
造用部品の材料として好適な炭化ケイ素焼結体について
長年に亙って研究を続けてきたが、その過程でこれまで
にない高純度の炭化ケイ素焼結体を製造することに成功
し、その焼結体が優れた耐食性を有すること見出し、そ
の事実に基づいて本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明の第1は、α型炭化ケイ
素の含有量が90重量%以上の焼結体からなり、鉄の含
有量が1ppm以下、アルミニウムの含有量が5ppm
以下、カルシウムの含有量が3ppm以下であることを
特徴とする高耐食性炭化ケイ素質部材を提供するもので
ある。
【0013】本発明の第2は、α型炭化ケイ素の含有量
が50重量%以上の焼結体からなり、鉄の含有量が1p
pm以下、アルミニュウムの含有量が5ppm以下、カ
ルシュウムの含有量が3ppm以下であり、含フッ素ガ
スに接触される部位に使用される高耐食性炭化ケイ素質
部材である。
【0014】本発明の第3は、鉄の含有量が1ppm以
下、アルミニュウムの含有量が5ppm以下、カルシュ
ウムの含有量が3ppm以下でありα型炭化ケイ素の含
有量が50重量%以上である高耐食性炭化ケイ素部材を
使用した半導体製造用プラズマエッチング装置である。
【0015】本発明の第1によれば、フッ酸、硝酸など
の洗浄液に対する極めて優れた耐食性が得られる。この
理由は正確にわからないが、次のように推定される。す
なわち、耐食性に優れるα炭化ケイ素の含有量が90重
量%以上で、耐食性に劣るβ炭化ケイ素の含有量10重
量%未満であること。第2には、不純物としての鉄、ア
ルミニウム、カルシウムにより形成される格子欠損個所
が少なくなり、侵食されにくくなるためと考えられる。
鉄の含有量が1ppm超、アルミニウムの含有量5pp
m超又はカルシウムの含有量3ppm超では、上記耐食
性が著しく低下する。好ましくは、鉄の含有量が0.7
ppm以下、アルミニュウムの含有量が3ppm以下、
カルシュウムの含有量が3ppm以下である。
【0016】本発明の第2によれば、CHF3 ,CCl
3 等の含フッ素ガスに対する耐食性に特に優れている
部材が提供される。好ましくはα炭化ケイ素の含有量が
70重量%以上、鉄の含有量が1ppm以下、アルミニ
ュウムの含有量が5ppm以下、カルシュウムの含有量
が3ppm以下であり、特に好ましくはα炭化ケイ素の
含有量が90重量%以上、鉄の含有量が0.7ppm以
下、アルミニュウムの含有量が3ppm以下、カルシュ
ウムの含有量が2ppm以下である。
【0017】本発明の第3によれば、プラズマエッチン
グガスに対する耐食性に優れた炭化ケイ素質部材を使用
したので、長期間安定してプラズマエッチングを行え半
導体を製造することができる。好ましくはα炭化ケイ素
の含有量が70重量%以上、鉄の含有量が1ppm以
下、アルミニュウムの含有量が5ppm以下、カルシュ
ウムの含有量が3ppm以下であり、特に好ましくはα
炭化ケイ素の含有量が90重量%以上、鉄の含有量が
0.7ppm以下、アルミニュウムの含有量が3ppm
以下、カルシュウムの含有量が2ppm以下である。炭
化ケイ素質部材としては、プラズマエッチング装置の電
極、ガス分散板、サセプタ−、ガイドリング、チャンバ
−スリーブが例示される。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の炭化ケイ素質部材の製造
に際し、原料とする炭化ケイ素粉末は、鉄1ppm以
下、アルミニウム10ppm以下好ましくは6ppm以
下、カルシウム3ppm以下の高純度のものを用いるこ
とが好ましい。このような高純度の炭化ケイ素粉末とし
ては、例えば特開平6−298515号に記載された方
法で製造されたα型炭化ケイ素が好ましく用いられる。
この方法は、炭素質原料及び金属シリコンを炭化ケイ素
製坩堝に充填し、これを真空度0.2mmHg以下の真
空下で加熱した後、不活性ガス雰囲気中で2000〜2
200℃の温度に保持して、α型炭化ケイ素を合成する
方法である。
【0019】また、原料とする炭化ケイ素粉末として
は、気相合成やシリカとカーボンの反応などにより合成
されたβ型炭化ケイ素を用いることもできる。β型炭化
ケイ素は、α型炭化ケイ素よりも高純度のものを作りや
すいので、前記のような純度の原料を比較的容易に得る
ことができる。β型炭化ケイ素を原料とした場合は、焼
成のときの温度を2100℃以上とすることにより、α
型炭化ケイ素に変換することができる。
【0020】原料とする炭化ケイ素粉末の純度が、前記
範囲のものでない場合には、原料粉末をフッ酸と硝酸の
混酸及び純水で洗浄して、粉末中の不純物を溶出させる
ことにより、純度を高めることもできる。
【0021】こうして調製した炭化ケイ素粉末と、水
と、有機バインダとを混合してスラリーとし、このスラ
リーを樹脂型に流し込んだり、ロール成形で押しだした
り、ーあるいはフィルタプレスや静水圧プレスすること
により、用途に応じた形状の生成形体を得る。有機バイ
ンダとしては、例えばフェノール樹脂、ポリ酢酸ビニル
エマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、ブチラーる
樹脂、メチルセルロース、ワックスなどが好ましく使用
できる。この成形の際に重要なことは、カルシウムの混
入を避けるため、従来の一般的な方法のように石膏型を
用いないことである。ただし、石膏の表面に不純物汚染
の虞れがない被膜を形成すれば別である。
【0022】こうして得た生成形体は、必要に応じて生
加工(生成形体の状態で形状加工を行うこと)を行い、
焼成炉に入れて不活性雰囲気下で焼成する。このとき、
焼成炉からの不純物混入を避けるため、焼成炉を予め2
000℃以上で真空焼成(空焚き)しておくことが好ま
しい。成形体の焼成温度は、1600℃以上、好ましく
は1600〜2200℃とする。ただし、前記のよう
に、原料としてβ型炭化ケイ素粉末を用いた場合は、焼
成温度を2100℃以上にして、α型炭化ケイ素に変換
することが必要である。
【0023】本発明では、上記で得られた焼結体を仕上
加工して、そのまま各種の部品として利用することもで
きるが、特に機械的な強度が要求される場合には、得ら
れた焼結体にシリコンを含浸させてもよい。シリコンの
含浸は、1500〜1800℃の温度にて、焼結体表面
に高純度の溶融シリコンを接触させて浸透させることに
より行うことができる。
【0024】更に、上記のようにシリコンを含浸させた
焼結体表面に、CVDによって炭化ケイ素の被膜を形成
してもよい。
【0025】本発明の炭化ケイ素質部材は、上記のよう
な方法で製造された炭化ケイ素質部材であって、不純物
である鉄の含有量が1ppm以下、アルミニウムの含有
量が5ppm以下、カルシウムの含有量が3ppm以下
であることを特徴とする。
【0026】この炭化ケイ素質部材は、極めて優れた耐
食性を有するので、例えば、プラズマエッチング用の電
極、プラズマエッチング装置のガス分散板、半導体処理
ガス用のフィルタ、半導体部品洗浄用の保持具、半導体
部品洗浄液のフィルタ、ウエハボートなどの高耐食性を
要求される半導体製造用の部品に好適である。
【0027】
【実施例】
実施例1 鉄の含有量が0.2ppm、アルミニウムの含有量が
0.8ppm、カルシウムの含有量が0.5ppmのα
型炭化ケイ素粉末を原料とし、ポリビニルアルコールを
バインダとして、フィルタプレスにより生成形体を形成
し、1500℃で焼成することことにより、気孔径0.
3μm、鉄の含有量0.3ppm、アルミニウムの含有
量1.7ppm、カルシウムの含有量0.6ppmの焼
結体からなる炭化ケイ素質部材を得た。この部材はα型
炭化ケイ素の含有量が100重量%であった。
【0028】この炭化ケイ素質部材を、50%のフッ酸
水溶液に、40℃にて72時間浸漬した後、取り出し
て、初期重量と比較した重量減少率を測定したところ、
0.005%であった。また、フッ酸と硝酸の1:1の
混酸に浸漬し、加圧容器中で190℃で68時間処理し
た後、取り出して、前記と同様に重量減少率を測定した
ところ、0.31%であった。
【0029】この炭化ケイ素質部材を用いて、半導体部
品の洗浄液用フィルタを作成し、試験したところ、優れ
た耐久性を示した。
【0030】実施例2 鉄の含有量が0.2ppm、アルミニウムの含有量が
0.8ppm、カルシウムの含有量が0.5ppmのα
型炭化ケイ素粉末を原料とし、アクリルエマルジョンを
バインダとして、樹脂型に注入して生成形体を形成し、
1800℃で焼成することにより、気孔径1.1μmの
焼結体を得た。この焼結体にシリコン含浸を行って、鉄
の含有量0.2ppm、アルミニウムの含有量1.2p
pm、カルシウムの含有量0.5ppmの炭化ケイ素質
部材を得た。この部材はα型炭化ケイ素の含有量が10
0重量%であった。
【0031】この炭化ケイ素質部材を、50%のフッ酸
水溶液に、40℃にて72時間浸漬した後、取り出し
て、初期重量と比較した重量減少率を測定したところ、
0.003%であった。また、フッ酸と硝酸の1:1の
混酸に浸漬し、加圧容器中で190℃で68時間処理し
た後、取り出して、前記と同様に重量減少率を測定した
ところ、27%であった。ただし、溶解したのはシリコ
ンだけであった。
【0032】この炭化ケイ素質部材を用いて、半導体ウ
エハをフッ酸で洗浄するときに使用するウエハ治具を作
成し、試験したところ、優れた耐久性を示した。
【0033】実施例3 鉄の含有量が0.5ppm、アルミニウムの含有量が
0.3ppm、カルシウムの含有量が0.3ppmの気
相法によって製造したβ型炭化ケイ素粉末を原料とし、
アクリルエマルジョンをバインダとして、樹脂型に注入
して生成形体を形成し、これを2200℃で焼成するこ
とにより、気孔径3.5μm、鉄の含有量0.6pp
m、アルミニウムの含有量0.4ppm、カルシウムの
含有量0.2ppmのα型炭化ケイ素に変換された焼結
体からなる炭化ケイ素質部材を得た。この部材はα型炭
化ケイ素の含有量が95重量%であった。
【0034】この炭化ケイ素質部材を、50%のフッ酸
水溶液に、40℃にて72時間浸漬した後、取り出し
て、初期重量と比較した重量減少率を測定したところ、
0.004%であった。また、フッ酸と硝酸の1:1の
混酸に浸漬し、加圧容器中で190℃で68時間処理し
た後、取り出して、前記と同様に重量減少率を測定した
ところ、0.14%であった。
【0035】この炭化ケイ素質部材を用いて、プラズマ
エッチング装置のガス分散板を作成し、試験したとこ
ろ、優れた耐久性を示した。
【0036】実施例4 鉄の含有量が0.8ppm、アルミニウムの含有量が
3.5ppm、カルシウムの含有量が1.1ppmのシ
リカ還元法によって製造したβ型炭化ケイ素粉末を原料
とし、ポリビニルアルコールをバインダとして、フィル
タプレスにより生成形体を形成し、これを2100℃で
焼成することにより、気孔径2.0μmのα型炭化ケイ
素に変換された焼結体を得た。この焼結体にシリコンを
含浸させて、鉄の含有量0.9ppm、アルミニウムの
含有量2.1ppm、カルシウムの含有量1.6ppm
の炭化ケイ素質部材を得た。この部材はα型炭化ケイ素
の含有量が90重量%であった。
【0037】この炭化ケイ素質部材を、50%のフッ酸
水溶液に、40℃にて72時間浸漬した後、取り出し
て、初期重量と比較した重量減少率を測定したところ、
0.015%であった。また、フッ酸と硝酸の1:1の
混酸に浸漬し、加圧容器中で190℃で68時間処理し
た後、取り出して、前記と同様に重量減少率を測定した
ところ、43%であった。ただし、溶解したのはシリコ
ンだけであった。
【0038】この炭化ケイ素質部材を用いて、サセプタ
を作成した。このサセプタにシリコンウエハを載置し、
シリコンウエハにCVDによりSiO2 膜を形成した
後、サセプタを酸により洗浄した。この膜形成−洗浄を
1000回繰返し試験したところ、優れた耐久性を示し
た。
【0039】比較例1 鉄の含有量が1.8ppm、アルミニウムの含有量が1
4ppm、カルシウムの含有量が3.2ppmのα型炭
化ケイ素粉末を原料とし、ポリビニルアルコールをバイ
ンダとして、フィルタプレスにより生成形体を形成し、
1900℃で焼成することことにより、気孔径1.5μ
m、鉄の含有量2.1ppm、アルミニウムの含有量1
8ppm、カルシウムの含有量3.7ppmの焼結体か
らなる炭化ケイ素質部材を得た。この部材はα型炭化ケ
イ素の含有量が100重量%であった。
【0040】この炭化ケイ素質部材を、50%のフッ酸
水溶液に、40℃にて72時間浸漬した後、取り出し
て、初期重量と比較した重量減少率を測定したところ、
0.08%であった。また、フッ酸と硝酸の1:1の混
酸に浸漬し、加圧容器中で190℃で68時間処理した
後、取り出して、前記と同様に重量減少率を測定したと
ころ、33%であった。
【0041】比較例2 鉄の含有量が0.5ppm、アルミニウムの含有量が
0.3ppm、カルシウムの含有量が0.3ppmの気
相法によって製造したβ型炭化ケイ素粉末を原料とし、
ポリビニルアルコールをバインダとして、フィルタプレ
スにより生成形体を形成し、これを1700℃で焼成す
ることにより、気孔径0.8μm、鉄の含有量0.7p
pm、アルミニウムの含有量0.5ppm、カルシウム
の含有量1.2ppmのβ型炭化ケイ素の焼結体からな
る炭化ケイ素質部材を得た。この部材はα型炭化ケイ素
の含有量が10重量%であった。
【0042】この炭化ケイ素質部材を、50%のフッ酸
水溶液に、40℃にて72時間浸漬した後、取り出し
て、初期重量と比較した重量減少率を測定したところ、
1.42%であった。また、フッ酸と硝酸の1:1の混
酸に浸漬し、加圧容器中で190℃で68時間処理した
後、取り出して、前記と同様に重量減少率を測定したと
ころ、99%であった。
【0043】比較例3 アチソン法により製造したα型炭化ケイ素粉末をフッ酸
硝酸の混酸で洗浄し原料粉末を得た。この原料粉末中の
鉄、アルミニュウム、カルシュウムの含有量はそれぞれ
8ppm、7ppm、13ppmであった。次いで、こ
の原料粉末を用いフェノール樹脂をバインダーとして静
水圧プレスにより生成形体を形成し、1800℃で焼成
しα型炭化ケイ素の焼結体を製造した。この焼結体のα
型炭化ケイ素、鉄、アルミニウム及びカルシウムの含有
量は表1に示した。次いで、この焼結体について、実施
例1と同様にしてフッ酸、フッ酸と硝酸に混浸したとき
の重量減少率を測定しその結果を表1に示した。
【0044】以上実施例1〜4及び比較例1〜3の結果
を表1にまとめて示す。
【0045】
【表1】
【0046】実施例5 シリカ還元法により製造したβ型炭化ケイ素粉末を原料
(鉄、アルミニウム、カルシウムの含有量は表2に記
載)とし、ロールアウト法により生成形体を形成した。
次いで、これを表2に記載の温度で焼成しα型炭化ケイ
素質部材の焼結体(サイズ:60mm×60mm×1
t)を得た。この焼結体のα型炭化ケイ素、鉄、アルミ
ニウム及びカルシウムの含有量は表2に示した。次い
で、この焼結体について、CClF3 ガス、CHF3
スに対する耐食性を次のようにして測定し、結果を表2
に記載した。
【0047】CClF3 ガスに対する耐食性:上記焼結
体をプラズマエッチング装置に入れ、CClF3 ガスを
導入しつつポリシリコンのエッチング条件にて2時間保
持した。これを10回繰返したときの焼結体の重量減少
を測定し耐食性とした。 CHF3 ガスに対する耐食性:上記焼結体をプラズマエ
ッチング装置に入れ、SiO2 エッチング条件にて1時
間保持した。これを10回繰返したときの焼結体につい
て、肉眼による外観検査、重量減少の測定を行い、これ
らを耐食性とした。これとは別に上記と同様にして、ロ
ールアウト法により生成形体を形成し、320mmφ×
5t打ち抜いた。次いでこれを焼成し、α型炭化ケイ素
質部材の円板状焼結体を得た。これをプラズマエッチャ
ーのサセプターとして使用した結果、従来のものより
1.5倍長い寿命を示した。
【0048】実施例6 合成法により得られたα型炭化ケイ素粉末の原料(鉄、
アルミニウム、カルシウムの含有量は表2に記載)を使
用し、実施例5と同様にして、α型炭化ケイ素質部材の
焼結体を作成した(バインダ、焼成温度については表2
に示した。)。この焼結体のα型炭化ケイ素の含有量は
100重量%であった。この焼結体について実施例5と
同様にしてCClF3 ガス、CHF3 ガスに対する耐食
性を測定した結果を表2に示す。また、これとは別に実
施例5と同様にして焼結体をプラズマエッチャーのサセ
プターとして使用した結果、実施例5と同様の寿命を示
した。
【0049】実施例7 気相法により得られたβ型炭化ケイ素粉末の原料(鉄、
アルミニウム、カルシウムの含有量は表2に記載)を使
用して、α型炭化ケイ素質部材の焼結体を得た。その際
使用したバインダー、焼結温度は表2に示した。この焼
結体のα型炭化ケイ素、鉄、アルミニウム及びカルシウ
ムの含有量も表2に示した。次いで、この焼結体にシリ
コンを含浸させ、実施例5と同様にして耐食性を測定し
その結果を表2に示した。
【0050】実施例8 合成法により得られたα型炭化ケイ素粉末の原料(鉄、
アルミニウム、カルシウムの含有量は表2に記載)を用
い、静水圧プレスにより生成形体を形成し、焼成してα
型炭化ケイ素質部材の焼結体を得た。その際使用したバ
インダー、焼成温度は表2に示した。この焼結体のα型
炭化ケイ素、鉄、アルミニウム及びカルシウムの含有量
も表2に示した。次いで、この焼結体にシリコンを含浸
させ、実施例5と同様にして耐食性を測定し、その結果
を表2に示した。
【0051】実施例9 アチソン法により得られたα型炭化ケイ素粉末をフッ酸
と硝酸の混酸で洗浄し原料粉末を得た。この原料粉末
(鉄、アルミニウム、カルシウムの含有量は表2に記
載)を用い、静水圧プレスにより生成形体を形成し、焼
成してα型炭化ケイ素質部材の焼結体を得た。その際使
用したバインダー、焼成温度は表2に示した。この焼結
体のα型炭化ケイ素、鉄、アルミニウム及びカルシウム
の含有量も表2に示した。次いで、この焼結体につい
て、実施例5と同様にして耐食性を測定し、その結果を
表2に示した。
【0052】実施例10 合成法により得られたα型炭化ケイ素粉末の原料(鉄、
アルミニウム、カルシウムの含有量は表2に記載)を用
い、樹脂型へ注入し、生成形体を形成し、焼成してα型
炭化ケイ素質部材の焼結体を得た。その際使用したバイ
ンダー、焼成温度は表2に示した。この焼結体のα型炭
化ケイ素、鉄、アルミニウム及びカルシウムの含有量も
表2に示した。次いで、この焼結体について、実施例5
と同様にして耐食性を測定し、その結果を表2に示し
た。
【0053】
【表2】
【0054】比較例4 合成法により得られたα型炭化ケイ素粉末の原料(鉄、
アルミニウム、カルシウムの含有量は表2に記載)を用
い、ロールアウト法で生成形体を形成し、焼成してα型
炭化ケイ素質部材の焼結体を得た。その際使用したバイ
ンダー、焼成温度は表3に示した。この焼結体のα型炭
化ケイ素、鉄、アルミニウム及びカルシウムの含有量も
表3に示した。次いで、この焼結体にシリコンを含浸さ
せ、実施例5と同様にして耐食性を測定し、その結果を
表3に示した。
【0055】比較例5 シリカ還元法により得られたβ型炭化ケイ素粉末の原料
(鉄、アルミニウム、カルシウムの含有量は表2に記
載)を用い、静水圧プレスにより生成形体を形成し、焼
成してα型炭化ケイ素質部材の焼結体を得た。その際使
用したバインダー、焼成温度は表3に示した。この焼結
体のα型炭化ケイ素、鉄、アルミニウム及びカルシウム
の含有量も表3に示した。次いで、この焼結体につい
て、実施例5と同様にして耐食性を測定し、その結果を
表3に示した。
【0056】比較例6 アチソン法により得られたα型炭化ケイ素粉末の原料
(鉄、アルミニウム、カルシウムの含有量は表2に記
載)を用い、静水圧プレスにより生成形体を形成し、焼
成してα型炭化ケイ素質部材の焼結体を得た。その際使
用したバインダー、焼成温度は表3に示した。この焼結
体のα型炭化ケイ素、鉄、アルミニウム及びカルシウム
の含有量も表3に示した。次いで、この焼結体につい
て、実施例5と同様にして耐食性を測定し、その結果を
表3に示した。
【0057】比較例7 アチソン法により得られたα型炭化ケイ素粉末の原料
(鉄、アルミニウム、カルシウムの含有量は表2に記
載)を用い、樹脂型へ注入し、生成形体を形成し、焼成
してα型炭化ケイ素質部材の焼結体を得た。その際使用
したバインダー、焼成温度は表3に示した。この焼結体
のα型炭化ケイ素、鉄、アルミニウム及びカルシウムの
含有量も表3に示した。次いで、この焼結体のについ
て、実施例5と同様にして耐食性を測定し、その結果を
表3に示した。
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、フッ酸、硝酸に対する
耐食性に優れた炭化ケイ素質部材が提供される。特に、
CHF3 ,CClF3 等の含フッ素ガスに対する耐食性
が優れているので、半導体を製造するためのプラズマエ
ッチング装置の部材として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 紙透 洋一 兵庫県高砂市梅井5丁目6番1号 旭硝子 株式会社高砂工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α型炭化ケイ素の含有量が90重量%以
    上の焼結体からなり、鉄の含有量が1ppm以下、アル
    ミニウムの含有量が5ppm以下、カルシウムの含有量
    が3ppm以下であることを特徴とする高耐食性炭化ケ
    イ素質部材。
  2. 【請求項2】 α型炭化ケイ素の含有量が50重量%以
    上の焼結体からなり、鉄の含有量が1ppm以下、アル
    ミニュウムの含有量が5ppm以下、カルシュウムの含
    有量が3ppm以下であり、含フッ素ガスに接触される
    部位に使用される高耐食性炭化ケイ素質部材。
  3. 【請求項3】 鉄の含有量が1ppm以下、アルミニュ
    ウムの含有量が5ppm以下、カルシュウムの含有量が
    3ppm以下でありα型炭化ケイ素の含有量が50重量
    %以上である高耐食性炭化ケイ素部材を使用した半導体
    製造用プラズマエッチング装置。
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WO2016159146A1 (ja) * 2015-03-31 2016-10-06 北陸成型工業株式会社 プラズマ処理装置用炭化ケイ素部材及びその製造方法
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