JPH1012157A - カラーcrtの偏向ヨーク - Google Patents

カラーcrtの偏向ヨーク

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Publication number
JPH1012157A
JPH1012157A JP16170796A JP16170796A JPH1012157A JP H1012157 A JPH1012157 A JP H1012157A JP 16170796 A JP16170796 A JP 16170796A JP 16170796 A JP16170796 A JP 16170796A JP H1012157 A JPH1012157 A JP H1012157A
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JP
Japan
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coil
winding
deflection
deflection yoke
horizontal deflection
Prior art date
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Application number
JP16170796A
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English (en)
Inventor
Shuhei Nakada
修平 中田
Kunihiko Nishimura
邦彦 西村
Hiroaki Nishino
浩章 西野
Yutaka Ono
豊 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンバーゼンス特性を劣化させることなく歪
みを改善すると共に、漏洩磁束の小さな偏向ヨークを得
る。 【解決手段】 インライン型電子銃を有するセルフコン
バーゼンス方式カラーCRTの偏向ヨークにおいて、水
平偏向コイル14のスクリーン側渡り部の巻線をネック
側に折り返した折返し部16を設け、水平偏向コイルの
ネック部に同一巻回方向の追加巻線19を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インライン型電
子銃を有するカラーCRTを構成している偏向ヨークに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図24は例えば特開平3−145039
号公報に記されている偏向ヨークの構成図である。図に
おいて、偏向ヨーク1はコイル枠2、3、4を介して水
平偏向コイル5、6、7を有する構造となっている。ま
た垂直偏向コイル8、9がコア10の内側に配置されて
いる構造となっている。
【0003】次に従来技術の動作について説明する。説
明は、偏向ヨークの機能の原理及び果たすべき機能につ
いて説明し、従来例が果たしている機能について説明す
る。 1)偏向ヨークの機能 カラーCRTの偏向ヨークは三本の電子ビームをスクリ
ーンの各点に偏向するだけでなくスクリーンの各点で三
本のビームを一点に収束させる機能を持たせている。こ
の機能はセルフコンバーゼンス機能と呼ばれている。こ
れはカラー化に必要な機能であり、一点に収束すること
は色純度を高めるために必要な機能である。
【0004】さて、この機能を満足するために必要とさ
れる磁界分布について説明する。スクリーンの中心にビ
ームが向かう場合を考える。この場合では偏向ヨークの
発生する磁界は存在しない。しかしながらこの場合でも
三本のビームがスクリーン上で一点に集まるように、電
子銃出口でビームはお互いにある角度を持って出るよう
に電子銃のレンズ(電極形状)を設計している。
【0005】このように設計されている電子銃より取り
出されたビームが偏向ヨークで偏向された場合どの様に
なるかを考える。偏向ヨークでビームが曲げられる場
合、スクリーンまでのビーム軌道の距離はスクリーン中
心の場合より長くなる。
【0006】このために、単純にビームを曲げた場合に
はスクリーン手前で中心ビーム(以下Gビームと呼ぶ)
と両サイドビーム(以下RビームもしくはBビームと呼
ぶ)がクロスしてしまい、スクリーン上では一点に集ま
らないことになる。これは、観測者からみた場合所定の
色がでないことになる。
【0007】これを解決するために、偏向ヨークでは水
平方向に偏向する磁界は中心軸より離れるに従ってだん
だん強くなる磁界を発生している。この磁界分布は、通
常ピンクッション磁界と呼ばれ、逆方向の磁界(だんだ
ん弱くなる磁界)はバレル磁界と呼ばれている。このよ
うな磁界分布を発生する手段として、均一磁界に6極磁
界成分を加える方法が通常用いられるが、この方法で発
生した磁界分布は、磁力線の形状がピンクッション形
(X形)やたる形(O形)に歪むため、このように呼ば
れている。
【0008】この磁界が発生しているとき、例えばGビ
ームに比べて外側のビームはより強い磁界中を通過する
ためにより大きな偏向を受け、内側のビームはより小さ
な磁界中を通過するためにより少ない偏向を受けること
になる。結果としてR,BビームはGビームに対してス
クリーンの前では交わりにくくなる。
【0009】この磁界の作用を適当にすることによりス
クリーンの各点でR,G,B三本のビームを一点に収束
することが可能となる。
【0010】しかしながら、以上のようにピンクッショ
ン磁界分布を適当に選択するだけでは三本のビームを一
点に集めることはできない。これは、調整の自由度が制
約条件に比べて少ないためである。たとえば、両側の
R,Bビームのコンバーゼンス作用は確保されたとして
も中央のGビームがそこからずれてしまうことになる。
この誤差はコマ収差と呼ばれている。このため、一般的
には偏向ヨークのネック部にはスクリーン側のピンクッ
ション磁界と逆方向のバレル磁界を発生させておく。こ
のバレル磁界は6極磁界の一種であるのでネック近傍の
ようにビーム軌道がほとんど中心軸上を通過しているG
ビームに作用はしないが、左右に離れたR,Bビームに
対しては、Gビームに一致させる方向の作用を及ぼす。
この磁界を調整することにより前述のスクリーン側のピ
ンクッション磁界との組み合わせによりRGBの三本の
ビームをスクリーン上の一点に集めることが可能とな
る。
【0011】次に垂直方向に偏向する場合を考える。こ
の場合も前述の水平偏向の場合と同様に一様磁界のみで
はスクリーンの手前で三本が交差することになる。この
場合にはバレル磁界を発生させておく。バレル磁界中を
インライン型電子銃より取り出された三本のビームが通
過する場合、両サイドビームは中心ビームに対して水平
方向に広がる力を受けることになる。この結果スクリー
ン上でコンバーゼンスを確保することが可能となる。
【0012】偏向ヨークに要求される機能として、上記
以外にスクリーン上の描画の形状(ラスター形状ともい
う)を歪みのない形状とする機能がある。ラスター形状
の歪は、通常、画面の左右端でラスター間隔が上下に開
く傾向を示し、一般に上下ピンクッション歪と呼ばれて
いる。この歪を補正するには、一般的に垂直偏向中心を
水平偏向中心よりもネック側に配置することが有効とさ
れている。
【0013】この理由は以下の通りである。前述のセル
フコンバーゼンスのためのピンクッション磁界を生成す
る6極磁界は次式で表される。 Bx ∝ xy By ∝ x2−y2 ここにx、yはスクリーン上の位置座標である。ここで
ラスター形状歪の補正に有効な磁界成分は上記のうちB
x であり、コンバーセンスに有効な磁界成分はBy であ
るが、By に比べてBx の作用が不足していることがラ
スター歪の原因となっている。ここで垂直偏向中心をネ
ック側に配置するとyの値(絶対値)が増加するためB
x の作用がBy の作用より大きくなって前記のアンバラ
ンスが解消される。但しこの方法は、偏向ヨーク全長が
長くなるという別の問題を発生する。
【0014】以上の観点より偏向ヨークの発生する磁界
分布は一般的に次のようになっている。水平偏向磁界は
ネック側でバレル磁界、スクリーン側でピンクッション
磁界を発生させている。垂直偏向磁界はバレル磁界を発
生している。さらに、水平偏向磁界の偏向中心が垂直偏
向磁界の偏向中心よりスクリーン側に位置しスクリーン
上のラスター歪を小さくするように設定されている。
【0015】次に画面特性以外に偏向ヨークに求められ
ている機能について説明する。まず、漏洩磁束について
説明する。漏洩磁束は以下の原因により発生する。水平
偏向コイルに電流を印可すると偏向ヨークを構成してい
る磁性体に磁荷が誘起される。偏向ヨーク近傍において
は磁荷及びコイルの発生する磁束は電子ビームを偏向す
るのに有効である。しかしながら、偏向ヨークから離れ
た位置においては磁性体のつくる磁束密度とコイルのつ
くる磁束密度は互いに逆方向の向きを持ち打ち消しあう
ことになる。この打ち消し合いが十分であれば漏洩磁束
は0となるが一般的にはコアのつくる磁束密度が高いた
めにある程度の磁束密度が残ることとなる。
【0016】漏洩磁束は環境問題からある所定の値以下
になるように規制されている(MPR−2規格)。この
ために従来は、漏洩磁束をキャンセルするためのコイル
を偏向ヨークにとりつけて所定のレベル以下になるよう
にしている。
【0017】画面特性以外のもう一つの課題は消費電力
である。偏向ヨークは交番磁界を発生しているために無
効電力を非常に多く必要とされている。この電力を発生
する回路の損失はCRT全体の数割にも達するものであ
る。環境問題の点からも消費電力を低減することが必要
となる。
【0018】さらに、CRT組立上の公差の影響により
BSN裕度と呼ばれる値をある所定の値以上にしなけれ
ばならない。BSN裕度とは、ビームをスクリーン上で
規定の画面サイズまで偏向させる条件で偏向ヨークをC
RT軸方向に移動させた時、ビームをファンネル内壁に
衝突せさることなく移動できる最大の範囲である。現状
の偏向ヨークは、ある程度のBSN裕度を確保しなけれ
ば組立上の歩留まりが劣化してしまう。これはファンネ
ルガラスの制作精度が現状ではあまり高くないことに起
因している。
【0019】この問題は消費電力の低減の差異には大き
な障害となる。偏向ヨークの消費電力を下げるためには
偏向ヨークをなるべくスクリーンより離してやればよ
い。すなわち、後ろの方で偏向すればするほど感度とし
ては有利となる。しかしながら上記のBSN裕度の問題
があるために限界がある。
【0020】漏洩磁束を解決しようとする場合には偏向
感度の問題が生じる。前述のように漏洩磁束を改善する
ためには漏洩磁束消去用コイルをとりつけることが一般
的に行われている。しかしながら漏洩磁束消去用コイル
は水平偏向コイルに直列に接続されているためにコイル
をとりつけることは偏向ヨークのインダクタンスを増や
すこととなり偏向感度を劣化させてしまう。したがっ
て、漏洩磁束消去用コイルにおいて解決すべき課題はイ
ンダクタンスを増やすことなくキャンセルが効率的に行
われるシステムを考案することである。
【0021】以上が偏向ヨークに関する一般的な説明で
ある。次ぎに参考資料に添付した従来技術文献は以上の
偏向ヨークに課せられた問題点の内、特に歪み対策に関
するものである。
【0022】本技術においては水平偏向コイルのスクリ
ーン側のコアの縁に沿う渡り部と呼ばれる部分のコイル
の一部をネック側に折り返すことによりスクリーン側で
の水平磁界のピンクッション成分を増加させ偏向歪みを
解決しようとするものである。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術によれ
ば、歪みを改善できるが次の問題点を生じる。スクリー
ン側で歪みを改善するためにはピンクッション磁界を強
くしなければならない。しかしながら従来例のように折
り返し巻のみで歪みを取ろうとした場合、スクリーン側
の水平偏向磁界が弱くなって水平偏向中心が電子銃側に
移動し、スクリーン周辺でのコンバーゼンス特性が劣化
してしまう。
【0024】本発明はこのような問題点を解決し、コン
バーゼンス特性を劣化させることなく歪みを改善すると
共に、漏洩磁束の小さな偏向ヨークを得ることを目的と
している。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の構成
は、インライン型電子銃を有するセルフコンバーゼンス
方式カラーCRTの偏向ヨークにおいて、水平偏向コイ
ルのスクリーン側渡り部の巻線をネック側に折り返した
折返し部を設け、水平偏向コイルのネック部に同一巻回
方向の追加巻線を設けたものである。
【0026】この発明の第2の構成は、インライン型電
子銃を有するセルフコンバーゼンス方式カラーCRTの
偏向ヨークにおいて、水平偏向コイルのスクリーン側渡
り部の巻線をネック側に折り返した折返し部を設け、水
平偏向コイルの中央部に同一巻回方向の追加巻線を設け
たものである。
【0027】この発明の第3の構成は、上記水平偏向コ
イル折返し部の巻線を係止する巻線枠が、巻線を係止す
るリブの位置が巻線順序に従って軸方向にスクリーン側
に前進するものである。
【0028】この発明の第4の構成は、上記水平偏向コ
イル折返し部の巻線がコアの外側に設けられているもの
である。
【0029】この発明の第5の構成は、偏向ヨークスク
リーン側のコア外側に設けられ、先端部をコア先端部の
内側に向けて折り曲げた構造の漏洩磁束消去用コイルを
備えたものである。
【0030】この発明の第6の構成は、上記水平偏向コ
イルと独立に閉電流ループを形成し、コアのスクリーン
側先端部に漏洩磁束と鎖交する位置に配置された漏洩磁
束消去用コイルを備えたものである。
【0031】この発明の第7の構成は、上記水平偏向コ
イルとコアとの間隙を、スクリーン側においてネック側
よりも大きくしたものである。
【0032】この発明の第8の構成は、上記水平偏向コ
イル巻線枠に、垂直偏向コイル巻線枠のリブ部を収納す
る窪みを設けたものである。
【0033】この発明の第9の構成は、上記偏向ヨーク
に直流電源で駆動される8極磁界発生コイルを設けたも
のである。
【0034】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は実施の形態1の基本構成を示して
いる。図において、10は偏向ヨークを構成しているコ
アを示しており、11は垂直偏向コイルの巻線枠、12
は垂直偏向コイルを示している。13、14は水平偏向
コイルの巻線枠及び水平偏向コイルを示している。15
はガラスチューブを示しており、16は折り返されてい
る水平偏向コイルを示している。17はコアと垂直偏向
コイル枠の間のスペーサを示している。
【0035】図2は実施の形態1の偏向ヨークをスクリ
ーン側より眺めた水平偏向コイルの概略図を示してい
る。簡略化のために図2では垂直偏向コイル及び巻線枠
を省略している。また水平偏向コイルの巻線枠も省略し
ている。しかしながら、巻線の角度が変わる位置にある
リブについては図中の18で示している。図のように水
平偏向コイルは巻線の一部がスクリーン近傍までのび、
その後巻線枠のリブに従って逆方向に折り返されている
ことが分かる。以下この部分を「折返し部」と称する。
本実施の形態の折返し部の位置は、従来技術(図24)
の巻もどし部に比べて、よりスクリーン側に接近させて
ある。19は偏向ヨークのネック部から中央部にわたっ
て追加した水平偏向コイルの巻線である。この巻線方向
は水平偏向コイルと同じである。
【0036】この実施の形態は、偏向感度を改善できる
と共に歪みの改善にも有効である。はじめに、このよう
な巻線を施した場合にどの様な磁界が発生するかについ
て説明する。
【0037】この偏向ヨークの断面を図3に示されてい
るようにする。図において、20の領域は水平偏向コイ
ルの追加巻線19が存在する偏向ヨークのネック部ない
し中央部であり、21はスクリーン側の折り返し部の存
在する部分を示している。
【0038】図3の20の領域部分では水平偏向コイル
には、ある象限においてはすべて同方向の電流が流され
ている。このために、コイルより離れた位置(例えば中
心軸上)においても磁界が存在することとなりネック部
近傍を通過しているビームを偏向することができる。
【0039】一方21の領域部分には折返し部のために
逆方向電流も存在することとなる。通常のコイルと折返
し部のコイルに順逆方向の電流が流されているため、コ
イルから離れた位置での磁界は急激に減少してしまう。
従って領域21においてはコイル近傍にのみ磁界が存在
して中心軸近傍では磁界は弱くなっている。しかしなが
らこの領域においてビームは軸より離れた位置を通過し
ているために偏向に必要な磁界は供給することができ
る。
【0040】次に以下の3つの効果(歪みの改善、偏向
感度の改善、漏洩磁束の改善)ついて説明する。
【0041】1:歪みが補正される効果 水平偏向磁界により歪みが改善される機構について説明
する。水平偏向磁界は主として一様磁界成分と6極磁界
成分により構成されている。6極磁界成分は3次成分と
も呼ばれ、水平偏向磁界のポテンシャルがcos(3
θ)成分であることを意味している。この発生磁界は Bx ∝ xy By ∝ x2−y2 で記述される。
【0042】磁界のうちBx はビームを上下に偏向する
ための成分でありBx が正であれば例えばスクリーンの
右上端にビームを偏向する場合、ビームを下に押し下げ
歪みを改善する作用を持つ。
【0043】従って、6極磁界成分が強ければそれだけ
歪みが改善される。本実施の形態において領域21にお
いては順逆方向の電流が流されているために6極磁界成
分を従来より強く発生することが可能となり、歪みの補
正が従来より有利となる。
【0044】また、本実施の形態では従来技術例に比べ
てよりスクリーン側に折返し部を配置しており、従来に
比べてx,yが大きな値となっているので上記のBx
大きな値となる。すなわち小さな巻き戻しで大きな歪み
補正効果を得ることが可能となる。
【0045】一方コンバーゼンスへの寄与に関してはB
y のx方向への一回微分が影響を表す指標となる。従っ
てこの場合はxに比例することになる。従来技術では歪
み補正を十分に行うと6極磁界の作用がコンバーゼンス
に対しては強くなりすぎる問題があったが、このように
歪み補正に関してはxyのように位置の二乗に比例する
のに対してコンバーゼンス特性は一乗に比例する量とな
るので、スクリーン側にのびた水平偏向コイルの場合、
コンバーゼンス特性の変化に対して歪み特性の改善効果
がより強く現れ、歪み補正とコンバーゼンスを両立させ
ることができる。
【0046】2:偏向感度が改善される効果 次に本実施の形態において偏向感度が改善される理由に
ついて説明する。偏向磁界を受けた電子ビームの軌道は
偏向ヨークの出口近傍(領域21)では軸よりかなり離
れた位置を通過していることになる。
【0047】本実施の形態の巻線では、発生磁界は6極
磁界成分が強くなっており、軸から離れるに従って磁界
が強くなっている。従ってビーム軌道上で必要な磁界を
発生したとしても中心軸上での磁界は従来の巻線の場合
に比べて少なくすることが可能となる。
【0048】偏向感度は空間中のビームの偏向に必要な
磁界エネルギーで表されるものであり、上記のように必
要部分のみ磁界を発生できるようにしておけば空間中の
総磁界エネルギーを小さくすることが可能となり、偏向
感度が改善される。
【0049】このように本実施の形態によれば、歪み補
正とコンバーゼンスを両立でき、且つ偏向感度を改善で
きることになる。
【0050】3:漏洩磁束の改善 本実施の形態の構成では同時に漏洩磁束の低下も可能と
なる。本実施の形態において図1に示されるように水平
偏向コイルの折返し部が覆い被さるように配置されてい
る。これにより漏洩磁束が低減される理由を説明する。
【0051】前述のように漏洩磁束の発生原因は、コア
に誘起されている磁荷である。実際の漏洩磁束は、それ
を水平偏向コイルの発生する磁束密度がある程度キャン
セルした値として形成されている。磁荷の発生原因はコ
イルのつくる磁束密度による。
【0052】コイルのつくる磁束によりコアの表面に
は、磁荷が誘起される。図4において(a)は従来の水
平偏向コイルとコアの関係を示している。図において2
2、24はコアに誘起されている磁荷の分布と極性を示
しており、22は負の領域、24は正の領域を示してい
る。23はコアのつくる磁界の向きを示している。水平
偏向コイルはコアから飛び出した構造となっている。従
ってコイルの発生するコア上の磁束の向きは常に同方向
であり、この場合図に示される様に同極性(図の場合は
負の極性)の磁荷がコアの全面に誘起されることにな
る。
【0053】一方図4(b)は本実施の形態におけるコ
アと水平偏向コイルの関係を示している。水平偏向コイ
ルがコア先端に覆い被さるように配置されている(コイ
ル16の近傍を示す)。この場合図に示されるように水
平偏向コイルの先端に対して後ろ側は従来と同様の極性
の磁荷が誘起されているが、スクリーン側においては逆
極性(図の場合は正極性)の磁荷が誘起され、磁束が短
絡されて外部に漏れないことになる。また、コアと水平
偏向コイルの先端部が離れているために水平偏向コイル
の渡り部で発生する磁荷を低減できる。
【0054】漏洩磁束の発生原因はコアに誘起される磁
荷であるために図4(b)に示されるように逆極性の磁
荷がコアに誘起される場合漏洩磁束の量を低減すること
が可能となる。従って、本実施の形態においては漏洩磁
束の絶対量が低減できるために漏洩磁束消去用コイルの
負荷が少なくてすみ結果として偏向感度指数を改善でき
る。
【0055】実施の形態2.図5は本発明の第2の実施
の形態の構成を示している。図において、32は偏向ヨ
ークの中央部に配置されている水平偏向コイルの一部を
示している。図6は水平偏向コイルをスクリーン側から
見た図である。
【0056】この実施の形態において、中央部に配置さ
れているコイルは水平偏向コイルと同方向に直列に接続
されている。実施の形態1で示されている折り返し巻き
の場合水平偏向中心がネック側に移動してしまう問題点
が生じる。この場合BSN裕度の点で問題となる。
【0057】本実施の形態においては偏向ヨークの中央
部に水平偏向コイルの一部を配置することにより、水平
偏向中心をスクリーン側に移動できBSN裕度の問題を
解決しようとしている。偏向感度指数に関しては本コイ
ルの発生磁界がコアの内径の小さい領域に限られている
ために感度の劣化は発生しない。
【0058】また、本コイルを用いることによりコンバ
ーゼンス特性も改善することが可能となる。
【0059】以下にコンバーゼンス特性が改善される根
拠を示す。スクリーン全面にわたるコンバーゼンス特性
の一様性を表す指標にトリレンマと呼ばれる数値が存在
する。トリレンマは数式で表現すると次のようになる。 トリレンマ=XH−YH+PQV この数値が小さいほど、スクリーン全面にわたって良好
なコンバーゼンスが可能となる。ここで、XHは画面水
平端でのBビームとRビームの水平方向の間隔を示して
おりRビームが画面の右端においてBビームより右側に
存在する場合負の記号となり、左側に存在する場合正の
符号となる。但し、電子銃からでるビームは、スクリー
ンに向かって右からBGRの順とする。
【0060】また、YHは画面上下端でのBビームとR
ビームの水平方向の間隔を示しておりRビームが画面の
上端においてBビームより右側に存在する場合負の記号
となり、左側に存在する場合正の符号となる。
【0061】また、PQV は画面コーナでのBビームと
Rビームの垂直方向の間隔を示しており、Rビームがス
クリーンに向かって画面の右上端においてBビームより
上方に存在する場合負の記号となり、下方に存在する場
合正の符号となる。
【0062】以上がトリレンマの説明である。通常の偏
向ヨークにおいては巻線形状の基本的な変更をしない限
り、単純な巻線分布の変更を行ってもこの値はほぼ一定
値を取ることが知られている。また一般には負の値を取
ることが知られている。
【0063】本実施の形態によれば水平偏向中心を通常
よりスクリーン側に移動することが可能となっている。
この場合ネック近傍の電子ビームはまず垂直方向に偏向
されその後水平偏向方向に偏向されることになる。
【0064】ネック近傍に水平偏向磁界のピンクッショ
ン磁界が存在している場合、ビームがスクリーン右上方
向に偏向されているとRビームは垂直偏向を受けるとと
もに水平偏向磁界のピンクッション磁界の影響により右
下方向の力を受けることになる。
【0065】一方Bビームは同様にピンクッション磁界
の影響により右上方向の力を受けることになる。これら
の力はPQV を改善する方向に作用する。この磁界は水
平垂直両方の磁界が存在する場合に働く力であるのでX
H,YHに影響を及ぼすことはない。従ってトリレンマ
を正方向に修正することが可能となり、コンバーゼンス
特性を改善できることになる。
【0066】実施の形態3.図7は本発明の第3の実施
の形態の構成を示している。図において、33、34は
渡り部を構成するためのリブの位置を示している。
【0067】この実施の形態は、偏向ヨーク中央部での
渡り部を形成するためのリブ構造に関するものである。
【0068】図7に示されるように渡り部を形成するた
めの基点であるリブの位置を軸方向に異なるようにしな
ければ巻線機の構造上自動巻線が出来ないことは自明で
ある。
【0069】しかしながら、図に示されているようにリ
ブの周方向の角度を互いに異なるように設定することに
より、軸方向のスペースが少なくても巻線機に支障がな
い程度のスペースを作ることが可能となる。
【0070】従って本発明によれば折返しコイルをなる
べく深く形成することが可能となるとともに、中央部に
配置するコイルも大きく取ることが可能となる。このこ
とにより実施の形態1および2の実施が容易となる。
【0071】実施の形態4.図8は本発明の第4の実施
の形態の構成を示す図であり、偏向ヨークを上から見た
1/4象限を示している。図において、30は渡り部を
構成するための水平偏向コイルの巻線枠を示している。
25、26、27は水平偏向コイルを示している。2
8、29はコイルに流れている電流の向きを示してい
る。図9は上記偏向コイルをスクリーン側から見た1/
4象限の断面を示している。図10は絶縁対策を行うた
めの巻線方法の説明図である。
【0072】この実施の形態は、実施の形態1に示され
ている折り返し巻きに伴う絶縁対策に関するものであ
る。図を用いて作用について説明する。
【0073】まず、絶縁に関する問題点を説明する。通
常の水平偏向コイルには100kHz程度の高周波電流
が流されている。この高周波電流を通電するため、コイ
ルの入り口出口間は約1kV程度の電位差が発生する。
この電位差による放電を回避するために通常の巻線では
図10(a)に示されるように隣り合う巻線間の電位差
がなるべく小さくなる積層巻きを採用している。
【0074】折り返し巻きを施した場合、図10(b)
の折り返し巻きで示されるように巻線がお互いにクロス
する部分が生じて絶縁上の弱点となってしまう。本発明
によれば渡り部を構成している巻線枠を利用して各層が
クロスしないように配線することが可能となり絶縁に対
する弱点が解消される。
【0075】図8においてコイル番号25、26、27
の順に巻いていくとする。図8に示されるように巻線枠
の巻線係止用リブの構造を、折り返し部分の25、2
6、27の巻線の順序に従ってリブの位置が軸方向にス
クリーン側に前進するようにしておけば巻線が互いにク
ロスすることなく折り返し巻きが可能となる。
【0076】実施の形態5.図11は本発明の第5の実
施の形態の構成を示す図であり、偏向ヨークを上から見
た1/4象限を示している。図において、31は渡り部
を構成するための水平偏向コイルの巻線枠を示してい
る。
【0077】図12は上記偏向コイルをスクリーン側か
ら見た1/4象限の断面を示している。図中の破線はコ
イルがコアの後ろに配線されていることを示している。
【0078】この実施の形態は、実施の形態1に示され
ている折り返し巻きに伴う絶縁対策に関するものであ
る。図を用いて作用について説明する。
【0079】図11は偏向ヨークのスクリーン側の渡り
部を上方より眺めた図である。図のように偏向ヨークの
スクリーン側に取り付けられている巻線枠を通過した巻
線は偏向ヨークの外側で渡り部を形成している。図12
はスクリーン側より眺めた図であり、実線及び破線で示
されているのがコイルである。破線のコイルはコアの外
周に巻かれていることを示している。図に示されている
ように渡り部の巻線はコアの外部に設けられているが、
本来あるべき姿と同形状であり、望まれている磁界を発
生することが可能である。
【0080】次に絶縁について説明する。図11に示さ
れているように本巻線では図9で示されている絶縁を考
慮した積層巻きのように各層の巻線が互いに交差するこ
となく折り返し巻きが施されている。従って絶縁状の問
題点は解決されている。
【0081】実施の形態6.図13は本発明の第6の実
施の形態の構成と作用を説明する図である。図13にお
いて、35は偏向ヨークの出口側に配置されている漏洩
磁束消去用コイルを示している。23は偏向ヨークの発
生する従来の磁力線の分布を示している。
【0082】図14は漏洩磁束消去用コイルの形状及び
発生する磁力線の様子を示している。37は本実施の形
態による漏洩磁束コイルの発生する磁力線の様子を示し
ている。図15は偏向ヨーク及び漏洩磁束消去用コイル
を組み合わせたときの磁力線の様子を示している。図で
は漏洩磁束消去用コイルの発生する磁力線を太い線で示
している。図16は漏洩磁束消去用コイルの発生する磁
束密度の分布を示している。図中の実線38は磁界の等
高線を示している。
【0083】図14に示されるように本実施の形態にお
ける漏洩磁束消去用コイルはスクリーン側で軸方向に折
れ曲がった構造をとっている。
【0084】偏向ヨークの発生する漏洩磁束密度は偏向
ヨークの形状がスクリーン側で開いた構造となっている
ために、スクリーン側で強くネック側で弱い分布をもっ
ている。この磁界をキャンセルするために従来は平面上
にコイルを数ターンさせ水平偏向電流を流していた。
【0085】この場合、漏洩磁束の消去に過不足があ
り、スクリーン側の磁束密度をある程度キャンセルし、
ネック側の磁束密度を過剰にキャンセルし絶対値として
基準をクリアするようにしていた。この場合は必要以上
にコイルに電流を流しており偏向感度指数を劣化させる
原因となっていた。
【0086】本実施の形態においては漏洩磁束消去用コ
イル形状は従来の平面タイプではなく図13、14に示
される構造を持っている。このコイルの発生する磁界は
前方方向ではコイルの折り曲げ部の影響により後方に比
べて強くなる。従ってこのコイルより発生するキャンセ
ル磁界は、図16に示されるようにスクリーン側で強く
ネック側で弱くすることが可能となる。従って漏洩磁束
を過不足なく打ち消すことが可能となり、偏向感度指数
の劣化を防ぐことが可能となる。
【0087】実施の形態7.図17は本発明の第7の実
施の形態の構成と作用を説明する図である。図17にお
いて10は偏向ヨークを構成しているコアを示してい
る。39は本実施の形態の漏洩磁束消去用コイルを示し
ている。40は偏向ヨークが発生している偏向磁界を示
している。41は漏洩磁束消去用コイルに流れる電流の
向きを示している。本実施の形態は、交流の漏洩磁界に
鎖交する閉電流ループを設け、この閉電流路が発生する
反磁界で漏洩磁束を相殺するものである。
【0088】本実施の形態において図17に示されるよ
うに水平偏向磁界が上から下に向かう磁束密度40を持
っている場合、コイルには図に示される方向の誘導電流
41が誘起される。誘起される誘導電流は偏向ヨークの
発生する磁界40を打ち消す方向をもつ。本システムの
場合漏洩磁束消去用コイル39に与えられるエネルギー
は偏向ヨーク発生磁界の漏れ磁界より供給されているた
めに電源に対する負荷の増大には結びつかない。従っ
て、偏向感度を劣化させることなく漏洩磁束を低減する
ことが可能となる。
【0089】実施の形態8.図18は本発明の第8の実
施の形態の構成を説明する図である。図18において
(b)に示されている42は本実施の形態における偏向
ヨークを構成しているコアを示している。14は水平偏
向コイルを示している。図18(a)は従来のコアと水
平偏向コイルの関係を示している。本実施の形態におい
ては水平偏向コイル14とコア42との間の間隙をスク
リーン側で大きくしている。
【0090】本実施の形態において図18に示されるよ
うに偏向ヨークを構成するコアとコイルの間に隙間があ
る場合どの様な効果によって漏洩磁束が低減でき、結果
としてシステムの偏向感度指数が向上するかを説明す
る。
【0091】図13等によって示されるように偏向ヨー
クの近傍ではコイルの作る磁力線とコアの磁化の作る磁
力線は同方向であり互いに強め合って電子ビームを偏向
する。
【0092】一方、規制されている漏洩磁束はスクリー
ンより50cm離れたところの値である。この近傍では
コアの磁荷磁力線とコイルの作る磁力線は互いに反対方
向の向きをもっているが、強さとしてはコアの磁荷の作
る磁力線の方が強い。従って、コアに発生する磁荷を弱
くしてやれば漏洩磁束は低減できることになる。
【0093】次にコアに誘起される磁荷がどの様にして
発生しているかについて説明する。コアに誘起される磁
荷の発生元はコイルである。コイルの発生する磁界によ
りコア中に磁荷が誘起されている。従ってコアをコイル
から離すことにより磁荷は減少することとなる。このば
あい、発生する磁荷は減少するためにビームを偏向する
ための磁界も弱くなってしまい、偏向感度は劣化する。
【0094】しかしながら偏向ヨークの機能として電子
ビームを偏向するのであるが、発生磁界の主たる部分は
ネック部分(例えば図3の20の近傍)に存在してお
り、スクリーン近傍(例えば図3の21近傍)では発生
磁界が非常に弱くなっている。従って、スクリーン側の
コアの内面をコイルから離したとしても偏向感度指数の
劣化は少ない。また、漏洩磁束に寄与する磁荷はコアの
スクリーン側に発生している磁荷でありスクリーン側の
磁荷を減少させることにより漏洩磁束を下げることが可
能となり、漏洩磁束消去用コイルを取り付ける必要がな
いので偏向感度指数の低減を避けることができる。
【0095】実施の形態9.図19は本発明の第9の実
施の形態の構成を示す図であり、巻線枠構造のうち偏向
ヨークのネック部分を拡大したものである。図において
43は本実施の形態による水平偏向コイルの巻線枠を示
しており、44は水平偏向コイルの渡り部を示してい
る。45は水平偏向コイルと垂直偏向コイルの絶縁板を
示している。46は垂直偏向コイルの渡り部を構成する
リブを示しており、47は垂直偏向コイルの渡り部をし
めしている。48は垂直偏向コイルとコアの絶縁を取る
ための枠を示している。図20は46部分をネック方向
より眺めた図である。図21は45の部材をスクリーン
方向より眺めた構造を示している。
【0096】次に本実施の形態の作用について説明す
る。本実施の形態は、偏向ヨークを構成している水平偏
向コイルのうちコアより飛び出している部分をなるべく
少なくして漏れ磁界を低減し偏向感度を向上することを
目的としている。
【0097】従来の偏向ヨークの端部近傍には以下の構
成部品のスペースが必要とされていた。 1:水平偏向コイルの渡り部を構成しているリブ構造部
分43 2:水平偏向コイルの渡り部44 3:水平偏向コイルと垂直偏向コイルの絶縁を保つため
の絶縁体45 4:垂直偏向コイルの渡り部を構成しているリブ構造部
分46 5:垂直偏向コイルの渡り部47 これら構成部品のうち3、4、5の部分を小さくすれば
水平偏向コイルとコアの間の空隙は小さくなり外部への
漏れ磁界が減少し偏向磁界を有効に利用できることにな
る。
【0098】本実施の形態では、図20、21に示され
ているように45の絶縁板に46のリブ構造部がはめ込
まれるように窪みを設けている(図中の斜め斜線部)。
【0099】従って本実施の形態によればリブ構造部4
6を絶縁板45に内蔵できる構成となっており、前述の
3、4項のスペースを小さくすることができ結果として
偏向感度を向上することが可能となる。
【0100】実施の形態10.図22、23は本発明の
第10の実施の形態の構成と作用を説明する図である。
図22は本実施の形態で偏向ヨークに設けた8極コイル
を示したものである。図において49は8極コイルの巻
線を示している。50は8極コイルの発生する磁力線を
示している。図23は電子ビームの受ける力を示してい
る。図において、51、52、53はそれぞれRGBビ
ームを示している。
【0101】本電磁石により図22に示される磁力線が
偏向ヨーク内部で発生している。本実施の形態によれ
ば、電子ビームは図23に示されている方向に力を受け
ることになる。力の向きは電子ビームの位置により異な
る。
【0102】図の場合、力の向きは画面の水平端ではR
B間を縮めようとする力が作用する。この場合トリレン
マ指数のXHはプラスに変化する。垂直端ではRBを引
き離す力となる。この場合YHはマイナスに作用する。
従ってトリレンマとしてはプラスに作用する。画面の右
上隅ではRBを水平方向では離し合い、垂直方向ではR
をBに比べて上にする作用を持っている。従ってPQV
はマイナスに働く。
【0103】この結果は、前述のトリレンマを正方向に
作用する力となり画面のコンバーゼンス特性が改善され
る。
【0104】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成で
は、水平偏向コイルのスクリーン側渡り部の巻線をネッ
ク側に折り返すとともに、水平偏向コイルのネック部に
同一巻回方向の追加巻線を設けたので、水平偏向感度を
低下させることなく、コンバーゼンスと歪を改善でき
る。また漏洩磁束も減少させることができる。
【0105】また、本発明の第2の構成では、水平偏向
コイルのスクリーン側渡り部の巻線をネック側に折り返
すとともに、水平偏向コイルの中央部に同一巻回方向の
追加巻線を設けたので、第1の構成の効果に加えて、ト
リレンマ指数が改善され、スクリーン全面にわたってコ
ンバーゼンスが改善される。
【0106】また、本発明の第3、第4の構成では、水
平偏向コイル巻線枠の折返し部の巻線係止用リブの位置
を巻線順序に従って軸方向にスクリーン側に前進させる
ようにしたので、巻線にクロス部が発生することが避け
られ、絶縁上の問題が緩和される。
【0107】また、本発明の第5の構成では、漏洩磁束
消去用コイルの先端部をコア先端部の内側に向けて折り
曲げた構造としたので、漏洩磁束密度の高いスクリーン
側で消去用磁束密度を高くすることができ、漏洩磁束密
度の分布に応じて過不足のない打ち消しが行える。
【0108】また、本発明の第6の構成では、水平偏向
コイルと独立に閉電流ループを形成し、コアのスクリー
ン側先端部に漏洩磁束と鎖交する位置に配置された漏洩
磁束消去用コイルを備えたので、漏洩磁束消去のための
電源を必要としないため、偏向感度を低下させることな
く漏洩磁束の打ち消しが行える。
【0109】また、本発明の第7の構成では、水平偏向
コイルとコアとの間隙を、スクリーン側においてネック
側よりも大きくしたので、偏向感度を低下させることな
く漏洩磁束を減少させることができる。
【0110】また、本発明の第8の構成では、水平偏向
コイル巻線枠に、垂直偏向コイル巻線枠のリブ部を収納
する窪みを設けたので、水平、垂直偏向コイルを小型化
することができ、偏向磁界を有効に利用することがで
き、偏向感度を高めることができる。
【0111】また、本発明の第9の構成では、偏向ヨー
クに直流電源で駆動される8極磁界発生コイルを設けた
ので、コンバーゼンスに関するトリレンマ指数を改善す
ることができ、スクリーン全体にわたって良好なコンバ
ーゼンスが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による偏向ヨークを示
す構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態1による偏向ヨークをス
クリーン側より眺めた図である。
【図3】 本発明の実施の形態1による偏向ヨークの位
置による作用の違いを説明する説明図である。
【図4】 本発明の実施の形態1による偏向ヨークの漏
洩磁束を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態2による偏向ヨークを示
す構成図である。
【図6】 本発明の実施の形態2による偏向ヨークをス
クリーン側より眺めた図である。
【図7】 本発明の実施の形態3による偏向ヨークをス
クリーン側より眺めた図である。
【図8】 本発明の実施の形態4による偏向ヨークの巻
線構造を示す説明図である。
【図9】 本発明の実施の形態4による偏向ヨークをス
クリーン側より眺めた図である。
【図10】 本発明の実施の形態4に係わる巻線方法を
説明する説明図である。
【図11】 本発明の実施の形態5による偏向ヨークの
巻線構造を示す説明図である。
【図12】 本発明の実施の形態5による偏向ヨークを
スクリーン側より眺めた図である。
【図13】 本発明の実施の形態6による偏向ヨークを
示す構成図である。
【図14】 本発明の実施の形態6に係わる漏洩磁束消
去用コイルを示す説明図である。
【図15】 本発明の実施の形態6に係わる漏洩磁束消
去用コイルのつくる磁界とコアのつくる磁界を示す説明
図である。
【図16】 本発明の実施の形態6に係わる漏洩磁束消
去用コイルのつくる磁界の等高線を示す説明図である。
【図17】 本発明の実施の形態7に係わる漏洩磁束消
去用コイルを示す説明図である。
【図18】 本発明の実施の形態8による偏向ヨークを
示す構成図である。
【図19】 本発明の実施の形態9による偏向ヨークの
ネック部を示す説明図である。
【図20】 本発明の実施の形態9に係わるリブをネッ
ク方向より眺めた図である。
【図21】 本発明の実施の形態9に係わる絶縁板をス
クリーン方向より眺めた図である。
【図22】 本発明の実施の形態10に係わる8極コイ
ルを示す図である。
【図23】 本発明の実施の形態10に係わるRGBビ
ームに働く力を示す説明図である。
【図24】 従来の偏向ヨークを示す構成図である。
【符号の説明】
10 偏向ヨークを構成している磁性体(コア)、 11 磁垂直偏向コイルのスクリーン側の巻線枠、 12 垂直偏向コイル、 13 水平偏向コイルの巻線枠、 14 水平偏向コイル、 15 CRTを構成しているファンネル、 16 偏向ヨークの先端部に逆方向に巻かれている水平
偏向コイル、 17 コアと垂直偏向コイルの間のスペーサ、 18 水平偏向コイルの位置を規定するためのリブ、 19 追加巻線、 20 追加巻線が存在する領域、 21 折返し部の存在する領域、 22 コアに誘起されている磁荷のうち負極性の領域、 23 コアの発生する磁界の向き、 24 コアに誘起されている磁荷のうち正極性の領域、 25 水平偏向コイルの一部、 26 水平偏向コイルの一部、 27 水平偏向コイルの一部、 28 水平偏向電流に流れている電流の向き、 29 水平偏向電流に流れている電流の向き、 30 水平偏向コイルの巻線枠、 31 水平偏向コイルの巻線枠、 32 偏向ヨークの中央部に配置された水平偏向コイル
の一部、 33 渡り部を構成するためのリブの位置、 34 渡り部を構成するためのリブの位置、 35 漏洩磁束消去用コイル、 36 偏向ヨークの発生する磁力線、 37 漏洩磁束消去用コイルの発生する磁力線、 38 漏洩磁束消去用コイルの発生する磁界の等高線、 39 漏洩磁束消去用コイル、 40 偏向ヨークの発生する磁力線、 41 漏洩磁束消去用コイルに流れる電流の向き、 42 偏向ヨークを構成するコア、 43 水平偏向コイルの巻線枠、 44 水平偏向コイルの渡り部、 45 水平偏向コイルと垂直偏向コイルの絶縁を保つた
めの絶縁体、 46 垂直偏向コイルの渡り部を形成するリブ構造部
分、 47 垂直偏向コイルの渡り部、 48 垂直偏向コイルとコアの絶縁をとるための枠、 49 8極コイルの巻線、 50 8極コイルの発生する磁力線、 51 Rビーム、 52 Gビーム、 53 Bビーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 豊 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インライン型電子銃を有するセルフコン
    バーゼンス方式カラーCRTの偏向ヨークにおいて、水
    平偏向コイルのスクリーン側渡り部の巻線をネック側に
    折り返した折返し部を設け、水平偏向コイルのネック部
    に同一巻回方向の追加巻線を設けたことを特徴とするカ
    ラーCRTの偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】 インライン型電子銃を有するセルフコン
    バーゼンス方式カラーCRTの偏向ヨークにおいて、水
    平偏向コイルのスクリーン側渡り部の巻線をネック側に
    折り返した折返し部を設け、水平偏向コイルの中央部に
    同一巻回方向の追加巻線を設けたことを特徴とするカラ
    ーCRTの偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】 上記水平偏向コイル折返し部の巻線を係
    止する巻線枠は、巻線を係止するリブの位置が巻線順序
    に従って軸方向にスクリーン側に前進することを特徴と
    する請求項1または2記載のカラーCRTの偏向ヨー
    ク。
  4. 【請求項4】 上記水平偏向コイル折返し部の巻線がコ
    アの外側に設けられていることを特徴とする請求項3記
    載のカラーCRTの偏向ヨーク。
  5. 【請求項5】 偏向ヨークスクリーン側のコア外側に設
    けられ、先端部をコア先端部の内側に向けて折り曲げた
    構造の漏洩磁束消去用コイルを備えたことを特徴とする
    請求項1または2記載のカラーCRTの偏向ヨーク。
  6. 【請求項6】 上記水平偏向コイルと独立に閉電流ルー
    プを形成し、コアのスクリーン側先端部に漏洩磁束と鎖
    交する位置に配置された漏洩磁束消去用コイルを備えた
    ことを特徴とする請求項1または2記載のカラーCRT
    の偏向ヨーク。
  7. 【請求項7】 上記水平偏向コイルとコアとの間隙を、
    スクリーン側においてネック側よりも大きくしたことを
    特徴とする請求項1または2記載のカラーCRTの偏向
    ヨーク。
  8. 【請求項8】 上記水平偏向コイル巻線枠に、垂直偏向
    コイル巻線枠のリブ部を収納する窪みを設けたことを特
    徴とする請求項1または2記載のカラーCRTの偏向ヨ
    ーク。
  9. 【請求項9】 上記偏向ヨークに直流電源で駆動される
    8極磁界発生コイルを設けたことを特徴とする請求項1
    または2記載のカラーCRTの偏向ヨーク。
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