JPH10124669A - 指紋照合装置 - Google Patents

指紋照合装置

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JPH10124669A
JPH10124669A JP8274884A JP27488496A JPH10124669A JP H10124669 A JPH10124669 A JP H10124669A JP 8274884 A JP8274884 A JP 8274884A JP 27488496 A JP27488496 A JP 27488496A JP H10124669 A JPH10124669 A JP H10124669A
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憲幸 松本
Taizou Umezaki
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Chuo Spring Co Ltd
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Chuo Spring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 採取指紋画像の諸変動に強く、個人識別率の
高い指紋照合装置の提供。 【解決手段】 指紋照合装置Aは、指紋を光学的に採取
して画像信号を出力する指紋画像取り込み手段1と、画
像信号を指紋画像データに変換するA/D変換手段2
と、指紋画像データから指紋特徴量を抽出する特徴抽出
手段3と、抽出された前記指紋特徴量の1フレームに最
も近いコードベクトルのコードラベルを出力することに
より、1系列の指紋特徴量に対して1系列の量子化コー
ド系列を求める量子化手段4と、量子化コード系列を用
いて統計的確率モデルを推定する統計的確率モデル推定
手段5と、登録指毎の統計的確率モデルを登録パターン
として登録する登録手段6と、登録指の統計的確率モデ
ルによる識別対象指紋のシンボル系列の受理確率を求
め、受理確率が設定閾値以上なら識別対象者が登録者で
あると判定する判定手段7とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋の照合を行な
う指紋照合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、指紋照合装置は、指の指紋をプリ
ズム等に押圧して光学的に指紋を採取する指紋画像取り
込み手段と、画像信号を指紋画像データに変換するA/
D変換手段と、変換された指紋画像データから特徴パラ
メータを抽出する特徴パラメータ抽出手段と、特徴パラ
メータを格納しておくメモリと、特徴パラメータをメモ
リ手段に格納する登録手段と、抽出された識別対象者の
特徴パラメータと記憶手段に格納されている登録者の特
徴パラメータとを照合する登録者照合動作を行う照合手
段とを有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の指紋照
合装置では、採取指紋画像に、欠落や歪み等の諸変動が
起こると照合精度が著しく低下する。これは、照合時に
入力した指紋採取画像の諸変動を、登録時の指紋画像か
ら抽出した特徴抽出手法や照合アルゴリズムで吸収でき
ない為である。尚、指紋は終生不変であると言われてい
るが、実際には、採取された指紋画像は、季節、環境、
体調等の影響を受けて変化する。
【0004】指紋の特徴点(指紋隆線の端点や分岐点)
を基準にしてパターンマッチングを行う様な手法の場
合、前処理の改善、多くのルールやネットワーク生成等
により、傾いて(回転)いたり、歪みがある指紋画像で
も柔軟に照合できる。しかし、指の怪我や採取不良等に
より、登録時や照合時の採取指紋画像に皺や掠れによる
画像の欠落がある場合には、特徴点や隆線数等が充分抽
出できず照合精度が落ちる。
【0005】これに対して、指紋の原画像レベルや周波
数領域でパターンマッチングを行う様な手法の場合に
は、指紋の特徴点抽出に重点をおいていないので、多少
の画像の欠落には対処できる反面、歪みや傾いている指
紋画像では照合精度が落ちる。本発明の目的は、採取指
紋画像の諸変動に強く、個人識別率の高い指紋照合装置
の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為、
本発明は、以下の構成を採用した。 (1)指紋照合装置は、指の指紋を光学的に採取して画
像信号を出力する指紋画像取り込み手段と、前記画像信
号をデジタルデータに変換するA/D変換手段と、変換
されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出する特徴抽
出手段と、抽出された前記指紋特徴量の1フレームに最
も近いコードベクトルのコードラベルを出力することに
より、1系列の指紋特徴量に対して1系列の量子化コー
ド系列を求める量子化手段と、該量子化手段で求めた量
子化コード系列をシンボル系列として用いて統計的確率
モデルを推定する統計的確率モデル推定手段と、該統計
的確率モデル推定手段により推定した登録指毎の統計的
確率モデルを登録する登録手段と、登録指の統計的確率
モデルによる識別対象指紋のシンボル系列の受理確率を
求め、該受理確率が設定閾値以上なら識別対象者が登録
者であると判定する判定手段とを備える。
【0007】(2)指紋照合装置は、指の指紋を光学的
に採取して画像信号を出力する指紋画像取り込み手段
と、前記画像信号をデジタルデータに変換するA/D変
換手段と、変換されたデジタルデータから指紋特徴量を
抽出する特徴抽出手段と、抽出された前記指紋特徴量の
各フレーム毎に、それぞれ最も近いコードベクトルとの
距離(Dmin )を求め、各フレームとコードブックの各
ベクトル間距離を各距離(Dmin )によって正規化した
第1候補正規化距離(S)が閾値(γ)以下のコードベ
クトルのコードラベルをn個まで求め、1系列の特徴量
に対して最大n系列のシンボル系列を求める量子化手段
と、該量子化手段で求めた量子化コード系列を用いて統
計的確率モデルを推定する統計的確率モデル推定手段
と、該統計的確率モデル推定手段により推定した登録指
毎の統計的確率モデルを登録する登録手段と、登録指の
統計的確率モデルによる識別対象指紋のシンボル系列の
受理確率を求め、該受理確率が設定閾値以上なら識別対
象者が登録者であると判定する判定手段とを備える。
【0008】(3)指紋照合装置は、上記(2)の構成
を有し、前記量子化手段の閾値(γ)を、各フレーム
の指紋画像における存在領域により変化させるか、第
2候補以降における全フレームの出力ラベル総数をL個
に制限する。
【0009】(4)指紋照合装置は、指の指紋を光学的
に採取して画像信号を出力する指紋画像取り込み手段
と、前記画像信号をデジタルデータに変換するA/D変
換手段と、変換されたデジタルデータから指紋特徴量を
抽出する特徴抽出手段と、抽出された前記指紋特徴量の
1フレームに最も近いコードベクトルのコードラベルを
出力することにより、1系列の指紋特徴量に対して1系
列の量子化コード系列を求め、この求めたシンボル系列
における変動量の大きい領域からフレームを無作為に複
数個選び、これらのフレームのシンボルを、第1候補正
規化距離(S)が閾値(γ)以下のコードベクトルのコ
ードラベルのシンボルと入れ替えたシンボル系列を複数
求める量子化手段と、該量子化手段で求めた量子化コー
ド系列をシンボル系列として用いて統計的確率モデルを
推定する統計的確率モデル推定手段と、該統計的確率モ
デル推定手段により推定した登録指毎の統計的確率モデ
ルを登録する登録手段と、登録指の統計的確率モデルに
よる識別対象指紋のシンボル系列の受理確率を求め、該
受理確率が設定閾値以上なら識別対象者が登録者である
と判定する判定手段とを備える。
【0010】(5)指紋照合装置は、上記(1)〜
(4)の何れかの構成を有し、前記特徴抽出手段には、
群遅延スペクトル変換、スペクトルやケプストラム
等の分析手法、特徴点マッチングや方向コードマッチ
ングや射影マッチング等の何れかを用いる。
【0011】
【作用及び発明の効果】
〔請求項1について〕指紋登録又は指紋照合の際に、指
紋画像取り込み手段は、登録者(又は識別対象者)の指
の指紋を光学的に採取して画像信号を出力する。A/D
変換手段は、変換されたデジタルデータから指紋特徴量
を抽出する。特徴抽出手段は、変換されたデジタルデー
タから指紋特徴量を抽出する。
【0012】量子化手段は、抽出された指紋特徴量の1
フレームに最も近いコードベクトルのコードラベルを出
力することにより、1系列の指紋特徴量に対して1系列
の量子化コード系列を求める。例えば、登録時に、五個
の指紋を採取した場合、シンボル系列数kは5である。
これにより、統計的確率モデル推定手段が必要とする学
習データが生成される。
【0013】統計的確率モデル推定手段は、量子化手段
で求めた量子化コード系列をシンボル系列として用いて
統計的確率モデルを推定する。つまり、時系列データの
遷移を統計的確率モデルで捉えることができるので、歪
みや位置ずれを起こした指紋画像からでも登録指を認識
可能な統計的確率モデルを推定することができ、高い個
人識別率が得られる。
【0014】指紋登録の際、登録手段は、統計的確率モ
デル推定手段により推定した登録指毎の統計的確率モデ
ルを登録する。これにより、登録時の入力指紋数に関わ
らず、データサイズを略一定にすることができる。
【0015】指紋照合の際、判定手段は、登録指の統計
的確率モデルによる識別対象指紋のシンボル系列の受理
確率を求め、該受理確率が設定閾値以上なら識別対象者
が登録者であると判定する。
【0016】〔請求項2について〕量子化手段は、特徴
抽出手段が抽出した指紋特徴量の各フレーム毎に、それ
ぞれ最も近いコードベクトルとの距離(Dmin )を求
め、各フレームとコードブックの各ベクトル間距離を各
距離(Dmin )によって正規化した第1候補正規化距離
Sが閾値γ以下のコードベクトルのコードラベルを最大
n個まで求め、1系列の特徴量に対して最大n系列のシ
ンボル系列を求める。これにより、統計的確率モデル推
定に必要な学習パターンのパターン数を登録指紋数より
も多くすることができる。これにより、登録時に登録指
紋を多く採取した場合と同様の効果が得られる。
【0017】〔請求項3について〕量子化手段の閾値γ
を、各フレームの指紋画像における存在領域により変
化させるか、第2候補以降における全フレームの出力
ラベル総数をL個に制限する。これにより、変動量の大
きい指紋画像外周部(上下左右)の影響が抑制され、照
合精度の低下を回避できる。
【0018】〔請求項4について〕量子化手段は、抽出
された前記指紋特徴量の1フレームに最も近いコードベ
クトルのコードラベルを出力することにより、1系列の
指紋特徴量に対して1系列の量子化コード系列を求め
る。そして、この求めたシンボル系列における変動量の
大きい領域からフレームを無作為に複数個選び、これら
のフレームのシンボルを、第1候補正規化距離(S)が
閾値(γ)以下のコードベクトルのコードラベルのシン
ボルと入れ替えたシンボル系列を複数求める。
【0019】統計的確率モデル推定手段に必要な学習パ
ターンのパターン数を登録指紋数に比べ多くすることが
できる。これにより、登録指紋を多く採取した場合と同
様の効果が得られる。尚、統計的確率モデルの学習にお
いて、学習パターンが多い程、モデルの推定精度が向上
し、照合率も向上する。
【0020】〔請求項5について〕特徴抽出手段は、変
換されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出するが、
特徴抽出方法としては、以下の何れかの方法を用いるの
が好適である。 (1) 群遅延スペクトル変換 指紋隆線における周波数スペクトルのなだらかな包絡成
分を抑え、個々もスペクトルピークを分離し、且つ強調
する方法。
【0021】(2) スペクトル分析方法、ケプストラム分
析方法 音声認識に利用される、LPCスぺクトル分析方法やL
PCケプストラム分析方法。 (3) 指紋の特徴点、特徴点間の隆線数のネットワーク構
造に着目する特徴点マッチング(マニューシャマッチン
グ)。指紋隆線の大局的な流れ方向をコード化する方向
コードマッチング。指の長手方向と直交する横方向への
濃度値の投影を特徴量とする射影マッチング。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例を図1〜図4
に基づいて説明する。指紋照合装置Aは、図1に示すよ
うに、指紋を光学的に採取して画像信号を出力する指紋
画像取り込み手段1と、画像信号をデジタルデータに変
換するA/D変換手段2と、変換されたデジタルデータ
から指紋特徴量を抽出する特徴抽出手段3と、量子化手
段4と、統計的確率モデルを推定する統計的確率モデル
推定手段5と、統計的確率モデルを登録パターンとして
登録する登録手段6と、識別対象者が登録者であるか否
かを判定する判定手段7とを備える。
【0023】指紋画像取り込み手段1は、入室扉の近く
に設置され、指の指紋面がプリズム上面に押圧される直
角プリズムと、プリズム立設面に照明光を投光する光源
と、プリズム斜面と平行に配され、指紋隆線山部に対応
する反射光を明るい像、指紋隆線谷部に対応する反射光
を暗い像として取り込むCCD素子等により構成される
(何れも図示せず)。そして、所定時間毎(数百ms)
に1画面分のビデオ信号(指紋隆線の濃淡画像)が同軸
ケーブルを介してA/D変換手段2に伝送される。
【0024】A/D変換手段2はA/D変換器(図示せ
ず)を有し、指紋画像取り込み手段1から伝送されて来
るビデオ信号をデジタルデータに変換し、内蔵メモリに
格納する。尚、得られる指紋原画像は、縦128ピクセ
ル×横128ピクセル、256階調である。
【0025】特徴抽出手段3は、演算器(図示せず)を
有し、図2に示す様に指紋原画像30に対して群遅延ス
ペクトル変換を横方向(x軸方向)、及び縦方向(y軸
方向)に行ない、得られた、x軸方向の群遅延スペクト
ルGDSX、及びy軸方向の群遅延スペクトルGDSY
を指紋特徴量とする。
【0026】x軸方向の群遅延スペクトルGDSXは、
指紋原画像の横(x軸方向)1ライン分(128ポイン
ト)の画像濃淡値(256階調)を1フレーム分の波形
データと見なし、128フレームの各フレーム毎にハミ
ング窓を掛け、14次のLPC分析を行ない、周波数帯
域チャネル数が32の群遅延スペクトルに変換すること
により求める。
【0027】この結果、群遅延スペクトルGDSXは、
128フレーム分のベクトル(32次元)で構成される
ベクトル系列となる。又、y軸方向の群遅延スペクトル
GDSYは、分析方向を縦(y軸方向)とすることで群
遅延スペクトルGDSXと同様にして求める。
【0028】尚、特徴抽出手段3は、以下の構成で指紋
特徴量を抽出しても良い。 指紋原画像の横又は縦(x軸、y軸方向)の一方から
抽出する。 指紋が存在するフレームのみを特徴量としても良い。 分析次数やチャネル数は、指紋照合に適した別の値に
設定しても良い。
【0029】量子化手段4は、ベクトル量子化器41と
ベクトル量子化コードブック42とを有する。ベクトル
量子化器41は、指紋特徴量を、特徴量の系列からシン
ボル(コードラベル)系列へ変換し、統計的確率モデル
推定用の学習データとする。ベクトル量子化器41は、
図3に示す様に、ベクトル量子化コードブック42を参
照し、求めた指紋の特徴量(ベクトル)に最も近いコー
ドベクトルに対応したコードラベルを出力する(ベクト
ルを量子化する)。
【0030】ベクトル量子化コードブック42は、コー
ドブック作成用指紋の全特徴ベクトルを、例えば、25
6のクラスにクラスタリング40した時の代表スペクト
ルによって構成される。コードブックの作成には、例え
ば、Splitting(二分割)LBGアルゴリズム
の様な、コードブック作成時の初期条件によって学習結
果が左右されないアルゴリズムを用いる。
【0031】ベクトル量子化には、量子化精度、照合率
の面でFull Search(総当り探索)ベクトル
量子化を用いるが、コードブック設計において、その学
習系列への依存性を抑え、且つ、汎用性を高めるため、
平均値分離正規化ベクトル量子化を用いる方法もある。
又、演算量(計算量)を少なくするために多段ベクトル
量子化を用いても良い。
【0032】統計的確率モデル推定手段5は、特徴抽出
手段3により求めた学習データを、図4に示す様な隠れ
マルコフモデル推定に用いる。隠れマルコフモデルの学
習は、登録指における隠れマルコフモデルの出力確率及
び遷移確率の各パラメータを、学習データの受理確率が
最大になるように繰り返し計算し、修正することにより
行う(個人モデルの学習)。
【0033】上記パラメータの推定計算には、Forw
ard- Backwardアルゴリズムを用いているの
で、多くのルールやネットワーク生成を必要としない。
更に、各推定パラメータに対して確率値の平滑化や確率
値の底上げ処理を行う様にすれば、入力指紋数が少ない
場合に起きる、パラメータ推定精度の低下に起因する照
合率の低下や、ベクトル量子化の際の量子化誤差の影響
を軽減できる。
【0034】登録時に指紋入力数を増やすほど隠れマル
コフモデルの推定精度が向上し、その結果、照合精度が
向上する。尚、指紋入力数が増えても、統計的確率モデ
ル推定手段5が推定した、登録指毎の統計的確率モデル
がメモリに登録されるのでデータサイズは大きくならな
い。
【0035】登録手段6は、統計的確率モデル推定手段
5により求めた個人モデルの各推定パラメータを、登録
指の登録データとしてメモリに格納する。
【0036】判定手段7は、量子化手段4により変換さ
れた識別対象者のシンボル系列と、メモリに格納された
登録指毎の統計的確率モデルとの受理確率をViter
biアルゴリズムを用いて求め、該受理確率が設定閾値
以上なら識別対象指が登録指であると判定し、受理確率
が設定閾値未満なら識別対象者が登録者でないと判定す
る。上記Viterbiアルゴリズムを求める計算では
logをとり、乗算を加算演算で置き換えることができ
るので計算効率が高い。
【0037】又、識別対象者の指紋に対し、全登録指モ
デルの中で最大受理確率を与えるモデルに対応する登録
指を識別対象指紋の認識結果としても良い。
【0038】つぎに、本発明の第2〜第4実施例を、図
5〜図7に基づいて説明する。各実施例の指紋照合装置
は、指紋画像取り込み手段と、A/D変換手段と、特徴
抽出手段と、量子化手段と、統計的確率モデル推定手段
と、登録手段と、判定手段とを備える。尚、指紋画像取
り込み手段、A/D変換手段は、指紋照合装置Aと同一
構造である。
【0039】特徴抽出手段は、演算器(図示せず)を有
し、図5に示す様に指紋原画像30に対して群遅延スペ
クトル変換を横方向(x軸方向)、及び縦方向(y軸方
向)に行ない、得られた、x軸方向の群遅延スペクトル
GDSX、及びy軸方向の群遅延スペクトルGDSYを
指紋特徴量とする。
【0040】x軸方向の群遅延スペクトルGDSXは、
指紋原画像の横(x軸方向)1ライン分(128ポイン
ト)の画像濃淡値(256階調)を1フレーム分の波形
データと見なし、128フレームの各フレーム毎にハミ
ング窓を掛け、14次のLPC分析を行ない、周波数帯
域チャネル数が32の群遅延スペクトルに変換すること
により求める。
【0041】この結果、群遅延スペクトルGDSXは、
128フレーム分のベクトル(32次元)で構成される
ベクトル系列となる。又、y軸方向の群遅延スペクトル
GDSYは、分析方向を縦(y軸方向)とすることで群
遅延スペクトルGDSXと同様にして求める。
【0042】尚、特徴抽出手段は、以下の構成で指紋特
徴量を抽出しても良い。 指紋原画像の横又は縦(x軸、y軸方向)の一方から
抽出する。 指紋が存在するフレームのみを特徴量としても良い。 分析次数、及びチャネル数は、指紋照合に適した別の
値に設定しても良い。
【0043】量子化手段は、マルチラベル出力型ベクト
ル量子化器と、ベクトル量子化コードブックとを有す
る。
【0044】マルチラベル出力型ベクトル量子化器は、
特徴抽出手段3が抽出した指紋特徴パラメータを、一つ
の特徴パラメータ系列から複数個のシンボル(コードラ
ベル)系列へ変換し、統計的確率モデル推定用の学習デ
ータとする。つまり、マルチラベル出力型ベクトル量子
化器は、図6に示す様にコードブックを参照し、入力さ
れた指紋の特徴パラメータ(ベクトル)に最も近いコー
ドベクトルに対応したコードラベル及びその近傍コード
ベクトルに対応したコードラベルを出力する。
【0045】マルチラベル出力型ベクトル量子化器は、
入力ベクトルとコードブックの各ベクトル間の距離D
min に基づき、以下に示される第1候補正規化距離Sが
閾値γ以下のコードラベルを同時にn個まで出力する。
尚、第2候補以降の系列において、閾値γ以下のコード
ベクトルが存在しないフレーム(図7に示す、ラベルが
抑制された空白領域)の場合には、最適候補の同一フレ
ームに対応するラベルを適用する。
【0046】第2実施例の指紋照合装置では、閾値γを
指紋画像の全フレームにおいて一定にしている。第3実
施例の指紋照合装置では、各フレームの指紋画像におけ
る存在領域によって閾値γを変化させる。又、第4実施
例の指紋照合装置では、図7に示す様に、第2候補以降
における出力ラベル数をL個までに制限する。
【0047】第2実施例や第3実施例の手法を用いれ
ば、指紋画像領域における変動量の大きい部位(上下左
右端)の照合精度への悪影響を抑制できる。
【数1】
【0048】d1 は入力ベクトルと各コードベクトルi
との距離を示し、Dmin は最適コードベクトルの距離を
示す。ベクトル量子化コードブックは、コードブック作
成用指紋の全特徴ベクトルを、例えば、256のクラス
にクラスタリングした時の代表スペクトルによって構成
される。コードブックの作成には、例えば、Split
ting(二分割)LBGアルゴリズムの様な、コード
ブック学習(作成)の為の初期条件によって学習結果が
左右されないアルゴリズムを用いる。
【0049】上記実施例では、ベクトル量子化には、量
子化精度や照合率の面でFullSearch(総当り
探索)ベクトル量子化を用いているが、コードブック設
計において、その学習系列への依存性を抑え、且つ、汎
用性を高める為、平均値分離正規化ベクトル量子化を用
いても良い。又、演算量(計算量)を少なくするために
多段ベクトル量子化を用いても良い。
【0050】統計的確率モデル推定手段は、シンボル系
列より、隠れマルコフモデルにおける出力確率、及び遷
移確率の各パラメータを、シンボル系列の受理確率が最
大になるように繰り返し計算し、修正する(個人モデル
の学習)。パラメータの推定には、Forward- B
ackwardアルゴリズムを用いる。尚、各推定パラ
メータに対する荷重和による平均化や確率値の底上げ処
理等も有効である。
【0051】登録手段は、統計的確率モデル推定手段に
より求めた登録指毎の統計的確率モデルの各推定パラメ
ータを、登録指の登録データとしてメモリに格納する。
これにより、登録時の入力指紋数に関わらず、データサ
イズが略一定である。
【0052】判定手段は、量子化手段により変換された
識別対象者のシンボル系列とメモリに格納された登録指
毎の統計的確率モデルとの受理確率をViterbiア
ルゴリズムを用いて求め、該受理確率が設定閾値以上な
ら識別対象者が登録者であると判定し、受理確率が設定
閾値未満なら識別対象者が登録者でないと判定する。
【0053】又、登録指の各モデルにおいて、最大受理
確率を与えるモデルに対応した登録指を認識結果として
も良い。上記Viterbiアルゴリズムを求める計算
ではlogをとり乗算を加算演算で置き換えることがで
きるので計算効率が高い。
【0054】本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施
態様を含む。上記第1実施例は、抽出された指紋特徴量
の1フレームに最も近いコードベクトルのコードラベル
を出力することにより、1系列の指紋特徴量に対して1
系列の量子化コード系列を量子化手段4が求める構成で
ある。第5実施例として、量子化手段4が、この求めた
シンボル系列における変動量の大きい領域{端点付近、
GDSXなら上下端近傍、GDSYなら左右端近傍}か
らフレームを無作為に複数個選び、これらのフレームの
シンボルを、第1候補正規化距離(S)が閾値(γ)以
下のコードベクトルのコードラベルのシンボルと入れ替
えたシンボル系列を複数求める構成でも良い。
【0055】統計的確率モデルの学習において、一般
に、学習パターンが多い程、モデルの推定精度が向上し
照合率も向上するが、第5実施例の場合、統計的確率モ
デル推定手段5に必要な学習パターンのパターン数を登
録指紋数に比べ多くすることができる。これにより、通
常の指紋採取数でも、登録指紋を多く採取したのと同じ
様な効果が得られ高い照合率が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る指紋照合装置のブロ
ック図である。
【図2】第1実施例に係る指紋照合装置において、指紋
の特徴抽出方法、及びベクトル量子化の概念図である。
【図3】第1実施例に係る指紋照合装置における、ベク
トル量子化器の作動を示す説明図である。
【図4】隠れマルコフモデルの説明図である。
【図5】本発明の第2〜第4実施例に係る指紋照合装置
における、指紋の特徴抽出方法、及びマルチラベル出力
型ベクトル量子化器の概念図である。
【図6】第2〜第4実施例に係る指紋照合装置におけ
る、ベクトル量子化器の作動を示す説明図である。
【図7】第2〜第4実施例に係る指紋照合装置におけ
る、マルチラベル出力型ベクトル量子化器の作動を示す
説明図である。
【符号の説明】 A 指紋照合装置 1 指紋画像取り込み手段 2 A/D変換手段 3 特徴抽出手段 4 量子化手段 5 統計的確率モデル推定手段 6 登録手段 7 判定手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指の指紋を光学的に採取して画像信号を
    出力する指紋画像取り込み手段と、 前記画像信号をデジタルデータに変換するA/D変換手
    段と、 変換されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出する特
    徴抽出手段と、 抽出された前記指紋特徴量の1フレームに最も近いコー
    ドベクトルのコードラベルを出力することにより、1系
    列の指紋特徴量に対して1系列の量子化コード系列を求
    める量子化手段と、 該量子化手段で求めた量子化コード系列をシンボル系列
    として用いて統計的確率モデルを推定する統計的確率モ
    デル推定手段と、 該統計的確率モデル推定手段により推定した登録指毎の
    統計的確率モデルを登録する登録手段と、 登録指の統計的確率モデルによる識別対象指紋のシンボ
    ル系列の受理確率を求め、該受理確率が設定閾値以上な
    ら識別対象者が登録者であると判定する判定手段とを備
    える指紋照合装置。
  2. 【請求項2】 指の指紋を光学的に採取して画像信号を
    出力する指紋画像取り込み手段と、 前記画像信号をデジタルデータに変換するA/D変換手
    段と、 変換されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出する特
    徴抽出手段と、 抽出された前記指紋特徴量の各フレーム毎に、それぞれ
    最も近いコードベクトルとの距離(Dmin )を求め、各
    フレームとコードブックの各ベクトル間距離を各距離
    (Dmin )によって正規化した第1候補正規化距離
    (S)が閾値(γ)以下のコードベクトルのコードラベ
    ルをn個まで求め、1系列の特徴量に対して最大n系列
    のシンボル系列を求める量子化手段と、 該量子化手段で求めた量子化コード系列を用いて統計的
    確率モデルを推定する統計的確率モデル推定手段と、 該統計的確率モデル推定手段により推定した登録指毎の
    統計的確率モデルを登録する登録手段と、 登録指の統計的確率モデルによる識別対象指紋のシンボ
    ル系列の受理確率を求め、該受理確率が設定閾値以上な
    ら識別対象者が登録者であると判定する判定手段とを備
    える指紋照合装置。
  3. 【請求項3】 前記量子化手段の閾値(γ)を、各フ
    レームの指紋画像における存在領域により変化させる
    か、第2候補以降における全フレームの出力ラベル総
    数をL個に制限する請求項2記載の指紋照合装置。
  4. 【請求項4】 指の指紋を光学的に採取して画像信号を
    出力する指紋画像取り込み手段と、 前記画像信号をデジタルデータに変換するA/D変換手
    段と、 変換されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出する特
    徴抽出手段と、 抽出された前記指紋特徴量の1フレームに最も近いコー
    ドベクトルのコードラベルを出力することにより、1系
    列の指紋特徴量に対して1系列の量子化コード系列を求
    め、この求めたシンボル系列における変動量の大きい領
    域からフレームを無作為に複数個選び、これらのフレー
    ムのシンボルを、第1候補正規化距離(S)が閾値
    (γ)以下のコードベクトルのコードラベルのシンボル
    と入れ替えたシンボル系列を複数求める量子化手段と、 該量子化手段で求めた量子化コード系列をシンボル系列
    として用いて統計的確率モデルを推定する統計的確率モ
    デル推定手段と、 該統計的確率モデル推定手段により推定した登録指毎の
    統計的確率モデルを登録する登録手段と、 登録指の統計的確率モデルによる識別対象指紋のシンボ
    ル系列の受理確率を求め、該受理確率が設定閾値以上な
    ら識別対象者が登録者であると判定する判定手段とを備
    える指紋照合装置。
  5. 【請求項5】 前記特徴抽出手段には、群遅延スペク
    トル変換、スペクトルやケプストラム等の分析手法、
    特徴点マッチングや方向コードマッチングや射影マッ
    チング等の何れかの方法を用いる請求項1乃至請求項4
    の何れかに記載の指紋照合装置。
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