JPH10127077A - 電動機の制御方法 - Google Patents

電動機の制御方法

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JPH10127077A
JPH10127077A JP8280560A JP28056096A JPH10127077A JP H10127077 A JPH10127077 A JP H10127077A JP 8280560 A JP8280560 A JP 8280560A JP 28056096 A JP28056096 A JP 28056096A JP H10127077 A JPH10127077 A JP H10127077A
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JP
Japan
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motor
internal temperature
temperature
current
electric motor
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JP8280560A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Hanada
敏博 花田
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧延時の内部温度上昇に伴う電動機のトリップ
を回避し、且つ良好な板厚精度を得る。 【解決手段】圧下用電動機3への電動機主回路電流IM
をもとに電動機3の内部温度を推定し、推定した内部温
度T(t)が要注意温度TALM 以上であるとき、内部温
度の前回値と今回値とからその温度変化率αを求める。
そして、内部温度が上昇傾向にあるとき、内部温度T
(t)と温度変化率αとから内部温度が最大許容温度T
MAX に到達するまでの許容時間βを推定し、許容時間β
が小さくなる程、電流制限値iLIM を小さく設定する。
そして、電動機3の速度偏差ΔVに基づく電流指令値i
0 を前記電流制限値iLIM により制限して電動機3に供
給する。よって、電動機3への供給電流が制限されその
発生トルクが制限されるから、電動機3の内部温度の上
昇が抑制されて最大許容温度TMAX に達することが回避
され、圧延中に電動機3のトリップが発生することが回
避される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電動圧下装
置の圧下用モータに用いられる電動機の制御方法に関
し、特に、電動機を過負荷状態で使用する際の電動機の
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱間圧延での板厚制御において
は、電動圧下装置又は油圧圧下装置によりロール間ギャ
ップを調整するゲージメータ式AGC(自動板厚制御)
が行われている。一般的に油圧圧下装置の方が電動圧下
装置よりもAGC能力が高いが、油圧圧下装置は近年
(15,16年前)に実用化された技術であり、設置コ
ストも高いため、油圧圧下装置を備えていない圧延機も
多い。
【0003】前記電動圧下装置では、目標板厚とゲージ
メータ板厚との差である板厚偏差に応じて電動機の速度
制御を行うことによって、ロール間ギャップを調整しこ
れにより板厚偏差をなくすように調整している。
【0004】通常、電動機には常時出力可能な定格トル
クが定まっているが、定格トルクを越えての電動機の使
用も短時間であれば可能である。この定格トルクを越え
ての使用が可能な最大トルクを過負荷耐量といい、電動
圧下装置に使用される電動機の場合、約250%程度で
ある。
【0005】この過負荷耐量を用いることにより、容量
の小さい電動機を用いて大きなトルクを発生させること
ができるが、電動機を過負荷状態で使用すると電動機が
加熱されて内部温度が上昇し、電動機の許容温度を越え
ることがあり、加熱或いは焼損等が生じることがある。
これを回避するため、例えば、電動機の発生トルクから
その内部温度を推定し、その値が電動機の許容温度を越
えた場合には、電動機をトリップ、つまり停止させるよ
うな保護機構が、通常設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、AGCでは、
目標板厚とゲージメータ板厚との差である板厚偏差に所
定の制御ゲインを乗じた値を、ロールの圧下速度指令値
としてフィードバック制御を行っている。よって、板厚
精度を向上させるためには、制御が不安定とならない範
囲内で制御ゲインを大きく設定すればよい。しかしなが
ら、制御ゲインを大きくすると、圧下用電動機に対する
速度指令の変化が大きくなることになって、結果として
電動機の発生トルクが大きくなるためその内部温度が上
昇し、電動機の許容温度を越える可能性が高くなる。そ
のため、板厚制御中に電動機がトリップし、板厚制御が
不可能となったり、或いは圧延が不可能となることが生
じてしまうことになる。
【0007】これを回避するためには、AGCの制御ゲ
インをある程度制限する必要があり、この制御ゲインが
制約されるために、結果としてAGC能力に制約を受け
るという問題がある。
【0008】また、例えば本出願人が先に提案した特開
平2−70280号公報に記載の電動機の制御方法に示
すように、電動機の速度が加減速時であるときには、過
負荷耐量の範囲内で必要なトルクに見合った電流を供給
するようにし、電動機が一定速度運転時である場合に
は、負荷が重く大きなトルクを必要とする場合でも、過
負荷状態とならない範囲内の値に電動機への供給電流を
制限することにより、電動機が継続して過負荷状態とな
ることに伴う、電動機の加熱或いはトリップを回避する
方法がある。
【0009】しかしながら、この方法では、一定速度運
転時には、電動機への供給電流を定格トルクとなる電流
範囲内の電流値に制限してまうため、例えば定格よりも
僅かに大きいトルクを発生している状態等、過負荷状態
で稼働してもトリップとならないような場合でも、電流
値を制限してしまうため、電動機を有効に活用すること
ができないという問題がある。
【0010】そこで、この発明は、上記従来の未解決の
問題に着目してなされたものであり、電動機がトリップ
しない範囲内で電動機を有効に稼働させることの可能な
電動機の制御方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る電動機の制御方法は、電動
機の内部温度の上昇状況を検出し、前記内部温度の温度
上昇が急である程前記電動機への供給電流をより制限す
るようにしたことを特徴としている。
【0012】この請求項1の発明では、例えば電動機の
内部温度を検出し、これと前回検出時の内部温度とから
内部温度の上昇率を検出する等により内部温度の上昇状
況が検出される。そして、例えば現在の内部温度が所定
値以上のとき、検出された上昇状況から内部温度の温度
上昇が急である程、例えば内部温度の上昇率が高い程、
電動機の内部温度が最大許容温度に到達する可能性が高
いものとして、電動機への供給電流がより制限される。
よって、電動機の発生トルクが抑制されて電動機の内部
温度の上昇が抑制され、内部温度が最大許容温度に到達
することが回避される。
【0013】また、本発明の請求項2に係る電動機の制
御方法は、電動機の内部温度と当該内部温度の上昇率と
を検出し、前記内部温度が前記電動機の最大許容温度よ
りも低い要注意温度範囲内にあるとき、前記内部温度と
前記上昇率とに基づき前記内部温度が前記最大許容温度
に到達するまでの許容時間を推定し、当該許容時間が短
くなる程、前記電動機への供給電流をより制限するよう
にしたことを特徴としている。
【0014】この請求項2の発明では、電動機の内部温
度が検出され、例えばこの内部温度の単位時間当たりの
上昇温度から内部温度の上昇率が検出される。そして、
検出した内部温度が、例えば電動機の最大許容温度より
も低い値として予め設定した要注意温度範囲内にあると
きには、検出した内部温度と上昇率とをもとに、内部温
度が最大許容温度に到達するまでの許容時間が推定さ
れ、推定した許容時間が短くなる程、電動機への供給電
流がより小さく制限される。よって、電動機の発生トル
クが抑制されて電動機の内部温度の上昇が抑制され、内
部温度が最大許容温度に到達することが回避される。
【0015】さらに、本発明の請求項3に係る電動機の
制御方法は、前記内部温度を前記電動機への供給電流に
基づき検出するようにしたことを特徴としている。この
請求項3の発明では、電動機の発熱量は電流値の自乗に
比例することから、電動機への供給電流に基づいて電動
機の内部温度が検出される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。この実施の形態は、本発明における電動機の制
御方法を、熱間圧延の仕上げスタンド電動圧下装置の圧
下用電動機に適用したものである。図1は、本発明を適
用した連続式圧延機の一例を示す模式的構成図である。
【0017】この圧延機は、上下一対のワークロール1
と、当該ワークロールの上下にそれぞれ上バックアップ
ロール2a及び下バックアップロール2bを有し、上下
ワークロール1の圧延荷重は、上下バックアップロール
2a,2bによって決定される。この上下バックアップ
ロール2a,2bは、正転及び逆回転の可能な圧下用電
動機3によって駆動制御される図示しない圧下機構に配
設され、例えば固定された下バックアップロール2bに
対し、上バックアップロール2aのロール軸を前記圧下
用電動機3を正及び逆回転させることにより上下方向に
移動制御することによって、上下バックアップロール2
a,2b間の間隙が変化し、これに押されてワークロー
ル1間のロールギャップが変化するようになっている。
【0018】前記圧下用電動機3は、ゲージメータ式の
AGC部4により制御され、このAGC部4では、例え
ばロードセル等の荷重センサによって検出されるワーク
ロール1による圧延荷重Pと、圧下用電動機3の速度実
績値Vとから求めたゲージメータ板厚Hと予め設定され
た目標板厚h0 との差である板厚偏差ΔHを求め、この
板厚偏差ΔHが零となるように、前記圧下用電動機3を
正回転及び逆回転させその速度制御を行うことにより、
ワークロール1間のロールギャップを調整するようにな
っている。
【0019】図2は、前記AGC部4の機能構成を含む
制御系全体のブロック図である。図2に示すように、A
GC部4は、目標板厚h0 とゲージメータ板厚Hとの
差、つまり板厚偏差ΔHに基づき、圧下用電動機3の速
度指令値v0 を算出する速度算出部11と、速度算出部
11からの速度指令値v0 に基づいて圧下用電動機3を
駆動制御する電動機駆動部12とから構成されている。
そして、前記速度算出部11は、例えばロードセル等に
より検出した圧延荷重Pに、スケールファクタSfとミ
ル剛性係数Kとの比からなる制御ゲインを乗算する乗算
器21と、例えば、パルスジェネレータ等で検出した圧
下用電動機3の速度実績値Vの積分値に基づくワークロ
ール1の圧下位置実績値Mと乗算器21の出力とを加算
しゲージメータ板厚Hを出力する演算器22と、目標板
厚h0 とゲージメータ板厚Hとの差から板厚偏差ΔHを
算出する演算器23と、演算器23からの板厚偏差ΔH
を、圧延対象の材料Lの塑性係数Qとミル剛性係数Kと
に基づき設定される制御ゲイン〔(K+Q)/K〕倍す
る乗算器24と、乗算器24の出力に自動板厚制御の制
御ゲインG1 を乗算し、圧下用電動機3の速度指令値v
0 を算出する乗算器25と、から構成されている。
【0020】また、前記電動機駆動部12は、前記乗算
器25からの速度指令値v0 と例えばパルスジェネレー
タ等で検出した圧下用電動機3の速度実績値Vとの差か
ら速度偏差ΔVを求める演算器31と、演算器31から
の速度偏差ΔVをもとに圧下用電動機3への電流指令値
0 を算出する速度制御器32と、速度制御器32から
の電流指令値i0 の絶対値を所定の電流値iLIM に制限
し電流制限指令値iSとして出力する電流制限器33
と、電流制限器33からの電流制限指令値iS をもとに
圧下用電動機3への電動機主回路電流(供給電流)IM
を出力すると共に、圧下用電動機3の回転方向を制御す
る電流制御器34と、電流制御器34からの電動機主回
路電流IM に基づいて圧下用電動機3の内部温度を推定
しこれに基づき電流制限器33における電流制限値i
LIM を設定する電動機内部温度推定器35とから構成さ
れている。
【0021】前記電動機内部温度推定器35は、前記電
流制御器34からの電動機主回路電流IM をもとに、次
式(1)に基づいて圧下用電動機3の内部温度T(t)
を推定する。
【0022】なお、式中のK′は比例係数,τは熱時定
数である。P(t)は電動機の発熱量であり、電動機へ
の供給電流Iと抵抗値Rとに基づいて、式(2)により
算出される。また、電動機の内部温度は、発熱量と電動
機の構造により決まる放熱量とに基づき決定されるが、
一般には下記(1)式の一次遅れ式で近似できる。
【0023】 T(t)=(K′/(S+τ))・P(t) ……(1) P(t)=I2 ・R ……(2) そして、上記(1)式に基づき算出した内部温度推定値
T(t)と、予め設定した要注意温度TALM との大小関
係に基づいて、次の(3)〜(6)式に基づき許容時間
βを算出する。
【0024】なお、式中のTMAX は圧下用電動機3の内
部温度の最大許容温度,TALM は要注意温度であって例
えば圧下用電動機3に、現在の電流値を継続して供給し
た場合にその内部温度が最大許容温度TMAX を越える可
能性があるとみなされる温度である。また、許容時間β
は圧下用電動機3の内部温度が最大許容温度TMAX に達
するまでの時間を表す。また、αは温度変化率(内部温
度の上昇状況,内部温度の上昇率)であって、単位時間
当たりの内部温度の変化量を表す。
【0025】 β=(TMAX −T(t))/α ;T≧TALM 且つα>0 ……(3) β=前回のβ値 ;T≧TALM 且つα≦0 ……(4) β=β0 ;T<TALM ……(5) α=(T(t)−T(t−1))/Δt ……(6) そして、算出した許容時間βの値に応じて、図3に示す
制御特性に基づいて電流制限値iLIM を設定する。この
電流制限値iLIM としては、許容時間βがβ=β0 であ
るときには、圧下用電動機3の内部温度が最大許容温度
MAX を越えずに作動可能な値として予め設定した許容
電流値I0 を設定する。また、許容時間βがβ=0であ
る場合には、予め設定した最小電流値であるIMIN を電
流制限値iLIM として設定し、0<β<β0 である場合
には、IMIN からI0 までの間でβの増加に応じて増加
する値を電流制限値iLIM として設定する。また、β0
<βである場合には、電流制限値ILIM =I0 として設
定する。
【0026】なお、I0 ,TMAX ,TALM ,β0 ,I
MIN の値は、圧下用電動機3の特性と実験値とに基づい
て決定される値である。次に、上記実施の形態の動作を
説明する。
【0027】仕上げスタンドに材料Lが噛み込まれ圧延
が行われると、図2に示すように、ロードセル等により
算出された圧延荷重Pが乗算器21に供給され、乗算器
21の出力と、圧下用電動機3の電動機速度実績値Vに
基づくワークロール1の圧下位置実績値Mとに基づきゲ
ージメータ板厚Hが推定される。そして、この推定した
ゲージメータ板厚Hと目標板厚h0 とが一致するよう
に、圧延対象の材料Lの塑性係数Qとミル剛性係数Kと
に基づき設定される制御ゲイン〔(K+Q)/K〕等所
定の制御ゲインが、板厚偏差ΔHに乗算されて、圧下用
電動機3を駆動制御する速度指令値v0 が設定される。
そして、この速度指令値v0 と圧下用電動機3の速度実
績値Vとの速度偏差ΔVが求められ、この速度偏差ΔV
に基づき速度制御器32において、速度偏差ΔVが零と
なるように圧下用電動機3を駆動する電流指令値i0
算出される。
【0028】そして、電流指令値i0 に応じた電動機主
回路電流IM が圧下用電動機3に供給され、指定された
回転方向に圧下用電動機3が回転しその回転速度が制御
されることによって、圧下用電動機3の特性KT に応じ
た電動機発生トルクTR1 が発生され、この電動機発生
トルクTR1 と圧延機MILLの負荷トルクTR2 との
偏差ΔTRと圧下用電動機3の特性KK /(GD2
s)とに応じて、ロールギャップが調整され、仕上げス
タンドに噛み込まれた材料の板厚が一定となるように制
御される。
【0029】このとき、電動機内部温度推定器35で
は、電動機主回路電流IM と前記(1)〜(6)式に基
づいて圧下用電動機3の内部温度Tを推定し、これをも
とに電流制限値iLIM を設定している。
【0030】例えば、現在の内部温度T(t)が要注意
温度TALM よりも低い場合、つまり、現在の電流値を継
続して供給した場合でも圧下用電動機3がトリップする
可能性が低い場合には、許容時間βを基準値β0 として
設定する。よって、図3の制御特性から、電流制限値i
LIM は許容電流値I0 に設定される。つまり、圧下用電
動機3の内部温度が最大許容温度TMAX を越えずに作動
可能な値として予め設定した許容電流値I0 が電流制限
値iLIM として設定される。
【0031】したがって、圧下用電動機3には、その絶
対値が許容電流値I0 以下の値となる電流が供給される
ことになり、圧下用電動機3で発生可能な最大トルクが
制限されることはなく、圧下用電動機3において発生可
能な最大トルクまでの間でトルク制御が行われることに
なり、所望のゲージメータ板厚Hとなるようにロールギ
ャップが制御される。
【0032】この状態から、例えば板厚偏差ΔHが急増
する等により速度指令値v0 が急変した場合、或いは負
荷トルクが大きく速度偏差ΔVが小さくならない場合等
には、電流指令値i0 が大きくなり、許容電流値I0
達する場合があるが、短時間であれば電動機主回路電流
M として許容電流値I0 が供給された場合でも、圧下
用電動機3の内部温度はそれほど上昇しないから圧下用
電動機3がトリップすることはない。
【0033】しかし、例えば速度算出部11の制御ゲイ
ンを大きく設定した場合等には、板厚偏差ΔHの変化に
対する速度指令値v0 の変化の割合が大きくなることか
ら、これに伴い電流指令値i0 が大きくなり、板厚偏差
ΔHが頻繁に変動した場合には、許容電流値I0 に達す
る回数が多くなる。よって、許容電流値I0 が頻繁に圧
下用電動機3に供給されることによって、圧下用電動機
3が発熱状態となりその内部温度が上昇し、結果として
内部温度が最大許容温度TMAX に到達し、圧下用電動機
3がトリップしてしまう。また、過負荷状態で長時間の
稼働した場合等には、圧下用電動機3の内部温度Tが徐
々に上昇し、最終的に圧下用電動機3はトリップしてし
まう。
【0034】ところが、前記電動機内部温度推定器35
では、電動機主回路電流IM に基づき圧下用電動機3の
内部温度T及び温度変化率αを推定し、内部温度Tが上
昇しこれが要注意温度TALM を越えると、内部温度T
(t)と前回推定した内部温度T(t−1)とをもとに
温度変化率αを算出している。そして、内部温度が上昇
している場合には、温度変化率αはα>0となるから、
最大許容温度TMAX 及び内部温度T(t)の差と温度変
化率αとの比から許容時間βを算出し、この許容時間β
に基づいて図3に示す制御特性から電流制限値iLIM
設定している。
【0035】例えば、許容時間βが基準値β0 よりも大
きい場合には、圧下用電動機3の内部温度が最大許容温
度TMAX に達するまでに余裕があるから、電流制限値i
LIMは、許容電流値I0 に設定される。よって、圧下用
電動機3は許容電流値I0 の範囲内で制御されるから、
圧下用電動機3で発生可能な最大トルクが制限されるこ
とはなく、圧下用電動機3で発生可能な最大トルクまで
の範囲内でトルク制御が行われる。したがって、所望の
ゲージメータ板厚Hとなるようにロールギャップが制御
される。
【0036】そして、圧下用電動機3の内部温度Tがさ
らに上昇して最大許容温度TMAX に近くなると、許容時
間βが小さくなり、圧下用電動機3の内部温度Tが最大
許容温度TMAX に到達する時間は短くなる。よって、電
流制限値iLIM は、許容時間βが小さくなる程、許容電
流値I0 よりも、より小さい値に設定され、最終的に
は、最小電流値IMIN が電流制限値iLIM として設定さ
れる。
【0037】よって、圧下用電動機3は許容電流値I0
よりも低い範囲内で制御されることになって、圧下用電
動機3で発生可能な最大トルクが制限されることにな
る。したがって、最大トルクが制限されるために、ロー
ルギャップの制御の応答性は低下するが、圧下用電動機
3の内部温度の上昇が抑制されるから、内部温度が最大
許容温度Tに達することが回避される。
【0038】このとき、例えば、電動機主回路電流IM
が制限されることによって圧下用電動機3の内部温度が
低下傾向となると、温度変化率αがα≦0となることか
ら、許容時間βの前回値を今回の許容時間βとして、電
流制限値iLIM を設定する。そして、内部温度がT
(t)<TALM となるまでの間、電流制限値iLIM を保
持状態にして電動機主回路電流IM を制限し、T(t)
<TALM となったとき、温度上昇に伴う電動機主回路電
流IM の制限を解除し、許容電流値I0 までの範囲内で
電動機主回路電流IM を設定する。
【0039】したがって、圧下用電動機3の内部温度T
とその温度上昇率から、内部温度Tが最大許容温度T
MAX に達するまでの時間、つまり、許容時間βを推測
し、許容時間βが大きい場合には、内部温度Tが最大許
容温度TMAX に達するまでにはまだ余裕があり、現在の
電動機主回路電流IM を継続して圧下用電動機3に供給
した場合でもトリップする可能性は低いとして電流制限
を行わず、許容時間βが小さい場合には、内部温度Tが
最大許容温度TMAX に近く内部温度Tの上昇を抑制する
する必要があるとして、電流制限値iLIM を小さく設定
し電流制限を行うことにより、圧下用電動機3の発生ト
ルクが制限され、その内部温度の上昇を抑制することが
できる。
【0040】このとき、現時点での内部温度に基づいて
電流制限値iLIM を設定するようにしているから、例え
ば、内部温度が低いのにも係わらず、電流制限値iLIM
を必要以上に小さく設定し、圧下用電動機3の発生トル
クを制限してしまうようなことはなく、現在の圧下用電
動機3の内部温度に応じて可能な範囲で圧下用電動機3
を稼働させ、圧下用電動機3を有効に稼働することがで
きる。
【0041】また、現在の内部温度だけでなく、温度変
化率αを算出し、その温度上昇率から圧下用電動機3が
トリップするまでの許容時間を求めこれに応じて、電流
制限値iLIM を設定するようにしているから、例えば、
図4のS1 及びS2 に示すように、内部温度が同一であ
る場合でも温度上昇率が高い方、この場合S1 の方が許
容時間βが短くなり(β1 <β2 )先にトリップするこ
とになるが、圧下用電動機3がトリップするまでの許容
時間に基づいて電流制限値iLIM を設定するようにして
いるから、圧下用電動機3を、これがトリップしない範
囲で有効に稼働することができる。
【0042】また、例えば板厚偏差ΔHに対する自動板
厚制御の制御ゲインを大きくした場合には、圧下用電動
機3への電動機主回路電流IM の変動量が大きくなり、
頻繁に許容電流値I0 に達すると、圧下用電動機3が発
熱しその内部温度が上昇するが、このとき、現在の圧下
用電動機3の内部温度を推定し、その推定温度に基づい
て電動機への電動機主回路電流IM を調整するようにし
ているから、現在の圧下用電動機3の内部温度に応じて
圧下用電動機3がトリップすることのない範囲で圧下用
電動機3を最大限稼働することができ、高精度な板厚制
御を行うことができる。
【0043】よって、圧下用電動機3がトリップしない
範囲で圧下用電動機3を有効に稼働することができるか
ら、これに伴い板厚制御が不可能となったり、或いは圧
延が不可能となることを回避することができ、処理効率
を向上させることができる。
【0044】図5は、本発明における熱間圧延仕上げ圧
延による出側板厚偏差と圧下用電動機3の内部温度の変
化状態を表したものである。また、図6(a)は、電流
指令値i0 が許容電流値I0 を越えた場合に圧下用電動
機3をトリップさせるようにした従来の電動機の制御方
法において、AGCにおける制御ゲインを大きくした場
合の出側板厚偏差と圧下用電動機3の内部温度の変化状
態を表したもの,図6(b)は、従来の電動機の制御方
法において、AGCにおける制御ゲインを小さくした場
合の出側板厚偏差と圧下用電動機3の内部温度の変化状
態を表したものである。
【0045】図5及び図6に示すように、電動圧下装置
では、出側板厚偏差が正となり出側板厚が目標板厚より
も厚くなると、その板厚偏差に応じて圧下用電動機3を
例えば正回転させてワークロール1間のロールギャップ
を狭くする。そして、ロールギャップが狭くなり、出側
板厚が目標板厚よりも薄くなり出側板厚偏差が負となる
と、その板厚偏差に応じて圧下用電動機3を逆回転させ
てロールギャップを広くし、出側板厚が厚くなるように
調整している。このとき、板厚偏差が大きくなり、特に
出側板厚が目標板厚よりも厚い場合には、圧下用電動機
3に対する材料Lからの負荷がかかることから、圧下用
電動機3への供給電流が多くなり、許容電流値I0 を越
える電流が供給されると圧下用電動機3が発熱し、これ
に伴い圧下用電動機3の内部温度が上昇する。よって、
図5及び図6に示すように出側板厚偏差が頻繁に正とな
り、圧下用電動機3への供給電流が頻繁に増加すると、
これに伴って圧下用電動機3が発熱し、徐々に、圧下用
電動機3の内部温度が上昇していくことになる。
【0046】このとき、出側板厚偏差が負となる場合に
は圧下用電動機3を逆回転させてロールギャップを広げ
るように制御するが、この場合には、圧下用電動機3に
かかる材料Lからの負荷が軽減されるから、圧下用電動
機3は発熱しないこともあるが、図5及び図6に示すよ
うに、頻繁に出側板厚偏差が正又は負となることから、
圧下用電動機3が発熱しない状態となっても、内部温度
が低下する前に、再度ロールギャップを狭く制御するこ
とになるから、この状態が繰り返し行われることによ
り、圧下用電動機3の内部温度が徐々に上昇することに
なる。
【0047】しかしながら、図5に示すように、上記実
施の形態においては、圧下用電動機3の内部温度が上昇
するにつれて、電動機主回路電流IM がより小さくなる
ように制限しているから、内部温度が上昇するにつれて
内部温度の上昇率が抑制され、最大許容温度TMAX に達
することはない。
【0048】これに比較して、図6(a)に示すよう
に、従来の電動機の制御方法においてAGCにおける制
御ゲインを大きくした場合には、出側板厚偏差に対する
ロールギャップの応答性がよいことから、良好な板厚制
御を行うことができる。しかしながら、板厚偏差ΔHに
対する電流指令値i0 つまり、電動機主回路電流IM
大きいことから、これが頻繁に許容電流値I0 を越える
ことになって、内部温度が上昇し、圧延途中で圧下用電
動機3がトリップしてしまい、その後の板厚制御が不可
能となっている。
【0049】また、図6(b)に示すように、AGCに
おける制御ゲインを小さくした場合には、板厚偏差ΔH
に対する電流指令値i0 の変動量が小さいため、圧下用
電動機3の内部温度がそれ程上昇せずにトリップするこ
とはないが、板厚偏差ΔHに対するロールギャップの応
答性が悪いため、板厚制御性能がかなり悪化している。
【0050】これに対し、図5に示すように、本発明に
よる制御方法によれば、電動機主回路電流IM を抑制し
ているため、板厚制御性は多少悪いが圧下用電動機3が
トリップすることはないから、圧延途中で板厚制御が不
可能となったり、圧延不可能となることはない。よっ
て、全体的にみれば良好な板厚制御性能を得ることがで
きる。
【0051】なお、上記実施の形態においては、本発明
における電動機の制御方法を、熱間圧延の仕上げスタン
ド電動圧下装置の圧下用電動機に適用した場合について
説明したが、これに限るものではなく、調質圧延機等に
適用することも可能であり、圧延機に限らず、電動機に
対して繰り返しピーク負荷がかかるような状態で使用さ
れる電動機であれば適用することができる。
【0052】また、上記実施の形態においては、電動機
主回路電流IM に基づいて、圧下用電動機3の内部温度
を推定するようにしているから、新たに温度センサ等を
設ける必要がなく、容易に内部温度の推定を行うことが
できるが、例えば、温度センサ等を設け直接温度を検出
するようにしてもよく、この場合、より高精度に内部温
度を検出することができるから、より的確に電流制限値
LIM を設定することができる。
【0053】また、上記実施の形態においては、前回検
出時の内部温度T(t)と今回検出時の内部温度T(t
−1)とに基づき温度変化率αを検出するようにした場
合について説明したが、これに限らず、例えば、過去複
数時点における内部温度の変化状態に基づき検出するよ
うにしてもよい。
【0054】また、上記実施の形態においては、温度変
化率αを現在の内部温度T(t)とをもとに、内部温度
が最大許容温度TMAX に到達するまでの許容時間βを推
定し、これに基づき電流制限値iLIM を設定するように
した場合について説明したが、例えば、内部温度が要注
意温度TALM を越えたとき、現在の内部温度T(t)が
高い程、且つ、温度変化率αが大きくなる程、電流制限
値iLIM を小さく設定するようにしてもよく、この場合
も上記実施の形態と同等の効果を得ることができる。ま
た、温度変化率αに限らず、例えば、前回検出時の内部
温度と今回検出時の内部温度との差に応じて電流制限値
LIM を設定するようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る電動機の制御方法は、内部温度の上昇状況を検出
し、これをもとに、内部温度の上昇が急である程、電動
機の内部温度が最大許容温度に到達する可能性が高いも
のとして、電動機への供給電流をより制限するようにし
たから、電動機の発生トルクを抑制して電動機の内部温
度の上昇を抑制することができ、内部温度が最大許容温
度に到達することを回避することができる。
【0056】また、本発明の請求項2に係る電動機の制
御方法は、電動機の内部温度とその上昇率とを検出し、
内部温度が要注意温度範囲内にあるとき、検出した内部
温度と上昇率とをもとに、内部温度が最大許容温度に到
達するまでの許容時間を推定し、この許容時間が短くな
る程、電動機への供給電流をより小さく制限するように
したから、電動機の発生トルクを抑制し電動機の内部温
度の上昇を抑制することができ、内部温度が最大許容温
度に到達することを回避することができる。
【0057】さらに、本発明の請求項3に係る電動機の
制御方法は、電動機への供給電流に基づいて電動機の内
部温度を検出しているから、例えば温度センサ等を新た
に設けることなく容易に内部温度を検出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した連続式圧延機の一例を示す模
式的構成図である。
【図2】図1のAGC部の構成を表すブロック図であ
る。
【図3】電流制限値iLIM と許容時間βとの対応を表す
制御特性図である。
【図4】本発明の動作説明に供する説明図である。
【図5】本発明を適用した電動圧下装置により圧延した
場合の、内部温度の変化に伴う、材料の出側板厚偏差の
変化状態を表す説明図である。
【図6】従来の電動機の制御方法を適用した電動圧下装
置により圧延した場合の、内部温度の変化に伴う、材料
の出側板厚偏差の変化状態を表す説明図である。
【符号の説明】
1 ワークロール 2a,2b バックアップロール 3 圧下用電動機 4 AGC部 11 速度算出部 12 電動機制御部 35 電動機内部温度推定器 α 温度変化率 β 許容時間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機の内部温度の上昇状況を検出し、
    前記内部温度の温度上昇が急である程前記電動機への供
    給電流をより制限するようにしたことを特徴とする電動
    機の制御方法。
  2. 【請求項2】 電動機の内部温度と当該内部温度の上昇
    率とを検出し、前記内部温度が前記電動機の最大許容温
    度よりも低い要注意温度範囲内にあるとき、前記内部温
    度と前記上昇率とに基づき前記内部温度が前記最大許容
    温度に到達するまでの許容時間を推定し、当該許容時間
    が短くなる程、前記電動機への供給電流をより制限する
    ようにしたことを特徴とする電動機の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記内部温度を前記電動機への供給電流
    に基づき検出するようにしたことを特徴とする請求項2
    記載の電動機の制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101950953A (zh) * 2009-06-25 2011-01-19 通用汽车环球科技运作公司 用于sma装置的过负荷保护方法
CN103100564A (zh) * 2011-11-10 2013-05-15 上海优控科技有限公司 一种新型的轧制过程自适应控制方法
JP2017070019A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 キヤノン株式会社 モータの制御装置及び画像形成装置

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