JPH10128097A - 遠心転動造粒コーティング装置およびこれを用いた粉粒体の造粒方法ならびにコーティング方法 - Google Patents

遠心転動造粒コーティング装置およびこれを用いた粉粒体の造粒方法ならびにコーティング方法

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JPH10128097A
JPH10128097A JP8292975A JP29297596A JPH10128097A JP H10128097 A JPH10128097 A JP H10128097A JP 8292975 A JP8292975 A JP 8292975A JP 29297596 A JP29297596 A JP 29297596A JP H10128097 A JPH10128097 A JP H10128097A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠心転動造粒コーティング装置の回転皿への
粉粒体の付着、堆積を防止する。 【解決手段】 遠心転動造粒コーティング装置における
回転皿5の外周部5bが中心に向かって下向きに傾斜し
た傾斜部をなし、その外周部5bの水平方向の寸法
(P)が直径(D)に対してP≧0.25D、好ましくは
0.4D≧P≧0.25D、高さ(H)が0.1D≦H≦0.3
3D、好ましくは0.1D≦H≦0.25Dとなるよう構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠心転動造粒コー
ティング装置およびこれを用いた粉粒体の造粒方法なら
びにコーティング方法に関し、特に医薬品や食料品など
の球形造粒、あるいは球形顆粒にコーティングを施す遠
心転動造粒コーティングについての技術に関する。
【0002】
【従来の技術】粉粒体を遠心転動して球形造粒したり、
球形顆粒にコーティングを施す遠心転動造粒コーティン
グ装置(以下、「CF装置」という)は、たとえばフロ
イント産業株式会社製の「遠心流動型コーティング造粒
装置、CF−GRANULATOR」に代表されるよう
に広く市販されているものであり、その構造は図5に示
すようなものである。図5のCF装置67では、回転皿
64の周縁部と側壁とが小さな曲率半径で接しているの
で、遠心力を受けた粉粒体が垂直方向に転動する際のエ
ネルギーの摩擦損失が大きくなり、固定壁における転動
作用が小さくなり、仕込量の上限が抑制されてしまう。
【0003】そもそもCF装置は、当初は錠剤等のコー
ティングを主用途として開発されたものであったが、今
日では、球形造粒や球形顆粒表面に薬剤層などをコーテ
ィングする用途が主体となっている。
【0004】これらの用途においては、真球度の良好な
球形顆粒を収率よく所定の粒度範囲内に入るように製造
したり、均一なコーティング層を球形顆粒上に設けたり
することが要求される。そして、こういった要求に応え
るために、CF装置の構造や形状については以前から種
々の提案がなされている。
【0005】すなわち、錠剤等のコーティングに有効な
CF装置として、たとえば特公昭46−22544号公
報の「被覆方法および装置」には、図6に示すように、
中心部に水平に回転する回転皿24と、この回転皿24
の周囲に設けられた曲面減速部25と、曲面減速部25
に連なる円筒状部26から構成されたコーティングパン
27が記載されている。また、特公昭46−10878
号公報の「コーティング方法および装置」には、図7に
示すように、水平に回転する回転皿34とこれを囲む曲
面固定壁35とからなるコーティングパン37が記載さ
れている。
【0006】さらに、球形造粒等に有効なCF装置とし
て、特公昭54−992号公報の「粒子の自動コーティ
ング装置」には、図8に示すように、コーティング装置
内の湿度を水分検出器で測定することによって結合液と
乾燥用熱風の供給量を制御する自動粉末コーティング装
置47が記載されている。また、船越嘉郎氏の東北大学
における学位論文「薬剤の圧縮成形と造粒」には、図9
に示すように、固定壁55が内側に湾曲した遠心転動型
コーティング装置57が記載されている。
【0007】現在市販されているCF装置において標準
とされる粉粒体の処理能力は、たとえば回転皿の直径が
1000mmの機種では、製品仕上がりベースで30〜5
0kgとされており、これより多く仕込んだ場合には、粉
粒体が十分に遠心転動することができず、真球度の良好
な粒子が製造できなくなる。そして、このようなCF装
置における処理能力の限界は、CF装置に固有のやむを
得ないものとして受け入れられていたのである。
【0008】その一方で、近年においては製薬装置等の
大型化により製造能力がアップし、CF装置に対しても
1バッチ当たりの処理能力のアップを求める市場の要求
が強くなった。ここで、市販されているCF装置の仕様
に拘束される限り、この要求に対応するためには、さら
に大型のCF装置を設置しなければならないことにな
る。
【0009】しかし、CF装置においては、回転皿上に
ある粉粒体の落下を防ぐために、側壁と回転皿との間に
設けられた通気空隙を狭くかつ一定幅に保つことが要請
されるので、装置の大型化は加工精度上非常に困難なこ
とである。そこで、現状では、コスト高および設置面積
の増大化を甘受しつつ多数のCF装置を設置することに
より、前記した要求に対応している。しかし、このよう
な処理能力の限界は、前記した各種の提案によっては解
消することができない。
【0010】本発明者らは、このような処理能力の限界
は、粉粒体を転動させるための遠心力を個々の粒子に有
効に作用させることでクリアできるのではないかとの視
点に立って従来のCF装置について解析した結果、現在
知られているCF装置の形状は遠心力の作用を十分に利
用できるものではないことを知り、これを改善するため
特開平7−232049号公報に開示された遠心転動造
粒コーティング装置71を提案した(図10)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平7−232
049号公報に示された遠心転動造粒コーティング装置
71は、回転皿75が平面状の底面部75aから円弧状
の垂直断面をなして上方に湾曲された周縁部75bを有
するもので、処理能力を大幅に向上させることができる
ものである。しかしながら、この装置は、図10におい
て、周縁部75bの曲率半径Rが回転皿75の直径Dの
0.25倍以下と小さいため、この部分に被処理粉粒体が
付着して堆積しやすいという課題があることが見い出さ
れた。
【0012】また、この周縁部75bは、被処理粉粒体
を遠心転動させる際に、該粉粒体に対して有効に遠心力
を作用させるのに適しており、このような機能を維持し
つつ粉粒体の付着、堆積のない回転皿75の形状を定め
ることが必要とされることが本発明者らによって明らか
となった。
【0013】そこで、本発明の目的は、遠心転動造粒コ
ーティング装置の回転皿に対して被処理粉粒体が付着、
堆積することを防止できる技術を提供することにある。
【0014】また、本発明の他の目的は、被処理粉粒体
を回転皿上で遠心転動させるのに有効な遠心力を十分に
得ることができ、効率良く製品を製造できる技術を提供
することにある。
【0015】さらに、本発明のさらに他の目的は、良質
の造粒、コーティング製品を得ることのできる造粒、コ
ーティング技術を提供することにある。
【0016】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0018】すなわち、本発明の遠心転動造粒コーティ
ング装置は、回転駆動手段によって水平方向に回転する
回転皿と、所定の間隔をおいて前記回転皿の外側に設け
られ、遠心転動時における粉粒体との接粉部が実質的に
垂直に形成された円筒状の固定壁とからなり、前記回転
皿の垂直断面は、その全部またはその直径(D)に対し
て、水平方向の寸法(P)がP≧0.25Dの関係を有す
る外周部が中心に向かって下向きに傾斜した傾斜部をな
し、その傾斜部の高さ(H)が前記直径(D)に対して
0.1D≦H≦0.33Dの範囲にあるものである。
【0019】また、本発明の装置においては、回転皿の
傾斜部すなわち外周部の高さ(H)は直径(D)に対し
て好ましくは0.1D≦H≦0.25Dの範囲にあるもので
あってもよい。
【0020】さらに、回転皿の外周部(P)は直径
(D)に対して好ましくは0.4D≧P≧0.25Dの関係
を有するものであってもよい。
【0021】回転皿の傾斜部すなわち外周部は直線状で
あってもよいし、あるいは下に凸な円弧状で、その曲率
半径(R)がR≧0.5D、好ましくはR≧Dであっても
よい。
【0022】回転皿は前記した外周部と、その内側の中
央部すなわち底面部とからなりるものでもよく、該底面
部は水平に形成されていてもよい。
【0023】回転皿はその中心位置に隆起部を有するも
のであってもよく、この隆起部は回転皿の他の部分にね
じやボルト等で固定するか、あるいは回転皿の他の部分
と一体に形成してもよい。
【0024】さらに、回転皿の全体が中心に向かって下
向きに傾斜した逆円錐形状に形成されていてもよい。
【0025】また、本発明による粉粒体の造粒方法は、
前記した遠心転動造粒コーティング装置に粉粒体を仕込
み、前記回転皿を回転させつつ結合剤液あるいは結合剤
液と粉体とを供給し、粉粒体どうしあるいは粉粒体と前
記供給された粉体とを結合させるものである。回転皿と
固定壁との間隙から気体を送入しつつ造粒を行ってもよ
い。
【0026】さらに、本発明による粉粒体のコーティン
グ方法は、前記した遠心転動造粒コーテング装置に粉粒
体を仕込み、前記回転皿を回転させつつコーティング剤
液あるはコーティング剤液と粉体とを供給し、粉粒体粒
子上にコーティング層を形成させるものである。この場
合にも、回転皿と固定壁との間隙から気体を送入しつつ
コーティングを行ってもよい。
【0027】本発明の遠心転動造粒コーティング装置に
おいて、前記回転皿の垂直断面は、その全部または直径
の1/2以上の外周部は中心に向かって下側に傾斜した
実質的に直線状の傾斜部であるが、この傾斜部すなわち
外周部の水平方向の寸法が短いと、固定壁部分において
粉粒体の転動に必要な遠心力を有効に作用させるために
は、急角度または曲率半径の小さな弧状の外周部とせざ
るを得ず、粉粒体の付着、堆積が生じ易くなる。
【0028】一方、傾斜部の高さは回転皿の直径の0.1
〜0.33倍とすることが有効であって、これが0.1倍よ
り小さいと遠心力の有効利用が十分でなく、0.33倍を
超えると、粉粒体の付着、堆積が発生し易い。傾斜部は
直線状であれば付着に関しては最も良好であるが、固定
壁部分の粉粒体への遠心力の伝達の点では、幾分下に凸
な円弧状のほうが有効である。この円弧状の曲率半径は
回転皿の直径の0.5倍以上、好ましくは直径以上とす
る。曲率半径が直径未満、特に直径の0.5倍未満では、
粉粒体の付着、堆積が発生し易くなる。
【0029】また、本発明の装置の回転皿の中心位置に
設ける隆起部は、回転皿の中心付近の粉粒体を外周部に
移動させ、またその傾斜した側面で粉粒体を転動させる
作用を有するが、その形状は円錐状、截頭円錐状、半球
状等、特に限定されない。隆起部の大きさは、回転皿の
直径の1/2以下とするのがよく、これより大きいと粉
粒体の転動区域の面積が小さくなり、好ましくない。
【0030】本発明の装置の回転皿の外周部、中央部、
隆起部等の各部分は明確な境界で区画されている必要は
なく、むしろ境界における粉粒体の付着、堆積を防ぎ、
また清浄を容易にするため、適宜曲面の移行部を設けて
滑らかに接続されているのがよい。また、円弧とされる
部分は厳密な円弧でなく、楕円の一部のように曲率半径
が一定しないものでもよく、この場合、曲率半径は円弧
全体の平均的な値とする。
【0031】また、回転皿の直径を可能な限り大きくす
る必要から固定壁の接粉部は実質的に垂直とされている
が、これは回転皿とのつながりを滑らかにする程度の僅
少な曲面部として形成することを排除するものではな
い。さらに、接粉部以外の固定壁の形状は、この部位が
粉粒体の遠心転動作用とは無関係であるから任意の形状
を採用することができ、たとえば、流動層造粒装置のよ
うに拡大した直径のバグフィルタ収容部に接続してもよ
い。但し、前記のように、接粉部は実質的に垂直である
ことが要求されるものであり、たとえばその上部を内側
に湾曲した曲面に形成することなどは、粉粒体が上方に
押し上げられる際の摩擦抵抗となるのみならず、粉粒体
の収容容積も小さくなるので好ましくない。
【0032】本発明の装置には、結合剤液やコーティン
グ液を供給するためのスプレーガン、粉末を供給するた
めの粉末供給装置を備えるのが普通であり、また前記回
転皿と前記固定壁との間隙から粉粒体が落下するのを防
ぎ、粉粒体の転動を助長するとともに、乾燥機能を持た
せるため、前記間隙から気体を送入するように構成する
とよい。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0034】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1である遠心転動造粒コーティング装置を示す断面
図、図2はその遠心転動造粒コーティング装置の要部断
面図である。
【0035】図1のように、本実施の形態による遠心転
動造粒コーティング装置1は粉粒体2を遠心転動させて
これに結合剤や粉体を所定の速度で添加し、粒体を芯と
して、あるいは粉体同士を結合させて球形顆粒などを造
粒したり、このような球形顆粒などを遠心転動させつつ
粉体や結合剤を加えてその上にコーティング層を形成す
る装置であり、上部に位置する遠心転動部3と、下部に
位置する回転駆動部4からなるものである。
【0036】遠心転動部3には、投入された粉粒体2を
遠心転動させる回転皿5が収納されて遠心転動室6が形
成されており、所定の間隔のもとにこの回転皿5を包囲
するようにして、ハウジングをなす円筒状のステータ
(固定壁)7が設けられている。
【0037】回転皿5は中心側に位置する平面状の中央
部5aと、この中央部5aの外周側において中心に向か
って下向き直線状に傾斜した傾斜部をなす外周部5bと
から形成されている。図2に示すように、回転皿5の垂
直断面は外周部5bの水平方向の寸法(P)が該回転皿
5の全部またはその直径(D)に対してP≧0.25D
(2P≧1/2D)の関係を有している。回転皿5の外
周部5bの水平方向の寸法(P)は直径(D)に対して
0.4D≧P≧0.25Dの関係にあるのが好ましい。この
外周部5bの水平方向の寸法(P)が短かすぎると、ス
テータ7の固定壁部分において粉粒体2の転動に必要な
遠心力を有効に作用させるためには、外周部5bを急な
傾斜角度とせざるを得ず、粉粒体2の付着、堆積を生じ
てしまう。
【0038】また、回転皿5の外周部5bすなわち傾斜
部の中央部5aからの高さ(H)は直径(D)に対して
0.1D≦H≦0.33Dの範囲にある。さらに詳しくは、
回転皿5の外周部5bすなわち傾斜部の高さ(H)は直
径(D)に対して0.1D≦H≦0.25Dであるのが好ま
しく、高さHが直径Dの0.1倍より小さいと、回転皿5
の遠心力の有効利用が十分に行われず、0.33倍を超え
ると外周部5bへの粉粒体2の付着、堆積が生じる。
【0039】なお、回転皿5の中央部5aの中心には円
錐状の隆起部8が形成され、これによって回転皿5の歪
みが防止されて強度が確保されるとともに、回転皿5の
中央付近にある粉粒体2を遠心転動作用が行われる外周
部5bに積極的に移動させるようになっている。
【0040】遠心転動室6の上方からは、回転皿5に粉
粒体2を供給する供給管9が、その投入口9aを回転皿
5に臨ませて設けられている。さらに、図示しないタン
クに貯蔵させた結合剤や粉体をこの粉粒体2上に噴霧す
る二流体ないし三流体構造のスプレーノズル15が設け
られている。
【0041】ステータ7の内壁部のうち、遠心転動時に
おける粉粒体2との接触部、すなわち接粉部7aは回転
皿5の中央部5aに対して実質的に垂直に形成されてお
り、これによって回転皿5により遠心転動された粉粒体
2が、余分な抵抗を受けることなく接粉部7aに沿って
上方に押し上げられるようになっている。ステータ7に
は、エア(気体)10を回転皿5の下部に形成された流
体室11に取り入れるエア供給ポート7bが開設されて
いる。そして、取り入れられたエア10は流体室11か
ら回転皿5とステータ7との間の通気用の環状の間隙1
2を通って遠心転動室6に導入されるようになってい
る。したがって、このエア10の導入により、回転皿5
とステータ7との間の間隙12から粉粒体2が落下する
ことが防止されるとともに、このエア10によって粉粒
体2の乾燥が促進されるようになる。
【0042】回転駆動部4には、回転皿5を回転させる
モータ(回転駆動手段)13がケーシング14に収納さ
れて設けられている。このモータ13のシャフト13a
は回転皿5の回転中心軸に固定され、これによって回転
皿5が水平方向に回転されるようになっている。
【0043】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。
【0044】まず、遠心転動造粒コーティング装置1の
遠心転動室6の内部の回転皿5上に被処理原料である粉
粒体2を供給管9の投入口9aから所定量投入し、モー
タ13で回転皿5を回転させて該回転皿5上で粉粒体2
を遠心転動させ、またエア供給ポート7bから流体室1
1を経て通気用の間隙12から遠心転動室6の中に供給
する。
【0045】一方、スプレーノズル15から結合剤およ
び粉体を遠心転動室6内の被処理中の粉粒体2の上に供
給する。
【0046】それにより、遠心転動室6内の回転皿5の
上では粉粒体2が遠心転動され、その遠心転動状態の粉
粒体2に対して結合剤および粉体が供給されることにな
るので、粉粒体2上に粉体が被覆され、球形粒子が造
粒、コーティングされる。
【0047】その場合、本実施の形態では、回転皿5が
平面状の中央部5aの外周側に、傾斜部をなす外周部5
bを有し、しかもこの外周部5bは、その水平方向の寸
法(P)が直径(D)に対してP≧0.25D、好ましく
は0.4D≧P≧0.25Dであり、かつその傾斜部の高さ
(H)が直径(D)に対して0.1D≦H≦0.33D、好
ましくは0.1D≦H≦0.25Dであるので、回転皿5の
遠心力が十分に有効利用され、粉粒体2は回転皿5の外
周部5b上で効果的に遠心転動される。
【0048】その結果、本実施の形態によれば、粉粒体
2が回転皿5の外周部5b上に付着、堆積することな
く、所望の球形粒子製品を効率良く製造することができ
る。
【0049】(実施の形態2〜5)図3(a) 〜(d) は本
発明に用いる回転皿の他の実施の形態を示す略断面図で
ある。
【0050】まず、図3(a) に示す回転皿5は水平面状
の中央部5aがなく、全体が直線傾斜形の外周部5bと
して中心に向けて下向きに直線状に傾斜した、いわゆる
逆円錐状に形成されている。また、回転皿5の中心部に
は隆起部8が設けられていない。この形態では、回転皿
5の全体に粉粒体2が付着、堆積することを防止でき、
しかも、全体的傾斜部を用いて効率の良い造粒、コーテ
ィングを行うことができる。
【0051】次に、図3(b) の形態では、回転皿5の中
央部5aの中心には隆起部8が設けられていない。
【0052】また、図3(c) の形態においては、回転皿
5の中央部自体が水平面形状ではなくて、隆起部8aと
して上に凸な椀状または饅頭状に、該回転皿5の他の部
分と一体形成され、別体の隆起部8を設けなくても、そ
の強度を大きくするようになっている。
【0053】さらに、図3(d) の形態の場合、隆起部8
bは円錐形ではなく、截頭円錐形に形成されている。
【0054】これらの図3(a) 〜(d) の実施の形態にお
いても、粉粒体の付着、堆積がない等の所望の作用効果
を得ることができる。
【0055】(実施の形態6)図4は本発明に用いられ
る回転皿のさらに他の実施の形態を示す略断面図であ
る。
【0056】この実施の形態では、回転皿5は図3(a)
と同様に、平面状の中央部5aや隆起部8がない上に、
外周部5b’が直線状ではなくて、下に凸な円弧状の傾
斜部として形成されている。
【0057】また、この外周部5b’の曲率半径(R)
は円弧中心Cからの距離が回転皿5の直径(D)よりも
大きく形成されている。もっとも、この曲率半径(R)
はR≧0.5Dであればよいが、好ましくはR≧Dであ
る。
【0058】本実施の形態においても、回転皿5の外周
部5b’上に粉粒体2が付着、堆積しない等の所望の作
用効果を得ることができる。
【0059】以上、本発明者によってなされた発明を発
明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでも
ない。
【0060】たとえば、回転皿5の直径を可能な限り大
きくする必要からステータ7の接粉部7aは実質的に垂
直とされているが、これは回転皿5とのつながりを滑ら
かにする程度の僅少な曲面部として形成することを排除
するものではなく、後者も本発明の範囲に含まれるもの
である。さらに、接粉部7a以外のステータ7の内壁の
形状は、この部位が粉粒体2の遠心転動作用とは無関係
であるので、任意の形状を採用することができ、たとえ
ば、流動層造粒装置のように拡大した直径のバグフィル
タ収容部に接続してもよい。但し、前記のように、接粉
部7aは実質的に垂直であることが要求されるものであ
り、たとえばその上部を内側に湾曲した曲面に形成する
ことなどは、粉粒体2が上方に押し上げられる際の摩擦
抵抗となるのみならず、粉粒体2の収容容積も小さくな
るので好ましくない。
【0061】回転皿5とステータ7との間の通気用の間
隙12は、粉粒体2の落下を防止するためには近接させ
ておくことが必要であるが、落下防止の機能を発揮する
ことができる限りその幅は自由に設定することができ
る。
【0062】そして、本発明に示される粉粒体の造粒コ
ーティング技術は、医薬の芯として用いる球形顆粒(商
品名ノンパレル、フロイント産業株式会社)の製造や、
これを用いた徐放性、腸溶性などの医薬品の製造、ある
いは球形顆粒状の医薬品の製造などに適用が可能であ
り、また球形の食品やトッピングなどに用いる食品材料
の製造にも適用できる。
【0063】(実施例)図1に示す遠心転動造粒コーテ
ィング装置において、円筒状のステータ(固定壁)の内
径300mm、回転皿の直径D=299mm、外周部(傾斜
部)の高さH=45mm、外周部の水平方向の寸法P=8
4mmとし、また隆起部は円錐状とし、中央部すなわち底
面部の直径50mm、設置面からの高さ50mmとした遠心
転動造粒コーティング装置を製作した。
【0064】この装置に、蔗糖・澱粉混合の球形粒子で
ある商品名ノンパレル101(30〜42メッシュ)
(フロイント産業株式会社製)1500gを仕込み、回
転皿とステータ(固定壁)との間隙からエアを250l
/分の速度で送入しつつ回転皿を300RPMで回転し
た。装置内に乳糖2450gとコーンスターチ1050
gの混合粉末を散布しながらヒドロキシプロピルセルロ
ースHPC−L(日本曹達株式会社製)の5重量%水溶
液500mlを噴霧した。上記の粉末の散布と液の噴霧
は40分間を要した。
【0065】この操作により、仕込んだノンパレル10
1の粒子上に乳糖が均一に付着し、22〜32メッシュ
の均一な球形粒子約5000gが得られた。ステータ
(固定壁)および回転皿への粉粒体の付着は認められな
かった。
【0066】(比較例1)従来の形式の遠心転動造粒コ
ーティング装置として図5の形式のもので、ステータ
(固定壁)の内壁の直径が300mmのものを用いた他、
前記実施例と同様に構成および操作した。本比較例で
は、粉粒体の転動状態が不良で、球形粒子上の乳糖層の
厚みが不均一で、球形度が不良であった。良好な球形粒
子を得るには、仕上がりで約3000g(ノンパレル仕
込量で900g)にまで処理量を減少させる必要があっ
た。
【0067】(比較例2)従来の形式の遠心転動造粒コ
ーティング装置として図10の形式のもので、ステータ
(固定壁)の内壁の直径が300mmのものを用いた他、
前記実施例と同様に構成および操作した。本比較例で
は、生成された球形粒子は良好であったが、回転皿の湾
曲部に球形粒子や乳糖粉末が付着、堆積した。このた
め、収量は約4500gに低減し、また使用後回転皿を
清掃しなければならなかった。
【0068】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0069】(1).本発明によれば、回転皿の外周部が中
心に向かって下向きに傾斜した傾斜部をなし、その外周
部の水平方向の寸法(P)が直径(D)に対してP≧0.
25D、好ましくは0.4D≧P≧0.25D、高さ(H)
が0.1D≦H≦0.33D、好ましくは0.1D≦H≦0.2
5Dであることにより、回転皿の外周部に粉粒体が付
着、堆積することを防止できる。
【0070】(2).上記(1) により、被処理粉粒体を回転
皿の上で遠心転動させるのに有効な遠心力を十分に得る
ことができ、造粒、コーティングを効率良く行うことが
できる。
【0071】(3).上記(1) ,(2) により、良質の造粒、
コーティング製品を得ることができる。
【0072】(4).回転皿の外周部が下に凸な円弧状であ
り、その曲率半径(R)がR≧0.5D、好ましくはR≧
Dであることにより、被処理粉粒体の回転皿への付着、
堆積を防止できる。
【0073】(5).回転皿の中央位置に隆起部を設けるこ
とにより、回転皿の中央部の強度を増大させることがで
きる。
【0074】(6).回転皿と固定壁との間隙から気体を送
入しつつ、造粒、コーティングを行うことにより、その
間隙から粉粒体が回転皿の下に落下することを防止で
き、回転皿の下側部位を清浄に保つことができる。
【0075】(7).回転皿の全体が中心に向かって下向き
に傾斜した逆円錐状に形成されていることにより粉粒体
の付着を防止でき、また効率の良い造粒、コーティング
を行うことができる。
【0076】(8).回転皿の中心部位自体が隆起部として
該回転皿の他の部分と一体形成されていることにより、
回転皿とは別体の隆起部を設けなくても回転皿の強度を
増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である遠心転動造粒コー
ティング装置を示す断面図である。
【図2】図1の遠心転動造粒コーティング装置の要部断
面図である。
【図3】(a) 〜(d) は本発明に用いられる回転皿の他の
実施の形態を示す略断面図である。
【図4】本発明に用いられる回転皿のさらに他の実施の
形態を示す略断面図である。
【図5】従来の遠心転動造粒コーティング装置の一例を
示す断面図である。
【図6】従来の遠心転動造粒コーティング装置の他の一
例を示す断面図である。
【図7】従来の遠心転動造粒コーティング装置のさらに
他の一例を示す断面図である。
【図8】従来の遠心転動造粒コーティング装置のさらに
他の一例を示す断面図である。
【図9】従来の遠心転動造粒コーティング装置のさらに
他の一例を示す断面図である。
【図10】従来の遠心転動造粒コーティング装置のさら
に他の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 遠心転動造粒コーティング装置 2 粉粒体 3 遠心転動部 4 回転駆動部 5a 中央部 5b,5b’ 外周部 6 遠心転動室 7 ステータ(固定壁) 7a 接粉部 7b エア供給ポート 8,8a,8b 隆起部 9 供給管 10 エア(気体) 11 流体室 12 通気用の間隙 13 モータ(回転駆動手段) 13a シャフト 14 ケーシング 15 スプレーノズル 24 回転皿 25 曲面減速部 26 円筒状部 27 コーティングパン 34 回転皿 35 曲面固定壁 37 コーティングパン 47 自動粉末コーティング装置 55 固定壁 57 遠心転動型コーティング装置 64 回転皿 67 遠心転動造粒コーティング装置 71 遠心転動造粒コーティング装置 75 回転皿 75a 底面部 75b 周縁部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心転動室に粉粒体を投入してこれを造
    粒またはコーティングする遠心転動造粒コーティング装
    置であって、回転駆動手段によって水平方向に回転する
    回転皿と、所定の間隔をおいて前記回転皿の外側に設け
    られ、遠心転動時における粉粒体との接粉部が実質的に
    垂直に形成された円筒状の固定壁とからなり、前記回転
    皿の垂直断面は、該回転皿の全部またはその直径(D)
    に対して、水平方向の寸法(P)がP≧0.25Dの関係
    を有する外周部が中心に向かって下向きに傾斜した傾斜
    部をなし、その傾斜部の高さ(H)が前記直径(D)に
    対して0.1D≦H≦0.33Dの範囲にあることを特徴と
    する遠心転動造粒コーティング装置。
  2. 【請求項2】 前記傾斜部の高さ(H)が前記直径
    (D)に対して、0.1D≦H≦0.25Dの範囲にあるこ
    とを特徴とする請求項1記載の遠心転動造粒コーティン
    グ装置。
  3. 【請求項3】 前記外周部の水平方向の寸法(P)が前
    記直径(D)に対して0.4D≧P≧0.25Dの関係を有
    することを特徴とする請求項1または2記載の遠心転動
    造粒コーティング装置。
  4. 【請求項4】 前記傾斜部が直線状であることを特徴と
    する請求項1記載の遠心転動造粒コーティング装置。
  5. 【請求項5】 前記傾斜部が下に凸な円弧状であり、そ
    の曲率半径(R)がR≧0.5Dであることを特徴とする
    請求項1記載の遠心転動造粒コーティング装置。
  6. 【請求項6】 前記円弧の曲率半径(R)がR≧Dであ
    ることを特徴とする請求項5記載の遠心転動造粒コーテ
    ィング装置。
  7. 【請求項7】 前記回転皿は前記外周部と、その内側の
    中央部とからなり、該中央部は水平に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の遠心
    転動造粒コーティング装置。
  8. 【請求項8】 前記回転皿の中心位置に隆起部を有する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の遠
    心転動造粒コーティング装置。
  9. 【請求項9】 前記隆起部が前記回転皿の他の部分と一
    体形成されていることを特徴とする請求項8記載の遠心
    転動造粒コーティング装置。
  10. 【請求項10】 前記回転皿の全体が中心に向かって下
    向きに傾斜した逆円錐形状に形成されていることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれか1項記載の遠心転動造粒
    コーティング装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項記載の
    遠心転動造粒コーティング装置に粉粒体を仕込み、前記
    回転皿を回転させつつ結合剤液あるいは結合剤液と粉体
    とを供給し、粉粒体どうしあるいは粉粒体と前記供給さ
    れた粉体とを結合させることを特徴とする粉粒体の造粒
    方法。
  12. 【請求項12】 前記回転皿と前記固定壁との間隙から
    気体を送入しつつ造粒することを特徴とする請求項11
    記載の粉粒体の造粒方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜10のいずれか1項記載の
    遠心転動造粒コーティング装置に粉粒体を仕込み、前記
    回転皿を回転させつつコーティング剤液あるいはコーテ
    ィング剤液と粉体とを供給し、粉粒体粒子上にコーティ
    ング層を形成させることを特徴とする粉粒体のコーティ
    ング方法。
  14. 【請求項14】 前記回転皿と前記固定壁との間隙から
    気体を送入しつつコーティングすることを特徴とする請
    求項13記載の粉粒体のコーティング方法。
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