JPH10128898A - 樹脂複合パネル成形体、複合シート及びその製法 - Google Patents

樹脂複合パネル成形体、複合シート及びその製法

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JPH10128898A
JPH10128898A JP8284324A JP28432496A JPH10128898A JP H10128898 A JPH10128898 A JP H10128898A JP 8284324 A JP8284324 A JP 8284324A JP 28432496 A JP28432496 A JP 28432496A JP H10128898 A JPH10128898 A JP H10128898A
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wavelength
resin
absorbing
sheet
light
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JP8284324A
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Inventor
Tokuji Ogawa
徳治 小川
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の散乱や拡散による光量損失が小さく可視
光線を有効に透過し、さらに近赤外線波長を吸収し、且
つ外光反射防止機能を有し、映像コントラストが高く、
機器の電源を切った時にハウジング部と映像表示部とに
一体感がある各種映像機器の映像表示部の前面に設置す
る材料を提供する。 【解決手段】 透明樹脂と、特定波長域に於いて光吸収
特性を有する少なくとも一種以上の化合物から成る選択
波長吸収性シート成形体の片面又は両面に低屈折率の透
明フッ素系樹脂よりなる反射防止膜を積層した選択波長
吸収樹脂複合パネル成形体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の波長領域に
おける分光光線透過率を制御し、外光反射を大幅に低減
した選択波長吸収樹脂複合パネル成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーテレビジョンに代表される
映像機器に於いては、映し出される画像の高精細化と大
画面化という市場要求により、従来のCRTを用いた直
視型テレビジョンに加えて、プラズマディスプレイ等を
用いた発光型パネル方式、液晶ディスプレイ等を用いた
非発光型パネル方式、映像プロジェクターが内蔵された
リアプロジェクション方式等のテレビジョンが進出しつ
つある。
【0003】これら映像機器の仕様や構成する部品構造
が多様化するにつれて、画像信号源となる光源或いは放
電部あるいは画像を構成する各々の画素部分の構造的要
因により、可視光領域から赤外線波長領域にわたって、
カラー映像の3原色(赤、緑、青色)の波長帯以外の光
線が発せられ、画面の色調ムラ及び電磁波放射による機
器の誤作動等の問題が生じる。
【0004】これらの問題を映像機器の駆動回路上の電
気信号の調整により解決しようとすると、画面の全体的
な輝度の低下や色分解能の低下等の二次的な問題が発生
するため、好ましいカラー映像を得るためには光の散乱
や拡散による光量損失が小さく、且つ赤、緑、青色の全
ての波長帯の光線、特に人間の視感度が高い450〜6
50nmの波長帯の光線を効率よく透過する機能を有し
た材料が望まれている。一方、これらの新しい方式によ
る映像機器には、内部構造の保護等を目的として映像表
示スクリーン部の前面に樹脂パネルが使用されるが、室
内の電灯、蛍光灯や太陽光の外光が該パネル表面で観察
者の方向に反射し、再生された映像、画像は観察者が見
にくくなる事から外光反射防止等の改善が望まれてい
る。
【0005】従来、画面の色分解能の低下問題を解決す
るために、映像機器に特定波長帯の光線を通さない光学
フィルター機能を持たせた材料を設置する提案がある。
例えば、特開昭58−160941号公報にはメタクリ
ル樹脂にカルボン酸のネオジム化合物を含有した材料、
特開平4−7236号公報には透明樹脂中にネオジム化
合物を含有した材料、特開平5−179147号公報に
は透明樹脂中にエルビウム化合物を含有した材料等が開
示されている。
【0006】しかしながら、画面の色分解能の低下問題
を解決するこれらの方法によって得られる材料は非常に
狭い波長帯の光線を吸収する事しかできず、カラー映像
の3原色である赤、緑、青色の波長帯の光線、特に45
0〜650nmの波長帯の光線を効率よく透過する機能
を有した材料とは言えない。また、この可視光域の光線
透過率を単純に高くすると、周囲の照明等による外光が
映像に重なりコントラストが低下して好ましくない事、
映像機器の電源を切った時にハウジング部に対して映像
表示部が浮き出てしまい好ましくない事といった新たな
問題が生じる。また、近赤外線吸収フィルターとして
は、植物の生育制御や太陽光線、アーク溶接等における
閃光及び熱線の遮蔽から眼を保護するサングラス或いは
ゴーグル等の提案がある。例えば、特開昭54−250
60に近赤外線を吸収するプラスチックフィルム及び特
開昭57−198413号、特開昭61−11704
号、特開昭62−187302号公報等には熱可塑性樹
脂にベンゼンジチオール系金属錯体を配合した光学フィ
ルターが開示されている。しかし、これらの近赤外線吸
収フィルターは、映像機器の前面パネルとしての提案は
無く、映像機器の前面パネルとして用いた場合、全光線
透過率が低かったり、可視光波長域での分光光線透過率
に問題がある。
【0007】また、外光反射を防止する方法として、光
の干渉を利用した多層蒸着膜を形成する方法等が提案さ
れている。例えば、特開平5−292437号公報に
は、平均粒子が可視光の波長以下の超微粒子である2酸
化ケイ素等を用いて塗布等によりパネル表面に直接反射
防止膜を形成する方法、特開平5−307104号、特
開平8−144048号公報には透明プラスチックフィ
ルムの上面に硬化膜を形成しその上に酸化アルミニウム
層をスパッタ法で形成しフッ化マグネシウム層を蒸着法
により形成した反射防止膜の積層したフィルター、特開
平6−160982号、特開平7−28169号公報、
特開平8−48935号、特開平8−122501号公
報には樹脂基材の上に低屈折率層を形成する方法等が開
示されている。しかし、外光反射防止膜として多層蒸着
膜を形成する方法では、その形成プロセスが複雑で特に
40インチを超える大画面映像機器の前面板として、大
きな面積に均一に形成しょうとした場合には、装置全体
を大型にする必要と相まって大きな投資を要し、実用上
問題となる。また、低屈折層を形成する方法では、いず
れも形成される皮膜の厚さが0.1μm近辺と非常に薄
いことから、処理工程において空中の塵埃、ゴミ及び異
物に起因する処理表面の凹凸欠陥を充分に回避する事が
難しく、製品収率が良くない。また、樹脂基材の上に低
屈折率層を形成した反射防止フィルムは、その性能を満
足するがこれを大画面のパネルに気泡の混入やムラを無
くして更に反りの生じないよう良好に貼り合わす事が非
常に困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、映像
機器の前面パネルとして光の散乱や拡散による光量損失
が小さく450〜650nmの可視光波長領域での光線
を有効に透過し、さらには、近赤外線放射による機器の
誤作動等の防止を行い、同時に外光反射防止をして、映
像コントラストが高く、機器の電源を切った時にハウジ
ング部と映像表示部とに一体感を持たせた選択波長吸収
樹脂複合パネル成形体を提供する事である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、画像信号源となる光源
或いは放電部から発せられる光線の特定波長領域に於い
て、光学的に活性、即ち光吸収特性を有する化合物を透
明樹脂中に分散した選択波長吸収性を有するシート成形
体の表面に、更に外光反射防止層を良好に積層する事に
より上記課題を達成する事を見い出し完成した。
【0010】即ち本発明は、透明樹脂と、400〜11
00nmの波長領域での吸光度が0.01以上である少
なくとも一種以上の光吸収化合物から成る樹脂組成物か
ら構成され、全光線透過率が50〜90%、且つ430
〜650nmの可視光波長領域における分光光線透過率
が、430〜480nmで60〜85%、530〜58
0nmで50〜70%、590〜640nmで50〜8
5%の範囲内にある選択波長吸収性シート成形体の片面
又は両面に低屈折率の透明フッ素系樹脂よりなる反射防
止膜を積層した事を特徴とする選択波長吸収樹脂複合パ
ネル成形体である。
【0011】また、透明樹脂と、400〜1100nm
の波長領域での吸光度が0.01以上である少なくとも
一種以上の光吸収化合物から成る樹脂組成物から構成さ
れ、全光線透過率が50〜90%、且つ430〜650
nmの可視光波長域における分光光線透過率が、430
〜480nmで60〜85%、530〜580nmで5
0〜70%、590〜640nmで50〜85%、及び
近赤外線波長域における800nm又は/及び900n
m又は/及び1100nmの分光光線透過率が30%以
下にある選択波長吸収性シート成形体の片面又は両面に
低屈折率の透明フッ素系樹脂よりなる反射防止膜を積層
する事により、より好ましい選択波長吸収樹脂複合パネ
ル成形体が得られる。
【0012】また、透明樹脂がメタクリル樹脂である事
を特徴とした上記記載の選択波長吸収樹脂複合パネル成
形体により、更に好ましく達成される、。また、低屈折
率の反射防止膜は、厚み25〜200μmの透明フィル
ムを基材とし、その片面に0.05〜0.25μmの厚
さで屈折率1.28〜1.44の透明フッ素系樹脂、他
の片面に5〜30μmの粘着層の最低限3層からなり全
光線反射率7%未満とした選択波長吸収樹脂複合パネル
成形体により、更に好ましく達成される。
【0013】また、上記パネル成形体は透明樹脂と、4
00〜1100nmの波長域での吸光度が0.01以上
である少なくとも一種以上の光吸収化合物から成る樹脂
組成物から構成され、全光線透過率が50〜90%、且
つ430〜650nmの可視光波長域における分光光線
透過率が、430〜480nmで60〜85%、530
〜580nmで50〜70%、590〜640nmで5
0〜85%の範囲内にある選択波長吸収性シートの片面
又は両面に低屈折率の透明フッ素系樹脂よりなる反射防
止フィルムを積層した事を特徴とする選択波長吸収樹脂
複合シート、または透明樹脂と、400〜1100nm
の波長域での吸光度が0.01以上である少なくとも一
種以上の光吸収化合物から成る樹脂組成物から構成され
全光線透過率が50〜90%、且つ430〜650nm
の可視光波長域における分光光線透過率が、430〜4
80nmで60〜85%、530〜580nmで50〜
70%、590〜640nmで50〜85%、及び近赤
外線波長域における800nm又は/及び900nm又
は/及び1100nmの分光光線透過率が30%以下に
ある選択波長吸収性シートの片面又は両面に低屈折率の
透明フッ素系樹脂よりなる反射防止フィルムを積層した
事を特徴とする選択波長吸収樹脂複合シートを用いこれ
を成形することにより、容易に得られる。
【0014】また、該樹脂複合シートは選択波長吸収性
シートを押出シート成形法により成形し、続いて反射防
止膜フィルムを積層前の選択波長吸収性シートの温度が
30〜100℃、且つ反射防止膜フィルムのテンション
を1〜10kg/m(ロール長さ当たり)の緊張下で圧
着し積層する事により、更に好ましく達成される。パネ
ル成形体は投写型テレビジョン映像表示部又はプラズマ
ディスプレイ映像表示部の前面に設置されるスクリーン
用パネル成形体として好適に用いられる。図1はACタ
イプ、DCタイプの2種類のプラズマディスプレイと本
発明のパネル成形体との構成について示している。ここ
で、1はプラズマ、11は紫外線、12は可視光線、2
はガラス基板、21は表示電極、22はアドレス電極、
23はカソード電極、25は隔壁、31は誘電体、32
は保護層、33は抵抗、34は絶縁体、4は蛍光体、5
はパネル成形体である。該プラズマディスプレイでは、
プラズマ1により生じた紫外線11によって3種類の蛍
光体4を光学的に励起し、エネルギー的に緩和する際に
発する3種類の可視光12が映像の3原色となる。パネ
ル成形体5は観測者側である映像表示部の前面に設置さ
れて用いられる。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる透明樹脂とは、光の散乱や拡散による光量損
失が小さい必要があり、JIS K−7105に準じて
測定した曇り度が10%以下となる物質として定義され
る。具体的にはメタクリル樹脂、ポリカーボネイト樹
脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂等が挙げられる。特に好ましく
採用されるものは、メタクリル樹脂である。本発明で用
い得るメタクリル樹脂は、メタクリル酸メチルを主体と
する樹脂が挙げられ、これにはメチルメタクリレートの
単独重合体、又はメチルメタクリレートとメチルアクリ
レート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレー
ト、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、
アクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル
ピリジン、ビニルモルホリン、ビニルピリドンテトラヒ
ドロフルフリルアクリレート、N,N−ジメチルアミノ
エチルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、2−ヒドロキシアクリレート、エチレングリコール
モノアクリレート、グリセリンモノアクリレート、無水
マレイン酸、スチレン、もしくはα−メチルスチレンな
どの共重合可能なモノマーのいずれか一つ以上との共重
合体、及び耐熱性アクリル樹脂、低吸湿性アクリル樹脂
などが含まれる。これらは単独で用いてもよいしブレン
ドしてもよい。アクリル樹脂は、塊状重合法、懸濁重合
法、乳化重合法、溶液重合法等の公知の重合方法で得ら
れる。透明性を維持して耐衝撃性を同時に持たせるため
には耐衝撃性アクリル樹脂が用いられ、詳しくは特開昭
53−58554号公報、同55−94917号公報、
同61−32346号公報等に開示されている。簡単に
説明すると、アクリル系重合体芯材料のまわりに弾性層
及び非弾性層を交互に生成させる多段階逐次重合法によ
り製造される多段重合体から得られるものである。
【0016】本発明に用いられる光吸収化合物は、40
0〜1100nmの波長領域での吸光度が0.01以上
である物から選ばれて使用され、透明樹脂中に均一に分
散し、かつ該樹脂組成物の光学特性が一様となるために
は、25℃に於いて粉末状の形態である事が好ましい。
また、光吸収化合物粉末の大きさも組成物の光学特性に
影響を及ぼすため、粉末の重量平均粒子径が0.01〜
50μmの範囲にある事が好ましい。
【0017】具体的には、無機系顔料として、二酸化チ
タン、含硫黄ナトリウムアルミノシリケート系顔料、フ
ェロシアン化鉄、フェロシアン化第二鉄、アルミン酸コ
バルト、酸化クロム、含水酸化クロム、クロム酸鉛、塩
基性クロム酸鉛、硫酸鉛、モリブデン酸鉛、硫化カドミ
ウム、セレン化カドミウム、炭酸カドミウム、酸化鉄、
酸化第二鉄、酸化第一銅、塩基性クロム酸亜鉛カリウ
ム、ストロンチウムクロメート系顔料、カーボンブラッ
ク等、有機系顔料としてアゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔
料、縮合アゾ顔料、フタロシアニン顔料、銅フタロシア
ニン、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、バッ
ト系顔料(アントラピリミジン、フラバンスロン、臭素
化アンサンスロン、ペリノン、ペリレン、チオインジ
ゴ、塩素化イソビオランスロン、インダンスロン、オキ
サジン、アリザリン)等、染料としてアゾ系染料、ビス
アゾ系染料、トリスアゾ系染料、アントラキノン系染
料、トリフェニルメタン系染料、ポリメチン系染料、イ
ンジゴイド系染料、キノフタロン系色素、アゾクロム錯
塩染料、スチルベン系染料、ピラゾロン系染料、ナフタ
ジン系染料等、近赤外吸収色素としてシアニン系色素、
アズレニウム系色素、スクアリウム系色素、クロコニウ
ム系色素、トリフェニルメタン系色素、オキサジン系色
素、アジン系色素、トリスアゾトリフェニルアミン系色
素、ナフトキノン系色素、ナフタロシアニン金属錯体系
色素、インドアニリン金属錯体色素、ジチオール・金属
錯体系色素、ジイミニウム系化合物等が揚げられる。
【0018】好ましい光吸収化合物としては、有機色材
の紫、赤、緑、黄色の染料及び有機顔料がが挙げられ
る。これらの光吸収化合物は単独で使用しても良いし、
複数混合しても好ましく使用できる。また、有機系顔料
と下記の一般式で示されるジチオール・金属錯体系化合
物を併用して用いた場合最も効果的である。
【0019】
【化1】
【0020】(式中、Xは水素、塩素、臭素原子又はメ
チル基、ジメチレンアミン基、メトキシ基を、Mはニッ
ケル、コバルト、銅、パラジウム又は白金原子示し、C
atは第4級アンモニウムを表す) ジチオール・金属錯体系色素は、可視光線領域における
光吸収率が極めて小さく、また紫外線領域を吸収し近赤
外線領域に有する極大吸収波長の吸光度が極めて大きい
事から映像機器用前面パネルとして、視感度光線透過率
が高い。更に、ジチオール・金属錯体系化合物は、熱安
定性が良好で吸湿性を有せず水と接触させても極めて安
定な化合物であり、透明樹脂への配合が容易である。こ
のようなジチオール・金属錯体系色素類は、ハリー・ビ
ー・グレイ等がジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイェティ(J.A.C.S、88巻、48
70〜4875頁、1966年)において開示された方
法に準じて、ジチオール類と塩化ニッケルとを反応さ
せ、次いでこの反応液に第4級アンモニュウムハライド
を反応させて得ることが出来る。第4級アンモニュウム
基としては、テトラ−n−ブチルアンモニュウム基、テ
トラ−n−プロピルアンモニュウム基、トリオクチルメ
チルアンモニュウム基などが用いられる。上記の一般式
中、Xがメトキシ基置換ジチオール・ニッケル錯体系化
合物は、極大吸収波長が827nmや950nm、ジメ
チルアミン基置換ジチオール・ニッケル錯体系色素は、
極大吸収波長が1040nmで有り、プラズマディスプ
レイのスクリーン用パネル成形体に好ましいものであ
る。
【0021】本発明に用いられる化合物の吸光度とは、
下記式(1)のAで定義される値であり、図2にその測
定原理を示している。光源5から発せられ試料6に入射
する光線51の光量をI0とすると、試料から出射する
光線61は光量Iに減じる。この光量変化率I/I
0を、式(1)に従って計算して求めた値Aが吸光度で
ある。光源から発せられた光線の波長を分光する装置を
備えた一般の分光測定器を用いれば、各波長に於ける吸
光度が求められる。
【0022】
【数1】
【0023】測定する試料の形態や波長領域によって吸
光度の測定手法は異なるが、粉末状試料の吸光度を測定
する場合には、試料中を拡散して透過する光線成分も検
出する必要があるため、例えばJIS−Z8722に示
される光学測定系を利用する事ができる。本発明に於け
る樹脂組成物の製造方法は、透明樹脂中に前記の光吸収
化合物が均一に分散する方法であれば特に制限されない
が、例えば重合性単量体もしくは部分重合した重合性単
量体のシラップ中に該光吸収化合物を分散させて重合す
る方法、あらかじめ重合しておいた透明樹脂をに該光吸
収化合物を混合し、溶融混練して押出し造粒する方法等
がある。重合方法は、塊状重合、懸濁重合、溶液重合等
の公知の方法を用いる事ができる。
【0024】本発明の樹脂組成物は、光学特性及び機械
的熱的特性を損なわない範囲に於いて他の成分、例えば
補強剤、充填剤、離型剤、熱安定剤、酸化防止剤、核
剤、光安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を、任意の過程
において含有させる事ができる。本発明において、全光
線透過率の測定は、JIS K−7105法に準じた市
販の測定器を用いて行う。また、分光光線透過率の測定
は市販の分光測定器を用いて行うことができる。
【0025】本発明において、全光線透過率が50〜9
0%、且つ430〜650nmの可視光波長域における
分光光線透過率が50〜85%で、430〜480nm
で60〜85%、530〜580nmで50〜70%、
590〜640nmで50〜85%の範囲内にある。全
光線透過率が50〜90%で有れば、映像機器本来の輝
度を大きく低下させることがないので好ましい。65%
以上の全光線透過率が最も好ましい。上記の選択波長吸
収特性とする事により、カラー映像の色バランスが取り
やすい事、外光光線の吸収により対外光コントラストを
向上させることが出来る。即ち、カラー映像機器の種類
及び機種により蛍光発光体の光線強度が各々異なり、カ
ラー映像の三原色である赤、緑、青色の波長帯の光線透
過率を任意にコントロールすることが必要であり、特
に、三原色の赤、緑、青色の波長帯において、青色の光
線強度を強調する場合、その光線透過率を低下させるこ
となく光線強度の高い緑色の透過率を抑制し、青色と緑
色の吸光度差が0.02〜0.20であるものが望まれ
ている。好ましくは、0.05〜0.15の吸光度差を
有することが望ましい。
【0026】単純に緑色波長帯の透過率を低下させる
と、パネル色は赤味が強く成り、映像機器のハウジング
部との一体感が損なわれる。この場合は、650nm以
上の長波長域を吸収させる事が好ましい。従って、投写
型テレビジョン受像器で使用される三色のCRTの透写
光線強度比や色純度向上の目的等により、波長吸収スペ
クトルは平坦では無く、三色間の波長吸収特性にピーク
が有った方が好ましい。
【0027】また、プラズマディスプレイでは、上記に
加えて波長が750〜1100nmの近赤外線領域にお
いて、800nm又は/及び900nm又は/及び10
00nmの近赤外線波長域に於ける分光光線透過率が少
なくとも30%以下であり、映像機器から発せられる近
赤外線を吸収し、周辺機器への電磁波放射による誤動作
防止が可能となる。好ましくは、800nm又は/及び
900nm又は/及び1100nmの近赤外線波長領域
における分光光線透過率が20%以下である。更に好ま
しくは、分光光線透過率が10%以下である。
【0028】例えば、プラズマディスプレイの映像機器
から発せられる近赤外線が、テレビジョン、ビデオ、ク
ーラーのリモートコントロール及びパーソナルコンピュ
ータ等の赤外線通信機への誤動作防止に近赤外線域の透
過率5%以下が最も好ましい。本発明で用いる選択波長
吸収性シートは、透明樹脂と光吸収化合物から成る樹脂
組成物を成形した物であれば、一種類の樹脂組成物から
成る単層構造又は二種類以上の樹脂組成物から成る多層
構造のいずれでも良い。多層構造を有するシートを得る
ためには、二種類以上の樹脂組成物を同時に溶融押出す
る共押出成形方法により達成される。色材単独含有樹脂
層からなる多層構造体とした場合、色材の混在が抑制さ
れ色調の鮮やかさが強調されることから望ましい。
【0029】シート形状とその成形方法は特に限定され
るものではないが、例えばTダイによる押出シート成形
法を用いれば平滑、波形、プリズム形のシートを得る事
ができる。本発明のパネル成形体とするにあたっては、
当該シートを真空成形、圧空成形、スタンパブル成形に
より二次加工した後、低屈折率の透明フッ素系樹脂より
なる反射防止膜の層を塗布するなどにより、積層する
か、当該シートに反射防止フィルムをラミネートまたは
反射防止膜の層を塗布するなどにより積層した複合シー
トを二次加工して、パネル成形体とする。好ましくは、
前記した当該シートに反射防止フィルムをラミネートに
より積層した複合シートを二次加工して、パネル成形体
とすることである。
【0030】本発明の低屈折率の透明フッ素系樹脂より
なる反射防止膜は、屈折率が1.28〜1.44の透明
フッ素系樹脂を0.05〜0.25μmの薄膜厚で塗布
することで得られ、その全光線反射率が7%未満のもの
が好ましい。また、反射防止膜として低屈折率反射防止
フィルムを用いる場合、この反射防止フィルムは、光の
散乱や拡散による光量損失の少ない透明樹脂フィルムを
基材として、その片面に屈折率が1.28〜1.44の
透明フッ素系樹脂よりなる反射防止膜を、他の面に5〜
30μmの粘着層の最低限3層からなり、全光線反射率
が7%未満が好ましい。透明フッ素系樹脂からなる薄膜
を反射防止膜とするには、透明樹脂及び透明樹脂フィル
ム基材の屈折率より低屈折率でなければならない。
【0031】従来、最外層にフィルム基材よりも低屈折
率の反射防止膜を可視光波長の1/4の膜厚で形成する
と、その上面反射光と下面反射光が打ち消し合う干渉効
果により表面反射が低減することが知られている。そし
て、工業的に容易に入手出来る範囲では屈折率が1.2
8〜1.44のフッ素系樹脂が適当である。このような
含フッ素樹脂を反射防止膜とする低屈折率透明樹脂とし
ては、例えば、アクリル酸含フッ素アルキルエステル重
合体やメタクリル酸含フッ素アルキルエステル重合体、
商品名「サイトップ」(旭硝子社製)、商品名「テフロ
ンAF」(デュポン社製)が知られている。また、反射
防止透明樹脂フィルムとしては、商品名「アークトッ
プ」(旭硝子社製)、含フッ素ジ(メタ)アクリル酸エ
ステルとフマル酸ジエステルを構成単位として重合硬化
して得られた商品名「リアルック」(日本油脂社製)等
が知られており、外光反射防止性能の高いもので有る。
【0032】含フッ素樹脂を反射防止膜とした薄膜層の
厚みは、0.05〜0.25μmの範囲であり、この範
囲を外れると反射防止性能が低く好ましくない。映像画
面を観察する際の可視光波長部の反射を少なくするに
は、0.1〜0.2μmの厚さで全光線反射率が5%未
満が更に好ましい。また、透明樹脂フィルム基材は、屈
折率の大きい方が有利であり、一般的に入手し易いポリ
エチレンテレフタレート(屈折率:1.65)、ポリカ
ーボネート(屈折率:1.58)、ポリメチルメタクリ
レート(屈折率:1.49)、トリアセチルセルロース
(屈折率:1.52)等が適当な例として好ましく挙げ
られる。そして、透明樹脂フィルム基材の厚みは、25
〜200μmが好ましい。厚みが25μm未満では、強
度が不足し200μmを超えるとフィルムの剛性が高く
選択波長吸収樹脂シートへの積層一体化の際に気泡が混
入し易くなると言う問題がある。また、粘着層は、5〜
30μmが好ましい。粘着層の厚みが5μm未満では、
粘着剤を均一に形成する事が困難で、30μmを超える
と例えば夏期の高温下で選択波長吸収樹脂シートへの積
層一体化の際に透明樹脂フィルムに皺等の欠陥が生じ好
ましくない。
【0033】使用する粘着剤としては、主成分樹脂のガ
ラス転移温度が−50℃〜−130℃の範囲にあるポリ
アクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルへキシル
を使用したアクリル系、ポリイソブチレン系、シリコー
ンゴム系又は酢酸ビニル含有量が20〜40%のエチレ
ン酢酸ビニル系が好ましい。図3に、反射防止透明樹脂
フィルムの代表構成例を示す。(イ)ポリエチレン系樹
脂保護フィルム(ロ)フッ素系樹脂反射防止層(ハ)透
明樹脂フィルム基材(ニ)粘着層(ホ)ポリエチレン系
樹脂保護フィルムである。また、(ハ)透明樹脂フィル
ム基材と(ロ)フッ素系樹脂反射防止層との間に帯電防
止層を有する場合更に好適である。帯電防止剤として
は、酸化錫等の金属化合物、界面活性剤等をコーティン
グし、表面抵抗値が1010Ω以下が好適に用いられる。
【0034】外光反射防止透明樹脂フィルムを選択波長
吸収性シートにプレス又は圧着ロール等で粘着層を介し
て積層一体化する方法で樹脂複合シートとする事が出来
る。この積層一体化工程においては積層界面の間に空気
中の塵埃、原材料等から持ち込まれるゴミ、異物の混入
を防ぐために原材料等の洗浄と積層作業雰囲気の清浄化
が必要である。
【0035】さらに有利な方法としては、選択波長吸収
樹脂組成物をTダイを用いてシート状物に押し出し成形
する時、前述の反射防止透明樹脂フィルムを粘着剤を介
して圧着を兼ねた引き取りロールにより連続的に供給
し、同時に積層一体化する事で複合シートとする事が好
都合である。この方法によれば、連続生産が容易となり
工程が簡単で量産性に優れた方法である。
【0036】この際、選択波長吸収樹脂組成物の押し出
しシートに反射防止性能の高い透明樹脂フィルムを連続
的に貼り合わせラミネートする際に、積層前の選択波長
吸収性シートの温度が30〜100℃、且つ反射防止膜
フィルムのテンションは、1〜10kg/m(ロール長
さ当たり)の緊張下、ロール圧0.5〜4ton/mで
ラミネートする事により歪みが無く、均一に積層する事
が出来るので好ましい。
【0037】積層前の選択波長吸収性シートの温度が3
0℃以下では、面着剤の種類に影響されるが、ラミネー
トムラが生じやすく、且つ反射防止膜フィルムが剥がれ
易くなり問題が生じる。又、積層前の選択波長吸収性シ
ートの温度が100℃以上では、温度が高すぎてポリエ
チレン系の保護フィルムに不都合が生じ好ましくない。
積層時のシート温度が40〜90℃の範囲は、積層粘着
強度が高く最も好ましい。
【0038】反射防止フィルムのテンションが1kg/
m未満ではポリエチレン系樹脂保護フィルムの剥離がス
ムースに行われなくテンションにムラを生じ好ましくな
い。更に、テンションロールをエキスパンダーロール、
スパイラルロール方式のロールとする事により貼り合わ
せ積層時のフィルムシワを防止する事が可能となり好都
合である。又、10kg/mを超えると透明樹脂フィル
ムの緊張応力が残存し、複合パネル成形体の反りの原因
となる。また、、ロール圧0.5ton/m未満ではエ
アーを巻き込み易く、4ton/mを超えると光学的歪
みが出るので好ましくない。
【0039】以上の様にして製造された選択波長吸収樹
脂複合シートを任意の形状に成形し、選択波長吸収樹脂
複合パネル成形体とする。選択波長吸収樹脂複合パネル
成形体は、映像表示部の前面に設置される投写型テレビ
ジョン用スクリーンのパネル成形体及びプラズマディス
プレイ用スクリーンのパネル成形体として好適に用いら
れる。映像機器分野の他同様に外光反射が問題となる絵
画等の美術品ケースや額縁用面材としても有用である。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、実施例、比較例で本発明を
具体的に説明する。なお、各実施例、比較例で用いた評
価及び試験方法は次の通りである。 (1)吸光度の測定:粉末試料を2枚の石英ガラスで1
mmの間隔を持たせて挟んだ状態にし、島津製作所社製
自記分光光度計UV−3100PC型を用いて400〜
1100nmの範囲にて光吸収スペクトルを測定する。
得られたスペクトルに於いて、最大ピークを示す波長帯
での吸光度を式1に従って求める。 (2)全光線透過率:JIS K−7105に準じた日
本電色工業社製1001−DP型ヘイズメーターを用い
て測定する。 (3)分光光線透過率:樹脂試験片を島津製作所製自記
分光光度計UV−3100PC型に設置し、300〜1
100nmの波長範囲にて透過スペクトルを測定し、任
意の波長に於ける分光光線透過率を読みとる。 (4)映像コントラストの評価:平滑シート状の樹脂成
形体を、市販のプラズマディスプレイパネル(富士通ゼ
ネラル社製 プラズマビジョンM21 PDS−212
3形)又は、市販の投写型テレビジョン(松下電器産業
社製 TH−43GF型)の前面に設置し、映像のコン
トラストを目視判定した。◎は良好な場合、△は効果が
認められない場合、×は使用できないと判断される場合
を示す。 (5)映像表示部とハウジング部との一体感の評価:上
記の映像コントラストの評価を終了後映像電源を切り、
映像表示部パネル成形面とハウジングとの色調の一体感
を目視判定した。◎は良好な場合、△は効果が認められ
ない場合、×は使用できないと判断される場合を示す。 (6)分光反射率の測定:日立製自記分光光度計(モデ
ル330型)を用いて、5°反射率の分光反射率を測定
し、550nmの反射率を外光反射率とした。
【0041】
【実施例1】メタクリル樹脂(商品名 デルパウダ70
H、旭化成工業製)と、上記(1)の方法により測定し
た吸光度が0.03以上を示す光吸収化合物を表1に示
す濃度で配合し、ヘンシェルミキサーでブレンドした後
ベント付き押出機40mmφで樹脂温度250℃にてペ
レット化して樹脂組成物を得る。得られたペレットを押
出機(スクリュー径50mmφ、L/D=32、単
軸)、マルチマニホールドダイ、及びポリッシングロー
ル3本から成るユニットを用いて押出シート成形を行
い、幅300mmの単層シートを作成する。積層シート
を作成する場合は、第二の押出機(スクリュー径25m
mφ、L/D=32、単軸)を組み合わせて共押出シー
ト成形を行い、同様に幅300mmの積層シートを得る
事ができる。シートの厚みはポリッシングロールのクリ
アランスで2.0mmを目標に調整する。積層シートの
積層部の厚みは、二機の押出機の吐出量バランスで調整
する。得られた選択波長吸収性シートを、低屈折率の透
明フッ素系樹脂溶液「旭硝子社製サイトップ」の中にデ
ィップして一定の速度で引き上げる事により均一な0.
1μmの薄膜を形成し積層し、選択波長吸収樹脂複合パ
ネル成形体を得た。このパネル成形体を試験片として上
記(2)〜(6)の評価を行う。結果を表2、図−4に
示す。選択波長吸収性及び外光反射性に優れ、投写型テ
レビジョンの前面に設置した場合、画像のコントラスト
の向上及びハウジング部との一体感が認められ好ましい
ものである。
【0042】
【実施例2】吸光度が0.03以上を示す光吸収化合物
1種類を、表1に示す配合濃度で用いアクリル樹脂着色
品とした。押し出し機を2台用い、片方の原料樹脂に透
明スモーク色のアクリル樹脂(アンスラキノン系有機染
料;プラストレッド8350、スミプラストイエローH
LR、スミプラストグリーンGを配合)を用い、他方の
押し出し機に上記のアクリル樹脂着色品を用いて共押し
出しによる2層シートを作成した。シートの積層厚み
は、スモーク色が2mm、光吸収化合物で着色した層が
0.2mmである。この選択波長吸収性シートを共押し
出し成形の際に、ポリエチレンテレフタレートを透明樹
脂フィルム基材とし、含フッ素樹脂を反射防止膜として
片面に粘着層を付与した反射防止透明樹脂フィルム「日
本油脂社製商品名:リアルック」のロール巻き原反を押
し出しシートの上面及び下面に準備し、各粘着層が押し
出しシート面に位置するようにして繰出しロール、テン
ションロールを介して2kg/mのテンションを架けて
連続的に供給し、シートの表面温度が70〜75℃にあ
る時圧着ロールで積層し、樹脂複合パネル成形体を得
た。このパネル成形体を試験片として上記(2)〜
(6)の評価を行う。結果を表2、図−4に示す。選択
波長吸収性及び外光反射性に優れ好ましいものである。
【0043】
【実施例3】吸光度が0.02以上を示す光吸収化合物
として、ジチオール・ニッケル錯体系色素の三井東圧化
学社製、商品名SIR−159を用い、表1に示す濃度
で配合し、実施例1と同一条件で幅300mmの単層シ
ートの選択波長吸収性シートを成形する。この選択波長
吸収性シートを押し出し成形の際に、実施例2と同一条
件で選択波長吸収性シートの両面に、トリアセチルセル
ロースを透明樹脂フィルム基材とし、帯電防止を付与す
る反射防止フィルム「日本油脂社製商品名:リアルッ
ク」を両面に貼り付け積層した樹脂複合パネル成形体を
得た。このパネル成形体を試験片として上記(2)〜
(6)の評価を行う。結果を表2に示す。選択波長吸収
性及び外光反射性に優れ好ましいものである。また、8
20nmの近赤外領域における分光光線透過率も10%
以下を示す。また、プラズマディスプレイ前面に設置し
た場合、画像のコントラストの向上及びハウジング部と
の一体感が認められ、好ましいものである。
【0044】
【実施例4】各々の吸光度が0.03以上を示す光吸収
化合物4種とジチオール・ニッケル錯体系化合物(メト
キシ基置換ジチオール・ニッケル錯体系色素、三井東圧
化学社製、商品名SIR−159、及びSIR−13
0)とを併用し、表1に示す濃度で配合し、実施例3と
同一条件で選択波長吸収性シートの両面に反射防止フィ
ルムを貼り付け樹脂複合パネル成形体を得た。このパネ
ル成形体を試験片として上記(2)〜(6)の評価を行
う。結果を表2に示す。選択波長吸収性及び外光反射性
に優れ好ましく、プラズマディスプレイ前面に設置した
場合、画像のコントラストの向上及びハウジング部との
一体感が認められ好ましいものである。
【0045】
【比較例1】透明アクリル樹脂板を押し出し成形の際
に、実施例3と同一条件でシートの両面に、反射防止フ
ィルムを両面に貼り付け積層した樹脂複合パネル成形体
を得た。このパネル成形体を試験片として上記(2)〜
(6)の評価を行う。試験片の全光線透過率は90%を
超え、且つ430〜650nmの分光光線透過率が90
%を超える。投写型テレビジョンの前面に設置した場
合、特に映像のコントラストの向上が認められなく、外
光反射率の高いもので好ましくない。
【0046】尚、参考例として反射防止フィルムを積層
しない場合の分光反射を測定し、透明アクリル樹脂シー
トの反射率を求めた。その結果を表2、図−4に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明によって得られる選択波長吸収樹
脂複合パネル成形体は、光の散乱や拡散による光量損失
が小さく450〜650nmの可視光波長域の光線を有
効に透過し、且つ外光反射率の高いもので、蛍光灯等の
写り込みの影響が小さく、映像コントラストが高く、機
器の電源を切った時にハウジング部と映像表示部とに一
体感があるため、各種映像機器の映像表示部の前面に設
置する材料として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により得られる選択波長吸収樹脂複合パ
ネル成形体と、2種類のプラズマディスプレイとの構成
について模式的に表現した説明図である。
【図2】本発明に用いられる化合物の吸光度の測定原理
を模式的に表現した説明図である。
【図3】本発明で用いた表面反射防止透明樹脂フィルム
の一例を示す説明図である。
【図4】光線透過率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 プラズマ 11 紫外線 12 可視光線 2 ガラス基板 21 表示電極 22 アドレス電極 23 カソード電極 24 アノード電極 25 隔壁 31 誘電体 32 保護層 33 抵抗 34 絶縁体 4 蛍光体 5 選択波長吸収樹脂複合パネル成形体 6 光源 61 試料へ入射する光線 7 測定する試料 71 試料から出射する光線 (イ)ポリエチレン系樹脂保護フィルム (ロ)フッ素系樹脂反射防止層 (ハ)透明樹脂フィルム基材 (ニ)粘着層 (ホ)ポリエチレン樹脂保護フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 33:04 105:32 B29L 9:00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂と、400〜1100nmの波
    長域での吸光度が0.01以上である少なくとも一種以
    上の光吸収化合物から成る樹脂組成物から構成され、全
    光線透過率が50〜90%、且つ430〜650nmの
    可視光波長域における分光光線透過率が、430〜48
    0nmで60〜85%、530〜580nmで50〜7
    0%、590〜640nmで50〜85%の範囲内にあ
    る選択波長吸収性シート成形体の片面又は両面に低屈折
    率の透明フッ素系樹脂よりなる反射防止膜を積層した事
    を特徴とする選択波長吸収樹脂複合パネル成形体。
  2. 【請求項2】 透明樹脂と、400〜1100nmの波
    長域での吸光度が0.01以上である少なくとも一種以
    上の光吸収化合物から成る樹脂組成物から構成され全光
    線透過率が50〜90%、且つ430〜650nmの可
    視光波長域における分光光線透過率が、430〜480
    nmで60〜85%、530〜580nmで50〜70
    %、590〜640nmで50〜85%、及び近赤外線
    波長域における800nm又は/及び900nm又は/
    及び1100nmの分光光線透過率が30%以下にある
    選択波長吸収性シート成形体の片面又は両面に低屈折率
    の透明フッ素系樹脂よりなる反射防止膜を積層した事を
    特徴とする選択波長吸収樹脂複合パネル成形体。
  3. 【請求項3】 透明樹脂がメタクリル樹脂である事を特
    徴とする請求項1〜2に記載の選択波長吸収樹脂複合パ
    ネル成形体。
  4. 【請求項4】 反射防止膜が、厚み25〜200μmの
    透明フィルムを基材とし、その片面に0.05〜0.2
    5μmの厚さで屈折率1.28〜1.44の透明フッ素
    系樹脂、他の片面に5〜30μmの粘着層の最低限3層
    からなる反射防止膜フィルムからなることを特徴とする
    請求項1〜3に記載の選択波長吸収樹脂複合パネル成形
    体。
  5. 【請求項5】 透明樹脂と、400〜1100nmの波
    長域での吸光度が0.01以上である少なくとも一種以
    上の光吸収化合物から成る樹脂組成物から構成され、全
    光線透過率が50〜90%、且つ430〜650nmの
    可視光波長域における分光光線透過率が、430〜48
    0nmで60〜85%、530〜580nmで50〜7
    0%、590〜640nmで50〜85%の範囲内にあ
    る選択波長吸収性シートの片面又は両面に低屈折率の透
    明フッ素系樹脂よりなる反射防止フィルムを積層した事
    を特徴とする選択波長吸収樹脂複合シート。
  6. 【請求項6】 透明樹脂と、400〜1100nmの波
    長域での吸光度が0.01以上である少なくとも一種以
    上の光吸収化合物から成る樹脂組成物から構成され全光
    線透過率が50〜90%、且つ430〜650nmの可
    視光波長域における分光光線透過率が、430〜480
    nmで60〜85%、530〜580nmで50〜70
    %、590〜640nmで50〜85%、及び近赤外線
    波長域における800nm又は/及び900nm又は/
    及び1100nmの分光光線透過率が30%以下にある
    選択波長吸収性シートの片面又は両面に低屈折率の透明
    フッ素系樹脂よりなる反射防止フィルムを積層した事を
    特徴とする選択波長吸収樹脂複合シート。
  7. 【請求項7】 選択波長吸収性シートを押出シート成形
    し、続いて反射防止膜フィルムをラミネートにより積層
    するにあたり、積層前の選択波長吸収性シートの温度が
    30〜100℃、且つ反射防止膜フィルムのテンション
    を1〜10kg/m(ロール長さ当たり)の緊張下で圧
    着積層してラミネートする事を特徴とする請求項6〜7
    記載の選択波長吸収樹脂複合シートの製造方法。
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