JPH101307A - シリカゲル及びシリカゾルの製造方法 - Google Patents

シリカゲル及びシリカゾルの製造方法

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JPH101307A
JPH101307A JP8157191A JP15719196A JPH101307A JP H101307 A JPH101307 A JP H101307A JP 8157191 A JP8157191 A JP 8157191A JP 15719196 A JP15719196 A JP 15719196A JP H101307 A JPH101307 A JP H101307A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリカゲル及びシリカゾルの製造方法に関
し、産業廃棄物としてのケイ酸カルシウム水和物から、
簡単で安価な工程で有用成分を抽出して付加価値の高い
製品出発点とすることを目的とする。 【解決手段】 ケイ酸カルシウム水和物に硫酸水溶液を
反応させて、硫酸カルシウムとシリカゲルを含む水溶液
を生成させ、さらに得られた水溶液に苛性ソーダ水溶液
を添加してシリカゲルを溶解してケイ酸ソーダ水溶液を
生成し、そのケイ酸ソーダ水溶液中に懸濁する硫酸カル
シウムを濾過分離し、濾過したケイ酸ソーダ水溶液を鉱
酸で中和して、シリカゲルを析出させるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業廃棄物有効利用
の出発材料としてのシリカゲル及びシリカゾルの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、本発明で対象となるケイ酸カ
ルシウム水和物は、火力発電所のみならず、原子力発電
所等、その他一般の高温高圧蒸気、熱ガスを発生する設
備に於いて、その高温高圧蒸気、熱ガスを発生、貯蔵、
輸送、消費する機器に於いて熱損失を避けるために断熱
保温しなければならない必要性から多量に使用されてい
る材料である。
【0003】ケイ酸カルシウム水和物は、消石灰(Ca
(OH)2 )と珪石微粉末を水中の懸濁状態で、加圧釜
中で200 ℃以下(10at以下)の条件において合成され、
所定の形状に成形されて実用されている。生成する化合
物は、ゾノトライト(Xonotlite CaOSiO2
2 O)とトバモライト( Tobermolite 1.6CaOS
iO2 1.6H2 O)の混合物である。
【0004】このゾノトライト系断熱保温材は、600 〜
1000 ℃程度の耐火性があるので、上記の様な高温高圧
蒸気や熱ガスの断熱保温材として幅広く実用されてい
る。発電所の火力ユニットに使用されているこれらケイ
酸カルシウム水和物は、数年間使用すると劣化するの
で、数年ごとに更新しなければならない。更新の結果と
して、例えば、ある規模の火力発電所から数年に一度、
3000〜5000m2 程度のケイ酸カルシウム水和物が産業廃
棄物として排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
において排出されるケイ酸カルシウム水和物の産業廃棄
物を有効利用して、資源の有効利用及び環境の保全を図
ることを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を達成
できるようにするため、以下のように構成する。第一の
発明は、ケイ酸カルシウム水和物に強酸性水溶液を反応
させて、強酸カルシウムとシリカゲルを含む水溶液を生
成し、さらに得られた水溶液に苛性ソーダ水溶液を添加
してシリカゲルを溶解してケイ酸化合物の水溶液を生成
し、そのケイ酸化合物水溶液中に懸濁するカルシウム化
合物を濾過分離し、濾過したケイ酸化合物の水溶液を鉱
酸で中和して、シリカゲルを析出させることである。こ
こで、「鉱酸」とは、無機酸ともいい、有機酸に対する
ものであって、例えば、塩酸(HCl)、硫酸(H2
4 )、硝酸(HNO3 )等をいう。また、「強酸性水
溶液」とは、硫酸のように水溶液中でほとんど完全に電
離するような酸の水溶液をいい、例えば、硫酸水溶液、
塩酸水溶液、硝酸水溶液、等がある。
【0007】第二の発明は、ケイ酸カルシウム水和物に
硫酸水溶液を反応させて、硫酸カルシウムとシリカゲル
を含む水溶液を生成し、さらに得られた水溶液に苛性ソ
ーダ水溶液を添加してシリカゲルを溶解してケイ酸ソー
ダ水溶液を生成し、そのケイ酸ソーダ水溶液中に懸濁す
る硫酸カルシウムを濾過分離し、濾過したケイ酸ソーダ
水溶液を鉱酸で中和して、シリカゲルを析出させること
である。
【0008】第三の発明は、ケイ酸カルシウム水和物
に、塩酸又は硝酸水溶液を反応させて、塩化カルシウム
とシリカゲル、または硝酸カルシウムとシリカゲルを含
む水溶液を生成し、濾過分離によって、それぞれ、塩化
カルシウム水溶液、または硝酸カルシウム水溶液を除い
て、シリカゲルを得ることである。
【0009】第四の発明は、第二の発明において、シリ
カゲルの製造法の途中で得られるケイ酸ソーダ水溶液を
鉱酸で徐々に中和してシリカゾルを得ることである。第
五の発明は、第三の発明で得られたシリカゲルを再び苛
性ソーダに溶解し、これを鉱酸で中和してシリカゾルを
得ることである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。ケイ酸カルシウム水和物は、化学的には
ケイ酸カルシウム水和物から構成され、5 〜10μの極め
て微細なゾノトライトやトバーモライトの結晶の集合体
である。従って、水中にその粉末を分散すれば微アルカ
リ性を示す。主構成成分は、CaOとSiO2 であり、
鉱酸には容易に溶解する。本発明では、産業廃棄物とし
てのケイ酸カルシウム水和物から、有用成分を抽出して
付加価値の高い製品の出発点にしようとするものであ
る。
【0011】まず、ケイ酸カルシウム水和物を粉砕して
粉末とする。次いで、これを希硫酸水溶液に溶解する。
結果的に、以下の化学方程式に示すように、固体とし
て、硫酸カルシウム水和物(CaSO4 2H2 O石膏)
とシリカゲル(SiO2 XH2O)を生成する。 CaOSiO2 2 O+H2 SO4 aq.→CaSO4
2H2 O+SiO2 XH2 O+aq.
【0012】以上に得られた混合物に苛性ソーダ水溶液
を加えてアルカリ性とすると、以下の化学方程式の様
に、シリカゲルのみが溶解して、ケイ酸ソーダ水溶液と
なる。続いて、これを濾過すると、固体の石膏とケイ酸
ソーダ水溶液に分けられる。 CaSO4 2H2 O+SiO2 XH2 O+NaOHa
q.→CaSO4 2H2 O+Na2 OSiO2 aq.
【0013】シリカゲルは、得られたケイ酸ソーダ水溶
液から、これに鉱酸(塩酸、硫酸、硝酸等)を加えるこ
とによって容易に得られる。他方、シリカゾルは、アル
カリ性のケイ酸ソーダ水溶液に酸水溶液を加えて、pH8
〜9 に保持すれば安定したシリカゾルが得られる。
【0014】シリカゲルやシリカゾルは、多くの有効利
用できる製品の出発材料になるもので、例えば、シリカ
ゾルは、添加する酸の強弱でゲル化(凝固)の時間を変
化させることができるので、グラウト(セメントしっく
い)材料に利用できる。またシリカゲルは、多種類のゼ
オライトの製造原料に利用できる。本発明は、以上の様
な有効利用の出発材料としてのシリカゲル、シリカゾル
の製造法に関するものである。
【0015】
【実施例】
〔第一実施例〕ケイ酸カルシウム水和物について、例え
ば、100kg を、硫酸73.13kg よりやや過剰の硫酸を含む
水溶液中に溶解する。結果的に、石膏(CaSO4 2H
2 O)172kg とシリカゲル(SiO2 として41.79kg )
を含む混合溶液が得られる。次いで、上記混合溶液に苛
性ソーダ水溶液をシリカゲルが溶解する迄加え、結果的
に固体として懸濁する石膏を濾別すると、透明なケイ酸
ソーダ水溶液(SiO241.79kg を含む)が得られる。
ケイ酸ソーダ水溶液に硫酸水溶液を加えて、酸性にする
とシリカゲル(SiO2 41.79kg を含む)が得られる。
シリカゲルは、洗浄によって共存する硫酸ソーダ水溶液
を除去すれば純粋なシリカゲルが得られる。このように
構成した第一実施例においては、産業廃棄物であるケイ
酸カルシウム水和物から、簡単な工程で、純粋なシリカ
ゲルを生成することができる。
【0016】〔第二実施例〕ケイ酸カルシウム水和物に
ついて、例えば、100kg (ケイ酸カルシウム水和物は、
ゾノライトCa6 Si6 17(OH)2 とトバモライト
Ca5 Si6 18 2 4H2 Oの50%ずつの混合物であ
る) に、塩酸55.1kgよりやや過剰の塩酸を含む水溶液中
に溶解する。結果的に、SiO2 として23.2kgのシリカ
ゲルを含む塩化カルシウムの水溶液が得られる。この水
溶液を濾過洗浄することによって、純粋なシリカゲルが
得られる (SiO2 として23.2kgを含む) 。尚、ゾノラ
イトについては、 Ca6 Si6 (OH)2 OH+12HCl+aq.→6
CaCl2 +6SiO2 aq.+aq. のようにして、シリカゲルを含む塩化カルシウムが得ら
れる。トバモライトについては、 Ca5 Si6 182 4H2 O+10HCl+aq.→
5CaCl2 +6SiO2 aq.+aq. のようにして、シリカゲルを含む塩化カルシウムが得ら
れる。このように構成した第二実施例においては、産業
廃棄物であるケイ酸カルシウム水和物から、簡単な工程
で、純粋なシリカゲルを生成することができる。
【0017】〔第三実施例〕ケイ酸カルシウム水和物に
ついて、例えば、その100Kg (ケイ酸カルシウム水和物
は、ゾノライトCa6 Si6 17(OH)2 とトバモラ
イトCa5 Si6 182 4H2 Oの50%ずつの混合物
である) に硝酸95.akgよりやや過剰の硝酸を含む水溶液
中に溶解する。結果的にSiO2 として23.2kgのシリカ
ゲルを含む硝酸カルシウムの水溶液が得られる。この水
溶液を濾過洗浄することによって、純粋なシリカゲルが
得られる (SiO2 として23.2kgを含む) 。尚、ゾノラ
イトについては、 Ca6 Si6 (OH)2 OH+12HNO3 +aq. →
6Ca(NO3 ) 2 +6SiO2 aq.+aq. のようにして、シリカゲルを含む硝酸カルシウムが得ら
れる。トバモライトについては、 Ca5 Si6 182 4H2 O+10HNO3 +aq.
→5Ca(NO3 ) 2 +6SiO2 aq.+aq. のようにして、シリカゲルを含む硝酸カルシウムが得ら
れる。このように構成した第三実施例においては、産業
廃棄物であるケイ酸カルシウム水和物から、簡単な工程
で、純粋なシリカゲルを生成することができる。
【0018】〔第四実施例〕上記第一実施例に於いて得
られた透明なケイ酸ソーダ水溶液中のケイ酸ソーダの濃
度を0.3 N以下にまで希釈したケイ酸ソーダ水溶液に硫
酸を加えてpH8 〜9に保持することに依って、安定なシ
リカゾルを得ることができる。このように構成した第三
実施例においては、産業廃棄物であるケイ酸カルシウム
水和物から、簡単な工程で安定したシリカゾルを生成す
ることができる。
【0019】
【発明の効果】以上示したように、第一の発明では、産
業廃棄物であるケイ酸カルシウム水和物から、苛性ソー
ダ水溶液及び強塩基性水溶液を加えることによりシリカ
ゲルを生成することができる。したがって、簡単で安価
な工程で、ケイ酸カルシウムを有用の物質に変えること
ができるので、環境保全及び資源の有効利用に役立つ。
【0020】また、第二の発明では、産業廃棄物である
ケイ酸カルシウム水和物から、硫酸水溶液及び苛性ソー
ダ水溶液を加えることによりシリカゲルを生成すること
ができる。したがって、簡単で安価な工程で、効率良く
ケイ酸カルシウムを有用の物質に変えることができるの
で、環境保全及び資源の有効利用に役立つ。
【0021】さらにまた、第三の発明では、産業廃棄物
であるケイ酸カルシウム水和物から、硝酸水溶液若しく
は塩酸水溶液、及び、苛性ソーダ水溶液を加えることに
よりシリカゲルを生成することができる。したがって、
簡単な工程で、ケイ酸カルシウムを有用の物質に変える
ことができるので、環境保全及び資源の有効利用に役立
つ。
【0022】第四の発明では、産業廃棄物であるケイ酸
カルシウム水和物から、得られたケイ酸ソーダ水溶液を
鉱酸で除々に中和してシリカゾルを得るようにしてい
る。したがって、簡単で安価な工程で、より効率良くケ
イ酸カルシウムを有用の物質に変えることができるの
で、環境保全及び資源の有効利用に役立つ。
【0023】第五の発明では、産業廃棄物であるケイ酸
カルシウム水和物から、得られたシリカゲルを再び苛性
ソーダに溶解し、これを鉱酸で中和してシリカゾルを得
るようにしている。したがって、簡単で安価な工程で、
より効率良くケイ酸カルシウムを有用の物質に変えるこ
とができるので、環境保全及び資源の有効利用に役立
つ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ酸カルシウム水和物に強酸性水溶液
    を反応させて、強酸カルシウムとシリカゲルを含む水溶
    液を生成し、 さらに得られた水溶液に苛性ソーダ水溶液を添加してシ
    リカゲルを溶解してケイ酸化合物の水溶液を生成し、 そのケイ酸化合物水溶液中に懸濁するカルシウム化合物
    を濾過分離し、 濾過したケイ酸化合物の水溶液を鉱酸で中和して、シリ
    カゲルを析出させることを特徴とするシリカゲルの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 ケイ酸カルシウム水和物に硫酸水溶液を
    反応させて、硫酸カルシウムとシリカゲルを含む水溶液
    を生成し、 さらに得られた水溶液に苛性ソーダ水溶液を添加してシ
    リカゲルを溶解してケイ酸ソーダ水溶液を生成し、 そのケイ酸ソーダ水溶液中に懸濁する硫酸カルシウムを
    濾過分離し、 濾過したケイ酸ソーダ水溶液を鉱酸で中和して、シリカ
    ゲルを析出させることを特徴とするシリカゲルの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 ケイ酸カルシウム水和物に、塩酸又は硝
    酸水溶液を反応させて、塩化カルシウムとシリカゲル、
    または硝酸カルシウムとシリカゲルを含む水溶液を生成
    し、 濾過分離によって、それぞれ、塩化カルシウム水溶液、
    または硝酸カルシウム水溶液を除いて、シリカゲルを得
    ることを特徴とするシリカゲルの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のシリカゲルの製造法の途
    中で得られるケイ酸ソーダ水溶液を鉱酸で徐々に中和し
    てシリカゾルを得ることを特徴とするシリカゾルの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項3で得られたシリカゲルを再び苛
    性ソーダに溶解し、これを鉱酸で中和してシリカゾルを
    得ることを特徴とするシリカゾルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4672008A (en) * 1984-11-08 1987-06-09 Chugai Denki Kogyo Kabushiki Kaisha Internal oxidized Ag-Sn-In system alloy electrical contact composite
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