JPH10132025A - 衝撃緩衝体およびこの衝撃緩衝体を用いた衝撃緩衝構造 - Google Patents

衝撃緩衝体およびこの衝撃緩衝体を用いた衝撃緩衝構造

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JPH10132025A
JPH10132025A JP8284386A JP28438696A JPH10132025A JP H10132025 A JPH10132025 A JP H10132025A JP 8284386 A JP8284386 A JP 8284386A JP 28438696 A JP28438696 A JP 28438696A JP H10132025 A JPH10132025 A JP H10132025A
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Yoshiki Nishimura
佳樹 西村
Nobuyasu Ikoma
信康 生駒
Yasushi Nishimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物や橋梁等の構造物の部材間に設ける衝撃
緩衝装置は、従来のゴムを主体とした緩衝材では破壊点
が明確でないために地震のような巨大な荷重が作用した
場合には緩衝材よりもその反力により構造物を破損させ
るという二次破壊現象が発生するという問題があり、ま
た、発生荷重が設計荷重を下回る小規模な地震の場合で
も緩衝材や構造物に変位が発生し、その変位を復元させ
る必要が生じるという問題がある。 【解決手段】 座屈変形が可能な弾性体部材と剛性体部
材を一体もしくは別体として衝撃緩衝体を構成し、さら
に、この衝撃緩衝体を構造物を構成する構造体間に、そ
の一方の構造体に設けて対する他方の構造体に対向する
ように配置したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋脚と橋桁間等の
構造物間に設置する免震構造用、車両の衝撃緩衝および
港湾における大型浮体構造物等の広い分野に用いること
ができる衝撃緩衝体およびこの衝撃緩衝体を用いた衝撃
緩衝構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば橋脚と橋桁間には、鉛直方
向には安定したばね剛性と振動の吸収効果を発揮するゴ
ム単体もしくはゴムの内部に鋼板を埋設して水平方向に
多層積層した免震構造用の緩衝材が設置してある。ま
た、橋脚の側壁と橋桁の長手方向の側面との間には、橋
桁を設置するときに双方の破損を防止するために使用さ
れるゴムパッドがそのままの状態で設置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、兵庫県南部
地震では、今までの耐震設計基準で設計された構造物に
対して破壊が多発した。上記した従来のゴムを主体とし
た緩衝材では破壊点が明確でないために地震のような巨
大な荷重が作用した場合には緩衝材よりもその反力によ
り構造物を破損させるという二次破壊現象が発生すると
いう問題があり、また、発生荷重が設計荷重を下回る小
規模な地震の場合でも緩衝材や構造物に変位が発生し、
その変位を復元させる必要が生じるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする手段】そこで本発明は、座屈
変形が可能な弾性体部材と剛性体部材を一体もしくは別
体に構成して衝撃緩衝体とし、この衝撃緩衝体を構造物
を構成する構造体間に、その一方の構造体に設けて対す
る他方の構造体に対向するように配置したことを特徴と
するもので、発生荷重が構造物の設計荷重以下の場合に
おいては、変位の少ない剛性体部材で負担して構造物の
変位を設計許容量範囲内とし、大地震のような設計荷重
を上回る荷重に対しては、まず剛性体部材が破壊し、そ
の後に弾性体部材が座屈変位して荷重を受けて荷重を低
減化させ、これによって質量の小型化、分散化をはかっ
て大質量物の荷重によって構造物の基本的な部分の破壊
を防ぐものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本願発明の実施の形態を図
面を用いて説明する。図1は第1形態例の説明図、図2
は弾性体部材の断面説明図、図3は第2形態例の説明
図、図4は第3形態例の説明図、図5は第4形態例の説
明図、図6は第5形態例の説明図、図7は使用例の説明
図、図8は取り付け例の説明図、図9は機能状態を示す
グラフであり、図において、1は弾性体部材であり、天
然ゴム、合成ゴムもしくは合成樹脂等の弾性材の単体で
もよいが、以下に示すような複合材の方が後述するよう
にすべての面で好ましいもので、図2に示す如く、天然
繊維、化学繊維、金属繊維もしくはこれらの混合繊維等
による織布や不織布による積層材2が、天然ゴム、合成
ゴムもしくは合成樹脂等の弾性材3と交互になるように
埋設積層されている。
【0006】この積層は圧縮方向に直交する方向に配置
するもので、その圧縮方向のばねに関する因子は、積層
材2の積層間隔、積層材2の材質および弾性材3の材質
であるが、積層間隔がより大きな因子となる。形状は角
形、丸形等どのような断面形状でもよく、本実施の形態
は略逆V形であり、係止底部には固定用に鉄板等の補強
板4が埋設してある。
【0007】5は剛性体部材であり、合成樹脂、FRP
もしくは金属等の剛体製であり、その形状は自由であっ
て、上記弾性体部材1と複合して衝撃緩衝装置11を構
成するものであり、その複合状態は弾性体部材1と剛性
体部材5と一体に構成してもよくまた別体として構成し
てもよいもので、それらの具体例について以下に説明す
るが、いずれの場合でも剛性体部材5の高さは弾性体部
材1の高さと同じかそれより高い状態としておく。
【0008】図1は剛性体部材5を弾性体部材1に一体
に取り付けた例であり、略逆V形の弾性体部材1を覆う
ように断面形状を門形に形成した剛性体部材5を重ねて
複合状態としたもので、剛性体部材5の図示における上
部6内面は弾性体部材1の図示における上面7に当接し
ておいてもよく、また図示する如く離れた状態としてお
いてもよい。
【0009】また、必要に応じて図3に示す如く剛性体
部材5の図示における両側壁8面に線状に溝や連続する
孔等による破壊部9を形成しておいてもよい。この場
合、両側壁の破壊限界の荷重は構造物の設計荷重と同等
かそれを少し上回る程度としてもよいが、安全を考慮す
ると設計荷重を下回る方がよい。これによって破壊部9
で構造物の設計荷重以下で破壊することができることに
なる。
【0010】また、剛性体部材5の門形の形状は上記に
限るものではなくどのような形状でもよいもので、例え
ば図4に示す如く弾性体部材1の外形に沿った形状の略
逆V形でもよい。さらには、図5に示す如く、門形の上
部のない両側壁8だけの状態でもよく、さらには、その
側壁8の代わりに図6に示す如く、弾性体部材1に沿っ
て断面形状任意の支柱10を並べてもよい。
【0011】なお、上記した如く上記の各例において図
6に示す例以外は剛性体部材5は弾性体部材1と一体の
構成となっているが必ずしもその必要はなく、剛性体部
材5の両側壁を弾性体部材1の外側にして弾性体部材1
を囲むようにした別体構造としてもよく、また図6に示
す例も各支柱10を弾性体部材1と別体構造ではなく一
体となるように弾性体部材1の係止底部に取り付けた構
成としてもよい。
【0012】上記した剛性体部材5の高さは、弾性体部
材1に対して過剰に高い場合には、剛性体部材5の圧縮
作用によるモーメントが作用して破壊されるため、急激
な衝撃力が発生し、例えば橋桁移動および橋桁と橋脚の
破壊が発生する可能性があるために高さの設定は考慮す
る必要がある。したがって、剛性体部材5と弾性体部材
1の変位と荷重が一致してから剛性体部材5と弾性体部
材1の両方がその後の荷重を負担することとなり高いエ
ネルギー吸収となる。
【0013】弾性体部材1はばね特性を向上させること
と座屈破壊点を明確にするために、図2に示す如く、積
層材2が弾性材3と交互になるように埋設積層した構造
とすることによりエネルギーの吸収量を増大させ、かつ
上記の座屈破壊点を大きくし、しかも積層材2の調整に
よって選択的に座屈破壊点を明確にできる。このように
弾性体部材1に弾性材3に積層材2を埋設した材料を用
いることにより、弾性体部材1の変位の進行は弾性材3
に埋設された積層材2の一部に伸び破壊が発生すること
により連鎖的に破断が進行し、最終的には完全に弾性体
部材1が破壊されることとなり、最初の積層材2が破断
した時点の反力が最大で積層材2の破断と共に荷重は低
減する。
【0014】この弾性体部材1では吸収エネルギーは弾
性材3の歪みエネルギーに加えて積層材2の破断エネル
ギーが加算されることとなり、大きな吸収エネルギーを
発揮し、しかも反力の最大値も明確にすることができ
る。このように構成した衝撃緩衝体11は、構造物を構
成する構造体間に設置するもので、例えば図7に示す如
く、橋梁における橋脚12の側壁13の内側に橋桁14
に向けて取り付け、図8に示す如く、衝撃緩衝体11の
先部(上記上部6)が橋桁14に当接するか隙間を形成
する状態でアンカーやボルト等の固定具15によって固
定する。なお、隙間を形成した場合にはその隙間にライ
ナー等を挟んでもよい。
【0015】このように衝撃緩衝体11は、構造物(橋
梁)の構造体間(橋脚12と橋桁14間)に設置される
と、構造物に地震等の荷重がかかると、橋脚12に取り
付けられた衝撃緩衝体11に橋桁14が衝突し、衝撃緩
衝体11の剛性体部材5にまず衝突して破壊する。そこ
で、初期に作用した荷重は、剛性体部材5が負担するこ
とになるが、発生する変位は小さい。つぎに、剛性体部
材5が破壊点に到達した場合には、剛性体部材5が破壊
しながら荷重を低下させて変位が少しずつ進行すること
になる。
【0016】この時の変位量は、衝撃緩衝体11を設置
している構造物の許容変位量に対応することになるた
め、少なくとも弾性体部材1は構造物材の弾性率から産
出されるばねと同程度にする必要があり、そのため弾性
体部材1では弾性が不足することになり、剛性体部材5
の作用によってそれを補うものである。例えば、地震の
ような大きな衝撃荷重が作用した場合について説明す
る。
【0017】その地震が設計震度以内の場合は、橋桁1
4が振動して本衝撃緩衝体11に当接し、その伝搬した
外力は剛性体部材5が座屈や破壊をすることなく弾性変
形で負担し、地震が終われば直ちに復元する。したがっ
て、地震の終了によって直ちに列車等の運行は再開する
ことができる。つぎに、設計震度を上回る震度の場合
は、図9に示す如く、剛性体部材5が弾性変形するA区
間と剛性体部材5の破壊するX点、剛性体部材5が破壊
する過程のB区間と弾性体部材1が荷重を負担するY
点、弾性体部材1が座屈変形するC区間と弾性体部材1
が破壊するZ点、弾性体部材1が完全破壊するまでのD
区間に分かれ、設計地震以内では弾性変形で対応し、設
計地震以上の場合には衝撃緩衝体11が自己破壊するこ
とにより構造物の被害を最小限にすることを可能とし、
弾性材等の緩衝材にない機能を発揮することになる。
【0018】したがって、橋梁に用いた場合、橋桁14
の運動を剛性体部材5がの座屈エネルギーと座屈変形に
よる高吸収エネルギーに加えて弾性体部材1内部の積層
材2の破壊エネルギーをも加えて吸収して橋桁14の運
動の収束および破壊を大幅に減少させることにより該当
個所の損傷を最小限にすることができる。また、衝撃緩
衝体11の破壊荷重は構造物の許容荷重よりも低く設計
し、かつその荷重に対する破壊点が明確であることから
構造物やそれを構成する構造体の損傷を最小限にするこ
とができる。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明した本発明によると、座
屈変形が可能な弾性体部材と剛性体部材を一体もしくは
別体に構成して衝撃緩衝体とし、この衝撃緩衝体を構造
物を構成する構造体間に、その一方の構造体に設けて対
する他方の構造体に対向するように配置したことによ
り、発生荷重が構造物の設計荷重以下の場合において
は、変位の少ない剛性体部材で負担して構造物の変位を
設計許容量範囲内とすることができる効果を有し、大地
震のような設計荷重を上回る荷重に対しては、まず剛性
体部材が破壊し、その後に弾性体部材が座屈変位して荷
重を受けて荷重を低減化させ、これによって質量の小型
化、分散化をはかって大質量物の荷重によって構造物の
基本的な部分の破壊を防ぐことができるという効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1形態例の説明図
【図2】弾性体部材の断面説明図
【図3】第2形態例の説明図
【図4】第3形態例の説明図
【図5】第4形態例の説明図
【図6】第5形態例の説明図
【図7】使用例の説明図
【図8】取り付け例の説明図
【図9】機能状態のグラフ
【符号の簡単な説明】
1 弾性体部材 2 積層材 3 弾性材 4 補強板 5 剛性体部材 6 上部 7 上面 8 側壁 9 破壊部 10 支柱 11 衝撃緩衝体 12 橋脚 13 側壁 14 橋桁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生駒 信康 兵庫県明石市魚住町中尾1058番地 シバタ 工業株式会社内 (72)発明者 西本 安志 兵庫県明石市魚住町中尾1058番地 シバタ 工業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座屈変形が可能な弾性体部材と剛性体部
    材を一体に構成したことを特徴とする衝撃緩衝体。
  2. 【請求項2】 座屈変形が可能な弾性体部材と剛性体部
    材を別体に構成したことを特徴とする衝撃緩衝体。
  3. 【請求項3】 請求項1および請求項2において、剛性
    体部材を弾性体部材より対向する構造体側に突出させた
    ことを特徴とする衝撃緩衝体。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3において、剛性体
    部材の先端を対向する構造体に当接させたことを特徴と
    する衝撃緩衝体。
  5. 【請求項5】 請求項1および請求項2において、弾性
    体部材を剛性体部材で覆うように構成したことを特徴と
    する衝撃緩衝体。
  6. 【請求項6】 請求項1および請求項2において、剛性
    体部材を壁面構造としたことを特徴とする衝撃緩衝体。
  7. 【請求項7】 請求項1および請求項2において、剛性
    体部材に破壊部を構成したことを特徴とする衝撃緩衝
    体。
  8. 【請求項8】 請求項1および請求項2において、剛性
    体部材を柱状構造としたことを特徴とする衝撃緩衝体。
  9. 【請求項9】 請求項1および請求項2において、弾性
    体部材をゴムとしたことを特徴とする衝撃緩衝体。
  10. 【請求項10】 請求項1および請求項2において、弾
    性体部材を積層材と弾性体が交互となるように積層埋設
    したことを特徴とする衝撃緩衝体。
  11. 【請求項11】 請求項1、請求項2および請求項10
    において、積層材を織布や不織布による布としたことを
    特徴とする衝撃緩衝体。
  12. 【請求項12】 請求項10において、弾性体をゴムと
    したことを特徴とする衝撃緩衝体。
  13. 【請求項13】 請求項1から請求項3において、剛性
    体部材を剛性の高い合成樹脂、FRPもしくは金属とし
    たことを特徴とする衝撃緩衝体。
  14. 【請求項14】 請求項1および請求項2における衝撃
    緩衝体を、構造物を構成する構造体間に、その一方の構
    造体に設けて対する他方の構造体に対向するように配置
    したことを特徴とする衝撃緩衝構造。
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