JPH10132094A - 二重シール弁 - Google Patents

二重シール弁

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JPH10132094A
JPH10132094A JP29155696A JP29155696A JPH10132094A JP H10132094 A JPH10132094 A JP H10132094A JP 29155696 A JP29155696 A JP 29155696A JP 29155696 A JP29155696 A JP 29155696A JP H10132094 A JPH10132094 A JP H10132094A
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JP
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valve
seal
valve seat
bodies
double
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JP29155696A
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Hideaki Ohara
英昭 大原
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NIPPON KEYSTONE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過大な圧力の一時的な作用に対して十分な耐
久性を有し、また、弁体への着脱が容易に行えるシール
部材を備えた二重シール弁を提供する。 【解決手段】 独立作動の二個の弁体11,21と、こ
れら弁体とそれぞれ組み合わされる二つの弁座面31,
32を有する弁座30とを備え、各弁体を対応する弁座
面にそれぞれ当接させることにより、弁座と弁体とで仕
切られた流路2A,2B間を二重にシールできるように
した弁機構を有する二重シール弁1であって、各弁体の
対応する弁座面との当接部には、ショア硬さ85以上の
硬度を有するシール部材14,24が配設されているこ
とを特徴とし、また、各弁体には上記シール部材を受容
する溝部11g,21gが設けられるとともに、該溝部
に受容された各シール部材を保持するリテーナ13,2
3が設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、閉弁時に弁体と
弁座とで仕切られた両側間を二重にシールできるように
した弁機構を有する二重シール弁に関する。
【0002】
【従来の技術】閉弁時に弁体と弁座とで仕切られた両側
間を二重にシールできるようにした、いわゆる二重シー
ルの弁機構は、従来、公知である。この弁機構は、基本
的に、互いに独立して作動し得る二個の弁体と、これら
弁体とそれぞれ組み合わされる二つの弁座面を有する弁
座とを備え、上記各弁体を対応する弁座面にそれぞれ当
接させることにより、上記弁座と弁体とで仕切られた両
側間を二重にシールできるようにしたもので、例えば、
流動性の食品や飲料などを取り扱う装置あるいはプラン
ト等において、互いに異なる流路間を二重にシールして
二液の混合を防止する、いわゆる混合防止弁などの弁機
構に採用されている。
【0003】図6〜図8は、従来の二重シール弁の弁機
構およびその作動を説明するための一連の断面説明図で
ある。これらの図に示すように、上記二重シール弁で
は、弁外部に配設された異なる管路(不図示)にそれぞ
れ接続される二つの平行な流路102A,102Bが弁
箱に連通するようにして設けられ、この二つの流路10
2A,102B間に弁座130が配置されている。この
弁座130には、独立作動の二個の弁体111,121
とそれぞれ組み合わされる二つの弁座面131,132
が設けられている。一方、各弁体111,121の対応
する弁座面131,132との当接部には、ショア硬さ
が70程度の比較的軟質の合成ゴム(例えば、所謂バイ
トン等のフッ素ゴム)製のリング状シール部材114,
124が装着されている。また、図において上側に位置
する第2弁体121の下端部にも同様の合成ゴム材料で
形成されたリング状シール部材124'が装着されてい
る。これらシール部材114,124,124'は、いず
れも、弁体側に形成されたリング溝に圧入状態で装着さ
れている。
【0004】以上のように構成された弁機構では、両弁
体111,121がそれぞれ対応する弁座面131,13
2に当接し閉弁した完全閉弁状態(図6参照)において
は、弁体111,121と弁座130とで仕切られた二
つの流路102A,102B間が二重にシールされるこ
とになる。この二重シール弁は、通常時はこの状態で使
用され、上記各流路102A,102Bには異なる種類
の流体が流される。そして、開弁する際には、図7に示
されるように、まず、図において下側に位置する第1弁
体111が上側の第2弁体121に当て止められるまで
上動し、シール部材124'のシール作用により、両弁
体111,121間に形成されていた空間部109(リ
ークチャンバ)が流路に対して閉じられる。その後は、
両弁体111,121が一体的に上動し、完全開弁状態
となる(図8参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
二重シール弁では、シール部材114,124,124'
の材質に関連して、以下に述べるような問題があった。
すなわち、弁が介装された配管系の誤操作や所謂ウォー
タハンマの発生等により、管路内が一時的に設計使用圧
力以上に昇圧する場合があり、かかる場合には、合成ゴ
ム製のシール部材114,124,124'に設計強度を
越える圧縮荷重が作用し、シール部材114,124,1
24'が押し潰される結果、このシール部材114,12
4,124'の寿命が極端に短くなる。
【0006】上記のようなバルブ或いは配管用などのシ
ール部材の材料としては、合成ゴムが一般に広く用いら
れており、かかる合成ゴムで市販性の有る入手可能なも
のとしては、ショア硬さ70のものとショア硬さ90の
ものとに実質的に限られている。なお、合成ゴムの硬さ
を示す数値は、原料料の配合など製造上の理由により、
通常、±5程度のバラツキを不可避的にその許容範囲と
して含んでいる(例えばJIS規格:B 2403参
照)。ところが、従来の二重シール弁では、例えば、弁
体側に設けられたリング溝への装着性を確保するためな
どの理由により、上記シール部材114,124,12
4'としては、通常、ショア硬さ70の合成ゴムが用い
られており、かかる材質のシール部材114,124,1
24'では、一般に、15kgf/cm2程度以上の昇圧
があった場合には、そのシール性能が大きく損なわれ、
極端な寿命低下を来すことが経験されている。
【0007】尚、上述のような二重シールの弁機構が常
用される、例えば、流動性の食品や飲料などを取り扱う
装置あるいはプラント等の配管系では、その設計上の使
用圧力は、通常、3〜8kgf/cm2程度である。そ
して、上記誤操作やウォータハンマ等に対しては、最も
高圧のラインでの値(8kgf/cm2)の3倍程度の
圧力を見込んでおくことが好ましい。また、シール部材
に過大な圧縮荷重が一時的に作用した場合でも、これに
よる圧縮永久歪みが微小で2%程度以下であれば、その
後の継続使用においてもシール性が特に損なわれること
はなく、一方、この値を越えると、使用圧力によっては
その後の継続使用におけるシール性に不安が生じる場合
が有ることが知られている。
【0008】そこで、本願発明者は、鋭意研究を重ねた
結果、シール部材の材料として、従来のショア硬さ70
の合成ゴムに代えて高硬度エラストマー(例えば、ショ
ア硬さ90のフッ素ゴム等の合成ゴム)を用いた場合、
シール部材に30kgf/cm2程度の圧力が作用して
も、シール部材が押し潰されることはなく、その後の継
続使用においてもシール性を十分に維持できることを知
見した。また、シール部材の材料として4弗化エチレン
等のフッ素系樹脂を用いた場合も、そのショア硬さが高
い(ショア硬さ:Hs=130程度)ので、極めて高い
耐圧縮特性が得られ、しかも、二重シール弁のシール部
材として十分なシール性を確保できることを見出した。
【0009】ところで、従来の二重シール弁では、上記
シール部材114,124,124'の装着構造に関連し
て、以下に述べるような問題があった。すなわち、上記
各シール部材114,124,124'が装着されるリン
グ溝は、シール部材114,124,124'の受容と保
持(脱落防止)の両機能を持たせるため、通常、その断
面の周縁形状が、ある程度以上の逆テーパあるいは楔形
をなすように形成されており、シール部材114,12
4,124'はかかる断面形状のリング溝に圧入されてい
る。このため、シール部材114,124,124'の着
脱作業が非常に難しく、特に、メインテナンス時など、
リング溝に圧入されている古いシール部材114,12
4,124'を取り外して新品のシール部材114,12
4,124'を装着する際には、熟練した作業者でも、長
時間の慎重な作業が必要とされるのが実情である。
【0010】この発明は、上記技術的課題に鑑みてなさ
れたもので、過大な圧力が一時的に作用した場合でも、
これに対する十分な耐久性を有し、また、弁体への着脱
が容易に行えるシール部材を備えた二重シール弁を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、互いに独立
して作動し得る二個の弁体と、これら弁体とそれぞれ組
み合わされる二つの弁座面を有する弁座とを備え、上記
各弁体を対応する弁座面にそれぞれ当接させることによ
り、上記弁座と弁体とで仕切られた両側間を二重にシー
ルし得るようにした弁機構を有する二重シール弁を前提
とし、上記各弁体の対応する弁座面との当接部には、シ
ョア硬さ85以上の硬度を有するシール部材が配設され
ていることを特徴としたものである。
【0012】ここで、上記シール部材のショア硬さを8
5以上としたのは、シール材料として一般的な合成ゴム
の場合、実質的に入手可能なシール材料はショア硬さ7
0(±5)のものとショア硬さ90(±5)のものに限
られており、ショア硬さ70(±5)のものでは、比較
的低い圧力(例えば15kgf/cm2程度)の一時的
な作用により、シール部材が押し潰されてそのシール性
能が大きく損なわれ、極端な寿命低下を来す場合が有
り、一方、ショア硬さ85以上のものを用いた場合に
は、シール部材により高い圧力(例えば30kgf/c
2程度)が作用しても、シール部材が押し潰されるこ
とはなく、その後の継続使用においてもシール性を十分
に維持できるからである。
【0013】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、互いに独立して作動し得る二個
の弁体と、これら弁体とそれぞれ組み合わされる二つの
弁座面を有する弁座とを備え、上記各弁体を対応する弁
座面にそれぞれ当接させることにより、上記弁座と弁体
とで仕切られた両側間を二重にシールし得るようにした
弁機構を有する二重シール弁を前提とし、上記各弁体の
対応する弁座面との当接部には、24kgf/cm2
上の圧縮応力に対して圧縮永久歪みが2%以下の耐圧縮
特性を有するシール部材が配設されていることを特徴と
したものである。
【0014】ここで、上記シール部材の耐圧縮特性を、
24kgf/cm2以上の圧縮応力に対して圧縮永久歪
みが2%以下としたのは、上記二重シールの弁機構が常
用される流動性の食品や飲料などを取り扱う装置あるい
はプラント等の配管系では、その設計上の使用圧力は、
3〜8kgf/cm2程度であり、配管系の誤操作やウ
ォータハンマ等に対しては、最も高圧のラインでの値
(8kgf/cm2)の3倍程度の圧力(24kgf/
cm2)を見込んでおくことが好ましく、また、シール
部材に過大な圧縮荷重が一時的に作用した場合でも、こ
れによる圧縮永久歪みが微小で2%以下であれば、その
後の継続使用においてもシール性が特に損なわれること
はなく、一方、この値を越えると、その後の継続使用に
おけるシール性に不安が生じる場合が有るからである。
【0015】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、上記第1または第2の発明にお
いて、上記シール部材が、フッ素系樹脂でなることを特
徴としたものである。
【0016】また、本願の請求項4に係る発明(以下、
第4の発明という)は、互いに独立して作動し得る二個
の弁体と、これら弁体とそれぞれ組み合わされる二つの
弁座面を有する弁座とを備え、上記各弁体を対応する弁
座面にそれぞれ当接させることにより、上記弁座と弁体
とで仕切られた両側間を二重にシールし得るようにした
弁機構を有する二重シール弁を前提とし、上記各弁体に
は対応する弁座面との当接部に配設されるシール部材を
受容する溝部が設けられるとともに、該溝部に受容され
た上記シール部材を保持する保持部材が設けられている
ことを特徴としたものである。
【0017】更に、本願の請求項5に係る発明(以下、
第5の発明という)は、上記第4の発明において、上記
弁体の少なくともいずれか一方に配設されたシール部材
が、対応する弁座面と当接するとともに他方の弁体にも
当接し得ることを特徴としたものである。
【0018】また、更に、本願の請求項6に係る発明
(以下、第6の発明という)は、上記第4または第5の発
明において、上記保持部材が弁体に対して脱着可能に設
けられていることを特徴としたものである。
【0019】また、更に、本願の請求項7に係る発明
(以下、第7の発明という)は、上記第1〜第6の発明の
いずれか一において、上記各弁体および弁座が組み込ま
れる弁箱が互いに異なる管路にそれぞれ接続される流路
を備えており、これら流路間に上記弁座が配置され、上
記各弁体を対応する弁座面にそれぞれ当接させることに
より、上記流路間が二重にシールされることを特徴とし
たものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、例
えば、いわゆる混合防止弁に適用した場合について、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、本実施の形
態に係る混合防止弁は、例えば、設計上の最高使用圧力
が8[kgf/cm2]程度以下の流動性食品や飲料な
どを取り扱う装置あるいはプラント等に用いられるもの
であり、弁体と弁座との間のシール部分の材質および構
造など、一部を除いて、その基本的な構成および作動に
ついては、従来から良く知られているものと同様のもの
である。
【0021】図1は、本実施の形態に係る二重シール弁
としての混合防止弁1の全体構成を概略的に表した縦断
面説明図である。この図に示すように、上記混合防止弁
1では、弁外部に配設された異なる管路(不図示)にそ
れぞれ接続される二つの平行な流路(第1流路2A,第
2流路2B)が弁箱2に連通するようにして設けられ、
この二つの流路2A,2B間に弁座30が配置されてい
る。尚、これら二つの流路2A,2B内には、通常、異
なる種類の流体が流される。上記弁座30には、互いに
独立して作動し得る二個の弁体(第1弁体11,第2弁
体21)がそれぞれ組み合わされる。また、これら弁体
11,21には、それぞれ弁ステム12,22がより好ま
しくは一体的に連設され、両者で各々弁体ユニット1
0,20を形成している。尚、上記第2弁体ユニット2
0の弁ステム22は、第1弁体ユニット10の弁ステム
12の外周部に摺動自在に外嵌されている。
【0022】上記弁箱2の上部には、各弁体ユニット1
0,20を駆動するためのアクチュエータ40が、トッ
プカバー5を介して取り付けられている。このアクチュ
エータ40は、例えばエアー作動式のもので、二つの流
路2A,2B内に異なる種類の流体が流されている通常
使用時には、圧縮スプリング41,42の付勢力で、弁
体11,21が共に弁座30に着座・押圧されて二つの
流路2A,2B間が閉鎖されている。尚、図1は、この
通常使用状態を示している。また、上記弁座30および
各弁体11,21の詳細な構成については後述する。
【0023】この状態では、図2に詳しく示すように、
第1および第2の両弁体11,21間には空間部9(リ
ークチャンバ)が形成されており、このリークチャンバ
9は、第1弁体ユニット10に設けられたリーク通路1
9を介して、大気側(弁外部)に連通している。したが
って、上記両弁体11,21のいずれかについて弁座3
0との間に漏洩(リーク)が生じた場合には、このリー
クした流体が、上記リークチャンバ9及びリーク通路1
9を介して弁外部に漏出することとなり、これをモニタ
することにより、リークの発生及びいずれの弁体につい
てリークが生じているかを検知することができる。
【0024】尚、上記第1弁体ユニット10には、より
好ましくは、上記リーク通路19と反対側のステム部分
に洗浄液通路18が設けられており、洗浄液導入プラグ
18Pから通路18内に洗浄液を導入することにより、
連通孔18h(図2〜図4参照)及び後述するリテーナ
23に設けられたノズル孔23hを介して、洗浄液がリ
ークチャンバ9内に噴出させられ、該リークチャンバ9
の接液部分が効果的に洗浄されるようになっている。
【0025】一方、上記通常状態での使用を終えて二つ
の流路2A,2Bを連通させる場合には、エアー導入口
43からエアーチャンバ44内に所定圧力の操作エアー
を導入する。この操作エアーの圧力により、まず、上記
圧縮スプリング41の付勢力に抗して、第1弁体ユニッ
ト10が引き上げられて第1弁体11が開弁させられ
る。そして、所定量引き上げられると、図3に示すよう
に、この第1弁体11の上面側が第2弁体21の下面側
に当て止められ、その後は、両圧縮スプリング41,4
2の付勢力に抗しながら、第1,第2の弁体ユニット1
0,20が一体的に引き上げられ、第2弁体21も開弁
させられる。このようにして、両弁体11,21が弁座
30から完全に離間し、二つの流路2A,2Bの連通状
態が得られるようになっている(図4参照)。
【0026】本実施の形態に係る混合防止弁1の基本的
な構成および作動の概略は以上の通りであり、これは、
上述のように、従来から良く知られているものと同様の
ものである。したがって、この混合防止弁1の基本構成
および作動についてのこれ以上の詳細な説明および図示
等は省略する。
【0027】次に、上記混合防止弁1の各弁体11,2
1と弁座30との間のシール部分の構成について説明す
る。図2〜図4から良く分かるように、二つの流路2
A,2B間に配置された上記弁座30は、独立作動し得
る二個の弁体11,21とそれぞれ組み合わされる二つ
の弁座面(第1弁座面31,第2弁座面32)を有して
いる。本実施の形態では、各弁体11,21の対応する
弁座面31,32との当接部に配設されるシール部材
(第1シール部材14,第2シール部材24)として、
従来のショア硬さ70の合成ゴム(例えばフッ素ゴム)
製のものに代えて、より圧縮強度の高いシール部材を用
いた。具体的には、24[kgf/cm2]以上の圧縮
応力に対して圧縮永久歪みが2[%]以下の耐圧縮特性
を有するものを用いた。
【0028】このような耐圧縮特性を有するシール部材
14,24を用いたことにより、配管系の誤操作やウォ
ータハンマ等の発生により、上記混合防止弁1が使用さ
れる配管系の最高使用圧力(8kgf/cm2)の約3
倍程度の圧力が一時的に作用しても、圧力永久歪みは微
小であり、シール部材14,24のその後の継続使用に
おいてシール性が特に損なわれることはなくなる。つま
り、前述のように、シール部材に過大な圧縮荷重が一時
的に作用した場合でも、これによる圧縮永久歪みが微小
で、2%程度以下であれば、その後の継続使用において
も、シール性が特に損なわれることはないので、過大な
圧力の一時的な作用に対して十分な耐久性が得られるの
である。したがって、シール部材14,24の交換のた
めのメインテナンス期間を、従来、合成ゴム製のシール
部材114,124,124'を用いていた場合に比べ
て、十分に長く設定することが可能になる。
【0029】かかる耐圧縮特性を有するシール部材は、
材質をショア硬さ90(±5)以上(つまり、85以
上)の例えば高硬度エラストマーあるいは樹脂とするこ
とによって得られる。本実施の形態に係る混合防止弁1
のシール部材14,24に高硬度エラストマー(例えば
ショア硬さ90のフッ素ゴム)製のものを用いた場合、
流路内の圧力が30[kgf/cm2]まで上昇して
も、シール部材が押し潰されることは全くなく、そのシ
ール性能が損なわれることはないことが確認された。ま
た、本実施の形態では、例えばフッ素系樹脂、より好ま
しくは、4弗化エチレン樹脂(PTFE)をシール材質
に用いた。この4弗化エチレン樹脂製のシール部材の場
合には、圧縮永久歪みを1[%]以下に抑えて、約50
[kgf/cm2]までの圧縮応力に耐えられることが
確認された。なお、この4弗化エチレン樹脂製のシール
部材のショア硬さは約130であった。
【0030】上記各弁体11,21には、その対応する
弁座面31,32との当接部に配設されるシール部材
(第1シール部材14,第2シール部材24)を受容す
るリング状の溝部11g,21gが設けられている。本
実施の形態では、これら溝部11g,21gの断面の周
縁形状は、共に片側が開口した略コ字状に形成され、こ
れに適合した断面形状の嵌合部を有する各シール部材1
4,24が、それぞれの溝部11g,21g内に比較的ル
ーズに嵌合して収納されている。尚、シール部材14,
24の材質を、高硬度エラストマーあるいは樹脂、特に
フッ素系樹脂とした場合、従来のショア硬さ70の合成
ゴム製のものに比べて非常に硬度が高いので、従来のよ
うな断面の周縁形状が逆テーパあるいは楔形をなす溝部
に対して着脱することは、たとえ作業者の熟練度が高く
ても、また、特殊な治工具等を用いても、極めて困難で
ある。
【0031】また、各弁体ユニット10,20には、上
記溝部11g,21gに収納された各シール部材14,2
4を保持する保持部材としてのリテーナ(第1リテーナ
13,第2リテーナ23)が設けられている。上記第1
リテーナ13は、より好ましくは、第1弁体ユニット1
0の弁ステム12の端末部に位置するネジ結合部17
(図1参照)で、該弁ステム12に対して締結固定され
ることにより、第1シール部材14を溝部11g内に保
持している。尚、リテーナ13と弁ステム12とのネジ
結合部17の外側には、戻り止め及び脱落防止用のロッ
クナット7,7が螺着されている。尚、第1シール部材
14と第1弁体11の溝部11gの表面との間および第
1リテーナ13と第1弁体11との間には、これらの間
を通ってのリークを防止するために、例えばバイトン等
の合成ゴム(ショア硬さ70)製の"0"-リング15及
び16が配設されている。
【0032】一方、上記第2リテーナ23は、より好ま
しくは、第2弁体21の端部内径側に位置するネジ結合
部27で、該弁体21に対して締結固定されることによ
り、第2シール部材24を溝部21g内に保持してい
る。尚、第2シール部材24と第2弁体21の溝部21
gの表面との間には、この間を通ってのリークを防止す
るために、例えばバイトン等の合成ゴム製の"0"-リン
グ25が配設されている。また、図5から良く分かるよ
うに、第2リテーナ23の内周部には、例えば一対の切
欠部23sが設けられており、第2弁体21側から突き
出された突設ピン28が上記切欠部23sの一つに嵌合
することにより、第2リテーナ23の戻り止め及び脱落
防止がなされている。
【0033】以上のように、各弁体11,21にシール
部材14,24を受容する溝部11g,21gを設けると
ともに、該溝部11g,21gに受容されたシール部材
14,24を保持するリテーナ13,23を設けたので、
シール部材14,24をそれぞれの溝部11g,21g内
に比較的ルーズに嵌合して収納させた状態でも、各々の
リテーナ13,23によって、各シール部材14,24を
溝部11g,21g内に堅固に保持することができる。
すなわち、シール部材14,24の受容と保持(脱落防
止)とが別部材で行われることにより、従来、これら両
機能を共に弁体のリング溝で行わせていた場合のよう
に、シール部材14,24が無理な圧入状態で溝内に装
着されることがなくなり、シール部材14,24の装着
をはるかに容易に行うことができる。
【0034】また、特に、上記各リテーナ13,23
は、それぞれネジ結合17,27により各弁体11,21
に対して容易に脱着できるように設けられているので、
シール部材14,24の装着作業のみならず取り外し作
業も極めて容易に行うことができ、従来、シール部材1
14,124,124'が断面の周縁形状が逆テーパある
いは楔形をなすリング溝に111g,121g,121
g'に圧入状態で装着されていた場合に比べて、メイン
テナンス性を大幅に向上させることができるのである。
【0035】また、本実施の形態では、上記弁体11,
21の少なくともいずれか一方(本実施の形態では第2
弁体21)に配設された第2シール部材24が、幅広に
形成されており、対応する弁座面32と当接するととも
に他方の弁体(第1弁体11)の上面にも当接できるよ
うになっており、開弁時(図3および図4参照)には、
上記第2シール部材24の下面が第1弁体11の上面と
当接することにより、リークチャンバ9が流路2A,2
Bに対して閉塞される。したがって、従来、対応する弁
座面132と当接するシール部材124と他方の弁体1
11に当接するシール部材124'とが別体に設けられ
ていた場合に比べて、部品点数が少なくなり、また、シ
ール部材の装着あるいは取り外し作業工程も少なくて済
むようになる。
【0036】以上、説明したように、本実施の形態にに
よれば、各流路2A,2Bを流れる二液の混合を確実に
防止するために、シール性の確保が特に重視される混合
防止弁1において、そのシール部分の耐久性を大幅に高
めることができ、また、シール部材14,24の装着あ
るいは着脱作業を極めて容易に行うことができるように
なり、その組立性あるいはメインテナンス性を高める上
で多大の効果を奏することができるのである。
【0037】尚、本発明は、以上の実施態様に限定され
るものではなく、例えば、混合防止弁に限らず、二重シ
ールの弁機構が採用される他の種類の二重シール弁にも
有効に適用することができる。また、本発明について
は、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良・
変形あるいは設計上の変更などが可能であることは言う
までもない。
【0038】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、上記二重シ
ール弁において、上記各弁体の対応する弁座面との当接
部に配設されるシール部材にショア硬さ85以上の硬度
を有するシール部材を用いたので、従来、ショア硬さ7
0の合成ゴム製のものを使用していた場合のように、過
大な圧力が一時的に作用した場合でも、押し潰されてシ
ール性を失うことはなく、十分な耐久性を付与すること
ができる。この結果、シール部材の交換のためのメイン
テナンス期間をより長くすることができる。
【0039】また、本願の第2の発明によれば、上記二
重シール弁において、上記各弁体の対応する弁座面との
当接部に配設されるシール部材の耐圧縮特性を、24k
gf/cm2以上の圧縮応力に対して圧縮永久歪みが2
%以下に設定したので、配管系の誤操作やウォータハン
マ等の発生により、通常、かかる二重シール弁が使用さ
れる配管系の最高使用圧力(8kgf/cm2)の3倍
の圧力が一時的に作用しても、圧力永久歪みは微小であ
り、シール部材のその後の継続使用においてシール性が
特に損なわれることはない。すなわち、過大な圧力が一
時的に作用した場合でも、これに対する十分な耐久性を
付与することができ、シール部材の交換のためのメイン
テナンス期間をより長くすることができるのである。
【0040】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第1または第2の発明と同様の効果を奏する
ことができる。特に、上記シール部材をフッ素系樹脂製
としたので、より確実かつ十分に上記の耐圧縮特性を得
ることができる。
【0041】また、本願の第4の発明によれば、上記二
重シール弁において、各弁体には上記シール部材を受容
する溝部が設けられるとともに、該溝部に受容されたシ
ール部材を保持する保持部材が設けられているので、シ
ール部材の受容と保持(脱落防止)とが別部材で行われ
ることにより、従来、これら両機能を共に弁体のリング
溝で行わせていた場合のように、シール部材が無理な圧
入状態で溝内に装着されることがなくなり、シール部材
の装着をはるかに容易に行うことができる。
【0042】更に、本願の第5の発明によれば、基本的
には、上記第4の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、上記弁体の少なくともいずれか一
方に配設されたシール部材が、対応する弁座面と当接す
るとともに他方の弁体にも当接し得るので、従来、対応
する弁座面と当接するシール部材と他方の弁体に当接す
るシール部材とが別体に設けられていた場合に比べて、
部品点数が少なくなり、また、シール部材の装着作業工
程も少なくて済むようになる。
【0043】また、更に、本願の第6の発明によれば、
基本的には、上記第4または第5の発明と同様の効果を
奏することができる。しかも、その上、上記保持部材が
弁体に対して脱着可能に設けられているので、シール部
材の装着のみならず取り外し作業も極めて容易に行うこ
とができ、メインテナンス性を大幅に向上させることが
できる。
【0044】また、更に、本願の第7の発明によれば、
基本的には、上記第1〜第6の発明のいずれか一と同様
の効果を奏することができる。特に、具体的には、弁箱
が互いに異なる管路にそれぞれ接続される流路を備え、
各弁体を対応する弁座面にそれぞれ当接させることによ
って上記流路間が二重にシールされる、例えば混合防止
弁等に適用することができ、各流路を流れる二液の混合
を確実に防止するために、シール性の維持確保が特に重
視される当該バルブにおいて、シール部材の装着あるい
は着脱作業を極めて容易に行うことができるようにな
り、その組立性あるいはメインテナンス性を高める上で
多大の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る二重シール弁の全
体構成を示す縦断面説明図である。
【図2】 上記二重シール弁の弁機構についてその完全
閉弁状態を示す縦断面説明図である。
【図3】 上記二重シール弁の弁機構についてその開弁
初期状態を示す縦断面説明図である。
【図4】 上記二重シール弁の弁機構についてその完全
開弁状態を示す縦断面説明図である。
【図5】 図2のV−V線に沿って示したリテーナ及び弁
体の断面説明図である。
【図6】 従来の二重シール弁の弁機構についてその完
全閉弁状態を示す縦断面説明図である。
【図7】 上記従来の弁機構についてその開弁初期状態
を示す縦断面説明図である。
【図8】 上記従来の弁機構についてその完全開弁状態
を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
1…混合防止弁(二重シール弁) 2…弁箱 2A,2B…第1,第2流路 11,21…第1,第2弁体 11g,21g…溝部 13,23…第1,第2リテーナ(保持部材) 14,24…第1,第2シール部材 30…弁座 31,32…第1,第2弁座面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに独立して作動し得る二個の弁体
    と、これら弁体とそれぞれ組み合わされる二つの弁座面
    を有する弁座とを備え、上記各弁体を対応する弁座面に
    それぞれ当接させることにより、上記弁座と弁体とで仕
    切られた両側間を二重にシールし得るようにした弁機構
    を有する二重シール弁であって、 上記各弁体の対応する弁座面との当接部には、ショア硬
    さ85以上の硬度を有するシール部材が配設されている
    ことを特徴とする二重シール弁。
  2. 【請求項2】 互いに独立して作動し得る二個の弁体
    と、これら弁体とそれぞれ組み合わされる二つの弁座面
    を有する弁座とを備え、上記各弁体を対応する弁座面に
    それぞれ当接させることにより、上記弁座と弁体とで仕
    切られた両側間を二重にシールし得るようにした弁機構
    を有する二重シール弁であって、 上記各弁体の対応する弁座面との当接部には、24kg
    f/cm2以上の圧縮応力に対して圧縮永久歪みが2%
    以下の耐圧縮特性を有するシール部材が配設されている
    ことを特徴とする二重シール弁。
  3. 【請求項3】 上記シール部材がフッ素系樹脂でなるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二重シ
    ール弁。
  4. 【請求項4】 互いに独立して作動し得る二個の弁体
    と、これら弁体とそれぞれ組み合わされる二つの弁座面
    を有する弁座とを備え、上記各弁体を対応する弁座面に
    それぞれ当接させることにより、上記弁座と弁体とで仕
    切られた両側間を二重にシールし得るようにした弁機構
    を有する二重シール弁であって、 上記各弁体には対応する弁座面との当接部に配設される
    シール部材を受容する溝部が設けられるとともに、該溝
    部に受容された上記シール部材を保持する保持部材が設
    けられていることを特徴とする二重シール弁。
  5. 【請求項5】 上記弁体の少なくともいずれか一方に配
    設されたシール部材が、対応する弁座面と当接するとと
    もに他方の弁体にも当接し得ることを特徴とする請求項
    4記載の二重シール弁。
  6. 【請求項6】 上記保持部材が弁体に対して脱着可能に
    設けられていることを特徴とする請求項4または請求項
    5に記載の二重シール弁。
  7. 【請求項7】 上記各弁体および弁座が組み込まれる弁
    箱が互いに異なる管路にそれぞれ接続される流路を備え
    ており、これら流路間に上記弁座が配置され、上記各弁
    体を対応する弁座面にそれぞれ当接させることにより、
    上記流路間が二重にシールされることを特徴とする請求
    項1〜請求項6のいずれか一に記載の二重シール弁。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009209973A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Aisin Seiki Co Ltd バルブ装置およびバルブ装置の製造方法
JP2010096206A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Canon Inc インクジェット用インク製造用合流弁
US8327881B2 (en) 2008-09-19 2012-12-11 Spx Corporation Double seat valve apparatus
CN116164116A (zh) * 2021-11-24 2023-05-26 昆山新莱洁净应用材料股份有限公司 一种单座阀

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