JPH10134940A - 正特性サーミスタ発熱体 - Google Patents

正特性サーミスタ発熱体

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JPH10134940A
JPH10134940A JP30386296A JP30386296A JPH10134940A JP H10134940 A JPH10134940 A JP H10134940A JP 30386296 A JP30386296 A JP 30386296A JP 30386296 A JP30386296 A JP 30386296A JP H10134940 A JPH10134940 A JP H10134940A
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electrode
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Fuminori Kono
文則 河野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正特性サーミスタ発熱素子の発熱効率を高め
て、大電力を得ることができるとともに、正特性サーミ
スタ発熱素子の破損を防止した信頼性の高い正特性サー
ミスタ発熱体を提供すること。 【解決手段】 正特性サーミスタ発熱素子の相対する両
主面のそれぞれに、陰極と陽極の面積が異なる一対の電
極が形成され、一主面に形成された面積の大きな電極と
他主面に形成された面積の小さな電極、一主面に形成さ
れた面積の小さな電極と他主面に形成された面積の大き
な電極とが、電気的に同極となるように接続されてなる
正特性サーミスタ発熱体であって、前記電極は、両主面
にそれぞれ形成された面積の大きな電極同士が重なり合
う部分の面積が一主面の面積の50%以上となるように
構成されているとともに、両主面にそれぞれ形成された
一対の電極間の間隔が正特性サーミスタ発熱素子の厚さ
よりも狭くなるように構成されていることを特徴とする
正特性サーミスタ発熱体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正特性サーミスタ
発熱素子を用いた発熱体に係り、特に、正特性サーミス
タ発熱素子に形成される電極の構成を工夫することによ
り、発熱効率を高めて大電力を得ることができるととも
に、正特性サーミスタ発熱素子の破損を防止したものに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、各種の配管やポンプ部の
凍結防止用ヒータなどとして、正特性サーミスタ(以下
「PTC」と略記する)発熱素子を発熱源として用いた
発熱体が知られている。当該出願人は先に、上述の用途
に好適であり、且つコンパクト化を可能としたPTC発
熱体を特願平7−129608号にて提案した。この提
案によるPTC発熱体は、PTC発熱素子と一対の電極
端子とから構成されたものである。PTC発熱素子は、
チタン酸バリウム系セラミック素子からなり、相対する
両主面に、それぞれ銀ペーストからなる一対の電極が対
向して形成されている。一方、電極端子は、基部と、該
基部に連続して形成された一対の接触片及びリード線接
続部とからなり、バネ弾性に優れたステンレス板により
断面略コの字状に形成されている。そして、この電極端
子の接触片間にPTC発熱素子が配置されることによ
り、PTC発熱素子と電極端子とが電気的に接続されて
PTC発熱体が構成される。
【0003】上記のPTC発熱体は、電極端子のバネ弾
性によってPTC発熱素子が強固に掴持されることにな
るため、従来必要とされていた導電性接着剤や電極端子
のバネ性を働かせるためのケースを用いることなく、P
TC発熱素子の電極と電極端子との正常な電気的接続状
態を確実に得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のPTC発熱
体は、既に述べたように、断面略コの字状に形成された
一対の電極端子をPTC発熱素子と電気的に接続するも
のであることから、PTC発熱素子に形成される電極
は、両主面のそれぞれにおいて、陰極と陽極とが分割さ
れて対向する形状となる。しかしながら、このような電
極構成の場合には、発熱部分がPTC発熱素子の両主面
にそれぞれ形成された一対の電極間のみに限られてしま
うため発熱効率が悪く、大電力が要求されるような用
途、例えば、外径の大きな配管等の凍結防止を図るよう
な用途では使用が困難になる場合があった。また、凍結
結防止用ヒータとして使用される際、場合によっては−
20〜−40℃程度の氷点下雰囲気からヒータを立ち上
げることがあるが、その際、PTC発熱素子内部の部分
的な発熱による偏熱によって機械的な内部応力が残留
し、素子割れ等の破損が生じてしまう恐れがあった。
【0005】本発明はこのような点に基づいてなされた
もので、その目的とするところは、PTC発熱素子の発
熱効率を高めて大電力を得ることができるとともに、P
TC発熱素子の破損を防止した信頼性の高いPTC発熱
体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するべ
く本発明による正特性サーミスタ発熱体は、正特性サー
ミスタ発熱素子の相対する両主面のそれぞれに、陰極と
陽極の面積が異なる一対の電極が形成され、一主面に形
成された面積の大きな電極と他主面に形成された面積の
小さな電極、一主面に形成された面積の小さな電極と他
主面に形成された面積の大きな電極とが、電気的に同極
となるように接続されてなる正特性サーミスタ発熱体で
あって、前記電極は、両主面にそれぞれ形成された面積
の大きな電極同士が重なり合う部分の面積が一主面の面
積の50%以上となるように構成されているとともに、
両主面にそれぞれ形成された一対の電極間の間隔が正特
性サーミスタ発熱素子の厚さよりも狭くなるように構成
されていることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】図1及び図2を参照して、本発明
のPTC発熱体の実施の形態を説明する。この実施の形
態によるPTC発熱体は、PTC発熱素子1と一対の電
極端子11とから構成されている。まず、PTC発熱素
子1は、角板状に形成されたチタン酸バリウム系セラミ
ック素子からなり、相対する両主面にはそれぞれ、銀ペ
ーストからなり、陰極と陽極の面積が異なる一対の対向
電極1a、1bと1c、1dが形成されている。図1の
例では、面積の小さな電極1aが略長方形状、面積の大
きな電極1bが略L字状に形成されていて、裏面におい
ても略同形状に電極1c、1dが形成されている。
【0008】電極端子11は、基部11aと、該基部1
1aに連続して形成された一対の接触片11b、11
b’及びリード線接続部11cとからなり、バネ弾性に
優れたステンレス板により断面略コの字状に形成されて
いる。この電極端子11の接触片11b、11b’間に
PTC発熱素子1が配置されることにより、PTC発熱
素子1の電極1aと1d、電極1bと1cとが電気的に
同極となるように接続される。
【0009】ここで、上記のような電極構成のPTC発
熱体に電極端子を介して所定の電圧を印加すると、電極
1aと電極1b間、電極1cと電極1d間に電流が流れ
て発熱するとともに、電極1bと電極1dの重なり合っ
た部分間(PTC発熱素子の厚さ方向)にも電流が流れ
て発熱する。つまり、従来、両主面のそれぞれに陰極と
陽極とが分割されて対向する形状に形成された電極構成
のPTC発熱体が、両主面にそれぞれ形成された一対の
電極間しか発熱しなかったのに対し、この実施の形態に
よるPTC発熱体おいては、PTC発熱素子の表面に加
え、PTC発熱素子の内部においても発熱が行われるこ
とになる。従って、発熱効率が著しく上昇して大電力を
得ることが可能になる。
【0010】上記構成のPTC発熱体を実使用に供する
場合は、使用条件、用途等を考慮して必要に応じて適宜
に絶縁処理を施す。例えば、各種の配管やポンプ部の凍
結防止用ヒータなど、特に防水性や防湿性が要求される
用途で使用する場合には、PTC発熱体をケース内に収
納し、その空隙部に電気絶縁物を充填するか、若しくは
ケースを用いず、電気絶縁物で直接PTC発熱体を被覆
することなどが考えられる。
【0011】PTC発熱体を収納するケースの構造は何
ら限定されず、例えば、一端が開口した有底筒形状のも
のや、上面に埋込部を有する箱状のものなどが挙げら
れ、構成材料としては、例えば、PBT樹脂、ABS樹
脂、シリコーンゴム等の高分子材料、アルミナ等のセラ
ミック材料、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮等の
金属材料などが挙げられる。また、電気絶縁物として
は、例えば、液状シリコーンゴム、エポキシ樹脂等が挙
げらる。
【0012】
【実施例】以下、実際に製造したPTC発熱体の構成を
図1及び図2を参照して説明する。図1は本実施例によ
るPTC発熱体の分解斜視図であり、図2は図1のA─
A断面図である。
【0013】実施例1 この実施例では、PTC発熱素子1と、当該出願人が特
願平7−129608号にて提案した一対の電極端子1
1とを組み合わせてPTC発熱体を構成した。PTC発
熱素子1は、縦13mm、横30mm、厚さ2.5mm
の角板状に形成された、キュリー温度180℃、常温に
おける体積抵抗率約7800Ω・cmのチタン酸バリウ
ム系セラミック素子からなり、相対する両主面にはそれ
ぞれ、銀ペーストからなり、陰極と陽極の面積が異なる
一対の対向電極1a、1bと、1c、1dがスクリーン
印刷によって形成されている。図1の例では、面積の小
さな電極1a、1cが縦3mm、横18mmの略長方形
状に形成され、面積の大きな電極1b、1dが前記電極
1a、1cから2.0mmの間隔を隔てて略L字状とな
るように形成されている。つまり、このPTC発熱体に
おいては、両主面にそれぞれ形成された面積の大きな電
極1b、1d同士が重なり合う部分の面積が、一主面の
面積の約50%となるような電極構成となっている。
【0014】一方、電極端子11は、基部11aと、該
基部11aに連続して形成された一対の接触片11b、
11b’及びリード線接続部11cとからなり、バネ弾
性に優れた厚さ0.3mmのステンレス板により断面略
コの字状に形成されている。この電極端子11の接触片
11b、11b’間にPTC発熱素子1が配置されるこ
とにより、PTC発熱素子1の電極1aと電極1d、電
極1bと電極1cとが電気的に同極となるように接続さ
れる。
【0015】実施例2 面積の小さな電極1a、1cを縦3mm、横14mmの
略長方形状に形成した他は、実施例1と同様にしてPT
C発熱体を製造した。このPTC発熱体においては、両
主面にそれぞれ形成された面積の大きな電極1b、1d
同士が重なり合う部分の面積が、一主面の面積の約60
%となるような電極構成となっている。
【0016】比較例1 面積の小さな電極1a、1cを縦3mm、横22mmの
略長方形状に形成した他は、実施例1と同様にしてPT
C発熱体を製造した。このPTC発熱体においては、両
主面にそれぞれ形成された面積の大きな電極1b、1d
同士が重なり合う部分の面積が、一主面の面積の約40
%となるような電極構成となっている。
【0017】比較例2 面積の小さな電極1a、1cを縦3mm、横14mmの
略長方形状に形成するとともに、面積の大きな電極1
b、1dを前記電極1a、1cから、PTC発熱素子の
厚さと同じ2.5mmの間隔を隔てて略L字状となるよ
うに形成した他は、実施例1と同様にしてPTC発熱体
を製造した。このPTC発熱体においては、両主面にそ
れぞれ形成された面積の大きな電極1b、1d同士が重
なり合う部分の面積が、一主面の面積の約53%となる
ような電極構成となっている。
【0018】ここで、上記のようにして得られた4種類
のPTC発熱体を試料として、発熱特性を評価した。ま
ず、電極端子11のリード線接続部11cに電源供給用
のリード線をスポット溶接によって接続したものを一端
が開口した有底筒形状のシリコーンゴムケース内に収納
し、その空隙部に液状シリコーンゴムを注入して加熱硬
化させた。次に、このようにして絶縁処理を施したPT
C発熱体を、長さ400mm、幅200mm、厚さ3m
mのアルミニウム放熱板の中央部に装着し、常温雰囲気
中にてAC100Vの電圧を印加して発熱量を測定し
た。サンプル数は各々10個とし、それらの測定値の平
均値で評価した。
【0019】本実施例では更に、絶縁処理を施していな
い状態のPTC発熱体を試料として、以下のような低温
通電負荷試験を実施してみた。PTC発熱体を−40℃
の低温雰囲気中に放置し、その状態でリード線間(電極
端子間)にAC100Vの電圧を15分間印加、15分
間休止するサイクルを1000サイクル繰り返して行
い、1000サイクル終了時のPTC発熱素子の表面状
態を確認した。サンプル数は各々10個とした。
【0020】これらの試験結果は以下の通りである。 発熱特性(発熱量) 低温通電負荷(素子表面状態) 実施例1 18.5W 素子割れ無し 実施例2 19.2W 素子割れ無し 比較例1 17.0W 素子割れ無し 比較例2 18.7W 素子割れ有り
【0021】まず、発熱特性の結果によれば、実施例2
と実施例1における面積の大きな電極1b、1d同士が
重なり合う部分の面積は、それぞれ一主面の面積の60
%と50%であり、その間の10%の減少に対して、発
熱量の減少率は4%程度となっている。これに対して、
実施例1と比較例1における面積の大きな電極1b、1
d同士が重なり合う部分の面積は、それぞれ一主面の面
積の50%と40%であり、その間の10%の減少に対
して、発熱量の減少率は8%程度となっている。つま
り、PTC発熱体の発熱効率は、面積の大きな電極1
b、1d同士が重なり合う部分の面積が一主面の面積の
50%である場合を境に低下することが判る。従って、
PTC発熱体の電極構成としては、両主面に形成される
面積の大きな電極同士が重なり合う部分の面積が一主面
の面積の50%以上となるように構成することが望まし
いと言える。
【0022】次に、低温通電負荷試験の結果によれば、
面積の小さな電極1a、1cと、面積の大きな電極1
b、1dの間隔がPTC発熱素子の厚さよりも狭く構成
されている実施例1、実施例2、比較例1は、PTC発
熱素子に何の異常も認められていないのに対し、面積の
小さな電極1a、1cと、面積の大きな電極1b、1d
の間隔がPTC発熱素子の厚さと同じである比較例2
は、PTC発熱素子に素子割れが発生しているものが幾
つか認められた。従って、両主面にそれぞれ形成される
一対の電極間の間隔は、PTC発熱素子の厚さよりも狭
くなるように構成することが望ましいと言える。
【0023】本発明は前記実施例に限定されるものでは
ない。まず、PTC発熱素子に形成する電極の形状は、
どのような形状であっても良い。要は、両主面にそれぞ
れ形成された面積の大きな電極同士が重なり合う部分の
面積が一主面の面積の50%以上となるように構成され
ているとともに、両主面にそれぞれ形成された一対の電
極間の間隔が正特性サーミスタ発熱素子の厚さよりも狭
くなるように構成されていれば良いのである。従って、
上記のような要件を満足していれば、両主面に形成され
る電極の形状がそれぞれ異なっていても良い。更に、前
記実施例では、断面略コの字状の一対の電極端子を使用
してPTC発熱素子の電極と電気的に接続したが、それ
以外の手段によっても構わない。尚、一対の電極端子を
使用する場合、前記実施例では、接触片11b、11
b’が平板状に形成されているが、この表面に複数個の
突起や孔が設けられたものであっても良い。これによ
り、PTC発熱素子で発生した熱が電極端子側に放散す
るのを抑制することができる。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、正
特性サーミスタ発熱素子に形成される電極の構成を工夫
することにより、発熱効率を高めて大電力を得ることが
できるとともに、素子割れなどが発生しない信頼性の高
いPTC発熱体を提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図で、PTC発熱体の
分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図で、図1のA─A断
面図である。
【符号の説明】
1…PTC発熱素子 1a,1b,1c,1d…電極 11…電極端子 11a…基部 11b,11b’…接触片 11c…リード線接続部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正特性サーミスタ発熱素子の相対する両
    主面のそれぞれに、陰極と陽極の面積が異なる一対の電
    極が形成され、一主面に形成された面積の大きな電極と
    他主面に形成された面積の小さな電極、一主面に形成さ
    れた面積の小さな電極と他主面に形成された面積の大き
    な電極とが、電気的に同極となるように接続されてなる
    正特性サーミスタ発熱体であって、前記電極は、両主面
    にそれぞれ形成された面積の大きな電極同士が重なり合
    う部分の面積が一主面の面積の50%以上となるように
    構成されているとともに、両主面にそれぞれ形成された
    一対の電極間の間隔が正特性サーミスタ発熱素子の厚さ
    よりも狭くなるように構成されていることを特徴とする
    正特性サーミスタ発熱体。
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