JPH1013526A - 音声スイッチの制御回路 - Google Patents

音声スイッチの制御回路

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JPH1013526A
JPH1013526A JP15781996A JP15781996A JPH1013526A JP H1013526 A JPH1013526 A JP H1013526A JP 15781996 A JP15781996 A JP 15781996A JP 15781996 A JP15781996 A JP 15781996A JP H1013526 A JPH1013526 A JP H1013526A
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attenuation
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JP15781996A
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Kensaku Fujii
健作 藤井
Toshiro Oga
寿郎 大賀
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハンズフリー通話システムを構築する音声スイ
ッチの制御回路の改良に関し、エコーの循環を阻止して
ハウリングの発生を防止し、また受話/送話ブロッキン
グを伴わず音声スイッチを高速切換え可能にすることを
目的とする。 【構成】減衰量を音声の有無に従って受話状態、送話状
態、および、その中間に位置する受話残響状態、送話残
響状態間を遷移して制御し、受話残響状態に遷移した際
には送話側通話回路の減衰量を部屋の残響特性を模擬す
る回路の出力を参照して調整するよう制御する音声スイ
ッチの制御回路であって、部屋の残響特性を模擬する回
路の出力を参照して調整される送話側の減衰量が少なく
て漏れたエコーのレベルと受話側の信号レベルとを比較
し、前者が大きい場合に音声スイッチを送話状態にし、
後者が大きい場合に受話状態にする制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハンドセットを持
つことなく、スピーカとマイクロホンを用いて通話でき
るハンズフリー通話システムを構築する音声スイッチの
改良に関する。
【0002】一般に、ハンドセットの代わりにスピーカ
とマイクロホンによって通話するハンズフリー機能を持
った電話機やテレビ会議システムでは、スピーカとマイ
クロホンの間の音響結合(防側音回路を含むシステムで
は側音結合を加える)によって構成される一巡閉路の利
得が1を超えるときに発生するハウリングを防止する手
段が必要とされる。
【0003】この手段の一つとして音声スイッチが提供
されれている。図7はこの音声スイッチの基本的概念を
示す図である。この音声スイッチは、伝送路を介して接
続される近端話者側端末NEと遠端話者側端末FEのそ
れぞれに、送話側回路に送話音声を減衰させるための送
話減衰回路1N、1Fを、また受話側回路に受話音声を
減衰させるための受話減衰回路2N、2Fをそれぞれ設
けている。そして受話側と送話側の信号パワーの比較か
ら大きい方を発声話者と判定して、その発声話者側(例
えば近端話者側端末NE)の送話減衰回路1Nの減衰量
を0、その反対の話者側の送話減衰回路1Fに大きな減
衰量を挿入して上記一巡閉路の利得が常時1未満となる
ように制御することによってハウリングの発生を防止す
【0004】この音声スイッチによる防止法の問題点と
して挙げられることは、減衰量が常にどちらかの側に必
ず挿入されるため、その音声スイッチで提供される通話
が必然的に片方向となることである。通常、会話は交互
に話者となるものであるから、この通話の片方向性は会
話を不可能とするものではない。しかし、円滑な会話を
提供するためには、その切換えは可能な限り素早いもの
である必要がある。
【0005】
【従来の技術】従来における音声スイッチは、通常、図
8のように構成される。すなわち、送話音声に減衰量を
挿入する送話減衰回路1、受話音声に減衰量を挿入する
受話減衰回路2、受話音声を発音するスピーカ8、送話
音声を入力するマイクロホン9、送話音声のパワーPT
を算定するパワー算定フィルタ21、受話音声のパワー
R を算定するパワー算定フィルタ22、パワーPT
R に基づいて送話減衰回路1と受話減衰回路2におけ
る減衰量の挿入を制御する制御回路34を含み構成され
る。
【0006】制御回路34においては、受話音声のパワ
ーPR と送話音声のパワーPT の比較において、aPR
≧PT ならば受話状態と判定して受話減衰回路2の減衰
量を0、送話減衰回路1の減衰量を大 aPR <PT ならば送話状態と判定して送話減衰回路1
の減衰量を0、受話減衰回路2の減衰量を大 と制御することにより、通話方向の切換えを行う。ここ
で、aは予め想定した音響結合の大きさから決められる
定数である。
【0007】問題は、スピーカ8から送出された受話音
声が部屋の反響によってエコーとなってマイクロホン9
に回り込み、このエコーが送話音声と区別できないこと
から派生する。すなわち、エコーがマイクロホン9に回
り込むまでに僅かながら時間がかかることを考慮する
と、音声の時間経過に伴うパワー変動は激しいので、マ
イクロホン9に回り込んだエコーと受話音声とのパワー
比較において、そのパワー変動から aPR <PT (送話状態) (1) となる場合も十分に想定される。この場合、音声スイッ
チは同エコーによって送話側に倒され(すなわち受話減
衰回路2に大きな減衰量を挿入)、その結果として直ぐ
後に続く受話音声のパワーが大きくなって、 aPR ≧PT (受話状態) (2) と判定されるまで受話音声が途切れる受話ブロッキング
と呼ばれる現象が発生する。音声のレベル変動は大き
く、遠端話者が発話中(受話中)であっても上記式
(1)の関係を満たして送話状態と判定される可能性は
十分に高い。
【0008】この方法で受話ブロッキングを抑えるに
は、定数aを大きくして受話音声のパワーを実際以上の
大きさに見なすとともに、受話音声のパワーを算定する
フィルタ21の時定数を残響時間に相当する程度に長く
して、aPR <PT (送話状態)となる可能性を小さく
抑える構成をとる必要がある。しかしながら、パワー算
定フィルタ21の時定数を長くすることは、受話音声が
無音となっても現状態を強制的に遠端話者の発話中(受
話状態)とする時間を長くすることであり、更に定数a
を大きくすることは、音声スイッチを送話側に切り換え
るのに大きなパワーの送話音声を必要とすることを意味
する。これらはいずれも音声スイッチの送話側への切換
えを遅らせ、時を置かずに話者が交代する通常の会話に
対して円滑な切換えを困難とする。
【0009】この問題を解決する手段として、本発明者
等によって提案された方法が図9に示す音声スイッチ回
路である。すなわち、パワー算定フィルタを音声検出回
路に改め、通話の切換えを音声検出の有無によって行う
構成とする。図9において、送話減衰回路1、受話減衰
回路2、スピーカ8、マイクロホン9は前記したもので
ある。4は送話音声の有無を検出する送話音声検出回
路、5は受話音声の有無を検出する受話音声検出回路、
31は送話残響設定回路、32は受話残響設定回路であ
る。
【0010】この音声スイッチにおける切換えの状態遷
移は図10のように行う。まず、その切換え規則の基本
は、 送話音声のみ検出→送話状態と判断して受話側減衰量
を大、送話側減衰量を0にする、 受話音声のみ検出→受話状態と判断して送話側減衰量
を大、受話側減衰量を0にする、 両音声を検出→現状優先として減衰量は切り換えな
い、 両音声とも無音→現状優先として減衰量は切り換えな
い、 とする制御にある。
【0011】例えば、現在、受話状態にあると仮定した
とき、上記切換え規則によれば、その受話音声がエコー
としてマイクロホン9に回り込み、そのエコーのパワー
が受話音声のパワーに比較してはるかに大きいときで
も、受話音声が連続して得られている間は受話状態が維
持され(図10に示す受話状態を巡る(a)の状態)、
減衰量は送話側に挿入されたままとなる。その結果、受
話音声は途切れることなく、安定した通話が提供され
る。
【0012】この基本となる制御だけでは受話音声ある
いは送話音声が一時的に無音となったときに問題が起こ
る。まず、受話音声が無音となった場合について説明す
る。すなわち、この制御法によれば受話音声のエコーは
直ちに送話音声と判断され、送話状態に移行する。従っ
て、エコーが検出されている限り、現状を優先して再び
受話音声を受信しても、受話音声はブロッキングされ
る。そこで、図10の状態遷移では、受話残響状態が設
けられている。この受話残響状態を設けた場合、受話音
声が一時的に無音となっても、音声スイッチはエコーに
より受話状態から直ちに送話状態に移行するのではな
く、図10に示す(b)を経て受話残響状態に移ると同
時に減衰量は受話側に入る。この状態はスイッチを送話
側に優先して保つ送話状態とは異なり、一時的に減衰量
を受話側(送話の状態)に置くものであって、受話音声
が再び検出された場合は直ちに図10に示す(c)を経
由して受話状態に戻り、減衰量を再び送話側に切り換え
られるようになっている。このようにして音声スイッチ
が受話残響状態にある間は受話ブロッキングは防止され
る。
【0013】この受話音声が無音になったことは遠端側
で送話音声が無音となったことに等しい。従って、この
場合、遠端側の音声スイッチは送話状態にある。しか
し、その無音となった後に、遠端話者の音声が近端側か
らエコーとして戻ってくると、遠端側の音声スイッチは
受話側に切り換わる。この時点で、音声スイッチの送話
状態から受話状態への移行を許せば、エコーが継続して
いる間、続いて遠端話者が発声しても、送話側に大きな
減衰量が挿入されているから、その音声は近端側に伝送
されないことになる。すなわち送話ブロッキングが起こ
る。
【0014】この対策として上記音声スイッチでは、送
話状態と受話状態の間に送話残響状態を設け、送話音声
を検出したら直ちに送話状態に復帰する規則を設けてい
る。しかし、このことはハウリングの原因となる。すな
わち、遠端話者側端末FEの音声スイッチが近端話者側
端末NEからのエコーを受話音声と判定して直ちに送話
残響状態に移行し、図7に示す受話側にある受話減衰回
路2の減衰量を0、送話側の送話減衰回路1Fの減衰量
を大きくして、そのエコーをスピーカ8Fから出力する
と、遠端側の音声スイッチは、このスピーカ8Fから出
力されたエコーをマイクロホン9Fで拾って遠端話者の
発話による音声と判断し、送話状態に移行して送話減衰
回路1Fの減衰量を0に戻してしまう。この結果、エコ
ーは再び近端話者側端末NEの音声スイッチへ受話音声
として送り返されることになる。当然ながら、近端話者
側端末NEの音声スイッチは、受話音声規則によって再
び受話状態に戻り、そのエコーをスピーカ8Nから出力
する。すなわち、エコーは何度も通話回路を循環し、ハ
ウリングが発生する危険が増大することになる。
【0015】この問題を解決する手段として、本発明者
等によって以下に説明する方法が提案されている。すな
わち、マイクロホン9側に適当な立上り時定数をもった
残響監視フィルタ(低域フィルタ)を設けるのである。
その残響監視フィルタは、近端話者側の音声スイッチが
受話状態にあるときに受話音声が中断して無音となった
時点で、受話音声の語尾に続くエコーを出力する。
【0016】さて、この時点で近端話者の発声があっ
て、受話音声のエコーに送話音声が混じったとき、同時
通話性を確保するためには、そのエコーの混じった送話
音声を遠端話者側に送出することが望ましい。しかし、
その送出は残響感の抑制やハウリング防止の観点から好
ましいものではない。
【0017】そこで、近端話者側端末NEにおいて、遠
端側に戻される受話音声のエコーを遠端話者側で音声の
入力と判定されない程度のレベルに抑える制御を加える
のである。つまり、近端話者側端末NEにおいて、受話
音声が一時的に無音となりそのエコーがマイクロホン9
Nから回り込んでいる受話残響状態では、本来送話減衰
回路1Nの減衰量を0にするところを、そのエコーが遠
端話者側端末FEにおいて周囲騒音レベルと見なせる程
度に減衰させる減衰量を挿入する。この減衰量の挿入は
エコーの残響が持続している期間に制限される。残響監
視フィルタの出力を参照して送話減衰回路1Nの減衰量
を残響特性に合わせて徐々に小さくすれば、そのエコー
は遠端話者側端末FEで音声として検出されず、スピー
カ8Fからは出力されないことになる。すなわち、遠端
話者に残響感が生じず、ハウリングも発生しない。同時
に、近端話者側端末NEにおける送話減衰回路1Nの減
衰量は、受話音声のエコーが減衰した後に0となるの
で、送話音声に近端話者の音声が重畳していたら、遠端
話者側端末FEの音声スイッチでこの近端話者の音声が
検出され、近端話者の音声が遠端話者側端末FEのスピ
ーカ8Fから出力されることになる。
【0018】また、送話残響状態から送話状態に復帰す
るときにも、上記同様のことが生じる可能性があるの
で、この際にも上記同様に、残響監視フィルタの出力を
参照して送話減衰回路1の減衰量を残響特性に合わせて
徐々に小さくし、マイクロホン9Fに回り込んだエコー
が相手話者側端末において周囲騒音レベルと見なせる程
度に減衰させる減衰量を挿入する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】問題は、この制御法で
は、ブロッキングの防止条件が『遠端側に伝送されるエ
コーが周囲騒音レベルにまで完全に抑えられること』と
なる点にある。すなわち、残響特性の見積りに誤差があ
ってエコーが遠端側にわずかでも漏れれば、エコーの循
環は避けられないことになる。また、この制御はエコー
と同時に送話音声も抑圧し、その間は遠端側のスピーカ
から近端話者の音声が聞こえないようにする。このこと
は、通話の切換えが遅くなることを意味する。
【0020】従って本発明の目的は、エコーの循環を阻
止してハウリングの発生を防止でき、また受話ブロッキ
ングや送話ブロッキングを起こすことなく音声スイッチ
を高速に切り換えることができるようにすることにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明においては、一つの形態として、送話側と
受話側の通話回路に減衰量を交互に挿入することによっ
てハウリングの発生を抑え、マイクロホンとスピーカに
よる通話を実現するハンズフリー機能に利用される音声
スイッチにおいて、その減衰量を音声の有無に従って受
話状態、送話状態、および、その中間に位置する受話残
響状態、送話残響状態間を遷移して制御し、受話残響状
態に遷移した際には送話側通話回路の減衰量を部屋の残
響特性を模擬する回路の出力を参照して調整するよう制
御する制御回路であって、部屋の残響特性を模擬する回
路の出力を参照して調整される送話側の減衰量が少なく
て漏れたエコーのレベルと受話側の信号レベルとを比較
し、前者が大きい場合に音声スイッチを送話状態にし、
後者が大きい場合に受話状態にする制御を行うことを特
徴とする音声スイッチの制御回路か提供される。この音
声スイッチは4線式伝送路を用いたハンズフリー通話シ
ステムに用いて好適である。
【0022】また本発明においては、他の形態として、
送話側と受話側の通話回路に減衰量を交互に挿入するこ
とによってハウリングの発生を抑え、マイクロホンとス
ピーカによる通話を実現するハンズフリー機能に利用さ
れる音声スイッチにおいて、その減衰量を音声の有無に
従って受話状態、送話状態、および、その中間に位置す
る受話残響状態、送話残響状態間を遷移して制御し、送
話残響状態に遷移した際には受話側通話回路の減衰量を
遠端側の残響特性を模擬する回路の出力を参照して調整
するよう制御する制御回路であって、遠端側の残響特性
を模擬する回路の出力を参照して調整される受話側の減
衰量が少なくて漏れたエコーのレベルと送話側の信号レ
ベルとを比較し、前者が大きい場合に音声スイッチを受
話状態にし、後者が大きい場合に送話状態にする制御を
行うことを特徴とする音声スイッチの制御回路が提供さ
れる。この音声スイッチは2線式伝送路を用いたハンズ
フリー通話システムに用いて好適である。
【0023】また上述の音声スイッチでは、送話側と受
話側の通話回路に減衰量を挿入する減衰回路に音声スイ
ッチでの音声検出に要する時間分の遅延を前置する遅延
回路を設けることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図1は本発明を4線式伝送路(送話側
と受話側に分離されている伝送路)を使用するハンズフ
リー通話システムに適用する場合の実施例である。
【0025】図1において、1は送話音声を減衰させる
送話減衰回路、2は受話音声を減衰させる受話減衰回
路、8は受話音声を発音するスピーカ、9は送話音声を
入力するマイクロホン、4は送話音声の有無を検出する
送話音声検出回路、5は受話音声Bのレベルを検出する
受話音声検出回路、6は送話減衰回路1の出力音声Aの
レベルを検出する送話音声検出回路、7は残響監視フィ
ルタ、3は送話減衰回路1と受話減衰回路2における減
衰量の挿入を制御する判定回路である。残響監視フィル
タ7は、前述のように、適当な立上り時定数をもった低
域フィルタで構成され、近端話者側の音声スイッチが受
話状態にあるときに受話音声が中断して無音となった時
点で、受話音声の語尾に続くエコーを出力する。
【0026】なお、以下の説明では、近端話者側端末N
Eの回路であることを表す必要がある場合には各回路の
参照番号の後ろに「N」を、遠端話者側端末FEの回路
であることを表す必要がある場合には各回路の参照番号
の後ろに「F」を付けるものとする。
【0027】この音声スイッチは、前述した送話状態、
送話残響状態、受話状態、受話残響状態の4状態の間を
送話音声と受話音声の有無に応じて遷移する。受話残響
状態ではこの受話残響状態に状態遷移した際に、送話減
衰回路1にある時間の間一時的に減衰量を挿入に、それ
により、遠端話者側端末FEに転送されるエコーを、遠
端話者側端末FEにおいて音声として検出されないレベ
ル程度に抑える制御がなされている。同様の制御は、送
話残響状態から送話状態に復帰した際にも行われる。
【0028】ここで、マイクロホン9に入力した近端話
者の音声すなわち送話音声は、送話減衰回路1を経て遠
端話者側端末FEに転送される。遠端話者側端末FEに
おいて、遠端話者の音声すなわち受話音声は、受話減衰
回路2Fを経てスピーカ8Fから出力される。本発明は
スピーカ8Nからマイクロホン9Nに回り込んだエコー
を遠端話者側において音声として検出されないレベルま
で送話減衰回路1Nで抑えられなかった場合でも、送話
/受話のブロッキングを防止することができるように、
送話残響状態および受話残響状態からの状態遷移の規則
を提供するものである。
【0029】まず、そのエコーの抑制には残響監視フィ
ルタ7の出力が利用される。この残響監視フィルタ7の
出力はそのエコーを遠端話者側において音声として検出
されないレベルとするのに必要な減衰量を判定回路3で
算定するために利用される。また、音声検出回路4は送
話音声を検出し、受話音声検出回路5は受話音声を検出
して判定回路3における通話状態の遷移に必要な情報を
提供する。
【0030】送話減衰回路1の出力側におかれた送話音
声検出回路6は、漏れたエコーAと受話側の信号Bとの
レベル比較に用いる。判定回路3はその大きい方を通話
方向と判断し、その結果として受話と送話のブロッキン
グを防止する。
【0031】図2は本発明に係る実施例の状態遷移図で
ある。この状態遷移図を参照して実施例の音声スイッチ
の動作を説明する。
【0032】さて、近端話者側端末NEにおいて残響監
視フィルタ7Nを使って調整する送話減衰回路1Nの減
衰量が少なく、エコーが遠端話者側端末FEへ漏れた場
合、遠端話者側端末FEの音声スイッチは、このエコー
を近端話者の音声と判断して送話残響状態へ移行し、ス
ピーカ8Fからエコーを出力し、そのエコーはマイクロ
ホン9Fに入力する。これにより遠端話者側端末FEの
音声スイッチは、送話残響状態を維持し、その際に当然
ながら受話音声のマイクロホン入力に対して近端側に伝
送されないように、送話減衰回路1Fで減衰をかける。
【0033】従って、近端話者側端末NEに戻って来た
エコーは、近端側の送話減衰回路1Nの出力で観測され
た元のエコーよりも振幅は小さいと考えてよい。すなわ
ち、受話残響状態にある近端話者側端末NEにおいて
は、先に提案した方法では一巡したエコーが受話音声と
して検出された時には受話残響状態から受話状態に直ち
に復帰していたところを、送話音声検出回路6Nと受話
音声検出回路5Nで観測される信号の振幅あるいはパワ
ーを比較したときに前者の方が大きい場合には、音声ス
イッチを送話側に維持する(すなわち受話残響状態のま
まに維持する)判断が可能である。この結果、受話減衰
回路2Nに大きな減衰量が挿入されたままとなるので、
エコーの循環は阻止され、ハウリングの発生は防止され
る。
【0034】また、遠端話者側端末FEにおいては、そ
の遠端側においてエコーを受話音声と判断した音声スイ
ッチは、送話残響状態に遷移するので、送話減衰回路1
Fに減衰量を挿入し、続いて発声した遠端話者の音声の
伝送を阻止する(送話残響状態)送話ブロッキングを引
き起こすという問題に対して、送話減衰回路1Fに挿入
される減衰量は受話側で検出される信号の振幅あるいは
パワーに比例した大きさとすることで周囲騒音レベルに
抑えられることを考慮すれば、この漏れたエコーに対し
て送話側に挿入される減衰量は少ないと言える。従っ
て、この状態で遠端話者が発声するときは、その音声は
送話減衰回路1Fの出力においてある程度の大きさで検
出されることになる。従って、近端話者側端末NEで漏
れたエコーが残響感を生じない程度に抑えられているな
らば、遠端話者側端末FEにおいては送話減衰回路1F
を通った送話音声A(遠端話者の音声)の方が漏れたエ
コーB(受話減衰回路2Fへの入力)よりも大きいと期
待できる。すなわち、その時点で音声スイッチを送話残
響状態から送話状態に復帰させることで送話ブロッキン
グの発生は防止されることになる。
【0035】つまり、音声スイッチが送信残響状態にあ
るとき、送話減衰回路1の出力をA、受話減衰回路2の
入力をBとすれば、 ・A>Bならば送話残響状態から送話状態へ移行 ・A<Bならば送話残響状態を維持 と制御する。また、送話残響状態から受話状態への移行
は、時間を設定して、その時間を超えて送話残響状態が
続く(受話音声が残響時間を超えて検出されている)場
合は、通話方向が受話側に切り換わったと判断できるの
で、受話状態に移行すればよい。
【0036】このように遠端話者側端末FEにおいてエ
コーの受信中に音声スイッチが送話状態に復帰できると
き、近端話者側端末NEの音声スイッチでは、受話側の
音声検出回路5Nで検出される信号B(すなわち遠端話
者の音声)の方が送話側の漏れたエコーA(すなわち送
話音声検出回路6の検出出力)よりも大きくなると考え
てよい。従って、送話側の減衰回路1Nの出力Aと受話
側の減衰回路2Nの入力Bを比較して受話側が大きいと
きには、受話残響状態から受話状態へ遷移させることで
受話ブロッキングの発生が防止される。
【0037】すなわち、 ・A>Bならば受話残響状態を維持 ・A<Bならば受話残響状態から受話状態へ移行 と制御する。また、受話残響状態から送話状態への移行
もまた、時間を設定して、その時間を超えて受話残響状
態が続く(送話音声が残響時間を超えて検出されてい
る)場合は、通話方向が送話側に切り換わったと判断で
きるので、送話状態へ移行すればよい。
【0038】次に、上記の実施例装置における音声検出
回路の詳細な構成例を説明する。まず、音声検出はでき
るだけ素早く行い、少なくとも母音の1ピッチ分は無音
とならない程度の立上り時定数が必要である。そこで、
音声を検出する低域フィルタの構造を図4のように与え
る。
【0039】図4において、101は入力信号を短時間
積分する短時間積分回路、102は短時間積分回路10
1の出力Xと遅延回路104の出力Zを比較する比較
器、103は比較器102の比較結果に応じて短時間積
分回路101の出力Xまたは加算器106の出力Zを選
択して出力Yとするスイッチ、104はスイッチ103
の出力Yを遅延させた出力Zを出力する遅延回路、10
5は短時間積分回路101の出力Xに(1−α)を乗じ
る乗算器、107は遅延回路104の出力Zにαを乗じ
る乗算器、106は乗算器105、107の出力を加算
する加算器、108は比較器102の比較結果に応じて
スイッチ103の出力を記憶するレジスタである。
【0040】図4において、スイッチ103は X≧Zならば、Y=X X<Zならば、Y=Z と切り換えられる。また、短時間積分回路101が入力
部分に挿入されているのは信号Xの振幅変動を抑えるた
めで、入力信号の数標本化周期分の振幅(絶対値あるい
は自乗値)の累積値である。その変動はおよそ積分区間
を1〜2m秒とすることで実用的な大きさに抑えられ
る。また、レジスタ108は比較器102がXを選択し
たときに、そのXを記憶、更新し、このXはレベル比較
と残響監視フィルタの初期値に用いられる。
【0041】また、このフィルタ出力から音声の有無を
判断する場合、マイクロホンが拾う騒音を音声と誤りこ
とがないように、騒音レベルも併せて算出し、その騒音
レベルから音声検出閾値を決定する方法が一般的であ
る。さらに、その騒音レベルを算出する方法としては、
立上り時定数が長く、立下り時定数が短い低域フィルタ
が用いられる。すなわち、音声が入力してもなかなか立
ち上がらず、音声が無くなると直ちに騒音レベルに復帰
する特性が重要である。図5にその例を示す。
【0042】図5において、201は入力信号を短時間
積分する短時間積分回路、202は短時間積分回路20
1の出力Xと遅延回路207の出力Mを比較する比較
器、203は計数器U、204は計数器D、205はス
イッチ、206はスイッチ205の出力と遅延回路20
7の出力を加算する加算器、207は加算器206の出
力Nを遅延させて出力Mとする遅延回路である。
【0043】まず、比較器は信号XとMの大きさを比較
し、 X≧Mならば、計数器Uの数値を一つ上げ X<Mならば、計数器Dの数値を一つ上げる。そして、
その計数器203、204が所定の数値U、Dを計上し
たときにスイッチ205で 計数器203が所定の値Uに達したときはβ 計数器204が所定の値Dに達したときは−β 両計数器が所定の値に達していないときは0 を選択してMに加える。このとき、計数器203が計数
する所定値Uを大きく、計数器204が計数する所定値
Dを小さく選んでおけば、立上りが遅く、立下りが早い
フィルタが構成される。すなわち、音声は騒音レベル検
出フィルタの出力Nと音声レベル検出フィルタの出力Y
とを比較し、 Y≧bNならば音声あり Y<bNならば無音声 と判断する。ここで、bは騒音を音声と誤らないための
余裕分である。
【0044】しかし、この音声検出フィルタの立上りが
素早いとは言っても短時間積分回路101に要する時間
が必要であり、その遅れは音声の話頭を切断する。そこ
で、図6に示すように、その遅れ時間に相当する遅延を
遅延回路により通話回路に挿入し、話頭切断を防止す
る。
【0045】残響監視フィルタは図4のフィルタのレジ
スタ108の出力を受話残響状態に移行したときに初期
値として設定し、その出力を P=Pα+N(1−α) として計算する。ここで、Nは周囲騒音レベルで、周囲
騒音を含むエコーは徐々に周囲騒音レベルに漸近するこ
とを考慮して入力されている。このとき、送話側に挿入
される減衰量は、 LT =P/KN として計算される。ここで、Kは上記騒音レベル検出フ
ィルタの立上り時定数と立下り時定数が異なるために実
際よりは低めに現れる値を補正する定数である。この結
果、減衰回路の出力に漏れるエコーは周囲騒音レベルに
抑えられることになる。この減衰量は受話残響状態にお
いて挿入される。
【0046】同様に、受話状態にあってマイクロホンに
入力するエコーを周囲騒音レベルに抑えるためには、送
話側に設けた音声検出回路の出力を利用し、 LS =P/KN と設定すれば、エコーは遠端側に伝送されない。
【0047】従って、受話音声が無音となり、マイクロ
ホンに入力したエコーはLS によって抑えられ、遠端側
に伝送されて遠端側の音声スイッチは送話残響状態に移
行する。そのとき、遠端側の音声スイッチはそのエコー
にLS の減衰を送話側で与えるので、近端側に漏れるエ
コーは更に減衰する。従って、そのレベル比較から送話
状態に戻ることはない。しかし、その減衰量は信号レベ
ルに比較する大きさとして与えられるので、漏れたエコ
ーに対して与える減衰量は少ない。このことは遠端話者
の発声があると、その減衰回路の出力で音声が高いレベ
ルで検出されることを意味する。すなわち、その両レベ
ルを比較すれば送話状態への復帰が可能となる。
【0048】一方、受話残響状態となった近端側では、
そのエコーと遠端側から戻ったエコーを比較して前者の
方が大きいので受話残響状態を保持し、遠端話者の音声
が入力したときにその比較結果が逆転するので、受話状
態に復帰できることになる。
【0049】図3には本発明の他の実施例が示される。
この実施例は2線式伝送路(送話側と受話側で伝送路を
共用するもの)のハンズフリー通話システムに本発明を
適用する場合の構成である。この2線式伝送路の方式で
は、送話側で漏れたエコーは防側音回路を通って受話側
に回り込むが、この漏れエコーは、前述の実施例で一巡
してきたエコーのように遠端話者側端末FEにおいて減
衰をかけられたものではないので、その点を考慮する必
要がある。つまり、この実施例装置においては、遠端話
者側端末FEの働きに代わるものとして、受話減衰回路
2の出力レベルを検出する音声検出回路10と残響監視
フィルタ11が追加され、それにより防側音回路を介し
て回り込んだ漏れエコーに対して受話減衰回路2でそれ
を周囲騒音レベル以下とする減衰量を挿入している。
【0050】受話側に設けた残響監視フィルタ11は防
側音回路を回り込むエコーを監視し、そのエコーがスピ
ーカ8から出力されないように制御する。音声検出回路
10は、漏れたエコー(すなわち送話減衰回路1の出
力)と受話側の信号(すなわち受話減衰回路2の出力)
とのレベル比較に用い、大きい方を通話方向と判断して
受話と送話のブロッキングを防止するために利用され
る。
【0051】伝送路に防側音回路が介在する場合、近端
側から遠端側に漏れるエコーは防側音回路を介して受話
側に戻ってくる。すなわち、近端側の音声スイッチ4線
式の遠端側と同様の状態となる。送話音声が無音となる
とき、その戻る信号を受話音声と判断して音声スイッチ
は送話残響状態として通話方向は受話側に切り換わり、
続く近端話者の音声が阻止される送話ブロッキングが起
こる。しかし、受話減衰回路2で受話側に挿入される減
衰量は残響監視フィルタ11の出力を参照してスピーカ
8に送られる信号が周囲騒音レベル以下となるように調
整される。従って、音声検出回路10には音声は検出さ
れない。しかし、遠端話者が発声した場合はその減衰量
が少なくなった時点で音声が検出されるので、音声スイ
ッチを受話側にすることは可能である。
【0052】また、エコー漏れを許容する場合、エコー
を受話音声として音声スイッチは受話側に切り換わるの
で、音声検出回路10の信号レベルとマイクロホン側の
送話音声検出回路4との信号レベルを比較し、後者の方
が大きい場合は送話状態へ、前者が大きい場合は送話残
響状態とすればよい。
【0053】
【発明の効果】以上、本発明によれば、エコーの循環を
阻止してハウリングの発生を防止でき、また受話ブロッ
キングや送話ブロッキングを起こすことなく音声スイッ
チを高速に切り換えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を4線式伝送路のハンズフリー通信シス
テムに適用した場合の実施例である。
【図2】実施例の音声スイッチの状態遷移を説明する図
である。
【図3】本発明を2線式伝送路のハンズフリー通話シス
テムに適用した場合の実施例である。
【図4】実施例の音声スイッチにおける音声検出回路の
詳細構成を示す図である。
【図5】実施例の音声スイッチにおける騒音レベル検出
フィルタの詳細構成を示す図である。
【図6】話頭切断を無くす音声スイッチの構成例を示す
図である。
【図7】ハンズフリー通話システムが構成する一巡閉路
を説明する図である。
【図8】音声スイッチの従来例を示す図である。
【図9】受話/送話残響状態によるブロッキング防止機
能を持つ音声スイッチの例を示す図である。
【図10】受話/送話残響状態を持つ音声スイッチの状
態遷移を説明する図である。
【符号の説明】
1 送話減衰回路 2 受話減衰回路 3 判定回路 4 送話音声検出回路 5 受話音声検出回路 7 残響監視フィルタ 8 スピーカ 9 マイクロホン 10 音声検出回路 11 残響監視フィルタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送話側と受話側の通話回路に減衰量を交互
    に挿入することによってハウリングの発生を抑え、マイ
    クロホンとスピーカによる通話を実現するハンズフリー
    機能に利用される音声スイッチにおいて、その減衰量を
    音声の有無に従って受話状態、送話状態、および、その
    中間に位置する受話残響状態、送話残響状態間を遷移し
    て制御し、受話残響状態に遷移した際には送話側通話回
    路の減衰量を部屋の残響特性を模擬する回路の出力を参
    照して調整するよう制御する制御回路であって、 部屋の残響特性を模擬する回路の出力を参照して調整さ
    れる送話側の減衰量が少なくて漏れたエコーのレベルと
    受話側の信号レベルとを比較し、前者が大きい場合に音
    声スイッチを送話状態にし、後者が大きい場合に受話状
    態にする制御を行うことを特徴とする音声スイッチの制
    御回路。
  2. 【請求項2】送話側と受話側の通話回路に減衰量を交互
    に挿入することによってハウリングの発生を抑え、マイ
    クロホンとスピーカによる通話を実現するハンズフリー
    機能に利用される音声スイッチにおいて、その減衰量を
    音声の有無に従って受話状態、送話状態、および、その
    中間に位置する受話残響状態、送話残響状態間を遷移し
    て制御し、送話残響状態に遷移した際には受話側通話回
    路の減衰量を遠端側の残響特性を模擬する回路の出力を
    参照して調整するよう制御する制御回路であって、 遠端側の残響特性を模擬する回路の出力を参照して調整
    される受話側の減衰量が少なくて漏れたエコーのレベル
    と送話側の信号レベルとを比較し、前者が大きい場合に
    音声スイッチを受話状態にし、後者が大きい場合に送話
    状態にする制御を行うことを特徴とする音声スイッチの
    制御回路。
  3. 【請求項3】送話側と受話側の通話回路に減衰量を挿入
    する減衰回路に音声スイッチでの音声検出に要する時間
    分の遅延を前置する遅延回路を設けたことを特徴とする
    請求項1または2記載の音声スイッチの制御回路。
JP15781996A 1996-06-19 1996-06-19 音声スイッチの制御回路 Withdrawn JPH1013526A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100377416B1 (ko) * 2000-05-25 2003-03-29 주식회사 인터큐브 전화기와 상기 전화기를 이용한 한글입력방법
JP2007036739A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Matsushita Electric Works Ltd 拡声通話装置
JP2007060429A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Matsushita Electric Works Ltd 拡声通話装置
JP2007324675A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Japan Kyastem Co Ltd 音声通話装置
JP2009100181A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Panasonic Electric Works Co Ltd 拡声通話装置

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