JPH10135708A - 分波器用フィルタ - Google Patents

分波器用フィルタ

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JPH10135708A
JPH10135708A JP28218096A JP28218096A JPH10135708A JP H10135708 A JPH10135708 A JP H10135708A JP 28218096 A JP28218096 A JP 28218096A JP 28218096 A JP28218096 A JP 28218096A JP H10135708 A JPH10135708 A JP H10135708A
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filter
band
duplexer
transmission
frequency
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JP28218096A
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Yoshifumi Yamagata
佳史 山形
Yasuyuki Yoshida
康幸 吉田
Toshihiko Kawada
俊彦 河田
Masaru Sakamoto
大 坂本
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の分波器用フィルタでは、システムの周
波数帯域についての急峻な減衰特性の要求に対して段数
を増やして対応せざるを得ず、段数の増加に伴って挿入
損失が増加してしまっていた。 【解決手段】 少なくとも2つの分布定数型共振器8・
9を具備し、分布定数型共振器8・9間をバリキャップ
ダイオード10により結合した分波器用フィルタとする。
通信システムの周波数帯域中で通過帯域を切り換えるこ
とができ、要求される減衰特性を緩やかなものとして挿
入損失を低減できることから、良好な通過特性および減
衰特性を有しかつ挿入損失が小さい、分波器に好適な分
波器用フィルタとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯電話を始めとす
る移動体通信機等の送信信号と受信信号とを分離する分
波器に使用される分波器用フィルタに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アナログあるいはデジタル携帯電話や無
線電話を始めとする移動体通信機等の送信信号と受信信
号の入出力部には、同一のアンテナを送信回路と受信回
路で共用するために送信信号と受信信号とを分離するた
めの分波器が用いられ、その分波器には送信周波数帯域
と受信周波数帯域のそれぞれの伝送特性を有する分波器
用フィルタが使用されている。
【0003】そのような分波器の例を図8に概略構成図
で示す。図8の分波器においては、送信周波数帯域を通
過帯域とする送信帯域通過フィルタ1と受信周波数帯域
を通過帯域とする受信帯域通過フィルタ2とが、各周波
数帯域の中心周波数の4分の1波長の同軸ケーブル等か
らなる整合素子4および5を介してアンテナ端子3に接
続されるとともに、送信帯域通過フィルタ1の他端は送
信信号入力端子6に、また受信帯域通過フィルタ2の他
端は受信信号出力端子7に接続されている。なお、整合
素子4・5は各フィルタ1・2のアンテナ端子3から見
込んだ入力インピーダンスの位相を調整するためのもの
であり、送信帯域通過フィルタ1においては送信周波数
で50Ω、受信周波数で無限大となるように、また受信帯
域通過フィルタ2においては受信周波数で50Ω、送信周
波数で無限大となるように構成されている。
【0004】また、各フィルタ1・2は分波器が組み込
まれるシステムの構成により決められる減衰量を持つ必
要がある。すなわち、送信帯域通過フィルタ1は送信時
に受信周波数帯域のノイズを出さないように受信周波数
帯域の信号を減衰させる必要があり、一方、受信帯域通
過フィルタ2は送信時に送信信号が受信回路へ回り込む
のを防ぐために送信周波数帯域の信号を減衰させる必要
がある。そのような減衰量を説明するための伝送特性図
の例を図9に示す。
【0005】図9の伝送特性図において横軸は周波数
(MHz)を、縦軸は減衰量(dB)を示し、周波数は
右方が、減衰量は下方が大となるように表わしている。
そして同図中の特性曲線Aおよび特性曲線Bは、それぞ
れ送信帯域通過フィルタ1および受信帯域通過フィルタ
2の伝送特性を示している。
【0006】図9に示すように、分波器においては通
常、送信周波数帯域と受信周波数帯域とが接近している
ため、低い周波数帯域にある送信帯域通過フィルタ1の
伝送特性Aには減衰特性として急峻な高域スカート特性
が要求され、一方、高い周波数帯域にある受信帯域通過
フィルタ2の伝送特性Bには急峻な低域スカート特性が
要求される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般的に帯域通過フィ
ルタ等のフィルタにおいては、不要な周波数帯域信号の
通過を阻止するフィルタの減衰量とフィルタを回路に挿
入することによって回路の電力消費量が増加するフィル
タの挿入損失とは相反するものである。それらの関係を
図10および図11に示したフィルタの伝送特性図により説
明する。
【0008】図10(a)および(b)はフィルタの段数
を変えない場合の伝送特性図であり、図9と同様に横軸
は周波数を、縦軸は減衰量を示し、特性曲線C1および
C2はそれぞれの伝送特性を示している。また、斜線を
施した下開きのかっこP1およびP2はフィルタの通過
帯域を、斜線を施した上開きのかっこE1・E2および
E3・E4はフィルタの減衰域を示している。一般にフ
ィルタの段数を変えない場合であれば、同図(a)に示
すように減衰量を大きくするために通過帯域を狭くする
と挿入損失が大きくなり、同図(b)に示すように挿入
損失を小さくするために通過帯域を広く設定すると減衰
量が小さくなる。
【0009】また、図11(a)および(b)はフィルタ
の通過帯域は変えずに段数を変えた場合の伝送特性図で
あり、特性曲線C3およびC4はそれぞれの伝送特性
を、斜線を施した下開きのかっこP3はフィルタの通過
帯域を、斜線を施した上開きのかっこE5・E6はフィ
ルタの減衰域を示している。一般にフィルタの通過帯域
を変えない場合にはフィルタの段数を増やすと同図
(b)に示すように通過帯域幅を変えずに減衰量を大き
くすることができるが、段数が増えた分だけ挿入損失が
増加してしまうため、フィルタの減衰特性を急峻なスカ
ート特性のものとすればするほど挿入損失が大きくなっ
てしまう。これに対して、挿入損失を小さくするために
フィルタの段数を減らすと同図(a)に示すように減衰
特性は緩やかなものとなって減衰域E5・E6の減衰量
が小さいものとなってしまう。
【0010】ところで、日本国内における移動体通信シ
ステムにおける回線割当方式には、通信情報を周波数・
時間・空間等に分割して割り当てて通信を行なうための
多元接続方式としてFDMA(Frequency Division Mul
tiple Access:周波数分割多元接続)やTDMA(Time
Division Multiple Access :時分割多元接続)、CD
MA(Code Division Multiple Access :符号分割多元
接続)等がある。
【0011】FDMAは通信周波数帯域をチャンネル
(回線)数だけ分割して割り当てる方式で、通信はこの
中の通信開始時に空いている1つのチャンネルを用いて
行なわれ、時間的に1ユーザーが1チャンネルを独占し
て使用するものである。
【0012】またTDMAはチャンネル数だけ分割した
通信周波数帯域を更に時間的に分割して割り当てる方式
で、時間的に分割する分だけより多くのユーザーが同時
に通話できるものである。
【0013】そしてCDMAは通信周波数帯域において
各チャンネルで周波数と時間を共用し、通信信号を符号
化することにより各チャンネルを割り当てる方式であ
り、SSMA(Spread Spectrum Multiple Access :ス
ペクトラム拡散多元接続)とも言われるものである。こ
のCDMAは、通信信号のスペクトラム拡散により高い
秘話性を持つ、電波干渉を与えずまた干渉を受けにく
い、移動体通信機の送信出力が小さくてよい、AMPS
(Advanced Mobile Phone Service :米国のアナログ携
帯電話方式)の約10倍の周波数効率を持つ、といった長
所を有する方式である。
【0014】CDMAシステムにおいては、例えば日本
国内であれば使用する周波数帯域が送信および受信でそ
れぞれ3つの周波数帯に分けられており、上り周波数
(通信端末の送信周波数Tx)が 887〜889, 898〜901,
915〜925 MHz、下り周波数(通信端末の受信周波数
Rx)が 832〜834, 843〜846, 860〜870 MHzに設定
されている。そして、符号化した信号を用いて 1.3MH
zの周波数帯域の中に64のチャンネルが割り当てられ
る。
【0015】この国内CDMAシステムの周波数帯域と
それに必要な分波器用フィルタの伝送特性の関係につい
て、図12に特性図を示す。図12においては、図9と同様
に横軸は周波数を、縦軸は減衰量を示し、斜線を施した
下開きのかっこのうちRxaおよびRxb・Rxcはそ
れぞれ上記の下り周波数 832〜834, 843〜846, 860〜87
0 MHzを、Rxは受信帯域通過フィルタの通過帯域
を、また、TxaおよびTxb・Txcはそれぞれ上記
の上り周波数 887〜889, 898〜901, 915〜925 MHz
を、Txは送信帯域通過フィルタの通過帯域を示してい
る。また、特性曲線RおよびTはそれぞれ受信帯域通過
フィルタおよび送信帯域通過フィルタの伝送特性を示
し、Sは受信周波数と送信周波数との間隔を示してい
る。
【0016】前述のように送信周波数帯域と受信周波数
帯域とが接近している携帯電話等の移動体通信システム
においては、その分波器に使用されるフィルタには減衰
特性として急峻なスカート特性が必要になる。例えば、
図12に示した国内CDMAシステムでは、受信周波数と
送信周波数との間隔Sは 887MHzと 870MHzの差で
ある17MHzと小さく、受信帯域通過フィルタに要求さ
れる減衰特性は急峻な高域スカート特性となり、また送
信帯域通過フィルタでは急峻な低域スカート特性とな
る。
【0017】しかしながら、各周波数帯域がシステムで
決まっているため、従来の分波器用フィルタではそのよ
うな急峻な減衰特性の要求に対しては段数を増やして対
応せざるを得ず、段数の増加に伴って挿入損失が増加し
てしまうという問題点があった。
【0018】また、携帯電話等の送受信信号の分波に使
用される分波器用フィルタの挿入損失が増加してしまう
ことから、その分だけ送信用パワーアンプの出力電力を
大きくすることが必要となって消費電力が増加するため
に電源電池の消耗が早くなって通話時間や待ち受け時間
が短くなってしまい、通話時消費電力の低減や通話時間
・待ち受け時間の長時間化の要求に応えることができな
いという問題点もあった。
【0019】本発明は上記事情に鑑みて本発明者が鋭意
研究に努めた結果完成されたものであり、その目的は、
移動体通信機等の送受信信号の分波器に使用される分波
器用フィルタについて、良好な通過特性および減衰特性
を有し、かつ挿入損失を小さくした分波器用フィルタを
提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
分波器用フィルタは、少なくとも2つの分布定数型共振
器を具備し、各分布定数型共振器間をバリキャップダイ
オードにより結合して成ることを特徴とするものであ
る。
【0021】また本発明の請求項2に係る分波器用フィ
ルタは、請求項1に係る分波器用フィルタにおいて、前
記分布定数型共振器と外部回路接続端子とをバリキャッ
プダイオードを介して接続したことを特徴とするもので
ある。
【0022】本発明の分波器用フィルタによれば、少な
くとも2つの分布定数型共振器を具備するとともに各分
布定数型共振器間をバリキャップダイオードにより結合
したことから、バリキャップダイオードに印加する逆バ
イアス電圧を変えてその容量値を変えることによって分
布定数型共振器とバリキャップダイオードにより構成さ
れるフィルタの通過帯域または阻止帯域を変化させるこ
とができ、移動体通信システムによって割当が決められ
ている周波数帯域中で通過帯域または阻止帯域を所望の
帯域に切り換えることが可能となる。従って、後述する
ように送信周波数帯域と受信周波数帯域との間隔を広く
とることができて、フィルタに要求される減衰特性を緩
やかなものとすることができることになり、フィルタの
段数を増加させる必要がなくなって挿入損失を小さく抑
えることができるものとなる。
【0023】また、本発明の請求項2に係る分波器用フ
ィルタによれば、分布定数型共振器と外部回路接続端子
との間をバリキャップダイオードを介して接続したこと
から、分布定数型共振器間を結合するバリキャップダイ
オードと共にその容量値を変化させることによって、よ
り効果的に通過帯域または阻止帯域を所望の帯域に切り
換えることが可能となり、フィルタに要求される減衰特
性をより緩やかなものとすることができることになり、
フィルタの段数を減らして挿入損失をより小さく抑制す
ることができるものとなる。
【0024】従って、本発明の分波器用フィルタによれ
ば、良好な通過特性および減衰特性を有し、かつ挿入損
失を小さくした、移動体通信機等の送受信信号の分波器
に好適に使用できる分波器用フィルタを提供することが
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の分波器用フィルタ
について図面に基づいて詳説する。図1は本発明の分波
器用フィルタの実施の形態の一例を示す概略構成図であ
る。また、図2および図3はその動作を説明するための
伝送特性図である。
【0026】図1において8および9は分布定数型共振
器であり、10は分布型定数共振器8・9間を結合するた
めの結合コンデンサとしてのバリキャップダイオード、
11および12はフィルタの中心周波数の低域側に減衰極を
生じさせるためのコンデンサ、13は外部回路接続端子と
しての入力端子、14は外部回路接続端子としての出力端
子、15および16はフィルタと外部回路を整合させるため
の入出力コンデンサとしてのバリキャップダイオードで
ある。本例では、バリキャップダイオード10のアノード
側を入力端子13側に、カソード側を出力端子14側に接続
している。また、バリキャップダイオード10および15・
16にバイアス電圧を一か所(入力端子13と出力端子14)
から印加できるようにするため、各バリキャップダイオ
ード10・15・16の向きを一方向に揃えてある。なお、バ
リキャップダイオード10・15・16に逆バイアス電圧を印
加するためのバイアス回路は図示していないが、入力端
子13と出力端子14との間に電圧が印加されるように構成
されている。そして、本例の分波器用フィルタは国内C
DMAにおける送信帯域通過フィルタに対応している。
【0027】次に、この分波器用フィルタについて、そ
の動作を図2および図3に基づいて説明する。図2にお
いて、横軸は周波数を、縦軸は減衰量を示し、斜線を施
した上開きのかっこRxcは前記の下り周波数 860〜87
0 MHzの減衰域を、斜線を施した下開きのかっこTx
cは前記の上り周波数 915〜925 MHzの通過帯域を示
している。また、特性曲線D1はこの分波器用フィルタ
の伝送特性を示している。
【0028】この状態では、バイアス電圧として出力端
子14に入力端子13よりも高い電圧が印加されており、3
つのバリキャップダイオード10・15・16は逆方向にバイ
アスされ、容量値がバイアス電圧を印加しない場合に比
べて減少している。この結果、フィルタの通過帯域は狭
くなるとともに中心周波数が高周波側へシフトしてお
り、通過帯域が 915〜925 MHzで減衰域が 860〜870
MHzの送信帯域通過フィルタとなっている。
【0029】次に、図3においては、横軸は周波数を、
縦軸は減衰量を示し、斜線を施した上開きのかっこRx
a+Rxbは前記の下り周波数 832〜846 MHzの減衰
域を、斜線を施した下開きのかっこTxa+Txbは前
記の上り周波数 887〜901 MHzの通過帯域を示してい
る。また、特性曲線D2はこの分波器用フィルタの伝送
特性を示している。
【0030】この状態では、3つのバリキャップダイオ
ード10・15・16には逆バイアス電圧が印加されておら
ず、各バリキャップダイオード10・15・16は大きな容量
値を持っている。この結果、フィルタの通過帯域は広く
なるとともに中心周波数が低周波側へシフトして、通過
帯域が 887〜901 MHzで減衰域が 832〜846 MHzの
送信帯域通過フィルタとなる。この場合、フィルタの通
過帯域が広くなって減衰特性がやや劣るものとなるが、
減衰域に減衰極が来るように設定しておけば、実用上何
ら支障はない。なお、バリキャップダイオード10・15・
16に印加する逆バイアス電圧を変化させても、分布定数
型共振器8・9およびコンデンサ11・12の特性は変化し
ないため、中心周波数の低周波側にある減衰極の周波数
は変化しない。
【0031】次に、本発明の分波器用フィルタの実施の
形態の他の例を、図4に概略構成図で示す。また、その
動作を説明するための図2および図3と同様の伝送特性
図を図5および図6に示す。
【0032】図4において17および18は分布定数型共振
器であり、19および20は分布型定数共振器17・18間を結
合するための結合コンデンサとしてのバリキャップダイ
オード、21および22はフィルタの中心周波数の高域側に
減衰極を生じさせるためのコイル、23は外部回路接続端
子としての入力端子、24は外部回路接続端子としての出
力端子、25および26はフィルタと外部回路を整合させる
ための入出力コンデンサとしてのバリキャップダイオー
ドである。また、バリキャップダイオード19・20および
25・26にもバイアス電圧を一か所(入力端子23とグラン
ドもしくは出力端子24とグランド)から印加できるよう
にするため、各バリキャップダイオード19・20・25・26
の向きをグランド側にアノードがくるように揃えてあ
る。なお、バリキャップダイオード19・20・25・26にバ
イアス電圧を印加するためのバイアス回路は図示してい
ないが、入力端子13もしくは出力端子14とグランドとの
間に電圧が印加されるように構成されている。そして、
本例の分波器用フィルタは国内CDMAにおける受信帯
域通過フィルタに対応している。
【0033】次に、この分波器用フィルタについて、そ
の動作を図5および図6に基づいて説明する。図5にお
いては、斜線を施した下開きのかっこRxa+Rxbは
前記の下り周波数 832〜846 MHzの通過帯域を、斜線
を施した上開きのかっこTxa+Txbは前記の上り周
波数 887〜901 MHzの減衰域を示している。また、特
性曲線F1はこの分波器用フィルタの伝送特性を示して
いる。
【0034】この状態では、入力端子23にはバイアスが
印加されておらず、4つのバリキャップダイオード19・
20・25・26は大きな容量値を持っており、通過帯域が 8
32〜846 MHzで減衰域が 887〜901 MHzの受信帯域
通過フィルタとなっている。
【0035】次に、図6においては、斜線を施した下開
きのかっこRxcは前記の下り周波数 860〜870 MHz
の通過帯域を、斜線を施した上開きのかっこTxcは前
記の上り周波数 915〜925 MHzの減衰域を示してい
る。また、特性曲線F2はこの分波器用フィルタの伝送
特性を示している。
【0036】この状態では、入力端子23に正のバイアス
が印加されており、コイル21・22の経路も含めて各バリ
キャップダイオード19・20・25・26には逆バイアス電圧
が印加され、各バリキャップダイオード19・20・25・26
の容量値が減少する。この結果、コイル21・22のインダ
クタンスとバリキャップダイオード19・20・25・26の容
量値と分布定数型共振器17・18により決まる減衰極が高
周波側へシフトし、それに伴ってフィルタの通過帯域は
高周波側へ伸びることとなり、通過帯域が 860〜870 M
Hzで減衰域が 915〜925 MHzの受信帯域通過フィル
タとなる。この場合も、フィルタの通過帯域が広くなっ
て減衰特性がやや劣るものとなるが、減衰域に減衰極が
来るように設定しておけば、実用上何ら支障はない。
【0037】以上のように、本発明の分波器用フィルタ
によれば、分布定数型共振器を結合するバリキャップダ
イオードならびに分布定数型共振器と外部回路接続端子
とを接続するバリキャップダイオードに印加するバイア
ス電圧を変えることによってフィルタの伝送特性を変化
させることができることから、これらにより構成した受
信帯域通過フィルタと送信帯域通過フィルタとを組み合
わせて分波器を構成することにより、帯域切り換えを行
なって各フィルタに要求される減衰特性を緩やかなもの
とすることができることから、良好な通過特性および減
衰特性を有し、かつ挿入損失を小さくした、移動体通信
機等の送受信信号の分波に好適な分波器を提供すること
ができる。
【0038】そして、本発明の分波器用フィルタを使用
した分波器は、挿入損失を小さくできることから消費電
力を低減でき、通話時間・待ち受け時間の長時間化を図
ることができるものとなる。
【0039】このような本発明の分波器用フィルタを用
いて構成した帯域切り換えを行なう分波器用フィルタの
伝送特性と、国内CDMAシステムの周波数帯域との関
係について、図12と同様の特性図を図7に示す。図7
(a)および(b)はそれぞれ本発明の分波器用フィル
タのバリキャップダイオードに印加するバイアス電圧を
変えて帯域切り換えを行なった場合の伝送特性を示して
おり、図中の横軸および縦軸ならびにRxaおよびRx
b・Rxc、TxaおよびTxb・Txcは図12と同様
である。また、Rx1およびRx2は受信帯域通過フィ
ルタの通過帯域を、Tx1およびTx2は送信通過帯域
フィルタの通過帯域を示している。また、特性曲線R1
およびR2は受信帯域通過フィルタの伝送特性を、T1
およびT2は送信帯域通過フィルタの伝送特性を示し、
S1およびS2はそれぞれの場合の受信周波数と送信周
波数との間隔を示している。
【0040】このように通信帯域を、図7(a)に示す
ような受信周波数帯域Rx1がRxa: 832〜834 MH
zおよびRxb: 843〜846 MHzで送信周波数帯域T
x1がTxa: 887〜889 MHzおよびTxb: 898〜
901 MHzの帯域と、図7(b)に示すような受信周波
数帯域Rx2がRxc: 860〜870 MHzで送信周波数
帯域Tx2がTxc: 915〜925 MHzの帯域とに分け
て帯域切り換えを行なうことにより、受信周波数と送信
周波数との間隔S1およびS2はそれぞれ 887MHzと
846MHzの差である41MHzおよび 915MHzと 870
MHzの差である45MHzになり、それぞれの帯域通過
フィルタに要求される減衰特性は帯域切り換えを行なわ
ない場合に対して緩やかなものとすることができる。
【0041】一般に、フィルタの中心周波数における挿
入損失は次式で与えられる。 (4.343 /W)×Σ(qi /Qui) 〔dB〕 ここで、Wは帯域幅を中心周波数で割った値である比帯
域幅であり、qi は各共振器(i=1、2、…)の基準
低域通過フィルタの素子値、Quiは各共振器(i=1、
2、…)の無負荷Qである。これより、フィルタの段数
を多くすることによりΣの中のqi /Quiが増加して挿
入損失が大きくなり、一方、帯域幅を広くすることによ
りWが大きくなって挿入損失が小さくなることが分か
る。
【0042】従って、本発明の分波器用フィルタによれ
ば、減衰特性の要求が緩和される分だけ従来の分波器用
フィルタに比べてフィルタの段数を少なくすることがで
きることから、それによって通過帯域の挿入損失も低減
することができるものとなる。
【0043】このように、分波器用フィルタの通過帯域
は通信に使用しているチャンネルをその通過帯域が含む
ように設定すればよく、これによりフィルタの減衰特性
を緩やかなもので良いこととできる。
【0044】本発明の分波器用フィルタに使用される共
振器は、移動体通信システムに使用される周波数帯域が
数百MHz以上のいわゆるマイクロ波帯であることから
分布定数型共振器とし、マイクロ波帯で用いられる通常
の分布定数型共振器であれば、マイクロストリップライ
ン共振器または誘電体同軸共振器、その他ストリップラ
イン共振器等を用いることができる。中でも、誘電体同
軸共振器を用いるとこれらの中でも低挿入損失の分波器
用フィルタを実現することができ、ストリップライン共
振器やマイクロストリップライン共振器を用いると小型
の分波器用フィルタを実現することができるという点で
有利となる。
【0045】また、上述の例においてはフィルタとして
帯域通過フィルタを構成した例を示したが、これは帯域
阻止フィルタとしても高域通過フィルタとしてもよい。
【0046】本発明の分波器用フィルタに使用されるバ
リキャップダイオードは、電圧可変容量ダイオードある
いはバラクタダイオードとも言われるもので、外部から
印加する逆バイアス電圧を変えることによって容量値を
変えることができることを特徴とするダイオードをい
う。その素材としてはシリコンやガリウム砒素等が用い
られ、pn接合あるいはショットキバリヤ接合の接合面
の近傍に生じる空乏層の空乏層容量(接合容量)を一種
のコンデンサとみなし、その容量値を逆バイアス電圧を
変えることによって変えるものである。本発明の分波器
用フィルタにおけるバリキャップダイオードの容量値や
容量変化率等の特性は、分布定数型共振器との組み合わ
せにおいて、フィルタの通過帯域や減衰域・挿入損失・
帯域切り換えを行なう帯域シフト量等の要求特性に応じ
て適宜選択すればよい。
【0047】なお、以上はあくまで本発明の実施の形態
の例示であって本発明はこれに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や改良
を加えることは何ら差し支えない。例えば、上述の例で
は国内CDMAを例にとって説明したが、本発明はこれ
以外のシステムにも適用できるものである。また、分布
定数型共振器を2段構成としたフィルタを例にとって説
明したが、この段数はフィルタに必要とされる減衰量に
応じて適宜変えるべきものである。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明の分波器用フィル
タによれば、少なくとも2つの分布定数型共振器を具備
するとともに各分布定数型共振器間をバリキャップダイ
オードにより結合したことから、バリキャップダイオー
ドに印加する逆バイアス電圧を変えてその容量値を変え
ることによって分布定数型共振器とバリキャップダイオ
ードにより構成されるフィルタの通過帯域または阻止帯
域を変化させることができて移動体通信システムの周波
数帯域中で通過帯域または阻止帯域を所望の帯域に切り
換えることが可能となった。その結果、送信周波数帯域
と受信周波数帯域との間隔を広くとることができて、フ
ィルタに要求される減衰特性を緩やかなものとすること
ができることになり、フィルタの段数を増加させる必要
がなくなって挿入損失を小さく抑えることができた。
【0049】また、本発明の請求項2に係る分波器用フ
ィルタによれば、分布定数型共振器と外部回路接続端子
との間をバリキャップダイオードを介して接続したこと
から、分布定数型共振器間を結合するバリキャップダイ
オードと共にその容量値を変化させることによって、よ
り効果的に通過帯域または阻止帯域を所望の帯域に切り
換えることが可能となり、フィルタに要求される減衰特
性をより緩やかなものとすることができ、フィルタの段
数を減らして挿入損失をより小さく抑制することができ
た。
【0050】従って、本発明によれば、良好な通過特性
および減衰特性を有し、かつ挿入損失を小さくした、移
動体通信機等の送受信信号の分波器に好適に使用できる
分波器用フィルタを提供することができた。
【0051】そして、本発明の分波器用フィルタを分波
器に使用することにより、これを用いた移動体通信機の
通話時間・待ち受け時間の長時間化を図ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分波器用フィルタの実施の形態の一例
を示す概略構成図である。
【図2】本発明の分波器用フィルタの実施の形態の一例
の動作を説明するための伝送特性図である。
【図3】本発明の分波器用フィルタの実施の形態の一例
の動作を説明するための伝送特性図である。
【図4】本発明の分波器用フィルタの実施の形態の他の
例を示す概略構成図である。
【図5】本発明の分波器用フィルタの実施の形態の他の
例の動作を説明するための伝送特性図である。
【図6】本発明の分波器用フィルタの実施の形態の他の
例の動作を説明するための伝送特性図である。
【図7】(a)および(b)はそれぞれ本発明の分波器
用フィルタを用いて構成した帯域切り換えを行なう分波
器用フィルタの伝送特性と、国内CDMAシステムの周
波数帯域との関係を示す特性図である。
【図8】分波器の例を示す概略構成図である。
【図9】分波器の例における減衰量を説明するための伝
送特性図である。
【図10】(a)および(b)はそれぞれフィルタの伝
送特性を説明するための伝送特性図である。
【図11】(a)および(b)はそれぞれフィルタの伝
送特性を説明するための伝送特性図である。
【図12】国内CDMAシステムの周波数帯域とそれに
必要な分波器用フィルタの伝送特性の関係を示す特性図
である。
【符号の説明】
8、9、17、18・・・・・・・・・分布定数型共振器 10、15、16、19、20、25、26・・・バリキャップダイオ
ード 13、23・・・・・・・・・・・・・入力端子(外部回路
接続端子) 14、24・・・・・・・・・・・・・出力端子(外部回路
接続端子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 大 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの分布定数型共振器を具
    備し、各分布定数型共振器間をバリキャップダイオード
    により結合して成ることを特徴とする分波器用フィル
    タ。
  2. 【請求項2】 前記分布定数型共振器と外部回路接続端
    子とをバリキャップダイオードを介して接続したことを
    特徴とする請求項1記載の分波器用フィルタ。
JP28218096A 1996-10-24 1996-10-24 分波器用フィルタ Pending JPH10135708A (ja)

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