JPH101386A - 改良された崩壊型被覆粒状肥料 - Google Patents

改良された崩壊型被覆粒状肥料

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JPH101386A
JPH101386A JP8171850A JP17185096A JPH101386A JP H101386 A JPH101386 A JP H101386A JP 8171850 A JP8171850 A JP 8171850A JP 17185096 A JP17185096 A JP 17185096A JP H101386 A JPH101386 A JP H101386A
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JP
Japan
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granular fertilizer
copolymer
coated granular
ethylene
coating
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JP8171850A
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English (en)
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Yoshihiro Chikami
世始裕 千頭
Michiyuki Ashihara
通之 芦原
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポーラス化され酸化分解による分解性被膜を
有する被覆粒状肥料であって、長期間保存後に使用して
も溶出率が変動しない該被覆粒状肥料の提供。 【解決手段】 イ.熱可塑性樹脂(高分子酸化分解反応
促進物質含有)、ロ.昇華性物質の微粒子、ハ.融点7
0℃以下のパラフィンからなる被膜用組成物で粒状肥料
を被覆。 【効果】 比較例品の溶出変動率87%、崩壊度19%
に対し、実施例品ではそれぞれ10%未満、81%以上
と顕著な保存安定性と崩壊度を示した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被覆粒状肥料に関す
る。更に詳しくは分解性被膜により被覆された被覆粒状
肥料に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】崩壊性若しくは分解性の被
膜材料で被覆された被覆粒状肥料としては、これまでに
エチレン・一酸化炭素共重合体(特公平2−23516
号)、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体(特
公平2−23515号)等の光分解性の共重合体を主要
な被覆材とし、カプセルに分解性を付与する技術が公開
されている。この技術による被覆肥料は土壌中に光が届
かない暗黒状態では分解が遅く、表層に露出した機会に
分解・崩壊化が起るため、連用して行く場合常時数年ま
たは十数年分の被膜が残留する可能性があった。更に、
光が届かない場合でも充分な分解性を得るために、生分
解性樹脂であるポリエステル類により被覆する技術(特
公平2−23517号)も開示されている。しかし、こ
の種のものは被膜が土壌分解を受けるため土壌中におけ
る安定した溶出コントロールを確保することが困難であ
り、且つポリエステル類による被膜は透湿性が大きく溶
出の極めて早いものしかできなかった。更には材料費が
高価で肥料へ適用するには経済性の範囲外で実用化まで
には課題が多い。
【0003】長期間の溶出制御技術としては、特開平7
−61884号に開示の様な、生分解性ポリエステルと
水蒸気透過性の小さい樹脂とのブレンド法が挙げられ
る。しかしながら特開平7−61884号開示のよう
に、生分解性ポリエステルと水蒸気透過性の小さい樹脂
を共に溶剤に溶解させ完全にブレンドした被膜は、膜と
しての強度が小さく、製造、保管、流通、使用の各場面
で被膜にかかる負荷に耐えられるものではなかった。
【0004】これに対し熱可塑性樹脂に硫黄を分散させ
た被膜(特公平1−39995号)、及び酸化分解反応
促進物質を含むポリオレフィン系樹脂に昇華性微粒子を
分散させた被膜(特開平7−48194号)が開示され
ている。これは被膜中の硫黄が施用後昇華・揮散するこ
とで被膜がポーラス状となり、これによって被膜強度の
低下と酸化分解の促進を招き、膜を分解させる技術であ
る。この技術はコスト的にも比較的安価に達成すること
が出来、上記2つのタイプの欠点を克服する技術として
注目される。しかしながら、硫黄の昇華・揮散は製造直
後から始まるために、保存期間や保存条件によって溶出
速度や溶出パターンなどの溶出機能が変動する実用上の
欠点を有していた。
【0005】
【本発明が解決する課題】以上の記述から明らかなよう
に、被覆肥料の被膜には光の届かない土壌中における
良好な分解性、長期間保存の後にも溶出変動しない安
定した溶出特性、製造、保管、流通、使用の各場面で
の負荷に耐え得る被膜強度が求められているが、これら
条件を満足する被膜組成は未だ開示されていない。本発
明者らはかかる従来技術が抱えた技術課題に鋭意取り組
んだ。本発明者らはまず上記従来技術の可能性について
検討した。課題の解決に最も近いのは特公平1−399
95号及び特開平7−48194号に開示の被膜である
と判断したが、この被膜は長期保存後の溶出変動と云っ
た、商品化上の決定的な欠陥を有している。本発明者ら
は特公平1−39995号及び特開平7−48194号
の被膜の欠点を克服すべく、保存中の昇華を防ぐ被膜組
成について鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに高分
子の酸化分解反応を促進する物質を含有せしめた熱可塑
性樹脂と、昇華性物質の微粒子、及び融点が70℃以下
であるパラフィンを有効成分とする被膜で、粒状肥料の
表面を被覆したことを特徴とする崩壊型被覆粒状肥料
に、極めて優れた性質を認めて本発明を完成した。以上
の記述から明らかなように、本発明の目的は被膜のポー
ラス化と酸化分解による崩壊膜を保有するものであっ
て、保存後も施肥後溶出が変動することのない被覆粒状
肥料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は下記(1)から
(9)に記載の構成を有する。 (1)高分子の酸化分解反応を促進する物質を含有せし
めた熱可塑性樹脂と、昇華性物質の微粒子、及び融点が
70℃以下であるパラフィンを有効成分とする組成物か
らなる被膜で、粒状肥料の表面を被覆したことを特徴と
する崩壊型被覆粒状肥料。
【0007】(2)酸化分解反応を促進する物質が、−
C=C−不飽和結合を有する不飽和脂肪酸、不飽和脂肪
酸エステル、油脂類、ジエン系重合体、及び遷移金属、
遷移金属化合物から選ばれた一種以上である前記(1)
に記載の崩壊型被覆粒状肥料。
【0008】(3)熱可塑性樹脂がポリオレフィン、オ
レフィンと他の重合性単量体との共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデン及び塩化ビニリデンと他の重合性単量体との共
重合体から選ばれた一種以上である前記(1)に記載の
崩壊型被覆粒状肥料。
【0009】(4)ポリオレフィン若しくはオレフィン
と他の重合性単量体との共重合体がポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン
・酢酸ビニル共重合体、エチレン・一酸化炭素共重合
体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体、エチ
レン・アクリレート共重合体、エチレン・メタクリル酸
共重合体、ゴム系樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタ
アクリレート等から選ばれた一種以上である前記(3)
に記載の崩壊型被覆粒状肥料。
【0010】(5)ポリ塩化ビニリデン若しくは塩化ビ
ニリデンと他の重合性単量体との共重合体がポリ塩化ビ
ニリデン、塩化ビニリデン・塩化ビニル共重合体である
前記(3)に記載の崩壊型被覆粒状肥料。
【0011】(6)昇華性物質がナフタリン、樟脳、硫
黄から選ばれた一種以上である前記(1)に記載の崩壊
型被覆粒状肥料。
【0012】(7)パラフィンの融点が50℃以下であ
る前記(1)に記載の崩壊型被覆粒状肥料。
【0013】(8)パラフィンの融点が30℃以下であ
る前記(1)に記載の崩壊型被覆粒状肥料。
【0014】(9)高分子の酸化分解反応を促進する物
質を含有する熱可塑性樹脂75〜89.9重量%、昇華
性物質の微粒子10〜90重量%および融点が70℃以
下であるパラフィン0.1〜15重量%からなる崩壊型
被覆粒状肥料用被膜組成物。
【0015】本発明の構成を以下に詳述する。本発明に
必須の酸化分解反応を促進する物質(以下酸化促進剤と
表記)として有効なものは−C=C−の不飽和結合を有
する有機化合物または高分子で、有機化合物としては不
飽和脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、アラキドン酸、エルカ酸、パルミトール酸、リシノ
ール酸、エレオステアリン酸等、不飽和脂肪酸エステ
ル、例えばオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラ
キドン酸、エルカ酸、パルミトール酸、リシノール酸、
エレオステアリン酸等のメチルエステル、エチルエステ
ル、プロピルエステル、イソブチルエステル等、油脂
類、例えば乾性油であるアマニ油、大豆油、桐油、半乾
性油である玉蜀黍油、菜種油、綿実油、不乾性油である
オリーブ油、椿油、ヒマシ油等の植物油、及び鯨油、牛
脂、魚油、肝油等の動物油が挙げられ、高分子として
は、ジエン系重合体例えばポリブタジエン、ポリイソプ
レン、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・イソ
プレン共重合体、アクニロニトリル・ブタジエン共重合
体等が挙げられるがこれ等に限定するものではない。
【0016】また、この他の酸化促進剤としては遷移金
属或は遷移金属化合物があり、Cu、Ag、Zn、C
d、Cr、Mo、Mn、Fe、Co、Niなどの微細粉
末状金属、金属酸化物、金属ハロゲン化物、無機酸金属
塩、有機酸金属塩等が挙げられる。遷移金属酸化物とは
例えば、チタニア(特にアナターゼ型)、酸化クローム
グリーン、コバルトブルー等の無機顔料であり、遷移金
属ハロゲン化物とは例えば、NiCl2 、NiBr2
CoBr3 、FeCl2 、FeCl3 、CrCl2 、C
rCl4 、MnCl2 、MnCl3 、TiCl4 、Cu
Cl、ZnCl2等の微粉末化物であり、無機酸遷移金
属塩とは例えば、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、炭酸、
燐酸、亜燐酸とZn、Cd、Cr、Mo、Mn、Fe、
Co、Ni、Cuなどの微粉末化塩であり、有機酸遷移
金属塩とは例えば、炭素数1ないし22の有機酸、即ち
飽和、不飽和、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸の
遷移金属塩のことであるがこれ等に限定するものではな
い。更に、本発明においては触媒作用のある遷移金属錯
体を使用しても良い。
【0017】次に、−C=C−の不飽和結合を有する物
質のうち、脂肪酸、脂肪酸エステル、油脂のように比較
的低分子量の有機化合物は、高分子組成物重量の0.5
〜40%、好ましくは1〜30%添加するのが望まし
い。この範囲以下であると高分子の酸化分解促進効果が
不十分であり、またこの範囲以上では被膜の分解がより
促進されるものの、被膜の強度低下を招き実用的な被膜
にならない。また、−C=C−の不飽和結合を有する物
質のうち、ジエン系重合体のように高分子量のものは、
高分子組成物重量の0.5〜80%、好ましくは1〜7
0%添加するのが望ましい。低分子の有機化合物と同様
にこの範囲以下では酸化促進効果が不十分である。ま
た、ジエン系重合体のように不飽和結合を有する高分子
は被膜の溶出を促進する機能もあるため、この範囲を越
えると溶出が速くなり過ぎ希望する溶出コントロールが
得られなくなる。
【0018】遷移金属及び遷移金属化合物は、高分子組
成物重量の0.001〜20%、好ましくは0.05〜
15%添加するのが望ましい。この範囲以下では酸化促
進効果が不十分である。また、添加量は上記範囲以内で
充分であり、範囲以上に増やしても効果の向上は望めな
い。のみならず、その多すぎる添加は製造中の加熱によ
って被膜の劣化を招く場合もあるので適当ではない。こ
れら酸化促進剤は、−C=C−基のように酸化分解を受
け易い感応基を高分子被膜に導入してやる方法、また、
遷移金属のように酸化分解の触媒作用を有する物質を導
入する方法の何れであっても本発明の目的は達成され
る。
【0019】本発明に必須の熱可塑性樹脂としては、ポ
リオレフィン若しくはオレフィンと他の重合性単量体と
の共重合体とポリ塩化ビニリデン若しくは塩化ビニリデ
ンと他の重合性単量体との共重合体が挙げられる。生分
解性ポリエステルは親水性が強く、被膜材料の中では溶
出を促進する作用があるため、ポリオレフィン若しくは
オレフィンと他の重合性単量体との共重合体とポリ塩化
ビニリデン若しくは塩化ビニリデンと他の重合性単量体
との共重合体(以下該樹脂と記す)は、極性が小さく水
蒸気の透過性が小さいものを用いることが望ましい。
【0020】本発明に好ましいポリオレフィン若しくは
オレフィンと他の重合性単量体との共重合体としてはポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共
重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・一
酸化炭素共重合体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素
共重合体、エチレン・アクリレート共重合体、エチレン
・メタクリル酸共重合体、ゴム系樹脂、ポリスチレン、
ポリメチルメタアクリレート等が挙げられるが、水蒸気
の透過性が小さい樹脂であれば何れのものであっても使
用することが出来る。本発明に好ましいポリ塩化ビニリ
デン若しくは塩化ビニリデンと他の重合性単量体との共
重合体としては、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン
・塩化ビニル共重合体等が挙げられる。これらもポリオ
レフィン系樹脂と同様に水蒸気の透過性が小さい樹脂で
あれば何れのものを用いても差し支えない。
【0021】本発明に必須の昇華性微粒子とは常温に於
て個体であり、昇華性を有する物質であって、水に不溶
または難溶性のものであれば、何れの物質であっても使
用することが出来る。好ましい昇華性微粒子の材料とし
てはナフタレン、樟脳、硫黄の単独または混合物が挙げ
られる。本発明に使用する昇華性微粒子の粒径は特に限
定するものではないが、昇華性微粒子が被膜の厚さ以上
である場合には、溶出制御が極めて困難になるため、粒
径は被膜の厚さ以下であることが望ましい。崩壊性の面
からは酸化分解促進のため、粒径の小さいものをより多
く膜内に分散させる方が好ましく、この点から該微粒子
の粒径は0.1〜40μm、更に好ましくは0.1〜2
0μmである。昇華性物質微粒子の被膜組成物に対する
配合比率は10〜90重量%、好ましくは20〜80重
量%である。
【0022】パラフィンは融点が70℃以下のもので有
れば、その構造が直鎖のものであっても、側鎖を有する
ものであっても本発明に用いることが出来る。また、パ
ラフィンは必ずしも純粋なものである必要はなく、不純
物を含むものであっても本発明に使用することが出来
る。本発明においてパラフィンは昇華性物質微粒子の昇
華・飛散の防止に効果がある。その作用機構は不明であ
るが、低融点のもの(低分子量のもの)の方が効果が大
きい。一般に肥料は製造後屋外にて保存され、日中の物
温は80℃に達する場合も多い。この様な条件で本発明
の被覆粒状肥料を保存する場合には、パラフィンの融点
は70℃以下のもので本発明の効果が得られるが、屋内
に保存する場合には50℃以下である方が良く、更に比
較的低温の室内にて保存する場合には30℃以下が好ま
しい。パラフィンの被膜組成物に対する配合比率は、
0.1〜15重量%、好ましくは1〜10重量%であ
る。
【0023】更に本発明では被膜強度や溶出制御機能が
損なわれない範囲で界面活性剤を添加することが出来
る。本発明に使用し得る界面活性剤は陽イオン性のも
の、陰イオン性のもの、両性のもの、非イオン性のもの
何れも使用し得るが、界面活性剤の親水性疎水性のバラ
ンスが重要であり、被膜のブレンド状況にあったものを
添加すべきである。
【0024】本発明はあらゆる肥料成分を含む粒状物に
適用できる。例えば硫安、塩安、硝安、尿素、塩化加
里、硝酸加里、硝酸ソーダ、燐酸アンモニア、燐酸加
里、燐酸石灰等の水溶性肥料、及びキレート鉄、酸化
鉄、塩化鉄、ホウ酸、ホウ砂、硫酸マンガン、塩化マン
ガン、硫酸亜鉛、硫酸銅、モリブデン酸ナトリウム、モ
リブデン酸アンモニウム等の水溶性微量要素の単体また
は2種以上の成分を含む肥料に対しては特に有効であ
る。また、OMUP(クロチリデンジウレア)、IBD
U(イソブチリデンジウレア)やオキザマイド等の難水
溶性肥料に適用すると、これらの肥料の有効期間を延ば
すことが出来る。
【0025】また、本発明の被膜に溶出制御や被膜のコ
スト削減の目的で、水難溶性もしくは水不溶性の充填材
を添加しても構わない。但し、充填材の添加は被膜強度
に影響を及ぼすことも念頭に置いて被膜組成を決定すべ
きであり、本発明の効果を損なわない範囲で用いるべき
である。被膜組成にもよるが充填材の添加は被膜重量の
80%以下で行うことを推奨する。無機充填材としては
タルク、クレイ、ケイソウ土、シリカ、炭酸カルシウ
ム、ゼオライト、金属酸化物若しくは硫黄の粉末が挙げ
られ、有機充填材としては糖重合体及びその誘導体、若
しくはクロチリデンジウレア、イソブチリデンジウレ
ア、オキザマイド等の粉末を用いることが出来る。
【0026】本発明の酸化分解型被覆粒状肥料の被覆法
は、特に限定されるものではない。上記被覆材を有機溶
剤に溶解、若しくは分散させた溶液を、転動状態若しく
は流動状態にある肥料粒子に噴霧状で高速熱風流と共に
吹き付け、溶剤を瞬時に乾燥する事によって本発明の被
覆粒状肥料を得ることが出来る。以下実施例をもって本
発明の効果を説明する。
【0027】
【実施例】
1.本発明肥料の製造例 図1は製造例において用いた噴流カプセル化装置を示
す。1は噴流塔で塔径250mm、高さ2000mm、
窒素ガス噴出口径50mm、円錐角50度で肥料投入口
2、排ガス出口3を有する。噴流用窒素ガスはブロアー
10から送られ、オリフィス流量計9、熱交換器8を経
て噴流塔に至るが、流量は流量計、温度は熱交換機で管
理され、排気は排ガス出口3から塔外に導き出される。
カプセル化処理に使用される粒状肥料は肥料投入口2か
ら所定の熱風を(N2 ガス)を通し乍ら投入し噴流を形
成させる。熱風温度はT1 、カプセル化中の粒子温度は
2、排気温度はT3 の温度計により検出される。T2
が所定の温度になったら、カプセル化液を一流体ノズル
4を通して噴霧状で噴粒に向かって吹き付ける。被覆液
は液タンク11で攪拌しておき、粉体使用の場合は粉体
が被覆液中に均一に分散されているように攪拌してお
く。所定の被覆率に達したらブロアーを止め、被覆され
た肥料を抜き出し口7より排出する。試作サンプルの組
成を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】本製造例では下記の基本条件を維持しつつ
サンプルの試作を行なった。 一流体ノズル:開口0.8mmフルコン型 熱風量:4m3 /min 熱風温度:100±2℃ 肥料の種類:6〜7meshの粒状尿素 肥料投入量:10kg 供試溶剤:パークロルエチレン 被覆液濃度:固形分5.0重量% 被覆液供給量:0.3kg/min 被覆率:12% *被覆液はポンプ5より送られてノズルに至るが、10
0℃以下に温度が低下しないように蒸気で加熱してお
く。
【0030】2.本発明肥料保存後の溶出速度変動の測
定 製造直後の本発明のサンプルと2年間屋外放置した本発
明のサンプルについて50%溶出日数を求め、溶出変動
率を下記式により求めた。結果を表1に示す。 *A:製造直後サンプルの50%溶出日数 B:2年間屋外放置後サンプルの50%溶出日数 屋外放置方法:本発明のサンプル3kgを厚さ200μ
mのLDPE製の樹脂袋に入れ直射日光のあたる屋外に
放置した。 50%溶出日数測定方法:本発明のサンプル10gを2
00ml水中に浸漬して25℃に静置し、所定期間後肥
料と水に分け、水中に溶出した尿素を定量分析により求
める。肥料には新水を200ml入れて再び25℃に静
置、所定期間後同様な分析を行なう。この様な操作を反
復して水中に溶出した尿素の溶出累計と日数の関係をグ
ラフ化して溶出速度曲線を作成し、50%溶出率に至る
日数を求める。
【0031】3.土中崩壊性測定試験 本発明のサンプル5gを一粒ずつ先の鋭い針を用いてピ
ンホールを作り、30℃水中にて2週間静置して中の尿
素を溶出させて空カプセルを作る。溶出液から分離した
空カプセルを樹脂製ネットに入れ土壌中(水俣市袋、第
三紀土壌)に埋設。3年間放置後カプセルの状態を観察
し、明かにカプセルの原型を止めているサンプルについ
て、カプセルの全量を回転羽付きV型混合機に入れて3
0分間攪拌混合する。その後10mesh篩を通し、通
過したカプセルの供試カプセルに対する百分率を求めて
崩壊度として表1に示す。原型をとどめず痕跡のみ、或
は痕跡も認められないものについては上記操作を行なわ
ず崩壊度100%とした。
【0032】4.被膜破損試験 試作した被覆粒状肥料被膜の耐衝撃性を比較するための
装置を図2に示した。別途圧縮機で加圧された圧縮空気
は弁14で調節され、オリフィス流量計15を経て配管
18に供給される。配管の内径は100mm、長さLは
5mで、配管内の風速は50m/secである。試作被
覆粒状肥料はホッパー16に投入され、ロータリーバル
ブ17を経て配管内に供給される。試作被覆粒状肥料は
風に乗って運ばれその一部は配管内に設けられた衝突板
19(図3に示す)に衝突し、受器20に貯まり、残り
の試作被覆粒状肥料は補集器21で除かれ、空気は排出
口22より大気中に放出される。受器に貯まった試作被
覆粒状肥料を取り出し破損処理サンプルとした。破損処
理前及び破損処理後のサンプルをそれぞれ10gを20
0ml 水中に浸漬して25℃に静置し、破損処理後のサ
ンプルは24時間経過後の水中溶出率のみ測定した。
【0033】
【発明の効果】以上の記述から明らかなように、本発明
において開示の被覆粒状肥料は光の届かない土壌中に
おける良好な分解性、長期間保存の後にも溶出変動し
ない安定した溶出特性、製造、保管、流通、使用の各
場面での負荷に耐え得る被膜強度と云った、被覆肥料に
求められているこれら条件を満足したものであり、優れ
た溶出機能を維持しつつ、農業環境の保全にも役立つ肥
料として、極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造例において使用する噴流カプセル
化装置のフローシートである。
【図2】本発明の被覆粒状肥料の耐衝撃性測定装置であ
る。
【図3】図2の耐衝撃性測定装置の衝突板に係る部分の
部分拡大図である。
【符号の説明】
1 噴流塔 2 肥料投入口 3 排ガス出口 4 一流体ノズル 5 ポンプ 6 配管 7 製品抜出口 8 熱交換器 9 オリフィス流量計 10 ブロアー 11 液タンク 12 ポンプ 13 液タンク 14 弁 15 オリフィス流量計 16 ホッパー 17 ロータリーバルブ 18 配管 19 衝突板 20 受器 21 補集器 22 排出口 T1 温度計 T2 温度計 T3 温度計

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子の酸化分解反応を促進する物質を
    含有せしめた熱可塑性樹脂と、昇華性物質の微粒子、及
    び融点が70℃以下であるパラフィンを有効成分とする
    組成物からなる被膜で、粒状肥料の表面を被覆したこと
    を特徴とする崩壊型被覆粒状肥料。
  2. 【請求項2】 酸化分解反応を促進する物質が、−C=
    C−不飽和結合を有する不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸エ
    ステル、油脂類、ジエン系重合体、及び遷移金属、遷移
    金属化合物から選ばれた一種以上である請求項1に記載
    の崩壊型被覆粒状肥料。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂がポリオレフィン、オレフ
    ィンと他の重合性単量体との共重合体、ポリ塩化ビニリ
    デン及び塩化ビニリデンと他の重合性単量体との共重合
    体から選ばれた一種以上である請求項1に記載の崩壊型
    被覆粒状肥料。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィン若しくはオレフィンと他
    の重合性単量体との共重合体がポリエチレン、ポリプロ
    ピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢
    酸ビニル共重合体、エチレン・一酸化炭素共重合体、エ
    チレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体、エチレン・
    アクリレート共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合
    体、ゴム系樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリ
    レート等から選ばれた一種以上である請求項3に記載の
    崩壊型被覆粒状肥料。
  5. 【請求項5】 ポリ塩化ビニリデン若しくは塩化ビニリ
    デンと他の重合性単量体との共重合体がポリ塩化ビニリ
    デン、塩化ビニリデン・塩化ビニル共重合体である請求
    項3に記載の崩壊型被覆粒状肥料。
  6. 【請求項6】 昇華性物質がナフタリン、樟脳、硫黄か
    ら選ばれた一種以上である請求項1に記載の崩壊型被覆
    粒状肥料。
  7. 【請求項7】 パラフィンの融点が50℃以下である請
    求項1に記載の崩壊型被覆粒状肥料。
  8. 【請求項8】 パラフィンの融点が30℃以下である請
    求項1に記載の崩壊型被覆粒状肥料。
  9. 【請求項9】 高分子の酸化分解反応を促進する物質を
    含有する熱可塑性樹脂75〜89.9重量%、昇華性物
    質の微粒子10〜90重量%および融点が70℃以下で
    あるパラフィン0.1〜15重量%からなる崩壊型被覆
    粒状肥料用被膜組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018518441A (ja) * 2015-05-22 2018-07-12 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. ポリエチレン系ポリマー又はポリプロピレン系ポリマーを用いたワックス系肥料被覆材

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