JPH10140181A - ローソク - Google Patents

ローソク

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JPH10140181A
JPH10140181A JP31713896A JP31713896A JPH10140181A JP H10140181 A JPH10140181 A JP H10140181A JP 31713896 A JP31713896 A JP 31713896A JP 31713896 A JP31713896 A JP 31713896A JP H10140181 A JPH10140181 A JP H10140181A
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JP
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combustion
composite
candle
burning
synthetic resin
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JP31713896A
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English (en)
Inventor
Etsuo Sakamoto
悦夫 坂本
Mikio Maeda
美喜男 前田
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Pegasus Candle Co Ltd
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Pegasus Candle Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主に屋外で燃焼させる、燃焼火炎が風により
消えにくく、かつ燃焼中に熔融した燃焼剤が垂れにくい
ローソクを提供する。 【解決手段】 燃焼剤と、少なくとも該燃焼剤外周面に
装着配置された燃焼芯部からなる燃焼本体の外周面に、
合成樹脂と植物繊維とを一体化させた薄状の複合体を装
着配置してなるローソクを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に屋外で燃焼さ
せる、使用時に燃焼剤が垂れにくいローソクに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ローソクを屋外で燃焼させる場合、屋内
での燃焼形態と違って一番問題となるのは風による影響
である。屋内で燃焼させる場合には、無風に近い状態で
あるかあるいは窓や戸口から吹き込む風や空調による風
の影響を考慮すればよい。一方屋外で燃焼させる場合に
は無風に近い状態はほとんど無く、微風から強風までさ
まざまな強さのそしてさまざまな方向からの風にさらさ
れることを考慮しなければならない。従来の主に屋外で
燃焼させるローソクとしては、風によって燃焼火炎が消
されるのを防ぐために燃焼量を多くし燃焼火炎を大きく
したローソクが用いられている。例えば、ろうを主剤と
した燃焼本体の中央部に一般的に使用されているものよ
りもかなり太い燃焼芯を配置したもの、ろうを主剤とし
た中心体に布帛を巻き付けその布帛にろうを含浸させて
燃焼させるもの、ろうを主剤とした中心体に紙を巻き付
けて燃焼させるもの等が使用されている。又、紙、布あ
るいはプラスチック等の可燃性薄状体より成る外皮体
を、ろうそく本体の下端面を除く部分に覆着させたもの
もある(実開昭61−155350)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の、ろうを
主剤とした燃焼本体の中央部に一般的に使用されている
ものよりもかなり太い燃焼芯を配置したローソクにおい
ては、強風条件下では安定的な燃焼状態が得られず、場
合によっては燃焼火炎が消されることもある。また従来
の、ろうを主剤とした中心体に布帛を巻き付けその布帛
にろうを含浸させて燃焼させるローソクでは、屋外での
燃焼中に微風から強風までさまざまな強さのそしてさま
ざまな方向からの風にさらされた場合にも燃焼火炎が消
されることはほとんど無いが、燃焼中に熔融した燃焼剤
がローソク側面に沿って垂れローソク下部にて固化し、
あるいは強風によりローソク足元周辺に飛び散り汚し見
苦しく、また燃焼後も残渣として残るという問題があっ
た。ローソクの燃焼終了後、この残渣の除去に多大の労
力を要している。また、燃焼中に熔融し、ローソク側面
に沿って垂れローソク下部にて固化した燃焼剤は見苦し
いばかりでなく、燃焼すべき燃焼剤が燃焼に使われずに
垂れローソク下部にて固化することで燃焼時間が大幅に
短縮するという問題があった。そればかりか、多数のロ
ーソクを一時に燃焼させる演出形態においては、熔融し
た燃焼剤が垂れたローソクは他のものより非常に早く燃
焼が終了しその部分だけ燃焼火炎がない状態となり、炎
による演出効果を大幅に減少させるものとなる。
【0004】実開昭61−155350号公報に提案さ
れているろうそくにおいては、熔けたろうは外皮体内を
毛細管現象により上昇し燃焼する。つまり、該外皮体自
身が燃焼芯部となるため、燃焼量の多い大きな燃焼火炎
となり比較的強風の条件下においても燃焼火炎が風によ
り消えるのを防ぐ効果は期待できる。しかし熔融したろ
うが垂れるのを防ぐ効果については、該外皮体が紙、布
等からなるものであれば熔融したろうは紙、布等から滲
み出てしまうので、もちろんその効果は期待できない
し、フィルム状プラスチックが該外皮体に使用してあっ
ても、該外皮体自身が燃焼芯部となるため、風によりな
びいた燃焼火炎により該外皮体のフィルム状プラスチッ
クは容易に熔融してしまい、熔融したろうが垂れるのを
防ぐ効果は期待できない。
【0005】本発明の目的は、主に屋外で燃焼させる、
燃焼火炎が風により消えにくく、かつ燃焼中に熔融した
燃焼剤が垂れにくいローソクを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、第一の発明
は、燃焼剤と、少なくとも該燃焼剤外周面に装着配置さ
れた燃焼芯部からなる燃焼本体の外周面に、合成樹脂と
植物繊維とを一体化させた薄状の複合体を装着配置して
なるローソクであり、第二の発明は、該複合体が、合成
樹脂薄状体と植物繊維により構成された薄状体とを貼り
合わせたものである第一の発明に記載のローソクであ
り、第三の発明は、該複合体が、植物繊維により構成さ
れた薄状体に合成樹脂を含浸させたものである第一の発
明に記載のローソクであり、第四の発明は、該複合体
が、植物繊維により構成された薄状体に合成樹脂をコー
ティングしたものである第一の発明に記載のローソクで
あり、さらに、第五の発明は、燃焼剤と、少なくとも該
燃焼剤外周面に装着配置された燃焼芯部からなる燃焼本
体の外周面に、合成樹脂薄状体と植物繊維により構成さ
れた薄状体とを重ね合わせ、互いに隙間がないように密
着状態とした複合体を装着配置してなるローソクであ
る。
【0007】なお、本明細書で言う薄状体とは、いわゆ
るフィルム状物ばかりでなくシート状物をも包含意味す
るものとして使用している。
【0008】本発明のローソクは、燃焼剤外周面に燃焼
芯部を装着配置しているので燃焼量が多く、屋外で強風
条件下での使用においても燃焼火炎が風により消えにく
い。また本発明における複合体は、熔融した燃焼剤を浸
透させず、合成樹脂のみの薄状体の場合からは全く予期
されない程度にまで向上した耐熱性及び耐熔融性を示す
ものである。さらに、燃焼本体の外周面に装着配置され
た該複合体は、該燃焼剤外周面に装着配置された該燃焼
芯部と接しているので、ローソクの燃焼過程において燃
焼量の多い燃焼火炎にさらされることとなり、そのた
め、容易には熔融あるいは燃焼しないものの、ローソク
の燃焼と共に徐々に燃焼してゆく。このため本発明のロ
ーソクでは、該複合体が該燃焼本体よりもやや残りがち
な状態で燃焼過程が進んでゆき、該複合体は、該複合体
で囲まれた該燃焼本体上部に熔融した燃焼剤を溜め置く
ことができるという優れた特性を持つ。即ち、該複合体
は、熔融した燃焼剤が垂れるのを防ぐ堰としての機能を
十分に発揮でき、風によりなびいた燃焼火炎によって熔
融した燃焼剤がローソク側面に沿って垂れる現象を引き
起こしにくく、本発明のローソクを燃焼剤が垂れにくい
ローソクとしている。
【0009】また本発明のローソクにおいては、複合体
自身が毛細管現象が起こらない構成となっているかある
いは、毛細管現象が起こらない構成に複合体を装着配置
しているので、熔融した燃焼剤が該複合体中を毛細管現
象によって上昇することはなくなり、熔融した燃焼剤が
該複合体上端で燃焼し、そのため該複合体自身が燃焼芯
部となり燃焼してしまい、堰としての機能を果たさなく
なってしまうといった現象を引き起こすこともない。こ
のように本発明のローソクは、燃焼中に熔融した燃焼剤
がローソク側面に沿って垂れローソク下部にて固化し、
あるいは強風によりローソク足元周辺に飛び散ることに
よる見苦しさや周辺の汚れを軽減し、燃焼後に多量の残
渣が発生することもないのでその残渣の除去の手間が省
け、また燃焼すべき燃焼剤が燃焼に使われずに垂れるこ
とにより燃焼時間が大幅に短縮することもなく十分な燃
焼時間が確保できる。したがって、多数のローソクを一
時に燃焼させる演出形態においては、すべてのローソク
が同程度の燃焼時間を保つことが期待でき、一部分だけ
燃焼火炎がない状態を生じることもなく、従来のものに
は無い際立った炎の演出効果が可能となるものである。
さらに、燃焼終了後、多数のローソクの垂れた燃焼剤の
残渣の除去に要する労力を大幅に軽減できることとな
る。また、該複合体には着色、装飾、図案、文字等自由
に加えることができ、さらに該複合体の構成素材である
植物性繊維により構成された薄状体に使用雰囲気に合わ
せた材質の物を選ぶことにより、意匠の幅を拡大させ、
極めて装飾性に富んだローソクを提供できることとな
る。さらに、屋外イベント、祭り、宗教行事などの使用
雰囲気に合わせた、多彩な装飾効果を簡便、簡易に得る
ことが可能となった。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、上記本発明のローソクの
一例を図面にて説明する。図1は、本発明のローソクの
一例の断面図である。燃焼芯部1は燃焼剤3の外周面に
装着され、複合体4が該燃焼芯部1の外周面に配置され
たローソクである。また、図2は、本発明のローソクの
他の一例を示す断面図であり、燃焼剤3の内部に中央燃
焼芯2、さらに外周面に燃焼芯部1を有し、複合体4が
該燃焼芯部1の外周面に配置されたローソクである。さ
らに図3は、本発明のローソクのさらに他の一例を示す
断面図であり、燃焼芯部1は燃焼剤3の外周面に装着さ
れ且つ燃焼剤3の上部で絞り込まれていて、該燃焼芯部
1の外周面に配置された複合体4がローソク底部をも覆
っているローソクである。
【0011】本発明で使用する燃焼本体5は、燃焼剤3
と、少なくとも該燃焼剤外周面に装着配置された燃焼芯
部1からなり、該燃焼剤3としては、例えばパラフィン
ワックスなどの炭化水素系化合物、ステアリン酸などの
高級脂肪酸、木蝋や蜜蝋などの高級脂肪酸と高級アルコ
ールとのエステル、ステアリルアルコールなどの高級脂
肪族アルコールなどを主成分とした公知の燃焼剤が使用
できる。
【0012】燃焼剤3外周面に装着配置される燃焼芯部
1は、植物繊維により構成された紙、布、糸、紐等から
なる。熔融した燃焼剤を容易に吸い上げる毛細管現象を
有する素材、形態のものであれば公知のものが、該燃焼
芯部1の構成素材として使用できる。中でも、書道紙、
障子紙、奉書紙などの和紙が熔融した燃焼剤を容易に吸
い上げる毛細管現象に優れ、且つ燃焼後の灰が少なく、
燃焼芯部1を構成する素材としては好ましいものであ
る。また、燃焼剤3の内部に中央燃焼芯2が挿入配置さ
れた公知のローソクの外周面に燃焼芯部1を装着配置し
て、本発明のローソクで使用する燃焼本体5としてもよ
い。この場合の、燃焼剤3の内部に挿入配置された中央
燃焼芯2については、一般に使用されている公知の燃焼
芯が使用できる。さらに、該燃焼本体5として、例え
ば、従来のろうを主剤とした中心体に布帛を巻き付けそ
の布帛にろうを含浸させて燃焼させるローソクの様な、
燃焼体の外周部に燃焼芯部を有する公知のローソクを使
用してもよい。該燃焼本体5の形状はその形状や大きさ
など特に限定されないが、複合体4を該燃焼本体5の外
周面に装着させ熔融した燃焼剤を溜め置く機能を発揮さ
せるためには、凹凸の多くない単純な形状が好ましい。
従来多く使用されている棒状の燃焼本体はもとより、円
柱形状、角柱形状、円錐形状や逆円錐形状、円錐台形
状、逆円錐台形状などは該燃焼本体5への該複合体の装
着のしやすさにより特に望ましい。
【0013】さて、燃焼本体5の外周面に装着される複
合体4は、熔融した燃焼剤が垂れるのを防ぐ堰としての
機能を発揮するためには、耐熱性及び耐熔融性を有しか
つ熔融した燃焼剤を浸透させないという特性が必要であ
る。また該複合体4は、ローソクの燃焼火炎にさらされ
ても容易には熔融あるいは燃焼しないものの、燃焼過程
において該燃焼本体5よりも残り過ぎると燃焼火炎が小
さくなりがちとなるため、ローソクの燃焼と共に徐々に
燃焼してゆくことが必要である。さらに該複合体4は燃
焼させるものであるので、燃焼過程において有害な物質
が生成されないことはもちろん言うまでもない。
【0014】上記の複合体4の備えるべき特性を検討し
た結果、合成樹脂と植物繊維とを一体化させ薄状にした
ものが、その特性を備えていることが判った。さて従来
の、燃焼本体に熔融した燃焼剤を浸透させないという特
性を有している合成樹脂フィルムを巻き付けたろうそく
を想定してみると、熔融した燃焼剤は合成樹脂フィルム
から滲み出さないだろうと予想できるが、実際には合成
樹脂フィルムは一般に耐熱性に劣り燃焼火炎により容易
に熔融あるいは燃焼し、熔融した燃焼剤が垂れるのを防
ぐ効果はほとんど期待できない。
【0015】ところが、合成樹脂と植物繊維とを一体化
させ薄状の複合体とすることで、合成樹脂の耐熱性に劣
るという特性に抵抗性を付与させることとなり、耐熱
性、耐熔融性を有し熔融した燃焼剤を確実に溜め置くこ
とができるという優れた特性を持つ素材となるのであ
り、これが本発明ローソクの基本点となっている。
【0016】合成樹脂と植物繊維とを一体化させ薄状の
複合体と成す形態としては、合成樹脂薄状体と植物繊維
により構成された薄状体とを貼り合わせ複合体としても
よく、植物繊維により構成された薄状体に合成樹脂を含
浸させて複合体と成してもよい。また、植物繊維により
構成された薄状体に合成樹脂をコーティングしてもよ
い。さらに該複合体として、合成樹脂薄状体と植物繊維
により構成された薄状体とを重ね合わせ、互いに隙間が
ないように密着状態とした複合体を使用してもよい。そ
の際、互いに十分に密着し、部分的にも空隙部が形成さ
れることのない重ね合わせ状態であれば、合成樹脂の耐
熱性に劣るという特性に十分に抵抗性を付与させること
ができ、該複合体としての特性を十分に発揮でき、熔融
した燃焼剤が垂れるのを防ぐ効果はより確実となり、よ
り望ましい。さらに、合成樹脂に植物繊維を混入させて
成形された薄状体、植物繊維により構成される薄状体の
成形時に合成樹脂を混入させて成形された薄状体を複合
体として使用してもよい。また、合成樹脂薄状体と植物
繊維により構成された薄状体とを貼り合わせたものにさ
らに他の合成樹脂をコーティングし複合体とする、など
のように、上記の手法を組み合わせて使用してもよい。
【0017】複合体の構成素材である植物繊維として
は、一般にパルプ原料となるアカマツ、クロマツ、スギ
などの木材の木材繊維、ミツマタ、コウゾ、亜麻、大
麻、黄麻などの靱皮繊維、木綿、カポック、リンターな
どの種子毛繊維、マニラ麻、エスパルト、サイザル麻な
どの葉脈繊維、ワラ、竹、バガスなどの維管束繊維、そ
の他の藺、椰子などが使用できる。また、植物繊維由来
のセルロース再生繊維であるレーヨンも使用できる。ま
た、複合体の構成素材である植物繊維により構成された
薄状体としては、上記に示すような植物繊維を原料とす
る紙、布、不織布等の素材が使用できる。中でも植物繊
維により構成された紙は、紙特有の張りや紙質の多様
性、安価であること、扱いの簡便さなどから該複合体の
構成素材として好ましいものである。紙としては、該複
合体の構成形態により使用上望ましい素材は異なるが、
合成樹脂薄状体と植物繊維により構成された薄状体とを
貼り合わせて複合体を構成する場合および植物繊維によ
り構成された薄状体に合成樹脂をコーティング加工して
複合体を構成する場合並びに合成樹脂薄状体と植物繊維
により構成された薄状体とを重ね合わせ、互いに隙間が
ないように密着状態として該複合体を構成する場合に
は、上質紙などがその加工に適しており、また燃焼後の
灰が少なく該複合体の構成素材として望ましい。また、
植物繊維により構成された薄状体に合成樹脂を含浸させ
て複合体を構成する場合には、障子紙、奉書紙などの和
紙等がその加工に適しており、また燃焼後の灰が少なく
該複合体の構成素材として望ましい。
【0018】また、複合体のもう一つの構成素材である
合成樹脂としては、ローソクの燃焼と共に徐々に燃焼し
てゆくこと、並びに、燃焼過程において有害な物質が生
成されないことが必要であり、例えばアクリル樹脂、飽
和ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、などが使
用できる。また、再生セルロース及び酢酸セルロースな
どの合成セルロース系樹脂等も使用できる。中でも、ポ
リエチレン、ポリプロピレンや酢酸セルロース等は、燃
焼時にススの発生が少なくまた臭いも少なく比較的安価
であり、該複合体の構成素材として特に好ましいものと
言える。
【0019】合成樹脂薄状体と植物繊維により構成され
た薄状体とを貼り合わせて複合体を構成する場合および
合成樹脂薄状体と植物繊維により構成された薄状体とを
重ね合わせ、互いに隙間がないように密着状態として該
複合体を構成する場合には、上記の合成樹脂の内で熔融
法あるいは溶液法などにより製造されたフィルムあるい
はシートが任意に使用できる。さらに、植物繊維により
構成された薄状体に合成樹脂を含浸あるいはコーティン
グ加工した複合体を使用するのであれば、例えば塗料用
合成樹脂として使用可能なものの内でその加工目的に適
するものを任意に選ぶこともできる。
【0020】なお、複合体の構成材料である、合成樹脂
および植物繊維または植物繊維により構成された薄状体
の素材、材質及び厚み等は複合体の構成形態や燃焼本体
5の単位時間当たりの燃焼量、使用場所や使用時の気温
天候等、様々な使用形態において要求される耐熱性、耐
熔融性等を考慮して使用条件に応じた素材を適宜選択す
ればよい。また、合成樹脂および植物繊維または植物繊
維により構成された薄状体それぞれ単独の素材のみで複
合体を構成する場合ばかりでなく、例えば上質紙とポリ
エチレン、ポリプロピレンとで複合体を構成させるなど
の手法も使用できる。
【0021】合成樹脂薄状体と植物繊維により構成され
た薄状体とを貼り合わせ、あるいは、重ね合わせ互いに
隙間がないように密着状態とし、複合体とする場合、後
者の片面あるいは両面に前者を貼り合わせ、あるいは、
重ね合わせ互いに隙間がないように密着状態としてもよ
い。より確実に熔融した燃焼剤が垂れるのを防ぐために
は、後者の両面に前者を貼り合わせ、あるいは、重ね合
わせ互いに隙間がないように密着状態とする方が望まし
い。また、前者及び後者の各単一素材で複合体を構成す
る場合ばかりでなく、複数の前者及び後者を層状に貼り
合わせ、あるいは、重ね合わせ互いに隙間がないように
密着状態とし、複合体としてもよい。薄状体どうしの貼
り合わせには、公知の粘着あるいは接着の手段が用いら
れる。なお、貼り合わせる手法としては、複合体の構成
材質、素材によりウェットラミネーション、エクストル
ージョンラミネーション、ドライラミネーションなどの
手法が用いられる。
【0022】次に、植物繊維により構成された薄状体に
合成樹脂を含浸またはコーティングさせて複合体とする
場合、酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂などはエマル
ジョン水系液体にし、酢酸セルロースなどの合成セルロ
ース系樹脂、などは溶媒に溶かし流動状態にして植物繊
維により構成された薄状体に含浸またはコーティングし
揮発乾燥する。また、熱熔融し得るポリエチレン、ポリ
プロピレンなどの熱可塑性樹脂は、その熱熔融した樹脂
を植物繊維により構成された薄状体の表面、片面望まし
くは両面にコーティングし冷却固化させ複合体とするこ
ともできる。また、上記した以外の公知の手段により所
望の複合体を作成してもよい。
【0023】燃焼本体5の外周面に、複合体4を装着さ
せる手段は、あらかじめ成形された燃焼本体5の外周面
に複合体4を巻き付け、公知の粘着あるいは接着の手段
を用いて固定するか、または、あらかじめ公知の粘着あ
るいは接着の手段を用いて該複合体4で燃焼本体5の外
皮状物を成形し、これに成形された燃焼本体5を挿入固
定してもよい。このとき、該複合体4は該燃焼本体5の
外周面に層状に複数回配置されてもよい。また、必要に
応じて該燃焼本体5と該複合体4とを粘着あるいは接着
し装着固定してもよい。このとき、該複合体4は燃焼本
体5の底部を覆ってもよいし覆わなくてもよい。
【0024】粘着あるいは接着の手段としては、例えば
ゴム系、アクリル系、シリコーン系などの粘着剤、また
は、熱硬化性樹脂系、熱可塑性樹脂系、ゴム系、それら
の複合系、ホットメルト系などの接着剤の中から該複合
体の構成素材等を考慮して適宜選択すればよい。
【0025】複合体は燃焼本体5の外周面にできるだけ
密に装着されていることが望ましい。装着時に該燃焼本
体5と該複合体4の間に空隙があったり、装着後、又は
ローソク使用時に該複合体が変形し、該燃焼本体5と該
複合体の間に空隙が生じた場合、該複合体4が燃焼本体
5よりも先に燃焼しがちとなり、熔融した燃焼剤が垂れ
るのを防ぐ機能が効果的に発揮できなくなり、好ましく
ない。
【0026】また、合成樹脂と植物繊維とを一体化させ
た薄状の複合体は、燃焼本体5の外周面に層状に複数回
配置させることができ、これにより結果として、耐熱
性、耐熔融性、熔融した燃焼剤が浸透しない構成等、必
要とされる条件が得られればよい。ここで、配置させる
回数が増すにつれて熔融した燃焼剤が垂れるのを防ぐ堰
としての機能はより強化されるが、燃焼過程において該
複合体4が該燃焼本体5よりも残り過ぎる傾向となり、
燃焼火炎が小さくなりがちなので、その点を配慮して配
置させる回数を決定する必要がある。
【0027】本発明のローソクの複合体4に、図5のよ
うに、所望の色、模様を付け加えたり、書き込み、印
刷、転写などの公知の手段で図案、文字等を加えること
もできる。さらに、装飾を付加させることもでき、そう
することにより、屋外イベント、祭り、宗教行事などの
使用雰囲気に合わせた、多彩な装飾効果を簡便、簡易に
得ることが可能となった。
【0028】
【実施例】次に、本発明のローソクを実施例及び比較例
を用いてさらに具体的に説明する。実施例1ないし実施
例4、比較例1及び比較例2;パラフィンワックスを主
剤とした直径35mm、長さ200mmの円柱形状の燃
焼剤の外周面に、市販の障子用和紙を巻き付け少量の合
成のりで固定し燃焼芯部とし、該燃焼芯部にパラフィン
ワックスを含浸させた燃焼本体を18本用意し、その燃
焼本体3本の外周面には、上質紙の両面に0.025m
mの高密度ポリエチレンフィルムを重ね合わせた複合体
を該燃焼本体と互いに隙間のないように密に巻き付け装
着配置しポリエチレンフィルムテープで粘着固定し、図
1に示すような形態の本発明のローソクを作成した。こ
れを実施例1サンプルとする。また、残り15本のう
ち、3本の燃焼本体の外周面には、上質紙の両面に0.
025mmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムを合成ゴ
ム系粘着剤で貼り合わせた複合体を該燃焼本体と互いに
隙間のないように密に巻き付け装着配置しポリプロピレ
ンフィルムテープで粘着固定し、実施例1と同じ形態の
本発明のローソクを作成した。これを、実施例2サンプ
ルとする。さらに、3本の燃焼本体の外周面には、市販
の障子用和紙に酢酸セルロースをアセトンに溶かした液
を含浸させ乾燥させた複合体を該燃焼本体と互いに隙間
のないように密に巻き付け装着配置し酢酸セルロース系
接着剤で接着固定し、実施例1と同じ形態の本発明のロ
ーソクを作成した。これを、実施例3サンプルとする。
さらに、3本の燃焼本体の外周面には、上質紙の両面に
酢酸セルロースをアセトンに溶かした液をコーティング
し乾燥した複合体を該燃焼本体と互いに隙間のないよう
に密に巻き付け装着配置し酢酸セルロース系接着剤で接
着固定し、実施例1と同じ形態の本発明のローソクを作
成した。これを、実施例4サンプルとする。また、3本
の燃焼本体の外周面には何も装着配置しなかった。これ
を、比較例1サンプルとする。また、残り3本の燃焼本
体の外周面には、0.025mmの高密度ポリエチレン
フィルムを該燃焼本体と互いに隙間のないように密に巻
き付け装着配置しポリエチレンフィルムテープで粘着固
定した。これを、比較例2サンプルとする。
【0029】この実施例1ないし実施例4サンプル、比
較例1及び比較例2サンプルを用い、これらを35cm
間隔で配置し、燃焼芯部に点火し、燃焼火炎が安定して
燃焼し始めるのを確認した後、サンプルから約5mの距
離に配置した送風機の首振りで且つ最大1m/秒の風速
での送風下で10分間燃焼させ、その後、風速のみを最
大4m/秒に変えた条件下で燃焼させて、各サンプルの
燃焼特性及び燃焼剤の垂れの状態を観察し、また各サン
プルの燃焼終了までの燃焼時間及び燃焼終了までに垂れ
た燃焼剤の重量を測定した。さらに、点火前のローソク
重量に対する燃焼終了までに垂れた燃焼剤の重量の割合
をロウ垂れ率とし、各サンプルのロウ垂れ率を求め、さ
らに、実施例1ないし実施例4、比較例1及び比較例2
ごとに、平均値及び標準偏差を求めた。その結果は、表
1記載のとおりである。
【0030】
【表1】
【0031】この時の、燃焼状態の断面図を図4に示
す。図4(a)は、実施例サンプルの風速最大1m/秒
での燃焼状態、(b)は、同じく実施例サンプルの風速
最大4m/秒での燃焼状態、(c)は、比較例サンプル
の風速最大1m/秒での燃焼状態、(d)は、同じく比
較例サンプルの風速最大4m/秒での燃焼状態を示して
いる。風速が最大1m/秒と云う微風条件下において
は、比較例サンプルではいずれも燃焼剤の垂れは比較的
生じにくかった。また実施例サンプルにおいてはいずれ
も燃焼剤の垂れはほとんど認められなかった。
【0032】次に、風速が最大4m/秒と云う強風条件
下においては、図4に示すように各サンプルとも、燃焼
火炎が風下側に傾き、あるいは横倒しの状態となった。
比較例1サンプルでは、風下側に倒れた燃焼火炎により
過度に熔融した燃焼剤が燃焼芯部を構成する和紙から滲
み出て、主に風下側に多量の燃焼剤の垂れを生じた。ま
た、比較例2サンプルは、風下側に倒れた燃焼火炎によ
り燃焼本体の外周面に巻き付けたポリエチレンフィルム
が容易に熔融してしまい、比較例1サンプルと同様の燃
焼状態となり、主に風下側に多量の燃焼剤の垂れを生じ
た。比較例1及び比較例2のロウ垂れ率は、表1に示す
ように平均値で共に50%を越えた。また、燃焼すべき
燃焼剤が燃焼に使われずに垂れたことにより、燃焼時間
は平均値で比較例1が53分、比較例2が59分と実施
例1ないし実施例4に比べ大幅に短縮したものとなっ
た。また、比較例1及び比較例2サンプルの各3本の燃
焼時間のばらつきは大きかった。
【0033】一方、実施例1ないし実施例4サンプルで
は、複合体が、熔融した燃焼剤が垂れるのを防ぐ堰とし
ての機能を発揮し、燃焼剤の垂れは少量であった。その
ロウ垂れ率は表1に示すようにいずれも平均値で20%
以下であった。また、燃焼時間はいずれも平均値で11
0分以上と十分な燃焼時間を確保でき、ばらつきも少な
かった。
【0034】
【発明の効果】上記構成により本発明のローソクは、燃
焼剤外周面に燃焼芯部を装着配置しているので燃焼量が
多く、屋外で強風条件下での使用においても燃焼火炎が
風により消えにくい。また本発明における複合体は、熔
融した燃焼剤を浸透させず、合成樹脂のみの薄状体の場
合からは全く予期されない程度にまで向上した耐熱性及
び耐熔融性を示すものである。さらに、燃焼本体の外周
面に装着配置された該複合体は、該燃焼剤外周面に装着
配置された該燃焼芯部と接しているので、ローソクの燃
焼過程において燃焼量の多い燃焼火炎にさらされること
となり、そのため、容易には熔融あるいは燃焼しないも
のの、ローソクの燃焼と共に徐々に燃焼してゆく。この
ため本発明のローソクでは、該複合体が該燃焼本体より
もやや残りがちな状態で燃焼過程が進んでゆき、該複合
体は、該複合体で囲まれた該燃焼本体上部に熔融した燃
焼剤を溜め置くことができるという優れた特性を持つ。
即ち、該複合体は、熔融した燃焼剤が垂れるのを防ぐ堰
としての機能を十分に発揮でき、風によりなびいた燃焼
火炎によって熔融した燃焼剤がローソク側面に沿って垂
れる現象を引き起こしにくく、本発明のローソクを燃焼
剤が垂れにくいローソクとしている。
【0035】また本発明のローソクにおいては、複合体
自身が毛細管現象が起こらない構成となっているかある
いは、毛細管現象が起こらない構成に複合体を装着配置
しているので、熔融した燃焼剤が該複合体中を毛細管現
象によって上昇することはなくなり、熔融した燃焼剤が
該複合体上端で燃焼し、そのため該複合体自身が燃焼芯
部となり燃焼してしまい、堰としての機能を果たさなく
なってしまうといった現象を引き起こすこともない。こ
のように本発明のローソクは、燃焼中に熔融した燃焼剤
がローソク側面に沿って垂れローソク下部にて固化し、
あるいは強風によりローソク足元周辺に飛び散ることに
よる見苦しさや周辺の汚れを軽減し、燃焼後に多量の残
渣が発生することもないのでその残渣の除去の手間が省
け、また燃焼すべき燃焼剤が燃焼に使われずに垂れるこ
とにより燃焼時間が大幅に短縮することもなく十分な燃
焼時間が確保できる。したがって、多数のローソクを一
時に燃焼させる演出形態においては、すべてのローソク
が同程度の燃焼時間を保つことが期待でき、一部分だけ
燃焼火炎がない状態を生じることもなく、従来のものに
は無い際立った炎の演出効果が可能となるものである。
さらに、燃焼終了後、多数のローソクの垂れた燃焼剤の
残渣の除去に要する労力を大幅に軽減できることとな
る。また、該複合体には着色、装飾、図案、文字等自由
に加えることができ、さらに該複合体の構成素材である
植物性繊維により構成された薄状体に使用雰囲気に合わ
せた材質の物を選ぶことにより、意匠の幅を拡大させ、
極めて装飾性に富んだローソクを提供できることとな
る。さらに、屋外イベント、祭り、宗教行事などの使用
雰囲気に合わせた、多彩な装飾効果を簡便、簡易に得る
ことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のローソクの一例を示す断面図である。
【図2】本発明のローソクの他の一例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明のローソクのさらに他の一例を示す断面
図である。
【図4】本発明のローソク及び従来のローソクの燃焼状
態の一例を示す断面図である。
【図5】本発明のローソクのさらに他の一例を示す正面
図である。
【符号の説明】
1 燃焼芯部 2 中央燃焼芯 3 燃焼剤 4 複合体 5 燃焼本体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼剤と、少なくとも該燃焼剤外周面に
    装着配置された燃焼芯部からなる燃焼本体の外周面に、
    合成樹脂と植物繊維とを一体化させた薄状の複合体を装
    着配置してなるローソク。
  2. 【請求項2】 該複合体が、合成樹脂薄状体と植物繊維
    により構成された薄状体とを貼り合わせたものである請
    求項1記載のローソク。
  3. 【請求項3】 該複合体が、植物繊維により構成された
    薄状体に合成樹脂を含浸させたものである請求項1記載
    のローソク。
  4. 【請求項4】 該複合体が、植物繊維により構成された
    薄状体に合成樹脂をコーティングしたものである請求項
    1記載のローソク。
  5. 【請求項5】 燃焼剤と、少なくとも該燃焼剤外周面に
    装着配置された燃焼芯部からなる燃焼本体の外周面に、
    合成樹脂薄状体と植物繊維により構成された薄状体とを
    重ね合わせ、互いに隙間がないように密着状態とした複
    合体を装着配置してなるローソク。
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