JPH10140228A - 極低窒素鋼の製造方法 - Google Patents
極低窒素鋼の製造方法Info
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- JPH10140228A JPH10140228A JP29641496A JP29641496A JPH10140228A JP H10140228 A JPH10140228 A JP H10140228A JP 29641496 A JP29641496 A JP 29641496A JP 29641496 A JP29641496 A JP 29641496A JP H10140228 A JPH10140228 A JP H10140228A
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- gas
- molten steel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】長期に亘って安定的に極低窒素鋼を溶製できる
方法の提供。 【解決手段】真空槽1の下部に設けられた浸漬管5を取
鍋7内の溶鋼9中に浸漬して脱ガスを行うことにより極
低窒素鋼を製造する方法において、浸漬管5と取鍋7内
壁との間のスラグまたは溶鋼の露出部6をガスシール板
3で覆うことにより空間部を形成し、その空間部に設け
たパイプフレーム2から不活性ガスを供給しながら脱ガ
ス処理を行う。
方法の提供。 【解決手段】真空槽1の下部に設けられた浸漬管5を取
鍋7内の溶鋼9中に浸漬して脱ガスを行うことにより極
低窒素鋼を製造する方法において、浸漬管5と取鍋7内
壁との間のスラグまたは溶鋼の露出部6をガスシール板
3で覆うことにより空間部を形成し、その空間部に設け
たパイプフレーム2から不活性ガスを供給しながら脱ガ
ス処理を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極低窒素鋼を製造
する方法に関する。
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、橋梁用厚鋼板や超深絞り性が要求
される冷延鋼板に対して、靭性をさらに高めることが要
求されている。こういった要求を満足させるには、鋼中
の窒素濃度をさらに低減させることが必須であり、鋼中
の窒素濃度を15ppm以下にする技術の確立が要請さ
れている。
される冷延鋼板に対して、靭性をさらに高めることが要
求されている。こういった要求を満足させるには、鋼中
の窒素濃度をさらに低減させることが必須であり、鋼中
の窒素濃度を15ppm以下にする技術の確立が要請さ
れている。
【0003】従来の真空脱ガス装置の脱窒能力は低く、
真空処理前の鋼中の窒素濃度が35ppm以上の場合
に、窒素濃度を30ppm〜20ppmに低減できる程
度である。真空処理前の鋼中の窒素濃度が15ppm以
下の場合には、逆に、真空処理中に吸窒が進行し、処理
後の鋼中の窒素濃度は20〜25ppmに上昇する。
真空処理前の鋼中の窒素濃度が35ppm以上の場合
に、窒素濃度を30ppm〜20ppmに低減できる程
度である。真空処理前の鋼中の窒素濃度が15ppm以
下の場合には、逆に、真空処理中に吸窒が進行し、処理
後の鋼中の窒素濃度は20〜25ppmに上昇する。
【0004】この真空脱ガス処理中の吸窒は、主に真空
脱ガス装置の浸漬管等から装置内に空気が侵入すること
により発生する。
脱ガス装置の浸漬管等から装置内に空気が侵入すること
により発生する。
【0005】以上のような問題を解決するために、真空
脱ガス装置における吸窒を防止し、極低窒素鋼を溶製す
る技術が開発されてきた。
脱ガス装置における吸窒を防止し、極低窒素鋼を溶製す
る技術が開発されてきた。
【0006】例えば、特開平6−2026号公報には、
RH式真空脱ガス装置の浸漬管内に空気リ−ク防止用鉄
板を設け、さらにその外側にポ−ラス煉瓦を配置し、こ
こから、Arガスを大気圧以上で浸漬管内に吹き込むこ
とにより浸漬管からの空気侵入を抑制し、極低窒素鋼を
溶製する技術が提案されている。
RH式真空脱ガス装置の浸漬管内に空気リ−ク防止用鉄
板を設け、さらにその外側にポ−ラス煉瓦を配置し、こ
こから、Arガスを大気圧以上で浸漬管内に吹き込むこ
とにより浸漬管からの空気侵入を抑制し、極低窒素鋼を
溶製する技術が提案されている。
【0007】特開平1−147016号公報には、浸漬
管およびフランジ部から侵入する空気を排気管と吸引装
置によって排気しながら真空脱ガス処理を施して極低窒
素鋼を溶製する技術が提案されている。
管およびフランジ部から侵入する空気を排気管と吸引装
置によって排気しながら真空脱ガス処理を施して極低窒
素鋼を溶製する技術が提案されている。
【0008】しかし、上記の特開平6−2026号公報
と特開平1−147016号公報で提案されているよう
な浸漬管自体を何らかの形に改良した技術を用いた場合
は下記の2つの問題があった。
と特開平1−147016号公報で提案されているよう
な浸漬管自体を何らかの形に改良した技術を用いた場合
は下記の2つの問題があった。
【0009】第一に寿命の問題である。すなわち、脱ガ
ス処理の回数が増加するに伴い、浸漬管内の心金の変形
や心金を取り巻く耐火物に亀裂が発生し、浸漬管が劣化
する。この劣化に伴い空気侵入量が著しく増大する。こ
のために浸漬管自体の改良により追加された空気侵入防
止機能だけでは十分に対応できなくなる。さらに、劣化
状況によっては改良部分が損傷する。したがって、浸漬
管が新しい場合には吸窒を防止し、極低窒素鋼を溶製す
ることが可能であるが、使用回数が増加するにつれて、
その機能が低下するため、安定的かつ大量に極低窒素鋼
を溶製することはできず、工業的に利用することが困難
であった。
ス処理の回数が増加するに伴い、浸漬管内の心金の変形
や心金を取り巻く耐火物に亀裂が発生し、浸漬管が劣化
する。この劣化に伴い空気侵入量が著しく増大する。こ
のために浸漬管自体の改良により追加された空気侵入防
止機能だけでは十分に対応できなくなる。さらに、劣化
状況によっては改良部分が損傷する。したがって、浸漬
管が新しい場合には吸窒を防止し、極低窒素鋼を溶製す
ることが可能であるが、使用回数が増加するにつれて、
その機能が低下するため、安定的かつ大量に極低窒素鋼
を溶製することはできず、工業的に利用することが困難
であった。
【0010】第二にコストの問題である。すなわち、実
際の製鋼工場で生産される鋼種はすべてが極低窒素鋼で
はなく、極低窒素化が必要でない鋼種も多い。これら極
低窒素鋼以外の鋼種も真空脱ガス装置によって脱ガス処
理が施されることもあるが、極低窒素鋼用に改良された
高価な浸漬管を対象鋼種以外の溶製に用いることは極低
窒素鋼の製造コストのみならず、安価に製造することが
望まれる、窒素濃度が30〜50ppm程度の一般鋼の
製造コストまでも上昇させてしまう。したがって、提案
があったように浸漬管を改良する技術を工業的に利用す
ることは困難であった。
際の製鋼工場で生産される鋼種はすべてが極低窒素鋼で
はなく、極低窒素化が必要でない鋼種も多い。これら極
低窒素鋼以外の鋼種も真空脱ガス装置によって脱ガス処
理が施されることもあるが、極低窒素鋼用に改良された
高価な浸漬管を対象鋼種以外の溶製に用いることは極低
窒素鋼の製造コストのみならず、安価に製造することが
望まれる、窒素濃度が30〜50ppm程度の一般鋼の
製造コストまでも上昇させてしまう。したがって、提案
があったように浸漬管を改良する技術を工業的に利用す
ることは困難であった。
【0011】その他の極低窒素鋼を製造する技術とし
て、特開平5−51626号公報には、RH浸漬管の周
囲を遮蔽管で囲い、この遮蔽管と浸漬管との空間を水蒸
気、不活性ガスでパ−ジすることにより、浸漬管を構成
している耐火物を通じて溶鋼中に空気が進入するのを抑
制する技術が提案されている。
て、特開平5−51626号公報には、RH浸漬管の周
囲を遮蔽管で囲い、この遮蔽管と浸漬管との空間を水蒸
気、不活性ガスでパ−ジすることにより、浸漬管を構成
している耐火物を通じて溶鋼中に空気が進入するのを抑
制する技術が提案されている。
【0012】しかし、この技術は、浸漬管の劣化に伴う
吸窒が増大する問題には対応できるが、この遮蔽管はス
ラグ、場合によっては溶鋼と接するために劣化が激し
く、長期に亘って安定的な吸窒防止を図ることはできな
い。さらに、スラグ厚み、溶鋼湯面高さは、処理毎に異
なるため、溶鋼湯面高さが高い場合やスラグ厚みが厚い
場合の処理が連続すると遮蔽管下部が損傷するので、次
に溶鋼湯面高さが低い場合やスラグ厚みが薄い場合の処
理が行われると吸窒を防止する効果が低下する。また、
極低窒素鋼以外の処理でも遮蔽管を用いなければならな
いので、製造コストの上昇を招く。
吸窒が増大する問題には対応できるが、この遮蔽管はス
ラグ、場合によっては溶鋼と接するために劣化が激し
く、長期に亘って安定的な吸窒防止を図ることはできな
い。さらに、スラグ厚み、溶鋼湯面高さは、処理毎に異
なるため、溶鋼湯面高さが高い場合やスラグ厚みが厚い
場合の処理が連続すると遮蔽管下部が損傷するので、次
に溶鋼湯面高さが低い場合やスラグ厚みが薄い場合の処
理が行われると吸窒を防止する効果が低下する。また、
極低窒素鋼以外の処理でも遮蔽管を用いなければならな
いので、製造コストの上昇を招く。
【0013】特開平3−61310号公報には、RH式
真空脱ガス装置の下降側浸漬管の周囲に音速以上の速度
でガスを吹き付けることにより、極低窒素鋼を溶製する
技術が提案されている。
真空脱ガス装置の下降側浸漬管の周囲に音速以上の速度
でガスを吹き付けることにより、極低窒素鋼を溶製する
技術が提案されている。
【0014】しかし、この技術は、吹き付けガス流のす
ぐ外側は大気であるため、ガスを高速で吹きつけた場
合、大気の巻き込みが起こる。このため、浸漬管から侵
入するガスは、少量の窒素を含んだものとなる。したが
って、真空脱ガス処理時間が短い場合には、吸窒は見か
け上発生しないが、脱ガスに加え脱炭処理や昇熱処理な
どを行うことで処理時間が長くなる場合には、徐々に溶
鋼中窒素濃度が上昇するという問題があった。
ぐ外側は大気であるため、ガスを高速で吹きつけた場
合、大気の巻き込みが起こる。このため、浸漬管から侵
入するガスは、少量の窒素を含んだものとなる。したが
って、真空脱ガス処理時間が短い場合には、吸窒は見か
け上発生しないが、脱ガスに加え脱炭処理や昇熱処理な
どを行うことで処理時間が長くなる場合には、徐々に溶
鋼中窒素濃度が上昇するという問題があった。
【0015】特開平6−145769号公報には、真空
脱ガス槽と取鍋を連結して密閉した後に、真空脱ガス槽
と取鍋が造る空間をArガスで加圧しつつ、真空脱ガス
槽内でArガス吹き付けるかあるいは炭素源を吹き付け
ることにより、極低窒素鋼を溶製する技術が提案されて
いる。
脱ガス槽と取鍋を連結して密閉した後に、真空脱ガス槽
と取鍋が造る空間をArガスで加圧しつつ、真空脱ガス
槽内でArガス吹き付けるかあるいは炭素源を吹き付け
ることにより、極低窒素鋼を溶製する技術が提案されて
いる。
【0016】しかし、この技術は、真空槽と取鍋を連結
して密閉するので、現実の操業においては以下の支障を
来す。すなわち、真空脱ガス装置による脱ガス処理操業
中は、浸漬管の浸漬深さ、湯面状態、スラグ状態を常時
監視する必要があり、さらに、操業中は溶鋼温度の測
定、および溶鋼組成の分析のための溶鋼サンプル採取が
必要であるが、上記のように真空脱ガス槽と取鍋を連結
して密閉してしまうとこれらの作業が不可能となるから
である。
して密閉するので、現実の操業においては以下の支障を
来す。すなわち、真空脱ガス装置による脱ガス処理操業
中は、浸漬管の浸漬深さ、湯面状態、スラグ状態を常時
監視する必要があり、さらに、操業中は溶鋼温度の測
定、および溶鋼組成の分析のための溶鋼サンプル採取が
必要であるが、上記のように真空脱ガス槽と取鍋を連結
して密閉してしまうとこれらの作業が不可能となるから
である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】脱ガス処理中の吸窒反
応は主に浸漬管から侵入した空気が浸漬管内あるいは真
空槽内で溶鋼と接することにより発生する。したがっ
て、浸漬管自体あるいは浸漬管周辺の雰囲気を改善する
ことによって、吸窒は防止できる。ただし、その改善を
図るに当たっては以下の3つの条件を満足する必要があ
る。
応は主に浸漬管から侵入した空気が浸漬管内あるいは真
空槽内で溶鋼と接することにより発生する。したがっ
て、浸漬管自体あるいは浸漬管周辺の雰囲気を改善する
ことによって、吸窒は防止できる。ただし、その改善を
図るに当たっては以下の3つの条件を満足する必要があ
る。
【0018】1.浸漬管はその使用回数が増加するに従
って、浸漬管内の耐火物に亀裂が発生したり、浸漬管内
に設けられた耐火物固定用鉄板(以下、心金という。)が
変形したり一部に穴が開いたりするため空気侵入量が増
加し、吸窒量が増加する。コスト面から考えて現状以上
に劣化しない浸漬管の製造は困難であることから、浸漬
管が劣化しても吸窒を発生させない方法、つまり、長期
に亘って安定的に極低窒素鋼を溶製できる手段でなけれ
ばならない。
って、浸漬管内の耐火物に亀裂が発生したり、浸漬管内
に設けられた耐火物固定用鉄板(以下、心金という。)が
変形したり一部に穴が開いたりするため空気侵入量が増
加し、吸窒量が増加する。コスト面から考えて現状以上
に劣化しない浸漬管の製造は困難であることから、浸漬
管が劣化しても吸窒を発生させない方法、つまり、長期
に亘って安定的に極低窒素鋼を溶製できる手段でなけれ
ばならない。
【0019】2.極低窒素鋼では同時に極低炭素化が要
求されることが多いが、この場合、真空脱ガス装置にて
脱炭処理が行われる。脱炭処理が行われる場合は、処理
時間が延長されるために溶鋼温度の降下が起こるので、
昇熱処理も行われる。つまり、極低窒素鋼を真空脱ガス
装置で処理する場合は、脱窒処理、脱炭処理、昇熱処理
と多くの処理が行われるため、真空脱ガス装置を用いた
総処理時間は15〜30分と極めて長いものとなる。し
たがって、真空脱ガス装置にて吸窒防止策を講じる場
合、長時間処理でも安定的に機能するものであることが
必要である。
求されることが多いが、この場合、真空脱ガス装置にて
脱炭処理が行われる。脱炭処理が行われる場合は、処理
時間が延長されるために溶鋼温度の降下が起こるので、
昇熱処理も行われる。つまり、極低窒素鋼を真空脱ガス
装置で処理する場合は、脱窒処理、脱炭処理、昇熱処理
と多くの処理が行われるため、真空脱ガス装置を用いた
総処理時間は15〜30分と極めて長いものとなる。し
たがって、真空脱ガス装置にて吸窒防止策を講じる場
合、長時間処理でも安定的に機能するものであることが
必要である。
【0020】3.実際の操業では極低窒素鋼以外の鋼種
も溶製するが、高価な設備を真空脱ガス装置に追加装備
し、極低窒素鋼以外の鋼種の溶製処理に用いると設備寿
命を短縮させ、その結果、鋼種全体のコストが上昇す
る。さらに、保守作業が複雑なのも好ましくない。した
がって、対象鋼種以外の溶製処理時には作動させなくと
もよく、しかも設備が劣化しない手段でなければならな
い。
も溶製するが、高価な設備を真空脱ガス装置に追加装備
し、極低窒素鋼以外の鋼種の溶製処理に用いると設備寿
命を短縮させ、その結果、鋼種全体のコストが上昇す
る。さらに、保守作業が複雑なのも好ましくない。した
がって、対象鋼種以外の溶製処理時には作動させなくと
もよく、しかも設備が劣化しない手段でなければならな
い。
【0021】本発明の目的は、上記3つの課題を解析
し、1.浸漬管が使用により劣化しても吸窒せず、長期
に亘って安定的に極低窒素鋼を溶製できること、2.長
時間の処理でも安定的に機能すること、3.対象鋼種以
外の溶製処理時でも設備が劣化せず、また、吸窒防止機
能を必要時のみに作動させ得ることを満たす極低窒素鋼
の製造方法を提供することである。
し、1.浸漬管が使用により劣化しても吸窒せず、長期
に亘って安定的に極低窒素鋼を溶製できること、2.長
時間の処理でも安定的に機能すること、3.対象鋼種以
外の溶製処理時でも設備が劣化せず、また、吸窒防止機
能を必要時のみに作動させ得ることを満たす極低窒素鋼
の製造方法を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の極低窒素鋼の製
造方法の要旨は、下記の通りである。
造方法の要旨は、下記の通りである。
【0023】『真空槽の下部に設けられた浸漬管を取鍋
内の溶鋼中に浸漬して脱ガスを行うことにより極低窒素
鋼を製造する際に、浸漬管と取鍋内壁との間のスラグま
たは溶鋼の露出部をガスシール板で覆うことにより空間
部を形成し、その空間部に設けたパイプフレームから不
活性ガスを供給しながら脱ガス処理を行う。』 従来の真空脱ガス装置における大気侵入経路を調査した
結果、浸漬管からの大気侵入とともに浸漬管と真空槽を
連結するフランジ部からの大気侵入も無視できないこと
がわかった。
内の溶鋼中に浸漬して脱ガスを行うことにより極低窒素
鋼を製造する際に、浸漬管と取鍋内壁との間のスラグま
たは溶鋼の露出部をガスシール板で覆うことにより空間
部を形成し、その空間部に設けたパイプフレームから不
活性ガスを供給しながら脱ガス処理を行う。』 従来の真空脱ガス装置における大気侵入経路を調査した
結果、浸漬管からの大気侵入とともに浸漬管と真空槽を
連結するフランジ部からの大気侵入も無視できないこと
がわかった。
【0024】さらに、浸漬管内にArガス吹き出し用の
ポ−ラス煉瓦の挿入、あるいは、浸漬管から侵入する大
気を吸引除去するための配管の設置を試みたが、いずれ
も浸漬管が劣化するとともにその機能が低下して吸窒を
十分に抑制できなかった。
ポ−ラス煉瓦の挿入、あるいは、浸漬管から侵入する大
気を吸引除去するための配管の設置を試みたが、いずれ
も浸漬管が劣化するとともにその機能が低下して吸窒を
十分に抑制できなかった。
【0025】また、浸漬管周囲にのみ不活性ガスを吹き
付けても、不活性ガスが大気を巻き込むため吸窒の問題
を改善することはできなかった。
付けても、不活性ガスが大気を巻き込むため吸窒の問題
を改善することはできなかった。
【0026】これらの吸窒の問題点を解決する新たな真
空脱ガス装置は、 a)フランジ部からの大気侵入も抑止する。
空脱ガス装置は、 a)フランジ部からの大気侵入も抑止する。
【0027】b)浸漬管を改良しこれを利用するのでは
なく、浸漬管の改造以外の方法を利用する。
なく、浸漬管の改造以外の方法を利用する。
【0028】c)浸漬管周囲に不活性ガス雰囲気を作る
場合は、不活性雰囲気体積を可能な限り大きくする。不
活性ガス雰囲気に巻き込まれる大気の分圧を低下させる
ことにより、浸漬管周囲の窒素分圧を低下させるためで
ある。
場合は、不活性雰囲気体積を可能な限り大きくする。不
活性ガス雰囲気に巻き込まれる大気の分圧を低下させる
ことにより、浸漬管周囲の窒素分圧を低下させるためで
ある。
【0029】の3つの条件を満足することが必須であ
る。これらに加え、操業性の観点から、 d)保守作業が容易で、操業回数が増しても容易に劣化
しない。
る。これらに加え、操業性の観点から、 d)保守作業が容易で、操業回数が増しても容易に劣化
しない。
【0030】e)湯面監視、サンプル採取、溶鋼温度測
定が容易である。
定が容易である。
【0031】の2つの条件を満足しなければならない。
【0032】そこで、上記a)〜e)の条件を同時に満
足する装置を種々検討し、本発明方法で規定する真空脱
ガス処理法を試行したところ、吸窒は完全に抑制できる
ことが確認できた。
足する装置を種々検討し、本発明方法で規定する真空脱
ガス処理法を試行したところ、吸窒は完全に抑制できる
ことが確認できた。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の極低窒素鋼を製造する方
法(以下、本発明方法と略すこともある。)について具
体的に説明する。本発明方法は、浸漬管が2本あるRH
真空脱ガス装置において実施できるものであるので、以
下、RH式の装置を使用して、本発明方法を実施する例
を説明する。
法(以下、本発明方法と略すこともある。)について具
体的に説明する。本発明方法は、浸漬管が2本あるRH
真空脱ガス装置において実施できるものであるので、以
下、RH式の装置を使用して、本発明方法を実施する例
を説明する。
【0034】図1は、本発明方法の実施に適した装置の
縦断面を示す図である。符号1は真空槽、2は真空槽下
部に設置したパイプフレーム、3は真空槽1とパイプフ
レーム2の間に設置したガスシール板、11はパイプフ
レームに不活性ガスを供給するガス管、5は浸漬管、1
0は浸漬管5と真空槽1のフランジ部、6は溶鋼または
スラグの表面(以下、溶鋼湯面という。)、7は取鍋、
8はガスシール板3の外周部の折り返し部分、9は溶鋼
である。
縦断面を示す図である。符号1は真空槽、2は真空槽下
部に設置したパイプフレーム、3は真空槽1とパイプフ
レーム2の間に設置したガスシール板、11はパイプフ
レームに不活性ガスを供給するガス管、5は浸漬管、1
0は浸漬管5と真空槽1のフランジ部、6は溶鋼または
スラグの表面(以下、溶鋼湯面という。)、7は取鍋、
8はガスシール板3の外周部の折り返し部分、9は溶鋼
である。
【0035】図2は、前記図1に示した装置の真空槽1
と浸漬管5のフランジ部10付近をA−A切断線により
切断した場合の横断面を示す図である。パイプフレーム
2の下面や側面に複数箇所設けたガス供給ノズル4から
ガスシール板3と取鍋7の内壁と溶鋼湯面6で作る空間
に不活性ガスを供給する。ガスシール板3は、取鍋7の
直径よりも若干小さい直径とし、周辺に折り返し部分8
をつけるのが好ましい。これにより、脱ガス処理時には
ガスシール板3全体あるいは折り返し部分8が取鍋7の
内側に入る。ただし、ガスシール板3には溶鋼湯面6の
監視や溶鋼温度の測定が容易なように一部に開口部12
を設けるのが好ましい。
と浸漬管5のフランジ部10付近をA−A切断線により
切断した場合の横断面を示す図である。パイプフレーム
2の下面や側面に複数箇所設けたガス供給ノズル4から
ガスシール板3と取鍋7の内壁と溶鋼湯面6で作る空間
に不活性ガスを供給する。ガスシール板3は、取鍋7の
直径よりも若干小さい直径とし、周辺に折り返し部分8
をつけるのが好ましい。これにより、脱ガス処理時には
ガスシール板3全体あるいは折り返し部分8が取鍋7の
内側に入る。ただし、ガスシール板3には溶鋼湯面6の
監視や溶鋼温度の測定が容易なように一部に開口部12
を設けるのが好ましい。
【0036】本発明方法は、真空槽中で溶鋼の脱ガス処
理を行っている際に、ガス管11からパイプフレーム2
に不活性ガスを通しガス供給ノズル4から、ガスシール
板3と取鍋7の内壁と溶鋼湯面6で作る空間に不活性ガ
スを供給する。噴射する不活性ガスの量は、ガスシール
板3と溶鋼湯面6の間の空間を20秒以内でパージでき
る量が望ましい。例えば、溶鋼湯面6の総面積が12.
5m2 でガスシール板3と溶鋼湯面6の間の距離が1m
の場合、ガスシール板3と溶鋼湯面6が作る空間容積は
12.5m3 となり、この場合必要な不活性ガスの噴射
総量は4.17Nm3 /min以上となる。溶鋼湯面6
にスラグが存在する場合でも本発明方法の効果は全く失
われないが、この場合の噴射ガス総量は、ガスシール板
3とスラグの表面の間の空間容積を用いて上記程度の量
になるように比率算定すればよい。噴射するガスは、A
r等の不活性ガスが望ましいが、酸素を混合したガスや
水蒸気、二酸化炭素または一酸化炭素でもよい。
理を行っている際に、ガス管11からパイプフレーム2
に不活性ガスを通しガス供給ノズル4から、ガスシール
板3と取鍋7の内壁と溶鋼湯面6で作る空間に不活性ガ
スを供給する。噴射する不活性ガスの量は、ガスシール
板3と溶鋼湯面6の間の空間を20秒以内でパージでき
る量が望ましい。例えば、溶鋼湯面6の総面積が12.
5m2 でガスシール板3と溶鋼湯面6の間の距離が1m
の場合、ガスシール板3と溶鋼湯面6が作る空間容積は
12.5m3 となり、この場合必要な不活性ガスの噴射
総量は4.17Nm3 /min以上となる。溶鋼湯面6
にスラグが存在する場合でも本発明方法の効果は全く失
われないが、この場合の噴射ガス総量は、ガスシール板
3とスラグの表面の間の空間容積を用いて上記程度の量
になるように比率算定すればよい。噴射するガスは、A
r等の不活性ガスが望ましいが、酸素を混合したガスや
水蒸気、二酸化炭素または一酸化炭素でもよい。
【0037】本発明方法において、ガスシール板3は下
記の役目を果たしている。溶鋼表面6では、溶鋼の熱に
よる対流が起こり、不活性ガスを吹き付けただけでは大
気が不活性ガス雰囲気に大量に巻き込まれる。しかし、
ガスシール板3により、この体流を強制的に抑制し、溶
鋼湯面6に向かう不活性ガス層を維持できる。また、ガ
スシール板3の外縁に折り返し部分8をつけることによ
り、ガスシール板3の外縁付近での大気の巻き込みを一
層低減し、不活性ガス雰囲気を維持できる。したがっ
て、浸漬管5やフランジ部10の外周の雰囲気は常に不
活性ガスで覆われているので、大気が進入せず、吸窒は
完全に防止される。なお、本発明方法における脱ガスの
条件は、上記のように大気の進入を防止する事項以外
は、何ら特別なものではなく、通常の脱ガスの条件であ
る。
記の役目を果たしている。溶鋼表面6では、溶鋼の熱に
よる対流が起こり、不活性ガスを吹き付けただけでは大
気が不活性ガス雰囲気に大量に巻き込まれる。しかし、
ガスシール板3により、この体流を強制的に抑制し、溶
鋼湯面6に向かう不活性ガス層を維持できる。また、ガ
スシール板3の外縁に折り返し部分8をつけることによ
り、ガスシール板3の外縁付近での大気の巻き込みを一
層低減し、不活性ガス雰囲気を維持できる。したがっ
て、浸漬管5やフランジ部10の外周の雰囲気は常に不
活性ガスで覆われているので、大気が進入せず、吸窒は
完全に防止される。なお、本発明方法における脱ガスの
条件は、上記のように大気の進入を防止する事項以外
は、何ら特別なものではなく、通常の脱ガスの条件であ
る。
【0038】本発明方法の実施に適した装置は、真空槽
1に付設したパイプフレーム2、ガス供給ノズル4およ
びガスシール板3が溶鋼9または取鍋7と一切接触して
いないため、熱変形などの劣化が微少で、寿命が極めて
長い。したがって、長期に亘って吸窒を防止する効果を
維持できる。また、浸漬管5の内部を改造したものでは
なく、現状考えられる最も寿命が長い浸漬管をそのまま
利用できるので、使用による浸漬管の劣化が浸漬管内部
を改造したものよりも遅く、長期に亘って使用できる。
さらに、パイプフレーム2、ガス供給ノズル4およびガ
スシール板3等の設備(以下、これらを付設設備と略す
こともある。)は脱ガス処理と次の脱ガス処理の間に補
修する必要はなく、真空槽1の煉瓦補修等を行う際に、
簡単な整備を行うだけでよい。このため、整備時間が長
くなる弊害もない。また、極低窒素化処理を行わない溶
鋼を処理する際には、不活性ガスの吹き付けを中止する
だけでよく、この間の設備劣化もないことから不要なコ
スト上昇も回避できる。
1に付設したパイプフレーム2、ガス供給ノズル4およ
びガスシール板3が溶鋼9または取鍋7と一切接触して
いないため、熱変形などの劣化が微少で、寿命が極めて
長い。したがって、長期に亘って吸窒を防止する効果を
維持できる。また、浸漬管5の内部を改造したものでは
なく、現状考えられる最も寿命が長い浸漬管をそのまま
利用できるので、使用による浸漬管の劣化が浸漬管内部
を改造したものよりも遅く、長期に亘って使用できる。
さらに、パイプフレーム2、ガス供給ノズル4およびガ
スシール板3等の設備(以下、これらを付設設備と略す
こともある。)は脱ガス処理と次の脱ガス処理の間に補
修する必要はなく、真空槽1の煉瓦補修等を行う際に、
簡単な整備を行うだけでよい。このため、整備時間が長
くなる弊害もない。また、極低窒素化処理を行わない溶
鋼を処理する際には、不活性ガスの吹き付けを中止する
だけでよく、この間の設備劣化もないことから不要なコ
スト上昇も回避できる。
【0039】また、付設設備と取鍋7とを連結し密閉す
る必要がないため、取鍋7とガスシール板3の間に開口
部12を確保することが可能であり、湯面監視、浸漬管
監視、溶鋼温度測定、溶鋼サンプル採取等が容易に行え
る。この開口部12は、図2に示すような扇形のもので
なくともよく、真空装置や設置状況に合わせ、様々な形
態をとれる。ただし、ガスシール板3の面積に対する開
口部12の面積は30%以下とするのが望ましい。これ
は、あまり開口部12を大きくとるとガスシール板3を
設ける効果が低下するためである。さらにこの開口部1
2はガスシール板3の中心部近傍より外縁近傍に設ける
方が望ましい。これは、ガスシール板3の中心近傍に開
口部12を設けると、浸漬管5付近の大気巻き込みを十
分に抑制できないためである。開口部12には開閉式の
簡単な扉を設置したり、小型カメラを設置してガスシー
ル板下部の溶鋼表面6を監視できるようにしてもよい。
る必要がないため、取鍋7とガスシール板3の間に開口
部12を確保することが可能であり、湯面監視、浸漬管
監視、溶鋼温度測定、溶鋼サンプル採取等が容易に行え
る。この開口部12は、図2に示すような扇形のもので
なくともよく、真空装置や設置状況に合わせ、様々な形
態をとれる。ただし、ガスシール板3の面積に対する開
口部12の面積は30%以下とするのが望ましい。これ
は、あまり開口部12を大きくとるとガスシール板3を
設ける効果が低下するためである。さらにこの開口部1
2はガスシール板3の中心部近傍より外縁近傍に設ける
方が望ましい。これは、ガスシール板3の中心近傍に開
口部12を設けると、浸漬管5付近の大気巻き込みを十
分に抑制できないためである。開口部12には開閉式の
簡単な扉を設置したり、小型カメラを設置してガスシー
ル板下部の溶鋼表面6を監視できるようにしてもよい。
【0040】ガスシール板3の材質は、一般鋼で十分で
あるが、より寿命を延ばしたい場合はステンレス鋼やセ
ラミックコ−トした鉄鋼材料のような耐腐食性、防錆、
耐熱性に優れた材料を用いてもよい。また、ガスシール
板3には冷却設備を設けてもよい。これは溶鋼の輻射熱
によるガスシール板3やパイプフレ−ム2の微少な変形
を抑制し、さらに寿命を延ばすことができるからであ
る。冷却の方法は、ガスシール板3の上面側に空気や不
活性ガスなどの冷却ガスを吹き付ける簡便な方法でもよ
いが、水をミスト状にして吹き付ける方法がより効果的
である。あるいはガスシール板3に冷却水配管を設けて
冷却する方法やガスシール板3を中空構造にして内部に
冷却水を通す方法でもよい。ガスシール板3の形状は、
図2に示す形に限定する必要はなく、例えば、図5の円
盤切り欠け型や図6の多角形型でもよい。
あるが、より寿命を延ばしたい場合はステンレス鋼やセ
ラミックコ−トした鉄鋼材料のような耐腐食性、防錆、
耐熱性に優れた材料を用いてもよい。また、ガスシール
板3には冷却設備を設けてもよい。これは溶鋼の輻射熱
によるガスシール板3やパイプフレ−ム2の微少な変形
を抑制し、さらに寿命を延ばすことができるからであ
る。冷却の方法は、ガスシール板3の上面側に空気や不
活性ガスなどの冷却ガスを吹き付ける簡便な方法でもよ
いが、水をミスト状にして吹き付ける方法がより効果的
である。あるいはガスシール板3に冷却水配管を設けて
冷却する方法やガスシール板3を中空構造にして内部に
冷却水を通す方法でもよい。ガスシール板3の形状は、
図2に示す形に限定する必要はなく、例えば、図5の円
盤切り欠け型や図6の多角形型でもよい。
【0041】パイプフレ−ム2の配置は、図2に示すよ
うなものに限定する必要はなく、浸漬管5の外周とフラ
ンジ部10および溶鋼湯面6を十分に不活性雰囲気で覆
うことができれば、例えば、図3や図4に示すような形
状にしてもよい。
うなものに限定する必要はなく、浸漬管5の外周とフラ
ンジ部10および溶鋼湯面6を十分に不活性雰囲気で覆
うことができれば、例えば、図3や図4に示すような形
状にしてもよい。
【0042】ガスを噴射するノズル4は、通常の単孔ス
トレ−ト型で十分である。しかし、ガス供給ノズル4の
個数を低減させるために多孔ノズルに変更してもよい。
トレ−ト型で十分である。しかし、ガス供給ノズル4の
個数を低減させるために多孔ノズルに変更してもよい。
【0043】ガス供給ノズル4の個数は、上記ガス流量
を確保できればいくつでも構わないが、6個以上設置す
るのが望ましい。また、その配置も図2、3に示すよう
に等間隔で設置することや浸漬管5の周辺にも配置する
ことが望ましい。これは、ガスシール板3と溶鋼湯面6
の空間を均一な不活性雰囲気に保持することにより、大
気が浸漬管5やフランジ部10から進入するのをよりい
っそう効果的に防止するためである。
を確保できればいくつでも構わないが、6個以上設置す
るのが望ましい。また、その配置も図2、3に示すよう
に等間隔で設置することや浸漬管5の周辺にも配置する
ことが望ましい。これは、ガスシール板3と溶鋼湯面6
の空間を均一な不活性雰囲気に保持することにより、大
気が浸漬管5やフランジ部10から進入するのをよりい
っそう効果的に防止するためである。
【0044】本発明方法を用いれば、真空脱ガス装置に
おける脱ガス処理のみに対応するものではなく、真空脱
ガス装置で行われる脱炭処理、昇熱処理、粉体上吹き処
理などあらゆる処理において吸窒を防止し、極低窒素鋼
を溶製することができる。
おける脱ガス処理のみに対応するものではなく、真空脱
ガス装置で行われる脱炭処理、昇熱処理、粉体上吹き処
理などあらゆる処理において吸窒を防止し、極低窒素鋼
を溶製することができる。
【0045】
【実施例】図1に示す装置を用いて、本発明方法により
極低窒素鋼を製造した。
極低窒素鋼を製造した。
【0046】転炉から290tの溶鋼を出鋼し、取鍋7
に収容した。本発明方法により脱ガス処理を施した時間
は、処理前の溶鋼の炭素濃度や温度の違い、あるいは、
必要に応じて溶鋼にAlを添加し、真空槽1内で溶鋼に
酸素ガスを吹き付ける昇熱処理を施す場合もあったため
に、15〜25分間の間で変化させた。
に収容した。本発明方法により脱ガス処理を施した時間
は、処理前の溶鋼の炭素濃度や温度の違い、あるいは、
必要に応じて溶鋼にAlを添加し、真空槽1内で溶鋼に
酸素ガスを吹き付ける昇熱処理を施す場合もあったため
に、15〜25分間の間で変化させた。
【0047】ガス供給ノズル4は、図2に示すように配
置したパイプフレ−ム2に22個設置した。ガス供給ノ
ズル4は、垂直下方を向いたストレ−トパイプ(内径8
0mm、長さ100mm)を用いた。ガスシール板3の
形状は、図2で示したように、半径1m、中心角90゜
の開口部12を設ける形状とした。用いた取鍋7の内径
は4m、溶鋼湯面上のスラグからガスシール板3までの
距離は、0.75mであったので、Arの総供給量は、
3.5Nm3 /minとした。ガス供給ノズル4から、
浸漬管5、溶鋼湯面6およびフランジ部10にArガス
を吹き付けることにより、ガスシール板3と溶鋼湯面6
とで作る空間に不活性ガス雰囲気ができ、浸漬管5およ
びフランジ部10から真空脱ガス装置内への大気の侵入
を防止できた。なお、脱ガスは、真空度0.9〜1.3
Torrで環流処理時間を10分間とする条件で実施し
た。
置したパイプフレ−ム2に22個設置した。ガス供給ノ
ズル4は、垂直下方を向いたストレ−トパイプ(内径8
0mm、長さ100mm)を用いた。ガスシール板3の
形状は、図2で示したように、半径1m、中心角90゜
の開口部12を設ける形状とした。用いた取鍋7の内径
は4m、溶鋼湯面上のスラグからガスシール板3までの
距離は、0.75mであったので、Arの総供給量は、
3.5Nm3 /minとした。ガス供給ノズル4から、
浸漬管5、溶鋼湯面6およびフランジ部10にArガス
を吹き付けることにより、ガスシール板3と溶鋼湯面6
とで作る空間に不活性ガス雰囲気ができ、浸漬管5およ
びフランジ部10から真空脱ガス装置内への大気の侵入
を防止できた。なお、脱ガスは、真空度0.9〜1.3
Torrで環流処理時間を10分間とする条件で実施し
た。
【0048】また、パイプフレ−ム2、ガスシール板3
ともに補修することなく脱ガス処理数で225回使用し
た。このうち、極低窒素鋼を製造するための処理は、断
続的に135回であり、処理中はArガスを噴射した。
残り90回は、極低窒素化が必要ない鋼種であったた
め、Arガスの噴射は行わなかった。ただし、極低窒素
化が必要ない鋼種の処理でもガスシール板3、パイプフ
レ−ム2は装置に装着したままとし、特に補修処置等は
行わなかった。
ともに補修することなく脱ガス処理数で225回使用し
た。このうち、極低窒素鋼を製造するための処理は、断
続的に135回であり、処理中はArガスを噴射した。
残り90回は、極低窒素化が必要ない鋼種であったた
め、Arガスの噴射は行わなかった。ただし、極低窒素
化が必要ない鋼種の処理でもガスシール板3、パイプフ
レ−ム2は装置に装着したままとし、特に補修処置等は
行わなかった。
【0049】本発明方法以外に比較のために、以下A、
B、Cの3方法で脱ガス処理を行った。
B、Cの3方法で脱ガス処理を行った。
【0050】方法A:全く吸窒防止策を施していないR
H真空脱ガス装置によって処理した。 方法B:特開平6-2026号公報に記載されている浸漬管内
の心金の外側に湯面より下方にポーラスレンガを等間隔
で配置し、ポーラスレンガから管内に1.1atm、
1.5Nm3 /minのArを吹き込む技術によって処
理した。
H真空脱ガス装置によって処理した。 方法B:特開平6-2026号公報に記載されている浸漬管内
の心金の外側に湯面より下方にポーラスレンガを等間隔
で配置し、ポーラスレンガから管内に1.1atm、
1.5Nm3 /minのArを吹き込む技術によって処
理した。
【0051】方法C:特開平5-51626 号公報に記載の、
浸漬管外周を包囲するように浸漬管取り付けフランジ部
に鉄製円筒管を溶接し、その空間にArまたはArと水
蒸気を1Nm3 /minで吹き込む技術よって処理し
た。
浸漬管外周を包囲するように浸漬管取り付けフランジ部
に鉄製円筒管を溶接し、その空間にArまたはArと水
蒸気を1Nm3 /minで吹き込む技術よって処理し
た。
【0052】図7は、本発明方法と方法A、BおよびC
によって、脱ガス処理を施した際の溶鋼中の窒素濃度を
処理前後で比較した結果を示すものである。本発明方法
は、他のA、BおよびC法よりも脱窒能力が高いことが
分かる。本発明方法によって製造した鋼は、処理前の溶
鋼中の窒素濃度が30ppm以上のものは勿論のこと、
15ppm以下のものであっても脱窒が行われている。
しかし、他の方法では、処理前の窒素濃度が15ppm
以下のものは、脱窒が行われずに逆に吸窒が起こって窒
素含有量を増加させているものもある。この結果は、脱
ガス処理をそれぞれの方法で50回以上行った後に採っ
たデータによる結果であるので、B法やC法は、浸漬管
が劣化して脱窒能力が悪化したと予想される。
によって、脱ガス処理を施した際の溶鋼中の窒素濃度を
処理前後で比較した結果を示すものである。本発明方法
は、他のA、BおよびC法よりも脱窒能力が高いことが
分かる。本発明方法によって製造した鋼は、処理前の溶
鋼中の窒素濃度が30ppm以上のものは勿論のこと、
15ppm以下のものであっても脱窒が行われている。
しかし、他の方法では、処理前の窒素濃度が15ppm
以下のものは、脱窒が行われずに逆に吸窒が起こって窒
素含有量を増加させているものもある。この結果は、脱
ガス処理をそれぞれの方法で50回以上行った後に採っ
たデータによる結果であるので、B法やC法は、浸漬管
が劣化して脱窒能力が悪化したと予想される。
【0053】図8は、処理前の窒素濃度が15ppmで
ある溶鋼を本発明方法および方法A、B、Cの方法でそ
れぞれ225回脱窒処理を施した際の各脱窒方法におけ
る脱窒能力の低下の様子を示したものである。本発明方
法では、処理回数が200回以上となっても安定的に極
低窒素鋼が溶製できるのに対し、方法B、Cは、処理回
数が20〜30回以下であれば本発明方法と同程度の効
果が得られたが、処理回数が約50回を超えると次第に
吸窒防止効果が失われ、極低窒素鋼の溶製が困難となっ
た。
ある溶鋼を本発明方法および方法A、B、Cの方法でそ
れぞれ225回脱窒処理を施した際の各脱窒方法におけ
る脱窒能力の低下の様子を示したものである。本発明方
法では、処理回数が200回以上となっても安定的に極
低窒素鋼が溶製できるのに対し、方法B、Cは、処理回
数が20〜30回以下であれば本発明方法と同程度の効
果が得られたが、処理回数が約50回を超えると次第に
吸窒防止効果が失われ、極低窒素鋼の溶製が困難となっ
た。
【0054】
【発明の効果】本発明方法によれば、大気侵入による吸
窒を効果的に防止することにより、15ppm以下の極
低窒素鋼を製造することが可能である。また、本発明方
法の実施にあっては、浸漬管を改造する必要がないので
使用により浸漬管が損傷しにくく、長期に亘って安定的
に極低窒素鋼を溶製できる。
窒を効果的に防止することにより、15ppm以下の極
低窒素鋼を製造することが可能である。また、本発明方
法の実施にあっては、浸漬管を改造する必要がないので
使用により浸漬管が損傷しにくく、長期に亘って安定的
に極低窒素鋼を溶製できる。
【図1】本発明方法の実施に適した装置のフランジ部付
近の縦断面図を示す図である。
近の縦断面図を示す図である。
【図2】本発明方法の実施に適した装置のフランジ部付
近の横断面図を示す図である。
近の横断面図を示す図である。
【図3】本発明方法の実施に適した装置のパイプフレ−
ムの形状の1例を示す図である。
ムの形状の1例を示す図である。
【図4】本発明方法の実施に適した装置のパイプフレ−
ムの形状の他の例を示す図である。
ムの形状の他の例を示す図である。
【図5】本発明方法の実施に適した装置のガスシール板
の形状の1例を示す図である。
の形状の1例を示す図である。
【図6】本発明方法の実施に適した装置のガスシール板
の形状の他の例を示す図である。
の形状の他の例を示す図である。
【図7】本発明方法と他の方法によって、脱ガス処理を
施した際の溶鋼中の窒素濃度を処理前後で比較した結果
を示す図である。
施した際の溶鋼中の窒素濃度を処理前後で比較した結果
を示す図である。
【図8】本発明方法と他の方法によって、脱ガス処理を
施した際の経時的な脱窒能力の低下の様子を示す図であ
る。
施した際の経時的な脱窒能力の低下の様子を示す図であ
る。
1.真空槽 2.パイプフレ−ム 3.ガスシール板 4.ガス供給ノズル 5.浸漬管 6.溶鋼湯面 7.取鍋 8.ガスシール板折り返し部分 9.溶鋼 10.フランジ部 11.ガス管 12.開口部
Claims (1)
- 【請求項1】真空槽の下部に設けられた浸漬管を取鍋内
の溶鋼中に浸漬して脱ガスを行うことにより極低窒素鋼
を製造する方法において、浸漬管と取鍋内壁との間のス
ラグまたは溶鋼の露出部をガスシール板で覆うことによ
り空間部を形成し、その空間部に設けたパイプフレーム
から不活性ガスを供給しながら脱ガス処理を行うことを
特徴とする極低窒素鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29641496A JPH10140228A (ja) | 1996-11-08 | 1996-11-08 | 極低窒素鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29641496A JPH10140228A (ja) | 1996-11-08 | 1996-11-08 | 極低窒素鋼の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10140228A true JPH10140228A (ja) | 1998-05-26 |
Family
ID=17833244
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29641496A Pending JPH10140228A (ja) | 1996-11-08 | 1996-11-08 | 極低窒素鋼の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10140228A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008070417A (ja) * | 2006-09-12 | 2008-03-27 | Yamaha Corp | 電子楽器の鍵盤装置 |
| JP2010242190A (ja) * | 2009-04-08 | 2010-10-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 低窒素鋼の溶製方法 |
-
1996
- 1996-11-08 JP JP29641496A patent/JPH10140228A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008070417A (ja) * | 2006-09-12 | 2008-03-27 | Yamaha Corp | 電子楽器の鍵盤装置 |
| JP2010242190A (ja) * | 2009-04-08 | 2010-10-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 低窒素鋼の溶製方法 |
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