JPH10140383A - 電極給電体、その製造方法及び過酸化水素製造用電解槽 - Google Patents

電極給電体、その製造方法及び過酸化水素製造用電解槽

Info

Publication number
JPH10140383A
JPH10140383A JP8315597A JP31559796A JPH10140383A JP H10140383 A JPH10140383 A JP H10140383A JP 8315597 A JP8315597 A JP 8315597A JP 31559796 A JP31559796 A JP 31559796A JP H10140383 A JPH10140383 A JP H10140383A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
hydrogen peroxide
electrode
electrolytic cell
feeder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8315597A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3596997B2 (ja
Inventor
Shuhei Wakita
修平 脇田
Masaharu Uno
雅晴 宇野
Genzo Yamane
源三 山根
Yoshinori Nishiki
善則 錦
Takayuki Shimamune
孝之 島宗
Tokiya Yaguchi
時也 矢口
Nobuo Yamada
信夫 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
De Nora Permelec Ltd
Original Assignee
Permelec Electrode Ltd
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Permelec Electrode Ltd, Oji Paper Co Ltd filed Critical Permelec Electrode Ltd
Priority to JP31559796A priority Critical patent/JP3596997B2/ja
Publication of JPH10140383A publication Critical patent/JPH10140383A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3596997B2 publication Critical patent/JP3596997B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のカーボン単体や金属あるいは合金を使
用する電極給電体と比較して、生成する過酸化水素の分
解による収率低下及び電極材料の溶出による電極寿命の
短縮及び過酸化水素水溶液の汚染をほぼ完全に防止でき
る過酸化水素製造用電極給電体、その製造方法及び該電
極給電体を設置した電解槽を提供する。 【構成】 金属又は合金から成る陰極基体表面の少なく
とも陰極液に接触する部分にカーボン成分を含む緻密な
皮膜12を形成して陰極給電体13を構成する。該皮膜によ
り生成する過酸化水素水溶液の前記陰極給電体への接触
が防止され、前述の各効果が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造効率が良くかつ電
極成分の溶出が殆どない電極給電体特に過酸化水素製造
用電極給電体、その製造方法及び電解槽に関し、より詳
細には従来のカーボン単体や金属あるいは合金を使用す
る電極給電体と比較して、生成する過酸化水素の分解に
よる収率低下及び電極材料の溶出をほぼ完全に防止でき
る過酸化水素製造用電極給電体、その製造方法及び電解
槽に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】過酸化水素は、食品、医薬
品、パルプ、繊維、半導体工業において欠くことのでき
ない有用な基礎薬品である。従来より過酸化水素は、2
−アルキルアントラキノールを自動酸化させることによ
り工業的に得られ、同時に得られるアントラキノンを水
素還元して元のアントラキノンに戻すことで連続的に大
量合成が行なわれている。その精製のためには精留を繰
り返す等の煩雑な操作が必要であり、しかも過酸化水素
が不安定であり長期間の保存が不可能なため、更に輸送
に伴う安全性及び汚染対策の面から、オンサイト型の過
酸化水素製造装置の需要が高まっている。
【0003】従来から酸素ガスの還元反応を用いる過酸
化水素の製造が提案され、米国特許第3,592,749 号には
数種類の過酸化水素の電解製造装置が、又米国特許第4,
384,931 号にはイオン交換膜を用いるアルカリ性過酸化
水素溶液の製造方法がそれぞれ開示されている。又米国
特許第3,969,201 号には三次元構造のカーボン陰極とイ
オン交換膜から成る過酸化水素の製造装置が提案されて
いる。しかしこれらの方法では、過酸化水素の生成に必
須であるアルカリの量は生成過酸化水素にほぼ比例して
増加するため、得られる過酸化水素の濃度に対するアル
カリ濃度が高くなり過ぎ用途が限定されてしまう。又米
国特許第4,406,758 号、米国特許第4,891,107 号及び米
国特許第4,457,953 号では多孔性隔膜と疎水性カーボン
陰極を使用する過酸化水素の製造方法が開示され、重量
比(水酸化ナトリウム/過酸化水素)の小さいアルカリ
性過酸化水素水溶液が得られている。しかしこれらの方
法では陽極室から陰極室への電解質溶液の移行量及び移
行速度の制御が困難であり運転条件の管理が煩雑で特に
生成する過酸化水素の割合が一定しないという欠点があ
る。
【0004】更にJournal of Electrochemical Societ
y, vol.130, 1117〜(1983)には陽、陰イオン交換膜を
用い、中間室に硫酸を供給し、酸性の過酸化水素溶液を
安定的に得る方法が提案されている。更に電気化学57巻
p1073(1989)には、陽極として膜電極接合体を使用す
ることで性能を向上させる手法が報告されている。しか
しこれらの方法では電力原単位が掛かり経済性に問題が
あり、更に硫酸の使用及び混入が不可避であるという欠
点があり、現在に至るまで十分に満足できる過酸化水素
の製造方法は得られていない。特開平6−88273 号公
報、6−336687号公報及び6−200389号公報には、三次
元構造のカーボン陰極とイオン交換膜を含む過酸化水素
製造装置、該装置を使用する過酸化水素の高収率での製
造及び電極材料が開示されている。しかしこの装置はそ
の大型化に問題点があることが判明している。即ちカー
ボン板を陰極給電体として使用すると、カーボンが多孔
性であるため反応原料である酸素や生成するアルカリ性
水溶液が透過して脆弱化しやすくなる。目止めとしてフ
ェノール樹脂含浸剤を含浸させることは可能であるが、
該含浸剤が前記アルカリ性水溶液に対する耐性を有しな
いため、有効な対策とはなりえない。又金属や合金を給
電体として使用すると、多くの場合過酸化水素の接触分
解が起こる。金は前記接触分解を比較的起こしにくい
が、高価であるため実用化が困難である。
【0005】
【発明の目的】本発明は、前述の従来技術の問題点を解
決するために、つまり電極給電体としてカーボン単体や
金属又は合金を使用する従来法で生ずることのある電極
や給電体の脆弱化や生成する過酸化水素の分解をほぼ完
全に防止し、効率良く運転できる電極給電体、その製造
方法及び過酸化水素製造用電解槽を提供することを目的
とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明に係わる電極給
電体は、金属又は合金から成る電極基体表面の少なくと
も電解液に接触する部分にカーボン成分を含む緻密な皮
膜を形成したことを特徴とする過酸化水素製造用電解槽
の電極給電体。金属又は合金から成る電極基体表面の少
なくとも電解液に接触する部分にカーボン成分を含む皮
膜を形成したことを特徴とする電解用給電体であり、該
給電体は、黒鉛等のカーボン成分をフッ素樹脂と混練し
シート状の皮膜に成形し、板状の電極基体表面の少なく
とも電解液に接触する部分に前記皮膜を密着固定して製
造できる。又該電極給電体は2室法及び3室法電解槽の
陰極給電体として使用し電解槽を構成できる。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。従来の電解
による過酸化水素の製造における陽極反応は陽極室中に
存在する水酸イオンの酸化による酸素ガスの発生反応で
あり、化学式で表すと式のようになる。 4OH- → O2 + 2H2 0 + 4e 一方の過酸化水素製造の陰極反応は酸素ガスの還元反応
であり、化学式で表すと式のようになる。 O2 + H2 0 + 2e → OH- + HO2 - 従来の電解による過酸化水素の分解は式〜により表
される。 OH- + HO2 - → O2 + H2 0 + 2e H2 0 + HO2 - + 2e → 3OH- 2HO2 - → 2OH- + O2
【0008】式〜の過酸化水素分解反応は、生成す
る過酸化水素イオンが接触分解の触媒能を有する金属や
合金に接触することにより進行する。本発明では過酸化
水素分解の触媒能を有する陰極が、カーボン成分を含む
緻密な皮膜により被覆されているため、過酸化水素を含
む陰極液が前記皮膜を透過して陰極に接触することがな
く、従って生成する過酸化水素の分解が殆どなく(過酸
化水素生成の電流効率が高く維持される)、そのまま陰
極液取出口から槽外に取り出され、所定の用途に使用で
きる。又逆に陰極保護の観点からは該陰極が電極劣化を
招きやすい過酸化水素と接触しないため、脆弱化して寿
命が短縮化することがなくなり、長期間安定した電解操
作を行なうことが可能になる。このことは電極物質が生
成する過酸化水素水溶液中に溶出しないことを意味し、
得られる過酸化水素は不純物の混入のない高純度生成物
として得られる。
【0009】本発明における電極給電体、特に陰極給電
体は、鉄、アルミニウム、銅及びニッケル等の金属又は
ステンレス等の前記金属を主成分とする合金から成る電
極基体にカーボンを主成分とする皮膜を被覆して構成す
る。この皮膜は前述の通り、前記電極基体が実質的に電
極液に接触することを防止するもので、その厚さはこの
電極液との接触を防止するために十分な厚さであれば良
く、通常は0.1 〜5mmである。前記皮膜の形状は前記給
電体に合わせて適宜決定すれば良く、給電体が板状の場
合にはシート状として該給電体の片面を被覆し、メッシ
ュ状である場合には、メッシュ全体が被覆される形状と
すれば良い。前記カーボン成分は耐食性の面から未処理
の炭素質を使用することはできず、黒鉛、グラッシーカ
ーボン、ホウ素などを100 〜10000 ppm ドープした導電
性のダイアモンド及びフッ素処理カーボン等を使用す
る。このカーボン成分はバインダーとして機能するポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂粉
末と混練して例えばシート状に加工し、加圧処理又は接
着剤により前記電極基体上に密着固定して被覆する。前
記フッ素樹脂の添加量は導電性が損なわれない範囲で適
宜選択するものとし、混合比は体積で5:1〜1:1が
望ましい。前記加圧処理の圧力は1〜100kgf/cm2程度と
する。前記接着剤は導電性のものを使用することが好ま
しく、導電性を有しない場合には接着面積が全体の2分
の1以下になるようにする。
【0010】このような構成から成る本発明の電極給電
体は、2室法及び3室法の過酸化水素製造用電解槽の電
極給電体特に陰極給電体として、つまり給電体としての
機能上、電解槽の陽極又は陰極に電気的に接続された状
態で使用される。両極の給電体を同一の給電体で構成し
ても良く、電極液やガスの供給口や取出口を各給電体に
開口させても良い。陽極及び陰極の形状は特に限定され
ないが、金網状、スポンジ状、フェルト状及び粉末焼結
による多孔性を有する形状等の電極液との接触効率の良
い形状とすることが好ましい。電極の厚みは供給するア
ルカリ水溶液や生成する過酸化水素の含むアルカリ水溶
液の電導度が低いことが多いためなるべく薄くすること
が好ましいが、薄過ぎると電極液の流れやガスの流れが
阻害されることがあり、最適範囲は0.5 〜5mmである。
陽極触媒は、陽極室に酸性水溶液を供給して酸素発生を
行なうときは、白金、イリジウムなどの金属或いはそれ
らの酸化物又はカーボンが好ましく、これらの触媒は前
記形状を有するチタン、ニオブ、タンタル、ステンレ
ス、ジルコニウム、カーボン等の耐食性を有する陽極基
体上に、熱分解法、樹脂による固着法、複合めっき法等
により、10〜500 g/m2 程度になるように担持させ
る。
【0011】一方陰極には酸素と水を供給して過酸化水
素を生成させるが、反応効率上、中性よりアルカリ性と
することが望ましく、触媒及び陰極材料は過酸化水素分
解の少ない金やカーボンを使用することが望ましく、前
述した陽極基体の場合と同様に、適切な形状の陰極基体
上に、熱分解法等により、10〜500 g/m2 程度になる
ように担持させる。又原料である酸素含有ガス、反応生
成ガス、液の供給及び除去を円滑に行なうために、前記
陰極には疎水性又は親水性の材料を分散担持しても良
い。陽極室と陰極室、又は陽極室、中間室と陰極室を区
画する隔膜としては、多孔性のフッ素樹脂やイオン交換
膜が使用される。イオン交換膜はフッ素樹脂系及び炭化
水素系のいずれでも良いが、耐食性の面からは前者が好
ましい。前者の例としてはスルホン酸基或いはカルボン
酸基を有するナフィオン117 、ナフィオン350 、ナフィ
オン902 及びナフィオン961 (以上デュポン社製)があ
る。イオン交換膜は陽極や陰極で生成した各イオンが対
極で消費されることを防止するとともに、本発明のよう
な電極液の電導度が低い場合でも電解を速やかに進行さ
せる機能を有している。
【0012】本発明の電解槽の構造は陽イオン交換膜に
より陽極室と陰極室に(陽極ガス室−中間室−陰極室を
含む)区画されること以外に特に限定されないが、本発
明に係わる電解槽のうち2室型電解槽では、陽イオン交
換膜で陽極室と陰極室に区画するとともに、陽極あるい
は陰極により陽極室あるいは陰極室を陽イオン交換膜側
の溶液室と反対側のガス室に区画しても良い。しかしこ
のような構造にすると電極液の電導度が低いと槽電圧が
増加し構造が複雑になり更に気液分離が必要になる等の
不利な点が多い。従って陽極や陰極はイオン交換膜に密
着又は接合することが望ましい。両者を密着させる場合
は前もってそれらを機械的に結合しておくか、或いは電
解時に圧力を加えれば十分であり、加える圧力は0.1 〜
30kgf/cm2 程度が好ましい。電解槽自体は、耐久性及び
過酸化水素の安定化の観点から、ガラス、樹脂ライニン
グ材料、カーボン、耐食性の優れたチタン、ステンレ
ス、ニッケル、PTFE樹脂等を使用して構成すること
が好ましく、金属等の過酸化水素の分解を招く恐れのあ
る材料の場合はその表面つまり電解槽内壁に前述のカー
ボン成分を含む皮膜又は他の耐食性を有する材料から成
る膜を形成することが好ましい。
【0013】原料である酸素含有ガスは、二酸化炭素を
前もって除去した空気、市販の酸素ボンベ内の酸素ガス
を使用しても良いが、別に設置した電解槽を使用して電
気分解により製造した酸素ガスとすることもでき、更に
PSA(Pressure Swing Adsorption)装置により空気を
濃縮した酸素富化空気を使用しても良い。酸素の供給量
は理論量の1.5 〜30倍程度が良く、供給前に水と接触さ
せて湿潤化することは、濃度の均一化と膜の保護上、望
ましいことである。陰極室で生成するアルカリの濃度は
前段の過酸化水素の生成に適するように設定することが
でき、アルカリ例えば水酸化ナトリウム濃度が2〜15%
のとき、生成するアルカリ性過酸化水素水溶液の過酸化
水素濃度が1〜5重量%となる。回収量は用途にも依存
するが、過酸化水素が1〜5重量%、水酸化ナトリウム
が1〜10%である。電解条件としては、温度を30〜60
℃、電流密度を1〜50A/dm2 とすることが好ましい。
【0014】図1は本発明に係わる電解用給電体を有す
る過酸化水素製造用電解槽の一例を示す概略縦断面図で
ある。2室型電解槽1は、パーフロオロカーボンスルホ
ン酸型等の陽イオン交換膜2により陽極室3と陰極室4
とに区画され、該陽極室3内には繊維状、スポンジ状又
はフェルト状の金属から成る陽極5が上下に電解液供給
及び取出用の空間が形成されるように収容されている。
該陽極5には、上部近傍に陽極液供給口6を又下部近傍
に陽極液取出口7を有する陽極給電体8が電気的に接続
され、該陽極給電体8を通して陽極5に給電される。
【0015】一方前記陰極室4には、黒鉛等のカーボン
系材料から成る繊維状、スポンジ状又はフェルト状の陰
極9が上下に電解液供給及び取出用の空間が形成される
ように収容されている。該陰極9には、上部近傍に陰極
液供給口10を又下部近傍に陰極液取出口11を有し更に前
記陰極9に接触する面に、例えば黒鉛等のカーボン系材
料とバインダーであるPTFE粉末の混合物を形成して
成る緻密な皮膜12を被覆した陰極給電体13が電気的に接
続され、該陰極給電体13を通して陰極9に給電される。
陽極室3及び陰極室の周囲はそれぞれ陽極ガスケット14
及び陰極ガスケット15によりシールされ、又前記陽極給
電体8及び陰極給電体13の外側には、それぞれ陽極室枠
16及び陰極室枠17が位置し、両室枠を内側に向かって押
圧することにより前記イオン交換膜2、両極5及び9、
両電極給電体8及び13が一体化されている。
【0016】このような構成から成る電解槽1の陰極室
4に陰極液供給口10から酸素含有ガスを含む純水の陰極
液を、陽極室3に陽極液供給口6から水酸化ナトリウム
水溶液等をそれぞれ供給しながら両極間に通電すると、
酸素を溶解した陰極液が陰極9に接触し式に従って酸
素が還元されて過酸化水素イオンが生成する。陰極9に
給電する陰極給電体13の陰極側表面にカーボンとPTF
Eから成る緻密な皮膜が成形されているため、前記過酸
化水素イオンは前記皮膜12を透過せず陰極9表面に達す
ることがない。従って過酸化水素が分解したり、陰極9
が劣化したり陰極物質が陰極液中に溶出することもな
い。従って陰極液取出口11から取り出される過酸化水素
水溶液中には電解により生成するものとほぼ同量の過酸
化水素が分解することなく含有され、又電極物質の混入
による純度低下もない。更に前記陰極9が陰極液と直接
接触することがなく、長期間に亘って安定した運転が可
能になる。
【0017】
【実施例】次に本発明の電極給電体を使用する過酸化水
素製造に関する実施例を記載するが、該実施例は本発明
を限定するものではない。
【0018】
【実施例1】ステンレス繊維を編んで調製した陽極、黒
鉛製フェルトから成る陰極(電極面積はそれぞれ0.5 dm
2)を陽イオン交換膜ナフィオン350 (デュポン社製)の
両面に密着させた。黒鉛粉末(TGP−7、東海カーボ
ン株式会社製)とフッ素樹脂粉末(30J、三井フロロケ
ミカル株式会社製)を混合し焼成して調製した厚さ1mm
の緻密なシートをステンレス板の表面に張り付けて陰極
給電体とし、該陰極給電体を前記陰極に接続した。
【0019】陰極室に、市販の酸素ガスボンベから酸素
ガスを毎分400 mlで、かつ純水を毎分2.5 mlでそれぞれ
供給し、陽極室には濃度40g/lの十分な量の水酸化ナ
トリウムを供給した。温度を30℃とし両極間に2.5 Aの
電流を流したところ、槽電圧は1.8 Vであり、陰極液取
出口から15g/lの過酸化水素を含む濃度40g/lであ
る水酸化ナトリウム水溶液が得られた。重量比(水酸化
アルカリ/過酸化水素)は2.6 、過酸化水素生成の電流
効率は95%であった。又48時間経過後の陰極液取出口で
得られた生成物中にはニッケルの溶解成分は検出されな
かった。
【0020】
【比較例1】皮膜をステンレス板表面に張り付けなかっ
たこと以外は実施例1と同一条件で作製した電解槽を使
用し実施例1と同一条件で運転を行なったところ、槽電
圧は1.7 Vであり、陰極液取出口から12g/lの過酸化
水素を含む濃度45g/lである水酸化ナトリウム水溶液
が得られた。重量比は3.8 、過酸化水素生成の電流効率
は80%であった。得られた過酸化水素水溶液中には若干
量のステンレス溶解成分が検出された。
【0021】
【発明の効果】本発明に係わる電極給電体は、金属又は
合金から成る電極基体表面の少なくとも電解液に接触す
る部分にカーボン成分を含む緻密な皮膜を形成したこと
を特徴とする過酸化水素製造用電解槽の電極給電体であ
る。従来のカーボン単体や金属あるいは合金を使用する
電極給電体では、カーボン単体の場合は多孔性のカーボ
ン単体内に生成する過酸化水素水溶液等の電極液が浸透
して電極が脆弱化して寿命の短縮化が生じ、又電極物質
が溶出して過酸化水素水溶液が汚染されるという欠点が
ある。更にステンレス等の金属電極では過酸化水素の分
解が生じて電流効率が低下し、又金電極は過酸化水素の
分解は殆ど生じないのに対し、高価すぎるという欠点を
有している。これに対し、本発明に係わる電極給電体の
ように、カーボン成分を含む緻密な皮膜を、電極液との
接触面に形成した電極給電体では、前記皮膜が電極液を
透過させないため、生成過酸化水素の分解による電流効
率の低下、電極の劣化及びそれに伴う過酸化水素水溶液
の汚染がなく、目的通り過酸化水素生成の電流効率を高
く維持したまま、電極の寿命短縮及び過酸化水素水溶液
の汚染を効果的に防止できる。更に本発明の電極給電体
を使用すると、電解槽の大型化に容易に対応でき、大量
の過酸化水素製造に適した電解槽を構成できる。
【0022】又本発明に係わる電極給電体の製造方法
は、黒鉛、グラッシーカーボン、ダイアモンド及びフッ
素処理カーボンから選択されたカーボン成分をフッ素樹
脂と混練しシート状の皮膜に成形した後、金属又は合金
から成る板状の電極基体表面の少なくとも電解液に接触
する部分に前記皮膜を密着固定することを特徴とする過
酸化水素製造用電解槽の電極給電体の製造方法である。
この製造方法により製造される電極給電体も同様の効果
を生じさせる。
【0023】前述の電極給電体は、2室法及び3室法の
過酸化水素製造用電解槽に組み込んで使用でき、本発明
の効果を確実に発揮させるためには、電解槽をガラス、
樹脂ライニング材料等の耐食性がありかつ過酸化水素分
解を生じさせない材料で構成することが望ましい。電解
槽が耐食性はあるが過酸化水素分解を生じさせる金属や
合金が構成されている場合には、陰極室内壁を、カーボ
ン成分を含む皮膜等の耐食性がありかつ過酸化水素分解
を生じさせない材料でが被覆することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電解槽の一例を示す概略縦断面
図。
【符号の説明】
1・・・2室型電解槽 2・・・ 陽イオン交換膜 3
・・・陽極室 4・・・陰極室 5・・・陽極 6・・
・陽極液供給口 7・・・陽極液取出口 8・・・陽極
給電体 9・・・陰極 10・・・陰極液供給口 11・・
・陰極液取出口12・・・皮膜 13・・・陰極給電体 14
・・・陽極ガスケット 15・・・陰極ガスケット 16・
・・陽極室枠 17・・・陰極室枠
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】陰極室に、市販の酸素ガスボンベから酸素
ガスを毎分400 mlで、かつ純水を毎分2.5 mlでそれぞれ
供給し、陽極室には濃度40g/lの十分な量の水酸化ナ
トリウムを供給した。温度を30℃とし両極間に2.5 Aの
電流を流したところ、槽電圧は1.8 Vであり、陰極液取
出口から15g/lの過酸化水素を含む濃度40g/lであ
る水酸化ナトリウム水溶液が得られた。重量比(水酸化
アルカリ/過酸化水素)は2.6 、過酸化水素生成の電流
効率は95%であった。又48時間経過後の陰極液取出口で
得られた生成物中にはステンレスの溶解成分は検出され
なかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山根 源三 神奈川県藤沢市石川1145番地B−203号 (72)発明者 錦 善則 神奈川県藤沢市藤沢1丁目1番の23 (72)発明者 島宗 孝之 東京都町田市本町田3006番地30 (72)発明者 矢口 時也 東京都江戸川区東篠崎2−3−2 王子製 紙株式会社江戸川研究センター製紙技術研 究所内 (72)発明者 山田 信夫 東京都江戸川区東篠崎2−3−2 王子製 紙株式会社江戸川研究センター製紙技術研 究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属又は合金から成る電極基体表面の少
    なくとも電解液に接触する部分にカーボン成分を含む緻
    密な皮膜を形成したことを特徴とする過酸化水素製造用
    電解槽の電極給電体。
  2. 【請求項2】 黒鉛、グラッシーカーボン、導電性のダ
    イアモンド及びフッ素処理カーボンから選択されたカー
    ボン成分をフッ素樹脂と混練しシート状の皮膜に成形し
    た後、金属又は合金から成る板状の電極基体表面の少な
    くとも電解液に接触する部分に前記皮膜を被覆すること
    を特徴とする過酸化水素製造用電解槽の電極給電体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 陽イオン交換膜により陽極を収容した陽
    極室と陰極を収容した陰極室に区画された電解槽の陰極
    室に酸素含有ガス及び水を供給して電解し、過酸化水素
    を含む水溶液を得る過酸化水素製造用電解槽において、
    前記陰極に給電するための陰極給電体として、金属又は
    合金から成る電極基体表面の少なくとも電解液に接触す
    る部分にカーボン成分を含む皮膜を形成した陰極給電体
    を使用することを特徴とする電解槽。
  4. 【請求項4】 陰極室内壁に、カーボン成分を含む皮膜
    が被覆されている請求項3に記載の電解槽。
JP31559796A 1996-11-12 1996-11-12 電極給電体、その製造方法及び過酸化水素製造用電解槽 Expired - Fee Related JP3596997B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31559796A JP3596997B2 (ja) 1996-11-12 1996-11-12 電極給電体、その製造方法及び過酸化水素製造用電解槽

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31559796A JP3596997B2 (ja) 1996-11-12 1996-11-12 電極給電体、その製造方法及び過酸化水素製造用電解槽

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10140383A true JPH10140383A (ja) 1998-05-26
JP3596997B2 JP3596997B2 (ja) 2004-12-02

Family

ID=18067273

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31559796A Expired - Fee Related JP3596997B2 (ja) 1996-11-12 1996-11-12 電極給電体、その製造方法及び過酸化水素製造用電解槽

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3596997B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003097535A1 (en) * 2002-05-17 2003-11-27 Nippon Oil Corporation Aqueous solution for diluting water-soluble metal working fluid, apparatus for production thereof, fluid coolant, and apparatus for production of fluid coolant
JP2009248059A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Niigata Univ オゾン水と過酸化水素水の同時製造装置
JP2010007133A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Daiso Co Ltd 金属インジウム製造方法及び装置
JP2010007151A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Chlorine Eng Corp Ltd 硫酸電解槽及び硫酸電解槽を用いた硫酸リサイクル型洗浄システム
CN103695958A (zh) * 2013-12-13 2014-04-02 南开大学 一种高效产过氧化氢的空气扩散阴极的构型和制备方法
WO2019093033A1 (ja) * 2017-11-10 2019-05-16 株式会社東芝 過酸化水素水製造装置
WO2019093036A1 (ja) * 2017-11-10 2019-05-16 株式会社東芝 水処理システム

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003097535A1 (en) * 2002-05-17 2003-11-27 Nippon Oil Corporation Aqueous solution for diluting water-soluble metal working fluid, apparatus for production thereof, fluid coolant, and apparatus for production of fluid coolant
JP2009248059A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Niigata Univ オゾン水と過酸化水素水の同時製造装置
JP2010007133A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Daiso Co Ltd 金属インジウム製造方法及び装置
JP2010007151A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Chlorine Eng Corp Ltd 硫酸電解槽及び硫酸電解槽を用いた硫酸リサイクル型洗浄システム
CN103695958A (zh) * 2013-12-13 2014-04-02 南开大学 一种高效产过氧化氢的空气扩散阴极的构型和制备方法
WO2019093033A1 (ja) * 2017-11-10 2019-05-16 株式会社東芝 過酸化水素水製造装置
WO2019093036A1 (ja) * 2017-11-10 2019-05-16 株式会社東芝 水処理システム
JP2019089004A (ja) * 2017-11-10 2019-06-13 株式会社東芝 過酸化水素水製造装置
JP2019089003A (ja) * 2017-11-10 2019-06-13 株式会社東芝 水処理システム
JP2021142522A (ja) * 2017-11-10 2021-09-24 株式会社東芝 過酸化水素水製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3596997B2 (ja) 2004-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3553775B2 (ja) ガス拡散電極を使用する電解槽
US4561945A (en) Electrolysis of alkali metal salts with hydrogen depolarized anodes
US5415759A (en) Water ionizing electrode and electrochemical process for using
JP3182216B2 (ja) ガス減極電極構造体並びにそれを用いて電気化学的反応を行うための方法及び装置
US4311569A (en) Device for evolution of oxygen with ternary electrocatalysts containing valve metals
US5437771A (en) Electrolytic cell and processes for producing alkali hydroxide and hydrogen peroxide
US4528083A (en) Device for evolution of oxygen with ternary electrocatalysts containing valve metals
CA1153729A (en) Three-compartment cell with a pressurized buffer compartment
JP2000104189A (ja) 過酸化水素の製造方法及び製造用電解槽
US4455203A (en) Process for the electrolytic production of hydrogen peroxide
GB2028371A (en) Electrolysis of aqueous alkali metal halides in a cell having catalytic electrodes bondes to the surface of a porous hydraulically permeable membrane/ separator
EP0730675A1 (en) Electrochemical conversion of anhydrous hydrogen halide to halogen gas using a cation-transporting membrane
US5565082A (en) Brine electrolysis and electrolytic cell therefor
JPH08333693A (ja) 電解槽
US5607562A (en) Electrolytic ozone generator
US5879521A (en) Gas-diffusion cathode and salt water electrolytic cell using the gas-diffusion cathode
EP0443230B1 (en) Electrochemical cell and process
JP3596997B2 (ja) 電極給電体、その製造方法及び過酸化水素製造用電解槽
JP3625633B2 (ja) ガス拡散電極構造体とその製造方法
JP4115686B2 (ja) 電極構造体及び該構造体を使用する電解方法
JP3553781B2 (ja) ガス拡散陰極を使用する電解方法
JP3875808B2 (ja) 過酸化水素製造用電極及びその製造方法
JP3304481B2 (ja) 過酸化水素製造用電解槽及び過酸化水素の電解的製造方法
JPH09184085A (ja) 過酸化水素の製造方法
JP4029944B2 (ja) 液透過型ガス拡散陰極構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040520

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040819

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040907

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090917

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees