JPH10141206A - カムモータ装置 - Google Patents

カムモータ装置

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JPH10141206A
JPH10141206A JP29162496A JP29162496A JPH10141206A JP H10141206 A JPH10141206 A JP H10141206A JP 29162496 A JP29162496 A JP 29162496A JP 29162496 A JP29162496 A JP 29162496A JP H10141206 A JPH10141206 A JP H10141206A
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cylinders
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Toshiyuki Sakai
利幸 酒井
Yoichiro Kotake
洋一郎 小竹
Toshihiro Naruse
俊博 成瀬
Masaaki Suhara
正明 須原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速モードにおいて、駆動力を発生しないピ
ストンによる回転抵抗の発生を防止しつつ、そのピスト
ンに対応するシリンダ内の異常な油温上昇を防止して耐
久性の向上を図る。 【解決手段】 カムリング(3)に対し回転するシリン
ダブロック(2)の内部に放射状に配設された複数個の
シリンダ(5,5,…)と、各シリンダに収容されたピ
ストン(6)と、分配弁(7)とを備えたカムモータ装
置に、各シリンダを分配弁を介して作動油の供給通路
(81)と排出通路(82)とに選択的に切換接続する
切換弁(9)を備える。切換弁が低速位置にあるときに
全部のシリンダに対して作動油の給排が行われる一方、
切換弁が高速位置に切換えられたときに、半数のシリン
ダに対して作動油の給排が行われるとともに、残りの半
数の各シリンダ間を循還する圧油の一部がブリードオフ
通路(911)からブリードオフされつつチャージポン
プ(16)から補充されて常に入れ替えられるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械の走行用
モータ等に用いられるカムモータ装置に関し、さらに詳
しくは、そのモータ容量が大小2段階に変更されること
により、比較的低速で運転される低速モードとその倍速
で運転される高速モードとに切換えられるように構成さ
れたカムモータ装置に係る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のカムモータ装置とし
て、複数個のピストン及びシリンダが4つの群に分けら
れ、これらの各群のピストン及びシリンダに対する作動
油の分配状態を切換弁の切換操作により2段階に切換え
得るように構成されたものが知られている(例えば、特
開昭55−153871号公報の第2図参照)。このも
のでは、切換弁を低速モードに切換えることにより、こ
れらのうちの選択された2つの群の各シリンダに作動油
が供給される一方、他の2つの群の各シリンダが油タン
クに接続されて作動油を排出するようにされ、これによ
り、カムモータ装置のモータ容量を最大にして比較的低
速かつ高出力トルクの状態で回転作動されるようにして
いる。また、高速モードに切換えることにより、上記選
択された2つの群のうちの一方の群の各シリンダに作動
油が供給され、上記他の2つの群のうちの一方の群の各
シリンダから作動油が排出される一方、残りの2つの群
の各シリンダが互いに連通されて閉回路を構成するよう
にされる。これにより、カムモータ装置のモータ容量を
上記低速モードの半分にして、上記低速モードの倍速の
高速回転作動が行われるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
カムモータ装置では、高速モードで作動油の供給が行わ
れない2つの群の各シリンダが閉回路を構成しているた
め、これらの各シリンダ内の圧油の逃げ場がなく回転抵
抗を生じる恐れがある上に、その圧油に機械損失分の熱
量が蓄積されて異常高温になる恐れがあり、耐久性の低
下を招くという不都合がある。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、高速モードで
回転駆動力を発揮しないピストンによる回転抵抗を極力
防止しつつ、そのピストンに対応するシリンダ内の圧油
の油温が異常に上昇することを防止して、カムモータ装
置の耐久性の向上を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、円柱状のシリンダブロック
(2)と、内周側にカム面(3a)が形成され、上記シ
リンダブロック(2)の外周面を囲んだ状態に配設され
たカムリング(3)と、上記シリンダブロック(2)に
対しその中心軸(X)を中心としてそれぞれ半径方向外
方に延びてシリンダブロック(2)の外周面に開口する
よう放射状に配設された複数のシリンダ(5,5,…)
と、上記カム面(3a)に対して進退するように上記各
シリンダ(5)に収容されたピストン(6)と、上記シ
リンダブロック(2)の一端面(2a)に対し相対回転
可能に接合されるよう配設されて作動油供給系(15
0)から供給される作動油を上記複数のシリンダ(5,
5,…)のうちの上記カム面(3a)に向い上昇行程に
ある各ピストン(6)に対応する各シリンダ(6)に対
し分配供給する分配弁(7)とを備え、上記の上昇行程
にある各ピストン(6)が上記カム面(3a)を押圧す
ることにより、非回転状態に固定された上記シリンダブ
ロック(2)もしくは上記カムリング(3)の一方に対
して他方が回転するように構成されたカムモータ装置を
前提とする。このものにおいて、上記分配弁(7)を介
して複数のシリンダ(5,5,…)に対し4つの群に分
けて作動油を供給する4つの連通路(8a,8b,8
c,8d)と、これらの4つの連通路(8a,8b,8
c,8d)を作動油供給系(150)の作動油の供給側
もしくは排出側と選択的に接続して上記シリンダブロッ
ク(2)もしくはカムリング(3)の回転作動を低速も
しくは高速に切換える切換弁(9)と、上記4つの連通
路(8a,8b,8c,8d)のうちの特定の2つの連
通路(8d及び8b)に対し選択的に接続されてこの2
つの連通路(8d及び8b)から作動油をブリードオフ
するブリードオフ通路(911)とを備えるものとす
る。そして、上記シリンダブロック(2)に、各シリン
ダ(5)と連通されて上記一端面(2a)において中心
軸(X)を中心とする円周上に等間隔に開口する被分配
ポート(21,21,…)を設ける一方、上記シリンダ
ブロック(2)と接合される上記分配弁(7)の接合端
面(7a)に、4の倍数となる数の分配ポート(71,
…,72,…,73,…,74,…)を上記被分配ポー
ト(21,21,…)と同一円周上に等間隔に開口する
ように配設し、上記分配ポート(71,…,72,…,
73,…,74,…)を、互いに同数の4つの分配ポー
ト群にグループ分けしてその各分配ポートの他端を上記
4つの連通路(8a,8b,8c,8d)と上記各分配
ポート群ごとに個別に連通する。そして、上記切換弁
(9)として、上記4つの連通路(8a,8b,8c,
8d)のうちの選択された2つの連通路(8c,8d又
は8a,8b)を上記作動油供給系(150)の供給側
に接続しかつ他の2つの連通路(8a,8b又は8c,
8d)を上記作動油供給系(150)の排出側に接続す
る低速位置と、上記選択された2つの連通路のうちの一
方(8c又は8a)を上記供給側に接続し、かつ、上記
他の2つの連通路のうちの一方(8a又は8c)を上記
排出側に接続するとともに、残りの2つの連通路(8d
及び8b)を、上記作動油供給系(150)の排出側に
チャージ油を供給するチャージポンプ(16)の吐出側
に接続しかつ上記ブリードオフ通路(911)に接続す
る高速位置とを備える構成とするものである。
【0006】上記の構成の場合、切換弁(9)が低速位
置にあるとき、4つの連通路のうちの選択された2つの
連通路(8c,8d又は8a,8b)が作動油供給系
(150)の供給側に接続され、かつ、他の2つの連通
路(8a,8b又は8c,8d)が作動油供給系(15
0)の排出側に接続される。そして、ピストン(6,
6,…)がカム面(3a)に向かって上昇する上昇行程
にある各シリンダ(5)に対して上記の選択された2つ
の連通路(8c,8d又は8a,8b)から分配ポート
(71,…,73,…又は72,…,74,…)と被分
配ポート(21,21,…)とを介して作動油が供給さ
れ、これらの各シリンダ(5)に収容されたピストン
(6)が上記カム面(3a)を押圧することにより、シ
リンダブロック(2)もしくはカムリング(3)のうち
の一方が回転する。一方、ピストン(6,6,…)が回
転軸(X)向かって下降する下降行程にある各シリンダ
(5)からこのピストン(6)によって排出された作動
油が、被分配ポート(21,21,…)と分配ポート
(72,…,74,…又は71,…,73,…)とを通
過して上記他の2つの連通路(8a,8b又は8c,8
d)から作動油供給系(150)の排出側に還流され
る。つまり、カムモータ装置は、そのモータ容量が最大
になって比較的低速かつ高出力トルクの低速モードで回
転作動される。また、上記切換弁(9)が高速位置にあ
るとき、上記の選択された2つの連通路(8c,8d又
は8a,8b)のうちの一方の連通路(8c又は8a)
が作動油供給系(150)の供給側に接続され、かつ、
上記他の2つの連通路(8a,8b又は8c,8d)の
うちの一方の連通路(8a又は8c)が作動油供給系
(150)の排出側に接続されるとともに、残りの2つ
の連通路(8d及び8b)が、作動油供給系(150)
の排出側にチャージ油を供給するチャージポンプ(1
6)の吐出側に接続され、かつ、上記ブリードオフ通路
(911)に接続される。このため、作動油の供給を受
けるピストン(6,6,…)の本数が上記低速モードの
半分になり、カムモータ装置は、モータ容量が半分にな
って上記低速モードの場合の2倍速でかつ2分の1出力
トルクの高速モードで回転作動される。この際、上記の
残りの2つの連通路(8d及び8b)を介して互いに接
続された各シリンダ(5)内の圧油は、これらの2つの
連通路(8d及び8b)を介して循還するとともに、そ
の一部が上記ブリードオフ通路(911)を介してブリ
ードオフされるため、上記各シリンダ(6)内の油圧上
昇が防止されて回転抵抗の発生が防止される。一方、上
記のブリードオフされる圧油と同量の圧油が上記チャー
ジポンプ(16)から補充されるため、上記各シリンダ
(5)の間で循還する圧油の一部が常に入れ替わること
になる。これにより、その油温が異常に上昇することを
防止してカムモータ装置の耐久性の向上を図ることが可
能になる。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明におけるカムリング(3)を、カムモータ装置の本体
側(13)に対して非回転状態に固定し、かつ、シリン
ダブロック(2)を、上記本体側(13)に回転可能に
支持する構成とするものである。
【0008】上記の構成の場合、請求項1記載の発明に
おけるシリンダブロック(2)及びカムリング(3)の
構成が具体的に特定される。すなわち、カムリング
(3)が上記カムモータ装置の本体側(13)に非回転
状態に固定され、このカムリング(3)に対してシリン
ダブロック(2)が相対回転されることにより、このシ
リンダブロック(2)から回転駆動力が確実に出力され
れる 請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明における切
換弁(9)を、チャージポンプ(16)から供給される
圧油により低速位置と高速位置とに切換えられる構成と
するものである。
【0009】上記の構成の場合、請求項1記載の発明に
おける切換弁(9)を切換作動させるための構成が具体
的に特定され、作動油供給系(150)の排出側にチャ
ージ油を供給するためのチャージポンプ(16)から供
給される圧油により、上記切換弁(9)が確実に作動さ
せられる。これにより、切換弁(9)の切換作動のため
の特別な駆動源を設けることなく、上記切換作動を行な
わせることが可能になる。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1又は請求
項3記載の発明における切換弁(9)に、柱状に形成さ
れた弁体(92)と、この弁体(92)内に形成され、
一端側がチャージポンプ(16)に接続されかつ他端側
が絞り部(927)を介して上記ブリードオフ通路(9
11)に連通される供給通路(926)とを備えるもの
とし、この供給通路(926)に上記弁体(92)の周
面に開口する開口部を備え、この開口部を、上記切換弁
(9)が高速位置にあるとき、作動油供給系(150)
の供給側又は排出側のいずれにも接続されていない2つ
の連通路(8d及び8b)に臨んで開口するように配設
する構成とするものである。
【0011】上記の構成の場合、切換弁(9)が高速位
置にあるとき、作動油供給系(150)の供給側又は排
出側のいずれにも接続されていない2つの連通路(8d
及び8b)内の圧油が、切換弁(9)の弁体(92)内
に形成された供給通路(926)を介してブリードオフ
通路(911)へ流出する一方、チャージポンプ(1
6)からの圧油が、上記供給通路(926)を介して上
記2つの連通路(8d及び8b)へ補充され、これによ
り、請求項1記載の発明による作用が確実に得られる。
さらに、上記供給通路(926)の上記ブリードオフ通
路(911)の側に絞り部(927)を設けているた
め、上記供給通路(926)に対して供給するチャージ
油による弁体(92)の低速位置から高速位置への切換
えが可能になる。従って、チャージポンプ(16)から
の圧油を供給するための油圧回路をコンパクトに構成す
ることが可能になり、これにより、装置全体のコンパク
ト化を図ることが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0013】図1は、本発明の実施形態に係るカムモー
タ装置を示し、1は環状に形成されたケーシング本体、
2は厚肉の円柱状に形成されたシリンダブロック、3は
上記シリンダブロック(2)の外周面を囲んで配設され
たカムリング、4はエンドキャップである。また、5,
5,…(図2参照)は上記シリンダブロック(2)内に
配設された複数のシリンダ、6は上記各シリンダ(5)
内に収容されたピストン、7は上記各シリンダ(5)に
対して作動油を分配供給する分配弁である。さらに、8
a,8b,8c,8dは上記分配弁(7)の外周面を囲
んで配設された4つの連通路としての環状連通路、9は
これらの環状連通路(8a,8b,…)を作動油の供給
側又は排出側に切換接続する切換弁としての給排操作
弁、10は出力軸である。そして、上記カムモータ装置
は、例えば、建設機械等の車体に配設されて車輪やクロ
ーラ等を駆動するものである。
【0014】上記ケーシング本体(1)は、上記出力軸
(10)の回転軸(X)と同軸に配置され、この回転軸
(X)方向の一側(同図における左側:以下、単に左側
という)に配設された略円錐状のケーシングカバー(1
1)と複数のボルト(11a,11a,…)により締結
される一方、他側(同図における右側:以下、単に右側
という)において、複数のボルト(12,12,…)
(図2参照)により、上記カムリング(3)を挟んで上
記エンドキャップ(4)と締結され、カムモータ装置の
本体であるケーシング(13)を構成している。そし
て、上記出力軸(10)が、このケーシング(13)を
左右に貫通した状態で上記ケーシングカバー(11)と
上記エンドキャップ(4)とにそれぞれ配設されたテー
パローラベアリング(111,41)により回転自由に
支持されている。また、上記ケーシング本体(1)及び
上記エンドキャップ(4)の外周面には、取り付けフラ
ンジ(14,14,…)が外方に突出して設けられてお
り、これらの取り付けフランジ(14,14,…)を介
して、上記ケーシング(13)が車体側に固定されるよ
うになっている。
【0015】上記シリンダブロック(2)は、上記出力
軸(10)の外周面に例えばスプライン結合により結合
されてこの出力軸(10)と同軸一体に回転するように
配設されており、その内部には、図2に示すように、複
数かつ偶数(図例では8個)のシリンダ(5,5,…)
が上記回転軸(X)を中心として放射状にかつ周方向に
等間隔に配設され、それぞれ、上記シリンダブロック
(2)の半径方向外方に延びて外周面に開口している。
そして、これらの各シリンダ(5)内にはピストン
(6)が収容されており、これらの各ピストン(6)
は、先端部に配設されたローラ(61)を上記カムリン
グ(3)の内側に形成されたカム面(3a)に沿って転
動させつつ、このカム面(3a)に案内されて上記各シ
リンダ(5)内で進退するようになっている。さらに、
上記シリンダブロック(2)には、上記各シリンダ
(5)と連通され、このシリンダブロック(2)の一端
面(2a)(右側の端面)において上記回転軸(X)を
中心とする円周上に等間隔に開口する8つの被分配ポー
ト(21,21,…)が設けられている。
【0016】上記カムリング(3)は、図2に示すよう
に、そのカム面(3a)に、上記ピストンの本数及び配
列との関係により定められた所定の数(図例では6つず
つ)の凸部(31,31,…)と凹部(32,32,
…)とが周方向に等間隔にかつ交互に形成されており、
このカム面(3a)に対する上記8つのピストン(6,
6,…)の位置関係は、同図において右上の位置にある
ピストン(6)を第1番として時計回りに順番に第1〜
第8番とすると、第1及び第5の各ピストン(6)が上
記凹部(32)の略底点に、第2及び第6の各ピストン
(6)が上記凸部(31)と凹部(32)との間の下り
側の中間点に(すなわち、下降行程に)、第3及び第7
の各ピストン(6)が上記凸部(31)の略頂点に、第
4及び第8の各ピストン(6)が上記凸部(31)と凹
部(32)との間の上り側の中間点に(すなわち、上昇
行程に)それぞれ当接することになるように関係付けら
れている。従って、主に、上記第4及び第8の各ピスト
ン(6)がカム面(3a)を押圧するように作動油を供
給することにより、シリンダブロック(2)が中心軸
(X)の回りに同図における反時計回り(矢印の方向)
に回転し、次に、主に、第3及び第7の各ピストンに作
動油を供給することにより、シリンダブロック(2)が
さらに回転し、この回転により凸部(31)を乗り越え
た第2及び第6の各ピストンに作動油を供給するという
ように順番に作動油を分配供給することにより、シリン
ダブロック(2)と出力軸(10)とが連続して回転駆
動されるようになっている。
【0017】上記分配弁(7)は、略円柱状に形成され
て一端面(7a)(左側の端面:以下、接合端面とい
う)がシリンダブロック(2)の右側の端面(2a)に
対し相対回転可能に接合されるように配置されるととも
に、エンドキャップ(4)に対して内周部に内嵌された
状態で非回転状態に固定されている。また、このエンド
キャップ(4)の内周面には、上記分配弁(7)の外周
側の全周面と相対向して開口するように形成された環状
の凹部が出力軸(10)の長手方向(左右方向)に4つ
形成されており、これらの環状の凹部と上記分配弁
(7)の外周面とにより、左側から順番に第2,第4,
第1及び第3の4つの環状連通路(8a,8b,8c,
8d)が画成されている。そして、上記接合端面(7
a)には、図3に示すように、カム面(3a)の凸部
(31,…)又は凹部(32,…)の数の倍数(図例で
は、12個)の分配ポート(71,…,72,…,7
3,…,74,…)が、上記シリンダブロック(2)の
右側の端面(2a)に配設された被分配ポート(21,
21,…)と連通可能なように、これらの被分配ポート
(21,21,…)と同一円周上に等間隔に開口するよ
う設けられている。
【0018】上記分配ポート(71,…,72,…,7
3,…,74,…)は、周方向に3つおきに配設された
第1分配ポート(71,71,…)により構成された第
1の分配ポート群と、上記第1の各ポートに対してシリ
ンダブロック(2)の正転する向き(図3における反時
計回り)に隣接して配設された第2分配ポート(72,
72,…)により構成された第2の分配ポート群と、上
記第2の各分配ポートに対して上記と同じ向きに隣接し
て配設された第3分配ポート(73,73,…)により
構成された第3の分配ポート群と、上記第3の各分配ポ
ートに対して上記と同じ向きに隣接して配設された第4
分配ポート(74,74,…)により構成された第4の
分配ポート群との互いに同数の分配ポート(71,…,
72,…,73,…,74,…)からなる4つの分配ポ
ート群にグループ分けされている。そして、上記各第1
分配ポート(71)の上記シリンダブロック(2)と反
対側の端部(右側の端部)は、出力軸(10)の長手方
向に第1環状連通路(8c)の位置まで延びてこの第1
環状連通路(8c)と連通され、同様に、上記各第2分
配ポート(72)は第2環状連通路(8a)と、上記各
第3分配ポート(73)は第3環状連通路(8d)と、
上記各第4分配ポート(74)は第4環状連通路(8
b)と、それぞれ、個別に連通されている。
【0019】上記4つの環状連通路(8a,8b,…)
のうち、第1環状連通路(8c)は、供給通路(81)
を介してメインポンプ(15)と接続され、このメイン
ポンプ(15)から吐出される作動油の供給を受けるよ
うに構成されている。一方、第2環状連通路(8a)
は、排出通路(82)を介して上記メインポンプ(1
5)と接続され、シリンダブロック(2)側から排出さ
れる作動油を上記メインポンプ(15)に還流させるよ
うに構成されている。そして、これらのメインポンプ
(15)、供給通路(81)、排出通路(82)等によ
り構成された閉回路と、この閉回路からの作動油の洩れ
を補充するために低圧側となる通路にチャージ油を供給
するチャージポンプ(16)とにより作動油供給系(1
50)が構成されている。また、上記メインポンプ(1
5)は、作動油の吸入方向と吐出方向とを反転可能に構
成されており、上記排出通路(82)に対して作動油を
供給することにより、カムモータ装置の出力軸(10)
を逆転させ得るようになっている。
【0020】上記給排操作弁(9)は、エンドキャップ
(4)の内部に形成された円形の横断面を有する弁室
(91)と、この弁室(91)内に長手方向(左右方
向)に摺動可能に収容された円柱状の弁体(92)とに
より構成されている。上記弁室(91)は、図4及び図
5に詳細を示すように、同図における左側(以下、単に
左側という)から順番に配設された第1,第2,第3及
び第4の4つの拡径部(91a,91b,91c,91
d)を有しており、これらの4つの拡径部(91a,9
1b,91c,91d)は、上記エンドキャップ(4)
内に形成された4つの連通路(83a,83b,83
c,83d)により4つの環状連通路(8a,8b,8
c,8d)と個別に連通されている。また、上記弁室
(91)の同図における右側(以下、単に右側という)
の端部には、シリンダ部(91e)が形成されており、
切換弁(161)が右側位置にあるとき、チャージ油供
給通路(93)を介してチャージポンプ(16)から圧
油の供給を受け、上記弁体(92)を作動させるように
なっている。さらに、上記弁室(91)の左側の端部に
は、ブリードオフ通路(911)が、シリンダブロック
(2)が収容されたケーシング(13)の内部に臨んで
開口するよう隔壁部(91f)を貫通して形成されてい
る。
【0021】上記弁体(92)は、左側から順番に形成
された第1,第2及び第3の3つの大径部(921,9
22,923)と、これらの大径部(921,922,
923)の間にそれぞれ形成された小径部(924,9
25)とを有し、さらに、右側の端面に開口する一方、
内部を長手方向(左右方向)に左側の端面の近傍まで延
びる供給通路(926)と、この左側の端面において上
記ブリードオフ通路(911)と上記供給通路(92
6)とを連通可能なように貫通形成された絞り部(92
7)とを有している。また、上記供給通路(926)
は、上記第2大径部(922)及び第3大径部(92
3)の外周面において、それぞれ、周方向に等間隔に4
個所づつ形成された開口部を有している。
【0022】そして、上記弁体(92)は、図4に示す
ように、ばね(94)の付勢力により右側に押し付けら
れて低速位置に位置付けられ、この低速位置において、
上記第3拡径部(91c)と第4拡径部(91d)とを
互いに連通するとともに、上記第1拡径部(91a)と
第2拡径部(91b)とを互いに連通するように構成さ
れている。このため、上記弁体(92)が上記低速位置
にあるときには、上記第1及び第3環状連通路(8c及
び8d)が供給通路(81)に連通されるとともに、上
記第2及び第4環状連通路(8a及び8b)が排出通路
(82)に連通されるようになっている。
【0023】また、上記弁体(92)は、図5に示すよ
うに、シリンダ部(91e)に供給されるチャージ圧を
受け、上記ばね(94)の付勢力に抗して左側に移動し
て高速位置に位置変換され、この高速位置において、上
記第1拡径部(91a)と第3拡径部(91c)とが、
それぞれ、他のいずれの拡径部からも遮断された状態に
なるとともに、上記第2拡径部(91b)と第4拡径部
(91d)とが供給通路(926)を介して互いに連通
され、さらに、この供給通路(926)の右側がチャー
ジポンプ(16)の吐出側に接続される一方、左側が、
絞り部(927)を介してブリードオフ通路(911)
と接続された状態になる。そして、上記第1環状連通路
(8c)が供給通路(81)に連通され、かつ、上記第
2環状連通路(8a)が排出通路(82)に連通される
とともに、上記第3環状連通路(8d)と第4環状連通
路(8b)とが互いに連通され、所定流量の圧油が、上
記第3及び第4環状連通路(8d及び8b)から供給通
路(926)と上記ブリードオフ通路(911)とを介
して流出してケーシング(13)内に流入する一方、こ
の流出する圧油と同量の圧油が上記チャージポンプ(1
6)側から補充されるようになっている。ここで、上記
ブリードオフ通路(911)を通過して上記ケーシング
(13)内に流入した圧油は、このケーシング(13)
内を冷却しつつ図示省略のドレン管路を通って油タンク
(19)に還流するようになっている。また、上記ブリ
ードオフ通路(911)を通過する圧油の流量は、この
流量の圧油を常に入れ替えることにより油温上昇を防止
することができるような所定の流量に設定されている。
【0024】従って、上記給排操作弁(9)の弁体(9
2)が低速位置(図4参照)にある場合には、供給通路
(81)からの作動油が第3及び第4拡径部(91c及
び91d)並びに第1及び第3環状連通路(8c及び8
d)を通って第1及び第3の6個の各分配ポート(7
1,73)に供給されてこれらが高圧側にされる一方、
他の6個の第2及び第4の各分配ポート(72,74)
が第2及び第4環状連通路(8a及び8b)並びに第1
及び第2拡径部(91a及び91b)を介して排出通路
(82)に連通されて低圧側にされるようになってい
る。反対に、上記給排操作弁(9)の弁体(92)が高
速位置(図5参照)にある場合には、供給通路からの作
動油が第3拡径部(91c)及び第1環状連通路(8
c)を通って第1の3個の各分配ポート(71)に供給
されてこれらが高圧側にされる一方、第2の3個の各分
配ポート(72)が第2環状連通路(8a)及び第1拡
径部(91a)を介して排出通路に連通されて低圧側に
され、同時に、第3及び第4の6個の各分配ポート(7
3,74)が、第3及び第4環状連通路(8d及び8
b)並びに第2及び第4拡径部(91b及び91d)を
介して供給通路(926)により互いに連通され、これ
らの間で圧油が循還するとともに、この圧油の一部が上
記供給通路(926)を介して常に入れ替わるようにな
っている。
【0025】なお、図1において17は出力軸(10)
の回転を拘束するネガティブブレーキ機構である。この
ネガティブブレーキ機構(17)は、上記出力軸(1
0)の外周面に固設された複数のプレッシャリングと、
これらのプレッシャリングの間に介装されて上記ケーシ
ング本体(1)の内周側に固設されたプレッシャプレー
トとを備え、チャージポンプ(16)からの圧油の供給
を受けない間は、上記プレッシャリングとプレッシャプ
レートとを皿ばね(18)の押圧付勢力により互いに押
し付け合わせることにより、それらの間の摺動摩擦力に
よって上記出力軸(10)を上記ケーシング本体(1)
に対して非回転状態に拘束するように構成されており、
一方、チャージポンプ(16)からの圧油の供給を受け
て上記プレッシャリングとプレッシャプレートとが互い
に引き離されることにより、上記出力軸(10)を回転
自由状態に維持するように構成されている。
【0026】次に、上記実施形態に係るカムモータ装置
の作動及び作用・効果を説明する。まず、チャージポン
プ(16)を運転状態にして圧油をネガティブブレーキ
機構(17)に供給し、このネガティブブレーキ機構
(17)による出力軸(10)の拘束状態を解除する。
次に、メインポンプ(15)を運転状態にして作動油を
供給通路(81)に供給する。
【0027】ここで、上記カムモータ装置を低速モード
で回転作動させる場合には、切換弁(161)を左側位
置に切換えて給排操作弁(9)に対するチャージポンプ
(16)からの圧油の供給を遮断する。これにより、上
記給排操作弁(9)の弁体(92)が低速位置(図4参
照)に位置付けられ、第1及び第3の合計6個の各分配
ポート(71,73)が作動油の供給側にされ、かつ、
第2及び第4の合計6個の各分配ポート(72,74)
が作動油の排出側にされる。そして、8個のシリンダ
(5,5,…)のうちの半数、すなわち、上昇行程にあ
る4個のシリンダ(5,5,…:図2における第3,第
4,第7及び第8番の4個のシリンダ)に対して作動油
が供給され、これらの各シリンダ(5)に収容されたピ
ストン(6)が駆動力を発生することによりシリンダブ
ロック(2)と出力軸(10)とが一体に回転する。そ
して、この回転に伴い上記シリンダブロック(2)と分
配弁(7)との位置関係が変化し、次に上昇行程に移行
する4個のシリンダ(5,5,…:図2における第2,
第3,第6及び第7番の4個の各シリンダ)に対して作
動油が供給されて上記シリンダブロック(2)がさらに
回転し、これが繰り返されて上記シリンダブロック
(2)と出力軸(10)とが連続して回転する。一方、
下降行程にある4個の各シリンダ(5)からは、作動油
がピストン(6)によって排出されて排出通路(82)
を介してメインポンプ(15)の吸入側に還流される。
このように、上記低速モードでは、カムモータ装置は、
モータ容量が最大になって比較的低速かつ高出力トルク
の状態で回転作動される。
【0028】また、上記カムモータ装置を高速モードで
回転作動させる場合には、切換弁(161)を右側位置
に切換えて給排操作弁(9)にチャージポンプ(16)
から圧油を供給する。これにより、上記給排操作弁
(9)の弁体(92)が高速位置(図5参照)に切換え
られ、第1の3個の各分配ポート(71)が作動油の供
給側に、第2の3個の各分配ポート(72)が作動油の
排出側に切換えられるとともに、第3及び第4の合計6
個の各分配ポート(73,74)は互いに接続された状
態になる。そして、上昇行程にある4個のシリンダ
(5,5,…)のうちの半分の2個の各シリンダ(5:
図2における第4及び第7番の2つの各シリンダ)に対
して作動油が供給され、これらの各シリンダ(5)に収
容されたピストン(6)が駆動力を発生する一方、下降
行程にある4個のシリンダ(5,5,…)のうちの半分
の2個の各シリンダ(5:図2における第1及び第6番
の2つの各シリンダ)から作動油が排出され、残りの4
個の各シリンダ(5:図2における第2,第3,第5及
び第8番の4つの各シリンダ)では、ピストン(6)
は、カム面(3a)に沿って各シリンダ(5)内を往復
動するだけで駆動力を発生しない。従って、カムモータ
装置は、そのモータ容量が上記低速モードの場合の半分
になって比較的高速かつ低出力トルクの状態で回転作動
される。
【0029】ここで、上記高速モードにおいて、作動油
の供給側及び排出側のいずれにも接続されず駆動力を発
生しない各シリンダ(5)内の圧油は、第3および第4
の2つの環状連通路(8d及び8b)と供給通路(92
6)とを介して循還するとともに、その一部がブリード
オフ通路(911)を介して油タンク(19)に還流さ
れる一方、この還流される圧油と同量の圧油が上記チャ
ージポンプ(16)から補充されて常に入れ替わってい
る。このため、油圧上昇による回転抵抗の発生を防止し
つつ、油温の異常な上昇を防止してカムモータ装置の耐
久性の向上を図ることができる。
【0030】さらに、上記カムモータ装置では、給排操
作弁(9)が高速位置に切換えられたときに、第3分配
ポート(73,73,…)と第4分配ポート(74,7
4,…)とが、上記給排操作弁(9)の弁体(92)内
に形成された供給通路(926)によって確実に接続さ
れるとともに、これらの第3及び第4分配ポート(7
3,…,74,…)を介して循還する圧油の一部が上記
供給通路(926)を介して確実に入れ替えられるよう
になっているため、チャージポンプ(16)からの圧油
を供給するための油圧回路をコンパクトに構成すること
ができ、これにより、装置全体のコンパクト化を図るこ
とができる。
【0031】次に、上記カムモータ装置を逆転させる場
合、メインポンプ(15)における作動油の吸入方向と
吐出方向とを逆転させ、上記排出通路(82)に対して
作動油が供給されるようにする。そして、低速モードで
逆転作動させる場合には、上記低速モードの正転の場合
と同様に給排操作弁(9)を低速位置とし、第2及び第
4の合計6個の各分配ポート(72,74)を作動油の
供給側に、第1及び第3の合計6個の各分配ポート(7
1,73)を作動油の排出側に切換えることにより、8
個のシリンダ(5,5,…)のうちの上昇行程にある4
個の各シリンダ(5)に対して作動油を供給する一方、
下降行程にある4個の各シリンダ(5)から作動油を排
出させ、カムモータ装置を、比較的低速かつ高出力トル
クの状態で回転作動させることができる。また、上記カ
ムモータ装置を高速モードで逆転作動させる場合には、
上記高速モードの正転の場合と同様に給排操作弁(9)
を高速位置に切換え、第2の3個の各分配ポート(7
2)を作動油の供給側に、第1の3個の各分配ポート
(71)を作動油の排出側に切換えるとともに、第3及
び第4の合計6個の各分配ポート(73,74)を互い
に接続し、かつ、これらの各分配ポート(73,74)
にチャージポンプ(16)からの圧油を供給する。これ
により、上昇行程にある4個のシリンダ(5,5,…)
のうちの半分の2個の各シリンダ(5)に対して作動油
を供給する一方、下降行程にある4個のシリンダ(5,
5,…)のうちの半分の2個の各シリンダ(5)から作
動油を排出させ、カムモータ装置を、比較的高速かつ低
出力トルクの状態で回転作動させることができる。
【0032】この逆転作動の場合について、図6に示す
従来のカムモータ装置と比較すると、この従来のカムモ
ータ装置では、複数のピストン及びシリンダを3つの群
に分け、各群のピストン及びシリンダに対し3つの連通
路(108a,108b,108c)により作動油を分
配供給するように構成されており、具体的には、12個
の分配ポートが6個の第1分配ポート(図示省略)、3
個の第2分配ポート(図示省略)及び3個の第3分配ポ
ート(110)の3つの分配ポート群にグループ分けさ
れており、同図における左側(以下、単に左側という)
の第1連通路(108a)が上記各第1分配ポートに接
続され、真ん中の第2連通路(108b)と同図におけ
る右側(以下,単に右側という)の第3連通路(108
c)とがそれぞれ上記2及び第3の各分配ポートに接続
され、さらに、上記第1連通路(108a)が作動油の
排出通路と連通される一方、上記第3連通路(108
c)が作動油の供給通路と連通されている。そして、高
速モードで正転される場合、上記第3連通路(108
c)を介して3個の各第3分配ポート(110)に作動
油が供給されて高圧側にされる一方、給排操作弁(10
9)の切換えにより互いに連通された上記第1連通路
(108a)と第2連通路(108b)とを介して6個
の各第1分配ポートと3個の各第2分配ポートとが低圧
側にされるようになっている。このため、高速モードで
逆転される場合には、上記の正転の場合と反対に、上記
第1連通路(108a)と上記第2連通路(108b)
とが上記排出通路から供給される作動油を受けることに
より、上記6個の各第1分配ポートと3個の各第2分配
ポートとが高圧側にされる一方、上記第3連通路(10
8c)が上記供給通路と接続されることにより、上記3
個の各第3分配ポート(110)が低圧側にされること
になる。従って、逆転駆動の駆動力を発生するシリンダ
の他に、逆転駆動の駆動力を発生しないシリンダに対し
ても高圧の作動油が供給されることになってしまい、こ
れにより、回転抵抗が著しく大きくなる上に、熱的悪影
響も大きくなってしまう。これに対し、上記実施形態に
係るカムモータ装置では、高速モードで逆転される場
合、第2環状連通路(8a)(図5参照)に対して排出
通路(82)から作動油が供給されて高圧側にされる一
方、第1環状連通路(8c)が供給通路(81)と接続
されて低圧側にされるとともに、高速モードで正転され
る場合と同様、第3及び第4の2つの環状連通路(8d
及び8b)に対しチャージポンプ(16)からの圧油が
供給されるようになっている。このため、上記の駆動力
を発生しない各シリンダ(5)に対して作動油供給系
(150)の排出側と略同圧の圧油が供給され、これら
の各シリンダ(5)において、ピストン(6)の作動に
伴う回転抵抗を上記従来の場合と比べて小さくして効率
向上を図ることができ、併せて、熱的悪影響も小さくさ
せることができる。
【0033】<他の実施形態>なお、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、
カムモータ装置の構成として、ケーシング(13)にカ
ムリング(3)を固定し、このカムリング(3)に対し
て相対回転するシリンダブロック(2)に出力軸(1
0)を連結するようにしているが、これに限らず、例え
ば、シリンダブロックを装置本体側に固定し、このシリ
ンダブロックに対してカムリングを含む環状ケーシング
が回転されるように構成してもよい。
【0034】上記実施形態では、カムリング(3)のカ
ム面(3a)にそれぞれ6個づつの凸部(31)と凹部
(32)とを形成し、これに対応して8個のピストン
(6,6,…)を配設しているが、これに限らず、例え
ばカムリングの凸部や凹部をそれぞれ6個以外としても
よく、これに対応して8個以外のピストンを配設するよ
うにしてもよい。
【0035】上記実施形態では、ブリードオフ通路(9
11)を通過した圧油がケーシング(13)内を通って
油タンク(19)に還流されるようにしているが、これ
に限らず、上記ケーシング(13)内を通らずに油タン
ク(19)に還流されるようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明におけるカムモータ装置によれば、切換弁(9)が高
速位置にあるとき、作動油供給系(150)の供給側又
は排出側のいずれにも接続されていない各シリンダ
(5)内の圧油を、これらの2つの連通路(8d及び8
b)を介して循還させるとともに、その一部をブリード
オフ通路(911)を介してブリードオフさせることに
より、上記各シリンダ(6)内の油圧上昇を防止して回
転抵抗の発生を防止することができる。さらに、この還
流される圧油と同量の圧油をチャージポンプ(16)か
ら補充することにより、上記各シリンダ(5)の間で循
還する圧油の一部を常に入れ替えることができ、これに
より、その油温が異常に上昇することを防止してカムモ
ータ装置の耐久性の向上を図ることができる。
【0037】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明におけるシリンダブロック(2)及びカム
リング(3)の構成が具体的に特定され、出力軸(1
0)から駆動力を確実に出力することができる。
【0038】請求項3記載の発明によれば、作動油供給
系(150)の排出側に圧油を供給するためのチャージ
ポンプ(16)から供給される作動油により、切換弁
(9)を確実に作動させることができ、これにより、上
記請求項1記載の発明による効果を確実に得ることがで
きる。
【0039】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
3記載の発明による効果に加えて、供給通路(926)
のブリードオフ通路(911)の側に絞り部(927)
を設けることにより、供給通路(926)に対して供給
するチャージ油によって弁体(92)を低速位置から高
速位置へ切換え作動させることができ、これにより、チ
ャージポンプ(16)からの圧油を供給するための油圧
回路をコンパクトに構成して装置全体のコンパクト化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す一部切欠図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】分配ポートの構成を示す斜視図である。
【図4】給排操作弁の構成を示す拡大断面図である。
【図5】高速位置にあるときの図4相当図である。
【図6】従来のカムモータ装置における給排操作弁の構
成例を示す図である。
【符号の説明】
2 シリンダブロック 2a シリンダブロックの一端面 3 カムリング 3a カム面 5 シリンダ 6 ピストン 7 分配弁 7a 分配弁の一端面(接合端
面) 8a 第2環状連通路(連通路) 8b 第4環状連通路(連通路) 8c 第1環状連通路(連通路) 8d 第3環状連通路(連通路) 9 給排操作弁(切換弁) 13 ケーシング(本体) 16 チャージポンプ 21 被分配ポート 71,72,73,74 分配ポート 92 切換弁の弁体 150 作動油供給系 911 ブリードオフ通路 926 供給通路 927 供給通路の絞り部 X 回転軸(シリンダブロック
の中心軸)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成瀬 俊博 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 須原 正明 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状のシリンダブロック(2)と、内
    周側にカム面(3a)が形成され、上記シリンダブロッ
    ク(2)の外周面を囲んだ状態に配設されたカムリング
    (3)と、上記シリンダブロック(2)に対しその中心
    軸(X)を中心としてそれぞれ半径方向外方に延びてシ
    リンダブロック(2)の外周面に開口するよう放射状に
    配設された複数のシリンダ(5,5,…)と、上記カム
    面(3a)に対して進退するように上記各シリンダ
    (5)に収容されたピストン(6)と、上記シリンダブ
    ロック(2)の一端面(2a)に対し相対回転可能に接
    合されるよう配設されて作動油供給系(150)から供
    給される作動油を上記複数のシリンダ(5,5,…)の
    うちの上記カム面(3a)に向い上昇行程にある各ピス
    トン(6)に対応する各シリンダ(6)に対し分配供給
    する分配弁(7)とを備え、 上記の上昇行程にある各
    ピストン(6)が上記カム面(3a)を押圧することに
    より、非回転状態に固定された上記シリンダブロック
    (2)もしくは上記カムリング(3)の一方に対して他
    方が回転するように構成されたカムモータ装置におい
    て、 上記分配弁(7)を介して複数のシリンダ(5,5,
    …)に対し4つの群に分けて作動油を供給する4つの連
    通路(8a,8b,8c,8d)と、 上記4つの連通路(8a,8b,8c,8d)を作動油
    供給系(150)の作動油の供給側もしくは排出側と選
    択的に接続して上記シリンダブロック(2)もしくはカ
    ムリング(3)の回転作動を低速もしくは高速に切換え
    る切換弁(9)と、 上記4つの連通路(8a,8b,8c,8d)のうちの
    特定の2つの連通路(8d及び8b)に対し選択的に接
    続されてこの2つの連通路(8d及び8b)から作動油
    をブリードオフするブリードオフ通路(911)とを備
    えており、 上記シリンダブロック(2)には、各シリンダ(5)と
    連通されて上記一端面(2a)において中心軸(X)を
    中心とする円周上に等間隔に開口する被分配ポート(2
    1,21,…)が設けられ、 上記分配弁(7)には、上記シリンダブロック(2)と
    の接合端面(7a)において4の倍数となる数の分配ポ
    ート(71,…,72,…,73,…,74,…)が上
    記被分配ポート(21,21,…)と同一円周上に等間
    隔に開口するうに配設され、上記分配ポート(71,
    …,72,…,73,…,74,…)は、互いに同数の
    4つの分配ポート群にグループ分けされてその各分配ポ
    ートの他端が上記4つの連通路(8a,8b,8c,8
    d)と上記各分配ポート群ごとに個別に連通され、 上記切換弁は、上記4つの連通路(8a,8b,8c,
    8d)のうちの選択された2つの連通路(8c,8d又
    は8a,8b)を上記作動油供給系(150)の供給側
    に接続しかつ他の2つの連通路(8a,8b又は8c,
    8d)を上記作動油供給系(150)の排出側に接続す
    る低速位置と、上記選択された2つの連通路のうちの一
    方(8c又は8a)を上記供給側に接続し、かつ、上記
    他の2つの連通路のうちの一方(8a又は8c)を上記
    排出側に接続するとともに、残りの2つの連通路(8d
    及び8b)を、上記作動油供給系(150)の排出側に
    チャージ油を供給するチャージポンプ(16)の吐出側
    に接続しかつ上記ブリードオフ通路(911及び92
    7)に接続する高速位置とを備えていることを特徴とす
    るカムモータ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 カムリング(3)は、カムモータ装置の本体側(13)
    に対して非回転状態に固定されており、 シリンダブロック(2)は、上記本体側(13)に回転
    可能に支持されていることを特徴とするカムモータ装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 切換弁(9)は、チャージポンプ(16)から供給され
    る圧油により高速位置と低速位置とに切換えられるよう
    に構成されていることを特徴とするカムモータ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項3において、 切換弁(9)は、柱状に形成された弁体(92)と、こ
    の弁体(92)内に形成され、一端側がチャージポンプ
    (16)に接続されかつ他端側が絞り部(927)を介
    して上記ブリードオフ通路(911)に連通される供給
    通路(926)とを備えており、 上記供給通路(926)は、上記弁体(92)の周面に
    開口する開口部を備え、この開口部は、上記切換弁
    (9)が高速位置にあるとき、作動油供給系(150)
    の供給側又は排出側のいずれにも接続されていない2つ
    の連通路(8d及び8b)に臨んで開口するように配設
    されていることを特徴とするカムモータ装置。
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