JPH10141625A - 廃棄物直接溶融炉およびその運転方法 - Google Patents
廃棄物直接溶融炉およびその運転方法Info
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- JPH10141625A JPH10141625A JP29662996A JP29662996A JPH10141625A JP H10141625 A JPH10141625 A JP H10141625A JP 29662996 A JP29662996 A JP 29662996A JP 29662996 A JP29662996 A JP 29662996A JP H10141625 A JPH10141625 A JP H10141625A
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Landscapes
- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
- Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高価なコークスを使用せず、しかも炉内で廃
棄物の整然とした充填層を確保するとともに、炉内の通
気性を確保することが可能であり、これによって低コス
トでかつ円滑に廃棄物処理を行うことができるようにす
る。 【解決手段】 炉頂に設けられた廃棄物挿入部3と、炉
床25に滞留した溶融金属Mを排出する溶融金属排出口
25aと、溶融金属Mの上に浮いたスラグSを排出する
スラグ排出口25bと、炉内のスラグ排出口25bより
上部に設けられた水冷ロストル5と、この水冷ロストル
5に支持された耐火物ボール6からなる耐火物充填層6
1と、水冷ロストル5の下部から炉内に燃料および酸化
剤を供給して燃料を燃焼させるバーナ7と、炉内に燃焼
空気Aを供給する羽口管8と、炉内で発生した発生ガス
Gを導出する発生ガス導出管9とを備えてなる廃棄物直
接溶融炉であって、上記羽口管8の羽口8aは、耐火物
充填層61の範囲内に開口している。
棄物の整然とした充填層を確保するとともに、炉内の通
気性を確保することが可能であり、これによって低コス
トでかつ円滑に廃棄物処理を行うことができるようにす
る。 【解決手段】 炉頂に設けられた廃棄物挿入部3と、炉
床25に滞留した溶融金属Mを排出する溶融金属排出口
25aと、溶融金属Mの上に浮いたスラグSを排出する
スラグ排出口25bと、炉内のスラグ排出口25bより
上部に設けられた水冷ロストル5と、この水冷ロストル
5に支持された耐火物ボール6からなる耐火物充填層6
1と、水冷ロストル5の下部から炉内に燃料および酸化
剤を供給して燃料を燃焼させるバーナ7と、炉内に燃焼
空気Aを供給する羽口管8と、炉内で発生した発生ガス
Gを導出する発生ガス導出管9とを備えてなる廃棄物直
接溶融炉であって、上記羽口管8の羽口8aは、耐火物
充填層61の範囲内に開口している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ、廃自動
車・廃家庭電化製品等のシュレッダーダスト、さらには
廃プラスチック、木屑、紙屑、汚泥、廃油等の産業廃棄
物に対して熱分解処理および溶融処理を同時に施すよう
にした廃棄物直接溶融炉およびその運転方法に関するも
のである。
車・廃家庭電化製品等のシュレッダーダスト、さらには
廃プラスチック、木屑、紙屑、汚泥、廃油等の産業廃棄
物に対して熱分解処理および溶融処理を同時に施すよう
にした廃棄物直接溶融炉およびその運転方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】廃棄物の発生量は年々増加する傾向にあ
り、しかも廃棄物の種類も多様化している。従来、廃棄
物はそのまま、あるいは焼却してから埋立て処分に付さ
れていたが、埋立て用の最終処分地の逼迫や、地下水が
汚染される等の二次公害の問題、さらには法規制の強化
等により、これらに対応し得る廃棄物の処理方式が種々
模索されている。このような背景の基に、現在、廃棄物
の減容化および固定化を行う処理方式が脚光を浴びてい
る。
り、しかも廃棄物の種類も多様化している。従来、廃棄
物はそのまま、あるいは焼却してから埋立て処分に付さ
れていたが、埋立て用の最終処分地の逼迫や、地下水が
汚染される等の二次公害の問題、さらには法規制の強化
等により、これらに対応し得る廃棄物の処理方式が種々
模索されている。このような背景の基に、現在、廃棄物
の減容化および固定化を行う処理方式が脚光を浴びてい
る。
【0003】廃棄物の減容化および固定化については、
廃棄物をロータリーキルンや流動床方式の炉によって焼
却し、得られた焼却灰をプラズマ溶融炉や旋回流溶融炉
等によって溶融して減容化する方式のものと、製銑用の
高炉と基本的に同一の構造を有するシャフト炉によって
廃棄物を高温処理し、これによって廃棄物を直接溶融・
減容化する方式のものとを代表的なものとして挙げるこ
とができる。ただし、前者に比べて後者の方が処理プロ
セスが単純であること、設備コストや運転コストを安価
に抑えることができることから、シャフト炉を用いた直
接溶融方式が特に注目されている。
廃棄物をロータリーキルンや流動床方式の炉によって焼
却し、得られた焼却灰をプラズマ溶融炉や旋回流溶融炉
等によって溶融して減容化する方式のものと、製銑用の
高炉と基本的に同一の構造を有するシャフト炉によって
廃棄物を高温処理し、これによって廃棄物を直接溶融・
減容化する方式のものとを代表的なものとして挙げるこ
とができる。ただし、前者に比べて後者の方が処理プロ
セスが単純であること、設備コストや運転コストを安価
に抑えることができることから、シャフト炉を用いた直
接溶融方式が特に注目されている。
【0004】この方式の廃棄物直接溶融炉については、
図11に示すようなものが、第5回廃棄物学会研究発表
会講演論文集(平成6年)に記載されている。この図に
示すように、溶融炉900は、高炉と類似のシャフト炉
からなる炉本体901と、この炉本体901の頂部に設
けられた廃棄物の装入装置902と、炉本体901の下
部に設けられた羽口903と、炉本体901の炉床部分
に設けられたスラグ排出口904と、炉本体901の頂
部に設けられた生成ガス排出口905を備えて形成され
ている。
図11に示すようなものが、第5回廃棄物学会研究発表
会講演論文集(平成6年)に記載されている。この図に
示すように、溶融炉900は、高炉と類似のシャフト炉
からなる炉本体901と、この炉本体901の頂部に設
けられた廃棄物の装入装置902と、炉本体901の下
部に設けられた羽口903と、炉本体901の炉床部分
に設けられたスラグ排出口904と、炉本体901の頂
部に設けられた生成ガス排出口905を備えて形成され
ている。
【0005】ごみピット902a内に貯留された廃棄物
は、適宜バケットコンベヤ902b等の持込み手段によ
って装入装置902に持ち込まれ、装入装置902を通
して所定の時間間隔で所定量ずつ炉本体901内に装入
されるようになっている。また、コークス貯槽902c
に貯留されているコークスが廃棄物と交互に装入装置9
02を介して炉本体901内に供給され、これによって
炉本体901内は廃棄物層とコークス層とが交互に形成
された状態になっている。
は、適宜バケットコンベヤ902b等の持込み手段によ
って装入装置902に持ち込まれ、装入装置902を通
して所定の時間間隔で所定量ずつ炉本体901内に装入
されるようになっている。また、コークス貯槽902c
に貯留されているコークスが廃棄物と交互に装入装置9
02を介して炉本体901内に供給され、これによって
炉本体901内は廃棄物層とコークス層とが交互に形成
された状態になっている。
【0006】一方、酸化剤としての酸素富化空気が羽口
903から炉本体901内に供給され、これによって炉
本体901内でコークスおよび廃棄物の一部が燃焼し、
とくに廃棄物については下降しつつ下部から上昇してき
た高温ガスによって乾燥、熱分解処理が順次施され、生
成したガスは生成ガス排出口905から後方のガス処理
設備906に導出されて所定のガス処理が施されるとと
もに、炉本体901内での燃焼残渣である灰分や金属は
溶融スラグおよび溶融金属となり、スラグ排出口904
から炉外に排出されるようになっている。
903から炉本体901内に供給され、これによって炉
本体901内でコークスおよび廃棄物の一部が燃焼し、
とくに廃棄物については下降しつつ下部から上昇してき
た高温ガスによって乾燥、熱分解処理が順次施され、生
成したガスは生成ガス排出口905から後方のガス処理
設備906に導出されて所定のガス処理が施されるとと
もに、炉本体901内での燃焼残渣である灰分や金属は
溶融スラグおよび溶融金属となり、スラグ排出口904
から炉外に排出されるようになっている。
【0007】そして、コークスは、炉本体901内にお
いて廃棄物を支持する構造材としての役割を果たすとと
もに、通気性を確保するように作用し、これによって炉
本体901内での廃棄物の熱分解処理が支障なく行われ
るようになっている。
いて廃棄物を支持する構造材としての役割を果たすとと
もに、通気性を確保するように作用し、これによって炉
本体901内での廃棄物の熱分解処理が支障なく行われ
るようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なシャフト炉を用いた廃棄物直接溶融方式においては、
炉本体901内での生成ガスおよび酸化剤の通気性の確
保のため、および廃棄物の熱分解を助ける助燃剤として
の役割を果たさせるためにコークスの使用が前提となっ
ているが、コークスは非常に高価であり、廃棄物の処理
コストが嵩むという問題点を有している。
なシャフト炉を用いた廃棄物直接溶融方式においては、
炉本体901内での生成ガスおよび酸化剤の通気性の確
保のため、および廃棄物の熱分解を助ける助燃剤として
の役割を果たさせるためにコークスの使用が前提となっ
ているが、コークスは非常に高価であり、廃棄物の処理
コストが嵩むという問題点を有している。
【0009】また、通常、助燃剤の量は設備規模が大き
くなるに従って減少すべき性格のものであるが、助燃剤
がコークスであり、かつ、それに炉本体901内での構
造材および通気性確保材としての役割を担わせている限
り、炉本体901が大きくなるとそれに比例してコーク
ス量も増加させる必要があり、いわゆるスケールメリッ
トが得られないという問題点を有している。
くなるに従って減少すべき性格のものであるが、助燃剤
がコークスであり、かつ、それに炉本体901内での構
造材および通気性確保材としての役割を担わせている限
り、炉本体901が大きくなるとそれに比例してコーク
ス量も増加させる必要があり、いわゆるスケールメリッ
トが得られないという問題点を有している。
【0010】また、酸化剤は底部の羽口903から吹き
込まれて炉本体901内を上昇するが、シャフト炉の特
性として炉本体901の内壁面に沿って上昇する傾向に
あり、しかも炉径が大きくなる程この傾向は顕著になる
とともに偏流が生じやすくなり、従って、炉本体901
をスケールアップすれば酸化剤の偏流に起因した炉本体
901内での棚吊り現象(コークスや廃棄物が炉内で架
橋されて降下しなくなる現象)や棚落ち現象(架橋され
ていたコークスや廃棄物が突然落下する現象)が発生
し、これによって円滑な廃棄物処理が行い得なくなると
ともに、処理能力の低下を招くという問題点を有してい
た。
込まれて炉本体901内を上昇するが、シャフト炉の特
性として炉本体901の内壁面に沿って上昇する傾向に
あり、しかも炉径が大きくなる程この傾向は顕著になる
とともに偏流が生じやすくなり、従って、炉本体901
をスケールアップすれば酸化剤の偏流に起因した炉本体
901内での棚吊り現象(コークスや廃棄物が炉内で架
橋されて降下しなくなる現象)や棚落ち現象(架橋され
ていたコークスや廃棄物が突然落下する現象)が発生
し、これによって円滑な廃棄物処理が行い得なくなると
ともに、処理能力の低下を招くという問題点を有してい
た。
【0011】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、高価なコークスを使用せず
に炉内の通気性を確保することが可能であり、これによ
って低コストでかつ円滑に廃棄物処理を行うことができ
る廃棄物直接溶融炉およびその運転方法を提供すること
を目的としている。
ためになされたものであり、高価なコークスを使用せず
に炉内の通気性を確保することが可能であり、これによ
って低コストでかつ円滑に廃棄物処理を行うことができ
る廃棄物直接溶融炉およびその運転方法を提供すること
を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
廃棄物直接溶融炉は、竪型のシャフト炉からなり、炉頂
に設けられた廃棄物装入用の装入口と、炉床部に滞留し
た溶融金属を排出する溶融金属排出口と、溶融金属の上
に浮いたスラグを排出するスラグ排出口と、炉内のスラ
グ排出口より上部に設けられた水冷ロストルと、この水
冷ロストルに支持された耐火物製の充填材からなる充填
層と、水冷ロストルの下部から炉内に燃料および酸化剤
を供給して燃料を燃焼させるバーナと、炉内に酸化剤を
供給する羽口管と、炉内で発生した排ガスを導出する発
生ガス導出管とを備えてなる廃棄物直接溶融炉であっ
て、上記羽口管の羽口は、以下の式を満足する高さ寸法
hに設定されていることを特徴とするものである。 h1<h<h1+L1 但し、 h:上記炉床部上面と上記羽口との間の距離
(m) h1:上記炉床部上面と上記水冷ロストル上面との間の
距離(m) L1:炉内壁面に接した部分における上記充填層の厚み
寸法(m)。
廃棄物直接溶融炉は、竪型のシャフト炉からなり、炉頂
に設けられた廃棄物装入用の装入口と、炉床部に滞留し
た溶融金属を排出する溶融金属排出口と、溶融金属の上
に浮いたスラグを排出するスラグ排出口と、炉内のスラ
グ排出口より上部に設けられた水冷ロストルと、この水
冷ロストルに支持された耐火物製の充填材からなる充填
層と、水冷ロストルの下部から炉内に燃料および酸化剤
を供給して燃料を燃焼させるバーナと、炉内に酸化剤を
供給する羽口管と、炉内で発生した排ガスを導出する発
生ガス導出管とを備えてなる廃棄物直接溶融炉であっ
て、上記羽口管の羽口は、以下の式を満足する高さ寸法
hに設定されていることを特徴とするものである。 h1<h<h1+L1 但し、 h:上記炉床部上面と上記羽口との間の距離
(m) h1:上記炉床部上面と上記水冷ロストル上面との間の
距離(m) L1:炉内壁面に接した部分における上記充填層の厚み
寸法(m)。
【0013】この廃棄物直接溶融炉によれば、水冷ロス
トルの上部には耐火物製の充填材による充填層が形成さ
れ、羽口管からの酸化剤はこの高い空隙率を維持した充
填層に向けて吹き込まれるため、吹き込まれた酸化剤
は、個々の充填材にランダムに衝突しつつ分散され、こ
れによって充填層の上部の廃棄物層に均一に供給され
る。従って、従来通気性確保のために燃料を兼ねて構造
材として使用されていた高価なコークスを使用しなくて
もよく、その分運転コストを低減させることができる。
なお、充填材も消費されるが、その消費量はコークスの
消費量に比べて極めて少なく、定期的に僅かな量を補給
するだけでよい。
トルの上部には耐火物製の充填材による充填層が形成さ
れ、羽口管からの酸化剤はこの高い空隙率を維持した充
填層に向けて吹き込まれるため、吹き込まれた酸化剤
は、個々の充填材にランダムに衝突しつつ分散され、こ
れによって充填層の上部の廃棄物層に均一に供給され
る。従って、従来通気性確保のために燃料を兼ねて構造
材として使用されていた高価なコークスを使用しなくて
もよく、その分運転コストを低減させることができる。
なお、充填材も消費されるが、その消費量はコークスの
消費量に比べて極めて少なく、定期的に僅かな量を補給
するだけでよい。
【0014】また、廃棄物中の金属や灰分を溶融するた
めの熱量は、可燃性を有する廃棄物のチャーと酸化剤と
の燃焼反応で賄われるため、炉底部でバーナにより燃焼
される燃料は、流下した溶融金属や溶融スラグの温度維
持のためだけの量でよく、従って、燃料の量を必要最小
限の僅かな量に抑えることができる。
めの熱量は、可燃性を有する廃棄物のチャーと酸化剤と
の燃焼反応で賄われるため、炉底部でバーナにより燃焼
される燃料は、流下した溶融金属や溶融スラグの温度維
持のためだけの量でよく、従って、燃料の量を必要最小
限の僅かな量に抑えることができる。
【0015】このように、通気性の確保と、燃料の機能
とを分離したため、それらを共用させたコークスを用い
る場合に比較して、炉の規模が大きくなることに反比例
して燃料の量を低減させることが可能になり、スケール
メリットを享受することができる。例えば、50t/日
の処理量の炉を例にとると、燃料は、従来のコークスを
用いる方式に比較して熱量比で1/4〜1/5にまで低
減される。
とを分離したため、それらを共用させたコークスを用い
る場合に比較して、炉の規模が大きくなることに反比例
して燃料の量を低減させることが可能になり、スケール
メリットを享受することができる。例えば、50t/日
の処理量の炉を例にとると、燃料は、従来のコークスを
用いる方式に比較して熱量比で1/4〜1/5にまで低
減される。
【0016】本発明の請求項2記載の廃棄物直接溶融炉
は、請求項1記載の廃棄物直接溶融炉において、上記充
填層は、炉内壁面に接した部分から炉心部分に向けて厚
み寸法が漸増するように形成されていることを特徴とす
るものである。
は、請求項1記載の廃棄物直接溶融炉において、上記充
填層は、炉内壁面に接した部分から炉心部分に向けて厚
み寸法が漸増するように形成されていることを特徴とす
るものである。
【0017】この廃棄物直接溶融炉によれば、炉壁部分
の充填層の厚み寸法は、中央部と比べて小さいため、こ
の部分において羽口から吹き込まれた酸化剤と、チャー
との燃焼反応による溶融帯がまず形成され、これが抵抗
となって酸化剤は中央部分に移動し、これによって酸化
剤の流通が炉内で均一化する。
の充填層の厚み寸法は、中央部と比べて小さいため、こ
の部分において羽口から吹き込まれた酸化剤と、チャー
との燃焼反応による溶融帯がまず形成され、これが抵抗
となって酸化剤は中央部分に移動し、これによって酸化
剤の流通が炉内で均一化する。
【0018】本発明の請求項3記載の廃棄物直接溶融炉
の運転方法は、請求項1または2記載の廃棄物直接溶融
炉を用い、上記バーナから炉内に燃料および酸化剤を供
給して燃焼させるとともに、上記羽口管から炉内に酸化
剤を供給しつつ、上記装入口から炉内に廃棄物を装入
し、廃棄物の燃焼および熱分解によって発生した上記排
ガスを発生ガス導出管を通して系外に導出するようにし
た廃棄物直接溶融炉の運転方法において、炉内における
合計排ガスの空塔速度を、炉内における廃棄物の流動化
開始速度以下に設定することを特徴とするものである。
の運転方法は、請求項1または2記載の廃棄物直接溶融
炉を用い、上記バーナから炉内に燃料および酸化剤を供
給して燃焼させるとともに、上記羽口管から炉内に酸化
剤を供給しつつ、上記装入口から炉内に廃棄物を装入
し、廃棄物の燃焼および熱分解によって発生した上記排
ガスを発生ガス導出管を通して系外に導出するようにし
た廃棄物直接溶融炉の運転方法において、炉内における
合計排ガスの空塔速度を、炉内における廃棄物の流動化
開始速度以下に設定することを特徴とするものである。
【0019】この廃棄物直接溶融炉によれば、炉内に装
填された粒状の廃棄物は、炉内を上昇する気流によって
流動しないため、装入されたときの層状態が維持され、
これによって炉内での偏流が防止され、炉操業が安定す
る。
填された粒状の廃棄物は、炉内を上昇する気流によって
流動しないため、装入されたときの層状態が維持され、
これによって炉内での偏流が防止され、炉操業が安定す
る。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る廃棄物直接
溶融炉の一実施形態を示す断面視の説明図であり、図2
はその羽口部の断面図である。図1に示すように、溶融
炉1は、竪型のシャフト炉からなる円筒状の炉本体2
と、この炉本体2の頂部に設けられ、かつ、廃棄物Wを
炉本体2内に導入する廃棄物挿入部3と、炉底に設けら
れた溶融物排出部4と、この溶融物排出部4の若干上部
に炉内を横断するように水平に配設された複数本の水冷
ロストル5と、この水冷ロストル5に支持された多数の
耐火物ボール(充填材)6と、上記溶融物排出部4と水
冷ロストル5との間に助燃用の燃料Fを供給するバーナ
7と、炉本体2内に酸化剤としての燃焼空気または酸素
富化空気(以下燃焼空気および酸素富化空気の内のいず
れか一方のことを燃焼空気(酸化剤)Aとのみいう)を
供給する羽口管8と、炉本体2内で発生した発生ガスG
を導出する発生ガス導出管9とから構成されている。
溶融炉の一実施形態を示す断面視の説明図であり、図2
はその羽口部の断面図である。図1に示すように、溶融
炉1は、竪型のシャフト炉からなる円筒状の炉本体2
と、この炉本体2の頂部に設けられ、かつ、廃棄物Wを
炉本体2内に導入する廃棄物挿入部3と、炉底に設けら
れた溶融物排出部4と、この溶融物排出部4の若干上部
に炉内を横断するように水平に配設された複数本の水冷
ロストル5と、この水冷ロストル5に支持された多数の
耐火物ボール(充填材)6と、上記溶融物排出部4と水
冷ロストル5との間に助燃用の燃料Fを供給するバーナ
7と、炉本体2内に酸化剤としての燃焼空気または酸素
富化空気(以下燃焼空気および酸素富化空気の内のいず
れか一方のことを燃焼空気(酸化剤)Aとのみいう)を
供給する羽口管8と、炉本体2内で発生した発生ガスG
を導出する発生ガス導出管9とから構成されている。
【0021】上記廃棄物Wは、都市ごみ、廃自動車・廃
家庭電化製品、廃プラスチック、木屑、紙屑、汚泥、廃
油等が混在したものであるが、廃自動車や廃家庭電化製
品、廃プラスチック、木屑等の大型でかつ重量の大きい
廃棄物は、予め所定の寸法に粉砕され、いわゆるシュレ
ッダーダストになったものが溶融炉1用として採用さ
れ、これによって廃棄物Wの処理が容易に行い得るよう
にしている。このような所定寸法に調製された廃棄物W
が廃棄物挿入部3に供給される。
家庭電化製品、廃プラスチック、木屑、紙屑、汚泥、廃
油等が混在したものであるが、廃自動車や廃家庭電化製
品、廃プラスチック、木屑等の大型でかつ重量の大きい
廃棄物は、予め所定の寸法に粉砕され、いわゆるシュレ
ッダーダストになったものが溶融炉1用として採用さ
れ、これによって廃棄物Wの処理が容易に行い得るよう
にしている。このような所定寸法に調製された廃棄物W
が廃棄物挿入部3に供給される。
【0022】上記炉本体2は、炉本体2の頂部であって
廃棄物挿入部3が接続された炉頂部21と、この炉頂部
21の下部に延設された胴長の胴部22と、この胴部2
2の下部であって、かつ、水冷ロストル5の上部に設定
された羽口部23と、この羽口部23と上記溶融物排出
部4との間に形成された燃焼室24とを備えて形成され
ている。
廃棄物挿入部3が接続された炉頂部21と、この炉頂部
21の下部に延設された胴長の胴部22と、この胴部2
2の下部であって、かつ、水冷ロストル5の上部に設定
された羽口部23と、この羽口部23と上記溶融物排出
部4との間に形成された燃焼室24とを備えて形成され
ている。
【0023】上記廃棄物挿入部3は、所定のゲート機構
31を有しており、このゲート機構31の二重ゲートの
開閉操作によって所定の時間間隔で胴部22内に所定量
ずつの廃棄物Wを間欠的に装入するようになっており、
装入された廃棄物Wは先に装入された廃棄物Wに積層さ
れ、乾燥および熱分解されつつ胴部22を順次下降する
ようになっている。
31を有しており、このゲート機構31の二重ゲートの
開閉操作によって所定の時間間隔で胴部22内に所定量
ずつの廃棄物Wを間欠的に装入するようになっており、
装入された廃棄物Wは先に装入された廃棄物Wに積層さ
れ、乾燥および熱分解されつつ胴部22を順次下降する
ようになっている。
【0024】上記羽口部23には多数のアルミナ製の耐
火物ボール6が所定の層厚みになるように充填され、こ
れによって水冷ロストル5上に耐火物充填層61が形成
されている。この耐火物充填層61は、図1に示す実施
形態では厚み寸法が一定に設定されているが、この厚み
寸法を炉内壁面に接した部分から炉心部分に向けて漸増
するように設定することにより耐火物充填層61を山形
に形成してもよい。
火物ボール6が所定の層厚みになるように充填され、こ
れによって水冷ロストル5上に耐火物充填層61が形成
されている。この耐火物充填層61は、図1に示す実施
形態では厚み寸法が一定に設定されているが、この厚み
寸法を炉内壁面に接した部分から炉心部分に向けて漸増
するように設定することにより耐火物充填層61を山形
に形成してもよい。
【0025】上記水冷ロストル5は、金属製のパイプ等
で形成され、内部に冷却水を流通させ得るようにしてあ
る。そしてこの水冷ロストル5に冷却水を流通させて冷
却することにより水冷ロストル5の熱溶融を防止するよ
うにしている。
で形成され、内部に冷却水を流通させ得るようにしてあ
る。そしてこの水冷ロストル5に冷却水を流通させて冷
却することにより水冷ロストル5の熱溶融を防止するよ
うにしている。
【0026】また、羽口部23の上下方向の略中央部に
羽口管8の先端部の羽口8aが内壁面を貫通して没入さ
れている。このような羽口管8は、複数本が炉心に向け
て等ピッチで放射状に設けられ、これら複数の羽口管8
には胴部22を囲繞した環状管81(図2参照)から燃
焼空気Aが供給されるようになっている。従って、周り
の羽口管8からの燃焼空気Aは、羽口部23に形成され
た耐火物充填層61の高さ方向の略中央部に供給され、
多数の耐火物ボール6によって均等に分散させられるこ
とになる。
羽口管8の先端部の羽口8aが内壁面を貫通して没入さ
れている。このような羽口管8は、複数本が炉心に向け
て等ピッチで放射状に設けられ、これら複数の羽口管8
には胴部22を囲繞した環状管81(図2参照)から燃
焼空気Aが供給されるようになっている。従って、周り
の羽口管8からの燃焼空気Aは、羽口部23に形成され
た耐火物充填層61の高さ方向の略中央部に供給され、
多数の耐火物ボール6によって均等に分散させられるこ
とになる。
【0027】本実施形態においては、耐火物ボール6は
アルミナ製の球状のものが用いられているが、本発明は
耐火物ボール6がアルミナ製の球状のものであることに
限定されるものではなく、耐火物製であればアルミナ製
に限らず適用可能であり、例えば廃煉瓦を砕いて得られ
る所定の粒度構成を備えた耐火物片を採用することも可
能である。
アルミナ製の球状のものが用いられているが、本発明は
耐火物ボール6がアルミナ製の球状のものであることに
限定されるものではなく、耐火物製であればアルミナ製
に限らず適用可能であり、例えば廃煉瓦を砕いて得られ
る所定の粒度構成を備えた耐火物片を採用することも可
能である。
【0028】上記バーナ7は、燃焼室24内の炉心に向
かうように設けられている。これらのバーナ7から供給
された燃料Fおよび燃焼空気Aは燃焼室24で燃焼した
後、火炎が上部の耐火物充填層61で多数の耐火物ボー
ル6により均等に分散され、これによって羽口部23内
およびその上部の胴部22内の水平方向の温度分布が均
一になるようにしている。そして、燃料Fの燃焼によっ
て燃焼室24内の温度は1500℃〜1600℃が維持
されるように燃焼空気Aが制御されている。
かうように設けられている。これらのバーナ7から供給
された燃料Fおよび燃焼空気Aは燃焼室24で燃焼した
後、火炎が上部の耐火物充填層61で多数の耐火物ボー
ル6により均等に分散され、これによって羽口部23内
およびその上部の胴部22内の水平方向の温度分布が均
一になるようにしている。そして、燃料Fの燃焼によっ
て燃焼室24内の温度は1500℃〜1600℃が維持
されるように燃焼空気Aが制御されている。
【0029】上記溶融物排出部4は、胴部22内で溶融
して滴下した溶融金属Mおよび溶融灰分からなるスラグ
Sを一時貯留し、所定量が滞留してから炉外に排出する
ように構成され、炉床25の上部に形成されている。そ
して、炉床25の直上に溶融金属排出口25aが設けら
れているとともに、この溶融金属排出口25aよりも上
方位置にスラグ排出口25bが設けられている。
して滴下した溶融金属Mおよび溶融灰分からなるスラグ
Sを一時貯留し、所定量が滞留してから炉外に排出する
ように構成され、炉床25の上部に形成されている。そ
して、炉床25の直上に溶融金属排出口25aが設けら
れているとともに、この溶融金属排出口25aよりも上
方位置にスラグ排出口25bが設けられている。
【0030】そして、本発明においては、羽口管8の羽
口8aの高さ位置は、以下の式を満足する高さ寸法h
(図1)に設定されている。 h1<h<h1+L1 但し、 h:上記炉床部上面と上記羽口8aとの間の距
離(m) h1:上記炉床部上面と上記水冷ロストル上面との間の
距離(m) L1:炉内壁面に接した部分における上記充填層の厚み
寸法(m)。
口8aの高さ位置は、以下の式を満足する高さ寸法h
(図1)に設定されている。 h1<h<h1+L1 但し、 h:上記炉床部上面と上記羽口8aとの間の距
離(m) h1:上記炉床部上面と上記水冷ロストル上面との間の
距離(m) L1:炉内壁面に接した部分における上記充填層の厚み
寸法(m)。
【0031】このような位置設定が行われるのは、h≦
h1であると、羽口8aが水冷ロストル5の下側になる
ため、特に水冷ロストル5の温度が低くなり、スラグに
よる閉塞トラブルが起こるからであり、逆にh≧h1+
L1であると、羽口8aが耐火物充填層61の上部に位
置するため、耐火物充填層61による燃焼空気Aの均一
分散が胴部22内で行われ難くなり、胴部22内で廃棄
物Wに与えられる燃焼空気Aにバラツキが生じ、これに
よって胴部22内での均一な温度分布が阻害され、廃棄
物Wの熱分解状態が不均一になって安定した廃棄物処理
が行われ難くなるからである。
h1であると、羽口8aが水冷ロストル5の下側になる
ため、特に水冷ロストル5の温度が低くなり、スラグに
よる閉塞トラブルが起こるからであり、逆にh≧h1+
L1であると、羽口8aが耐火物充填層61の上部に位
置するため、耐火物充填層61による燃焼空気Aの均一
分散が胴部22内で行われ難くなり、胴部22内で廃棄
物Wに与えられる燃焼空気Aにバラツキが生じ、これに
よって胴部22内での均一な温度分布が阻害され、廃棄
物Wの熱分解状態が不均一になって安定した廃棄物処理
が行われ難くなるからである。
【0032】上記構成の溶融炉1によれば、廃棄物Wを
廃棄物挿入部3を介して炉本体2の炉頂部21に間欠装
入することにより、廃棄物Wは、装入毎の層状で胴部2
2内を漸次下降し、羽口管8からの燃焼空気Aの供給に
よるチャーの燃焼熱によって加熱され、一部の可燃物は
熱分解し、これによって発生ガスGが生成する。この発
生ガスGは、炉頂部21に接続された発生ガス導出管9
を通して系外に導出され、所定のガス処理が施される。
廃棄物挿入部3を介して炉本体2の炉頂部21に間欠装
入することにより、廃棄物Wは、装入毎の層状で胴部2
2内を漸次下降し、羽口管8からの燃焼空気Aの供給に
よるチャーの燃焼熱によって加熱され、一部の可燃物は
熱分解し、これによって発生ガスGが生成する。この発
生ガスGは、炉頂部21に接続された発生ガス導出管9
を通して系外に導出され、所定のガス処理が施される。
【0033】一方、熱分解した後のチャーは、羽口部2
3の耐火物充填層61において、吹き込まれた燃焼空気
Aと反応して燃焼し、その燃焼熱により金属部分が溶融
して溶融金属Mになるとともに、灰分が溶融したスラグ
Sになり、溶融物排出部4において溶融金属Mが炉床2
5上に貯溜され、軽いスラグSは溶融金属Mの上部に浮
上した状態になる。そして、所定量の溶融金属Mおよび
スラグSが溶融物排出部4に貯溜された状態で、スラグ
排出口25bからスラグSが炉外に導出され、溶融金属
排出口25aから溶融金属Mが炉外に導出される。
3の耐火物充填層61において、吹き込まれた燃焼空気
Aと反応して燃焼し、その燃焼熱により金属部分が溶融
して溶融金属Mになるとともに、灰分が溶融したスラグ
Sになり、溶融物排出部4において溶融金属Mが炉床2
5上に貯溜され、軽いスラグSは溶融金属Mの上部に浮
上した状態になる。そして、所定量の溶融金属Mおよび
スラグSが溶融物排出部4に貯溜された状態で、スラグ
排出口25bからスラグSが炉外に導出され、溶融金属
排出口25aから溶融金属Mが炉外に導出される。
【0034】そして、本発明においては、羽口管8は、
その羽口8aの設置位置(高さ寸法h)が上記のよう
に、h1<h<h1+L1を満足するように、すなわち
耐火物充填層61の存在する位置に設定されているた
め、バーナ7からの燃焼排ガスが耐火物充填層61によ
って均一に分散された中に、同様に均一に分散された状
態の羽口管8からの燃焼空気Aが供給され、これによっ
て偏りのない良好な通気性が得られるとともに、耐火物
充填層61の上部で起こる燃焼空気Aとチャーとの燃焼
状態が水平方向に均一になり、炉本体2内の温度分布の
不均一が解消され、温度分布の不均一に起因した炉本体
2内での廃棄物Wの処理状態の偏りが防止され、溶融炉
1の操業状態が安定する。
その羽口8aの設置位置(高さ寸法h)が上記のよう
に、h1<h<h1+L1を満足するように、すなわち
耐火物充填層61の存在する位置に設定されているた
め、バーナ7からの燃焼排ガスが耐火物充填層61によ
って均一に分散された中に、同様に均一に分散された状
態の羽口管8からの燃焼空気Aが供給され、これによっ
て偏りのない良好な通気性が得られるとともに、耐火物
充填層61の上部で起こる燃焼空気Aとチャーとの燃焼
状態が水平方向に均一になり、炉本体2内の温度分布の
不均一が解消され、温度分布の不均一に起因した炉本体
2内での廃棄物Wの処理状態の偏りが防止され、溶融炉
1の操業状態が安定する。
【0035】また、羽口8aが耐火物充填層61の上下
方向の略中程に位置しているため、耐火物充填層61の
上面部に溶融金属が得られる溶融帯が形成され、この溶
融帯における溶融金属が耐火物充填層61に支持された
状態になるため、従来、通気性を確保してかつ溶融金属
を支持する構造材として用いられていたコークスを使用
しなくてもよいようになる。
方向の略中程に位置しているため、耐火物充填層61の
上面部に溶融金属が得られる溶融帯が形成され、この溶
融帯における溶融金属が耐火物充填層61に支持された
状態になるため、従来、通気性を確保してかつ溶融金属
を支持する構造材として用いられていたコークスを使用
しなくてもよいようになる。
【0036】さらに、耐火物充填層61による均一な通
気性の確保によって、炉本体2内での廃棄物Wの溶融お
よび熱分解に必要な熱量は、廃棄物W自体の熱分解によ
って得られるチャーの燃焼熱や発生ガスGの顕熱によっ
て賄うことが可能になり、その分助燃剤として使用され
る燃料Fの量は、エネルギー換算でコークス使用量の1
/4〜1/5にまで低下させることが可能であり、その
分燃料コストの低減が可能になり、運転コストを安価に
抑えることができる。
気性の確保によって、炉本体2内での廃棄物Wの溶融お
よび熱分解に必要な熱量は、廃棄物W自体の熱分解によ
って得られるチャーの燃焼熱や発生ガスGの顕熱によっ
て賄うことが可能になり、その分助燃剤として使用され
る燃料Fの量は、エネルギー換算でコークス使用量の1
/4〜1/5にまで低下させることが可能であり、その
分燃料コストの低減が可能になり、運転コストを安価に
抑えることができる。
【0037】加えて、本発明においては、炉本体2内に
おける合計の高温ガス(排ガス)Gの空塔速度(単位時
間当りに炉本体2の内容積の何倍の高温ガスが炉本体2
内を通過するかを示す速度)を、炉本体2内における廃
棄物Wの流動化開始速度以下に設定した操業が行われる
ようにしている。上記合計の高温ガスGは、バーナ7に
おける燃料Fと燃焼空気Aとが燃焼反応により生成する
燃焼排ガスの量(G0)と、燃焼空気Aとチャーとが燃
焼反応により生成する燃焼排ガスの量(G1)と、廃棄
物Wが熱分解することにより得られる発生ガスの量(G
2)との合計(G0+G1+G2)である。
おける合計の高温ガス(排ガス)Gの空塔速度(単位時
間当りに炉本体2の内容積の何倍の高温ガスが炉本体2
内を通過するかを示す速度)を、炉本体2内における廃
棄物Wの流動化開始速度以下に設定した操業が行われる
ようにしている。上記合計の高温ガスGは、バーナ7に
おける燃料Fと燃焼空気Aとが燃焼反応により生成する
燃焼排ガスの量(G0)と、燃焼空気Aとチャーとが燃
焼反応により生成する燃焼排ガスの量(G1)と、廃棄
物Wが熱分解することにより得られる発生ガスの量(G
2)との合計(G0+G1+G2)である。
【0038】上記燃焼排ガスの量(G0)は燃料Fの供
給量と空気比とから算出可能であり、上記燃焼排ガスの
量(G1)は羽口8aから供給する燃焼空気Aおよび廃
棄物Wの平均的な性状から算出可能であり、上記発生ガ
スの量(G2)は、廃棄物Wの平均的な性状から推定す
ることができる。また、上記流動化開始速度は、廃棄物
Wが高温ガスの気流によって流動を始める速度であり、
気流が流動化開始速度以下の場合は廃棄物は気流中に浮
き上がることはない。
給量と空気比とから算出可能であり、上記燃焼排ガスの
量(G1)は羽口8aから供給する燃焼空気Aおよび廃
棄物Wの平均的な性状から算出可能であり、上記発生ガ
スの量(G2)は、廃棄物Wの平均的な性状から推定す
ることができる。また、上記流動化開始速度は、廃棄物
Wが高温ガスの気流によって流動を始める速度であり、
気流が流動化開始速度以下の場合は廃棄物は気流中に浮
き上がることはない。
【0039】そして、本発明では合計の高温ガスの空塔
速度を、廃棄物Wの流動化開始速度よりも小さく設定し
ているため、炉本体2内で粒状の廃棄物Wが流動するこ
とがなく、層状で降下する廃棄物Wの層崩れが確実に防
止され、高温ガスの吹き抜け現象や、これに起因した高
温ガスの炉本体2内での偏流が阻止され、溶融炉1の安
定操業が実現する。
速度を、廃棄物Wの流動化開始速度よりも小さく設定し
ているため、炉本体2内で粒状の廃棄物Wが流動するこ
とがなく、層状で降下する廃棄物Wの層崩れが確実に防
止され、高温ガスの吹き抜け現象や、これに起因した高
温ガスの炉本体2内での偏流が阻止され、溶融炉1の安
定操業が実現する。
【0040】以下、図2を基に羽口部23への燃焼空気
Aの供給制御の一実施形態を説明する。この図に示すよ
うに、炉本体2には、それを囲繞するように環状管81
が配設され、この環状管81から炉本体2に向けて6本
の羽口管8が周方向に等ピッチで分設され、各羽口8a
が炉心に向かうように取り付け位置が設定されている。
環状管81には図略の送風機からの燃焼空気Aが送り込
まれるようになっており、環状管81に送り込まれた燃
焼空気Aは、各羽口管8を通って羽口8aから羽口部2
3に供給されるようにしてある。
Aの供給制御の一実施形態を説明する。この図に示すよ
うに、炉本体2には、それを囲繞するように環状管81
が配設され、この環状管81から炉本体2に向けて6本
の羽口管8が周方向に等ピッチで分設され、各羽口8a
が炉心に向かうように取り付け位置が設定されている。
環状管81には図略の送風機からの燃焼空気Aが送り込
まれるようになっており、環状管81に送り込まれた燃
焼空気Aは、各羽口管8を通って羽口8aから羽口部2
3に供給されるようにしてある。
【0041】そして、各羽口管8にはそれぞれ制御弁8
2が設けられているとともに、羽口部23内における各
羽口8aの近傍にはその部分の温度を検出する温度計8
3が配設されている一方、溶融炉1の近傍にはマイクロ
コンピュータからなる制御装置84が設けられている。
この制御装置84は、羽口部23内の温度分布を適正化
制御するためのものであり、制御装置84には上記各温
度計83からの検出信号が逐一入力されるとともに、こ
の入力信号を基に所定の演算が行われ、この演算結果に
基づいて各制御弁82に向けて弁の開度を適正化する制
御信号が出力されるようにプログラミングされている。
2が設けられているとともに、羽口部23内における各
羽口8aの近傍にはその部分の温度を検出する温度計8
3が配設されている一方、溶融炉1の近傍にはマイクロ
コンピュータからなる制御装置84が設けられている。
この制御装置84は、羽口部23内の温度分布を適正化
制御するためのものであり、制御装置84には上記各温
度計83からの検出信号が逐一入力されるとともに、こ
の入力信号を基に所定の演算が行われ、この演算結果に
基づいて各制御弁82に向けて弁の開度を適正化する制
御信号が出力されるようにプログラミングされている。
【0042】具体的には、温度計83からの検出信号
(温度信号)が、予め設定された温度よりも低いとき
は、制御装置84からその温度計83に係る制御弁82
に弁開度を大きくする制御信号が出力され、逆の場合に
は弁開度を小さくする制御信号が出力されるようにして
ある。このような温度計83による制御を行うことによ
り、羽口部23内の温度分布は常に修正されて適正化さ
れるため、溶融炉1の安定操業を確実に行い得るように
なる。
(温度信号)が、予め設定された温度よりも低いとき
は、制御装置84からその温度計83に係る制御弁82
に弁開度を大きくする制御信号が出力され、逆の場合に
は弁開度を小さくする制御信号が出力されるようにして
ある。このような温度計83による制御を行うことによ
り、羽口部23内の温度分布は常に修正されて適正化さ
れるため、溶融炉1の安定操業を確実に行い得るように
なる。
【0043】また、上記のような制御とは逆に、積極的
に所定の周期で各制御弁82を順次開閉させる制御を行
うことも可能である。こうすることによって羽口部23
内への燃焼空気Aの吹き込み量が脈動した状態になり、
局部的な強燃焼域が変わるため、羽口部23内での燃焼
排ガスの偏流が是正される。
に所定の周期で各制御弁82を順次開閉させる制御を行
うことも可能である。こうすることによって羽口部23
内への燃焼空気Aの吹き込み量が脈動した状態になり、
局部的な強燃焼域が変わるため、羽口部23内での燃焼
排ガスの偏流が是正される。
【0044】
【実施例】本発明に係る溶融炉1の操業時の通気性につ
いて調べるために、実炉の羽口部23およびその下の燃
焼室24(図1)を模した、図3に示すような内径80
0mmの試験用の模擬装置200を透明の耐熱性を有す
る合成樹脂でつくり、その中に廃棄物W(図1)に代え
て融点70℃のワックスXを装填し、これに燃焼排ガス
に代えて100℃の熱風Yを底部から供給してワックス
Xの溶融状態を目視観察する模擬試験を実施した。
いて調べるために、実炉の羽口部23およびその下の燃
焼室24(図1)を模した、図3に示すような内径80
0mmの試験用の模擬装置200を透明の耐熱性を有す
る合成樹脂でつくり、その中に廃棄物W(図1)に代え
て融点70℃のワックスXを装填し、これに燃焼排ガス
に代えて100℃の熱風Yを底部から供給してワックス
Xの溶融状態を目視観察する模擬試験を実施した。
【0045】上記模擬装置200は、円筒状の胴部22
0と、この胴部220の下部に設定された模擬羽口部2
30と、この模擬羽口部230の下部に延設されたすり
鉢状の模擬燃焼室240と、この模擬燃焼室240およ
び上記模擬羽口部230間に介設された水冷ロストル5
00と、この水冷ロストル500上に装填された耐火物
ボール6と、上記羽口部230に設けられた模擬羽口管
800と、模擬燃焼室240に設けられた模擬バーナ7
00とを備えて形成されている。
0と、この胴部220の下部に設定された模擬羽口部2
30と、この模擬羽口部230の下部に延設されたすり
鉢状の模擬燃焼室240と、この模擬燃焼室240およ
び上記模擬羽口部230間に介設された水冷ロストル5
00と、この水冷ロストル500上に装填された耐火物
ボール6と、上記羽口部230に設けられた模擬羽口管
800と、模擬燃焼室240に設けられた模擬バーナ7
00とを備えて形成されている。
【0046】上記模擬羽口管800および模擬バーナ7
00は、模擬羽口部230周り、および模擬燃焼室24
0周りにそれぞれ等ピッチで6本が設けられている。そ
して上記6本の模擬羽口管800の上下位置は、図示を
省略しているが、付け換え操作によって選択し得るよう
になっている。
00は、模擬羽口部230周り、および模擬燃焼室24
0周りにそれぞれ等ピッチで6本が設けられている。そ
して上記6本の模擬羽口管800の上下位置は、図示を
省略しているが、付け換え操作によって選択し得るよう
になっている。
【0047】このような模擬装置200の胴部220
に、粒度調整された粒状のワックスXを略0.4mの高
さまで装填し、ついで模擬バーナ700および模擬羽口
管800から100℃の熱風Yを模擬燃焼室240およ
び羽口部230に吹き込んだ。模擬バーナ700および
模擬羽口管800から吹き込む熱風Yの量は、規模が同
一の実際の溶融炉1(図1)における燃料Fおよび燃焼
空気Aの運動量に合わせた量にした。
に、粒度調整された粒状のワックスXを略0.4mの高
さまで装填し、ついで模擬バーナ700および模擬羽口
管800から100℃の熱風Yを模擬燃焼室240およ
び羽口部230に吹き込んだ。模擬バーナ700および
模擬羽口管800から吹き込む熱風Yの量は、規模が同
一の実際の溶融炉1(図1)における燃料Fおよび燃焼
空気Aの運動量に合わせた量にした。
【0048】そして、模擬羽口管800の設置位置およ
び耐火物ボール6の積層状態を変化させて熱風Yの吹き
込みによるワックスXの溶融状況および熱風Yの通気状
況を目視観察した。以下各試験を詳細に説明する。
び耐火物ボール6の積層状態を変化させて熱風Yの吹き
込みによるワックスXの溶融状況および熱風Yの通気状
況を目視観察した。以下各試験を詳細に説明する。
【0049】(1)第1試験(実施例) 図3は、第1試験を説明するための説明図であり、
(イ)は模擬装置200の側面視の断面略図、(ロ)は
同平面略図である。第1試験においては、図3の(イ)
に示すように、充填された耐火物ボール6による耐火物
充填層61の厚み寸法L1(m)は均一に設定してあ
る。そして、模擬羽口管800の模擬燃焼室240底部
からの高さ寸法h(m)を、 h1<h<h1+L1 に設定している。但し、h1(m)は、模擬燃焼室24
0の底部と水冷ロストル500の上面との間の距離
(m)である。
(イ)は模擬装置200の側面視の断面略図、(ロ)は
同平面略図である。第1試験においては、図3の(イ)
に示すように、充填された耐火物ボール6による耐火物
充填層61の厚み寸法L1(m)は均一に設定してあ
る。そして、模擬羽口管800の模擬燃焼室240底部
からの高さ寸法h(m)を、 h1<h<h1+L1 に設定している。但し、h1(m)は、模擬燃焼室24
0の底部と水冷ロストル500の上面との間の距離
(m)である。
【0050】上記のような条件で模擬羽口管800およ
び模擬バーナ700から熱風Yを模擬装置200内に吹
き込むことにより、図3の(イ)に示すように、側面視
で耐火物充填層61の直上部に数cmの溶融帯62が形
成された状態になっている。
び模擬バーナ700から熱風Yを模擬装置200内に吹
き込むことにより、図3の(イ)に示すように、側面視
で耐火物充填層61の直上部に数cmの溶融帯62が形
成された状態になっている。
【0051】図4は、図3の(イ)の状態の溶融帯62
の平面図であり、熱風Yの吹き込みを中断した後、溶融
帯62の上部のワックスXを取り除いて目視観察したも
のであるが、この図に示すように、ワックスXが一旦溶
融してから固化した部分が中央部を含めて溶融帯62の
略全域に行き渡っており、これによって熱風Yが溶融帯
62に略均等に分配されていることが判る。
の平面図であり、熱風Yの吹き込みを中断した後、溶融
帯62の上部のワックスXを取り除いて目視観察したも
のであるが、この図に示すように、ワックスXが一旦溶
融してから固化した部分が中央部を含めて溶融帯62の
略全域に行き渡っており、これによって熱風Yが溶融帯
62に略均等に分配されていることが判る。
【0052】(2)第2試験(比較例) 図5は、第2試験を説明するための説明図であり、
(イ)は模擬装置200の側面視の断面略図、(ロ)は
同平面略図である。第2試験においては、図5の(イ)
に示すように、充填された耐火物ボール6による耐火物
充填層61の厚み寸法L1(m)は第1試験と同様に均
一に設定したが、模擬羽口管800の模擬燃焼室240
底部からの高さ寸法h(m)を、h>h1+L1、すな
わち、模擬羽口管800の羽口が溶融帯62の直上部に
位置するように設定した。このような第2試験の結果、
溶融帯62は、図5の(イ)に示すように、側面視で胴
部220の内壁面に当接した部分にのみ形成され、中央
部には形成されないことが判明した。
(イ)は模擬装置200の側面視の断面略図、(ロ)は
同平面略図である。第2試験においては、図5の(イ)
に示すように、充填された耐火物ボール6による耐火物
充填層61の厚み寸法L1(m)は第1試験と同様に均
一に設定したが、模擬羽口管800の模擬燃焼室240
底部からの高さ寸法h(m)を、h>h1+L1、すな
わち、模擬羽口管800の羽口が溶融帯62の直上部に
位置するように設定した。このような第2試験の結果、
溶融帯62は、図5の(イ)に示すように、側面視で胴
部220の内壁面に当接した部分にのみ形成され、中央
部には形成されないことが判明した。
【0053】図6は、図5の(イ)の状態の溶融帯62
の平面図であり、上記図4の場合と同様の処理を行った
後の観察図であるが、この図に示すように、溶融したの
ち固化したワックスXは、模擬羽口管800の羽口部分
に集中しており、中央部にまで到達していないことが確
認された。これは、溶融帯62に熱風Yを直接吹き込ん
だ場合、耐火物ボール6が吹き込み先に存在しないため
熱風Yの分散が良好に行われないばかりか、溶融物が抵
抗になって熱風Yの進路を塞ぎ、これによって熱風Yが
中心部にまで到達することなく模擬装置200の内壁面
に沿って上昇するからであると考えられる。
の平面図であり、上記図4の場合と同様の処理を行った
後の観察図であるが、この図に示すように、溶融したの
ち固化したワックスXは、模擬羽口管800の羽口部分
に集中しており、中央部にまで到達していないことが確
認された。これは、溶融帯62に熱風Yを直接吹き込ん
だ場合、耐火物ボール6が吹き込み先に存在しないため
熱風Yの分散が良好に行われないばかりか、溶融物が抵
抗になって熱風Yの進路を塞ぎ、これによって熱風Yが
中心部にまで到達することなく模擬装置200の内壁面
に沿って上昇するからであると考えられる。
【0054】なお、模擬羽口管800の羽口の高さ位置
を水冷ロストル500より低位に配置する試験は行って
いないが、行わなかった理由は、実際の溶融炉1の操業
の場合、水冷ロストル5が燃焼空気Aによって冷却さ
れ、水冷ロストル5部分でスラグSによる閉塞が生じる
ことが予め判っており、実操業で実施されないことを試
験しても無駄だからである。
を水冷ロストル500より低位に配置する試験は行って
いないが、行わなかった理由は、実際の溶融炉1の操業
の場合、水冷ロストル5が燃焼空気Aによって冷却さ
れ、水冷ロストル5部分でスラグSによる閉塞が生じる
ことが予め判っており、実操業で実施されないことを試
験しても無駄だからである。
【0055】以上より、実際の溶融炉1における操業に
おいて、燃焼空気Aの吹き込み位置hを、h1<h<h
1+L1にすること、すなわち耐火物充填層61の範囲
内にすることにより、高い空隙率を維持しL耐火物充填
層61を分散状態の燃焼空気Aが流通し、溶融炉1内に
均等に分配することができるとともに、耐火物充填層6
1の直上の溶融帯の均一な通気性も確保可能であること
が確認された。
おいて、燃焼空気Aの吹き込み位置hを、h1<h<h
1+L1にすること、すなわち耐火物充填層61の範囲
内にすることにより、高い空隙率を維持しL耐火物充填
層61を分散状態の燃焼空気Aが流通し、溶融炉1内に
均等に分配することができるとともに、耐火物充填層6
1の直上の溶融帯の均一な通気性も確保可能であること
が確認された。
【0056】(3)第3試験(実施例) 図7は、第3試験を説明するための説明図であり、
(イ)は模擬装置200の側面視の断面略図、(ロ)は
同平面略図である。第3試験においては、図7の(イ)
に示すように、充填された耐火物ボール6による耐火物
充填層61の厚み寸法は、羽口部230の内壁面に接触
している部分をL1(m)とし、炉心に向けて厚み寸法
を漸増させ、耐火物ボール6を山形に積み上げた。炉深
部文の耐火物充填層61の厚み寸法はL2に設定してい
る(L2>L1)。
(イ)は模擬装置200の側面視の断面略図、(ロ)は
同平面略図である。第3試験においては、図7の(イ)
に示すように、充填された耐火物ボール6による耐火物
充填層61の厚み寸法は、羽口部230の内壁面に接触
している部分をL1(m)とし、炉心に向けて厚み寸法
を漸増させ、耐火物ボール6を山形に積み上げた。炉深
部文の耐火物充填層61の厚み寸法はL2に設定してい
る(L2>L1)。
【0057】また、模擬羽口管800の模擬燃焼室24
0底部からの高さ寸法h(m)を第1試験と同様に h1<h<h1+L1 に設定した。
0底部からの高さ寸法h(m)を第1試験と同様に h1<h<h1+L1 に設定した。
【0058】このような第3試験の結果、溶融帯62
は、図7の(イ)に示すように、側面視で胴部220の
内壁面に当接した部分に厚く形成され、中央部に向かう
に従って薄くなった状態で、耐火物充填層61が溶融帯
62によって全体的に覆われていることが判明した。
は、図7の(イ)に示すように、側面視で胴部220の
内壁面に当接した部分に厚く形成され、中央部に向かう
に従って薄くなった状態で、耐火物充填層61が溶融帯
62によって全体的に覆われていることが判明した。
【0059】図8は、図7の(イ)の状態の溶融帯62
の平面図であり、上記同様の処理を行った後の観察図で
あるが、この図に示すように、溶融したのち固化したワ
ックスXは、第1試験の場合、すなわち耐火物充填層6
1の厚み寸法を一定にした場合よりも炉壁部分から炉心
部分に向けて均一に分散していることが確認された。こ
れは、耐火物充填層61を山形に形成することにより、
耐火物充填層61の厚み寸法が小さい炉壁部分でまずワ
ックスXが溶融し、この部分に厚み寸法がやや大きい溶
融帯が形成され、これが抵抗になって熱風Yが炉心部分
に向かうからである。この場合、耐火物充填層61を山
形にしたことにより耐火物充填層61の中央部の圧力損
失と、炉壁部分の耐火物充填層61および溶融帯62の
圧力損失とが略バランスした状態になり、これによって
熱風Yの均一な分散が行われることになる。これによっ
て耐火物充填層61を山形に形成することが溶融炉1内
の通気性を均一にする上で有効であることが確認され
た。
の平面図であり、上記同様の処理を行った後の観察図で
あるが、この図に示すように、溶融したのち固化したワ
ックスXは、第1試験の場合、すなわち耐火物充填層6
1の厚み寸法を一定にした場合よりも炉壁部分から炉心
部分に向けて均一に分散していることが確認された。こ
れは、耐火物充填層61を山形に形成することにより、
耐火物充填層61の厚み寸法が小さい炉壁部分でまずワ
ックスXが溶融し、この部分に厚み寸法がやや大きい溶
融帯が形成され、これが抵抗になって熱風Yが炉心部分
に向かうからである。この場合、耐火物充填層61を山
形にしたことにより耐火物充填層61の中央部の圧力損
失と、炉壁部分の耐火物充填層61および溶融帯62の
圧力損失とが略バランスした状態になり、これによって
熱風Yの均一な分散が行われることになる。これによっ
て耐火物充填層61を山形に形成することが溶融炉1内
の通気性を均一にする上で有効であることが確認され
た。
【0060】(4)第4試験(流動化開始速度確認試
験) 溶融炉1内での粒状を呈した廃棄物Wの流動化開始速度
を確認するために、直径300mmの透明合成樹脂製の
模擬装置内に実操業で処理されるシュレッダーダストを
充填し、下部から冷風を供給してシュレッダー充填層の
圧力損失を測定するとともに、充填層の上部の冷風の流
速分布を測定し、さらに充填層の状況を目視観察した。
験) 溶融炉1内での粒状を呈した廃棄物Wの流動化開始速度
を確認するために、直径300mmの透明合成樹脂製の
模擬装置内に実操業で処理されるシュレッダーダストを
充填し、下部から冷風を供給してシュレッダー充填層の
圧力損失を測定するとともに、充填層の上部の冷風の流
速分布を測定し、さらに充填層の状況を目視観察した。
【0061】図9は、冷風の空塔速度と、圧力損失の関
係を示す片対数グラフである。このグラフに示すよう
に、空塔速度を漸次増加させていくと、当初10mmH
2O以下であった充填層の圧力損失が指数関数的に増大
し、略100mmH2Oに到達してからは空塔速度の増
大によってもそれ以上増加しなくなった。そして、略1
00mmH2Oに到達したときの空塔速度である1Um
f(Umfは流動化開始速度を基準にした単位であり、
1Umfは流動化開始速度を示す)に対応した具体的な
空塔速度を知ることができた。
係を示す片対数グラフである。このグラフに示すよう
に、空塔速度を漸次増加させていくと、当初10mmH
2O以下であった充填層の圧力損失が指数関数的に増大
し、略100mmH2Oに到達してからは空塔速度の増
大によってもそれ以上増加しなくなった。そして、略1
00mmH2Oに到達したときの空塔速度である1Um
f(Umfは流動化開始速度を基準にした単位であり、
1Umfは流動化開始速度を示す)に対応した具体的な
空塔速度を知ることができた。
【0062】なお、シュレッダーダスト等の廃棄物は、
その形状が複雑であるため、1Umfを越えても理想的
な流動化は起こらないが、1Umf以上になると、充填
層の膨張や冷風の吹き抜け(偏流)が起こり、安定した
充填層の形成が困難になるとともに、これに起因して冷
風の均一な流通が阻害される。
その形状が複雑であるため、1Umfを越えても理想的
な流動化は起こらないが、1Umf以上になると、充填
層の膨張や冷風の吹き抜け(偏流)が起こり、安定した
充填層の形成が困難になるとともに、これに起因して冷
風の均一な流通が阻害される。
【0063】このことを図示したのが図10である。す
なわち、図10は空塔速度と充填層の上部の冷風の流速
との関係を示すグラフであるが(但し、グラフの右側の
四角印等の右に記載された数字は炉心からの距離(m
m)を示す)、このグラフで判るように、冷風の空塔速
度が1.0Umf以下の場合には、模擬装置内の径方向
の流速のバラツキは小さく、模擬装置内での冷風の流通
が均一に行われていることが確認された。
なわち、図10は空塔速度と充填層の上部の冷風の流速
との関係を示すグラフであるが(但し、グラフの右側の
四角印等の右に記載された数字は炉心からの距離(m
m)を示す)、このグラフで判るように、冷風の空塔速
度が1.0Umf以下の場合には、模擬装置内の径方向
の流速のバラツキは小さく、模擬装置内での冷風の流通
が均一に行われていることが確認された。
【0064】これに対して空塔速度が1Umfを越える
と、中心部分に対して炉壁部分の流速が非常に大きくな
っており、偏流が生じて流速が均一になっていないこと
が確認された。このような流速の不均一が実際の溶融炉
1の発生ガスGで生じると、廃棄物Wの層状態が崩壊し
て発生ガスGの吹き抜けが発生し、これによって廃棄物
Wの均一処理が行い難くなり、処理効率の低下が予測さ
れる。
と、中心部分に対して炉壁部分の流速が非常に大きくな
っており、偏流が生じて流速が均一になっていないこと
が確認された。このような流速の不均一が実際の溶融炉
1の発生ガスGで生じると、廃棄物Wの層状態が崩壊し
て発生ガスGの吹き抜けが発生し、これによって廃棄物
Wの均一処理が行い難くなり、処理効率の低下が予測さ
れる。
【0065】本発明の操業方法は、このような試験結果
を踏まえて完成したものであり、溶融炉1を対象とした
炉内上昇ガスGの空塔速度を、1Umf以下に抑えるこ
とにより、廃棄物Wの層に対して上昇ガスを均一に流通
させて偏流を防止し、かつ、廃棄物Wの流動化を抑えて
廃棄物Wの層状態を安定させることができ、これによっ
て廃棄物Wの棚落ちやガスの吹き抜けが確実に防止さ
れ、溶融炉1の操業を安定的に、かつ、高効率で行うこ
とができる。
を踏まえて完成したものであり、溶融炉1を対象とした
炉内上昇ガスGの空塔速度を、1Umf以下に抑えるこ
とにより、廃棄物Wの層に対して上昇ガスを均一に流通
させて偏流を防止し、かつ、廃棄物Wの流動化を抑えて
廃棄物Wの層状態を安定させることができ、これによっ
て廃棄物Wの棚落ちやガスの吹き抜けが確実に防止さ
れ、溶融炉1の操業を安定的に、かつ、高効率で行うこ
とができる。
【0066】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の廃棄物直接溶融
炉によれば、竪型のシャフト炉からなる廃棄物直接溶融
炉であって、酸化剤を炉内に吹き込む羽口管の羽口の高
さ寸法を、 h1<h<h1+L1 (但し、h:上記炉床部上面と上記羽口との間の距離、
h1:上記炉床部上面と上記水冷ロストル上面との間の
距離、L1:炉内壁面に接した部分における上記充填層
の厚み寸法)に設定したため、炉内に吹き込まれた酸化
剤は、高い空隙率を維持した充填層、個々の充填材にラ
ンダムに衝突しつつ分散され、これによって酸化剤を充
填層の上部の廃棄物層に均一に供給することができる。
従って、従来通気性確保のために燃料を兼ねた構造材と
して使用されていた高価なコークスを使用しなくてもよ
く、その分運転コストを低減させることができ、廃棄物
処理を低コストで処理する上で有効である。
炉によれば、竪型のシャフト炉からなる廃棄物直接溶融
炉であって、酸化剤を炉内に吹き込む羽口管の羽口の高
さ寸法を、 h1<h<h1+L1 (但し、h:上記炉床部上面と上記羽口との間の距離、
h1:上記炉床部上面と上記水冷ロストル上面との間の
距離、L1:炉内壁面に接した部分における上記充填層
の厚み寸法)に設定したため、炉内に吹き込まれた酸化
剤は、高い空隙率を維持した充填層、個々の充填材にラ
ンダムに衝突しつつ分散され、これによって酸化剤を充
填層の上部の廃棄物層に均一に供給することができる。
従って、従来通気性確保のために燃料を兼ねた構造材と
して使用されていた高価なコークスを使用しなくてもよ
く、その分運転コストを低減させることができ、廃棄物
処理を低コストで処理する上で有効である。
【0067】また、廃棄物中の金属や灰分を溶融するた
めの熱量は、可燃性を有する廃棄物のチャーと酸化剤と
の燃焼反応で賄われるため、炉底部でバーナから供給さ
れる燃料は、流下した溶融金属や溶融スラグの温度維持
のためだけの量でよく、従って、燃料の量を必要最小限
の僅かの量に抑えることができる。
めの熱量は、可燃性を有する廃棄物のチャーと酸化剤と
の燃焼反応で賄われるため、炉底部でバーナから供給さ
れる燃料は、流下した溶融金属や溶融スラグの温度維持
のためだけの量でよく、従って、燃料の量を必要最小限
の僅かの量に抑えることができる。
【0068】このように、通気性の確保と、燃料の機能
とを分離したため、それらを共用させたコークスを用い
る場合に比較して、炉の規模が大きくなることに反比例
して燃料の量を低減させることが可能になり、スケール
メリットを享受することができる。
とを分離したため、それらを共用させたコークスを用い
る場合に比較して、炉の規模が大きくなることに反比例
して燃料の量を低減させることが可能になり、スケール
メリットを享受することができる。
【0069】本発明の請求項2記載の廃棄物直接溶融炉
によれば、充填層を、炉内壁面に接した部分から炉心部
分に向けて厚み寸法が漸増するように形成したため、炉
壁部分の充填層の厚み寸法は、中央部と比べて小さく、
この部分において羽口から吹き込まれた酸化剤と、チャ
ーとの燃焼反応による溶融帯がまず形成され、これが抵
抗となって酸化剤は中央部分に移動し、これによって炉
内での酸化剤の流通を均一化することができる。
によれば、充填層を、炉内壁面に接した部分から炉心部
分に向けて厚み寸法が漸増するように形成したため、炉
壁部分の充填層の厚み寸法は、中央部と比べて小さく、
この部分において羽口から吹き込まれた酸化剤と、チャ
ーとの燃焼反応による溶融帯がまず形成され、これが抵
抗となって酸化剤は中央部分に移動し、これによって炉
内での酸化剤の流通を均一化することができる。
【0070】本発明の請求項3記載の廃棄物直接溶融炉
によれば、炉内における合計排ガスの空塔速度を、炉内
における廃棄物の流動化開始速度以下に設定したため、
炉内に装填された粒状の廃棄物は、炉内を上昇する気流
によって流動せず、装入されたときの層状態が維持さ
れ、これによって炉内での偏流が防止され、炉操業を安
定させることができる。
によれば、炉内における合計排ガスの空塔速度を、炉内
における廃棄物の流動化開始速度以下に設定したため、
炉内に装填された粒状の廃棄物は、炉内を上昇する気流
によって流動せず、装入されたときの層状態が維持さ
れ、これによって炉内での偏流が防止され、炉操業を安
定させることができる。
【図1】本発明に係る廃棄物直接溶融炉の一実施形態を
示す断面視の説明図である。
示す断面視の説明図である。
【図2】図1に示す羽口部の断面図であり、羽口部への
燃焼空気の供給制御の一実施形態を説明するためのブロ
ック図を兼用している。
燃焼空気の供給制御の一実施形態を説明するためのブロ
ック図を兼用している。
【図3】第1試験を説明するための説明図であり、
(イ)は模擬装置の側面視の断面略図、(ロ)は同平面
略図である。
(イ)は模擬装置の側面視の断面略図、(ロ)は同平面
略図である。
【図4】図3の(イ)の状態の溶融帯の平面図である。
【図5】第2試験を説明するための説明図であり、
(イ)は模擬装置の側面視の断面略図、(ロ)は同平面
略図である。
(イ)は模擬装置の側面視の断面略図、(ロ)は同平面
略図である。
【図6】図5の(イ)の状態の溶融帯の平面図である。
【図7】第3試験を説明するための説明図であり、
(イ)は模擬装置の側面視の断面略図、(ロ)は同平面
略図である。
(イ)は模擬装置の側面視の断面略図、(ロ)は同平面
略図である。
【図8】図7の(イ)の状態の溶融帯の平面図である。
【図9】冷風の空塔速度と、圧力損失の関係を示す片対
数グラフである。
数グラフである。
【図10】空塔速度と充填層の上部の冷風の流速との関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
【図11】従来の廃棄物直接溶融炉を例示する説明図で
ある。
ある。
1 溶融炉 2 炉本体 21 炉頂部 22 胴部 23 羽口部 24 燃焼室 25 炉床 25a 溶融金属排出口 25b スラグ排出口 3 廃棄物挿入部 31 ゲート機構 4 溶融物排出部 5 水冷ロストル 6 耐火物ボール 61 耐火物充填層 62 溶融帯 7 バーナ 8 羽口管 8a 羽口 81 環状管 9 発生ガス導出管 W 廃棄物 A 燃焼空気 F 燃料 S スラグ 200 模擬装置 220 模擬装置 230 羽口部 240 模擬燃焼室 500 水冷ロストル X ワックス Y 熱風
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 彰 大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式 会社神戸製鋼所大阪支社内
Claims (3)
- 【請求項1】 竪型のシャフト炉からなり、炉頂に設け
られた廃棄物装入用の装入口と、炉床部に滞留した溶融
金属を排出する溶融金属排出口と、溶融金属の上に浮い
たスラグを排出するスラグ排出口と、炉内のスラグ排出
口より上部に設けられた水冷ロストルと、この水冷ロス
トルに支持された耐火物製の充填材からなる充填層と、
水冷ロストルの下部から炉内に燃料および酸化剤を供給
して燃料を燃焼させるバーナと、炉内に酸化剤を供給す
る羽口管と、炉内で発生した排ガスを導出する発生ガス
導出管とを備えてなる廃棄物直接溶融炉であって、上記
羽口管の羽口は、以下の式を満足する高さ寸法hに設定
されていることを特徴とする廃棄物直接溶融炉。 h1<h<h1+L1 但し、 h:上記炉床部上面と上記羽口との間の距離
(m) h1:上記炉床部上面と上記水冷ロストル上面との間の
距離(m) L1:炉内壁面に接した部分における上記充填層の厚み
寸法(m) - 【請求項2】 上記充填層は、炉内壁面に接した部分か
ら炉心部分に向けて厚み寸法が漸増するように形成され
ていることを特徴とする請求項1記載の廃棄物直接溶融
炉。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の廃棄物直接溶融
炉を用い、上記バーナから炉内に燃料および酸化剤を供
給して燃焼させるとともに、上記羽口管から炉内に酸化
剤を供給しつつ、上記装入口から炉内に廃棄物を装入
し、廃棄物の燃焼および熱分解によって発生した上記排
ガスを発生ガス導出管を通して系外に導出するようにし
た廃棄物直接溶融炉の運転方法において、炉内における
合計排ガスの空塔速度を、炉内における廃棄物の流動化
開始速度以下に設定することを特徴とする廃棄物直接溶
融炉の運転方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29662996A JPH10141625A (ja) | 1996-11-08 | 1996-11-08 | 廃棄物直接溶融炉およびその運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29662996A JPH10141625A (ja) | 1996-11-08 | 1996-11-08 | 廃棄物直接溶融炉およびその運転方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10141625A true JPH10141625A (ja) | 1998-05-29 |
Family
ID=17836024
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29662996A Withdrawn JPH10141625A (ja) | 1996-11-08 | 1996-11-08 | 廃棄物直接溶融炉およびその運転方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10141625A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104315838A (zh) * | 2014-09-28 | 2015-01-28 | 谌守兵 | 燃气冲天炉 |
-
1996
- 1996-11-08 JP JP29662996A patent/JPH10141625A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104315838A (zh) * | 2014-09-28 | 2015-01-28 | 谌守兵 | 燃气冲天炉 |
| CN104315838B (zh) * | 2014-09-28 | 2016-02-03 | 谌守兵 | 燃气冲天炉 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040203 |