JPH10142197A - 質量分析装置 - Google Patents

質量分析装置

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JPH10142197A
JPH10142197A JP9173518A JP17351897A JPH10142197A JP H10142197 A JPH10142197 A JP H10142197A JP 9173518 A JP9173518 A JP 9173518A JP 17351897 A JP17351897 A JP 17351897A JP H10142197 A JPH10142197 A JP H10142197A
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JP
Japan
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chamber
mass
capillary
sample
mass spectrometer
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JP9173518A
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Shinya Ito
伸也 伊藤
Masaru Tomioka
勝 冨岡
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】開口部とキャピラリーの位置関係を、特別の調
整作業無しに決定できるようにすることに目的がある。 【解決手段】パイプの開口部側にパイプ支えを取り付け
ることにより、開口部側のパイプ位置を固定できる。パ
イプ支えには窒素ガスを通すための穴があけてあり、開
口部での試料溶液の噴霧時に、イオン化に必要なガス流
量を確保している。また、開口部とガス供給室、及びパ
イプ支えとガス供給室ははめあい構造になっており、組
立時の調整が必要なく、毎回適正な位置に組み立てるこ
とができる。これらの構造の結果、常にキャピラリーを
開口部の中心部に運ぶことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は試料をイオン化して
質量分離する質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】質量分析装置は、イオン化した試料を電
場或いは磁場を制御して質量分離する装置である。現
在、いわゆるマスフィルター形の質量分析装置や磁場形
質量分析装置が広く普及している。これら質量分析装置
は、試料を連続的にイオン化し、電場或いは磁場を走査
させ所定の質量を通過するようにして質量分離してい
る。別の方式としては、イオントラップ型の質量分析計
も知られている。イオンを四重極高周波電界によりトラ
ップ空間に閉じこめてイオンを蓄積してから質量分離す
るように構成される。このような技術は、例えば、米国
特許第2939952 号に知られている。
【0003】一方、試料のイオン化については、大気圧
イオン化法が主であり、種々の方式が知られている。こ
の大気圧イオン化法は、大気圧下で試料をイオン化し、
高真空の質量分析室にイオンを導き質量分析するのであ
る。一般に、大気圧から急激に高真空に圧力を低下させ
ることは技術的な困難が伴うので、差動排気(大気圧と
高真空室の間に中間圧力室を設ける)する。そのため、
高真空室を排気するための真空ポンプと中間圧力室を排
気する真空ポンプが必要である。さらに、高真空室の排
気の真空ポンプには、背圧を真空排気するポンプが必要
であり、合計3つの真空ポンプが用いられていた。
【0004】また、これら3つの真空ポンプが全て装置
の外に配置されていた。
【0005】大気圧イオン化法では、例えば、静電噴霧
イオン化法(ESI)方式及び大気圧化学イオン化法
(APCI)方式が知られている。その他、ソニックス
プレーイオン化法(SSI)方式がある。SSIは、試
料溶液を略音速気流で噴霧することによりイオン化する
ものである。多くは、液体クロマトグラフ直結質量分析
計のイオン源として用いられることが多い。すなわち、
液体クロマトグラフより導入された試料溶液は、キャピ
ラリー内を通りガス供給室に導入される。ここで試料
は、窒素ガス導入口より導入された窒素ガスにより開口
部で略音速で噴霧されることによりイオン化され、また
同時に脱溶媒作用を受け、質量分析計に導入される。
【0006】ESI,APCI及びSSIは、それぞ
れ、試料によって選択されることが多い。そのため、試
料に応じて、イオン源を交換するのが主流に成りつつあ
る。
【0007】また、液体クロマトグラフと質量分析計と
の接続に接着剤を使用していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、
イオン源を直接目視してイオン源の種類を判別していた
ので、イオン源の種類を誤認して分析を続けることがた
びたび起こっていた。そのため、正しい分析ができない
という問題が生じていた。例えば、ESIとAPCIを取り
違えて、設定温度が不適当になり試料を破壊したり、あ
るいは、充分な脱溶媒が出来ずにクラスターイオンが混
入したりという問題が生じていた。また、APCIにお
けるコロナ放電電圧が不適当になり、充分な試料のイオ
ン化ができなくなったりという問題が生じていた。
【0009】本発明の目的は、イオン源の種類に適した
分析を行い正確な分析が可能な質量分析装置を提供する
ことにある。
【0010】また、上記の従来例では、作動排気する上
で、少なくとも3つの真空ポンプを用いていたので、3
つの真空ポンプの内1つでも性能低下したときに、中間
圧力室又は質量分析室の圧力が不適当になり、正確な分
析ができないという問題が生じていた。
【0011】本発明の目的は分析の精度及び信頼性が向
上され、正確な分析が可能な質量分析装置を提供するこ
とにある。
【0012】また、上記の従来技術では、3つの真空ポ
ンプが全て装置の外に配置されていた。一般に、真空ポ
ンプは重量及び体積共に大きいため、取り外して運搬
し、設置場所で再び組み立てる。真空ポンプが全て装置
の外に配置され、必然的に、それらに接続する部品(排
気系等)も外部に出ることになり、移動の毎に、真空排
気の条件が変わり同じ条件で分析できなくなる、装置の
精度が一定でなくなるという問題が生じていた。
【0013】本発明の目的は分析精度が安定となり、正
確な分析が可能な質量分析装置を提供することにある。
【0014】また、上記の従来例では、液体クロマトグ
ラフと質量分析計との接続に接着剤を使用していたの
で、液体クロマトグラフから導入される溶液により接着
剤中の成分が溶出する問題がある。また経年変化により
接着部が弱くなり外部の不純物が混入するため正確な分
析ができないという問題が生じていた。
【0015】本発明の目的は分析精度が安定となり、正
確な分析が可能な質量分析装置を提供することにある。
【0016】また、上記の従来技術では、イオン化手段
でイオン化された試料が周りに拡散して充分な量のイオ
ンが質量分析部に導入されていなかった。そのため、分
析精度が低下し正確な分析ができないという問題が生じ
ていた。
【0017】本発明の目的は分析精度が向上し、正確な
分析が可能な質量分析装置を提供することにある。
【0018】また、ソニックスプレイオン化質量分析計
で、効率良く試料をイオン化する条件の一つに、キャピ
ラリーを開口部の中央部に配置し開口部の壁に触れない
ようにする必要がある。従来のものは開口部の位置が調
節可能になっており、パイプに固定したキャピラリーを
開口部付近まで運び、開口部の中央位置にキャピラリー
がくるように調整してその位置を決定していた。この方
法の場合、イオン源を分解する度に開口部位置の調整作
業が必要となるが、開口部の穴径は0.4mm 程度である
からその調整作業は顕微鏡の使用を余儀なくされる上非
常に面倒であり、また作業の困難さからイオン源の性能
の再現性にも問題があった。
【0019】本発明の目的は、開口部とキャピラリーの
位置関係が安定し、正確な分析が可能な質量分析装置を
提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、試料をイオン化するイオン化手段と、
前記イオンを質量分析する質量分析装置において、前記
イオン化手段は異なる種類のイオン化に代替可能であ
り、前記イオン化手段のイオン化の種類を判断する手段
を有するように構成した。
【0021】上記目的を達成するために、本発明では、
試料をイオン化する圧力より低い第1の室と、前記第1
の室より圧力の低い第2の室を有し、前記イオン化した
試料を第1の室を介して前記第2の室に導き、前記第2
の室で前記イオンを質量分離あるいは前記第2の室を介
して更に圧力の低い室にイオンを導いて質量分離する質
量分析装置において、前記第1の室を排気する第1のポ
ンプと、前記第2の室を排気する第2の排気ポンプを有
し、前記第2のポンプの背圧を前記第1のポンプで排気
するように構成した。
【0022】上記目的を達成するために、本発明では、
試料をイオン化し、前記イオン化した試料を高真空の高
真空室に導いて質量分離する質量分析装置において、前
記高真空室を排気する排気手段を有し、前記高真空室及
び前記排気手段は同一のケーシングに格納されるように
構成した。
【0023】上記目的を達成するために、本発明では、
試料をカラム分離する液体クロマトグラフと、前記液体
クロマトグラフからの流出液を質量分析する質量分析手
段を有する質量分析装置において、前記液体クロマトグ
ラフの流出液が供給されるチューブを有し、前記チュー
ブの流出液はキャピラリーを介して前記質量分析手段に
供給され、前記チューブの一端に前記キャピラリーを挿
入し、前記チューブ外周を押圧するように構成した。
【0024】上記目的を達成するため、本発明では、試
料をイオン化するイオン化手段と、前記イオンを質量分
離する質量分離手段を有した質量分析装置において、前
記イオン化手段と前記質量分離手段の間の通路が一部を
成す部材を有し、さらに、前記部材から前記質量分析手
段の方に突出する突起を有するように構成した。
【0025】また、上記目的を達成するために、本発明
では、ガス供給室内周に接するように配置されてキャピ
ラリーの先端を所定の位置に維持するためのパイプ支え
と、前記ガス供給室内周に接し、開口部が前記キャピラ
リーの先端を囲むように、かつ前記キャピラリーの先端
と接しないように配置されたキャピラリーカバーを用い
るように構成した。パイプの開口部側にパイプ支えを取
り付けることにより、開口部側のパイプ位置を固定でき
る。パイプ支えには窒素ガスを通すための穴があけてあ
り、開口部での試料溶液の噴霧時に、イオン化に必要な
ガス流量を確保している。開口部とガス供給室、及びパ
イプ支えとガス供給室ははめあい構造になっており、そ
れぞれの位置のずれははめあい部の加工精度により決定
されるが、その誤差は許容範囲内である。そのため組立
時の調整が必要なく、毎回適正な位置に組み立てること
ができる。これらの構造の結果、常にキャピラリーを開
口部の中心部に運ぶことが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。図2に液体クロマトグラフ(LC)直結
質量分析計(以下、LC/MSと略す)の外観図を示
す。LC直結質量分析計は、液体に溶けこんだ微量の有
機化合物を高感度に測定する装置である。試料はLCシ
ステム41により成分毎に分離される。LCシステムか
らの流出液はテフロンチューブ26を介して大気圧イオ
ン化部42に導かれてイオン化される。大気圧イオン化
部42は大気に接続されており、大気圧に維持されてい
る。大気圧イオン化部42でイオン化されたイオンは質
量分離部43に導かれて質量分離される。質量分離部4
3は、真空の部分及び中間の圧力の部分にそれぞれ分け
られており、真空ポンプにより排気される。真空ポンプ
はポンプ部44に格納されている。このように、真空ポ
ンプ2種22,25(ターボ分子ポンプ22,スクロー
ルポンプ25)を含め、全て装置内に配置されているた
め、静音性に優れている。イオン化室のカバー49は、
装置正面から見て右側にスライド開閉する。装置上部は
平坦であり、液体クロマトグラフ(LC)41を搭載す
る。このように、装置はLCを置く為のテーブルとして
の役割を有している。
【0027】なお、詳細は後述するが、この装置では、
3種類のイオン源が使用可能であり、そのうちのどれか
一種類を大気圧イオン化部42の室内に装着して測定を
行う。測定時には有機溶媒を噴霧し気化させ、またイオ
ン源に数kVの高電圧を印加する。
【0028】3種類のイオン源は全て大気圧イオン化部
42の室にある共通のコネクタから得ている。そこで、
未使用のコネクタピンの結線状態を検知し、どのコネク
タピンが結線されているかどうかを判断させることによ
り、装着されているイオン源の種類を判断する。判断の
結果はイオン源の測定パラメータの設定画面に反映さ
れ、検知された各イオン源に応じた設定画面が出力され
る。
【0029】また、製品出荷は、1)組立→2)出荷試
験→3)解体→4)搬送→5)現地組立→6)現地性能
評価、の手順で行われる。質量分析計において、ポンプ
やトランスなど、大きさと重量のある部品が本体と別に
なっている場合では、解体作業と組立作業にかかる労力
が大きなものとなる。解体部品が多いと、解体と組立に
要する作業量が多くなり、時間と人件費がかかる。また
これらをつなぐケーブル類等も増加するので、搬送する
部品数も増え、部品がすべて揃っているかどうかのチェ
ックを必要とする上、紛失の危険性も生ずる。また、解
体→組立を行うことにより、装置の性能にも影響し、調
整を行う必要が生じるため、現地性能評価にかかる時間
も増加する。
【0030】そのため、ポンプ22,25を取り外し、
他の部品はそのまま搬送できるようにした。単に、電源
ケーブル,通信用ケーブル,排気用ダクト装置に接続す
れば装置として動作可能となる。ポンプ22,25は、
本体前面部から本体内部に導入する。このように、出荷
試験時の状態のままで出荷することにより、解体→組立
→現地性能評価にかかる時間を大幅に短縮することが可
能となる。
【0031】図1に以下LC/MSの全体構成図を示
す。溶液瓶1に保管された移動相溶媒はポンプ2により
注入口3を経て分離カラム4に送られる。試料はマイク
ロシリンジ等により注入口3から導入される。導入され
た試料は分離カラム4を進みながら、成分毎に分離され
る。分離された成分は移動相溶媒とともに、テフロンチ
ューブ26を介して、イオン化室20に送り込まれる。
イオン化室にはLC/MSのイオン源が格納されてい
る。イオン源には、いろいろな方式があり、静電噴霧イ
オン化法(ESI)方式,大気圧化学イオン化法(AP
CI)方式及びソニックスプレーイオン化法(SSI)
方式が選択可能である。ここでは、SSIが接続されて
いる例を示す。SSIでは、試料成分溶液は略音速のガ
スに晒され、霧状になる。このときに、試料成分は帯電
した液滴になる。生成した帯電液滴は、脱溶媒カバー6
により脱溶媒される。
【0032】ここでESIが接続された場合を説明す
る。分離カラム4を出た試料成分溶液は、高電圧が印加
されたESIプローブに送られる。プローブ先端から大
気中に電荷を持った液滴として噴霧される。液滴は大気
分子と衝突を繰り返し、液滴の径が小さくなり、最終的
に大気中にイオンが放出される。また、APCIが接続
された場合、試料は噴霧され、コロナ放電によりイオン
される。
【0033】イオン化室20で生成したイオンは、細孔
7を通って、大気圧より低い第1の中間圧力室(1Torr
程度)に導かれる。さらに、細孔9を通って、第1の中
間圧力室より低い第2の中間圧力室(数mTorr程度)に
導かれる。さらに、細孔11を通って高真空の質量分析
室21(10の−5乗Torr程度)に導かれる。
【0034】質量分析室21に導入されたイオンは、イ
オンガイド8を経て四重極空間24に送り込まれる。四
重極空間24は2つのエンドキャップ電極13,15と
ドーナツ状の一つのリング電極14に囲まれて形成され
る。これら電極はガラスやセラミックで作られたスペー
サにより互いの電気的絶縁が維持される。これら3つの
電極13,14,15の断面は双曲線となっている。こ
の四重極空間24に送り込まれたイオンはリング電極1
4に印加された1MHz程度の高周波により、四重極空
間24に安定に捕捉される。
【0035】イオントラップ質量分析計はイオンを導入
しながら四重極空間24でイオンを積算できる。これが
イオントラップ質量分析計が他の原理による質量分析計
より優れた感度を与えることができる要因である。電極
内に蓄えられたイオンはリング電極14に印加された高
周波の電圧(振幅)を変化することによりエンドキャッ
プ電極15の中心に開けられ穴23からトラップ外に放
出される。放出されたイオンを検出器16で検出し、デ
ータ処理装置17により質量スペクトルを得る。質量ス
ペクトルはディスプレー19に表示される。
【0036】第2中間圧力室はスクロールポンプ25に
よって真空排気される。一方、第1中間圧力室8は第2
中間圧力室と小孔31によって接続されているので、第
1中間圧力室8は第2中間圧力室よりもコンダクタンス
の分だけ圧力が高く維持される。
【0037】質量分析室21はターボ分子ポンプ(TM
P)20によって真空排気される。これにより、質量分
析室21は高真空に保たれる。TMP20の背圧はスク
ロールポンプ25によって排気される。
【0038】次に、イオン源の詳細について、SSIを
例に挙げて、図3に説明する。分離カラム4からの液体
試料は、テフロンチューブ26を介して、溶融シリカキ
ャピラリー58内を通りガス供給室51に導入される。
溶融シリカキャピラリー58はステンレスパイプ56の
中を送られるが、溶融シリカキャピラリ58の先端部は
キャピラリーカバー59と接することなく開口部の中心
位置付近に維持される必要がある。ここで、溶融シリカ
キャピラリー58の先端位置はステンレスパイプ56の
位置により決定される。また、ステンレスパイプ56は
パイプ支え57により開口部側の位置を固定される。パ
イプ支え57は、パイプを固定するための中心部の穴
と、その周囲に窒素ガスを開口部に通すために穴から構
成される円筒形をしており、またその外周はガス供給室
51の内周に接するため、ガス供給室51の所定の位置
に固定される。その結果、ステンレスパイプ56もガス
供給室に対して所定の位置に固定されることになる。ま
た、キャピラリーカバー59はその中心部に開口部
(穴)がある円盤状を有しており、その外周はガス供給
室51の内周に接するため、ガス供給室51に対して所
定の位置に固定される。これらの結果、ステンレスパイ
プ56とキャピラリーカバー59の開口部との位置関係
は常に一定になる。先述のように溶融シリカキャピラリ
ー58の先端の位置はステンレスパイプ56により決定
されるので、溶融シリカキャピラリー58の先端をキャ
ピラリーカバー59の開口部の中心部に維持することが
可能となる。溶融シリカキャピラリー58内を送られて
きた液体試料は、窒素ガス導入口52より導入された窒
素ガスによりキャピラリーカバー59の開口部において
略音速で噴霧される。このように、液体試料は略音速に
晒されイオン化される。パイプ支え57には、窒素ガス
がキャピラリーカバー59の開口部まで送られるように
穴が開けられており、開口部でイオン化に必要なガス流
速は充分得られている。噴霧により試料はイオン化さ
れ、また同時に脱溶媒作用を受ける。
【0039】イオン源5でイオン化された試料は脱溶媒
カバー6で脱溶媒されて第1中間圧力室に導かれる。脱
溶媒カバー6にはイオン源5から細孔7に向かうように
イオン通路61が内部に形成される。また、脱溶媒カバ
ー6には、ヒータ62が内部を通っている。ヒータ62
の発熱により脱溶媒カバー6は高温に保たれる。また、
イオン通路61の細孔7側の出口の周りを囲むようにガ
イド60が設けられている。
【0040】脱溶媒カバー6の詳細について、図4を用
いて説明する。脱溶媒カバー6は、特に溶液流量が増大
したときの細孔7の温度低下を防止するものであり、特
に、温度低下を効果的に防止するためヒータ62が内部
に装着されている。生成したイオンは、イオン通路61
を通り開口部から細孔7に達する間に拡散する。そのた
め、いかにイオンの拡散を抑えて生成したイオンを効率
良く細孔7を通過させるかが、装置の性能に影響する。
そのため、イオン通路61の周囲にガイド60を設け、
カバーの穴を通過したイオンの拡散を抑える。また、脱
溶媒カバー6と細孔7の距離は非常に近く、ガイド63
と細孔7の間はわずかの隙間しか無いようにすると、こ
の空間に到達したイオンの拡散が抑えられ、効率良くイ
オンが細孔7に導入されることとなる。
【0041】つぎに、テフロンチューブ26と溶融シリ
カキャピラリー58の接続について、図5を用いて説明
する。分離カラム4の流出液はテフロンチューブ(外径
1/16インチ)26に導かれる。一方、SSIではシ
リカキャピラリー58に試料溶液を導入し先端部から溶
液を噴霧する。これらの接続について、テフロンチュー
ブ26の中に溶融シリカキャピラリー58を通して、フ
ェラル65を用いて両者を共締めする。テフロンチュー
ブ26はフェラル65により変形し、溶融シリカキャピ
ラリー58を押さえるので、溶融シリカキャピラリー5
8は簡単に抜けなくなる。溶融シリカキャピラリー58
とテフロンチューブ26の接続(固定)の手段として
は、接着剤を使用することもできる。ただし、この場
合、導入される溶液により接着剤中の成分が溶出する問
題がある。また経年変化により接着部が弱くなることも
考えられる。一方、フェラル65を用いた共締めでは、
シリカキャピラリー58とテフロンチューブ26の接触
で充分足り他の部材の接触を避け得るので、外部からの
溶液の汚染の問題を避けることが出来る。また、溶融シ
リカキャピラリー58とテフロンチューブ26の交換が
容易であり、メンテナンス性が向上する。
【0042】さらに、イオン化部20及び質量分析室2
1の詳細について、図6を用いて説明する。スクロール
ポンプ25の小孔31は分岐部36に接続される。分岐
部の一方は中間圧力室(第1中間圧力室8)に接続され
る。また分岐部の他方はTMP34に接続される。これ
により、スクロールポンプ25はTMP34の背圧を排
気することとなる。
【0043】また、SSIの脱溶媒カバー6のヒータ6
2を加熱するためには、電圧を供給する必要があるが、
これは、コネクタ35及びコネクタ38を接続すること
により成される。すなわち、外部電源の電圧がコネクタ
35まで供給されており、コネクタ38をコネクタ35
を介してヒータ62に供給される。コネクタ35(38)は
ヒータ62に電圧を供給すると共に、他の機能を有して
いる。すなわち、どの種類のインターフェースが接続さ
れているか(ESI,APCI or SSI)を判断する
機能を有している。
【0044】イオン源の判別について、図7の回路図を
用いて説明する。第7図(a)に示されるように、コネ
クタ35(38)にはピンが8本設けられており、その
うち、ピン及びピンはヒータ62の電源に接続され
る。一方、ピン〜は判別回路70を介してデータ処
理装置17に接続され、イオン源の種類を判別される。
コネクタ38は予め及び,及び、或いは及び
のうち1つの組をジャンプするように設定される。例
えば、SSIの場合、図7に示すように、ピン及び
が結線されるようにコネクタ38が工夫されている。そ
のため、フォトカプラ73に電流が流れ、線(C)の電
位がゼロとなる。一方、ピン〜は結線されていない
ので、フォトカプラ71及びフォトカプラ72に電流は
流れず、線(A)及び(B)の電位はVとなる。これ
ら、線(A)〜(C)はそれぞれデータ処理装置17に接
続される。ここで、データ処理装置17では、図7
(b)に示すように、D0(線A)がHigh、D1(線
B)がHigh、D2(線C)がLow の場合には、SSIが
接続されていると判断する。データ処理装置17は、こ
の判断に基づいて、各部に必要な信号を送る。なお、図
7(b)に示すとおり、データ処理装置17は、コネク
タ38がピンとが結線されていればAPCIと判断
し、また、ピンとが結線されていれば、ESIと判
断する。判断の結果はイオン源の測定パラメータの設定
画面に反映され、検知された各イオン源に応じた設定画
面が出力される。安全上イオン化室はカバー49で覆わ
れており、カバー49がしまっていないと測定を行うこ
とは出来ない機構となっている。反面、測定中にどのイ
オン源が装着されているかを測定者が確認することは困
難であるが、イオン源の種類が装置表示部50に表示さ
れ、また、ディスプレー19に表示されるので、容易に
イオン源の種類が判別できる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
分析精度が向上し、正確な分析が可能になる。また、好
ましくは、ソニックスプレイオン源の組立にかかる時間
を大幅に短縮できる。また、組立作業者の熟練度にかか
わらず安定した性能のイオン源を得ることができ、誰に
でも分解・組立作業が行えるので、装置の保守性が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成図。
【図2】実施例の外観図。
【図3】イオン源の詳細を示す図。
【図4】イオン源の説明図。
【図5】液体クロマトグラフと質量分析部との結合を説
明するための図。
【図6】イオン化室及び質量分析室の詳細を示す図。
【図7】イオン源の選択判定を説明するための図。
【符号の説明】
4…分離カラム、5…イオン源、10…第2中間圧力
室、17…データ処理装置、21…質量分析室、22…
ターボ分子ポンプ、25…スクロールポンプ、31…小
孔、35,38…コネクタ、51…ガス供給室、52…
窒素ガス導入口、56…ステンレスパイプ、57…パイ
プ支え、58…溶融シリカキャピラリー、59…キャピ
ラリーカバー、63…ガイド。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料をイオン化するイオン化手段と、前記
    イオンを質量分析する質量分析装置において、前記イオ
    ン化手段は異なる種類のイオン化に代替可能であり、前
    記イオン化手段の種類を判断する手段を有することを特
    徴とする質量分析装置。
  2. 【請求項2】試料をイオン化する圧力より低い第1の室
    と、前記第1の室より圧力の低い第2の室を有し、イオ
    ン化した試料を第1の室を介して前記第2の室に導き、
    前記第2の室で前記イオンを質量分離あるいは前記第2
    の室を介して更に圧力の低い室にイオンを導いて質量分
    離する質量分析装置において、前記第1の室を排気する
    第1のポンプと、前記第2の室を排気する第2の排気ポ
    ンプを有し、前記第2のポンプの背圧を前記第1のポン
    プで排気することを特徴とする質量分析装置。
  3. 【請求項3】試料をイオン化し、前記イオン化した試料
    を高真空の高真空室に導いて質量分離する質量分析装置
    において、前記高真空室を排気する排気手段を有し、前
    記高真空室及び前記排気手段は同一のケーシングに格納
    されることを特徴とする質量分析装置。
  4. 【請求項4】試料をカラム分離する液体クロマトグラフ
    と、前記液体クロマトグラフからの流出液を質量分析す
    る質量分析手段を有する質量分析装置において、前記液
    体クロマトグラフの流出液が供給されるチューブを有
    し、前記チューブの流出液はキャピラリーを介して前記
    質量分析手段に供給され、前記チューブの一端に前記キ
    ャピラリーを挿入し、前記チューブ外周を押圧すること
    を特徴とする質量分析装置。
  5. 【請求項5】試料をイオン化するイオン化手段と、前記
    イオンを質量分離する質量分離手段を有した質量分析装
    置において、前記イオン化手段と前記質量分離手段の間
    の通路を一部に形成する部材を有し、さらに、前記部材
    から前記質量分析手段の方に突出する突起を有すること
    を特徴とする質量分析装置。
  6. 【請求項6】液体試料を導入するキャピラリーと、前記
    キャピラリーの先端周辺に略音速のガスを供給して前記
    キャピラリーの先端の前記液体試料をイオン化するガス
    供給室と、前記イオン化された試料を質量分離する分析
    部を有した質量分析装置において、外周の一部が前記ガ
    ス供給室に接するように配置されて前記キャピラリー先
    端を所定の位置に維持する支えと、前記ガス供給室の内
    周に一部が接し、開口部が前記キャピラリーの先端を囲
    むように、前記キャピラリーの先端と接しないように配
    置されたキャピラリーカバーを有することを特徴とする
    質量分析装置。
JP9173518A 1996-09-12 1997-06-30 質量分析装置 Pending JPH10142197A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019053851A1 (ja) * 2017-09-14 2019-03-21 株式会社島津製作所 Esiスプレイヤー及びイオン化装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019053851A1 (ja) * 2017-09-14 2019-03-21 株式会社島津製作所 Esiスプレイヤー及びイオン化装置

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