JPH10142410A - バイナリー光学素子及び非球面複合光学素子の製造方法 - Google Patents
バイナリー光学素子及び非球面複合光学素子の製造方法Info
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- JPH10142410A JPH10142410A JP30300296A JP30300296A JPH10142410A JP H10142410 A JPH10142410 A JP H10142410A JP 30300296 A JP30300296 A JP 30300296A JP 30300296 A JP30300296 A JP 30300296A JP H10142410 A JPH10142410 A JP H10142410A
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- alcoholate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】基材の屈折率に依存することなく、且つ紫外線
領域でも使用することができるバイナリー光学素子の製
造方法を提供する。 【解決手段】光学素子基材7の表面に金属アルコレート
6を供給し、光学素子成形用型3により押圧して光学素
子基材7上に凸凹を有する形状の酸化物層を形成する。
領域でも使用することができるバイナリー光学素子の製
造方法を提供する。 【解決手段】光学素子基材7の表面に金属アルコレート
6を供給し、光学素子成形用型3により押圧して光学素
子基材7上に凸凹を有する形状の酸化物層を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスまたはプラ
スチック基材とこの基材上に形成された断面階段状、又
は、断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有する酸化
物層とからなるバイナリー光学素子の製造方法、及びガ
ラスまたはプラスチック基材とこの基材上に形成された
非球面形状を有する酸化物層とからなる非球面複合光学
素子の製造方法に関するものである。
スチック基材とこの基材上に形成された断面階段状、又
は、断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有する酸化
物層とからなるバイナリー光学素子の製造方法、及びガ
ラスまたはプラスチック基材とこの基材上に形成された
非球面形状を有する酸化物層とからなる非球面複合光学
素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラ、レーザビームプリンタ、複写
機、ファクシミリ、光磁気記録媒体用光ヘッド等の光学
系に用いられる断面階段状、又は、断面ノコギリ歯状の
回折パターン形状を有するバイナリー光学レンズとし
て、溶融ガラスを成型用型に注入して成形加工するバイ
ナリー光学レンズの製造方法や、ガラスレンズ表面にフ
ォトリソグラフィーにより断面階段状、又は、断面ノコ
ギリ歯状の回折パターン形状を形成するバイナリー光学
レンズを製造する方法が知られている。
機、ファクシミリ、光磁気記録媒体用光ヘッド等の光学
系に用いられる断面階段状、又は、断面ノコギリ歯状の
回折パターン形状を有するバイナリー光学レンズとし
て、溶融ガラスを成型用型に注入して成形加工するバイ
ナリー光学レンズの製造方法や、ガラスレンズ表面にフ
ォトリソグラフィーにより断面階段状、又は、断面ノコ
ギリ歯状の回折パターン形状を形成するバイナリー光学
レンズを製造する方法が知られている。
【0003】しかしながら、上記の方法のうち前者であ
る第1の方法は低コストで量産が可能である反面、成形
後の冷却時にひけが生じやすいために焦点距離が変化し
てしまうなどの光学特性精度に問題を抱えている。ま
た、後者である第2の方法に用いられるフォトリソグラ
フィーでは、レジスト塗布、露光、エッチング、洗浄工
程を繰り返す必要があり、コストが高くなるという問題
を有している。
る第1の方法は低コストで量産が可能である反面、成形
後の冷却時にひけが生じやすいために焦点距離が変化し
てしまうなどの光学特性精度に問題を抱えている。ま
た、後者である第2の方法に用いられるフォトリソグラ
フィーでは、レジスト塗布、露光、エッチング、洗浄工
程を繰り返す必要があり、コストが高くなるという問題
を有している。
【0004】そのため、かかる問題を解決する方法とし
て、所望の断面段階状、又は、断面ノコギリ歯状の回折
パターン形状を有する金型とガラスまたはプラスチック
基材間にエネルギー硬化型樹脂を介在させて硬化させる
ことにより、上記の基材表面に、金型の断面階段状、又
は、断面ノコギリ歯状の解析パターン形状を転写した光
学面を有する樹脂層を設けたバイナリー光学レンズの製
造方法が実用化されている。
て、所望の断面段階状、又は、断面ノコギリ歯状の回折
パターン形状を有する金型とガラスまたはプラスチック
基材間にエネルギー硬化型樹脂を介在させて硬化させる
ことにより、上記の基材表面に、金型の断面階段状、又
は、断面ノコギリ歯状の解析パターン形状を転写した光
学面を有する樹脂層を設けたバイナリー光学レンズの製
造方法が実用化されている。
【0005】この方法によれば、樹脂層が薄膜となって
いるために、熱膨張や熱による屈折率変化の影響も小さ
く、更に、ひけや歪みの発生を抑えることができ、低コ
ストのバイナリー光学レンズを量産することができる。
この製造方法に関しては、特開平6−88276号、特
開平6−254868号、特開平7−112443号な
どに詳しく開示されている。
いるために、熱膨張や熱による屈折率変化の影響も小さ
く、更に、ひけや歪みの発生を抑えることができ、低コ
ストのバイナリー光学レンズを量産することができる。
この製造方法に関しては、特開平6−88276号、特
開平6−254868号、特開平7−112443号な
どに詳しく開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
基材表面に樹脂層を形成するバイナリー光学レンズの製
造方法において、使用できるエネルギー硬化型樹脂の成
形後の屈折率は1.4〜1.6程度の範囲にあるため、
基材と屈折率マッチングを得るためには、基材として使
用できるガラスやプラスチックの種類(=屈折率)がエ
ネルギー硬化型樹脂によって限定されてしまう。そのた
め、屈折率が1.6を超える基材に対してこの方法を適
用することができず、光学設計上の自由度を制限してい
る。また、エネルギー硬化型樹脂は、熱あるいは紫外線
によって硬化するもので、一般に紫外領域の光を透過し
ない。このため、前述の製造法によって、紫外域で使用
できるバイナリー光学レンズを提供することはできない
という問題もある。
基材表面に樹脂層を形成するバイナリー光学レンズの製
造方法において、使用できるエネルギー硬化型樹脂の成
形後の屈折率は1.4〜1.6程度の範囲にあるため、
基材と屈折率マッチングを得るためには、基材として使
用できるガラスやプラスチックの種類(=屈折率)がエ
ネルギー硬化型樹脂によって限定されてしまう。そのた
め、屈折率が1.6を超える基材に対してこの方法を適
用することができず、光学設計上の自由度を制限してい
る。また、エネルギー硬化型樹脂は、熱あるいは紫外線
によって硬化するもので、一般に紫外領域の光を透過し
ない。このため、前述の製造法によって、紫外域で使用
できるバイナリー光学レンズを提供することはできない
という問題もある。
【0007】また、上記のバイナリー光学レンズとは別
に、カメラ、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の光学
系に用いられる非球面レンズの製造方法として、透明な
熱可撓性樹脂を成形用型に注入して成形加工するプラス
チックレンズの製造方法が知られている。しかしなが
ら、この方法は低コストで量産が可能である反面、成形
後の冷却時にひけが生じやすいために焦点距離が変化し
てしまうなどの光学特性精度に問題を抱えている。その
ため、かかる問題を解決する方法として、前述したバイ
ナリー光学レンズの場合と同様に、所望の光学的形状の
成形面を有する金型とガラスまたはプラスチック基材間
にエネルギー硬化型樹脂を介在させて硬化することによ
り、基材表面に、金型の成形面の形状を転写した光学面
を有する樹脂層を設けた光学部品を成形する、いわゆる
非球面複合光学素子の製造方法が実用化されている。
に、カメラ、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の光学
系に用いられる非球面レンズの製造方法として、透明な
熱可撓性樹脂を成形用型に注入して成形加工するプラス
チックレンズの製造方法が知られている。しかしなが
ら、この方法は低コストで量産が可能である反面、成形
後の冷却時にひけが生じやすいために焦点距離が変化し
てしまうなどの光学特性精度に問題を抱えている。その
ため、かかる問題を解決する方法として、前述したバイ
ナリー光学レンズの場合と同様に、所望の光学的形状の
成形面を有する金型とガラスまたはプラスチック基材間
にエネルギー硬化型樹脂を介在させて硬化することによ
り、基材表面に、金型の成形面の形状を転写した光学面
を有する樹脂層を設けた光学部品を成形する、いわゆる
非球面複合光学素子の製造方法が実用化されている。
【0008】この方法によれば、樹脂層が薄膜となって
いるために、熱膨張や熱による屈折率変化の影響も小さ
く、更に、ひけや歪みの発生を抑えることができ、光学
特性精度の向上した非球面レンズを量産することができ
る。この製造方法に関しては、特公平6−61872
号、特公平6−190941号、特公平6−75875
号、特公平6−304936号、特公平6−27016
6号などに詳しく開示されている。
いるために、熱膨張や熱による屈折率変化の影響も小さ
く、更に、ひけや歪みの発生を抑えることができ、光学
特性精度の向上した非球面レンズを量産することができ
る。この製造方法に関しては、特公平6−61872
号、特公平6−190941号、特公平6−75875
号、特公平6−304936号、特公平6−27016
6号などに詳しく開示されている。
【0009】しかしながら、上記の非球面複合光学素子
の製造方法においては、既にバイナリー光学レンズにつ
いて述べた様に、使用できるエネルギー硬化型樹脂の成
形後の屈折率が1.4〜1.6程度の範囲にあるため、
基材と屈折率マッチングを得るためには、基材として使
用できるガラスやプラスチックの種類(=屈折率)がエ
ネルギー硬化型樹脂によって限定されてしまう。そのた
め、屈折率が1.6を超える基材に対してこの方法を適
用することができず、光学設計上の自由度を制限してい
る。また、エネルギー硬化型樹脂は、熱あるいは紫外線
によって硬化するもので、一般に紫外領域の光を透過し
ない。このため、前述の製造法によって、紫外域で使用
できる複合型光学素子を提供することはできないという
問題がある。
の製造方法においては、既にバイナリー光学レンズにつ
いて述べた様に、使用できるエネルギー硬化型樹脂の成
形後の屈折率が1.4〜1.6程度の範囲にあるため、
基材と屈折率マッチングを得るためには、基材として使
用できるガラスやプラスチックの種類(=屈折率)がエ
ネルギー硬化型樹脂によって限定されてしまう。そのた
め、屈折率が1.6を超える基材に対してこの方法を適
用することができず、光学設計上の自由度を制限してい
る。また、エネルギー硬化型樹脂は、熱あるいは紫外線
によって硬化するもので、一般に紫外領域の光を透過し
ない。このため、前述の製造法によって、紫外域で使用
できる複合型光学素子を提供することはできないという
問題がある。
【0010】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的は、基材の屈折率に依存す
ることなく、且つ紫外線領域でも使用することができる
バイナリー光学素子及び非球面光学素子の製造方法を提
供することである。
されたものであり、その目的は、基材の屈折率に依存す
ることなく、且つ紫外線領域でも使用することができる
バイナリー光学素子及び非球面光学素子の製造方法を提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明に係わるバイナリー光学
素子の製造方法は、光学素子基材表面に金属アルコレー
トを供給し、光学素子成形用型により押圧して光学素子
基材上に凸凹を有する形状の酸化物層を形成することを
特徴としている。
目的を達成するために、本発明に係わるバイナリー光学
素子の製造方法は、光学素子基材表面に金属アルコレー
トを供給し、光学素子成形用型により押圧して光学素子
基材上に凸凹を有する形状の酸化物層を形成することを
特徴としている。
【0012】また、この発明に係わるバイナリー光学素
子の製造方法において、前記光学素子基材上に凸凹を有
する形状を有する酸化物層を形成する時、4eV以上の
エネルギーを有する光を照射することを特徴としてい
る。また、この発明に係わるバイナリー光学素子の製造
方法において、前記光学素子基材上に形成される凸凹を
有する形状が断面階段状、又は、断面ノコギリ歯状の回
折パターン形状であることを特徴としている。
子の製造方法において、前記光学素子基材上に凸凹を有
する形状を有する酸化物層を形成する時、4eV以上の
エネルギーを有する光を照射することを特徴としてい
る。また、この発明に係わるバイナリー光学素子の製造
方法において、前記光学素子基材上に形成される凸凹を
有する形状が断面階段状、又は、断面ノコギリ歯状の回
折パターン形状であることを特徴としている。
【0013】また、この発明に係わるバイナリー光学素
子の製造方法において、前記光学素子基材が石英である
ことを特徴としている。また、この発明に係わるバイナ
リー光学素子の製造方法において、前記金属アルコレー
トがシリコンアルコレートであることを特徴としてい
る。また、この発明に係わるバイナリー光学素子の製造
方法において、前記金属アルコレートが2種類以上の金
属アルコレートの複合物であることを特徴としている。
子の製造方法において、前記光学素子基材が石英である
ことを特徴としている。また、この発明に係わるバイナ
リー光学素子の製造方法において、前記金属アルコレー
トがシリコンアルコレートであることを特徴としてい
る。また、この発明に係わるバイナリー光学素子の製造
方法において、前記金属アルコレートが2種類以上の金
属アルコレートの複合物であることを特徴としている。
【0014】また、本発明に係わる非球面複合光学素子
の製造方法は、光学素子基材表面に金属アルコレートを
供給し、光学素子成形用型により押圧して光学素子基材
上に非球面形状を有する酸化物層を形成することを特徴
としている。また、この発明に係わる非球面複合光学素
子の製造方法において、前記光学素子基材上に非球面形
状を有する酸化物層を形成する時、4eV以上のエネル
ギーを有する光を照射することを特徴としている。
の製造方法は、光学素子基材表面に金属アルコレートを
供給し、光学素子成形用型により押圧して光学素子基材
上に非球面形状を有する酸化物層を形成することを特徴
としている。また、この発明に係わる非球面複合光学素
子の製造方法において、前記光学素子基材上に非球面形
状を有する酸化物層を形成する時、4eV以上のエネル
ギーを有する光を照射することを特徴としている。
【0015】また、この発明に係わる非球面複合光学素
子の製造方法において、前記光学素子基材が石英である
ことを特徴としている。また、この発明に係わる非球面
複合光学素子の製造方法において、前記金属アルコレー
トがシリコンアルコレートであることを特徴としてい
る。また、この発明に係わる非球面複合光学素子の製造
方法において、前記金属アルコレートが2種類以上の金
属アルコレートの複合物であることを特徴としている。
子の製造方法において、前記光学素子基材が石英である
ことを特徴としている。また、この発明に係わる非球面
複合光学素子の製造方法において、前記金属アルコレー
トがシリコンアルコレートであることを特徴としてい
る。また、この発明に係わる非球面複合光学素子の製造
方法において、前記金属アルコレートが2種類以上の金
属アルコレートの複合物であることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、添付図面を参照して詳細に説明する。 [第1の実施形態]第1の実施形態は、カメラ、レーザビ
ームプリンタ、複写機、ファクシミリ、光磁気記録媒体
用光ヘッド等の光学系に用いられる断面階段状、また
は、断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイ
ナリー光学レンズにおいて、エネルギー硬化型樹脂の代
わりに金属アルコレートの加水分解生成物を用い、4e
V以上のエネルギーの光を照射することにより、基材の
屈折率に依存することなく、紫外線領域でも使用するこ
とができるバイナリー光学レンズの製造方法を提供する
ものである。
て、添付図面を参照して詳細に説明する。 [第1の実施形態]第1の実施形態は、カメラ、レーザビ
ームプリンタ、複写機、ファクシミリ、光磁気記録媒体
用光ヘッド等の光学系に用いられる断面階段状、また
は、断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイ
ナリー光学レンズにおいて、エネルギー硬化型樹脂の代
わりに金属アルコレートの加水分解生成物を用い、4e
V以上のエネルギーの光を照射することにより、基材の
屈折率に依存することなく、紫外線領域でも使用するこ
とができるバイナリー光学レンズの製造方法を提供する
ものである。
【0017】本実施形態による断面階段状、又は、断面
ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイナリー光
学レンズは、ガラス材料もしくはプラスチック材料から
なり、光学歪みが除かれたレンズブランク上に、このレ
ンズブランクを形成する基材材料と屈折率がマッチング
した金属アルコレートからなる酸化物層を、高エネルギ
ーの光照射によって形成して製造される。
ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイナリー光
学レンズは、ガラス材料もしくはプラスチック材料から
なり、光学歪みが除かれたレンズブランク上に、このレ
ンズブランクを形成する基材材料と屈折率がマッチング
した金属アルコレートからなる酸化物層を、高エネルギ
ーの光照射によって形成して製造される。
【0018】また、断面段階状、または、断面ノコギリ
歯状の回折パターン形状を有するバイナリー光学レンズ
の製造方法は、組立時に気密性を持ち、少なくとも二つ
に分割でき、レンズ成形面、あるいは、断面階段状、ま
たは、断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を形成する
少なくとも一方の面が4eV以上の光を透過する材料よ
りなる型を用い、レンズブランクを所望形状のキャビテ
ィに設置し、このレンズブランクと型面との間の空隙
に、レンズブランクと同一の屈折率になる金属アルコレ
ートを充填した後、成形用型の外部より4eV以上の光
を照射して酸化物層に変化させる。
歯状の回折パターン形状を有するバイナリー光学レンズ
の製造方法は、組立時に気密性を持ち、少なくとも二つ
に分割でき、レンズ成形面、あるいは、断面階段状、ま
たは、断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を形成する
少なくとも一方の面が4eV以上の光を透過する材料よ
りなる型を用い、レンズブランクを所望形状のキャビテ
ィに設置し、このレンズブランクと型面との間の空隙
に、レンズブランクと同一の屈折率になる金属アルコレ
ートを充填した後、成形用型の外部より4eV以上の光
を照射して酸化物層に変化させる。
【0019】ここで用いる金属アルコレートは、単独の
アルコレートであればM(OR)nで示されるもので、M
は金属でSi、Ti、Al、Zr、Ta、Hf等であ
り、(OR)nはアルコキシル基である。ここで、nは金
属アルコレート中の金属元素の価数で、通常、Siは
4、Alは3などである。この2種以上の金属アルコレ
ートをある割合で混合することにより、混合する金属ア
ルコレートから形成される酸化物の屈折率の範囲n=
1.45〜2.2で任意の屈折率を得ることができる。
例えば、SiとM(Ti,Al,Zr)との比が4:1と
すると(Si4n/5Mn/5)On-1(OR)2n+2で示すことが
できる。具体的には、Si(OC2H5)4:シリコンテト
ラエトキシド、Al(OisoC3H7)3:アルミニウムイソ
プロキシド、Ti(OisoC3H7)4:チタンイソプロキシ
ド等が挙げられる。金属アルコレートにおける混合アル
コレート膜の屈折率は、Roger W Philli
ps,Jerry W Dodds,Applied
Optics,Vol.20,No.1,pp40〜4
7にみられるように、例えばSiとZrの混合アルコレ
ートの加水分解生成物では、n=1.45〜2.0、S
iとAlの混合アルコレートの加水分解生成物ではn=
1.45〜1.6の範囲で屈折率を変えることができ
る。特に、紫外領域で用いる場合には、Si、Al、Z
r、Hfのアルコレートが使用できる。更に、5eV以
上の高エネルギー領域(波長248nm以下)で使用で
きる金属アルコレートとしてはSi、Alのアルコレー
トがある。このうちSiアルコレートとしては種々のも
のが使用できるが、例えばエチルシリケートSi5O
4(OC2H5)12等を選択すればよい。その他にもシリコ
ンテトラエトキシドSi(OC2H5)4等のSinOn-1(O
C2H5)2n+2に代表されるSinOn-1(OR)2n+2(Rは
置換または非置換の炭化水素基でnは1以上)やRnS
i(OR)4-n等が使用できる。
アルコレートであればM(OR)nで示されるもので、M
は金属でSi、Ti、Al、Zr、Ta、Hf等であ
り、(OR)nはアルコキシル基である。ここで、nは金
属アルコレート中の金属元素の価数で、通常、Siは
4、Alは3などである。この2種以上の金属アルコレ
ートをある割合で混合することにより、混合する金属ア
ルコレートから形成される酸化物の屈折率の範囲n=
1.45〜2.2で任意の屈折率を得ることができる。
例えば、SiとM(Ti,Al,Zr)との比が4:1と
すると(Si4n/5Mn/5)On-1(OR)2n+2で示すことが
できる。具体的には、Si(OC2H5)4:シリコンテト
ラエトキシド、Al(OisoC3H7)3:アルミニウムイソ
プロキシド、Ti(OisoC3H7)4:チタンイソプロキシ
ド等が挙げられる。金属アルコレートにおける混合アル
コレート膜の屈折率は、Roger W Philli
ps,Jerry W Dodds,Applied
Optics,Vol.20,No.1,pp40〜4
7にみられるように、例えばSiとZrの混合アルコレ
ートの加水分解生成物では、n=1.45〜2.0、S
iとAlの混合アルコレートの加水分解生成物ではn=
1.45〜1.6の範囲で屈折率を変えることができ
る。特に、紫外領域で用いる場合には、Si、Al、Z
r、Hfのアルコレートが使用できる。更に、5eV以
上の高エネルギー領域(波長248nm以下)で使用で
きる金属アルコレートとしてはSi、Alのアルコレー
トがある。このうちSiアルコレートとしては種々のも
のが使用できるが、例えばエチルシリケートSi5O
4(OC2H5)12等を選択すればよい。その他にもシリコ
ンテトラエトキシドSi(OC2H5)4等のSinOn-1(O
C2H5)2n+2に代表されるSinOn-1(OR)2n+2(Rは
置換または非置換の炭化水素基でnは1以上)やRnS
i(OR)4-n等が使用できる。
【0020】また、金属アルコレートの水分に対する安
定性と光に対する感受性を上げるために、アセト酢酸エ
チル、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトンのような
β−ジケトンを金属元素に対して0.01〜1.0モル
量いれてもよい。これはアセト酢酸エチル、アセチルア
セトン、ベンゾイルアセトンのようなβ−ジケトンが金
属アルコレートの金属原子に配位結合をして金属キレー
トを作るためで、これにより水分に対する金属アルコレ
ートの安定性が増す。加えて、β−ジケトンの金属キレ
ートは、紫外線照射によって分解するため、紫外線照射
があるまで金属アルコレートの硬化反応を抑えることが
できる。
定性と光に対する感受性を上げるために、アセト酢酸エ
チル、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトンのような
β−ジケトンを金属元素に対して0.01〜1.0モル
量いれてもよい。これはアセト酢酸エチル、アセチルア
セトン、ベンゾイルアセトンのようなβ−ジケトンが金
属アルコレートの金属原子に配位結合をして金属キレー
トを作るためで、これにより水分に対する金属アルコレ
ートの安定性が増す。加えて、β−ジケトンの金属キレ
ートは、紫外線照射によって分解するため、紫外線照射
があるまで金属アルコレートの硬化反応を抑えることが
できる。
【0021】断面階段状、又は、断面ノコギリ歯状の回
折パターン形状を有するバイナリー光学レンズを製造す
る方法では、所望の形状、例えば断面階段状、または、
断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有する超精密に
加工された型に、例えば数時間から数日間かけて縮合反
応を起こさせて粘度を調整したSiアルコレートを滴下
あるいは注入した後、石英製のレンズブランクを配置す
る。成形型は、アルコレート層に所定の表面形状を転写
するための転写型とこれを移動可能に保持してアルコレ
ート層の外周面を規定する胴型からなり、この胴型と転
写型の相対位置をセンサにより検出することにより所望
の形状を得るようにする。ここでSiアルコレートはあ
らかじめ加水分解により粘度調整したものを用いる。加
水分解においてはその条件、触媒は特に制限がなく、定
法に従って加水分解を行えばよい。また、所望の粘度に
達した後アセト酢酸エチル、アセチルアセトン、ベンゾ
イルアセトンのようなβ−ジケトンを加えて、紫外線が
照射されるまで硬化反応を抑えることもできる。この
後、円環状の胴型を介し、4eV以上のエネルギーの光
を照射することにより加水分解、重縮合反応が促進し、
SiアルコレートはアモルファスのSiO2膜に変化す
る。このとき、溶媒のアルコールやエステルは開放部よ
り揮発する。金属アルコレートは酸化物に変化するため
に型材との密着性が高く、このため転写型とレンズブラ
ンクの離型性を良好にするためには、型材として酸化物
との密着性が小さいPtやPtの合金、あるいはダイヤ
モンド状炭素膜、ダイヤモンド、ガラス状炭素、熱分解
炭素、高密度グラファイト等の炭素系材料やフッ素系の
材料が適している。また、照射する高エネルギー光とし
て、エキシマレーザ、YAGレーザの高調波、エキシマ
ランプ、SOR光等が使用できる。高エネルギー光の照
射によりSiアルコレートがSiO2膜に変化した後、
胴型と転写型に機械的な外力あるいは超音波振動等を加
えて離型させることにより複合型の断面段階状、また
は、断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイ
ナリー光学レンズが得られる。Siアルコレートはアモ
ルファスのSiO2膜に変化するので、レンズブランク
と同質かつ屈折率が等しくなることから、実効的にレン
ズブランク材料で断面階段状、または、断面ノコギリ歯
状の回折パターン形状を有するバイナリー光学レンズを
作ったことと等価になる。なお、Siアルコレートの加
水分解生成物を作成する段階では、加える水の量によっ
てできるゲルの状態が変化する。Siアルコレートに対
する水の量をモル比で10〜25とした。モル比が10
よりも小さい時には、ゲルが粉末状になり、モル比が2
5よりも大きくなるとSiO2膜に亀裂が生じる場合が
ある。また、所望の粘度に達した加水分解生成物にアセ
ト酢酸エチル、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン
のようなβ−ジケトンを加えて、紫外線が照射されるま
で硬化反応を抑えることもできる。
折パターン形状を有するバイナリー光学レンズを製造す
る方法では、所望の形状、例えば断面階段状、または、
断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有する超精密に
加工された型に、例えば数時間から数日間かけて縮合反
応を起こさせて粘度を調整したSiアルコレートを滴下
あるいは注入した後、石英製のレンズブランクを配置す
る。成形型は、アルコレート層に所定の表面形状を転写
するための転写型とこれを移動可能に保持してアルコレ
ート層の外周面を規定する胴型からなり、この胴型と転
写型の相対位置をセンサにより検出することにより所望
の形状を得るようにする。ここでSiアルコレートはあ
らかじめ加水分解により粘度調整したものを用いる。加
水分解においてはその条件、触媒は特に制限がなく、定
法に従って加水分解を行えばよい。また、所望の粘度に
達した後アセト酢酸エチル、アセチルアセトン、ベンゾ
イルアセトンのようなβ−ジケトンを加えて、紫外線が
照射されるまで硬化反応を抑えることもできる。この
後、円環状の胴型を介し、4eV以上のエネルギーの光
を照射することにより加水分解、重縮合反応が促進し、
SiアルコレートはアモルファスのSiO2膜に変化す
る。このとき、溶媒のアルコールやエステルは開放部よ
り揮発する。金属アルコレートは酸化物に変化するため
に型材との密着性が高く、このため転写型とレンズブラ
ンクの離型性を良好にするためには、型材として酸化物
との密着性が小さいPtやPtの合金、あるいはダイヤ
モンド状炭素膜、ダイヤモンド、ガラス状炭素、熱分解
炭素、高密度グラファイト等の炭素系材料やフッ素系の
材料が適している。また、照射する高エネルギー光とし
て、エキシマレーザ、YAGレーザの高調波、エキシマ
ランプ、SOR光等が使用できる。高エネルギー光の照
射によりSiアルコレートがSiO2膜に変化した後、
胴型と転写型に機械的な外力あるいは超音波振動等を加
えて離型させることにより複合型の断面段階状、また
は、断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイ
ナリー光学レンズが得られる。Siアルコレートはアモ
ルファスのSiO2膜に変化するので、レンズブランク
と同質かつ屈折率が等しくなることから、実効的にレン
ズブランク材料で断面階段状、または、断面ノコギリ歯
状の回折パターン形状を有するバイナリー光学レンズを
作ったことと等価になる。なお、Siアルコレートの加
水分解生成物を作成する段階では、加える水の量によっ
てできるゲルの状態が変化する。Siアルコレートに対
する水の量をモル比で10〜25とした。モル比が10
よりも小さい時には、ゲルが粉末状になり、モル比が2
5よりも大きくなるとSiO2膜に亀裂が生じる場合が
ある。また、所望の粘度に達した加水分解生成物にアセ
ト酢酸エチル、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン
のようなβ−ジケトンを加えて、紫外線が照射されるま
で硬化反応を抑えることもできる。
【0022】また、金属アルコレートから酸化物の膜に
するときに熱エネルギーを用いないため、レンズブラン
クがガラスだけでなくプラスチックの場合にも適用する
ことができる。以下、図面を参照しながら具体的実施例
を説明する。 (第1の実施例)図1は、本実施例に用いる型の構造を
示す側断面図である。図中、1は成形型、2は胴型、3
は転写型、5はクランプリング、6は金属アルコレー
ト、7はレンズブランク、9は位置センサである。
するときに熱エネルギーを用いないため、レンズブラン
クがガラスだけでなくプラスチックの場合にも適用する
ことができる。以下、図面を参照しながら具体的実施例
を説明する。 (第1の実施例)図1は、本実施例に用いる型の構造を
示す側断面図である。図中、1は成形型、2は胴型、3
は転写型、5はクランプリング、6は金属アルコレー
ト、7はレンズブランク、9は位置センサである。
【0023】図2は複合型の断面階段状、または、断面
ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイナリー光
学レンズが形成された状態を示す側断面図である。図
中、10は金属アルコレートの酸化物層、11は4eV
以上の高エネルギー光である。図1及び図2において、
転写型3にSiアルコレートの加水分解生成物を注入し
た。Siアルコレートの加水分解生成物は、Si(OC2
H5)4:25g、Siアルコレートに対して14モルの
水と0.03モルのHCl、30mlのC2H5OHの水
溶液を1日間放置して粘度調整したものを用いた。石英
ガラス製のレンズブランク7を、Siアルコレートの加
水分解生成物を注入した転写型3に配置し、レンズブラ
ンクをクランプリング5で固定した後、胴型2と転写型
3の相対位置が所望の位置になるようにセンサ9でモニ
タしながら成形を行なった。このとき、波長146nm
のエキシマランプを光源としてクランプリング5側より
40分間照射した。転写型はWCを主成分とする超硬合
金を所望の断面ノコギリ歯状の回折パターン形状に超精
密加工したもので、その転写面にダイヤモンド状炭素膜
を70nmの厚さに形成したものを用いた。この後、不
図示の機構により転写型3とレンズブランク7を離型し
た。形成されたSiO2層はアモルファスで離型後も亀
裂やレンズブランクからの剥離は見られず十分な機械的
強度を持っていた。
ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイナリー光
学レンズが形成された状態を示す側断面図である。図
中、10は金属アルコレートの酸化物層、11は4eV
以上の高エネルギー光である。図1及び図2において、
転写型3にSiアルコレートの加水分解生成物を注入し
た。Siアルコレートの加水分解生成物は、Si(OC2
H5)4:25g、Siアルコレートに対して14モルの
水と0.03モルのHCl、30mlのC2H5OHの水
溶液を1日間放置して粘度調整したものを用いた。石英
ガラス製のレンズブランク7を、Siアルコレートの加
水分解生成物を注入した転写型3に配置し、レンズブラ
ンクをクランプリング5で固定した後、胴型2と転写型
3の相対位置が所望の位置になるようにセンサ9でモニ
タしながら成形を行なった。このとき、波長146nm
のエキシマランプを光源としてクランプリング5側より
40分間照射した。転写型はWCを主成分とする超硬合
金を所望の断面ノコギリ歯状の回折パターン形状に超精
密加工したもので、その転写面にダイヤモンド状炭素膜
を70nmの厚さに形成したものを用いた。この後、不
図示の機構により転写型3とレンズブランク7を離型し
た。形成されたSiO2層はアモルファスで離型後も亀
裂やレンズブランクからの剥離は見られず十分な機械的
強度を持っていた。
【0024】また、同様にして作製したサンプルのSi
O2膜の屈折率をエリプソメータにより測定したところ
波長632.8nmで、レンズブランク7と同じ1.4
6であった。作製した断面ノコギリ歯状の回折パターン
形状を有するバイナリー光学レンズをKrFエキシマレ
ーザ光学系やArFエキシマレーザ光学系に使用しても
透過率の低下やレーザによるダメージ等の問題が発生し
なかった。
O2膜の屈折率をエリプソメータにより測定したところ
波長632.8nmで、レンズブランク7と同じ1.4
6であった。作製した断面ノコギリ歯状の回折パターン
形状を有するバイナリー光学レンズをKrFエキシマレ
ーザ光学系やArFエキシマレーザ光学系に使用しても
透過率の低下やレーザによるダメージ等の問題が発生し
なかった。
【0025】(第2の実施例)第1の実施例で形状形成
に用いた材料を、Si(OC2H5)4:25g、Siアル
コレートに対して50モル%のAl(OisoC3H7)3と1
7モルの水、0.3gのHCl、37.6gのC2H5O
Hの水溶液を1.5日間放置して粘度調整したものにア
セト酢酸エチルをSi、Alの総量に対して0.05モ
ルを混合したものを用いたほかは、第1の実施例と同じ
装置を用いて、同じ条件でガラス(BK7)製レンズブ
ランク上に所望の形状を形成した。この後、第1の実施
例と同じ機構により転写型とレンズブランクを離型し
た。成形されたAl2O3−SiO2層はアモルファスで
離型後も亀裂やレンズブランクからの剥離は見られず十
分な機械的強度を持っていた。
に用いた材料を、Si(OC2H5)4:25g、Siアル
コレートに対して50モル%のAl(OisoC3H7)3と1
7モルの水、0.3gのHCl、37.6gのC2H5O
Hの水溶液を1.5日間放置して粘度調整したものにア
セト酢酸エチルをSi、Alの総量に対して0.05モ
ルを混合したものを用いたほかは、第1の実施例と同じ
装置を用いて、同じ条件でガラス(BK7)製レンズブ
ランク上に所望の形状を形成した。この後、第1の実施
例と同じ機構により転写型とレンズブランクを離型し
た。成形されたAl2O3−SiO2層はアモルファスで
離型後も亀裂やレンズブランクからの剥離は見られず十
分な機械的強度を持っていた。
【0026】また、同様にして作製したサンプルのAl
2O3−SiO2膜の屈折率をエリプソメータにより測定
したところ波長632.8nmで、レンズブランクと同
じ1.52であった。作製したノコギリ歯状の回折パタ
ーン形状を有するバイナリー光学レンズをカメラ用レン
ズ光学系に使用しても透過率の低下や割れ、離型等の問
題が発生しなかった。
2O3−SiO2膜の屈折率をエリプソメータにより測定
したところ波長632.8nmで、レンズブランクと同
じ1.52であった。作製したノコギリ歯状の回折パタ
ーン形状を有するバイナリー光学レンズをカメラ用レン
ズ光学系に使用しても透過率の低下や割れ、離型等の問
題が発生しなかった。
【0027】(第3の実施例)第1の実施例で形状形成
に用いた材料を、Si(OC2H5)4:25g、Siアル
コレートに対して50モル%のAl(OisoC3H7)3と1
7モルの水、0.3gのHCl、37.6gのC2H5O
Hの水溶液を1.5日間放置して粘度調整したものにア
セチルアセトンをSi、Alの総量に応じて0.1モル
を混合したものを用いたほかは、第1の実施例と同じ装
置を用いて、同じ条件でプラスチックレンズブランク
(日本ゼオン社製、ゼオネックス−280)上に所望の
形状を形成した。この後、第1の実施例と同じ機構によ
り転写型とレンズブランクを離型した。成形されたAl
2O3−SiO2層はアモルファスで離型後も亀裂やレン
ズブランクからの剥離は見られず十分な機械的強度を持
っていた。また、同様にして作製したサンプルのAl2
O3−SiO2膜の屈折率をエリプソメータにより測定し
たところ波長632.8nmで、レンズブランクと同じ
1.53であった。作製した断面階段状の回折パターン
形状を有するバイナリー光学レンズをカメラ用レンズ光
学系に使用しても透過率の低下や割れ、剥離等の問題が
発生しなかった。
に用いた材料を、Si(OC2H5)4:25g、Siアル
コレートに対して50モル%のAl(OisoC3H7)3と1
7モルの水、0.3gのHCl、37.6gのC2H5O
Hの水溶液を1.5日間放置して粘度調整したものにア
セチルアセトンをSi、Alの総量に応じて0.1モル
を混合したものを用いたほかは、第1の実施例と同じ装
置を用いて、同じ条件でプラスチックレンズブランク
(日本ゼオン社製、ゼオネックス−280)上に所望の
形状を形成した。この後、第1の実施例と同じ機構によ
り転写型とレンズブランクを離型した。成形されたAl
2O3−SiO2層はアモルファスで離型後も亀裂やレン
ズブランクからの剥離は見られず十分な機械的強度を持
っていた。また、同様にして作製したサンプルのAl2
O3−SiO2膜の屈折率をエリプソメータにより測定し
たところ波長632.8nmで、レンズブランクと同じ
1.53であった。作製した断面階段状の回折パターン
形状を有するバイナリー光学レンズをカメラ用レンズ光
学系に使用しても透過率の低下や割れ、剥離等の問題が
発生しなかった。
【0028】(第4の実施例)第1の実施例で形状形成
に用いた材料を、Si(OC2H5)4:25g、Siアル
コレートに対して20モル%のTi(OisoC3H7)4と1
5モルの水、0.3gのHCl、37.6gのC2H5O
Hの水溶液を2日間放置して粘度調整したものにベンゾ
イルアセトンをSi、Alの総量に対して0.1モルを
混合したものを用いたほかは、図3及び図4に示す装置
を用いて、同じ条件でガラス製(SK12)平板レンズ
ブランク上に所望の形状を形成した。この後、第1の実
施例と同じ機構により転写型と平板レンズブランクを離
型した。なお、図3及び図4に示す装置は、型の転写面
の断面が階段状である点以外は、第1の実施例で用いた
装置と同様の構成であるので、同一機能部分には同一符
号を付してその説明を省略する。成形されたTiO2−
SiO2層はアモルファスで離型後も亀裂や平板レンズ
ブランクからの離型は見られず十分な機械的強度を持っ
ていた。また、同様にして作製したサンプルのTiO2
−SiO2膜の屈折率をエリプソメータにより測定した
ところ波長632.8nmで、平板レンズブランクと同
じ1.58であった。作製した断面階段状の回折パター
ン形状を有するバイナリー光学レンズをカメラ用レンズ
光学系に使用しても透過率の低下や割れ、剥離等の問題
が発生しなかった。
に用いた材料を、Si(OC2H5)4:25g、Siアル
コレートに対して20モル%のTi(OisoC3H7)4と1
5モルの水、0.3gのHCl、37.6gのC2H5O
Hの水溶液を2日間放置して粘度調整したものにベンゾ
イルアセトンをSi、Alの総量に対して0.1モルを
混合したものを用いたほかは、図3及び図4に示す装置
を用いて、同じ条件でガラス製(SK12)平板レンズ
ブランク上に所望の形状を形成した。この後、第1の実
施例と同じ機構により転写型と平板レンズブランクを離
型した。なお、図3及び図4に示す装置は、型の転写面
の断面が階段状である点以外は、第1の実施例で用いた
装置と同様の構成であるので、同一機能部分には同一符
号を付してその説明を省略する。成形されたTiO2−
SiO2層はアモルファスで離型後も亀裂や平板レンズ
ブランクからの離型は見られず十分な機械的強度を持っ
ていた。また、同様にして作製したサンプルのTiO2
−SiO2膜の屈折率をエリプソメータにより測定した
ところ波長632.8nmで、平板レンズブランクと同
じ1.58であった。作製した断面階段状の回折パター
ン形状を有するバイナリー光学レンズをカメラ用レンズ
光学系に使用しても透過率の低下や割れ、剥離等の問題
が発生しなかった。
【0029】[第2の実施形態]第2の実施形態は、カメ
ラ、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の光学系に用い
られる非球面レンズにおいて、エネルギー硬化型樹脂の
代わりに金属アルコレートの加水分解生成物を用い、4
eV以上のエネルギーの光を照射することにより、基材
の屈折率に依存することなく、紫外線領域でも使用する
ことができる非球面複合光学素子の製造方法を提供する
ものである。
ラ、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の光学系に用い
られる非球面レンズにおいて、エネルギー硬化型樹脂の
代わりに金属アルコレートの加水分解生成物を用い、4
eV以上のエネルギーの光を照射することにより、基材
の屈折率に依存することなく、紫外線領域でも使用する
ことができる非球面複合光学素子の製造方法を提供する
ものである。
【0030】本実施形態による非球面レンズは、ガラス
材料もしくはプラスチック材料からなり、光学歪みが除
かれたレンズブランク上に、このレンズブランクを形成
する基材材料と屈折率がマッチングした金属アルコレー
トからなる酸化物層を、高エネルギーの光照射によって
形成することにより製造される。また、本実施形態の非
球面複合光学素子の製造方法は、組立時に気密性を持
ち、少なくとも二つに分割でき、レンズ成形面を形成す
る少なくとも一方の面が4eV以上の光を透過する材料
からなる型を用い、レンズブランクを所望形状のキャビ
ティに設置し、レンズブランクと型面との間の空隙に、
レンズブランクと同一の屈折率になる金属アルコレート
を充填した後、成形用型の外部より4eV以上の光を照
射して酸化物層に変化させる。
材料もしくはプラスチック材料からなり、光学歪みが除
かれたレンズブランク上に、このレンズブランクを形成
する基材材料と屈折率がマッチングした金属アルコレー
トからなる酸化物層を、高エネルギーの光照射によって
形成することにより製造される。また、本実施形態の非
球面複合光学素子の製造方法は、組立時に気密性を持
ち、少なくとも二つに分割でき、レンズ成形面を形成す
る少なくとも一方の面が4eV以上の光を透過する材料
からなる型を用い、レンズブランクを所望形状のキャビ
ティに設置し、レンズブランクと型面との間の空隙に、
レンズブランクと同一の屈折率になる金属アルコレート
を充填した後、成形用型の外部より4eV以上の光を照
射して酸化物層に変化させる。
【0031】ここで用いる金属アルコレートは、単独の
アルコレートであればM(OR)nで示されるもので、M
は金属でSi、Ti、Al、Zr、Ta、Hf等であ
り、(OR)nはアルコキシル基である。ここで、nは金
属アルコレート中の金属元素の価数で、通常、Siは
4、Alは3などである。この2種以上の金属アルコレ
ートをある割合で混合することにより、混合する金属ア
ルコレートから形成される酸化物の屈折率の範囲n=
1.45〜2.2で任意の屈折率を得ることができる。
例えば、SiとM(Ti,Al,Zr)との比が4:1と
すると(Si4n/5Mn/5)On-1(OR)2n+2で示すことが
できる。具体的には、Si(OC2H5)4:シリコンテト
ラエトキシド、Al(OisoC3H7)3:アルミニウムイソ
プロキシド、Ti(OisoC3H7)4:チタンイソプロキシ
ド等が挙げられる。金属アルコレートにおける混合アル
コレート膜の屈折率は、Roger W Philli
ps,Jerry W Dodds,Applied
Optics,Vol.20,No.1,pp40〜4
7にみられるように、例えばSiとZrの混合アルコレ
ートの加水分解生成物では、n=1.45〜2.0、S
iとAlの混合アルコレートの加水分解生成物ではn=
1.45〜1.6の範囲で屈折率を変えることができ
る。特に、紫外領域で用いる場合には、Si、Al、Z
r、Hfのアルコレートが使用できる。更に、5eV以
上の高エネルギー領域(波長248nm以下)で使用で
きる金属アルコレートとしてはSi、Alのアルコレー
トがある。このうちSiアルコレートとしては種々のも
のが使用できるが、例えばエチルシリケートSi5O
4(OC2H5)12等を選択すればよい。その他にもシリコ
ンテトラエトキシドSi(OC2H5)4等のSinOn-1
(OC2H5)2n+2に代表されるSinOn-1(OR)2n+2(R
は置換または非置換の炭化水素基でnは1以上)やRn
Si(OR)4-n等が使用できる。
アルコレートであればM(OR)nで示されるもので、M
は金属でSi、Ti、Al、Zr、Ta、Hf等であ
り、(OR)nはアルコキシル基である。ここで、nは金
属アルコレート中の金属元素の価数で、通常、Siは
4、Alは3などである。この2種以上の金属アルコレ
ートをある割合で混合することにより、混合する金属ア
ルコレートから形成される酸化物の屈折率の範囲n=
1.45〜2.2で任意の屈折率を得ることができる。
例えば、SiとM(Ti,Al,Zr)との比が4:1と
すると(Si4n/5Mn/5)On-1(OR)2n+2で示すことが
できる。具体的には、Si(OC2H5)4:シリコンテト
ラエトキシド、Al(OisoC3H7)3:アルミニウムイソ
プロキシド、Ti(OisoC3H7)4:チタンイソプロキシ
ド等が挙げられる。金属アルコレートにおける混合アル
コレート膜の屈折率は、Roger W Philli
ps,Jerry W Dodds,Applied
Optics,Vol.20,No.1,pp40〜4
7にみられるように、例えばSiとZrの混合アルコレ
ートの加水分解生成物では、n=1.45〜2.0、S
iとAlの混合アルコレートの加水分解生成物ではn=
1.45〜1.6の範囲で屈折率を変えることができ
る。特に、紫外領域で用いる場合には、Si、Al、Z
r、Hfのアルコレートが使用できる。更に、5eV以
上の高エネルギー領域(波長248nm以下)で使用で
きる金属アルコレートとしてはSi、Alのアルコレー
トがある。このうちSiアルコレートとしては種々のも
のが使用できるが、例えばエチルシリケートSi5O
4(OC2H5)12等を選択すればよい。その他にもシリコ
ンテトラエトキシドSi(OC2H5)4等のSinOn-1
(OC2H5)2n+2に代表されるSinOn-1(OR)2n+2(R
は置換または非置換の炭化水素基でnは1以上)やRn
Si(OR)4-n等が使用できる。
【0032】本実施形態による非球面光学素子を製造す
る方法では、所望の形状、例えば非球面形状を有する超
精密に加工された型に、例えば縮合反応を起こさせて粘
度を調整したSiアルコレートを滴下あるいは注入した
後、石英製のレンズブランクを配置する。成形型は、ア
ルコレート層に所定の表面形状を転写するための転写型
とこれを移動可能に保持してアルコレート層の外周面を
規定する胴型からなり、この胴型と転写型の相対位置を
センサにより検出することにより所望の形状を得るよう
にする。ここでSiアルコレートはあらかじめ加水分解
したものを用いる。加水分解においてはその条件、触媒
は特に制限がなく、定法に従って加水分解を行えばよ
い。この後、円環状の胴型を介し、4eV以上のエネル
ギーの光を照射することにより加水分解、重縮合反応が
促進し、SiアルコレートはアモルファスのSiO2膜
に変化する。この時、溶媒のアルコールやエステルは開
放部より揮発する。金属アルコレートは酸化物に変化す
るために型材との密着性が高く、このため転写型とレン
ズブランクの離型性を良好にするためには、型材として
酸化物との密着性が小さいPtやPtの合金、あるいは
ダイヤモンド状炭素膜、ダイヤモンド、ガラス状炭素、
熱分解炭素、高密度グラファイト等の炭素系材料やフッ
素系の材料が適している。また、照射する高エネルギー
光として、エキシマレーザ、YAGレーザの高調波、エ
キシマランプ、SOR光等が使用できる。高エネルギー
光の照射によりSiアルコレートがSiO2膜に変化し
た後、胴型と転写型に機械的な外力あるいは超音波振動
等を加えて離型させることにより複合型の非球面レンズ
が得られる。SiアルコレートはアモルファスのSiO
2膜に変化するので、レンズブランクと同質かつ屈折率
が等しくなることから、実効的にレンズブランク材料で
非球面レンズを作ったことと等価になる。なお、Siア
ルコレートの加水分解生成物を作成する段階では加える
水の量によってできるゲルの状態が変化する。Siアル
コレートに対する水の量をモル比で10〜25とした。
モル比が10よりも小さい時には、ゲルが粉末状にな
り、モル比が25よりも大きくなるとSiO2膜に亀裂
が生じる場合がある。
る方法では、所望の形状、例えば非球面形状を有する超
精密に加工された型に、例えば縮合反応を起こさせて粘
度を調整したSiアルコレートを滴下あるいは注入した
後、石英製のレンズブランクを配置する。成形型は、ア
ルコレート層に所定の表面形状を転写するための転写型
とこれを移動可能に保持してアルコレート層の外周面を
規定する胴型からなり、この胴型と転写型の相対位置を
センサにより検出することにより所望の形状を得るよう
にする。ここでSiアルコレートはあらかじめ加水分解
したものを用いる。加水分解においてはその条件、触媒
は特に制限がなく、定法に従って加水分解を行えばよ
い。この後、円環状の胴型を介し、4eV以上のエネル
ギーの光を照射することにより加水分解、重縮合反応が
促進し、SiアルコレートはアモルファスのSiO2膜
に変化する。この時、溶媒のアルコールやエステルは開
放部より揮発する。金属アルコレートは酸化物に変化す
るために型材との密着性が高く、このため転写型とレン
ズブランクの離型性を良好にするためには、型材として
酸化物との密着性が小さいPtやPtの合金、あるいは
ダイヤモンド状炭素膜、ダイヤモンド、ガラス状炭素、
熱分解炭素、高密度グラファイト等の炭素系材料やフッ
素系の材料が適している。また、照射する高エネルギー
光として、エキシマレーザ、YAGレーザの高調波、エ
キシマランプ、SOR光等が使用できる。高エネルギー
光の照射によりSiアルコレートがSiO2膜に変化し
た後、胴型と転写型に機械的な外力あるいは超音波振動
等を加えて離型させることにより複合型の非球面レンズ
が得られる。SiアルコレートはアモルファスのSiO
2膜に変化するので、レンズブランクと同質かつ屈折率
が等しくなることから、実効的にレンズブランク材料で
非球面レンズを作ったことと等価になる。なお、Siア
ルコレートの加水分解生成物を作成する段階では加える
水の量によってできるゲルの状態が変化する。Siアル
コレートに対する水の量をモル比で10〜25とした。
モル比が10よりも小さい時には、ゲルが粉末状にな
り、モル比が25よりも大きくなるとSiO2膜に亀裂
が生じる場合がある。
【0033】また、金属アルコレートから酸化物の膜に
するときに熱エネルギーを用いないため、レンズブラン
クがガラスだけでなくプラスチックの場合にも適用する
ことができる。以下、図面を参照しながら具体的実施例
を説明する。 (第1の実施例)図5は、本実施例に用いた型の構造を
示す側断面図である。図中、21は成形型、22は胴
型、23は転写型、24はクランプリング、25は金属
アルコレート、26はレンズブランク、27は位置セン
サである。
するときに熱エネルギーを用いないため、レンズブラン
クがガラスだけでなくプラスチックの場合にも適用する
ことができる。以下、図面を参照しながら具体的実施例
を説明する。 (第1の実施例)図5は、本実施例に用いた型の構造を
示す側断面図である。図中、21は成形型、22は胴
型、23は転写型、24はクランプリング、25は金属
アルコレート、26はレンズブランク、27は位置セン
サである。
【0034】図6は複合型の光学素子が形成された状態
を示す側断面図である。図中、28は金属アルコレート
の酸化物層、29は4eV以上の高エネルギー光であ
る。図5及び図6に示す転写型3にSiアルコレートの
加水分解生成物を注入した。Siアルコレートの加水分
解生成物は、Si(OC2H5)4:25g、Siアルコレ
ートに対して10モルの水と0.03モルのHCl、3
0mlのC2H5OHの水溶液を1日間粘度調整したもの
を用いた。石英ガラス製のレンズブランク26を、Si
アルコレートの加水分解生成物を注入した転写型23に
配置し、レンズブランクをクランプリング24で固定し
た後、胴型22と転写型23の相対位置が所望の位置に
なるようにセンサ27でモニタしながら形成した。この
とき波長146nmのエキシマランプを光源としてクラ
ンプリング24側より3時間照射した。転写型はWCを
主成分とする超硬合金を所望の非球面形状に超精密加工
したもので、その転写面にダイヤモンド状炭素膜を70
nmの厚さに形成したものを用いた。この後、不図示の
機構により転写型23とレンズブランク26を離型し
た。形成されたSiO2層はアモルファスで離型後も亀
裂やレンズブランクからの剥離は見られず十分な機械的
強度を持っていた。
を示す側断面図である。図中、28は金属アルコレート
の酸化物層、29は4eV以上の高エネルギー光であ
る。図5及び図6に示す転写型3にSiアルコレートの
加水分解生成物を注入した。Siアルコレートの加水分
解生成物は、Si(OC2H5)4:25g、Siアルコレ
ートに対して10モルの水と0.03モルのHCl、3
0mlのC2H5OHの水溶液を1日間粘度調整したもの
を用いた。石英ガラス製のレンズブランク26を、Si
アルコレートの加水分解生成物を注入した転写型23に
配置し、レンズブランクをクランプリング24で固定し
た後、胴型22と転写型23の相対位置が所望の位置に
なるようにセンサ27でモニタしながら形成した。この
とき波長146nmのエキシマランプを光源としてクラ
ンプリング24側より3時間照射した。転写型はWCを
主成分とする超硬合金を所望の非球面形状に超精密加工
したもので、その転写面にダイヤモンド状炭素膜を70
nmの厚さに形成したものを用いた。この後、不図示の
機構により転写型23とレンズブランク26を離型し
た。形成されたSiO2層はアモルファスで離型後も亀
裂やレンズブランクからの剥離は見られず十分な機械的
強度を持っていた。
【0035】また、同様にして作製したサンプルのSi
O2膜の屈折率をエリプソメータにより測定したところ
波長632.8nmで、レンズブランクと同じ1.46
であった。作製した非球面レンズをKrFエキシマレー
ザ光学系やArFエキシマレーザ光学系に使用しても透
過率の低下やレーザによるダメージ等の問題が発生しな
かった。
O2膜の屈折率をエリプソメータにより測定したところ
波長632.8nmで、レンズブランクと同じ1.46
であった。作製した非球面レンズをKrFエキシマレー
ザ光学系やArFエキシマレーザ光学系に使用しても透
過率の低下やレーザによるダメージ等の問題が発生しな
かった。
【0036】(第2の実施例)第1の実施例で形状形成
に用いた材料を、Si(OC2H5)4:25g、Siアル
コレートに対して50モル%のAl(OisoC3H7)3と1
2モルの水、0.3gのHCl、37.6gのC2H5O
Hの水溶液を1.5日間粘度調整したものを用いたほか
は、第1の実施例と同じ装置を用いて、同じ条件でガラ
ス(BK7)製レンズブランク上に所望の形状を形成し
た。この後、第1の実施例と同じ機構により転写型とレ
ンズブランクを離型した。成形されたAl2O3−SiO
2層はアモルファスで離型後も亀裂やレンズブランクか
らの剥離は見られず十分な機械的強度を持っていた。
に用いた材料を、Si(OC2H5)4:25g、Siアル
コレートに対して50モル%のAl(OisoC3H7)3と1
2モルの水、0.3gのHCl、37.6gのC2H5O
Hの水溶液を1.5日間粘度調整したものを用いたほか
は、第1の実施例と同じ装置を用いて、同じ条件でガラ
ス(BK7)製レンズブランク上に所望の形状を形成し
た。この後、第1の実施例と同じ機構により転写型とレ
ンズブランクを離型した。成形されたAl2O3−SiO
2層はアモルファスで離型後も亀裂やレンズブランクか
らの剥離は見られず十分な機械的強度を持っていた。
【0037】また、同様にして作製したサンプルのAl
2O3−SiO2膜の屈折率をエリプソメータにより測定
したところ波長632.8nmで、レンズブランクと同
じ1.52であった。作製した非球面レンズをカメラ用
レンズ光学系に使用しても透過率の低下や割れ、剥離等
の問題が発生しなかった。 (第3の実施例)第1の実施例で形状形成に用いた材料
を、Si(OC2H5)4:25g、Siアルコレートに対
して50モル%のAl(OisoC3H7)3と12モルの水、
0.3gのHCl、37.6gのC2H5OHの水溶液を
1.5日間粘度調整したものを用いたほかは、第1の実
施例と同じ装置を用いて、同じ条件でプラスチックレン
ズブランク(日本ゼオン社製、ゼオネックス−280)
上に所望の形状を形成した。この後、第1の実施例と同
じ機構により転写型とレンズブランクを離型した。成形
されたAl2O3−SiO2層はアモルファスで離型後も
亀裂やレンズブランクからの剥離は見られず十分な機械
的強度を持っていた。また、同様にして作製したサンプ
ルのAl2O3−SiO2膜の屈折率をエリプソメータに
より測定したところ波長632.8nmで、レンズブラ
ンクと同じ1.53であった。作製した非球面レンズを
カメラ用レンズ光学系に使用しても透過率の低下や割
れ、剥離等の問題が発生しなかった。
2O3−SiO2膜の屈折率をエリプソメータにより測定
したところ波長632.8nmで、レンズブランクと同
じ1.52であった。作製した非球面レンズをカメラ用
レンズ光学系に使用しても透過率の低下や割れ、剥離等
の問題が発生しなかった。 (第3の実施例)第1の実施例で形状形成に用いた材料
を、Si(OC2H5)4:25g、Siアルコレートに対
して50モル%のAl(OisoC3H7)3と12モルの水、
0.3gのHCl、37.6gのC2H5OHの水溶液を
1.5日間粘度調整したものを用いたほかは、第1の実
施例と同じ装置を用いて、同じ条件でプラスチックレン
ズブランク(日本ゼオン社製、ゼオネックス−280)
上に所望の形状を形成した。この後、第1の実施例と同
じ機構により転写型とレンズブランクを離型した。成形
されたAl2O3−SiO2層はアモルファスで離型後も
亀裂やレンズブランクからの剥離は見られず十分な機械
的強度を持っていた。また、同様にして作製したサンプ
ルのAl2O3−SiO2膜の屈折率をエリプソメータに
より測定したところ波長632.8nmで、レンズブラ
ンクと同じ1.53であった。作製した非球面レンズを
カメラ用レンズ光学系に使用しても透過率の低下や割
れ、剥離等の問題が発生しなかった。
【0038】(第4の実施例)第1の実施例で形状形成
に用いた材料を、Si(OC2H5)4:25g、Siアル
コレートに対して20モル%のTi(OisoC3H7)4と1
5モルの水、0.3gのHCl、37.6gのC2H5O
Hの水溶液を2日間粘度調整したものを用いたほかは、
第1の実施例と同じ装置を用いて、同じ条件でガラス製
(SK12)レンズブランク上に所望の形状を形成し
た。この後、第1の実施例と同じ機構により転写型とレ
ンズブランクを離型した。成形されたTiO2−SiO2
層はアモルファスで離型後も亀裂や平板レンズブランク
からの離型は見られず十分な機械的強度を持っていた。
また、同様にして作製したサンプルのAl2O3−SiO
2膜の屈折率をエリプソメータにより測定したところ波
長632.8nmで、レンズブランクと同じ1.58で
あった。作製した非球面レンズをカメラ用レンズ光学系
に使用しても透過率の低下や割れ、剥離等の問題が発生
しなかった。
に用いた材料を、Si(OC2H5)4:25g、Siアル
コレートに対して20モル%のTi(OisoC3H7)4と1
5モルの水、0.3gのHCl、37.6gのC2H5O
Hの水溶液を2日間粘度調整したものを用いたほかは、
第1の実施例と同じ装置を用いて、同じ条件でガラス製
(SK12)レンズブランク上に所望の形状を形成し
た。この後、第1の実施例と同じ機構により転写型とレ
ンズブランクを離型した。成形されたTiO2−SiO2
層はアモルファスで離型後も亀裂や平板レンズブランク
からの離型は見られず十分な機械的強度を持っていた。
また、同様にして作製したサンプルのAl2O3−SiO
2膜の屈折率をエリプソメータにより測定したところ波
長632.8nmで、レンズブランクと同じ1.58で
あった。作製した非球面レンズをカメラ用レンズ光学系
に使用しても透過率の低下や割れ、剥離等の問題が発生
しなかった。
【0039】なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範
囲で、上記実施形態を修正又は変形したものに適用可能
である。
囲で、上記実施形態を修正又は変形したものに適用可能
である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カメラ、プリンタ、複写機、ファクシミリ、光磁気記録
媒体用光ヘッド等の光学系に用いられる断面階段状、又
は、断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイ
ナリー光学レンズにおいて、エネルギー硬化型樹脂の替
わりに金属アルコレートの加水分解生成物を用い、4e
V以上のエネルギーの光を照射することにより、基材の
屈折率に依存することなく、紫外線領域でも使用するこ
とができ、また、熱を用いないためレンズブランクとし
てプラスチック材料も使用可能な断面階段状、または、
断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイナリ
ー光学レンズの製造方法が提供できる。
カメラ、プリンタ、複写機、ファクシミリ、光磁気記録
媒体用光ヘッド等の光学系に用いられる断面階段状、又
は、断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイ
ナリー光学レンズにおいて、エネルギー硬化型樹脂の替
わりに金属アルコレートの加水分解生成物を用い、4e
V以上のエネルギーの光を照射することにより、基材の
屈折率に依存することなく、紫外線領域でも使用するこ
とができ、また、熱を用いないためレンズブランクとし
てプラスチック材料も使用可能な断面階段状、または、
断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有するバイナリ
ー光学レンズの製造方法が提供できる。
【0041】また、カメラ、プリンタ、複写機、ファク
シミリ等の光学系に用いられる非球面レンズにおいて、
エネルギー硬化型樹脂の替わりに金属アルコレートの加
水分解生成物を用い、4eV以上のエネルギーの光を照
射することにより、基材の屈折率に依存することなく、
紫外線領域でも使用することができ、また、熱を用いな
いためレンズブランクとしてプラスチック材料も使用可
能な非球面複合光学素子の製造方法が提供できる。
シミリ等の光学系に用いられる非球面レンズにおいて、
エネルギー硬化型樹脂の替わりに金属アルコレートの加
水分解生成物を用い、4eV以上のエネルギーの光を照
射することにより、基材の屈折率に依存することなく、
紫外線領域でも使用することができ、また、熱を用いな
いためレンズブランクとしてプラスチック材料も使用可
能な非球面複合光学素子の製造方法が提供できる。
【図1】断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有する
型の側断面図である。。
型の側断面図である。。
【図2】断面ノコギリ歯状の回折パターン形状を有する
バイナリー光学レンズが形成された状態を示す側断面図
である。
バイナリー光学レンズが形成された状態を示す側断面図
である。
【図3】断面階段状の回折パターン形状を有する型の側
断面図である。
断面図である。
【図4】複合型の断面階段状の回折パターン形状を有す
るバイナリー光学レンズが形成された状態を示す側断面
図である。
るバイナリー光学レンズが形成された状態を示す側断面
図である。
【図5】非球面レンズを成形するための型の構造を示す
側面図である。
側面図である。
【図6】非球面レンズが形成された状態を示す断面図で
ある。
ある。
1 成形型 2 胴型 3 転写型(断面ノコギリ歯状の回折パターン) 4 転写型(断面階段状の回折パターン) 5 クランプリング 6 金属アルコレート 7 レンズブランク 8 平板レンズブランク 9 位置センサ 10 金属アルコレート酸化物 11 4eV以上の高エネルギー光
Claims (11)
- 【請求項1】 光学素子基材表面に金属アルコレートを
供給し、光学素子成形用型により押圧して光学素子基材
上に凸凹を有する形状の酸化物層を形成することを特徴
とするバイナリー光学素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記光学素子基材上に凸凹を有する形状
を有する酸化物層を形成する時、4eV以上のエネルギ
ーを有する光を照射することを特徴とする請求項1に記
載のバイナリー光学素子の製造方法。 - 【請求項3】 前記光学素子基材上に形成される凸凹を
有する形状が断面階段状、又は、断面ノコギリ歯状の回
折パターン形状であることを特徴とする請求項1に記載
のバイナリー光学素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記光学素子基材が石英であることを特
徴とする請求項1に記載のバイナリー光学素子の製造方
法。 - 【請求項5】 前記金属アルコレートがシリコンアルコ
レートであることを特徴とする請求項1に記載のバイナ
リー光学素子の製造方法。 - 【請求項6】 前記金属アルコレートが2種類以上の金
属アルコレートの複合物であることを特徴とする請求項
1に記載のバイナリー光学素子の製造方法。 - 【請求項7】 光学素子基材表面に金属アルコレートを
供給し、光学素子成形用型により押圧して光学素子基材
上に非球面形状を有する酸化物層を形成することを特徴
とする非球面複合光学素子の製造方法。 - 【請求項8】 前記光学素子基材上に非球面形状を有す
る酸化物層を形成する時、4eV以上のエネルギーを有
する光を照射することを特徴とする請求項7に記載の非
球面複合光学素子の製造方法。 - 【請求項9】 前記光学素子基材が石英であることを特
徴とする請求項7に記載の非球面複合光学素子の製造方
法。 - 【請求項10】 前記金属アルコレートがシリコンアル
コレートであることを特徴とする請求項7に記載の非球
面複合光学素子の製造方法。 - 【請求項11】 前記金属アルコレートが2種類以上の
金属アルコレートの複合物であることを特徴とする請求
項7に記載の非球面複合光学素子の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30300296A JPH10142410A (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | バイナリー光学素子及び非球面複合光学素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30300296A JPH10142410A (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | バイナリー光学素子及び非球面複合光学素子の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10142410A true JPH10142410A (ja) | 1998-05-29 |
Family
ID=17915763
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30300296A Withdrawn JPH10142410A (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | バイナリー光学素子及び非球面複合光学素子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10142410A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6535680B1 (en) | 1999-09-16 | 2003-03-18 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Process for producing an article having a predetermined surface shape and optical waveguide element |
| US6721485B1 (en) | 1999-08-04 | 2004-04-13 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Echelon diffraction grating and optical waveguide element |
| WO2010073675A1 (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-01 | パナソニック株式会社 | 回折光学素子の製造方法および回折光学素子 |
| US8896923B2 (en) | 2006-05-10 | 2014-11-25 | Oji Holdings Corporation | Corrugated pattern forming sheet, and methods for manufacturing antireflector, retardation plate, original process sheet plate, and optical element |
| JP2015533759A (ja) * | 2012-09-10 | 2015-11-26 | サン−ゴバン グラス フランス | 表面構造化基材上に被着した反射層を有する装飾ガラスパネル |
-
1996
- 1996-11-14 JP JP30300296A patent/JPH10142410A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6721485B1 (en) | 1999-08-04 | 2004-04-13 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Echelon diffraction grating and optical waveguide element |
| US6535680B1 (en) | 1999-09-16 | 2003-03-18 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Process for producing an article having a predetermined surface shape and optical waveguide element |
| US8896923B2 (en) | 2006-05-10 | 2014-11-25 | Oji Holdings Corporation | Corrugated pattern forming sheet, and methods for manufacturing antireflector, retardation plate, original process sheet plate, and optical element |
| WO2010073675A1 (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-01 | パナソニック株式会社 | 回折光学素子の製造方法および回折光学素子 |
| US8559109B2 (en) | 2008-12-24 | 2013-10-15 | Panasonic Corporation | Method for producing diffractive optical element, and diffractive optical element, including a diffraction grating and molded optical adjusting layer |
| JP2015533759A (ja) * | 2012-09-10 | 2015-11-26 | サン−ゴバン グラス フランス | 表面構造化基材上に被着した反射層を有する装飾ガラスパネル |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040203 |