JPH10143546A - 論理シミュレーション装置および論理シミュレーション方法 - Google Patents

論理シミュレーション装置および論理シミュレーション方法

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JPH10143546A
JPH10143546A JP8298469A JP29846996A JPH10143546A JP H10143546 A JPH10143546 A JP H10143546A JP 8298469 A JP8298469 A JP 8298469A JP 29846996 A JP29846996 A JP 29846996A JP H10143546 A JPH10143546 A JP H10143546A
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logic
signal
output signal
simulation
propagation delay
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JP8298469A
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Ryoji Yoda
田 亮 二 依
Kenichi Kasuga
日 賢 一 春
Ryuji Nojiri
尻 龍 二 野
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実際の論理LSIと論理シミュレーション結果
との間の誤差が極めて少ない、高精度な論理シミュレー
ション装置および論理シミュレーション方法を提供する
こと。 【解決手段】論理回路を構成する各論理ゲート毎に、各
入力信号の変化に応じた出力信号の波形のなまりによる
伝搬遅延時間を予め算出しておき、各シミュレーション
時間毎に、前回のシミュレーション時間の各論理ゲート
の入力信号および出力信号を保持し、前回および今回の
シミュレーション時間における各論理ゲートの出力信号
を比較して、出力信号が変化した論理ゲートを検出し、
前回および今回のシミュレーション時間における各入力
信号の値を比較して、出力信号の変化に起因する入力信
号を検出し、この出力信号の変化に起因する入力信号に
応じた出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間を用
いて、その後段の論理ゲートの信号の伝搬遅延時間を算
出することにより、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、論理回路の機能や
動作タイミング等を検証する論理シミュレーション装置
および論理シミュレーション方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、論理LSIの設計においては、
まず、製品の仕様に基づいて、その機能や性能等が決定
され、論理ゲートや機能ブロック等を用いて論理回路の
設計が行われる。論理回路の設計が終了すると、論理回
路からネットリスト(回路接続情報)が生成され、論理
シミュレーション装置によって、ネットリストを用いた
論理回路のシミュレーションが行われ、その機能や、性
能、動作タイミング等が検証される。
【0003】以下、図2に示される論理回路を例に挙げ
て、従来の論理シミュレーション装置および論理シミュ
レーション方法について説明する。従来の論理シミュレ
ーション装置および論理シミュレーション方法によれ
ば、例えば論理回路24のバッファ28に係わる信号の
伝搬遅延時間、すなわち、信号線N2から信号線N3ま
での信号の伝搬遅延時間Delay(N2→N3)の計
算は、例えば下記算出式に基づいて算出される。
【0004】Delay(N2→N3)=(DI+DC
L+DRC+DS)*PTV ここで、DI :バッファ28に固有の伝搬遅延時間 DCL:出力の負荷容量に係わる伝搬遅延時間 DRC:入力の抵抗成分Rおよび容量成分Cに係わる伝
搬遅延時間 DS :入力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間 PTV:プロセス、温度および電圧条件の係数
【0005】すなわち、従来の論理シミュレーション装
置および論理シミュレーション方法によれば、例えばバ
ッファ28に係わる信号の伝搬遅延時間Delay(N
2→N3)は、バッファ28に固有の伝搬遅延時間DI
や、バッファ28の出力の負荷容量に係わる伝搬遅延時
間DCL、バッファ28の入力の抵抗成分Rおよび容量
成分Cに係わる伝搬遅延時間DRCに加え、さらに、バ
ッファ28の入力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時
間DSを考慮して算出されている。
【0006】これにより、バッファ28に係わる信号の
伝搬遅延時間を算出する際に、バッファ28の入力信
号、すなわち、このバッファ28の前段の論理ゲートで
あるANDゲート26の出力信号の波形のなまりによる
伝搬遅延時間DSの影響を論理シミュレーションの結果
に反映させることができるため、実際の論理LSIの動
作と論理シミュレーション装置の動作との誤差を低減
し、論理シミュレーションの精度を向上させることがで
きるという利点がある。
【0007】ところで、図示例の論理回路24のよう
に、後段の論理ゲート(バッファ28)に係わる信号の
伝搬遅延時間を算出するときに、その前段の論理ゲート
(ANDゲート26)の出力信号が変化するパス(経
路)が複数ある場合、すなわち、前段の論理ゲートが多
入力論理ゲートである場合、多入力論理ゲートの出力信
号の波形のなまりによる伝搬遅延時間DSは、この多入
力論理ゲートのどの入力信号が変化したために出力信号
が変化したかによって異なる。
【0008】しかしながら、従来の論理シミュレーショ
ン装置および論理シミュレーション方法においては、前
段の多入力論理ゲートの出力信号の波形のなまりによる
伝搬遅延時間DSとして、単純に前段の多入力論理ゲー
トの出力信号が変化する全てのパスの伝搬遅延時間の平
均値を使用したり、あるいは、論理シミュレーション装
置のmin(最小)、typ(標準)、max(最大)
等の動作条件に合わせて、それぞれ複数のパスの伝搬遅
延時間の最小値、平均値、最大値を使用している。
【0009】例えば、論理シミュレーション装置の動作
条件がmaxの場合、前段の多入力論理ゲートの出力信
号が変化する複数のパスの伝搬遅延時間の中の最大値を
使用して論理シミュレーションを行い、実際の論理LS
Iにおける信号の伝搬遅延時間よりも、論理シミュレー
ション装置による信号の伝搬遅延時間の方が大きくなる
ように余分なマージンを持たせることにより、maxの
動作条件の場合の論理LSIの動作を保証している。
【0010】このように、従来の論理シミュレーション
装置および論理シミュレーション方法においては、前段
の多入力論理ゲートの出力信号の波形のなまりによる伝
搬遅延時間DSを考慮せずに後段の論理ゲートに係わる
信号の伝搬遅延時間を算出するよりは、論理シミュレー
ションの精度を向上させることができるが、論理シミュ
レーションに余分なマージンを取っているため、実際の
論理LSIと論理シミュレーションの結果との間に誤差
が発生するという問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術に基づく問題点をかえりみて、実際の論理LS
Iと論理シミュレーション結果との間の誤差が極めて少
ない、高精度な論理シミュレーション装置および論理シ
ミュレーション方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、論理回路を構成するそれぞれの論理ゲー
ト毎に、予め、それぞれの入力信号の変化に応じた出力
信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間を登録した遅延
ファイルと、前回のシミュレーション時間におけるそれ
ぞれの論理ゲートの入力信号および出力信号を登録した
信号値ファイルと、この信号値ファイルを用いて、前回
および今回のシミュレーション時間におけるそれぞれの
論理ゲートの出力信号を比較し、今回のシミュレーショ
ン時間で出力信号が変化した論理ゲートを検出する出力
比較回路と、この出力比較回路により出力信号の変化が
検出された論理ゲート毎に、前回および今回のシミュレ
ーション時間におけるそれぞれの入力信号を比較し、出
力信号の変化に起因する入力信号を検出する入力比較回
路と、この入力比較回路により出力信号の変化に起因す
る入力信号が検出された論理ゲート毎に、前記遅延ファ
イルの中から、前記出力信号の変化に起因する入力信号
に応じた出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間を
選択的に出力する選択回路と、この選択回路から出力さ
れたそれぞれの論理ゲートの出力信号の波形のなまりに
よる伝搬遅延時間に基づいて、それぞれの論理ゲートの
後段の論理ゲートの信号の伝搬遅延時間を算出する遅延
算出回路とを有することを特徴とする論理シミュレーシ
ョン装置を提供するものである。
【0013】また、本発明は、論理回路を構成するそれ
ぞれの論理ゲート毎に、それぞれの入力信号の変化に応
じた出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間を予め
算出しておき、各シミュレーション時間毎に、前回のシ
ミュレーション時間におけるそれぞれの論理ゲートの入
力信号および出力信号を保持し、前回および今回のシミ
ュレーション時間におけるそれぞれの論理ゲートの出力
信号を比較して、出力信号が変化した論理ゲートを検出
し、この出力信号の変化が検出された論理ゲート毎に、
前回および今回のシミュレーション時間におけるそれぞ
れの入力信号の値を比較して、前記出力信号の変化に起
因する入力信号を検出し、この出力信号の変化に起因す
る入力信号の変化が検出された論理ゲート毎に、それぞ
れの入力信号の変化に応じた出力信号の波形のなまりに
よる伝搬遅延時間の中から、前記出力信号の変化に起因
する入力信号に応じた出力信号の波形のなまりによる伝
搬遅延時間を選択し、それぞれの論理ゲートの出力信号
の変化に起因する入力信号に応じた出力信号の波形のな
まりによる伝搬遅延時間に基づいて、その後段の論理ゲ
ートの信号の伝搬遅延時間を算出することを特徴とする
論理シミュレーション方法を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、添付の図面に示す好適実
施例に基づいて、本発明の論理シミュレーション装置お
よび論理シミュレーション方法を詳細に説明する。ま
ず、図1に、本発明の論理シミュレーション装置の一実
施例の概念図を示す。同図に示されるように、本発明の
論理シミュレーション装置10は、基本的に、遅延ファ
イル12、信号値ファイル14、出力比較回路16、入
力比較回路18、選択回路20および遅延算出回路22
を有する。
【0015】図示例の論理シミュレーション装置10に
おいて、遅延ファイル12は、論理回路を構成するそれ
ぞれの論理ゲート毎に、予め、それぞれの入力信号の変
化に応じた出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間
を計算し登録したもので、その出力は選択回路20に入
力されている。
【0016】信号値ファイル14は、前回のシミュレー
ション時間におけるそれぞれの信号線の値、すなわち、
論理回路を構成するそれぞれの論理ゲートの、前回のシ
ミュレーション時間における入力信号および出力信号を
登録したもので、それぞれ入力比較回路18および出力
比較回路16に入力されている。
【0017】ここで、上述するシミュレーション時間と
は、論理シミュレーション装置10の解像度に依存した
時間の単位であって、論理シミュレーションの時間の流
れの中では、通常、連続した複数のシミュレーション時
間を有する。ここでは、現在、論理シミュレーション装
置10が実行しているシミュレーション時間を今回(現
在)のシミュレーション時間とし、その1つ前のシミュ
レーション時間を前回のシミュレーション時間とする。
【0018】次いで、図中「今回の信号値」と記載した
ものは、今回のシミュレーション時間におけるそれぞれ
の信号線の値、すなわち、論理回路を構成するそれぞれ
の論理ゲートの、今回のシミュレーション時間における
入力信号および出力信号を示すもので、同様に、それぞ
れ入力比較回路18および出力比較回路16に入力され
ている。ここでは、今回のシミュレーション時間におけ
るそれぞれの信号線の値は、論理シミュレーション装置
10により順次算出されるものとする。
【0019】続いて、出力比較回路16は、信号値ファ
イル14に登録した前回のシミュレーション時間におけ
るそれぞれの論理ゲートの出力信号、および、この論理
シミュレーション装置10により算出された今回のシミ
ュレーション時間におけるそれぞれの論理ゲートの出力
信号を比較することにより、今回のシミュレーション時
間で出力信号が変化した論理ゲートを検出するもので、
その比較結果は入力比較回路18に入力されている。
【0020】入力比較回路18は、出力比較回路16に
より出力信号の変化が検出された論理ゲート毎に、前回
のシミュレーション時間におけるそれぞれの入力信号、
および、今回のシミュレーション時間におけるそれぞれ
の入力信号を比較することにより、出力比較回路16に
よって検出された論理ゲートの、出力信号の変化に起因
する入力信号を検出するものであって、その比較結果は
選択回路20に入力されている。
【0021】選択回路20は、入力比較回路18により
出力信号の変化に起因する入力信号が検出された論理ゲ
ート毎に、予め論理回路を構成するそれぞれの論理ゲー
ト毎に遅延ファイル12に登録された、それぞれの入力
信号に対応した出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延
時間の中から、出力信号の変化に起因する入力信号に応
じた出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間を選択
的に出力するものであって、その出力は遅延算出回路2
2に入力されている。
【0022】そして最後に、遅延算出回路22は、選択
回路20により、それぞれの論理ゲート毎に選択出力さ
れた、出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間に基
づいて、この論理ゲートの後段(次段)の論理ゲートに
係わる信号の伝搬遅延時間を算出するものである。本発
明の論理シミュレーション装置10は、基本的に、以上
のような構成を有するものである。
【0023】次に、図2に示される論理回路の論理シミ
ュレーションを行う場合を例に挙げて、図1に示される
本発明の論理シミュレーション装置10の動作ととも
に、本発明の論理シミュレーション方法について説明す
る。
【0024】ここで、図2に示される論理回路24は、
論理ゲートにより構成された論理回路の一例を示すもの
で、ANDゲート26およびバッファ28を有してい
る。ANDゲート26の入力端子A,B,Cには、それ
ぞれ信号線N1a,N1b,N1cが接続されており、
ANDゲート26の出力端子Yは、信号線N2に接続さ
れている。また、バッファ28の入力端子には信号線N
2が接続され、バッファ28の出力端子は信号線N3に
接続されている。
【0025】本発明の論理シミュレーション方法におい
ては、まず、論理回路を構成するそれぞれの論理ゲート
毎に、例えば論理回路24の場合にはANDゲート26
およびバッファ28毎に、それぞれの入力信号の変化に
応じた出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間を予
め算出しておく。算出したそれぞれの論理ゲートの出力
信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間は、図1の論理
シミュレーション装置10に示されるように、遅延ファ
イル12として保存しておく。
【0026】例えば、ANDゲート26の出力信号の波
形のなまりによる伝搬遅延時間は、信号線N1b,N1
cをハイレベルとし、信号線N1aをローレベルからハ
イレベルおよびハイレベルからローレベルに変化させた
ときの出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間を算
出し、以下同様にして、信号線N1b,N1cをローレ
ベルからハイレベルおよびハイレベルからローレベルに
変化させたときの出力信号の波形のなまりによる信号の
伝搬遅延時間を算出すればよい。
【0027】ここでは、例えばANDゲート26につい
ては、その入力端子A,B,Cから出力端子Yまでのパ
スによる出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間
を、それぞれDS(AY),DS(BY),DS(C
Y)とし、これらのANDゲート26の出力信号の波形
のなまりによる伝搬遅延時間DS(AY),DS(B
Y),DS(CY)、および、バッファ28の出力信号
の波形のなまりによる伝搬遅延時間を遅延ファイル12
に登録するものとする。
【0028】以下、論理シミュレーションを実行する。
ここで、本発明法による論理シミュレーション方法にお
いては、連続した複数のシミュレーション時間を有し、
各シミュレーション時間毎に、以下の工程を繰り返し実
行するものである。
【0029】まず、前回のシミュレーション時間におけ
るそれぞれの論理ゲートの入力信号および出力信号、例
えば論理回路24の場合、前回のシミュレーション時間
における全ての信号線N1a,N1b,N1c、信号線
N2および信号線N3の値を保持する。例えば、それぞ
れのシミュレーション時間毎に、今回(現在)のシミュ
レーション時間におけるそれぞれの信号線の値を信号値
ファイル14として保持しておき、これを次のシミュレ
ーション時間のときに使用すればよい。
【0030】次いで、出力比較回路16により、信号値
ファイル14に保存した前回のシミュレーション時間に
おけるそれぞれの論理ゲートの出力信号、および、論理
シミュレーション装置10により各シミュレーション時
間毎に算出される今回のシミュレーション時間における
それぞれの論理ゲートの出力信号を比較して、出力信号
が変化した論理ゲートを検出する。すなわち、ANDゲ
ート26およびバッファ28の出力信号である信号線N
2,N3の値が変化したかどうかを検出する。
【0031】次いで、入力比較回路18により、出力比
較回路16によって出力信号の変化が検出された論理ゲ
ート毎に、信号値ファイル14に保存した前回のシミュ
レーション時間におけるそれぞれの論理ゲートの入力信
号、および、論理シミュレーション装置10により各シ
ミュレーション時間毎に算出される今回のシミュレーシ
ョン時間におけるそれぞれの論理ゲートの入力信号を比
較して、それぞれの論理ゲートの出力信号の変化に起因
する入力信号を検出する。
【0032】例えば、出力比較回路16によって、AN
Dゲート26の出力信号の変化が検出されたとすると、
入力比較回路18により、前回および今回のシミュレー
ション時間におけるANDゲート26の入力信号(信号
線N1a,N1b,N1c)を比較して、変化した入力
信号を検出することにより、ANDゲート26のどの入
力信号が変化したことによって、その出力信号(信号線
N2)が変化したのかを検出する。
【0033】次いで、選択回路20により、入力比較回
路18によって出力信号の変化に起因する入力信号が検
出された論理ゲート毎に、予め論理回路を構成するそれ
ぞれの論理ゲート毎に遅延ファイル12に登録された、
それぞれの入力信号の変化に応じた出力信号の波形のな
まりによる伝搬遅延時間の中から、出力信号の変化に起
因する入力信号に応じた出力信号の波形のなまりによる
伝搬遅延時間を選択し出力する。
【0034】例えば、ANDゲート26の入力信号の1
つである信号線N1aの変化により、その出力信号であ
る信号線N2がローレベルからハイレベルに変化したと
すると、遅延ファイル12に登録されたANDゲート2
6の出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間DS
(AY),DS(BY),DS(CY)の内、ANDゲ
ート26の出力信号がローレベルからハイレベルに変化
した場合の、出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時
間DS(AY)を選択する。
【0035】そして最後に、遅延算出回路22により、
それぞれの論理ゲートの出力信号の変化に起因する入力
信号に応じた出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時
間DSに基づいて、その後段の論理ゲートに係わる信号
の伝搬遅延時間を算出する。すなわち、図示例の論理回
路24においては、ANDゲート26の出力信号の波形
のなまりによる伝搬遅延時間DSに基づいて、その後段
の論理ゲートであるバッファ28に係わる信号の伝搬遅
延時間を算出する。
【0036】例えば、選択回路20により、上述するよ
うにANDゲート26の出力信号がローレベルからハイ
レベルに変化した場合の、出力信号の波形のなまりによ
る伝搬遅延時間DS(AY)が選択されたとすると、こ
のANDゲート26の後段の論理ゲートであるバッファ
28に係わる信号の伝搬遅延時間、すなわち、信号線N
2から信号線N3までの信号の伝搬遅延時間Delay
(N2→N3)は、例えば下記算出式により算出され
る。
【0037】Delay(N2→N3)=(DI+DC
L+DRC+DS)*PTV ここで、DI :バッファ28に固有の伝搬遅延時間 DCL:出力の負荷容量に係わる伝搬遅延時間 DRC:入力の抵抗成分Rおよび容量成分Cに係わる伝
搬遅延時間 DS :入力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間 PTV:プロセス、温度および電圧条件の係数
【0038】すなわち、本発明の論理シミュレーション
方法においては、例えばバッファ28に係わる信号の伝
搬遅延時間Delay(N2→N3)を計算する際に、
その入力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間DSと
して、前段のANDゲート26の出力信号の変化に起因
する入力信号に応じた出力信号の波形のなまりによる伝
搬遅延時間を用いて算出しているため、実際の論理LS
Iと論理シミュレーション結果との間の誤差が極めて少
なく、高精度な論理シミュレーションを行うことができ
るという利点がある。
【0039】ここで、図3に、32ビット乗算器のシミ
ュレーション結果の一実施例の表を示す。シミュレーシ
ョンに使用した32ビット乗算器は、入力から12段の
論理ゲートを経て乗算結果が出力されるもので、図示例
のシミュレーション結果においては、SPICEシミュ
レーション、本発明法による論理シミュレーションおよ
び従来法による論理シミュレーションの結果について、
同じ1つのパスの1段目から12段目までの信号の伝搬
遅延時間を示したものである。
【0040】SPICEシミュレーションは、例えばト
ランジスタ等のように、論理ゲートを構成する回路素子
をシミュレーションするための回路シミュレーションで
あって、極めて正確なシミュレーション結果を得ること
ができるものである。ここでは、回路シミュレータであ
るSPICEシミュレーションによるシミュレーション
結果を基準として、本発明および従来の論理シミュレー
ション方法による論理シミュレーション結果について比
較する。
【0041】図示例のシミュレーション結果は、シミュ
レーション装置の解像度に応じた単位時間、例えばnS
(ナノ秒)を時間の単位として示されている。このシミ
ュレーション結果に示されるように、SPICEシミュ
レーションでは、乗算結果が得られるまでに必要な時間
は10.154nSであり、これに対して、本発明法お
よび従来法による論理シミュレーション結果では、1
0.248nSおよび10.826nSであった。
【0042】すなわち、従来の論理シミュレーション方
法では、信号の伝搬遅延時間の誤差が、SPICEシミ
ュレーションのシミュレーション結果に対して5%以上
あった。これに対して、本発明の論理シミュレーション
方法によれば、SPICEシミュレーションのシミュレ
ーション結果に対する信号の伝搬遅延時間の誤差が1%
以内に収まっており、高精度な論理シミュレーションが
実行できるようになったことが判る。
【0043】例えば、従来法による論理シミュレーショ
ンのように信号の伝搬遅延時間の誤差が大きいと、実際
の論理LSIでは、現実には問題が発生しない場合であ
っても、論理シミュレーションでは問題が発生しやすく
なるため、例えばフリップフロップのデータのホールド
タイムの調整等のために、バッファを追加する等の回路
変更が必要になったり、そのために、ゲート数が増加し
たり、高速動作をさせることができない等の問題点があ
った。
【0044】しかしながら、本発明の論理シミュレーシ
ョン方法によれば、信号の伝搬遅延時間の誤差が1%以
下と小さく、より正確な論理シミュレーションが行える
ようになったため、従来法では、例えばフリップフロッ
プのデータのホールドタイムの調整のために追加してい
たバッファ等を減らす、あるいは、完全に取り去ってし
まうこともでき、ゲート数を削減することができるとと
もに、高速な回路設計を行うことができるようになっ
た。
【0045】以上、本発明の論理シミュレーション装置
および論理シミュレーション方法について詳細に説明し
たが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の主旨
を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしても
よいのはもちろんである。例えば、本発明の論理シミュ
レーション装置の回路構成は限定されないし、本発明の
論理シミュレーション装置および論理シミュレーション
方法は、ソフトウェアまたはハードウェアによって、あ
るいは、ソフトウェアおよびハードウェアを組み合わせ
て実現することができる。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明の論理
シミュレーション装置および論理シミュレーション方法
は、前段の多入力論理ゲートの出力信号が、後段の論理
ゲートの入力信号として用いられる論理回路において、
前段の多入力論理ゲートの出力信号の波形のなまりによ
る伝搬遅延時間に基づいて、その後段の論理ゲートに係
わる信号の伝搬遅延時間を算出するもので、前段の論理
ゲートにおいて、その出力信号の変化に起因する入力信
号を検出し、この入力信号に応じた出力信号の波形のな
まりによる伝搬遅延時間を用いて、後段の論理ゲートに
係わる信号の伝搬遅延時間を算出するようにしたもので
ある。これにより、本発明の論理シミュレーション装置
および論理シミュレーション方法によれば、実際の論理
LSIの動作と論理シミュレーションによる動作との誤
差を低減することができ、論理シミュレーションの精度
を向上させることができる。また、論理シミュレーショ
ンの精度が向上したことにより、論理回路に余計なマー
ジンを持たせる必要がなくなるため、マージンを持たせ
るために追加されていたゲートを削減することができ、
高速動作が可能な論理回路を設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の論理シミュレーション装置の一実施
例の概念図である。
【図2】 論理回路の一例の構成回路図である。
【図3】 32ビット乗算器のシミュレーション結果の
一実施例の表である。
【符号の説明】
10 論理シミュレーション装置 12 遅延ファイル 14 信号値ファイル 16 出力比較回路 18 入力比較回路 20 選択回路 22 遅延算出回路 24 論理回路 26 ANDゲート 28 バッファ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】論理回路を構成するそれぞれの論理ゲート
    毎に、予め、それぞれの入力信号の変化に応じた出力信
    号の波形のなまりによる伝搬遅延時間を登録した遅延フ
    ァイルと、前回のシミュレーション時間におけるそれぞ
    れの論理ゲートの入力信号および出力信号を登録した信
    号値ファイルと、この信号値ファイルを用いて、前回お
    よび今回のシミュレーション時間におけるそれぞれの論
    理ゲートの出力信号を比較し、今回のシミュレーション
    時間で出力信号が変化した論理ゲートを検出する出力比
    較回路と、この出力比較回路により出力信号の変化が検
    出された論理ゲート毎に、前回および今回のシミュレー
    ション時間におけるそれぞれの入力信号を比較し、出力
    信号の変化に起因する入力信号を検出する入力比較回路
    と、この入力比較回路により出力信号の変化に起因する
    入力信号が検出された論理ゲート毎に、前記遅延ファイ
    ルの中から、前記出力信号の変化に起因する入力信号に
    応じた出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間を選
    択的に出力する選択回路と、この選択回路から出力され
    たそれぞれの論理ゲートの出力信号の波形のなまりによ
    る伝搬遅延時間に基づいて、それぞれの論理ゲートの後
    段の論理ゲートの信号の伝搬遅延時間を算出する遅延算
    出回路とを有することを特徴とする論理シミュレーショ
    ン装置。
  2. 【請求項2】論理回路を構成するそれぞれの論理ゲート
    毎に、それぞれの入力信号の変化に応じた出力信号の波
    形のなまりによる伝搬遅延時間を予め算出しておき、 各シミュレーション時間毎に、前回のシミュレーション
    時間におけるそれぞれの論理ゲートの入力信号および出
    力信号を保持し、前回および今回のシミュレーション時
    間におけるそれぞれの論理ゲートの出力信号を比較し
    て、出力信号が変化した論理ゲートを検出し、この出力
    信号の変化が検出された論理ゲート毎に、前回および今
    回のシミュレーション時間におけるそれぞれの入力信号
    の値を比較して、前記出力信号の変化に起因する入力信
    号を検出し、この出力信号の変化に起因する入力信号の
    変化が検出された論理ゲート毎に、それぞれの入力信号
    の変化に応じた出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延
    時間の中から、前記出力信号の変化に起因する入力信号
    に応じた出力信号の波形のなまりによる伝搬遅延時間を
    選択し、それぞれの論理ゲートの出力信号の変化に起因
    する入力信号に応じた出力信号の波形のなまりによる伝
    搬遅延時間に基づいて、その後段の論理ゲートの信号の
    伝搬遅延時間を算出することを特徴とする論理シミュレ
    ーション方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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