JPH101437A - 乳酸菌増殖促進物質 - Google Patents
乳酸菌増殖促進物質Info
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- JPH101437A JPH101437A JP8152478A JP15247896A JPH101437A JP H101437 A JPH101437 A JP H101437A JP 8152478 A JP8152478 A JP 8152478A JP 15247896 A JP15247896 A JP 15247896A JP H101437 A JPH101437 A JP H101437A
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- bacteria
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヒトに有益な腸内細菌であるビフィドバクテ
リウム属、ラクトバチルス属に属する細菌の増殖を促進
し、有益菌が優勢な腸内フローラを形成すると同時に便
通改善効果を有する物質を提供する。 【解決手段】 カカオ豆およびその外皮であるカカオハ
スクに含まれる水不溶性繊維を有効成分とする乳酸菌増
殖促進物質であって、ビフィドバクテリウム属、ラクト
バチルス属に属する乳酸菌の増殖を顕著に促進し、かつ
便通を改善する。
リウム属、ラクトバチルス属に属する細菌の増殖を促進
し、有益菌が優勢な腸内フローラを形成すると同時に便
通改善効果を有する物質を提供する。 【解決手段】 カカオ豆およびその外皮であるカカオハ
スクに含まれる水不溶性繊維を有効成分とする乳酸菌増
殖促進物質であって、ビフィドバクテリウム属、ラクト
バチルス属に属する乳酸菌の増殖を顕著に促進し、かつ
便通を改善する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒトに有益な腸内
細菌であるビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)
およびラクトバチルス属(Lactobacillus) に属する細菌
を選択的に増殖させ、有益菌が優勢な腸内フローラを形
成すると同時に便通改善効果を有する物質に関する。
細菌であるビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)
およびラクトバチルス属(Lactobacillus) に属する細菌
を選択的に増殖させ、有益菌が優勢な腸内フローラを形
成すると同時に便通改善効果を有する物質に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒトの腸内には数多くの細菌が常在し、
複雑な腸内フローラを形成している。この腸内フローラ
を構成する細菌のうち、ビフィドバクテリウム属および
ラクトバチルス属のような乳酸菌はビタミンの合成、外
来病原菌の感染防御、免疫機能の増強等、ヒトに有益な
働きをする。
複雑な腸内フローラを形成している。この腸内フローラ
を構成する細菌のうち、ビフィドバクテリウム属および
ラクトバチルス属のような乳酸菌はビタミンの合成、外
来病原菌の感染防御、免疫機能の増強等、ヒトに有益な
働きをする。
【0003】一方、クロストリジウム パーフリンゲン
ス(Clostridium perfringens) 等は、アンモニア、イン
ドールのような腐敗産物や細菌毒素を産生し、大腸癌、
動脈硬化、高血圧、肝臓障害または老化等の原因とな
る。ヒトが健康を保持していくためには、腸内フローラ
をビフィズス菌に代表される有益菌が優勢な状態に維持
すること、さらに便通を良くし有害物質を滞留させない
ようにすることが必要である。
ス(Clostridium perfringens) 等は、アンモニア、イン
ドールのような腐敗産物や細菌毒素を産生し、大腸癌、
動脈硬化、高血圧、肝臓障害または老化等の原因とな
る。ヒトが健康を保持していくためには、腸内フローラ
をビフィズス菌に代表される有益菌が優勢な状態に維持
すること、さらに便通を良くし有害物質を滞留させない
ようにすることが必要である。
【0004】繊維を多く含んだ食品を摂取することによ
り、便通が改善されることはよく知られている。また、
水溶性食物繊維の一種である水溶性ヘミセルロースをビ
フィズス菌等の腸内有用菌の増殖促進剤として利用する
ことも提案されている。例えば、米ぬか、小麦ふすま、
トウモロコシ外皮を脱脂後、水酸化ナトリウム溶液を加
え、窒素ガスで置換した容器内で抽出して得られる水溶
性へミセスロース(特開昭63-165325 号公報)や、イネ
科の植物のアラビノキシラン含有部位を高温高圧条件で
植物細胞壁構造を緩やかにし、次いで細胞壁破壊酵素を
作用させて抽出した水溶性アラビノキシランを腸内有用
菌増殖促進剤として利用することが提案されている(特
開平6-217761号公報)。
り、便通が改善されることはよく知られている。また、
水溶性食物繊維の一種である水溶性ヘミセルロースをビ
フィズス菌等の腸内有用菌の増殖促進剤として利用する
ことも提案されている。例えば、米ぬか、小麦ふすま、
トウモロコシ外皮を脱脂後、水酸化ナトリウム溶液を加
え、窒素ガスで置換した容器内で抽出して得られる水溶
性へミセスロース(特開昭63-165325 号公報)や、イネ
科の植物のアラビノキシラン含有部位を高温高圧条件で
植物細胞壁構造を緩やかにし、次いで細胞壁破壊酵素を
作用させて抽出した水溶性アラビノキシランを腸内有用
菌増殖促進剤として利用することが提案されている(特
開平6-217761号公報)。
【0005】ヘミセルロースとは、植物細胞壁を構成す
る多糖類のうち、セルロース、ペクチン質以外の物質の
総称で、その種類は極めて多種多様であり、化学構造の
違いにより水溶性、水不溶性ヘミセルロースが存在する
(印南 敏、桐山 修八 編「食物繊維」第一出版、東
京、第17頁〜第24頁、1985年1月31日発
行)。
る多糖類のうち、セルロース、ペクチン質以外の物質の
総称で、その種類は極めて多種多様であり、化学構造の
違いにより水溶性、水不溶性ヘミセルロースが存在する
(印南 敏、桐山 修八 編「食物繊維」第一出版、東
京、第17頁〜第24頁、1985年1月31日発
行)。
【0006】上記、特開昭63-165325 号公報および特開
平6-217761号公報記載の発明は、ヘミセルロースのうち
水溶性ヘミセルロースのビフィズス菌増殖剤としての利
用に関するものであるが、これらの効果は十分であると
は言えない。一方、不溶性ヘミセルロースやセルロー
ス、リグニン等の水不溶性食物繊維については、ビフィ
ズス菌増殖促進効果があることは、これまで知られてい
なかった。
平6-217761号公報記載の発明は、ヘミセルロースのうち
水溶性ヘミセルロースのビフィズス菌増殖剤としての利
用に関するものであるが、これらの効果は十分であると
は言えない。一方、不溶性ヘミセルロースやセルロー
ス、リグニン等の水不溶性食物繊維については、ビフィ
ズス菌増殖促進効果があることは、これまで知られてい
なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、ヒトに有益な腸内細菌であるビフィドバクテリウム
属、ラクトバチルス属に属する細菌の増殖を促進し、有
益菌が優勢な腸内フローラを形成すると同時に便通改善
効果を有する物質を提供することにある。
は、ヒトに有益な腸内細菌であるビフィドバクテリウム
属、ラクトバチルス属に属する細菌の増殖を促進し、有
益菌が優勢な腸内フローラを形成すると同時に便通改善
効果を有する物質を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては、本発
明者らは、先にカカオ豆およびその外皮の有機溶媒抽出
残渣の水抽出物に、腸内の有用菌を選択的に増殖させる
効果を見出している(特願平7-9311号)。さらに、腸内
有用菌増殖促進剤について鋭意研究を進めた結果、今回
新たに、水不溶性食物繊維、特にカカオ豆およびその外
皮であるカカオハスクから得られる水不溶性食物繊維
が、顕著なビフィズス菌増殖促進効果と便通改善効果を
有していることを初めて見出し、本発明を完成した。
明者らは、先にカカオ豆およびその外皮の有機溶媒抽出
残渣の水抽出物に、腸内の有用菌を選択的に増殖させる
効果を見出している(特願平7-9311号)。さらに、腸内
有用菌増殖促進剤について鋭意研究を進めた結果、今回
新たに、水不溶性食物繊維、特にカカオ豆およびその外
皮であるカカオハスクから得られる水不溶性食物繊維
が、顕著なビフィズス菌増殖促進効果と便通改善効果を
有していることを初めて見出し、本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明の第1の発明はカカオ豆およ
びその外皮であるカカオハスクに含まれる水不溶性繊維
を有効成分とする乳酸菌増殖促進物質に関するものであ
る。そして第2の発明は有機溶媒可溶性物質を抽出除去
したカカオ豆およびその外皮であるカカオハスクから、
さらに水溶性物質を抽出除去して得られる乳酸菌増殖促
進物質に関するものである。
びその外皮であるカカオハスクに含まれる水不溶性繊維
を有効成分とする乳酸菌増殖促進物質に関するものであ
る。そして第2の発明は有機溶媒可溶性物質を抽出除去
したカカオ豆およびその外皮であるカカオハスクから、
さらに水溶性物質を抽出除去して得られる乳酸菌増殖促
進物質に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の水不溶性繊維の調製を下
記に示す。
記に示す。
【0011】(1)乳酸菌増殖効果を有する水不溶性繊
維は、カカオ豆またはその外皮であるカカオハスクから
水抽出により水溶性物質を除去することにより得られ
る。しかし、水抽出だけでは得られた水不溶性繊維にカ
カオの香味が少し残留することがあるため、有機溶媒抽
出と水抽出を併用することが好適である。このようにし
て得られる本発明の乳酸菌増殖促進物質は、セルロー
ス、ヘミセルロースおよびリグニンからなる群から選択
される水不溶性繊維を有効成分とする。用いる有機溶媒
の例には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、エーテル、ヘキサン、クロロホルム、アセト
ン、酢酸エチルがあるが、人体への安全性の見地からエ
タノールを使用することが好適である。
維は、カカオ豆またはその外皮であるカカオハスクから
水抽出により水溶性物質を除去することにより得られ
る。しかし、水抽出だけでは得られた水不溶性繊維にカ
カオの香味が少し残留することがあるため、有機溶媒抽
出と水抽出を併用することが好適である。このようにし
て得られる本発明の乳酸菌増殖促進物質は、セルロー
ス、ヘミセルロースおよびリグニンからなる群から選択
される水不溶性繊維を有効成分とする。用いる有機溶媒
の例には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、エーテル、ヘキサン、クロロホルム、アセト
ン、酢酸エチルがあるが、人体への安全性の見地からエ
タノールを使用することが好適である。
【0012】(2)乳酸菌増殖促進物質の調製に用いる
カカオ豆としては、炭化しない程度の温度で、好適には
210℃以下の温度で加熱したカカオ豆、加熱していな
い生のカカオ豆、カカオ豆の外皮であるカカオハスク、
胚乳部であるカカオニブ、カカオニブを磨砕したカカオ
マス、カカオマスよりカカオバターを除去したココア
等、カカオ豆由来のものであれば適宜使用できる。さら
に、脂質含量が20%以下であれば、水溶性物質の抽出
除去が容易であり、得られる水不溶性繊維に脂質の混入
が少なく好適である。
カカオ豆としては、炭化しない程度の温度で、好適には
210℃以下の温度で加熱したカカオ豆、加熱していな
い生のカカオ豆、カカオ豆の外皮であるカカオハスク、
胚乳部であるカカオニブ、カカオニブを磨砕したカカオ
マス、カカオマスよりカカオバターを除去したココア
等、カカオ豆由来のものであれば適宜使用できる。さら
に、脂質含量が20%以下であれば、水溶性物質の抽出
除去が容易であり、得られる水不溶性繊維に脂質の混入
が少なく好適である。
【0013】以下に、本発明の実施例を挙げて説明す
る。
る。
【0014】
【実施例】実施例1 160℃で1時間加熱したカカオハスク1000gに水
6100gを加え、90℃で30分間還流抽出し、遠心
分離により水溶性成分を除去し、721gのカカオハス
ク繊維を調製した。この繊維を乾燥後、100メッシュ
以下に粉砕し、褐色で、無臭だが、わずかに苦味のある
微粉末を得た。この粉末中の食物繊維の含量をサウスゲ
ート法(印南 敏、桐山 修八 編「食物繊維」第一出
版、東京、第46頁〜第50頁、1985年1月31日
出版)により定量した結果を示す(以下、食物繊維含量
はサウスゲート法により測定した)。
6100gを加え、90℃で30分間還流抽出し、遠心
分離により水溶性成分を除去し、721gのカカオハス
ク繊維を調製した。この繊維を乾燥後、100メッシュ
以下に粉砕し、褐色で、無臭だが、わずかに苦味のある
微粉末を得た。この粉末中の食物繊維の含量をサウスゲ
ート法(印南 敏、桐山 修八 編「食物繊維」第一出
版、東京、第46頁〜第50頁、1985年1月31日
出版)により定量した結果を示す(以下、食物繊維含量
はサウスゲート法により測定した)。
【0015】 セルロース 13.9% ヘミセルロース 13.1% リグニン 24.3%水溶性難消化性多糖類 3.8% 合計 55.1%
【0016】実施例2 160℃で1時間加熱したカカオハスク1000gにエ
タノール2400gを加え、78℃で1時間還流抽出
し、遠心分離によりエタノール可溶性成分を除去した。
続いて、水6100gを加え、40℃で30分間加温抽
出し、遠心分離により水溶性成分を除去し、688gの
カカオハスク繊維を調製した。この繊維を乾燥後、10
0メッシュ以下に粉砕し、褐色で、無味無臭の微粉末を
得た。この粉末中の食物繊維の含量を定量した結果を示
す。
タノール2400gを加え、78℃で1時間還流抽出
し、遠心分離によりエタノール可溶性成分を除去した。
続いて、水6100gを加え、40℃で30分間加温抽
出し、遠心分離により水溶性成分を除去し、688gの
カカオハスク繊維を調製した。この繊維を乾燥後、10
0メッシュ以下に粉砕し、褐色で、無味無臭の微粉末を
得た。この粉末中の食物繊維の含量を定量した結果を示
す。
【0017】 セルロース 14.6% ヘミセルロース 13.8% リグニン 25.6%水溶性難消化性多糖類 4.0% 合計 58.0%
【0018】実施例3 160℃で1時間加熱したカカオハスク1000gに酢
酸エチル2400gを加え、50℃、1時間還流抽出
し、遠心分離により酢酸エチル可溶性成分を除去した。
続いて、水6100gを加え、40℃で30分間加温抽
出し、遠心分離により水溶性成分を除去し、692gの
カカオハスク繊維を調製した。この繊維を乾燥後、10
0メッシュ以下に粉砕し、褐色で、無味無臭の微粉末を
得た。この粉末中の食物繊維の含量を定量した結果を示
す。
酸エチル2400gを加え、50℃、1時間還流抽出
し、遠心分離により酢酸エチル可溶性成分を除去した。
続いて、水6100gを加え、40℃で30分間加温抽
出し、遠心分離により水溶性成分を除去し、692gの
カカオハスク繊維を調製した。この繊維を乾燥後、10
0メッシュ以下に粉砕し、褐色で、無味無臭の微粉末を
得た。この粉末中の食物繊維の含量を定量した結果を示
す。
【0019】 セルロース 15.0% ヘミセルロース 14.2% リグニン 24.3%水溶性難消化性多糖類 2.2% 合計 55.7%
【0020】実施例4 カカオマスに5倍量のヘキサンを加えて脱脂し、脱脂カ
カオマスを調製した。この脱脂カカオマス1000gを
用いること以外は、実施例2と同様にして564gのカ
カオマス繊維を調製した。この繊維を乾燥後、褐色で、
無味無臭の微粉末を得た。この粉末中の食物繊維の含量
を定量した結果を示す。
カオマスを調製した。この脱脂カカオマス1000gを
用いること以外は、実施例2と同様にして564gのカ
カオマス繊維を調製した。この繊維を乾燥後、褐色で、
無味無臭の微粉末を得た。この粉末中の食物繊維の含量
を定量した結果を示す。
【0021】 セルロース 10.9% ヘミセルロース 13.4% リグニン 31.3%水溶性難消化性多糖類 3.0% 合計 58.6%
【0022】実施例5 加熱していない生のカカオハスクを用いること以外は、
実施例1と同様にして690gのカカオハスク繊維を調
製した。この繊維を乾燥後、100メッシュ以下に粉砕
し、褐色で、無味無臭の微粉末を得た。この粉末中の食
物繊維の含量を定量した結果を示す。
実施例1と同様にして690gのカカオハスク繊維を調
製した。この繊維を乾燥後、100メッシュ以下に粉砕
し、褐色で、無味無臭の微粉末を得た。この粉末中の食
物繊維の含量を定量した結果を示す。
【0023】 セルロース 12.9% ヘミセルロース 13.7% リグニン 22.4%水溶性難消化性多糖類 3.8% 合計 52.8%
【0024】比較例1 カカオハスクの代わりに小麦ふすま1000gを用いる
こと以外は、実施例2と同様にして651gの小麦ふす
ま繊維を調製した。この繊維を乾燥後、100メッシュ
以下に粉砕し、白色で、無味無臭の微粉末を得た。この
粉末中の食物繊維の含量を定量した結果を示す。
こと以外は、実施例2と同様にして651gの小麦ふす
ま繊維を調製した。この繊維を乾燥後、100メッシュ
以下に粉砕し、白色で、無味無臭の微粉末を得た。この
粉末中の食物繊維の含量を定量した結果を示す。
【0025】 セルロース 13.8% ヘミセルロース 41.7% リグニン 4.7%水溶性難消化性多糖類 3.0% 合計 63.2%
【0026】試験例1 実施例1〜5、試験例1およびトウモロコシヘミセルロ
ース(商品名セルエース#80、日本食品加工)の7種
の試料について、各食物繊維が乳酸菌および他の腸内細
菌の増殖に与える影響を調べた。
ース(商品名セルエース#80、日本食品加工)の7種
の試料について、各食物繊維が乳酸菌および他の腸内細
菌の増殖に与える影響を調べた。
【0027】試験菌株をブリックスリバーブロス培地で
37℃で48時間前培養後、生理食塩水で菌体を洗浄
し、6mlの生理食塩水に懸濁した。この菌懸濁液20
μlを0.6%の濃度となるように被験物質を添加した
表1の試験培地6mlに接種し、37℃で48時間培養
後、培養液のpHを測定し、菌の増殖を調べた。増殖促
進効果は、被験物質を添加しない培地に菌を接種し同様
に培養したものを対照とし、対照と比較してpHが0.
1〜0.5低下した場合「弱い効果あり」;(+)、
0.6〜1.0低下した場合「効果あり」;+、1.1
〜1.5低下した場合「強い効果あり」;++と判定し
た。
37℃で48時間前培養後、生理食塩水で菌体を洗浄
し、6mlの生理食塩水に懸濁した。この菌懸濁液20
μlを0.6%の濃度となるように被験物質を添加した
表1の試験培地6mlに接種し、37℃で48時間培養
後、培養液のpHを測定し、菌の増殖を調べた。増殖促
進効果は、被験物質を添加しない培地に菌を接種し同様
に培養したものを対照とし、対照と比較してpHが0.
1〜0.5低下した場合「弱い効果あり」;(+)、
0.6〜1.0低下した場合「効果あり」;+、1.1
〜1.5低下した場合「強い効果あり」;++と判定し
た。
【0028】
【表1】
【0029】結果を表2に示すが、実施例1〜5のカカ
オ豆由来の繊維はビフィドバクテリウム属およびラクト
バチルス属に属する多種の細菌の増殖を促進したが、他
の腸内細菌に対してはほとんど増殖を促進しなかった。
これに対し、比較例1の小麦ふすま繊維およびトウモロ
コシヘミセルロースは乳酸菌の増殖を全く促進しなかっ
た。
オ豆由来の繊維はビフィドバクテリウム属およびラクト
バチルス属に属する多種の細菌の増殖を促進したが、他
の腸内細菌に対してはほとんど増殖を促進しなかった。
これに対し、比較例1の小麦ふすま繊維およびトウモロ
コシヘミセルロースは乳酸菌の増殖を全く促進しなかっ
た。
【0030】
【表2】
【0031】試験例2 年齢22〜33歳の健康な女性16名を被験者として、
8名に実施例2のカカオハスク繊維6.7gを朝、昼お
よび夕食後に連続14日間経口摂取させた。残りの8名
にはトウモロコシヘミセルロース6.7gを朝、昼およ
び夕食後に連続14日間経口摂取させた。この間、摂取
開始直前(0日目)、摂取開始1週間後(7日目)およ
び摂取開始2週間後(14日目)に各人の糞便を採取
し、光岡の方法(光岡 知足 著「腸内細菌の世界」、
叢業社、東京、第53頁〜第65頁、1984年11月
10日発行)に従い、そのうち1gを9mlの嫌気性希
釈液を含む中型試験管に移し、酸素不含、無菌炭酸ガス
通気下でよく混合し、その1mlに新しい希釈液9ml
を加え、さらに前記炭酸ガスを吹き込みながら10-8倍
の濃度まで希釈した。次に、嫌気性菌用平板培地および
好気性菌用平板培地に、前記希釈液0.05mlを一様
に塗布した。各々37℃で24〜72時間培養後、コロ
ニー形成の有無、グラム染色性、細胞の形態等によっ
て、腸内細菌の菌群を同定して集計し、糞便中の腸内細
菌の検索を行った。また、試験物質の摂取による排便状
況等の変化についてのアンケート調査も行った。
8名に実施例2のカカオハスク繊維6.7gを朝、昼お
よび夕食後に連続14日間経口摂取させた。残りの8名
にはトウモロコシヘミセルロース6.7gを朝、昼およ
び夕食後に連続14日間経口摂取させた。この間、摂取
開始直前(0日目)、摂取開始1週間後(7日目)およ
び摂取開始2週間後(14日目)に各人の糞便を採取
し、光岡の方法(光岡 知足 著「腸内細菌の世界」、
叢業社、東京、第53頁〜第65頁、1984年11月
10日発行)に従い、そのうち1gを9mlの嫌気性希
釈液を含む中型試験管に移し、酸素不含、無菌炭酸ガス
通気下でよく混合し、その1mlに新しい希釈液9ml
を加え、さらに前記炭酸ガスを吹き込みながら10-8倍
の濃度まで希釈した。次に、嫌気性菌用平板培地および
好気性菌用平板培地に、前記希釈液0.05mlを一様
に塗布した。各々37℃で24〜72時間培養後、コロ
ニー形成の有無、グラム染色性、細胞の形態等によっ
て、腸内細菌の菌群を同定して集計し、糞便中の腸内細
菌の検索を行った。また、試験物質の摂取による排便状
況等の変化についてのアンケート調査も行った。
【0032】ビフィドバクテリウム、ラクトバチルスお
よびクロストリジウム パーフリンゲンスの菌数の変化
の結果を表3および4に示す。カカオハスク繊維の摂取
により有益菌であるビフィドバクテリウムおよびラクト
バチルスは、摂取開始1〜2週間目に増加し、有害菌で
あるクロストリジウム パーフリンゲンスは減少した。
これに対し、トウモロコシヘミセルロースの摂取では上
記3株の菌数の変化は認められなかった。
よびクロストリジウム パーフリンゲンスの菌数の変化
の結果を表3および4に示す。カカオハスク繊維の摂取
により有益菌であるビフィドバクテリウムおよびラクト
バチルスは、摂取開始1〜2週間目に増加し、有害菌で
あるクロストリジウム パーフリンゲンスは減少した。
これに対し、トウモロコシヘミセルロースの摂取では上
記3株の菌数の変化は認められなかった。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】排便状況の変化に関するアンケート調査の
結果を表5に示す。カカオハスク繊維の摂取により8名
中7名が排便回数が増加し、便通が改善したと回答して
いる。これに対し、トウモロコシヘミセルロースの摂取
では8名中3名が排便回数が増加し、便通が改善したと
回答しているにすぎない。この結果から、カカオハスク
繊維にはトウモロコシヘミセルロースと比較して顕著な
便通改善効果があることが示された。
結果を表5に示す。カカオハスク繊維の摂取により8名
中7名が排便回数が増加し、便通が改善したと回答して
いる。これに対し、トウモロコシヘミセルロースの摂取
では8名中3名が排便回数が増加し、便通が改善したと
回答しているにすぎない。この結果から、カカオハスク
繊維にはトウモロコシヘミセルロースと比較して顕著な
便通改善効果があることが示された。
【0036】
【表5】
【0037】このように、本発明の乳酸菌増殖促進物質
は、他の食物繊維素材と比較して顕著な腸内細菌叢改善
効果および便通改善効果を有することが示された。
は、他の食物繊維素材と比較して顕著な腸内細菌叢改善
効果および便通改善効果を有することが示された。
【0038】
【発明の効果】本発明の効果を挙げれば以下の通りであ
る。 1)本発明の乳酸菌増殖促進物質を摂取することによ
り、ビフィドバクテリウム属およびラクトバチルス属に
属する細菌を選択的に増殖させ、有益菌が優勢な腸内フ
ローラが形成され、さらに便通が改善される。 2)本物質は、カカオ豆特有の味や香りがなく、無味無
臭であるため各種食品に添加することが出来る。 3)従来廃棄されていたカカオハスクから得られるた
め、安価に生産することが出来る。 4)本物質は水不溶性で吸湿性がないため、本物質を含
有する食品を食べた時に、口の中でべたつきが生じな
い。
る。 1)本発明の乳酸菌増殖促進物質を摂取することによ
り、ビフィドバクテリウム属およびラクトバチルス属に
属する細菌を選択的に増殖させ、有益菌が優勢な腸内フ
ローラが形成され、さらに便通が改善される。 2)本物質は、カカオ豆特有の味や香りがなく、無味無
臭であるため各種食品に添加することが出来る。 3)従来廃棄されていたカカオハスクから得られるた
め、安価に生産することが出来る。 4)本物質は水不溶性で吸湿性がないため、本物質を含
有する食品を食べた時に、口の中でべたつきが生じな
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 直樹 埼玉県浦和市沼影1−15−13 ロッテしら さぎハウス (72)発明者 伊藤 雅範 埼玉県三郷市さつき平1−2−1−803 (72)発明者 上脇 達也 埼玉県浦和市白鍬94−1−407
Claims (4)
- 【請求項1】 カカオ豆およびその外皮であるカカオハ
スクに含まれる水不溶性繊維を有効成分とする乳酸菌増
殖促進物質。 - 【請求項2】 有機溶媒可溶性物質を抽出除去したカカ
オ豆およびその外皮であるカカオハスクから、さらに水
溶性物質を抽出除去して得られる乳酸菌増殖促進物質。 - 【請求項3】 セルロース、ヘミセルロースおよびリグ
ニンからなる群から選択される水不溶性物質を有効成分
とする請求項1または2に記載の乳酸菌増殖促進物質。 - 【請求項4】 前記乳酸菌がビフィドバクテリウム属ま
たはラクトバチルス属に含まれる請求項1〜3のいずれ
か1つの項に記載の乳酸菌増殖促進物質。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8152478A JPH101437A (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 乳酸菌増殖促進物質 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8152478A JPH101437A (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 乳酸菌増殖促進物質 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH101437A true JPH101437A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=15541389
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8152478A Pending JPH101437A (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 乳酸菌増殖促進物質 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH101437A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000062631A1 (en) * | 1999-04-15 | 2000-10-26 | Lotte Confectionery Co., Ltd. | Cacao extract including dietary fiber |
| JP2005350431A (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Furabamin:Kk | カフェイン組成物およびその用途 |
| JP2006223244A (ja) * | 2005-02-21 | 2006-08-31 | Meiji Seika Kaisha Ltd | 乳酸菌の発酵促進剤 |
-
1996
- 1996-06-13 JP JP8152478A patent/JPH101437A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000062631A1 (en) * | 1999-04-15 | 2000-10-26 | Lotte Confectionery Co., Ltd. | Cacao extract including dietary fiber |
| JP2005350431A (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Furabamin:Kk | カフェイン組成物およびその用途 |
| JP2006223244A (ja) * | 2005-02-21 | 2006-08-31 | Meiji Seika Kaisha Ltd | 乳酸菌の発酵促進剤 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060621 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060815 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060906 |